JP5620845B2 - 濾過装置及び濾過方法 - Google Patents

濾過装置及び濾過方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5620845B2
JP5620845B2 JP2011026845A JP2011026845A JP5620845B2 JP 5620845 B2 JP5620845 B2 JP 5620845B2 JP 2011026845 A JP2011026845 A JP 2011026845A JP 2011026845 A JP2011026845 A JP 2011026845A JP 5620845 B2 JP5620845 B2 JP 5620845B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
filtration
liquid
peripheral surface
filtered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011026845A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012166116A (ja
Inventor
椿 淳一郎
淳一郎 椿
Original Assignee
山田 克彦
山田 克彦
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 山田 克彦, 山田 克彦 filed Critical 山田 克彦
Priority to JP2011026845A priority Critical patent/JP5620845B2/ja
Publication of JP2012166116A publication Critical patent/JP2012166116A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5620845B2 publication Critical patent/JP5620845B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/14Ultrafiltration; Microfiltration
    • B01D61/18Apparatus therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/06Tubular membrane modules

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)

Description

本発明は、濾過装置及び濾過方法に関する。更に詳しくは、長期間に亘って継続して濾過対象液の濾過を行った場合であっても、濾過能力が低下し難い濾過装置及び濾過方法に関する。
従来、例えば、大量の濾過対象液(懸濁液)を連続的に濾過・濃縮する固液分離技術として、筒状のフィルタの内部に濾過対象液を流通させることにより、そのフィルタの外周面側から濾過対象液中の液体成分を分離して、上記濾過対象液を濾過する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
上記特許文献1には、筒状のフィルタと、この筒状のフィルタへ挿入されるインナーロッドと、を備え、インナーロッドとフィルタとの間にスパイラル状の流路が形成され、この流路へ濾過対象液を流通させるように構成された濾過装置及び濾過方法が開示されている。なお、上記インナーロッドとしては、心棒とこの心棒へスパイラル状に形成された凸条部とから形成され、上記凸条部の頂点がフィルタの内周面に当接するように配置されたものが挙げられている。
国際公開第2009/019800号パンフレット
上記特許文献1に記載の濾過装置及び濾過方法は、濾過を開始してから所定時間においては、濾過対象液を良好に濾過することができるものの、長期間に亘って連続して濾過を行った場合に、その濾過能力が著しく低下してしまうことがあり、更なる改善が求められていた。
