JP5621737B2 - 連続鋳造における流量調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼等の溶融金属の連続鋳造において、タンディッシュ等の中間容器から鋳型へ溶融金属を注入する際の、流量調整方法に関するものである。
鋼等の連続鋳造において、タンディッシュ等の中間容器から鋳型に注入する溶融金属の流量を調整する方法として、ストッパーの先端部外周面と上ノズル内周面との間隔を調整する方法が広く用いられている。
従来、ストッパーの流量調整ゲインを緩やかにし、制御精度を向上させる方法として、ストッパー下部に突起を設ける技術が知られている(例えば特許文献1)。
また、上ノズルや、前記特許文献1のような下部に突起を設けたストッパーに付着した介在物等を除去する方法として、前記ストッパーに振動を付与する技術が開示されている(例えば特許文献2)。
しかしながら、特許文献2に開示されたような振動を付与する場合はもとより、振動を外部から付与しなくとも、ストッパーは溶融金属流による力を受けて振動し、上ノズルと接触することによって損耗するという問題がある。このストッパーの振動は、溶融金属流を乱して上ノズル内への非金属介在物の付着を助長するおそれもある。
このような問題やおそれがあるにもかかわらず、従来は、ストッパーおよび上ノズルの形状をストッパーの振動を抑制する観点から検討することが、十分に行われていなかった。
実開昭63−150752号公報 特開平11−10301号公報
本発明が解決しようとする問題点は、ストッパーは溶融金属流による力を受けて振動し、上ノズルと接触することによって損耗するのに加えて、ストッパーの振動が溶融金属流を乱して上ノズル内への非金属介在物の付着を助長するおそれもあるという点である。
本発明は、タンディッシュ等の中間容器から鋳型に注入する溶融金属の流量を調整するストッパーの振動を抑制するという観点から、ストッパーおよび上ノズルの形状を提示することを目的とするものである。
発明者らは、ストッパーと上ノズルの間隙(以下、流路ともいう。)を流れる溶融金属がストッパーに及ぼす力(以下、ストッパー駆動力という。)について、流体力学的な計算および実験を基にした検討を重ね、流路の形状とストッパー駆動力との関係を明らかにした。
その結果、ストッパー駆動力として支配的に作用するのは、ストッパーと上ノズルの間隙を流れる溶融金属の流速変化に起因する圧力変化であることを知見した。
例えば、図2に示すように、ストッパー1と上ノズル2の間隙の横断面の面積A1,A2の変化が流路壁の傾きθで規定される単純な形状に簡略化して表し、流路長さLに関して下記数式1に示す非定常流のベルヌイの式、および下記数式3に示す摩擦損失ヘッドを表す式を用いて、ストッパー1の紙面左右側の流路3a,3b内の圧力を計算する。
図2のストッパー1は、単に紙面左右方向に平行移動するだけで、他の方向には移動が拘束されているとする。計算においては、なめらかな流線を仮定している。
この計算したストッパー1の前記左右側の流路3aと3bの圧力差が、ストッパー1を振動させる駆動力になる。
Figure 0005621737
前記数式1において、H(流体の持つエネルギー)は下記数式2で、hf(矩形流路における摩擦損失ヘッド)は、下記数式3により求められる。
Figure 0005621737
Figure 0005621737
図2に示した流路3a,3bを流れる流体の流量Quを100cm3/sec、流路3a,3bの奥行き長さWを6mm、流路3a,3bの長さLを8mmとし、流路3a,3bの摩擦係数λは、鋳鉄管と同程度の面粗さと仮定した0.04を用いて計算した例を図3に示す。
流路壁の傾きを示すθは、tanθが−0.1,−0.05,0,0.05,0.1の5つの条件の場合について計算した。入口及び出口の平均流路厚さDi,Doは、まず、ストッパー1の左右の流路3aと3bの横断面の面積A1とA2が等しいときに、流路壁面の摩擦による圧力損失が等しくなる値をθの値毎に求めたものである。そして、その平均流路厚さDi,Doに対して左右の流路3a,3bの厚さが±5%変化したときの値を用いてストッパー駆動力を計算した。
tanθ毎の具体的な入口及び出口の平均流路厚さDi,Doの値を下記表1に示す。流体は、密度1000kg/m3の水とした。また計算は、ストッパー1の左右の流路3a,3bからの流れが滑らかに合流するように、左右の流路3a,3bの出口圧力Po1,Po2が等しくなる条件を前提として行った。
