JP5628495B2 - デジタル多重伝送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル多重伝送装置に関する。
インターネットの急速な普及にともなうトラフィックの急増が続いている。従来の音声や文字主体の通信から高精細な静止画像や動画像の通信などへの利用の広がり、および通信データ量の増大により今後もさらなるトラフィックの増大が見込まれる。また、通信データの増大とともに通信規格の多様化も進んでいる。従来からLAN(Local Area Network)で広く利用されてきたイーサネット(Ethernet、登録商標)はもとより、SAN(Storage Area Network)で利用されるファイバチャネル、さらには映像信号の通信規格HD−SDI(High Definition Serial Digital Interface)など、さまざまな通信規格が規定されている。ネットワーク上で提供されるアプリケーションの多様化を踏まえると今後もさまざまな通信規格が規定されることが予想される。またこれらのさまざまな通信規格の信号を、バックボーンネットワークを介して広域転送するサービスのニーズも引き続き高まっていくと考えられる。
このような多様な信号の広域転送サービスを可能にし、大容量、高信頼、経済的なバックボーンネットワークを実現するデジタル多重伝送システムの国際標準規格としてSDH(Synchronous Digital Hierarchy、非特許文献1参照)やOTN(Optical Transport Network、非特許文献2参照)が国際標準化機関ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector、国際電気通信連合電気通信標準化部門)にて標準化されている。これらの標準規格はさまざまな信号を収容し多重して大容量にて伝送することで経済的な広域転送サービスを可能にするとともに、制御情報を付加することで高信頼な通信を実現し、誤り訂正符号を付加することでさらなる長距離伝送を可能にするなど優れた特徴を有している。そのため、これらの標準規格に準拠した伝送システムが多数導入されており、今後もその数は通信トラフィックの増加に伴い増え続けるものと思われる。
この伝送システムにおいてクライアント信号を受信してバックボーンネットワークに伝送するデジタル多重伝送装置がクライアント信号を収容する際には、まずクライアント信号に制御・監視情報などを含むオーバーヘッドを付加して収容コンテナに収容する。その後、複数の収容コンテナを一つの伝送コンテナに時分割多重した後に送信する。この際、多重数が1であって収容コンテナと伝送コンテナが同一であってもよい。例えばOTNの場合、9.953ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が9.995ギガビット/秒の収容コンテナODU2(Optical channel Data Unit 2)に収容し、4つのODU2をペイロード容量が40.150ギガビット/秒の伝送コンテナODU3に多重し、その後、誤り訂正符号などを伝送コンテナに付加して、ビットレートが43.018ギガビット/秒のOTU3(Optical channel Transport Unit 3)として送信する。
既存のOTNでは収容コンテナ/伝送コンテナとして固定的で離散的な6つのビットレートODU0とODU1とODU2とODU2eとODU3とODU4とが規定されている。ODU0はペイロード容量が1.239ギガビット/秒であり、ODU1はペイロード容量が2.488ギガビット/秒であり、ODU2はペイロード容量が9.995ギガビット/秒であり、ODU2eはペイロード容量が10.356ギガビット/秒であり、ODU3はペイロード容量が40.151ギガビット/秒であり、ODU4はペイロード容量が104.356ギガビット/秒である。またSDHでも同様に固定的で離散的なビットレートが規定されている。例えば、STM−16のビットレートは2.488ギガビット/秒であり、STM−64のビットレートは9.953ギガビット/秒であり、STM−256のビットレートは39.813ギガビット/秒である。
図23は、従来のデジタル多重伝送装置の概略構成を示す構成図である。
同図において、デジタル多重伝送装置9は、クロック発生部91とクロック変換部92〜94と、受信部95−1〜95−N(Nは正整数)と、収容部96−1〜96−Nと、多重部97と、送信部98とを含んで構成される。
クロック発生部91は、一定周波数のクロック信号を生成する。クロック変換部92〜94は、クロック発生部91からクロック信号が入力されると、その周波数を変換しデジタル多重伝送システムの国際標準規格などで規定されている周波数のクロック信号を出力する。クロック変換部92が出力したクロック信号は収容部96−1〜96−Nに入力される。クロック変換部93が出力したクロック信号は多重部97に入力される。クロック変換部94が出力したクロック信号は送信部98に入力される。
受信部95−1〜95−Nは受光部(不図示)と増幅部(不図示)とクロック&データリカバリ部(不図示)とを含んで構成される。受信部95−1〜95−Nは、受光部にてクライアント信号を光信号として受信して電気信号に変換する。次に、受信部95−1〜95−Nは、増幅部にてこの電気信号を増幅する。そして、受信部95−1〜95−Nは、クロック&データリカバリ部にて、増幅された電気信号からクロック信号を再生し、また、この電気信号をデジタルのデータ信号に変換する。
収容部96−i(iは1≦i≦Nの正整数)は、クロック変換部92からのクロック信号に同期して動作し、受信部95−iから入力されるクライアント信号を収容コンテナのペイロード容量と一致させるためにジャスティフィケーション処理などのレートアダプテーションを行い、また、制御情報などのオーバーヘッドを付加して、クライアント信号を収容した収容コンテナを生成する。この収容コンテナのビットレートは、クロック変換部92から入力されるクロック周波数に対応する。したがって、収容部96−iは、国際標準規格などで規定されたビットレートの収容コンテナを生成する。
多重部97は、収容部96−1〜96−Nが生成した1個または複数の収容コンテナを伝送コンテナに多重するとともに、必要に応じて制御情報などのオーバーヘッドを付加する。多重部97は、複数の収容コンテナを伝送コンテナのペイロード領域の一部にそれぞれ割り付けることで多重を行なう。この際、伝送コンテナのビットレートはクロック変換部93から出力されるクロック周波数に対応する。したがって、多重部97は、国際標準規格などで規定されたビットレートの伝送コンテナを生成する。その後、多重部97は多重した信号を送信部98に入力し、送信部98は、入力された信号に誤り訂正符号などを付加して送信する。
図24は、従来のデジタル多重伝送装置が生成する収容コンテナ及び伝送コンテナのビットレートを示す図である。
受信部95−1〜95−Nがクライアント信号を受信すると、収容部96−1〜96―NはOTNに規定されたビットレートの収容コンテナを生成する。そして、多重部97は収容部96−1〜96−Nが生成した収容コンテナを多重して、OTNに規定されたビットレートの伝送コンテナを生成する。
図25は、デジタル多重伝送装置9が、クライアント信号として4個のCBR10G信号(Constant Bit Rate信号,9.95328ギガビット/秒)を受信した場合に生成する収容コンテナと伝送コンテナと伝送信号とを示す図である。
例えば、受信部95−1〜95−4がそれぞれCBR10G信号を受信すると、収容部96−1〜96−4は、それぞれ、CBR10G信号を収容するODU2信号を生成する。ODU2は、ペイロード容量が9.995ギガビット/秒の収容コンテナである。そして、多重部97は、これら4個のODU2信号を多重して、ODU3信号を生成する。ODU3信号は、ペイロード容量が40.151ギガビット/秒の伝送コンテナである。その後、送信部98は、ODU3信号に誤り訂正符号などを付加したOTU3信号を生成して送信する。OTU3信号は、ビットレートが43.018ギガビット/秒の信号である。
"Network Node Interface for the synchronous digital hierarchy (SDH)"、2007年1月、ITU-T Recommendation G.707/Y.1322 "Interfaces for the Optical Transport Network (OTN)"、2003年3月、ITU-T Recommendation G.709/Y.1331 "Generic framing procedure (GFP)"、2005年8月、ITU-T G.7041/Y.1303 "Interfaces for the optical transport network (OTN) Amendment 3"、2009年4月、ITU-T G709/Y.1331 Amendment 3 "Transport of IEEE 10G BASE-R in Optical Transport Networks(OTN)"、2008年12月、ITU-T SeriesG Supplement43
多様化の進んでいるクライアント信号を、デジタル多重伝送システムを用いて広域転送しようとした場合にいくつかの問題が生じる。
まず、クライアント信号の多様化により、さまざまなクライアント信号のビットレートが存在している。これに対し、既存のデジタル多重化階梯では規定されている収容コンテナや伝送コンテナのビットレート、さらにはビットレートと収容コンテナや伝送コンテナの構造によって定まるペイロード容量は、非特許文献4や非特許文献5に示されるように、固定的で離散的である。このため、クライアント信号を、デジタル多重伝送装置が収容し多重して広域転送する場合に、クライアント信号によっては、クライアント信号のビットレートと収容コンテナのペイロード容量とが大きく異なる。この場合、クライアント信号のビットレートが収容コンテナのペイロード容量よりも小さい場合は、収容効率が悪くなる。また、クライアント信号のビットレートが収容コンテナのペイロード容量よりも大きい場合は、収容できない、あるいは、収容するためにクライアント信号に符号変換などの信号処理を施す必要が生じる。この信号処理を施すために、各クライアント信号に特化した収容方式を規定するなど、柔軟性や一貫性を欠いた処理が必要となる。
例えば、10ギガビット/秒付近のビットレートを持つクライアント信号として、8G−FCや10GbE−WAN−PHYや10GbE−LAN−PHYや10G−FCや16G−FCなどがある。これらのビットレートは、8G−FCが8.5ギガビット/秒、10GbE−WAN−PHYが9.95328ギガビット/秒、10GbE−LAN−PHYが10.3125ギガビット/秒、10G−FCが10.51875ギガビット/秒、16G−FCが17.0ギガビット/秒である。これに対して、OTNの収容コンテナODU2はペイロード容量が9.995ギガビット/秒であり、8G−FCや10GbE−WAN−PHYは収容できるビットレートであるが、8G−FCのビットレートとODU2のペイロード容量に差があるため、約1.5ギガビット/秒のペイロード容量が無駄になってしまう。