例えば、特許文献1に記載の濾過装置は、筒状のフィルタ内にスパイラル状(螺旋状)の流路が形成されているため、濾過対象液がフィルタ内を移動する移動距離が増大し、濾過能力を向上させることができる。また、上記のようなスパイラル状の流路を形成することにより、濾過対象液の流速が相対的に速くなり、フィルタの内周面に堆積する濃縮したスラリー(以下、「濃縮スラリー」ということがある)をある程度押し流すこともできる。
しかしながら、上記のようにスパイラル状の流路を形成することのみでは、フィルタの内周面に堆積する濃縮スラリーを良好に押し流すことは極めて困難である。このため、長期間に亘って連続して濾過を行った場合には、徐々にフィルタの内周面に対する濃縮スラリーの堆積量が多くなり、その濾過能力が低下してしまうという問題があった。特に、上記した従来の濾過装置は、濾過開始から所定の時間内においては高い濾過能力を実現可能であるが、その一方で、高い濾過能力を実現することにより、濾過対象液中の固形分を大量に含む濃縮スラリーが、フィルタの内周面により多く堆積してしまうため、短時間でフィルタの濾過能力が著しく低下してしまうという問題があった。
即ち、上記特許文献1に記載の濾過装置のように、流路の形状をスパイラル状にすることのみでは、濾過能力の向上には限界があり、特に、長期間に亘る連続的な濾過を実現するためには、流路形状以外に別の対策が必要となっていた。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、長期間に亘って連続して濾過を行ったとしても、濾過能力が低下し難い濾過装置及び濾過方法を提供するものである。
本発明者らは、前記のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、濾過対象液を、筒状のフィルタの内部を流通させて濾過する際において、そのフィルタの内周面の凹凸状態によって、このフィルタの内周面に残存する濃縮スラリーの量が大きく異なるという知見を得た。そして、フィルタの内周面の表面粗さを所定の範囲とし、フィルタの内周面に濃縮スラリーが堆積し難くする、換言すれば、フィルタの内周面に堆積する濃縮スラリーを濾過対象液により良好に押し流しながら濾過を行うことによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下の濾過装置及び濾過方法が提供される。
[1] 一方の端面から他方の端面に貫通する筒状の濾過材からなり、その内部に濾過対象液を流通させることにより、外周面側から前記濾過対象液中の液体成分を分離して、前記濾過対象液を濾過濃縮するフィルタと、前記フィルタの内部に配設され、筒状の前記フィルタの内部を前記一方の端面から前記他方の端面に向けて螺旋状に区画して前記濾過対象液の流路を形成する整流部材と、一つ以上の前記フィルタを内部に収納する筒状の濾過塔と、を備え、前記フィルタの内周面の表面粗さが、0.1〜1.9μmであり、且つ前記フィルタは、当該フィルタの細孔径の中央値に対する、当該フィルタの最大細孔径の比の値が、1.1以下のものであり、前記整流部材は、芯棒と、前記芯棒の表面に螺旋条に配設された凸条部とを有し、前記整流部材は、前記凸条部の頂部が前記フィルタの内周面に当接するように、前記フィルタの内部に配設されている濾過装置であって、前記濾過塔には、前記濾過対象液を前記フィルタの前記一方の端面側から前記フィルタの前記流路に流入させる流入口、前記フィルタの外周面側から分離した液体成分を前記濾過塔の内周面と前記フィルタの外周面との間を通過させて外部に流出させる濾液流出口、及び前記フィルタの前記他方の端面側から濾過濃縮させた濾過対象液を流出させる濃縮液流出口が形成され、前記フィルタの外周面側から分離した前記液体成分を前記濾液流出口から排出し、且つ、前記濃縮液流出口から流出した前記濾過濃縮させた濾過対象液を循環させて前記フィルタによる前記濾過濃縮を繰り返すように構成された濾過装置
] 前記フィルタの気孔率が、35〜60%である前記[1]に記載の濾過装置。
] 前記フィルタの平均細孔径が、0.05〜3μmである前記[1]又は[2]に記載の濾過装置。
] 前記濾過塔の内部に、少なくとも三つの前記フィルタが、それぞれの前記フィルタの貫通軸が平行となるように間隔を空けて並列に配置されている前記[〜[3]のいずれかに記載の濾過装置。
