JP5626249B2 - 基板処理システム、基板処理方法及び記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、表面が乾燥防止用の液体で覆われた基板を搬送する技術に関する。
基板である例えば半導体ウエハ(以下、ウエハという)の洗浄を行う枚葉式の液処理装置(以下、洗浄装置という)では、回転するウエハの表面に複数種類の薬液を切り替えて供給することによって、ウエハ表面のごみや自然酸化物などを除去している。ウエハ表面に残存する薬液は純水などを利用したリンス洗浄により除去され、次いでウエハを回転させることにより、残った液体を振り飛ばす振切乾燥が行われる。
ところが半導体装置の高集積化に伴い、こうした液体などを除去する処理において、いわゆるパターン倒れの問題が大きくなってきている。パターン倒れは、ウエハ表面に残った液体を乾燥させる際に、パターンを形成する凹凸の例えば凸部の左右に残っている液体が不均一に乾燥することにより、この凸部を左右に引っ張る表面張力のバランスが崩れ、液体が多く残っている方向に凸部が倒れる現象である。
このパターン倒れの発生を抑えつつウエハ表面に残った液体を除去する手法として高圧流体の一種である超臨界状態の流体(超臨界流体)を用いた処理(超臨界処理)が知られている。超臨界流体は、液体と比べて粘度が小さく、また液体を溶解する能力も高いことに加え、超臨界流体と平衡状態にある液体や気体との間で界面が存在しない。そこで液体が付着した状態のウエハを超臨界流体と置換し、しかる後、超臨界流体を気体に状態変化させると、表面張力の影響を受けることなく液体を除去することができる。
超臨界流体の原料としては、二酸化炭素、IPA(IsoPropyl Alcohol)、HFE(Hydro Fluoro Ether)などの種々の物質が検討されている。ところが、これらの原料に水分が混入し、原料と共に昇温、加圧されると、水の活性が高まり、超臨界処理が行われる容器を腐食させる要因となる。このため、高温、高圧雰囲気となる容器に外部から持ち込まれる水分をできる限り低減する必要がある。
ここで特許文献1には、洗浄部にて洗浄された基板を乾燥処理室内に搬送し、次いで当該乾燥処理室内の圧力が乾燥処理用の処理流体(本例では二酸化炭素)の臨界圧以上となるように予め昇圧してから、当該乾燥処理室内に超臨界流体を供給することにより被処理基板の乾燥を行う技術が記載されている。しかしながら当該技術では、表面の微細パターンに超純水が入り込んだ状態で被処理基板が乾燥処理室に搬入されており、乾燥処理室を構成する容器に対してこの水分が与える影響についてはなんら検討されていない。
特開2008−72118号公報:段落0035〜0040、図1
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高圧流体を利用して、基板の表面からの乾燥防止用の液体の除去が行われる高圧流体処理装置の容器内への水分の持ち込みを低減可能な基板処理システム、基板処理方法及びこの方法を記憶した記憶媒体を提供することにある。
本発明に係る基板理システムは、表面にパターンが形成された基板に処理液を供給することにより基板の液処理を行い、次いで当該基板の表面に乾燥防止用の液体を供給して、当該表面を当該液体で覆った状態とする液処理装置と、
前記基板を収容する容器を備え、この容器の内部に高圧流体の雰囲気を形成して、当該基板の表面が高圧流体と接する状態としてから当該容器内を減圧することにより、前記基板の表面から前記液体を除去する高圧流体処理装置と、
表面が前記乾燥防止用の液体で覆われた基板を、前記液処理装置から搬送路に沿って前記高圧流体処理装置へ搬送するために設けられ、前記搬送路側で基板を保持する後方側の位置と、前記液処理装置または高圧流体処理装置の内部へ進入する前方側の位置との間を進退自在に構成された基板保持部と、前記搬送路側の位置にて基板保持部に保持された基板を、隙間を介して上方側から覆うカバー部と、基板を保持した基板保持部を側方から囲むようにして前記カバー部の側周部側に設けられ、当該基板保持部の進退方向の前方側に切り欠きが形成された側板部材とを備えた基板搬送機構と、
前記乾燥防止用の液体への水分の吸収を抑えるために、前記搬送路を搬送される基板の周囲である前記カバー部と基板との隙間内に、前記進退方向の後方側から前記搬送路の外部の大気よりも水分含有量の少ない低湿気体を供給する低湿気体供給部と、を備えたことを特徴とする。
ここで前記乾燥防止用の液体は、45〜65℃の範囲内の温度に加熱されたイソプロピルアルコールであってもよい。
また、他の発明に係る基板処理システムは、表面にパターンが形成された基板に処理液を供給することにより基板の液処理を行い、次いで当該基板の表面に乾燥防止用の液体である、45〜65℃の範囲内の温度に加熱されたイソプロピルアルコールを供給して、当該表面を当該液体で覆った状態とする液処理装置と、
前記基板を収容する容器を備え、この容器の内部に高圧流体の雰囲気を形成して、当該基板の表面が高圧流体と接する状態としてから当該容器内を減圧することにより、前記基板の表面から前記液体を除去する高圧流体処理装置と、
表面が前記乾燥防止用の液体で覆われた基板を、前記液処理装置から搬送路に沿って前記高圧流体処理装置へ搬送する基板搬送機構と、