また、10GbE−LAN−PHYや10G−FCや16G−FCは、ビットレートがODU2のペイロード容量よりも大いため、そのままではODU2に収容することができない。これらをODU2に収容するためには、クライアント信号に応じた処理が行われる。例えば、10GbE−LAN−PHYをODU2に収容するためには、フレーミング技術GFP(Generic Framing Procedure、非特許文献3参照)を用いてビットレートを低減させた後に収容する。また、10G−FCをODU2に収容するためには、符号変換技術Transcoding(非特許文献4参照)を用いてビットレートを低減させた後に収容する。このように、従来のデジタル多重伝送装置は、クライアント信号を収容コンテナに収容するための処理を必要とする。しかも、クライアント信号によって異なる、柔軟性や一貫性を欠いた処理が必要である。また、これらの処理を行うために装置の構成が複雑になってしまう。さらに、ビットレートの低減は、クライアント信号が保持する情報の一部を削除することになるため、透過性(トランスペアレンシ)の低下による相互接続性の低下などを生じさせる原因となる。
また、OTNの普及が進みユーザのネットワーク機器へも実装が進みつつあり、それにともなう問題が顕在化してきている。高機能な監視や制御、さらに誤り訂正符号を用いた信頼性の高い通信を実現するために、ルータあるいはL2スイッチがOTN信号などを直接送出するようになりつつある。一般にイーサネット(登録商標)などのクライアント信号はSDHやOTNなどと比較して監視・制御機能が限られているため、故障点の確認や信号の劣化の検出などが十分に行われない。そこで、SDHやOTNをルータあるいはL2スイッチでも使用することで、UNI(User-Network Interface)区間の信頼性を向上させることができる。
ユーザのネットワーク機器にOTN信号が使用されると、クライアント信号であるOTN信号のビットレートが、デジタル多重伝送装置の収容コンテナのペイロード容量よりも大きいことがあり得る。この場合、デジタル多重伝送装置は、クライアント信号であるOTN信号を受信すると、OTN信号のビットレートを低減させるためにOTN信号を終端してオーバーヘッドの情報を書き換え、その後、通信事業者のネットワークに送信する。そのため、ユーザと通信事業者との間で使用してよいオーバーヘッドを事前に取り決めておく必要が生じる。またユーザのネットワーク機器がクライアント信号のオーバーヘッド部分を任意に使用する場合は、通信事業者の伝送システムがクライアント信号のオーバーヘッド情報を書き換えてしまう、もしくはクライアント信号に対応できないおそれがある。また、ユーザのネットワーク機器と通信事業者のネットワークとの独立性を十分に維持できなくなるおそれがある。
一例として、ユーザの機器がOTU2信号を送出し通信事業者のネットワークで広域転送する場合、通信事業者の伝送装置はOTU2信号を受信したのち、誤り訂正符号を用いた符号訂正処理など行なってOTU2信号を終端し、その後、制御情報などを格納してあるODU2信号を終端し、オーバーヘッドを書き換えた後に再度OTU2の信号を生成して通信事業者のネットワークに送信する。このような処理を必要とする理由は、ユーザから受け取るクライアント信号と通信事業者のネットワークの伝送信号が同じビットレートだからである。このため、通信事業者が高信頼なサービス提供のために何らかの監視・制御情報を付加するためには、ユーザからの信号の一部を削除して付加する必要がある。その結果、ユーザからの信号を転送する際のトランスペアレンシの低減が問題となる。またユーザ機器が、オーバーヘッドを独自に使用していたり誤り訂正符号として独自の符号を用いている場合は、ユーザ機器と通信事業者の機器の相互接続性においても問題を引き起こす可能性がある。これらの問題はSDHやOTNなどのデジタル多重伝送システムが固定で離散的なペイロード容量の収容コンテナ及び伝送コンテナしか持っていないために生じる。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、クライアント信号のビットレートに応じてクライアント信号を効率良く伝送するデジタル伝送システムを実現することにある。
[1]この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるデジタル多重伝送装置は、クライアント信号を受信する受信部と、クロック信号を供給する第1のクロック供給部および第2のクロック供給部と、前記第1のクロック供給部から供給されるクロック信号に同期して動作し、前記受信部が受信した前記クライアント信号から、OTNに規定されるフレーム構造の信号である収容コンテナを生成する収容部と、前記第2のクロック供給部から供給されるクロック信号に同期して動作し、前記収容部が生成した収容コンテナを時分割多重して、OTNに規定されるフレーム構造の信号である伝送コンテナを生成する多重部と、前記時分割多重された信号を送信する送信部と、を具備し、前記第2のクロック供給部は、OTNに規定される周波数以外の周波数のクロック信号を供給し、前記多重部は、前記OTNに規定される周波数以外の周波数に対応したビットレートの伝送コンテナを生成する、ことを特徴とする。
ここで、多重部は、制御信号が付されたクライアント信号の各々から交互に、一定数のビットずつデータを読み出して、順次送信部に入力することにより、制御信号が付されたクライアント信号を時分割多重する。
このデジタル多重伝送装置は、OTNに規定される周波数以外の周波数のクロック信号を供給するので、OTNに規定される周波数のクロック信号のみを用いる場合と比較して、クライアント信号のビットレートに応じたより適切なクロック信号を用いることができる。収容部が、このクロック信号に同期してクライアント信号に制御情報を付加することにより、クライアント信号を効率よく収容することができる。また、クライアント信号のビットレートよりも高い周波数のクロック信号を用いることにより、クライアント信号のビットレートを調整する処理を行う必要がなく、また、クライアント信号の一部を削除することによる透過性の低減が生じない。また、このデジタル多重伝送装置は、OTNに規定される周波数以外の周波数のクロック信号を供給するので、OTNに規定される周波数のクロック信号のみを用いる場合と比較して、多重する信号のビットレートに応じたより適切なクロック信号を用いることができる。多重部が、このクロック信号に同期して、制御情報が付加されたクライアント信号を多重することにより、信号を効率よく多重して伝送することができる。また、多重する各信号のビットレートの和に応じたクロック信号を用いることにより、無駄なペイロード容量を無くし伝送効率を高めることができる。また、ビットレートが無駄に大きくならないので、ビットレートがより大きい場合と比較して、低速動作の電子回路や光モジュールを利用でき、また、伝送距離の延伸が期待できる。
[2]また、本発明の一形態によるデジタル多重伝送装置は、上述のデジタル多重伝送装置であって、前記OTNに規定される周波数は、1.244ギガヘルツ又は、2.499ギガヘルツ又は、10.037ギガヘルツ又は、10.400ギガヘルツ又は、40.319ギガヘルツ又は、41.774ギガヘルツ又は、41.786ギガヘルツ又は、104.794ギガヘルツであることを特徴とする。
このデジタル多重伝送装置は、OTN(ITU−T,G.709Amendment3(2009年4月)またはG.Sup43(2008年12月))に規定される、1.244ギガヘルツ又は、2.499ギガヘルツ又は、10.037ギガヘルツ又は、10.400ギガヘルツ又は、40.319ギガヘルツ又は、41.774ギガヘルツ又は、41.786ギガヘルツ又は、104.794ギガヘルツ以外のクロック信号を用いるので、上記の効果が得られる。
[3]また、本発明の一態様によるデジタル多重伝送装置は、上述のデジタル多重伝送装置であって、前記受信部は、前記クライアント信号のクロック信号を復元し、前記第1のクロック供給部は、前記クライアント信号のクロック信号の周波数を測定し、測定した前記クライアント信号のクロック信号の周波数に基づいて、OTNに規定される周波数以外の周波数を選択し、選択した前記周波数のクロック信号を供給し、前記第2のクロック供給部は、OTNに規定される周波数のクロック信号を供給する、ことを特徴とする。
このデジタル多重伝送装置は、OTNに規定される周波数以外の周波数を、クライアント信号のクロック信号に基づいて選択し、選択した周波数のクロック信号を供給するので、クライアント信号に応じたクロック信号を用いることができる。収容部が、このクロック信号に同期して、クライアント信号に制御情報を付加することにより、クライアント信号を効率よく収容することができる。また、クライアント信号のビットレートよりも高い周波数のクロック信号を用いることにより、クライアント信号のビットレートを調整する処理を行う必要がなく、また、クライアント信号の一部を削除することによる透過性の低減が生じない。
[4]また、本発明の一態様によるデジタル多重伝送装置は、上述のデジタル多重伝送装置であって、前記受信部は、1つ以上の前記クライアント信号を受信して当該クライアント信号のクロック信号を復元し、前記第1のクロック供給部は、前記クライアント信号のクロック信号の周波数を測定し、測定した前記クライアント信号のクロック信号の周波数に基づいて、OTNに規定される周波数以外の周波数をクライアント信号毎に選択し、選択した前記周波数のクロック信号を供給し、前記第2のクロック供給部は、制御情報が付加された1つ以上の前記クライアント信号のビットレートの和である各収容コンテナのビットレートの和を算出し、算出した前記ビットレートの和に基づいて、OTNに規定される周波数以外の周波数を選択し、選択した前記周波数のクロック信号を供給する、ことを特徴とする。
このデジタル多重伝送装置は、OTNに規定される周波数以外の周波数を、クライアント信号のクロック信号に基づいて選択し、選択した周波数のクロック信号を供給するので、クライアント信号に応じたクロック信号を用いることができる。収容部が、このクロック信号に同期して、クライアント信号に制御情報を付加することにより、クライアント信号を効率よく収容することができる。また、クライアント信号のビットレートよりも高い周波数のクロック信号を用いることにより、クライアント信号のビットレートを調整する処理を行う必要がなく、また、クライアント信号の一部を削除することによる透過性の低減が生じない。また、このデジタル伝送装置は、OTNに規定される周波数以外の周波数を、制御情報が付加されたクライアント信号のビットレートの和に基づいて選択し、選択した周波数のクロック信号を供給するので、このビットレートの和に応じたクロック信号を用いることができる。多重部が、このクロック信号に同期して、制御情報が付加されたクライアント信号を多重することにより、信号を効率よく多重して伝送することができる。また、多重する各信号のビットレートの和に応じたクロック信号を用いることにより、無駄なペイロード容量を無くし伝送効率を高めることができる。また、ビットレートが無駄に大きくならないので、ビットレートがより大きい場合と比較して、低速動作の電子回路や光モジュールを利用でき、また、伝送距離の延伸が期待できる。
[5]また、本発明の一態様によるデジタル多重伝送装置は、上述のデジタル多重伝送装置であって、前記受信部は、1つ以上の前記クライアント信号を受信し、前記第1のクロック供給部は、OTNに規定される周波数のクロック信号を供給し、前記第2のクロック供給部は、制御情報が付加された1つ以上の前記クライアント信号のビットレートの和である各収容コンテナのビットレートの和を算出し、算出した前記ビットレートの和に基づいて、OTNに規定される周波数以外の周波数を選択し、選択した前記周波数のクロック信号を供給する、ことを特徴とする。