] 濾過対象液を、一方の端面から他方の端面に貫通する流路が形成された筒状のフィルタの前記一方の端面から流通させて、前記フィルタの外周面側から前記濾過対象液中の液体成分を分離するとともに、前記フィルタの他方の端面から、濾過濃縮された濾過対象液を流出させる濾過工程を備え、前記フィルタの内部に整流部材を配設して前記フィルタの前記流路を屈曲させることにより、前記濾過対象液を前記フィルタの内部を螺旋状に流通させるとともに、前記フィルタとして、前記フィルタの内周面の表面粗さが0.1〜1.9μmで、且つ前記フィルタは、当該フィルタの細孔径の中央値に対する、当該フィルタの最大細孔径の比の値が、1.1以下のフィルタを用い、且つ、前記整流部材として、芯棒と、前記芯棒の表面に螺旋条に配設された凸条部とを有するものを用い、前記整流部材を、前記凸条部の頂部が前記フィルタの内周面に当接するように前記フィルタの内部に配設し、一つ以上の前記フィルタは、筒状の濾過塔の内部に収納され、前記濾過塔には、前記濾過対象液を前記フィルタの前記一方の端面側から前記フィルタの前記流路に流入させる流入口、前記フィルタの外周面側から分離した液体成分を前記濾過塔の内周面と前記フィルタの外周面との間を通過させて外部に流出させる濾液流出口、及び前記フィルタの前記他方の端面側から濾過濃縮させた濾過対象液を流出させる濃縮液流出口が形成され、前記フィルタの外周面側から分離した前記液体成分を前記濾液流出口から排出し、前記濃縮液流出口から流出した前記濾過濃縮させた濾過対象液を循環させて前記濾過工程を繰り返すように構成された濾過方法
本発明の濾過装置は、筒状の濾過体からなるフィルタと、フィルタの内部に配置され、このフィルタの内部を一方の端面から他方の端面に向けて螺旋状に区画する整流部材と、を備えた濾過装置において、フィルタの内周面の表面粗さが、0.1〜1.9μmとなるように構成されたものであるため、フィルタの内周面に高濃度のスラリー(濃縮スラリー)が堆積し難く、且つフィルタの内周面に濃縮スラリーが堆積したとしても、堆積した濃縮スラリーを濾過対象液によって良好に押し流すことができる。
このため、長期間に亘って継続して濾過対象液の濾過を行った場合であっても、フィルタの濾過能力の低下を良好に抑制することができる。即ち、本発明の濾過装置は、従来の濾過装置と比較して、高い濾過能力を良好に維持することができる。また、高濃度の濾過対象液(懸濁液)を連続的に濾過した場合であっても、フィルタの濾過能力が低下し難いため、大量の濃縮スラリーが短時間で堆積するような濾過対象液に対しても、良好に濾過を行うことができる。
また、本発明の濾過方法は、一方の端面から他方の端面に貫通する流路が形成された筒状のフィルタを用いた濾過工程において、フィルタの流路を屈曲させることにより、濾過対象液をフィルタの内部を螺旋状に流通させるとともに、フィルタとして、そのフィルタの内周面の表面粗さが0.1〜1.9μmのフィルタを用いることから、フィルタの内周面に堆積した濃縮スラリーを、濾過対象液によって押し流しながら良好に濾過を行うことができる。このため、長期間に亘って継続して濾過対象液の濾過を行った場合であっても、フィルタの濾過能力の低下を良好に抑制することができる。また、大量の濃縮スラリーが短時間で堆積するような高濃度の濾過対象液に対しても、良好に濾過を行うことができる。
本発明の濾過装置の一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1に示す濾過装置のフィルタの一部を切り欠いた状態を模式的に示す斜視図である。 図2に示す濾過装置において濾過対象液を濾過する状態を説明する説明図である。 本発明の濾過装置の一の実施形態において、フィルタの内周面に堆積する濃縮スラリーの状態を模式的に示す説明図である。 従来の濾過装置において、フィルタの内周面に堆積する濃縮スラリーの状態を模式的に示す説明図である。 本発明の濾過装置の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図6に示す濾過装置を用いた濾過システムの一例を示す模式図である。 図6に示す濾過装置を用いた濾過システムの他の例を示す模式図である。 