前記乾燥防止用の液体への水分の吸収を抑えるために、前記搬送路を搬送される基板の周囲に、前記搬送路の外部の大気よりも水分含有量の少ない低湿気体を供給する低湿気体供給部と、を備えたことを特徴とする。
この基板処理システムは以下の特徴を備えていてもよい。
(a)前記低湿気体供給部は、前記基板搬送機構が配置された搬送空間内に低湿気体を供給すること。また、この低湿気体供給部は、前記搬送空間の天井部に設けられ、当該搬送空間内に低湿気体のダウンフローを形成すること
本発明は、液処理装置にて基板の表面に乾燥防止用の液体を供給し、この液体を除去するために当該基板を高圧流体処理装置へと搬送する際に、基板の周囲に水分含有量の少ない低湿気体を供給することにより乾燥防止用の液体への水分の吸収を抑えることができる。この結果、基板から乾燥防止用の液体を除去する処理が行われる容器への水分の持ち込み量が減り、当該容器の腐食を低減できる。
実施の形態に係わるウエハ処理システムの横断平面図である。 前記ウエハ処理システムに設けられている洗浄装置の縦断側面図である。 前記ウエハ処理システムに設けられている超臨界処理装置の構成図である。 前記洗浄装置と超臨界処理装置との間でウエハを搬送するウエハ搬送機構の外観斜視図である。 前記ウエハ搬送機構の側面図である。 前記ウエハ搬送機構の平面図である。 前記ウエハ処理システムの第1の作用図である。 前記ウエハ処理システムの第2の作用図である。 前記ウエハ処理システムの第3の作用図である。 前記ウエハ処理システムの4の作用図である。 他の実施の形態に係わるウエハ処理システムの縦断側面図である。 周囲の気体を変化させたときのIPAに吸収される水分の変化を示す実験結果である。 IPAの温度を変化させたときのIPAに吸収される水分の変化を示す実験結果である。
本発明の基板処理システムの一例として、基板であるウエハWに処理液を供給して洗浄処理を行う洗浄装置3(液処理装置)と、超臨界流体を用いて洗浄処理後のウエハWに付着している乾燥防止用の液体の除去を行う超臨界処理装置4(高圧流体処理装置)とを備えた洗浄処理システム1について説明する。
図1は洗浄処理システム1の全体構成を示す横断平面図であり、当該図に向かって左側を前方とする。洗浄処理システム1では、載置部11にFOUP100が載置され、このFOUP100に格納された例えば直径300mmの複数枚のウエハWが、搬入出部12及び受け渡し部13を介して後段の洗浄処理部14、超臨界処理部15との間で受け渡され、洗浄装置3、超臨界処理装置4内に順番に搬入されて洗浄処理や乾燥防止用の液体を除去する処理が行われる。また、搬入出部12には、FOUP100と受け渡し部13との間でウエハWを搬送するウエハ搬送機構121が設けられており、受け渡し部13には、搬入出部12と洗浄処理部14、超臨界処理部15との間を搬送されるウエハWが一時的に載置されるバッファである受け渡し棚131が配置されている。
洗浄処理部14及び超臨界処理部15は、受け渡し部13との間の開口部から前後方向に向かって伸びるウエハWの搬送空間162を挟んで設けられている。載置台11側から見て搬送空間162の左手に設けられている洗浄処理部14には、例えば4台の洗浄装置3が前記搬送空間162に沿って配置されている。一方、搬送空間162の右手に設けられている超臨界処理部15には、例えば2台の超臨界処理装置4が、前記搬送空間162に沿って配置されている。
ウエハWは、ウエハ搬送空間162に配置されたウエハ搬送機構2(基板搬送機構)によって各洗浄装置3、超臨界処理装置4及び受け渡し部13の間を搬送される。ここで洗浄処理部14や超臨界処理部15に配置される洗浄装置3や超臨界処理装置4の台数は、単位時間当たりのウエハWの処理枚数や、洗浄装置3、超臨界処理装置4での処理時間の違いなどにより適宜選択され、これら洗浄装置3や超臨界処理装置4の配置数などに応じて最適なレイアウトが選択される。
洗浄装置3は、例えば回転するウエハWを1枚ずつ洗浄するスピン式の洗浄装置3として構成され、図2の縦断側面図に示すように、アウターチャンバー31内に配置されたウエハ保持機構33にてウエハWをほぼ水平に保持し、このウエハ保持機構33を鉛直軸周りに回転させることによりウエハWを回転させる。ウエハ保持機構33の上端部には、円板状の支持板331が設けられており、ウエハWはこの支持板331の上面側の周縁部に設けられた複数本の支持ピン332により支持される。
そして回転するウエハWの上方にノズルアーム342を進入させ、その先端部に設けられたノズル部341から薬液及びリンス液を予め定められた順に供給することによりウエハWの表面(上面)の洗浄処理が行われる。また、ウエハ保持機構33の内部にも処理液供給路333が形成されており、ここから供給された薬液及びリンス液によってウエハWの裏面(下面)の洗浄が行われる。
ノズル部341には薬液供給部361及びリンス液供給部362が接続されており、薬液供給部361からはパーティクルや有機性の汚染物質の除去を行う薬液であるSC1液(アンモニアと過酸化水素水の混合液)や自然酸化膜の除去を希フッ酸水溶液(以下、DHF(Diluted HydroFluoric acid))などが供給され、リンス液供給部362からはリンス液である脱イオン水(DeIonized Water:DIW)が供給される。
これらのノズル部341から供給された処理液は、はアウターチャンバー31内に配置されたインナーカップ32やアウターチャンバー31に受け止められて排液口321、311より排出される。またアウターチャンバー31内の雰囲気は排気口312より排気されている。