このデジタル伝送装置は、OTNに規定される周波数以外の周波数を、制御情報が付加されたクライアント信号のビットレートの和に基づいて選択し、選択した周波数のクロック信号を供給するので、このビットレートの和に応じたクロック信号を用いることができる。多重部が、このクロック信号に同期して、制御情報が付加されたクライアント信号を多重することにより、信号を効率よく多重して伝送することができる。また、多重する各信号のビットレートの和に応じたクロック信号を用いることにより、無駄なペイロード容量を無くし伝送効率を高めることができる。また、ビットレートが無駄に大きくならないので、ビットレートがより大きい場合と比較して、低速動作の電子回路や光モジュールを利用でき、また、伝送距離の延伸が期待できる。
[6]また、本発明の一態様によるデジタル多重伝送装置は、上述のデジタル多重伝送装置であって、前記第1または第2のクロック供給部は、クロック信号を発生させるクロック発生部と、前記受信部が前記クライアント信号から復元するクロック信号、または、前記多重部に入力される、制御情報が付加されたクライアント信号のビットレートの和に基づいて周波数を選択し、前記クロック発生部が発生させたクロック信号を前記選択した周波数に周波数変換したクロック信号を供給するクロック変換部と、を具備することを特徴とする。
このデジタル多重伝送装置は、クロック発生部とクロック変換部とを用いて、クライアント信号の周波数または周波数多重する各信号のビットレートの和に応じた周波数のクロック信号を供給することにより、効率よくクライアント信号を収容し、また、多重して伝送することができる。
[7]また、本発明の一態様によるデジタル多重伝送装置は、上述のデジタル多重伝送装置であって、前記クロック変換部は、前記クロック発生部が発生させたクロック信号を、互いに異なる周波数に周波数変換する複数の個別クロック変換部と、前記クライアント信号から復元される前記クロック信号、または、前記多重部に入力される、制御情報が付加されたクライアント信号のビットレートの和に基づいて、前記個別クロック変換部が周波数変換した前記クロック信号のいずれかを選択するクロック選択部と、を具備することを特徴とする
このデジタル多重伝送装置は、複数の周波数のクロック信号から何れかを選択するので、異なるビットレートを有する複数のクライアント信号の各々に応じた周波数のクロック信号を用いて効率よくクライアント信号を収容し、また、周波数多重する各信号のビットレートの和に応じた周波数のクロック信号を用いて信号を効率よく多重して伝送することができる。
[8]また、本発明の一態様によるデジタル多重伝送装置は、上述のデジタル多重伝送装置であって、前記クロック変換部は、周波数シンセサイザを具備することを特徴とする。
このデジタル多重伝送装置は、周波数シンセサイザにてクロック信号を周波数変換するので、クロック信号の周波数が可変である。したがって、このデジタル多重伝送装置は、クライアント信号のビットレートに対応した周波数のクロック信号を用いて効率よくクライアント信号を収容し、また、周波数多重する各信号のビットレートの和に応じた周波数のクロック信号を用いて信号を効率よく多重して伝送することができる。
[9]また、本発明の一態様によるデジタル多重伝送装置は、上述のデジタル多重伝送装置であって、前記第1または第2のクロック供給部は、互いに異なる周波数のクロック信号を発生させる複数のクロック発生部と、前記クライアント信号から復元される前記クロック信号、または、前記多重部に入力される、制御情報が付加されたクライアント信号のビットレートの和に基づいて、前記クロック発生部が発生させた前記クロック信号のいずれかを選択するクロック選択部と、を具備することを特徴とする
このデジタル多重伝送装置は、クロック発生部が発生させる複数の周波数のクロック信号から何れかを選択するので、異なるビットレートを有する複数のクライアント信号の各々に応じた周波数のクロック信号を用いて効率よくクライアント信号を収容し、また、周波数多重する各信号のビットレートの和に応じた周波数のクロック信号を用いて信号を効率よく多重して伝送することができる。
[10]また、本発明の一態様によるデジタル多重伝送装置は、上述のデジタル多重伝送装置であって、前記送信部にクロック信号を供給する第3のクロック供給部をさらに具備し、前記送信部は前記時分割多重された信号に誤り訂正符号を付して送信し、前記第3のクロック供給部は、前記多重部に供給されるクロック信号の周波数を測定し、測定した前記周波数に前記誤り訂正符号の冗長度を乗じた周波数を算出し、算出した前記周波数以上の周波数のクロック信号を供給する、ことを特徴とする。
上記の誤り訂正符号の付加により、送信する信号のビットレートは多重された信号のビットレートよりも、冗長度分だけ高くなる。そこで、このデジタル多重伝送装置は、クライアント信号の多重を行う際のクロック信号の周波数よりも、誤り訂正符号の冗長度だけ高い周波数のクロック信号を用いて送信することにより、多重された信号をもれなく、効率よく、伝送することができる。
この発明によれば、クライアント信号のビットレートに応じてクライアント信号を効率良く伝送することができる。
OTNに規定されるフレーム構造を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるデジタル多重伝送装置の概略構成を示す構成図である。 同実施形態におけるクロック変換部12の概略構成を示す構成図である。 同実施形態におけるクロック変換部12のもう1つの概略構成を示す構成図である。 同実施形態における収容コンテナのデータ構成を示すデータ構成図である。 同実施形態における伝送コンテナのデータ構成を示すデータ構成図である。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置1が生成する収容コンテナ及び伝送コンテナのビットレートを示す図である。 同実施形態において、収容部16−iが収容コンテナを生成して多重部17に入力する処理手順を示すフローチャートである。 同実施形態において、多重部17が伝送コンテナを生成して送信部18に入力する処理手順を示すフローチャートである。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置1が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置1が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置1が送信する伝送信号の第1の例を示す図である。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置1が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置1が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置1が送信する伝送信号の第2の例を示す図である。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置1が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置6が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置1が送信する伝送信号の第3の例を示す図である。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置1が送信した伝送信号を受信するデジタル多重伝送装置8の概略構成を示す構成図である。 同実施形態の第1の変形例におけるデジタル多重伝送装置2の概略構成を示す構成図である。 同実施形態の第2の変形例におけるデジタル多重伝送装置3の概略構成を示す構成図である。 本発明の第2の実施形態におけるデジタル多重伝送装置4の概略構成を示す構成図である。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置4が生成する収容コンテナ及び伝送コンテナのビットレートを示す図である。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置4が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置4が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置4が送信する伝送信号の第1の例を示す図である。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置4が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置4が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置4が送信する伝送信号の第2の例を示す図である。 本発明の第3の実施形態におけるデジタル多重伝送装置5の概略構成を示す構成図である。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置5が生成する収容コンテナ及び伝送コンテナのビットレートを示す図である。 同実施形態において、デジタル多重伝送装置5が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置5が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置5が送信する伝送信号の例を示す図である。 従来のデジタル多重伝送装置の概略構成を示す構成図である。 従来のデジタル多重伝送装置が生成する収容コンテナ及び伝送コンテナのビットレートを示す図である。 従来のデジタル多重伝送装置が、クライアント信号として4個のCBR10G信号を受信した場合に生成する収容コンテナと伝送コンテナと伝送信号とを示す図である。
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
本実施形態のデジタル多重伝送装置1は、伝送すべき信号であるクライアント信号を受信すると、制御信号等のオーバーヘッドを付加して、OTNに規定されるフレーム構造の収容コンテナを生成し、このオーバーヘッドを付加したクライアント信号を多重して、OTNに規定されるフレーム構造の伝送コンテナを生成し、事業者ネットワーク(バックボーン)に伝送する。後述するデジタル多重伝送装置2〜5も同様である。
ここで、図1を用いて、OTNに規定されるフレーム構造について説明する。
同図は、OTNに規定されるフレーム構造を示す図である。
同図のように、OTNに規定されるフレーム構造は、オーバーヘッド(Overhead; OH)領域R11と、ペイロード領域R12と、誤り訂正符号領域R13とを含んで構成される。オーバーヘッド領域R11は、FAS(Frame Alignment Signal)領域R111とOTU−OH領域R112と、ODU−OH領域R113と、OPU−OH領域R114とを含んで構成される。また、同図の1行×1コラムが1バイトのデータに相当する。
FAS領域R111は、フレーム同期用のパターンの領域であり、フレームの先頭位置を示す。OTU−OH領域R112は、セクション監視のための情報を含む。ODU−OH領域R113は、パス監視のための情報を含む。OPU−OH領域は、クライアント信号の種別やクライアント信号の収容方法を示す方法を含む。