Figure 0005621737
図2において、流路長さLは、厳密にはストッパー1の左右の流路3a,3bの入口厚さDi1,Di2と出口厚さDo1,Do2の中心位置を結ぶ長さL1,L2のようになり、流路厚さや流路壁の傾きθによってわずかに変化する。しかしながら、計算上は、図2中のLのように近似して流路厚さや流路壁の傾きθによって変化しない値(S=L・cosθ≒L)として取り扱った。
図3より、ストッパーに作用する駆動力は、tanθが正すなわち流路3a,3bの横断面の面積A1,A2が徐々に狭まる場合には、左右の流路3a,3bの面積差が解消する方向に働き、かつその絶対値はtanθが大きい場合でも小さく抑えられることが分かる。
逆に、tanθが負すなわち流路3a,3bの横断面の面積A1,A2が徐々に広がる場合には、左右の流路3a,3bの面積差が拡大し、上ノズル2との間隙が小さい方にストッパー1がさらに近付いて行く挙動を示すことが分かる。
このように、滑らかな流線を仮定して計算すると、横断面の面積A1,A2が徐々に狭まるような流路3a,3bをストッパー1の周囲に形成することによって、ストッパー1の外周囲の流路幅を均等に保つ駆動力が常に作用し、横断面で見た場合に上ノズル2の中心とストッパー1の中心が一致するようにストッパー1の位置が保たれることが分かる。
なお、図3に示した駆動力においては、前記数式2で示す流体の持つエネルギーのうちの運動エネルギー項(流速の2乗を含む項)が支配的であった。例えば、tanθが0.1の場合の駆動力に占める運動エネルギー項の割合は7割であった。
次に、水モデル実験によってストッパーおよび上ノズル形状を変化しながら、ストッパーの振動を調査した。その結果、得られた知見を以下に示す。
図2に示した、ストッパー1と上ノズル2の間の間隙の横断面の面積A1,A2の変化が流路壁の傾きθで規定される単純な形状に対して、実際の上ノズル1とストッパー2は図1のようにストッパー1の傾きαと上ノズル2の傾きβの組み合わせによって前記間隙の横断面の面積A1,A2の変化が規定される。
具体的には、図2のようにストッパー1の傾きαが90°でないことから、前記流路壁の傾きθが0°(上ノズル2の傾きβが90°)であっても、流路3a,3bの横断面の面積A1,A2は流れの方向に向かって徐々に縮小することになる。
逆に、流路3a,3bの横断面の面積A1,A2を流れの方向に向かって一定に保つには、流路壁の傾きθをマイナス(すなわち、縦断面で見た流路3a,3bの厚みが流れの方向に向かって徐々に広がる形状)にすることになる。
一方、水モデル実験の結果は、上ノズル2とストッパー1の間に形成される間隙の横断面の面積A1,A2が流れの方向に向かって一定もしくは徐々に縮小する形状であっても、流路壁の傾きθをマイナスとした場合にはストッパー1の振動が大きくなるというものであった。また、流路壁の傾きθが20°(tanθ=0.3640)を超えて大きくなり過ぎると、ストッパー1の振動が大きくなることも明らかとなった。
これらは、上記の計算では考慮しなかった流路3a,3b内における流動の乱れ(渦の形成)に伴うエネルギー損失に起因する現象として理解できる。渦は流路3a,3bの厚み(横断面の面積A1,A2)が流れの方向に向かって徐々に拡大したり、流路3a,3bの厚みが急激に減少する場合に顕著に生じ、見かけ上前記数式2の摩擦損失項を増大させて、計算外のストッパー駆動力が作用し、その振動を招くのである。
それらの条件を除くと、水モデル実験の結果は、図3から推測される通りであった。すなわち、流路壁の傾きθが0〜20°の範囲の流路3a,3bが十分な長さ存在すると、ストッパー1の振動が抑制されることが明らかとなった。
そして、発明者らは、計算と実験による検討を重ねて、前記流路3a,3bの長さLの適正範囲などを求め、ストッパー1の振動を抑制できる形状の設計指針を見出して、以下の本発明を完成した。
すなわち、本発明の連続鋳造における流量調整方法は、
溶融金属の連続鋳造において、
図1のように、鋳型への溶融金属の流入量を調整するストッパー1と上ノズル2の間隙が0となって流入が閉止した際に、上ノズル2の内周と接するストッパー1の外周の直径Ds(cm)の接円の周長Ss(cm)が流量Q(m3/hr)に対して下記数式4を満足し、
かつ、ストッパー1および上ノズル2の中心を通る縦断面において、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαと上ノズル面が形成する流路壁の傾きβとの差θ=α−βが0〜20°の範囲にある場合の、前記接円よりも上流側の流路長さL(cm)と前記周長Ssとの関係が下記数式5を満たし、