さらにノズル部341は、液処理後のウエハWの表面に、乾燥防止用の液体として、非水性のIPA(IsoPropyl Alcohol)を供給するIPA供給部363と接続されている。IPA供給部363には、例えば水分の含有量が0.1重量%以下に調整されたIPAが貯留されており、液処理後のウエハWは、水分を殆ど含まないIPAに覆われた状態で超臨界処理装置4へと搬送される。
ここで、後述の実験結果に示すように、IPAは温度が上昇するほど、周囲の雰囲気から水分を吸収する吸湿性が低くなる。そこで、IPAの吸湿性を低減するという観点において、IPAは、常温(23℃)よりも高い温度に加熱した状態で供給することが望ましい。温度が上昇するとIPAが蒸発しやすくなることとの兼ね合いを考慮すると、IPAは例えば45〜65℃程度の範囲内の温度に加熱して供給するとよい。
さらに洗浄装置3の天井部には、インナーカップ32やウエハ保持機構33等を収容する筐体310内にドライエア(低湿気体)のダウンフローを形成するためのダウンフロー形成部35が設けられている。ダウンフロー形成部35は、フィルター351とその入口側に設けられた拡散空間352とを備えており、拡散空間352には、洗浄装置3の外部、例えば当該洗浄処理システム1が配置されている工場内の大気よりも水分の含有量が少ないドライエア(低湿気体)がドライエア供給源30より供給される。ドライエアの露点は、例えば−50℃以下に調整されている。
ドライエアを得る手法は、特定の手法に限定されるものではなく、例えばシリカゲルなどの乾燥剤の充填層に大気を通過させてドライエアを得てもよい。また、冷却器にて大気を冷却したり、コンプレッサーなどで大気を圧縮したりすることにより、大気に含まれる水分を凝縮、除去してドライエアを得てもよい。
超臨界処理装置4は、洗浄装置3にて液処理が行われた後のウエハWを覆っているIPAを超臨界流体に溶解して除去し、ウエハWを乾燥する処理が行われる。図3に示すように超臨界処理装置4は、IPAを除去する処理が行われる処理容器41と、この処理容器41に超臨界状態の二酸化炭素(臨界温度31℃、臨界圧力7.4MPa(絶対圧)、以下、超臨界COという)を供給する超臨界CO供給部40と、超臨界CO供給部40から処理容器41に超臨界COを供給するための供給ライン451と、処理容器41内の流体を排出するための排出ライン452と、を備えている。
処理容器41は、ウエハWの搬入出用の開口部42が形成された金属製の筐体によって構成され、この開口部42には、ウエハWを横向きに保持する保持板43を挿入することができる。保持板43の一端の側面には、この保持板43を支持すると共に、ウエハWを処理容器41内に搬入したとき前記開口部42を密閉する蓋部材44が設けられている。また液処理装置4には、超臨界COから受ける内圧に抗して、処理容器41に向けて蓋部材44を押し付け、処理容器41の内部の処理空間を密閉するための不図示の押圧機構が設けられている。
処理容器41は、例えば直径300mmのウエハWを収容可能な、200〜10000cm程度の処理空間が形成された容器であり、その壁部には、処理容器41内に超臨界COを供給するための供給ライン451と、処理容器41内の流体を排出するための排出ライン452とが接続されている。これら供給ライン451、排出ライン452には各々超臨界COの供給/停止、処理容器41内の流体の排出/停止を行うための開閉弁V1、V2が設けられている。
さらに処理容器41には、例えば抵抗発熱体などからなる不図示のヒーターが設けられており、処理容器41を加熱することにより、処理容器41内の超臨界COの温度を臨界温度以上の例えば60℃に加熱することができる。
次に、上述の洗浄装置3、超臨界処理装置4及び受け渡し棚131との間でウエハWを搬送するウエハ搬送機構2の構成について図4〜6を参照しながら説明する。ウエハ搬送機構2は、ウエハWを保持する基板保持部であり、上下に重なるように配置された第1フォーク21、第2フォーク22と、これら第1フォーク21、第2フォーク22を各々独立して水平方向に進退移動させるための不図示の駆動部を収容した基台部24とを備えている。また、基台部24は支柱241に支持され、鉛直軸周りに回転自在、上下方向に昇降自在に構成されており、第1フォーク21、第2フォーク22が進退移動する向き及び高さ位置を調節することができる。この支柱241の下端部には不図示のスライダーが設けられており、図1に示した走行路242上でこのスライダーを走行させることにより、ウエハ搬送機構2を前後方向に移動させることができる。
ウエハ搬送機構2に設けられている上段側の第1フォーク21は、洗浄処理が行われ、IPAが除去された後のウエハWを超臨界処理装置4から受け渡し部13の載置棚131まで搬送する。一方、下段側の第2フォーク22は、受け渡し部13の載置棚131から洗浄装置3への洗浄処理前のウエハWの搬送と、洗浄装置3から超臨界処理装置4への洗浄処理後のウエハWの搬送と、を行う。洗浄処理後のウエハWを搬送する第1フォーク21が、第2フォーク22の上段側に配置されていることにより、表面が乾燥防止用のIPAで覆われた状態のウエハWを搬送する際の液滴の落下などによる第1フォーク21の汚染を避けることができる。各フォーク21、22は、基台部24内の駆動機構と接続されたフォーク支持部211、221によって支持されている。第2フォーク22は、本実施の形態の基板保持部に相当する。