ペイロード領域R12は、クライアント信号または多重された収容コンテナを収容する領域である。誤り訂正符号領域R13は、誤り訂正符号を含む。なお、誤り訂正符号領域は、同図と異なる大きさであってもよい。また、誤り訂正符号を付さない場合は、誤り訂正符号領域に固定値「0」など、誤り訂正符号以外の値が入っていてもよい。
図2は本発明の第1の実施形態におけるデジタル多重伝送装置の概略構成を示す構成図である。同図において、デジタル多重伝送装置1は、クロック発生部11とクロック変換部12〜14と、受信部15−1〜15−N(Nは正整数)と、収容部16−1〜16−Nと、多重部17と、送信部18とを含んで構成される。クロック発生部11およびクロック変換部12が本発明の非規定周波数クロック供給部に対応する。また、クロック発生部11及びクロック変換部13と、クロック発生部11及びクロック変換部14とが、本発明の規定周波数クロック供給部に対応する。
クロック発生部11は、一定周波数のクロック信号を生成する。クロック変換部12は、クロック発生部11からクロック信号が入力されると、入力されたクロック信号を、デジタル多重伝送システムの国際標準規格であるOTN(ITU−T,G.709Amendment3(2009年4月)またはG.Sup43(2008年12月))に規定される周波数以外の周波数(以下では、「非規定周波数」ともいう)のクロック信号に変換する。具体的には、クロック変換部12は、クロック発生部11から入力されるクロック信号を、1.244ギガヘルツ又は、2.499ギガヘルツ又は、10.037ギガヘルツ又は、10.400ギガヘルツ又は、40.319ギガヘルツ又は、41.774ギガヘルツ又は、41.786ギガヘルツ又は、104.794ギガヘルツ以外の周波数のクロック信号に変換する。
クロック変換部13及び14は、クロック発生部11からクロック信号が入力されると、入力されたクロック信号を、デジタル多重伝送システムの国際標準規格であるOTN(ITU−T,G.709Amendment3(2009年4月)またはG.Sup43(2008年12月))に規定される周波数のクロック信号に変換する。具体的には、クロック変換部13は、クロック発生部11から入力されるクロック信号を、1.244ギガヘルツ又は、2.499ギガヘルツ又は、10.037ギガヘルツ又は、10.400ギガヘルツ又は、40.319ギガヘルツ又は、41.774ギガヘルツ又は、41.786ギガヘルツ又は、104.794ギガヘルツのいずれかの周波数のクロック信号に変換する。クロック変換部14は、クロック発生部11から入力されるクロック信号を、2.666ギガヘルツ又は、10.709ギガヘルツ又は、11.096ギガヘルツ又は、43.018ギガヘルツ又は、44.571ギガヘルツ又は、44.583ギガヘルツ又は、111.810ギガヘルツのいずれかの周波数のクロック信号に変換する。
クロック変換部12及び13及び14は、分周器(不図示)や逓倍器(不図示)の組み合わせを含んで構成される。クロック変換部12は、変換したクロック信号を収容部16−1〜16−Nに入力する。クロック変換部13は変換したクロック信号を多重部17に入力する。クロック変換部14は変換したクロック信号を送信部18に入力する。
受信部15−1〜15−Nは受光部(不図示)と増幅部(不図示)とクロック&データリカバリ部(不図示)とを含んで構成される。受信部15−1〜15−Nは、受光部にてクライアント信号を光信号として受信して電気信号に変換する。次に、受信部15−1〜15−Nは、増幅部において、この電気信号を増幅する。そして、受信部15−1〜15−Nは、クロック&データリカバリ部にて、増幅された電気信号からクロック信号を再生(リカバリ)し、また、この電気信号をデジタルのデータ信号に変換する。
収容部16−i(iは1≦i≦Nの正整数)は、クロック変換部12からのクロック信号に同期して動作し、受信部15−iから入力されるクライアント信号を収容コンテナのペイロード容量と一致させるためにジャスティフィケーション処理などのレートアダプテーションを行う。次に、収容部16−iは、制御情報などのオーバーヘッドを付加して、クライアント信号を収容した収容コンテナを生成する。この収容コンテナのビットレートは、クロック変換部12から入力されるクロック信号の周波数に対応する。したがって、収容部16−iは、国際標準規格などで規定されたビットレートと異なるビットレートの収容コンテナを生成する。
多重部17は、収容部16−1〜16−Nが生成した1個または複数の収容コンテナを伝送コンテナに時分割多重するとともに、必要に応じて制御情報などのオーバーヘッドを付加する。多重部17は、複数の収容コンテナから交互に、一定数のビットずつデータを読み出して、順次伝送コンテナのペイロード領域の一部にそれぞれ割り付け、送信部18に入力することで時分割多重を行なう。
この際、伝送コンテナのビットレート及びペイロード容量はクロック変換部13から入力されるクロック信号の周波数に対応する。したがって、多重部17は、国際標準規格などで規定されたビットレートの伝送コンテナを生成する。その後、多重部17は多重した信号を送信部18に入力し、送信部18は、入力された信号に誤り訂正符号などを付加して伝送信号を生成し、事業者ネットワークに送信する。この際、伝送信号のビットレートはクロック変換部14から入力されるクロック信号の周波数に対応する。したがって、送信部18は、国際標準規格などで規定されたビットレートの伝送信号を送信するので、市場に流通している安価な光送受信モジュールを使用することができる。これにより、デジタル多重伝送装置1を経済的に製作することができる。
図3はクロック変換部12の概略構成を示す構成図である。
同図において、クロック変換部12は、クロック変換部(個別クロック変換部)121−1〜121−M(Mは正整数)とクロック選択部122とを含んで構成される。
クロック変換部121−1〜121−Mは、クロック発生部11から入力されるクロック信号を、それぞれ所定の比率で周波数変換し、例えば1メガヘルツ間隔のクロック信号を生成する。クロック選択部122は、受信部15−i(iは1≦i≦Nの正整数)からクライアント信号のクロック信号が入力されると、入力されたクロック信号の周波数を測定する。クロック選択部122は、クロック変換部121−1〜121−Mから入力されるクロック信号の中から、クライアント信号のクロック周波数の239/238倍以上の周波数のクロック信号で、かつ、このクライアント信号のクロック周波数の239/238倍に最も近いものを選択する。ここで、クライアント信号のクロック周波数を239/238倍するのは、クライアント信号に制御情報等のオーバーヘッドを付加するビットレートを確保するためである。クロック選択部122は、上記の受信部15−iに対応する収容部16−iに、選択したクロック信号を入力する。
このような構成にすることで、クロック変換部12は、複数の種類のクライアント信号に対して、クライアント信号に適した周波数のクロック信号を収容部16−1〜16−Nに入力し、収容部16−1〜16−Nはクライアント信号に適したビットレートの収容コンテナにクライアント信号を収容することができる。特に、受信部15−1〜15−Nが互いに異なる種類のクライアント信号を同時に受信した場合でも、収容部16−1〜16−Nは各クライアント信号に適したビットレートの収容コンテナにクライアント信号を収容する。
なお、受信部15−1〜15−Nに同一のクロック信号を有するクライアント信号が入力される場合は、クロック選択部122がクロック信号を1個のみ選択するようにしてもよい。この場合は、クロック選択部122には、例えば受信部15−1など、1個の受信部からクロック信号が入力される。クロック選択部122は、クロック変換部121−1〜121−Mから入力されるクロック信号の何れかを選択し、選択したクロック信号を収容部16−1〜16−Nに入力する。このように、クロック選択部122が複数のクロック信号を選択する必要が無いので回路規模を削減できる。
なお、クロック変換部12が出力するクロック信号の周波数に、規定周波数が含まれていてもよい。これにより、デジタル多重伝送装置1は、より多くのビットレートの収容コンテナを使用して、受信したクライアント信号により適した処理を行うことができる。
なお、受信部15−1〜15−Nが、クライアント信号の種類を示す情報をクライアント信号から読み出してクロック選択部122に入力し、クロック選択部122が、この情報に基づいてクロック信号を選択するようにしてもよい。クロック選択部122がクライアント信号の種類に応じた周波数のクロック信号を選択することにより、クライアント信号に適した周波数のクロック信号を収容部16−1〜16−Nに入力することができる。
なお、複数の周波数を出力するクロック変換部12の構成は図3のものに限らない。
図4は、クロック変換部12のもう1つの概略構成を示す構成図である。
同図において、クロック変換部12は、周波数シンセサイザ126−1〜126−Nを含んで構成される。
周波数シンセサイザ126−i(iは1≦i≦Nの自然数)は、クロック発生部11から入力されるクロック信号を、連続する周波数の何れかに周波数変換する。受信部15−iからクライアント信号のクロック信号が入力されると、入力されたクロック信号の周波数を測定する。周波数シンセサイザ126−iは、クロック発生部11から入力されるクロック信号を、クライアント信号のクロック周波数の239/238倍の周波数に変換し、変換したクロック信号を出力する。
このような構成にすることで、図3の場合と同様の効果が得られる。
なお、受信部15−1〜15−Nが、同一のクロック周波数を有するクライアント信号のみを受信する場合は、デジタル多重伝送装置1が、クロック変換部12に換えて、クロック発生部11とは別のクロック発生部を備えるようにしてもよい。この場合このクロック発生部は、クライアント信号のクロック周波数に応じた、一定周波数のクロック信号を供給する。クロック変換部13及び14も同様である。
図5は、収容コンテナのデータ構成を示すデータ構成図である。
同図(a)はスタッフバイトを含む収容コンテナのデータ構成図である。同図(a)において、クライアント信号T21は収容コンテナに収容されるクライアント信号である。また、収容コンテナT22は、クライアント信号T21の一部T221及びT223とスタッフバイトT222とオーバーヘッドT224とを含んで構成される。クライアント信号T21の一部T221及びT223は、両者を併せてクライアント信号T21に相当する。スタッフバイトT222は、クライアント信号T21のビットレートが収容コンテナのペイロード容量よりも小さい場合に、ビットレートを調整するバイトである。収容部16−1〜16−Nは、スタッフバイトとしてビット値「0」を挿入する。オーバーヘッドT224は制御情報を含む。
同図(b)はスタッフバイトを含まない収容コンテナのデータ構成図である。同図(b)において、クライアント信号T23は収容コンテナに収容されるクライアント信号である。また、収容コンテナT24はクライアント信号T241とオーバーヘッドT242とを含んで構成される。クライアント信号T241はクライアント信号T23に相当する。オーバーヘッドT242は、同図(a)のオーバーヘッドT224と同様、制御情報を含む。
収容部16−1〜16−Nは、クライアント信号のビットレートが収容コンテナのペイロード容量よりも小さい場合に、同図(a)のようにスタッフバイトを含む収容コンテナを生成する。収容部16−1〜16−Nは、このスタッフの位置の情報をオーバーヘッドに含める。一方、クライアント信号T21のビットレートが収容コンテナのペイロード容量と同じ場合は、ビットレートを調整する必要はないのでスタッフバイトは不要である。この場合、収容部16−1〜16−Nは、同図(b)のようにスタッフバイトを含まない収容コンテナを生成する。