前記θが0〜20°となる領域における前記βが35°〜75°の範囲にあり、かつ、前記接円よりも下流側のストッパー先端部長さM(cm)が前記接円の直径Dsに対して下記数式6を満たすことを最も主要な特徴としている。
Figure 0005621737
Figure 0005621737
Figure 0005621737
本発明を満たすストッパーおよび上ノズルを採用することによって、ストッパーの振動が低減し、ストッパーの振動に起因する耐火物の損耗や、非金属介在物の付着を抑制することができる。
本発明の連続鋳造における流量調整方法を実施するストッパーの先端部と上ノズルの中心を通る縦断面を示した図である。 ストッパーの振動モデルの説明図で、(a)は上方から見た図、(b)は(a)図のA−A断面図である。 流路壁の傾き角度差とストッパーに作用する駆動力の計算結果の関係を示した図である。 本発明の第1の実施例を示した縦断面図である。 本発明の第2の実施例を示した縦断面図である。 本発明の第3の実施例を示した縦断面図である。 本発明の第1の比較例を示した縦断面図である。 本発明の第2の比較例を示した縦断面図である。 本発明の第3の比較例を示した縦断面図である。 本発明の第4の比較例を示した縦断面図である。
本発明では、ストッパーの振動を抑制するという目的を、以下のように、流入閉止時の上ノズルと接するストッパーの直径Dsの接円の周長Ss、前記接円よりも上流側の流路長さL、前記接円よりも下流側のストッパー先端部長さMの範囲を規定することで実現した。
本発明の連続鋳造における流量調整方法は、
溶融金属の連続鋳造において、
鋳型への溶融金属の流入量を調整するストッパー1と上ノズル2の間隙が0となって流入が閉止した際に、上ノズル2の内周と接するストッパー1の外周の直径Ds( cm)の接円の周長Ss( cm)が流量Q(m3/hr)に対して前記数式4を満足し、
かつ、ストッパー1および上ノズル2の中心を通る縦断面において、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαと上ノズル面が形成する流路壁の傾きβとの差θ=α−βが0〜20°の範囲にある場合の、前記接円よりも上流側の流路長さL( cm)と前記周長Ss( cm)との関係が前記数式5を満たし、
前記θが0〜20°となる領域における前記βが35°〜75°の範囲にあり、かつ、前記接円よりも下流側のストッパー先端部長さM( cm)が前記接円の直径Ds( cm)に対して前記数式6を満たすことを最も主要な特徴としている。
本発明においては、ストッパー1および上ノズル2の中心を通る縦断面においてストッパー面が形成する流路壁の傾きαと上ノズル面が形成する流路壁の傾きβが同一である領域が存在するときは、最も直径の小さい接円をもって周長Ssを定義する。
本発明において、「流入が閉止した際に、上ノズルの内周と接するストッパーの外周の直径Dsの接円の周長Ss( cm)が流量Q(m3/hr)に対して数式4を満足する」と規定したのは、以下の理由による。
流量の閉止時における接円周長をSs( cm)、流量をQ(m3/hr)としたとき、Ss<0.3Qであると、流量に対してストッパー1および上ノズル2の径が小さすぎて、上ノズル2の非金属介在物による閉塞や、ストッパー1の耐久性に問題が生じたからである。
一方、Ss>Qであると、流量に対してストッパー1および上ノズル2の径が大きすぎて、ストッパー1の昇降に対して流量変化が大きくなり、流量制御が難しくなるからである。
また、本発明において、「ストッパー1および上ノズル2の中心を通る縦断面において、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαと上ノズル面が形成する流路壁の傾きβとの差θ=α−βが0〜20°の範囲にある場合の、前記接円よりも上流側の流路長さL(cm)と前記周長Ss(cm)との関係が前記数式5を満たす」と規定したのは、以下の理由による。
上述のように、計算と実験を重ねた結果、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαと上ノズル面が形成する流路壁の傾きβとの差θが0°以上、20°以下の範囲にある場合の、前記接円よりも上流側の流路長さLが前記接円周長Ssの0.06倍よりも大きい場合に、ストッパーの振動が抑制されることが判明したからである。