ここで第2フォーク22によって洗浄装置3から超臨界処理装置4へ搬送されるウエハWの表面は、乾燥防止用のIPAによって覆われた状態となっている。ウエハWを覆うIPAは、既述のように水分の含有量が0.1重量%以下に調整されていて、処理容器41や保持板43、蓋部材44などの腐食の原因となる水分が超臨界処理装置4に極力持ち込まれないようにしている。
一方で、IPAは吸湿性が高く、洗浄装置3から超臨界処理装置4へとウエハWが搬送される経路(以下、搬送路という)にて、ウエハWを覆うIPAに水分を含む大気が接触するだけでも、当該IPAに水分が吸収され、超臨界処理装置4の処理容器41等の腐食原因となる場合があることを発明者らは見出した。このIPAへの水分の吸収を低減する1つの手法として、既述のようにウエハWの表面に供給されるIPAを常温よりも高い温度に加熱している。
さらに本例のウエハ搬送機構2には、第2フォーク22に保持され、洗浄装置3から超臨界処理装置4へと搬送されるウエハWを上方側から覆うカバー部23が設けられている。図6(a)、(b)に示すようにカバー部23は、第2フォーク22、及びこの第2フォーク22に保持されたウエハWを上面側から覆うように配置された天板部材231と、この天板部材231の側周部から下方側へ向けて伸び出すように設けられた側板部材232とを備えている。図6(a)に示した平面図では第1フォーク21の記載を省略してある。また図6(b)は、カバー部23の天板部材231及び後述の拡散部233の天板を取り去った横断平面を示している。
側板部材232は、第2フォーク22の基端部側の左右両側面、フォーク支持部221の左右両側面及び後端面を取り巻くように設けられている。一方、第2フォーク22の先端側には側板部材232が設けられていない切り欠き236が形成されており、基台部24上を水平方向に進退移動する第2フォーク22と側板部材232との干渉を避けている。
側板部材232の後端部側には、カバー部23の下方側の空間に低湿気体であるドライエアを供給するための複数のドライエア供給孔234が設けられている。ドライエア供給孔234が形成されている領域の側板部材232の背面には、各ドライエア供給孔234にドライエアを供給するための拡散空間を形成する拡散部233が設けられている。この拡散部233にはドライエア供給ライン235を介してドライエア供給源20からドライエアが供給される。ドライエア供給孔234や拡散部233は、本実施の形態の低湿気体供給部に相当する。
ドライエア供給源20からは、ウエハ搬送機構2が配置されている搬送空間162の雰囲気よりも水分の含有量が少なく、露点が−20℃以下、好ましくは−50℃以下に調整されたドライエア(低湿気体)が供給される。なお例えば搬送空間162には、当該洗浄処理システム1が配置されている工場内の雰囲気を取り込んで得られた大気のダウンフローが形成されている。
以上に説明した構成を備えた洗浄処理システム1、ウエハ搬送機構2、洗浄装置3及び超臨界処理装置4は図1〜3、6に示すように制御部5に接続されている。制御部5は図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、記憶部にはこれら洗浄処理システム1、ウエハ搬送機構2、洗浄装置3及び超臨界処理装置4の作用、即ちFOUP100からウエハWを取り出して洗浄装置3にて洗浄処理を行い、次いで超臨界処理装置4にてウエハWを乾燥する処理を行ってからFOUP100内にウエハWを搬入するまでの動作に係わる制御についてのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。
以下、本洗浄処理システム1の作用について説明する。FOUP100から取り出され、受け渡し棚131に載置された処理前のウエハWは、ウエハ搬送機構2の第2フォーク22により受け渡し棚131から取り出され、洗浄処理が行われていない待機中の洗浄装置3へと搬送される。
待機中の洗浄装置3の筐体310内に第2フォーク22が進入すると、ウエハ保持機構33の支持板331の上面から不図示の昇降ピンを上昇させる一方、第2フォーク22を降下させて第2フォーク22から昇降ピンへとウエハWを受け渡す。しかる後、第2フォーク22を後退させ、昇降ピンを降下させて支持ピン332上にウエハWを載置すると共に、筐体310に設けられた不図示の開閉扉を閉めて洗浄装置3内を密閉する。
次いで、ウエハ保持機構33を回転させると共に、ノズル部341をウエハWの中央部の上方位置まで移動させ、ノズル部341及び処理液供給路333から処理液を供給してウエハWの洗浄処理を開始する。ウエハWの表面(上面)側の洗浄処理について述べると、SC1液→DIW→DHF→DIWの順に各種処理液を供給し、汚染物質や自然酸化膜の除去、各薬液のリンス洗浄を行う。
処理液による洗浄処理を終えたら、ウエハ保持機構33の回転を停止してからウエハWの表裏両面にIPAを供給し、ウエハWの表面に残存しているDIWと置換する。IPAによってDIWが十分に置換されたら、ウエハWの表面が当該IPAで覆われた状態のまま昇降ピンを上昇させる。