本発明の濾過装置の更に他の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図9に示す濾過装置を用いた濾過システムの一例を示す模式図である。 実施例1の濾過装置のフィルタの内周面の走査型電子顕微鏡写真(三次元画像)である。 図11に示す走査型電子顕微鏡写真から算出される各高さの区間ごとの面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットしたグラフである。 濾過能力評価の結果を示すグラフであり、横軸が濾過時間(min)を示し、縦軸が濾過流束(L・m−2・min−1)を示す。 酸化鉄スラリーの濃度増加に伴う濾過流束の測定結果を示すグラフである。 実施例2の濾過装置のフィルタの内周面の走査型電子顕微鏡写真(三次元画像)である。 図15に示す走査型電子顕微鏡写真から算出される各高さの区間ごとの面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットしたグラフである。 比較例1の濾過装置のフィルタの内周面の走査型電子顕微鏡写真(三次元画像)である。 図17に示す走査型電子顕微鏡写真から算出される各高さの区間ごとの面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットしたグラフである。 比較例2の濾過装置のフィルタの内周面の走査型電子顕微鏡写真(三次元画像)である。 図19に示す走査型電子顕微鏡写真から算出される各高さの区間ごとの面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットしたグラフである。 実施例1の濾過装置に用いられたフィルタの内面の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1の濾過装置に用いられたフィルタの内面の3D画像の写真である。 実施例2の濾過装置に用いられたフィルタの内面の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2の濾過装置に用いられたフィルタの内面の3D画像の写真である。 比較例1の濾過装置に用いられたフィルタの内面の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1の濾過装置に用いられたフィルタの内面の3D画像の写真である。 比較例2の濾過装置に用いられたフィルタの内面の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例2の濾過装置に用いられたフィルタの内面の3D画像の写真である。
次に本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
(1)濾過装置:
まず、本発明の濾過装置の一の実施形態について説明する。本実施形態の濾過装置は、「一方の端面から他方の端面に貫通する筒状の濾過材からなり、その内部に濾過対象液を流通させることにより、その外周面側から濾過対象液中の液体成分を分離して、濾過対象液を濾過濃縮するフィルタ」と、「このフィルタの内部に配設され、筒状のフィルタの内部を一方の端面から他方の端面に向けて螺旋状に区画して濾過対象液の流路を形成する整流部材」と、を備えた濾過装置である。そして、本実施形態の濾過装置に用いられるフィルタは、そのフィルタの内周面の表面粗さが、0.1〜1.9μmである。即ち、本実施形態の濾過装置においては、従来の濾過装置に用いられるフィルタに比して、その内周面の表面粗さが小さく、比較的滑らかな面を有するものとなっている。
上記のようにフィルタの内周面の表面粗さを0.1〜1.9μmとしているため、フィルタの内周面に濃縮スラリーが堆積し難く、且つフィルタの内周面に濃縮スラリーが堆積したとしても、堆積した濃縮スラリーを濾過対象液によって良好に押し流すことができる。例えば、濾過対象液とフィルタとの接触面積を大きくして濾過能力を向上させるためには、フィルタの表面粗さを大きくする方が有利であるが、本実施形態の濾過装置においては、フィルタの内周面への濃縮スラリーの堆積を抑制するために、フィルタの内周面の表面粗さを、従来の濾過装置にて使用するフィルタに比して小さくしている。