すなわち、前記θが規定範囲の上限あるいは下限を満たさない場合や、前記流路長さLが規定値よりも短い場合には、ストッパー1の振動が大きくなるからである。本発明では、前記流路長さLの上限は、ストッパー1および上ノズル2の径を無用に大きくしない観点から、前記接円周長Ssの0.2倍と規定する。なお、前記流路長さLは、前記接円よりも上流側の流路3a,3bの上下端における流路厚みDi1 ,Di2,Do1 ,Do2の中心を結ぶ直線で、流路長さLの下端は前記接円に一致する。
また、本発明において、「上ノズル面が形成する流路壁の傾きβの範囲を35°〜75°」としたのは、35°未満であると、流路3a,3bの横断面の面積A1,A2が流れの方向に向かって急激に縮小するので、ストッパー1の振動が大きくなるからである。一方、75°を超えて大きくなると、上ノズル2内にストッパー1を挿入して流路を閉止した際に、上ノズル2にストッパー1が焼き付き易くなる問題が生じるからである。
また、本発明において、「前記接円よりも下流側のストッパー先端部長さM(cm)が前記接円の直径Ds(cm)に対して数式6を満たす」と規定したのは、以下の理由による。
鋳造中、ストッパー1は閉止状態よりも上方向に持ち上げられて流量が制御される。
ストッパー1が閉止状態の前記接円よりも先端側方向にある程度の長さが無ければ、ストッパー1が上方向に持ち上げられた際にストッパー1の先端が上記接円よりも上へ抜けてしまうおそれがある。ストッパー1の先端が前記接円よりも上へ抜けると、ストッパー1と上ノズル2の間隙の流路長さLが実質的に短くなるので、ストッパー振動の抑制作用が損なわれる。
ストッパー1が流量制御のために持ち上げられる距離は、概ね流量Qおよび前記接円周長Ss(直径Ds)に依存する。
本発明では、流量Qと前記接円周長Ssとの関係を数式4によって規定しているので、ストッパー1が流量制御のために持ち上げられる距離は、大まかに前記直径Dsに依存するとして、数式6に示すように、前記接円よりも下流側のストッパー先端部長さMの下限値は前記接円の直径Dsの0.2倍とした。これよりも前記接円よりも下流側のストッパー先端部長さMが小さいと、ストッパー1と上ノズル2の間隙の流路長さLが操業中に短くなってしまうおそれがあり、流量制御に適しないからである。
また、前記接円よりも下流側のストッパー先端部長さMの上限値は、前記接円の直径Dsの1.5倍とした。前記接円よりも下流側のストッパー先端部長さMが、前記接円の直径Dsの1.5倍を超える長いストッパー先端部は不要であるし、折損を生じる危険が増すからである。
なお、前記接円から、上流側に少なくとも前記接円の直径Dsの0.2倍までのストッパー表面は、縦断面において傾きが不連続に変化することがない滑らかな曲面で構成されることが望ましい。加えて、前記接円からストッパー先端までのストッパー表面が、縦断面において傾きが不連続に変化することがない滑らかな曲面で構成されていれば、さらに望ましい。
以下、実施例および比較例を示して、本発明を具体的に説明する。なお、図中の寸法単位は全てmmである。
以下の図4〜図10に示した縦断面図は、上ノズルの中心線とストッパーの中心線とが同一、すなわち紙面上方から見た場合に、上ノズルの中心にストッパーが位置している状態で描いている。
下記表2および図4〜図6に示すA、B、Cは、本発明の請求項1を満たす実施例であり、表2および図7〜図10に示すD、E、F、Gは、本発明の請求項を満たさない比較例である。
Figure 0005621737
図4に示す実施例Aは、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαと上ノズル面が形成する流路壁の傾きβが共に63°と一定で、ストッパー閉止時の流路長さLが2.96cmの例である。ストッパー面の先端側は、ストッパー1と上ノズル2との接円から下流方向へ延び、先端部の球面領域へ滑らかに繋がっている。
また、図5に示す実施例Bは、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαは68°で一定、上ノズル面が形成する流路壁の傾きβは60°で一定で、ストッパー閉止時の流路長さLが4.47cmの例である。ストッパー面の先端側は、実施例Aと同様、ストッパー1と上ノズル2との接円から下流方向へ延び、先端部の球面領域へ滑らかに繋がっている。