ここで、洗浄装置3内へのウエハWの搬入、液処理の実行、ウエハWの表面への乾燥防止用のIPAの供給、その後のウエハWの搬出が行われるまでの期間に亘って、筐体310内にはドライエアのダウンフローが形成されている。このため、ウエハWの表面に吸湿性の高いIPAを供給しても、このIPAには水分が殆ど吸収されない。また、ウエハWの表面に供給されるIPAが常温よりも高い温度に加熱されていることによってもIPAには水分が吸収されにくい。
こうして洗浄処理を終え、筐体310の開閉扉が開いたら、昇降ピンにより持ち上げられたウエハWの下方側へ第2フォーク22を進入させ、昇降ピンを降下させることによりウエハWが第2フォーク22に受け渡される(図7)。ここで図7においては、図示の便宜上、筐体310やインナーカップ32等の記載を省略し、ウエハ保持機構33の上部側のみを示してある。
このときウエハ搬送機構2のカバー部23の下方側には、ドライエア供給孔234からドライエアが供給されており、搬送空間162内の雰囲気よりも水分が少ない状態となっている。
ウエハWが第2フォーク22に受け渡されたら、第2フォーク22を後退させ、カバー部23の下方側にウエハWを位置させる。カバー部23を構成する天板部材231は、当該天板部材231の下面とウエハWの表面を覆うIPAとの間に隙間が形成される高さ位置に配置されている。このため、ドライエア供給孔234から供給されたドライエアは、この隙間を通ってカバー部23の外へ排出されるので、ウエハWはその周囲がドライエアで覆われた状態となる(図8)。
ウエハ搬送機構2は、ドライエア供給孔234からのドライエアの供給を継続したまま、基台部24を回転させ、ウエハWを覆うIPAが蒸発してパターン倒れが発生しないうちに次の処理が行われる超臨界処理装置4へウエハWを搬送する。このようにウエハWは、カバー部23によって覆われた状態でウエハ搬送機構2から洗浄装置3への搬送路を搬送される。このため、ウエハWの周囲には、カバー部23の外部である搬送空間162よりも水分含有量の少ないドライエアの雰囲気が形成され、ウエハWを覆うIPAへは水分は殆ど吸収されない。
ウエハ搬送機構2が第2フォーク22を超臨界処理部15に進入させるとき、超臨界処理装置4は保持板43を処理容器41の外に引き出した状態で待機している(図1、3参照)。そして、保持板43の上方に第2フォーク22を進入させ、ウエハWの中央部の上方位置に配置されているIPAノズル46から、水分含有量が0.1重量%以下に調整されたIPAを追加供給する(図9)。ここで、第2フォーク22を超臨界処理部15内に進入させた後は、カバー部23へのドライエアの供給を停止してもよい。さらに、超臨界処理装置4が配置されている超臨界処理部15内の空間にもドライエアを供給してもよいことは勿論である。
IPAを追加供給したら、保持板43から昇降ピン431を上昇させ、第2フォーク22を降下させて昇降ピン431にウエハWを受け渡した後、第2フォーク22を後退させる。その後、昇降ピン431を降下させて保持板43上にウエハWを載置し、保持板43を移動させて処理容器41内にウエハWを収容する。
処理容器41が密閉されたら、供給ライン451のバルブV1を開き、超臨界CO供給部40から処理容器41内に超臨界COを供給し、処理容器41内の温度がCOの臨界温度よりも高い温度となるようにヒーターで温度調整を行う。また、超臨界CO供給部40からの超臨界COの供給を継続しつつ、排出ライン452側のバルブV2の開度を調整し、処理容器41内の圧力をCOの臨界圧力よりも高い圧力に維持しながら処理容器41内の超臨界COの一部を抜き出す。
こうして、処理容器41への超臨界COの供給と、抜き出しとを継続すると、処理容器41内には超臨界CO(高圧流体)の雰囲気が形成され、ウエハWの表面を覆うIPAが超臨界COに溶解して除去される。そして、パターン内に入り込んだIPAが次第に超臨界COと置換され、ウエハWの表面が超臨界COと接し、液体IPAが除去された状態となる。
このとき、IPAは超臨界COの高圧雰囲気に晒されるが、水分濃度が低く、加熱されたIPAを使用することと、及び洗浄処理装置3内や洗浄処理装置3から超臨界処理装置4までの搬送路を搬送されるウエハWにドライエアを供給することとにより、IPAには殆ど水分が含まれていない。このため、高活性となった水分に起因する処理容器41、保持板43、蓋部材44などの腐食を殆ど引き起こすことなく、超臨界COを利用したIPAの除去を行うことができる。
IPAを溶解した超臨界COは、排出ライン452から排出され、処理容器41内の超臨界COに含まれるIPAの濃度も次第に低下していく。そして、処理容器41内を減圧してもIPAがウエハW上で再び液化しない程度にまでIPAが排出されたら、供給ライン451のバルブV1を閉じて超臨界COの供給を停止する。次いで、排出ライン452のバルブV2をさらに開き、超臨界COを排出して処理容器41内を大気圧まで減圧する。
このとき、処理容器41内のCOは、超臨界状態から気体に状態変化するが、液体IPAと比べて粘度が小さい超臨界COや気体COは、パターンに対してダメージを与えることなくウエハWの表面から除去される。
処理容器41の内部が大気圧程度まで減圧されたら、蓋部材44による密閉を解除し、保持板43を移動させて、IPAが除去されて乾燥した状態のウエハWを搬出する。しかる後、処理後のウエハWが昇降ピン431にて持ち上げ、上段側の第1フォーク21をウエハWの下方側に進入させて、昇降ピン431からウエハWを受け取る。