このため、本実施形態の濾過装置を用いて長期間に亘って継続して濾過対象液の濾過を行った場合であっても、フィルタの濾過能力の低下を良好に抑制することができる。即ち、本実施形態の濾過装置は、従来の濾過装置と比較して、高い濾過能力を長期間維持することができる。また、高濃度の濾過対象液(懸濁液)を連続的に濾過した場合であっても、フィルタの濾過能力が低下し難いため、大量の濃縮スラリーが短時間で堆積するような濾過対象液に対しても、良好に濾過を行うことができる。
例えば、従来の濾過装置としては、筒状のフィルタ内に螺旋状の流路が形成されたものが提案されている。しかしながら、このような従来の濾過装置は、濾過対象液のフィルタ中の移動距離を長くすることを目的としたものであり、フィルタを構成する濾過材については、濾過対象液の種類、例えば、濾過対象液中の固形分の大きさ等に応じて、適宜その材質が選択される程度であった。
即ち、上述した従来の濾過装置は、筒状のフィルタ内に螺旋状の流路を形成し、フィルタ中の濾過対象液の移動距離を長くすることで、濾過開始から所定の時間内においては、高い濾過能力を実現することができる。しかしながら、上記のような高い濾過能力を実現することにより、濾過対象液中の固形分を大量に含む濃縮スラリーが、フィルタの内周面により多く堆積することとなり、短時間でフィルタの内周面に大量の濃縮スラリーが堆積し、濾過能力が著しく低下してしまうこととなる。
本実施形態の濾過装置は、螺旋状に流路を区画する整流部材を備え、且つ濾過装置に用いられるフィルタの内周面の表面粗さを0.1〜1.9μmとすることで、濾過能力の向上とフィルタの内周面への濃縮スラリー(以下、単に「スラリー」ともいう)の堆積抑制という二律背反の関係を有する性能を両立させることを可能とした。以下、本実施形態の濾過装置の各構成要素について更に具体的に説明する。
(1−1)フィルタ:
図1〜図3に示すように、本実施形態の濾過装置100に用いられるフィルタ10は、一方の端面22から他方の端面23に貫通する筒状の濾過材からなるものである。即ち、フィルタ10は、一方の端面22から他方の端面23に向けて貫通孔15が形成された中空筒状の濾過材によって構成されたフィルタであり、その内部に濾過対象液30を流通させることにより、その外周面24側から濾過対象液30中の液体成分32を分離して、濾過対象液30を濾過濃縮することができる。なお、フィルタ10の内部(即ち、上記貫通孔15の内部)には、上記貫通孔15内を螺旋状に区画する整流部材12が配設されており、濾過対象液30は上記流路に沿って螺旋状に流通することとなる。
そして、本実施形態の濾過装置100においては、このフィルタ10の内周面25の表面粗さが、0.1〜1.9μmとなるように構成されている。なお、本実施形態の濾過装置100に用いられるフィルタ10は、その内周面の表面粗さが小さければ小さいほど、目詰まりが生じ難くなるため、上記表面粗さの下限値については特に制限はない。但し、フィルタ10の製造上の観点からの実質的な下限値が0.1μmとなる。また、フィルタ10の内周面の表面粗さが1.9μmを超えると、フィルタ10の内周面25にスラリーが堆積し易くなり、また、堆積したスラリーを濾過対象液30によって押し流し難くなるため、短時間で濾過性能が低下してしまう。
図4に示すように、本実施形態の濾過装置100においては、フィルタ10の内周面の表面粗さが小さく、比較的平滑であるため、濾過対象液30中に含まれる固形分35は、慣性に従い濾過対象液30とともに流れ方向に移動する。このため、上記固形分35は、フィルタ10を構成する濾過材の細孔16によって分離される液体成分31と同じ挙動を示すことができず、濾過対象液30とともにフィルタ10の他方の端面より濃縮されて排出される。
一方、図5に示すように、従来の濾過装置500においては、フィルタ510の内周面525の表面粗さが、本実施形態の濾過装置のフィルタに比して大きいため、濾過対象液30中に含まれる固形分35が、内周面525の窪みに捕捉され易い。そして、この内周面525の窪みに固形分35が捕捉されると、濾過材の細孔516が詰まってしまう。その結果、フィルタ510の外周面524から液体成分31が排出され難くなり、濾過能力が著しく低下してしまう。