図6は、伝送コンテナのデータ構成を示すデータ構成図である。
同図の収容コンテナT31〜T33は、時分割多重されて伝送コンテナに収容される収容コンテナである。また、伝送コンテナT34はペイロード領域T341とオーバーヘッドT342とを含んで構成される。ペイロード領域T341は、時分割多重された収容コンテナT31〜T33を含む。オーバーヘッドは制御情報を含む。
次に、デジタル多重伝送装置1の動作について説明する。
図7は、デジタル多重伝送装置1が生成する収容コンテナ及び伝送コンテナのビットレートを示す図である。
受信部15−1〜15−Nがクライアント信号を受信すると、収容部16−1〜16―NはOTNに規定されたビットレート以外のビットレートの収容コンテナを生成する。そして、多重部17は収容部16−1〜16−Nが生成した収容コンテナを多重して、OTNに規定されたビットレートの伝送コンテナを生成する。その後、送信部18が伝送コンテナに誤り訂正符号等を付して伝送信号を生成し、生成した伝送信号を事業者ネットワークに送信する。
図8は、収容部16−iが収容コンテナを生成して多重部17に入力する処理手順を示すフローチャートである。
収容部16−iは、デジタル多重伝送装置1が起動されると、この処理を開始する。
ステップS1において、収容部16−iは、受信部15−iからクライアント信号が入力されたか否かを判断する。入力されたと判断した場合(ステップS1:YES)はステップS2に移り、入力されていないと判断した場合(ステップS1:NO)はステップS1に戻る。
ステップS2において、収容部16−iは、レートアダプテーションを行う。レートアダプテーションは、クライアント信号のビットレートを収容コンテナのペイロード容量に合わせる処理である。例えば、収容部16−iは、クライアント信号のビットレートが収容コンテナのペイロード容量よりも小さい場合に、スタッフバイトを挿入するジャスティフィケーション処理を行う。
ステップS3において、収容部16−iは、レートアダプテーションを行ったクライアント信号にオーバーヘッドを付加して収容コンテナを生成する。
ステップS4において、収容部16−iは、生成した収容コンテナを多重部17に入力する。その後、ステップS1に戻る。
図9は、多重部17が伝送コンテナを生成して送信部18に入力する処理手順を示すフローチャートである。
多重部17は、デジタル多重伝送装置が起動されると、この処理を開始する。
ステップS21において、多重部17は、収容部16−1〜16−Nから収容コンテナが入力されたか否かを判断する。入力されたと判断した場合(ステップS21:YES)はステップS22に移り、入力されていないと判断した場合(ステップS21:NO)はステップS21に戻る。
ステップS22において、多重部17は、収容部16−1〜16−Nから受けた各収容コンテナを時分割多重する。
ステップS23において、多重部17は、時分割多重した収容コンテナにオーバーヘッドを付加して伝送コンテナを生成する。
ステップS24において、多重部17は、生成した伝送コンテナを送信部18に入力する。その後、ステップS21に戻る。
図10は、デジタル多重伝送装置1が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置1が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置1が送信する伝送信号の第1の例を示す図である。
同図および以下の図において、ペイロード容量がBビット/秒の収容コンテナ又は伝送コンテナを「ODU[B]」で示す。また、ビットレートがBビット/秒の送信信号を「OTU[B]」で示す。
同図において、受信部15−1はクロック周波数が10.31ギガビット/秒のクライアント信号10GbEを受信する。受信部15−2と受信部15−4とはクロック周波数が8.50ギガビット/秒のクライアント信号8GFCを受信する。受信部15−3はクロック周波数が9.95ギガビット/秒のクライアント信号STM−64を受信する。
上記のように、クロック変換部12のクロック選択部122は、収容部16−1〜16−N毎にクロック信号を選択し、選択したクロック信号を収容部16−1〜16−Nに入力する。クロック変換部12は、例えば1.0ギガヘルツ刻みの周波数の中から周波数を選択し、収容部16−1に11.0ギガヘルツのクロック信号を入力する。この場合、クライアント信号のクロック周波数の239/238倍は、10.31×239/238=10.43(ギガヘルツ)である。したがって、11.0ギガヘルツのクロック信号が、この10.43ギガヘルツ以上で、かつ10.43ギガヘルツに最も近いクロック信号である。
同様に、クロック変換部12は、収容部16−2及び16−4に9.0ギガヘルツのクロック信号を入力し、収容部16−3に10.0ギガヘルツのクロック信号を入力する。
収容部16−1は、受信部15−1から入力される、クロック周波数が10.31ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が11.0ギガビット/秒の収容コンテナに収容する。収容部16−2及び16−4は、それぞれ受信部15−2及び15−4から入力される、クロック周波数が8.50ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が9.0ギガビット/秒の収容コンテナに収容する。収容部16−3は、受信部15−3から入力される、クロック周波数が9.95ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が10.0ギガビット/秒の収容コンテナに収容する。これらの収容コンテナは、国際標準規格などで規定されたビットレートと異なるビットレートの収容コンテナである。
このように、クロック変換部12は、クライアント信号のクロック周波数にオーバーヘッド分の周波数を加えた周波数より高く、かつ、これに近い周波数のクロック信号を選択する。
なお、クロック変換部12が1.0ギガヘルツ刻み以外の粒度の周波数からクロック信号を選択するようにしてもよいし、連続した周波数からクロック信号を選択するようにしてもよい。
多重部17は、収容部16−1〜16−Nから入力される伝送コンテナを多重して伝送コンテナODU3に収容する。
ここで、多重部17が収容コンテナを多重する際、収容コンテナのビットレートの和が伝送コンテナのペイロード容量以下であること必要である。図10では、収容コンテナのビットレートの和は、(11.0+9.0+10.0+9.0)×239/238=39.2(ギガビット/秒)である。これに対して伝送コンテナODU3のペイロード容量は40.2ギガビット/秒であり、上記の条件を満たす。したがって、多重部17はこれらの収容コンテナを多重して伝送コンテナODU3に収容できる。なお、239/238は、収容コンテナのペイロード容量に対する収容コンテナのビットレートの値である。収容コンテナのビットレートはペイロード容量にオーバーヘッド容量などが加わったものになる。そのため収容コンテナを伝送コンテナに収容する際には収容コンテナのビットレートの和が伝送コンテナのペイロード容量以下になっている必要がある。
なお、多重部17は、収容コンテナを多重して伝送コンテナに収容する際、必要に応じて、ビットレートを調整するためのスタッフ処理や周波数の偏差を吸収するジャスティフィケーション処理を施す。
なお、デジタル多重伝送装置1が受信するクライアント信号の数は4以外でもよい。
なお、収容部16−1〜16−Nの一部が、国際標準規格などで規定されたビットレートの収容コンテナを用いるようにしてもよい。
図11は、デジタル多重伝送装置1が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置1が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置1が送信する伝送信号の第2の例を示す図である。同図は、収容部16−3が収容コンテナODU2にクライアント信号を収容する点が、図10と異なる。
ここで、収容コンテナODU2のビットレートは10.0ギガビット/秒(10.037ギガビット/秒)であり、収容コンテナのビットレートの和は図10の場合と同様、39.2ギガビット/秒である。したがって、図10の場合と同様、多重部17はこれらの収容コンテナを多重して伝送コンテナODU3に収容できる。
図12は、デジタル多重伝送装置1が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置1が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置1が送信する伝送信号の第3の例を示す図である。
同図において、受信部15−1及び15−2はクロック周波数が10.71ギガビット/秒のクライアント信号OTU2を受信する。受信部15−3及び15−4はクロック周波数が8.50ギガビット/秒のクライアント信号8GFCを受信する。
収容部16−1及び16−2は、それぞれ受信部15−1及び15−2から入力される、クロック周波数が10.71ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が11.0ギガビット/秒の収容コンテナに収容する。収容部16−3及び16−4は、それぞれ受信部15−3及び15−4から入力される、クロック周波数が8.50ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が9.0ギガビット/秒の収容コンテナに収容する。
これらの収容コンテナは、国際標準規格などで規定されたビットレートと異なるビットレートの収容コンテナである。
多重部17は、収容部16−1〜16−Nから入力される伝送コンテナを多重して、伝送コンテナODU3に収容する。送信部18は、多重部17から入力される伝送コンテナから伝送信号OTU3を生成して送信する。
デジタル多重伝送装置1は、クライアント信号OTU2を、このクライアント信号のビットレートより大きいペイロード容量の収容コンテナに収容するので、クライアント信号をビットの値や配置を変更せずに(すなわち、ビットトランスペアレントに)収容することができる。しかも、国際標準規格などで規定されたビットレートと異なるビットレートの収容コンテナを用いることにより、収容効率を低下させずに収容することができる。
例えば、ビットレートが10.71ギガビット/秒のクライアント信号OTU2を、ペイロード容量が9.995ギガビット/秒の収容コンテナODU2に収容する場合は、クライアント信号のビットレートが収容コンテナのペイロード容量よりも大きいので、例えば、クライアント信号OTU2を終端し、クライアント信号に対してビットレートを調整する処理を行う必要がある。このため、クライアント信号をビットトランスペアレントに収容することができない。これに対して、デジタル多重伝送装置1では、上述の通りクライアント信号をビットトランスペアレントに収容するので、クライアント信号のオーバーヘッドがそのまま通信事業者のネットワーク上を送信される。これにより、クライアント信号のトランスペアレンシが向上する。また、ユーザの通信装置とデジタル多重伝送装置1とが、それぞれ信号のオーバーヘッドを自由に使うことができ、ユーザのネットワークと通信事業者のネットワークとの独立性を維持することができる。