そして、搬入時とは反対の経路で、受け渡し棚131、搬入出部12のウエハ搬送機構121を介してウエハWを搬送し、処理済みのウエハWをFOUP100内に搬入して当該ウエハWに対する処理を終える。
ここでカバー部23のドライエア供給孔234からウエハWの周囲にドライエアを供給するタイミングは、洗浄装置3から超臨界処理装置4へのウエハWの搬送期間中、継続的に供給する場合に限定されない。例えばウエハWの搬送の途中でドライエアの供給を停止したとしても、ウエハWをカバー部23で覆うことにより、カバー部23の下方側にドライエアを滞留させて、水分を含む大気の進入を抑えることができる。一方で、ドライエアの供給を抑制することにより、IPAの蒸発を抑えることもできる。
また、図5、6に示した例とは異なり、切り欠き236が設けられていないカバー部23を用い、第2フォーク22に保持されたウエハWを覆う位置と、ウエハWを覆う位置から上方に退避し、第2フォーク22の進退移動時の軌道を確保する位置との間でカバー部23を昇降させる昇降機構を設けてもよい。
このようにカバー部23を昇降させる場合には、外部からの大気の進入を防ぐ効果も高く、またドライエアの供給を途中で停止してもカバー部23の下方側の空間にドライエアを滞留させやすい。さらに当該空間に供給される低湿気体としてIPA蒸気を含むドライエアなどを供給してウエハWを覆うIPAの蒸発を抑制してもよい。
また、表面がIPAで覆われたウエハWを搬送する第2フォーク22と、IPAが除去された後のウエハWを搬送する第1フォーク21とを別体とすることは必須の要件ではない。カバー部23を備えた共通のフォークによりすべてのウエハWを搬送してもよいことは勿論である。
次に、他の実施の形態係わる洗浄処理システム1aの例について図11を参照しながら説明する。本例の洗浄処理システム1aは、ウエハ搬送機構2が配置されている搬送空間162の内部全体にドライエアを供給する点が、第2フォーク22に保持されたウエハWと、このウエハWを覆うカバー部23との間の隙間に局所的にドライエアを供給する、図4〜10に示したウエハ搬送機構2を備える洗浄処理システム1と異なっている。
図11に示すように本例では、搬送空間162の天井部にFFU(Fan Filter Unit)101を設け、このFFU101の給気側にドライエア供給源104から供給されたドライエアを導入している。この結果、搬送空間162内には、天板102に設けられたドライエア供給孔102aから床板103に設けられたドライエア排気孔103aへ向けて流れるドライエアのダウンフローが形成さる。本例の場合、FFU101やドライエア供給孔102aが低湿気体供給部に相当している。
このように搬送空間162の全体にドライエアを供給することより、カバー部23の下方側に保持されているウエハWの周囲にドライエアを供給する機構を備えていないウエハ搬送機構2aを用いてウエハWを搬送する場合であっても、ウエハWを覆うIPAへの水分の吸収が抑えられる。なお、この例においても、搬送空間162にカバー部23を備えたウエハ搬送機構2を配置してもよいことは勿論である。
本実施の形態に係わる洗浄処理システム1、1aによれば、以下の効果がある。洗浄装置3にてウエハWの表面に乾燥防止用のIPAを供給し、このIPAを除去するために当該ウエハWを超臨界処理装置4へと搬送する際に、ウエハWの周囲に水分含有量の少ないドライエアを供給することによりIPAへの水分の吸収を抑えることができる。この結果、ウエハWからIPAを除去する処理が行われる処理容器41への水分の持ち込み量が減り、当該処理容器41の腐食を低減できる。
上述の実施の形態においては、ウエハWの表面を覆うIPAを除去する手法として、ウエハWを収容した処理容器41に超臨界COを連続的に供給し、この超臨界COにIPAを溶解させてウエハWの表面のIPAを超臨界COと置換する手法を例に挙げた。しかしながら、IPAで覆われたウエハWの表面が超臨界CO(高圧流体)と接する状態とする手法はこの例に限定されるものではなく、種々の手法を採用することができる。
例えば、表面がIPAで覆われたウエハWを収容した処理容器41に、気体状態または液体状態のCOを供給し、このCOを昇温、昇圧して超臨界COに変化させた後、ウエハWの表面のIPAを超臨界COと接触させ置換してもよい。また、処理容器41内にIPAの液溜まりを形成しておき、表面がIPAで覆われたウエハWをこの液溜まりに浸漬した後、IPAを昇温、昇圧してIPAを液体から超臨界状態に変化させることにより、超臨界IPAをウエハWに接触させ、置換を行ってもよい。
さらには、処理容器41内を超臨界状態や気体状態のCO、不活性ガス(N、Arなど)で加圧することによりIPAの蒸発を抑えつつ、処理容器41内の温度及び圧力をIPAの臨界温度、臨界圧力よりも高い温度、圧力に上げて、ウエハWを覆うIPA(乾燥防止用の液体)を液体状態から超臨界状態の流体(高圧流体)に直接、変化させることにより、ウエハWの表面が超臨界IPAと接する状態としてから処理容器41内を減圧することによりIPAの除去を行ってもよい。