ここで、図1は、本発明の濾過装置の一の実施形態を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示す濾過装置のフィルタの一部を切り欠いた状態を模式的に示す斜視図である。また、図3は、図2に示す濾過装置において濾過対象液を濾過する状態を説明する説明図である。また、図4は、本発明の濾過装置の一の実施形態において、フィルタの内周面に堆積する濃縮スラリーの状態を模式的に示す説明図である。また、図5は、従来の濾過装置において、フィルタの内周面に堆積する濃縮スラリーの状態を模式的に示す説明図である。
本発明において、フィルタの内周面の「表面粗さ」は、以下の方法によって測定された値のことをいう。まず、フィルタの内周面の状態が確認できるように、フィルタを金槌等によって割り、いくつかの部分に分割する。次に、フィルタの内周面(内面)に偏りのないようにして、観察点を15ヶ所選択する。次に、それぞれの観察点を、走査型電子顕微鏡、例えば、日立製作所製の「mini scope TM−1000(商品名)」を用いて、一つの視野の大きさが15μm×20μmになるような三次元画像を得る。次に、得られたそれぞれの三次元画像において、最も窪んでいる点を基準(ゼロ点)として、高さ方向(内面に垂直な方向)に0.5μm刻みで16区間に高さを識別し、各高さの区間ごとの面積を算出する。上記15ヶ所の観察点(15×15μm×20μmの範囲)に占める各区間合算面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットして、積分分布[%]の50%値に対応する高さ[μm]を、フィルタの内周面の表面粗さ(h50[μm])とする。なお、上述した積分分布[%]のプロットは、例えば、横軸が、三次元画像における高さ[μm]、縦軸が、積分分布[%]となるようなグラフを作成する。
フィルタを構成する濾過材の材質については、上記内周面の表面粗さを満足するものである限り特に制限はない。例えば、セラミックからなる多孔質フィルタ、金属繊維を燒結させた燒結フィルタ、合成樹脂やガラス樹脂等の材質から構成されたフィルタ等を用いることができる。
特に、本実施形態の濾過装置においては、セラミックからなるフィルタ(多孔質セラミックフィルタ)を好適に用いることができる。具体的には、アルミナからなる筒状のフィルタで、このフィルタの内周面の表面粗さが、0.1〜1.9μmに構成されたものを好適に用いることができる。このようなフィルタは、機械的強度が高く、且つ耐薬品性にも優れたフィルタである。このようなアルミナからなるフィルタは、細孔径分布もシャープにすることができ、更に、フィルタの細孔径も、0.05μmから3μmまでの範囲において、0.1μm程度の間隔で制御することができる。このようなアルミナからなるフィルタとしては、岩尾磁器工業社製のフィルタを好適に用いることができる。また、例えば、国際公開第2007/004424号パンフレットに記載されたセラミック多孔体の製造方法によって製造された多孔質セラミックフィルタも用いることができる。具体的には、分級してアルカリ成分を含む長石類及び石英を除去した可塑性粘土と、石灰及び苦土成分と、アルミナ成分と、を全体重量100%に対して各々少なくとも10質量%以上含有する素地組成物からなるセラミックを好適例として挙げることができる。
フィルタの内周面の表面粗さは、0.3〜1.7μmであることが好ましく、0.5〜1.5μmであることが更に好ましく、0.7〜1.3μmであることが特に好ましい。このように構成することによって、濾過能力の向上と、フィルタの内周面への濃縮スラリーの堆積抑制とを良好に両立させることができる。
また、このフィルタの気孔率については特に制限はないが、35〜60%であることが好ましく、35〜55%であることが更に好ましく、40〜50%であることが特に好ましい。このようなフィルタは、濾過能力に優れるとともに、気孔内に濃縮スラリーが堆積し難く、長期間に亘って継続して濾過対象液の濾過を行った場合であっても、良好に濾過対象液の濾過を行うことができる。