図13は、デジタル多重伝送装置1が送信した伝送信号を受信するデジタル多重伝送装置8の概略構成を示す構成図である。
同図において、デジタル多重伝送装置8は、クロック変換部82〜84と受信部85と分離部86と復元部87−1〜87−N(Nは正整数)と送信部88−1〜88−Nを含んで構成される。
受信部85は、デジタル多重伝送装置1からの伝送信号を受信して、受信した伝送信号からクロック信号を再生し、また、受信した伝送信号をデジタルのデータ信号に変換する。
クロック変換部82は、受信部85からクロック信号が入力されると、デジタル多重伝送システムの国際標準規格などにおいて、デジタル多重伝送装置1のクロック変換部13のクロック周波数に対応して規定されている周波数のクロック信号に変換する。クロック変換部82は予め定められた比率で周波数変換を行うことにより、この周波数変換を行う。
クロック変換部83は、受信部85からクロック信号が入力されると、デジタル多重伝送装置1のクロック変換部12のクロック周波数に対応する周波数のクロック信号に変換する。クロック変換部83は予め定められた比率で周波数変換を行うことにより、この周波数変換を行う。なお、デジタル多重伝送装置1が伝送コンテナのオーバーヘッドに各収容コンテナのクロック周波数の情報を含めて送信し、受信部85または分離部86がこの情報を読み出し、クロック変換部83が読み出した情報に応じた周波数にクロック信号を変換するようにしてもよい。
クロック変換部84は、受信部85からクロック信号が入力されると、デジタル多重伝送装置1が受けたクライアント信号のクロック周波数と同じ周波数に変換する。この、クライアント信号のクロック周波数と同じ周波数は、デジタル多重伝送システムの国際標準規格などで規定されていない周波数である。クロック変換部84は予め定められた比率で周波数変換を行うことにより、この周波数変換を行う。なお、クロック変換部84が、クロック変換部83が出力するクロック信号の周波数に応じた周波数に、クロック信号を変換するようにしてもよい。
クロック変換部82は、変換したクロック信号を分離部86に入力する。クロック変換部83は変換したクロック信号を復元部87−1〜87−Nに入力する。クロック変換部84は変換したクロック信号を送信部88−1〜88−Nに入力する。
分離部86は、受信部85から入力される信号から各収容コンテナ信号を読み出し、復元部87−1〜87−Nに入力する。
復元部87−i(iは1≦i≦Nの正整数)は、受信部85から入力される収容コンテナからクライアント信号を読み出し、送信部88−iに入力する。
送信部88−iは、復元部87−iから入力されるクライアント信号を送信する。
以上により、デジタル多重伝送装置8は、デジタル多重伝送装置1が受信したクライアント信号を復元して送信する。
以上のように、デジタル多重伝送装置1では、クロック変換部12が収容部16−1〜Nに国際標準規格などで規定されていない周波数のクロック信号を入力する。したがって、クロック変換部12は、例えばOTNで規定されている周波数のように離散的な周波数ではなく、クライアント信号に適した周波数にクロック信号を変換することができる。これにより、収容部16−1〜16−Nは、クライアント信号に適したペイロード容量の収容コンテナを用いることができ、収容コンテナに大きな容量のスタッフバイトを含める必要がないので、収容効率が低下しない。例えば、4ギガビット/秒のビットレートのクライアント信号に対しては、ペイロード容量が4ギガビット/秒の収容コンテナを用いることができる。また、15ギガビット/秒のビットレートのクライアント信号に対しては、ペイロード容量が15ギガビット/秒の収容コンテナを用いることができる。
従来技術では、例えば収容コンテナのペイロード容量として2.5ギガビット/秒と10ギガビット/秒と40ギガビット/秒とが規定されている場合、ビットレートが4ギガビット/秒のクライアント信号に対しては、2.5ギガビット/秒の収容コンテナでは小さすぎるため、10ギガビット/秒の収容コンテナを用いるか、あるいは符号変換などの処理を行ってビットレートを低減して2.5ギガビット/秒の収容コンテナに収容する必要があった。つまり従来技術ではクライアント信号収容の収容効率が低かった、あるいは、追加の信号処理が必要であったのに対し、デジタル多重伝送装置1は、収容コンテナのペイロード容量の自由度が大きく、追加の信号処理をすることなく高い収容効率でクライアント信号を直接収容することができる。
一方、多重部17は、国際標準規格などで規定されるビットレートの伝送コンテナを使用する。多重部17は、この伝送コンテナに単一もしくは複数の収容コンテナを多重する。例えば、多重部17は、OTNで規定されるペイロード容量が40ギガビット/秒の伝送コンテナに、ビットレートが、それぞれ10ギガビット/秒と5ギガビット/秒と16ギガビット/秒と9ギガビット/秒との4個の収容コンテナを多重する。
この収容コンテナのビットレートの和は、(10+5+16+9=40)であり、40ギガビットを超えないので、多重部17は、これらの収容コンテナを多重してペイロード容量が40ギガビット/秒の伝送コンテナに収容することができる。
このように、多重部17が複数種類の収容コンテナを組み合わせて多重することで効率のよい多重を行なうことができる。
なお、収容部16−1〜16−Nが、連続的なペイロード容量の収容コンテナの中の1個の収容コンテナを用いるようにしてもよいし、離散的だが細かな粒度のペイロード容量の収容コンテナの中から1個の収容コンテナを用いるようにしてもよい。収容部16−1〜16−Nは、クロック変換部12から入力されるクロック信号の周波数に応じたペイロード容量の収容コンテナを用いる。
例えば、5.123ギガビット/秒のビットレートを持つクライアント信号に対して、ペイロード容量が5.123ギガビット/秒の収容コンテナを用いてもよいし、0.1ギガビット/秒単位に0.1ギガビット/秒の粒度のペイロード容量の収容コンテナの中から、ペイロード容量が5.2ギガビット/秒の収容コンテナを選択するようにしてもよい。さらにクライアント信号のビットレートが持つクロック偏差を考慮して余裕を持たせたペイロード容量を用いるようにしてもよい。例えば、ビットレートが5.123ギガビット/秒のクライアント信号に対して、5.3ギガビット/秒のペイロード容量の収容コンテナを用いる。
(第1変形例)
次に、本実施形態におけるデジタル多重伝送装置1の第1の変形例であるデジタル多重伝送装置2について説明する。
デジタル多重伝送装置1では、クロック変換部12はクロック発生部11から入力されるクロック信号を周波数変換する。これに対してデジタル多重伝送装置2では、クロック変換部22−1〜22−N(Nは正整数であり、受信部の個数である。)は受信部25−1〜25−Nがクライアント信号から再生するクロック信号を周波数変換する。
図14は、デジタル多重伝送装置2の概略構成を示す構成図である。
同図において、デジタル多重伝送装置2は、クロック発生部11とクロック変換部22−1〜22−N及び13及び14と受信部25−1〜25−Nと、収容部16−1〜16−Nと、多重部17と、送信部18とを含んで構成される。
同図において、図2の各部に対応する部分には同一の符号(11、13、14、16−1〜16−N、17、18)を付し、その説明を省略する。
受信部25−i(iは1≦i≦Nの正整数)は、図2の受信部15−iと同様、受光部(不図示)と増幅部(不図示)とクロック&データリカバリ部(不図示)とを含んで構成され、光信号を受信して電気信号に変換し、この電気信号を増幅し、増幅した電気信号からクロック信号を再生し、この電気信号をデジタルのデータ信号に変換する。受信部25−iは、再生したクロック信号をクロック変換部22−iに入力する点で、図2の受信部15−iと異なる。
クロック変換部22−iは、受信部25−iからクロック信号が入力されると、入力されたクロック信号を、非規定周波数のクロック信号に変換する。クロック変換部22−iは変換したクロック信号を収容部16−iに入力する。
このように、デジタル多重伝送装置2は、クライアント信号から再生したクロック信号を収容部16−1〜16−Nに入力するので、収容部16−1〜16−Nは、クライアント信号に応じたビットレートで収容コンテナを生成することができる。これにより、クライアント信号のビットレートと収容コンテナのペイロード容量が同一もしくは同期したものになるので、ビット同期マッピングや固定のスタッフバイト挿入でのクライアント信号収容が可能となり、レートアダプテーションを行う必要がない。
(第2変形例)
次に、本実施形態におけるデジタル多重伝送装置1の第2の変形例であるデジタル多重伝送装置3について説明する。
デジタル多重伝送装置2では、クロック変換部13はクロック発生部11から入力されるクロック信号を周波数変換して、規定比率のクロック信号を供給する。一方、デジタル多重伝送装置3では、受信部25−1〜25−Nがクライアント信号から復元するクロック信号の一つを選び所定の比率で周波数変換することによって、規定周波数のクロック信号を生成することができる。デジタル多重伝送装置3では、クロック変換部33は、受信部25−1がクライアント信号から再生するクロック信号を周波数変換する。
図15は、デジタル多重伝送装置3の概略構成を示す構成図である。
同図において、デジタル多重伝送装置3は、クロック発生部11とクロック変換部22−1〜22−N及び33及び14と受信部25−1〜25−Nと収容部16−1〜16−Nと多重部17と送信部18とを含んで構成される。
同図において、図14の各部に対応する部分には同一の符号(11、22−1〜22−N、14、25−1〜25−N、16−1〜16−N、17、18)を付し、その説明を省略する。
クロック変換部33は、受信部25−1からクロック信号が入力されると、入力されたクロック信号を、規定周波数のクロック信号に変換する。
このように、クロック変換部33は受信部25−1から入力されるクロック信号を周波数変換して、図2のクロック変換部13と同様のクロック信号を多重部17に入力するので、多重部17はデジタル多重伝送装置1の場合と同様に伝送コンテナを生成できる。
なお、クライアント信号から再生したクロック信号を周波数変換するクロック変換部は、上記のデジタル多重伝送装置2やデジタル多重伝送装置3のものに限らず、クロック変換部22−1〜22−N及び13及び14の全部または一部であればよい。例えば、図14のクロック変換部22−1〜22−Nと13と14との全部のクロック変換部がクライアント信号から再生するクロック信号を周波数変換するようにしてもよい。あるいは、クロック変換部13と14とがクライアント信号から再生するクロック信号を周波数変換するようにしてもよい。
なお、図15のようにクロック変換部33が多重部17に供給するクロック信号とクロック変換部14が送信部18に供給するクロック信号とが非同期となる場合は、クロック変換部14が高めの周波数のクロック信号を出力するようにして、多重した信号をもれなく、効率的に、送信できるようにする。
<第2の実施形態>
図16は、本発明の第2の実施形態におけるデジタル多重伝送装置4の概略構成を示す構成図である。
同図において、デジタル多重伝送装置4は、クロック発生部11とクロック変換部12及び43及び44と受信部15−1〜15−Nと、収容部16−1〜16−Nと、多重部47と、送信部48とを含んで構成される。クロック発生部11及びクロック変換部12と、クロック発生部11及びクロック変換部43と、クロック発生部11及びクロック変換部44とが、本発明の非規定周波数クロック供給部に対応する。