例えば、処理容器41内を加圧する流体がCOである場合には、IPAの臨界温度(235℃)は、COの臨界温度(31℃)よりも高く、IPAの臨界圧力(4.8MPa(絶対圧))はCOの臨界圧力(7.4MPa(絶対圧))よりも低い。従って、ウエハWの表面のIPAが超臨界状態となっているときに、COは超臨界状態となっている場合も気体状態である場合も考えられる。これらいずれの場合であっても処理容器41内に超臨界IPAが存在しているので、当該処理容器41内には超臨界IPA(高圧流体)の雰囲気が形成され、ウエハWの表面が超臨界IPAと接した状態となっているといえる。
また、乾燥防止用の液体と置換される超臨界流体の原料は、COやIPAにHFEやN(窒素)、アルゴンなどを用いてもよい。さらに乾燥防止用の液体と置換される高圧流体の状態は、超臨界状態の場合に限られない。例えば、温度や圧力が臨界温度、臨界圧力よりも低く、且つ、通常の液体と比べて粘度が小さい亜臨界状態の流体を用いて乾燥防止用の液体と置換する場合も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、乾燥防止用の液体の種類もIPAに限定されるものではなく、他の種類の非水性の液体、例えばアセトンなどを採用してもよい。
そして、低湿気体の種類もドライエアに限られるものではない。例えば窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを供給してもよいし、乾燥防止用の液体と同じ物質の蒸気(例えばIPA蒸気)など供給してもよい。
(実験1)
ウエハWの表面にIPAを供給した後、このウエハWの周囲の雰囲気を変化させた。
A.実験条件
300mmのウエハが載置されている雰囲気を変化させ、当該ウエハWの表面に、水分含有量0.1重量%、温度23℃のIPAを100ml供給した後、当該IPAを回収してIPA中の水分濃度を測定した。
(実施例1−1)相対湿度1.0%(温度23℃)(露点−36℃)のドライエア雰囲気下でIPAを供給した直後、IPAを回収して水分濃度を測定した。
(実施例1−2)実施例1−1と同じ条件下で、IPAを供給し、ウエハを1分間放置した後、IPAを回収して水分濃度を測定した。
(実施例1−3)相対湿度1.0%(温度23℃)の窒素ガス雰囲気下でIPAを供給した直後、IPAを回収して水分濃度を測定した。
(実施例1−4)実施例1−3と同じ条件下で、IPAを供給し、ウエハを1分間放置した後、IPAを回収して水分濃度を測定した。
(比較例1−1)相対湿度50%(温度23℃)(露点12℃)の大気雰囲気下でIPAを供給した直後、IPAを回収して水分濃度を測定した。
(比較例1−2)実施例1−3と同じ条件下で、IPAを供給し、ウエハを1分間放置した後、IPAを回収して水分濃度を測定した。
B.実験結果
実施例1−1〜1−4、比較例1−1〜1−2の実験結果を図12に示す。図12に示した結果によれば、IPAが供給されたウエハWの周囲の雰囲気をドライエアまたは窒素ガスとした各実施例では、IPA中の水分濃度を0.03〜0.04重量%程度に抑えることができている。
これに対して、相対湿度が50%の大気雰囲気下でIPAを供給すると、供給直後にIPAを回収した場合であっても1.13重量%の水分が吸収されてしまう。また、このウエハWを上記大気雰囲気下で1分間放置すると、IPA中の水分濃度は3.15重量%まで上昇してしまう。洗浄装置3から超臨界処理装置4までウエハWを搬送するのに要する時間が例えば10秒程度の短い時間であっても、IPAに水分が吸収され、処理容器41等の腐食原因となり得ることが分かる。
(実験2)
既述の比較例1−2と同様の条件下でウエハWの表面にIPAを供給し、このIPAの温度を変化させた。
A.実験条件
(実施例2−1)IPAの温度を45℃とした。
(実施例2−2)IPAの温度を55℃とした。
(実施例2−3)IPAの温度を65℃とした。
(比較例2−1)IPAの温度を23℃とした。
B.実験結果
実施例2−1〜2−3、比較例2−1の実験結果を図13に示す。図13に示した結果によれば、相対湿度が50%の大気雰囲気にウエハWを1分間放置した場合であっても、IPAの温度を上昇させることにより、回収後のIPAに含まれる水分量を低減できることが分かる。
また、回収後のIPAに含まれる水分量は、ウエハWの表面に供給されるIPAの温度の上昇と共に低下し、IPAの温度が65℃のときの水分量が最も低かった。このとき、65℃まで加熱したIPAをウエハWの表面に供給し、相対湿度が50%(露点12℃)の大気雰囲気下で1分間放置した場合であっても、すべてのIPAが蒸発してしまうことはなく、ウエハWの表面はIPAで覆われた状態が維持されることを確認した。
W ウエハ
104 ドライエア供給源
2 ウエハ搬送機構
20 ドライエア供給源
21 第1フォーク
22 第2フォーク
23 カバー部
234 ドライエア供給孔
3 洗浄装置
361 薬液供給部
362 リンス液供給部
363 IPA供給部
4 超臨界処理装置
40 超臨界CO供給部
41 処理容器
5 制御部

Claims (8)

  1. 表面にパターンが形成された基板に処理液を供給することにより基板の液処理を行い、次いで当該基板の表面に乾燥防止用の液体を供給して、当該表面を当該液体で覆った状態とする液処理装置と、
    前記基板を収容する容器を備え、この容器の内部に高圧流体の雰囲気を形成して、当該基板の表面が高圧流体と接する状態としてから当該容器内を減圧することにより、前記基板の表面から前記液体を除去する高圧流体処理装置と、