また、図6に示す実施例Cは、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαが上流側の90°から先端の0°まで連続的に滑らかに変化し、流路壁の傾きβが63°で一定の上ノズルに対して流路長さ領域におけるθが0°〜20°で、ストッパー閉止時の流路長さLが3.97cmの例である。この実施例Cは、接円よりも下流側はθの値がマイナスであり、前記流路長さLの上端よりも上流側はθの値が20°を超えている(すなわち、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαが83°を超えている)。
これらの実施例A、B、Cは、いずれも水モデル実験によって測定したストッパー先端部の水平方向の振幅が2mm未満に抑制された。
しかしながら、振幅の絶対値はストッパーの支持剛性の影響を受けるので、前記絶対値には意味が無い。
そこで、表2においては、実施例A、B、Cのストッパー先端部の振幅の平均値に対して2倍未満の振幅に抑制された場合を振動指数1、2倍以上、3倍未満の振幅が測定された場合を振動指数2、3倍以上の振幅が測定された場合を振動指数3と定義して振動の大きさを表した。なお、ストッパーの振動は、ストッパーに貼り付けた加速度センサーを用いて測定した。
一方、図7に示す比較例Dは、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαが59°の一定、上ノズル面が形成する流路壁の傾きβが63°の一定で、ストッパー1と上ノズル2との接円より上流側には、θが0°〜20°を満たす領域が存在しない例である。この比較例Dでは、実施例A〜Cに比べると大きなストッパーの振動が生じた(振動指数2)。
また、図8に示す比較例Eは、ストッパー1は前記実施例3と同様、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαが上流側の90°から先端の0°まで連続的に滑らかに変化したものである。しかしながら、上ノズル面が形成する流路壁も凸湾曲状に形成されているので、θが0°〜20°の流路長さ領域における、ストッパー閉止時の流路長さLが1.43cmと小さく、ストッパー1の振動が大きくなる例である(振動指数3)。この比較例Eは、一般的によく見られる形態であるが、このように凸湾曲状の曲面を対向させる形態は、ストッパー1の振動が大きくなりがちである。
また、図9に示す比較例Fは、上ノズル面が形成する流路壁の傾きβが80°と大きすぎることに加え、接円の周長Ssが1.07cmで、流量Q(45m3/hr)に対して小さすぎるので(0.3Q未満)、上ノズル2へのストッパー1の焼き付きや、ストッパー1の切損、あるいは上ノズル2の閉塞が生じやすい例である。
また、図10に示す比較例Gは、接円の下流側のストッパー先端部長さMが1.4cmと接円の直径Ds(10.2cm)に比べて短いので(0.2Ds未満)、流量制御に適しない例である。さらに、θが0〜20°の流路長さ領域における上ノズル面が形成する流路壁の傾きβが30°と小さすぎるので、ストッパー1の振動が生じやすい(振動指数2)。
本発明は上記の例に限らず、請求項に記載された技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
1 ストッパー
2 上ノズル
3a,3b 流路

Claims (1)

  1. 溶融金属の連続鋳造において、
    鋳型への溶融金属の流入量を調整するストッパーと上ノズルの間隙が0となって流入が閉止した際に、上ノズルの内周と接するストッパーの外周の直径Dsの接円の周長Ssが流量Qに対して下記1)式を満足し、
    かつ、ストッパーおよび上ノズルの中心を通る縦断面において、ストッパー面が形成する流路壁の傾きαと上ノズル面が形成する流路壁の傾きβとの差θ=α−βが0〜20°の範囲にある場合の、前記接円よりも上流側の流路長さLと前記周長Ssとの関係が下記2)式を満たし、
    前記θが0〜20°となる領域における前記βが35°〜75°の範囲にあり、かつ、前記接円よりも下流側のストッパー先端部長さMが前記接円の直径Dsに対して下記3)式を満たすことを特徴とする連続鋳造における流量調整方法。
    0.3Q≦Ss≦Q…1)
    0.06Ss≦L≦0.2Ss…2)
    0.2Ds≦M≦1.5Ds…3)
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