同図において、図2の各部に対応する部分には同一の符号(11、12、15−1〜15−N、16−1〜16−N)を付し、その説明を省略する。
クロック変換部43及び44は、クロック発生部11からクロック信号が入力されると、クロック変換部12と同様に、入力されたクロック信号を、非規定周波数のクロック信号に変換する。具体的には、クロック変換部43は、クロック発生部11から入力されるクロック信号を、1.244ギガヘルツ又は、2.499ギガヘルツ又は、10.037ギガヘルツ又は、10.400ギガヘルツ又は、40.319ギガヘルツ又は、41.774ギガヘルツ又は、41.786ギガヘルツ又は、104.794ギガヘルツ以外の周波数のクロック信号に変換する。クロック変換部44は、クロック発生部11から入力されるクロック信号を、2.666ギガヘルツ又は、10.709ギガヘルツ又は、11.096ギガヘルツ又は、43.018ギガヘルツ又は、44.571ギガヘルツ又は、44.583ギガヘルツ又は、111.810ギガヘルツ以外の周波数のクロック信号に変換する。
クロック変換部43は変換したクロック信号を多重部47に入力する。クロック変換部44は変換したクロック信号を送信部48に入力する。
多重部47は、図2の多重部17と同様に、収容部16−1〜16−Nが生成した1個または複数の収容コンテナを伝送コンテナに多重するとともに、必要に応じて制御情報などのオーバーヘッドを付加する。多重部47は、クロック変換部43から供給される非規定周波数のクロック信号に同期してこれらの処理を行なう点で、図2の多重部17と異なる。
送信部48は、図2の送信部18と同様に、多重部47から受けた信号に誤り訂正符号などを付加して伝送信号を生成し、事業者ネットワークに送信する。送信部48は、クロック変換部44から供給される非規定周波数のクロック信号に同期してこれらの処理を行なう点で、図2の送信部18と異なる。
図17は、デジタル多重伝送装置4が生成する収容コンテナ及び伝送コンテナのビットレートを示す図である。
受信部15−1〜15−Nがクライアント信号を受信すると、収容部16−1〜16―NはOTNに規定されたビットレート以外のビットレートの収容コンテナを生成する。そして、多重部47は収容部16−1〜16−Nが生成した収容コンテナを多重して、OTNに規定されたビットレート以外のビットレートの伝送コンテナを生成する。その後、送信部48が伝送コンテナに誤り訂正符号等を付して伝送信号を生成し、生成した伝送信号を事業者ネットワークに送信する。
多重部47は、クロック変換部43から供給される非規定周波数のクロック信号に同期することで、国際標準規格などで規定される離散的なビットレート以外の伝送コンテナを使用する。これにより、単一もしくは複数の収容コンテナを伝送コンテナに多重する際に、収容コンテナのビットレートに適したペイロード容量の伝送コンテナを用いることができるので、伝送効率が低下しない。
例えば、デジタル多重伝送装置4は、11ギガビット/秒の収容コンテナを4個送信する場合、44ギガビット/秒の伝送コンテナ1個を用いて送信する。また、デジタル多重伝送装置4は、12ギガビット/秒の収容コンテナを4個送信する場合、48ギガビット/秒の伝送コンテナ1個を用いて送信する。
図18は、デジタル多重伝送装置4が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置4が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置4が送信する伝送信号の第1の例を示す図である。クロック変換部12と同様に、クロック変換部43及び44は、複数のクロック選択部を具備しそれぞれ収容コンテナや伝送コンテナに応じた周波数のクロック信号を出力する。
同図において、受信部15−1と受信部15−4とはクロック周波数が10.31ギガビット/秒のクライアント信号10GbEを受信する。受信部15−2はクロック周波数が8.50ギガビット/秒のクライアント信号8GFCを受信する。受信部15−3はクロック周波数が17.00ギガビット/秒のクライアント信号16GFCを受信する。
図10の場合と同様に、収容部16−1〜16−Nは、クロック変換部12から供給されるクロック信号に同期して動作し、クライアント信号を収容コンテナに収容する。
収容部16−1及び16−4は、それぞれ受信部15−1及び15−4から入力される、クロック周波数が10.31ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が11.0ギガビット/秒の収容コンテナに収容する。収容部16−2は、受信部15−2から入力される、クロック周波数が8.50ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が9.0ギガビット/秒の収容コンテナに収容する。収容部16−3は、受信部15−3から入力される、クロック周波数が17.00ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が17.0ギガビット/秒の収容コンテナに収容する。
これらの収容コンテナは、国際標準規格などで規定されたビットレートと異なるビットレートの収容コンテナである。
多重部47は、収容部16−1〜16−Nから入力される伝送コンテナを多重して、ペイロード容量が49.0ギガビット/秒の伝送コンテナに収容する。
図10の場合と同様に、多重部47は、収容コンテナを多重して伝送コンテナに収容する際、必要に応じて、ビットレートを調整するためのスタッフ処理や周波数の偏差を吸収するジャスティフィケーション処理を施す。
送信部48は、多重部47から入力される伝送コンテナに7%冗長度の誤り訂正符号を付加して、52.5ギガビット/秒の伝送信号として送信する。そのために、クロック変換部44は、多重部47が付加する誤り訂正符号の冗長度を予め記憶する。クロック変換部44は、クロック変換部43が出力するクロック信号の周波数を測定し、測定した周波数に冗長度を乗じた周波数を算出する。クロック変換部44は、算出した周波数以上、かつ、この周波数に最も近い周波数のクロック信号を選択して送信部48に供給する。送信部48は、7%冗長度の誤り訂正符号として、OTNで規定されている誤り訂正符号を付加する。
このように、クロック変換部44は、送信部48が付加する誤り訂正符号の冗長度に応じたクロック信号を供給することにより、送信部48は伝送コンテナの信号をもれなく、効率よく、送信することができる。
なお、送信部48が、伝送コンテナにOTNで規定されている以外の誤り訂正符号を付加するようにしてもよいし、7%以外の冗長度の誤り訂正符号を付加するようにしてもよい。あるいは、送信部48が誤り訂正符号を付加しないようにしてもよい。
図18の例では、収容コンテナのビットレートの和は(11.0+9.0+17.0+11.0)×239/238=48.2(ギガビット/秒)である。このため、多重部47は、例えば1ギガビット/秒の粒度の伝送コンテナのうち、ペイロード容量が48.0ギガビット/秒の伝送コンテナではなく、49.0ギガビット/秒の伝送コンテナを用いる。
また、送信部48は、7%冗長度の誤り訂正符号を付加した、49.0×255/238=52.5(ギガビット/秒)の伝送信号を送信する。
なお、デジタル多重伝送装置4が受信するクライアント信号は、OTNで規定されているビットレートの信号であってもよい。
図19は、デジタル多重伝送装置4が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置4が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置4が送信する伝送信号の第2の例を示す図である。
同図において、受信部15−1〜15−Nはクロック周波数が10.71ギガビット/秒のクライアント信号OTU2を受信する。
収容部16−1〜16−Nは、それぞれ受信部15−1〜15−4から入力される、クロック周波数が10.71ギガビット/秒のクライアント信号を、ペイロード容量が11.0ギガビット/秒の収容コンテナに収容する。
これらの収容コンテナは、国際標準規格などで規定されたビットレートと異なるビットレートの収容コンテナである。
多重部47は、収容部16−1〜16−Nから入力される伝送コンテナを多重して、ペイロード容量が45.0ギガビット/秒の伝送コンテナに収容する。
送信部48は、多重部47から入力される伝送コンテナに、7%冗長度の誤り訂正符号を付加して、ビットレートが48.2ギガビット/秒の伝送信号を生成し、送信する。
デジタル多重伝送装置4は、クライアント信号OTU2を、このクライアント信号のビットレートより大きいペイロード容量の収容コンテナに収容するので、クライアント信号をビットトランスペアレントに収容することができる。しかも、国際標準規格などで規定されたビットレートと異なるビットレートの収容コンテナを用いることにより、収容効率を低下させずに収容することができる。
これにより、図12の場合と同様の効果が得られる。
このように、デジタル多重伝送装置4は、非規定周波数のクロック信号を用いて、国際標準規格などで規定される離散的なビットレート以外の伝送コンテナを使用する。これにより、収容コンテナのビットレートに応じたペイロード容量の伝送コンテナを用いることができ、伝送効率が低下しない。
<第3の実施形態>
図20は、本発明の第3の実施形態におけるデジタル多重伝送装置5の概略構成を示す構成図である。
同図において、デジタル多重伝送装置5は、クロック発生部11とクロック変換部52及び43及び44と受信部15−1〜15−Nと、収容部56−1〜56−Nと、多重部47と、送信部48とを含んで構成される。クロック発生部11及びクロック変換部52が本発明の規定周波数クロック供給部に対応する。また、クロック発生部11及びクロック変換部43と、クロック発生部11及びクロック変換部44とが、本発明の非規定周波数クロック供給部に対応する。
同図において、図2の各部に対応する部分には同一の符号(11、15−1〜15−N)を付し、その説明を省略する。
クロック変換部52は、クロック発生部11からクロック信号が入力されると、入力されたクロック信号を、規定周波数のクロック信号に変換する。具体的には、クロック変換部52は、クロック発生部11から入力されるクロック信号を、1.244ギガヘルツ又は、2.499ギガヘルツ又は、10.037ギガヘルツ又は、10.400ギガヘルツ又は、40.319ギガヘルツ又は、41.774ギガヘルツ又は、41.786ギガヘルツ又は、104.794ギガヘルツのいずれかの周波数のクロック信号に変換する。
一方、クロック変換部43及び44は、クロック発生部11からクロック信号が入力されると、入力されたクロック信号を、非規定周波数のクロック信号に変換する。クロック変換部52は、変換したクロック信号を収容部56−1〜56−Nに入力する。クロック変換部43は変換したクロック信号を多重部47に入力する。クロック変換部44は変換したクロック信号を送信部48に入力する。
収容部56−i(iは1≦i≦Nの正整数)は、図2の収容部16−iと同様、受信部15−iから入力されるクライアント信号にレートアダプテーションを行い、オーバーヘッドを付加して収容コンテナを生成し、生成した収容コンテナを多重部47に入力する。収容部56−iは、クロック変換部52から供給される規定周波数のクロック信号に同期してこれらの処理を行なう点で、図2の収容部16−iと異なる。