    表面が前記乾燥防止用の液体で覆われた基板を、前記液処理装置から搬送路に沿って前記高圧流体処理装置へ搬送するために設けられ、前記搬送路側で基板を保持する後方側の位置と、前記液処理装置または高圧流体処理装置の内部へ進入する前方側の位置との間を進退自在に構成された基板保持部と、前記搬送路側の位置にて基板保持部に保持された基板を、隙間を介して上方側から覆うカバー部と、基板を保持した基板保持部を側方から囲むようにして前記カバー部の側周部側に設けられ、当該基板保持部の進退方向の前方側に切り欠きが形成された側板部材とを備えた基板搬送機構と、
    前記乾燥防止用の液体への水分の吸収を抑えるために、前記搬送路を搬送される基板の周囲である前記カバー部と基板との隙間内に、前記進退方向の後方側から前記搬送路の外部の大気よりも水分含有量の少ない低湿気体を供給する低湿気体供給部と、を備えたことを特徴とする基板処理システム。
  2. 表面にパターンが形成された基板に処理液を供給することにより基板の液処理を行い、次いで当該基板の表面に乾燥防止用の液体である、45〜65℃の範囲内の温度に加熱されたイソプロピルアルコールを供給して、当該表面を当該液体で覆った状態とする液処理装置と、
    前記基板を収容する容器を備え、この容器の内部に高圧流体の雰囲気を形成して、当該基板の表面が高圧流体と接する状態としてから当該容器内を減圧することにより、前記基板の表面から前記液体を除去する高圧流体処理装置と、
    表面が前記乾燥防止用の液体で覆われた基板を、前記液処理装置から搬送路に沿って前記高圧流体処理装置へ搬送する基板搬送機構と、
    前記乾燥防止用の液体への水分の吸収を抑えるために、前記搬送路を搬送される基板の周囲に、前記搬送路の外部の大気よりも水分含有量の少ない低湿気体を供給する低湿気体供給部と、を備えたことを特徴とする基板処理システム。
  3. 前記低湿気体供給部は、前記基板搬送機構が配置された搬送空間内に低湿気体を供給することを特徴とする請求項2に記載の基板処理システム。
  4. 前記低湿気体供給部は、前記搬送空間の天井部に設けられ、当該搬送空間内に低湿気体のダウンフローを形成することを特徴とする請求項3に記載の基板処理システム。
  5. 前記乾燥防止用の液体は、45〜65℃の範囲内の温度に加熱されたイソプロピルアルコールであることを特徴とする請求項1に記載の基板処理システム。
  6. 表面にパターンが形成された基板に処理液を供給することにより基板の液処理を行い、次いで当該基板の表面に乾燥防止用の液体を供給して、当該表面を当該液体で覆った状態とする工程と、
    前記基板を収容する容器の内部に高圧流体の雰囲気を形成して、当該基板の表面が高圧流体と接する状態としてから当該容器内を減圧することにより、前記基板の表面から前記液体を除去する工程と、
    前記基板を搬送する際に、当該基板が保持される後方側の位置と、前記液体の供給が行われる位置または高圧流体処理による処理が行われる前記容器との間で基板の受け渡すための前方側の位置との間を進退自在に構成された基板保持部と、前記後方側の位置にて基板保持部に保持された基板を、隙間を介して上方側から覆うカバー部と、基板を保持した基板保持部を側方から囲むようにして前記カバー部の側周部側に設けられ、当該基板保持部の進退方向の前方側に切り欠きが形成された側板部材とを備えた基板搬送機構を用いて、表面が前記乾燥防止用の液体で覆われた基板を、この液体が供給された位置から、当該液体の除去が行われる前記容器へ搬送路に沿って搬送する工程と、
    前記乾燥防止用の液体への水分の吸収を抑えるために、前記搬送路を搬送される基板の周囲である前記カバー部と基板との隙間内に、前記進退方向の後方側から前記搬送路の外部の大気よりも水分含有量の少ない低湿気体を供給する工程と、を含むことを特徴とする基板処理方法。
  7. 表面にパターンが形成された基板に処理液を供給することにより基板の液処理を行い、次いで当該基板の表面に乾燥防止用の液体である、45〜65℃の範囲内の温度に加熱されたイソプロピルアルコールを供給して、当該表面を当該液体で覆った状態とする工程と、
    前記基板を収容する容器の内部に高圧流体の雰囲気を形成して、当該基板の表面が高圧流体と接する状態としてから当該容器内を減圧することにより、前記基板の表面から前記液体を除去する工程と、
    表面が前記乾燥防止用の液体で覆われた基板を、この液体が供給された位置から、当該液体の除去が行われる前記容器へ搬送路に沿って搬送する工程と、
    前記乾燥防止用の液体への水分の吸収を抑えるために、前記搬送路を搬送される基板の周囲に、前記搬送路の外部の大気よりも水分含有量の少ない低湿気体を供給する工程と、を含むことを特徴とする基板処理方法。
  8. 表面にパターンが形成された基板に処理液を供給することにより基板の液処理を行う液処理装置と、この液処理装置にて基板の表面に供給された乾燥防止用の液体を高圧流体と置換して除去する高圧流体処理装置と、これら液処理装置と高圧流体処理装置との間で基板を搬送する基板搬送機構と、を備えた基板処理システムに用いられるコンピュータプログラムを格納した記憶媒体であって、
    前記プログラムは請求項6または7に記載された基板処理方法を実行するためにステップが組まれていることを特徴とする記憶媒体。
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