多重部47は、図2の多重部17と同様に、収容部56−1〜56−Nが生成した1個または複数の収容コンテナを伝送コンテナに多重するとともに、必要に応じて制御情報などのオーバーヘッドを付加する。多重部47は、クロック変換部43から供給される非規定周波数のクロック信号に同期してこれらの処理を行なう点で、図2の多重部17と異なる。
送信部48は、図2の送信部18と同様に、多重部47から受けた信号に誤り訂正符号などを付加して伝送信号を生成し、事業者ネットワークに送信する。送信部48は、クロック変換部44から供給される非規定周波数のクロック信号に同期してこれらの処理を行なう点で、図2の送信部18と異なる。
図21は、デジタル多重伝送装置5が生成する収容コンテナ及び伝送コンテナのビットレートを示す図である。
受信部15−1〜15−Nがクライアント信号を受信すると、収容部56−1〜56―NはOTNに規定されたビットレートの収容コンテナを生成する。そして、多重部47は収容部56−1〜56−Nが生成した収容コンテナを多重して、OTNに規定されたビットレート以外のビットレートの伝送コンテナを生成する。その後、送信部48が伝送コンテナに誤り訂正符号等を付して伝送信号を生成し、生成した伝送信号を事業者ネットワークに送信する。
図22は、デジタル多重伝送装置5が受信するクライアント信号と、デジタル多重伝送装置5が用いる収容コンテナおよび伝送コンテナとデジタル多重伝送装置5が送信する伝送信号の例を示す図である。
同図において、受信部15−1と受信部15−2とはクロック周波数が9.95ギガビット/秒のクライアント信号STM−64を受信する。受信部15−3はクロック周波数が2.49ギガビット/秒のクライアント信号STM−16を受信する。
クロック変換部52は収容部56−1〜56−Nに規定周波数のクロック信号を入力し、クロック変換部43及び44はそれぞれ多重部47及び送信部48に非規定周波数のクロック信号を入力する。
収容部56−1及び56−2は、それぞれ受信部15−1及び15−2から入力されるクライアント信号を、収容コンテナODU2に収容する。収容部56−3は、受信部15−3から入力されるクライアント信号を、収容コンテナODU1に収容する。
これらの収容コンテナは、国際標準規格などで規定されたビットレートの収容コンテナである。
多重部47は、収容部56−1〜56−Nから入力される収容コンテナを多重し、ペイロード容量が23.0ギガビットの伝送コンテナに収容する。伝送部48は、多重部47から入力される伝送コンテナに、7%冗長度の誤り訂正符号を付加し、24.6ギガビット/秒の伝送信号を送信する。
このように、多重部47はOTNに規定された離散的なビットレート以外のビットレートの伝送コンテナを生成するので、OTNに規定された離散的なビットレートの伝送コンテナを用いる場合と異なり、収容コンテナに応じて適切なビットレートの伝送コンテナを生成することができる。これにより、デジタル多重伝送装置5は、送信する収容コンテナのみを多重して伝送コンテナに収容する。したがって、送信する収容コンテナの個数に関わらず、規定のビットレートの収容コンテナを規定の個数だけ多重する従来のデジタル多重伝送装置と比較して、伝送効率が向上する。すなわち、従来のデジタル多重伝送装置は、規定の個数分の収容コンテナが無い場合には、空きの収容コンテナを合わせて規定の個数の収容コンテナとし、これらを多重して伝送する。これに対して、デジタル多重伝送装置5では、空きの収容コンテナを合わせずに、従来のデジタル多重伝送装置よりも伝送ビットレートを低減させる。
例えば、上述の図22の場合、収容コンテナのビットレートの和は(10.04+10.04+2.50)×239/238=22.67(ギガビット/秒)である。したがって、従来のデジタル多重伝送装置では、これらの収容コンテナをペイロード容量が40.150ギガビット/秒の伝送コンテナODU3に多重する。これに対して、デジタル多重伝送装置5は、これらの収容コンテナをペイロード容量が23.0ギガビットの伝送コンテナに多重するので、無駄なペイロード容量を無くすことができる。また、例えば10ギガビット/秒の収容コンテナを3個伝送する場合、従来のデジタル多重伝送装置は40ギガビット/秒の伝送コンテナ1個で送信する。その際、10ギガビット/秒分のペイロード容量が空きになる。これに対して、デジタル多重伝送装置5は、30ギガビット/秒の伝送コンテナ1個で送信する。これにより、無駄なペイロード容量を無くすことができる。また、デジタル多重伝送装置5に、40ギガビット/秒よりも低速動作の電子回路や光送受信モジュールを用いることができる。また、ビットレート低減により、伝送距離の延伸が期待できる。
また、10ギガビット/秒の収容コンテナを5個転送する場合は、従来のデジタル多重伝送装置は40ギガビット/秒の伝送コンテナ2個で送信する。これに対して、デジタル多重伝送装置5は、規定のビットレートよりも高い50ギガビット/秒の伝送コンテナ1個で伝送する。このように、1個の伝送コンテナで送信することにより、送信する信号の数を削減し、効率的にクライアント信号を送信することができる。ここで、送信部48の光送信モジュール(不図示)は、50ギガビット/秒の伝送速度に対応する動作範囲を有する。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明は、デジタル多重伝送装置に用いて好適である。
1、2、3、4、5、8 デジタル多重伝送装置
11 クロック発生部
12、13、14、22−1〜N、33、43、44、52、82、83、84 クロック変換部
15−1〜N、25−1〜N、85 受信部
16−1〜N、56−1〜N 収容部
17、47 多重部
18、48、88−1〜N 送信部
86 分離部
87−1〜N 復元部

Claims (10)

  1. クライアント信号を受信する受信部と、
    クロック信号を供給する第1のクロック供給部および第2のクロック供給部と、
    前記第1のクロック供給部から供給されるクロック信号に同期して動作し、前記受信部が受信した前記クライアント信号から、OTNに規定されるフレーム構造の信号である収容コンテナを生成する収容部と、
    前記第2のクロック供給部から供給されるクロック信号に同期して動作し、前記収容部が生成した収容コンテナを時分割多重して、OTNに規定されるフレーム構造の信号である伝送コンテナを生成する多重部と、
    前記時分割多重された信号を送信する送信部と、
    を具備し、
    記第2のクロック供給部は、OTNに規定される周波数以外の周波数のクロック信号を供給し、
    前記多重部は、前記OTNに規定される周波数以外の周波数に対応したビットレートの伝送コンテナを生成する、
    ことを特徴とするデジタル多重伝送装置。
  2. 前記OTNに規定される周波数は、1.244ギガヘルツ又は、2.499ギガヘルツ又は、10.037ギガヘルツ又は、10.400ギガヘルツ又は、40.319ギガヘルツ又は、41.774ギガヘルツ又は、41.786ギガヘルツ又は、104.794ギガヘルツであることを特徴とする請求項1に記載のデジタル多重伝送装置。
  3. 前記受信部は、前記クライアント信号のクロック信号を復元し、
    前記第1のクロック供給部は、前記クライアント信号のクロック信号の周波数を測定し、測定した前記クライアント信号のクロック信号の周波数に基づいて、OTNに規定される周波数以外の周波数を選択し、選択した前記周波数のクロック信号を供給し、
    前記第2のクロック供給部は、OTNに規定される周波数のクロック信号を供給する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデジタル多重伝送装置。
  4. 前記受信部は、1つ以上の前記クライアント信号を受信して当該クライアント信号のクロック信号を復元し、
    前記第1のクロック供給部は、前記クライアント信号のクロック信号の周波数を測定し、測定した前記クライアント信号のクロック信号の周波数に基づいて、OTNに規定される周波数以外の周波数をクライアント信号毎に選択し、選択した前記周波数のクロック信号を供給し、
    前記第2のクロック供給部は、制御情報が付加された1つ以上の前記クライアント信号のビットレートの和である各収容コンテナのビットレートの和を算出し、算出した前記ビットレートの和に基づいて、OTNに規定される周波数以外の周波数を選択し、選択した前記周波数のクロック信号を供給する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデジタル多重伝送装置。
  5. 前記受信部は、1つ以上の前記クライアント信号を受信し、
    前記第1のクロック供給部は、OTNに規定される周波数のクロック信号を供給し、
    前記第2のクロック供給部は、制御情報が付加された1つ以上の前記クライアント信号のビットレートの和である各収容コンテナのビットレートの和を算出し、算出した前記ビットレートの和に基づいて、OTNに規定される周波数以外の周波数を選択し、選択した前記周波数のクロック信号を供給する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデジタル多重伝送装置。
  6. 前記第1または第2のクロック供給部は、
    クロック信号を発生させるクロック発生部と、
    前記受信部が前記クライアント信号から復元するクロック信号、または、前記多重部に入力される、制御情報が付加されたクライアント信号のビットレートの和に基づいて周波数を選択し、前記クロック発生部が発生させたクロック信号を前記選択した周波数に周波数変換したクロック信号を供給するクロック変換部と、
    を具備することを特徴とする請求項1から5のいずれかの項に記載のデジタル多重伝送装置。
  7. 前記クロック変換部は、
    前記クロック発生部が発生させたクロック信号を、互いに異なる周波数に周波数変換する複数の個別クロック変換部と、
    前記クライアント信号から復元される前記クロック信号、または、前記多重部に入力される、制御情報が付加されたクライアント信号のビットレートの和に基づいて、前記個別クロック変換部が周波数変換した前記クロック信号のいずれかを選択するクロック選択部と、
    を具備することを特徴とする請求項6に記載のデジタル多重伝送装置。
  8. 前記クロック変換部は、周波数シンセサイザを具備することを特徴とする請求項6に記載のデジタル多重伝送装置。
  9. 前記第1または第2のクロック供給部は、
    互いに異なる周波数のクロック信号を発生させる複数のクロック発生部と、
    前記クライアント信号から復元される前記クロック信号、または、前記多重部に入力される、制御情報が付加されたクライアント信号のビットレートの和に基づいて、前記クロック発生部が発生させた前記クロック信号のいずれかを選択するクロック選択部と、
    を具備することを特徴とする請求項1から5のいずれかの項に記載のデジタル多重伝送装置。
  10. 前記送信部にクロック信号を供給する第3のクロック供給部をさらに具備し、
    前記送信部は前記時分割多重された信号に誤り訂正符号を付して送信し、
    前記第3のクロック供給部は、前記多重部に供給されるクロック信号の周波数を測定し、測定した前記周波数に前記誤り訂正符号の冗長度を乗じた周波数を算出し、算出した前記周波数以上の周波数のクロック信号を供給する、
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれかの項に記載のデジタル多重伝送装置。
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