また、このフィルタの平均細孔径については特に制限はなく、濾過対象液中の被濾過成分(例えば、固形分(粒子等))がフィルタの細孔を通過し得ない範囲で、より大きいことが好ましい。このように構成することによって濾過速度を大きくすることができる。例えば、このフィルタを、セリサイトを含むスラリー、加水分解セルロース、アオコを含む河川水、パルプ廃液、塩化鉄スラリー、活性汚泥排水、上下水汚泥、家畜屎尿活性汚泥排水等の濾過に用いる場合には、フィルタの平均細孔径は、0.05〜3μmであることが好ましく、0.05〜1.5μmであることが更に好ましく、0.3〜1.5μmであることが特に好ましい。平均細孔径を上記範囲にすることにより、フィルタの内周面に堆積する濃縮スラリーによってフィルタの細孔が閉塞し難くなり、長期間に亘って高い濾過能力を維持することができる。
本明細書において、「平均細孔径」、「気孔率」というときには、水銀圧入法により測定した平均細孔径、気孔率を意味するものとする。
また、このフィルタの細孔径分布は、よりシャープなものであることが好ましい。例えば、濾過対象液中の被濾過成分がフィルタの細孔を通過してしまうこと(即ち、粒子漏れの有無)を決めるのは、フィルタの平均細孔径ではなく、最大細孔径である。このため、よりシャープな細孔径分布を有するフィルタを用いることで、粒子漏れのない良好な濾過濃縮を行うことができる。なお、フィルタの細孔径分布の程度としては、例えば、フィルタの細孔径の中央値(細孔径中央値)に対する、フィルタの最大細孔径の比の値(即ち、「最大細孔径/細孔径中央値」)が、1.1以下であることが好ましい。細孔径の測定は、水銀ポロシメータを用いて水銀圧入法に基づき測定された値である。
また、フィルタの形状は、一方の端面から他方の端面に貫通する筒状であり、特に、円筒状であることが好ましい。また、図1に示す濾過装置100においては、フィルタ10の一方の端面22から他方の端面23までが直線状に延びたフィルタ10を例に挙げて説明しているが、例えば、筒状のフィルタが、一方の端面から他方の端面までの一部において屈曲したものであってもよい。なお、このような屈曲したフィルタを用いる場合には、可撓性を有する材料からなる整流部材をフィルタの内部に配設することにより、フィルタの内部に螺旋状の流路を形成することができる。
また、フィルタの一方の端面から他方の端面までの長さ(以下、「フィルタの貫通軸方向の長さ」ということがある)については、濾過対象液の処理量等に応じて適宜設定することができる。但し、フィルタの作製し易さと扱い易さの点から、フィルタの長さは短い方が好ましい。また、フィルタの長さを長くすると装置がコンパクトになる。また、フィルタの外径、及びフィルタの貫通孔の内径についても、濾過対象液の処理量等に応じて適宜設定することができる。なお、フィルタの肉厚(即ち、貫通孔を除く、濾過材の実質的な厚さ)は、フィルタの機械的強度と、液体成分を外周面側に透過させる際の透過抵抗を考慮して適宜決定することができる。なお、これまでに説明したフィルタの形状はあくまでも一例であり、濾過対象液の処理量や、濾過対象液中の固形分の大きさ等に応じて、適宜選択することができる。
(1−2)整流部材:
図1〜図3に示すように、整流部材12は、フィルタ10の内部に配設され、筒状のフィルタ10の内部を一方の端面22から他方の端面23に向けて螺旋状に区画して濾過対象液の流路を形成するためのものである。
即ち、本実施形態の濾過装置100において、筒状のフィルタ10の貫通孔15内を濾過対象液30が直進するように流通するのではなく、この整流部材12によって貫通孔15内に螺旋状の流路が形成され、フィルタ10の一方の端面22から流入した濾過対象液30は、この流路に沿って螺旋状にフィルタ10内を流通することとなる。
上記整流部材12は、上記貫通孔15内を螺旋状に区画するものであれば特に制限はないが、例えば、芯棒16と、この芯棒16の表面に螺旋条に配設された凸条部17とを有するものを好適例として挙げることができる。このように構成された整流部材12を、筒状のフィルタ10の貫通孔15内に配設することにより、螺旋状の流路を簡便に形成することができる。この際、整流部材12は、凸条部17の頂部がフィルタ10の内周面25に当接するように、フィルタ10の内部に配設されていることが好ましい。
上記心棒は、貫通孔の貫通方向に伸びる棒状体であり、整流部材の軸となるものである。心棒の材質等は特に制限はないが、例えば、フィルタを構成する濾過材の線膨張率よりも高い材料であることが好ましい。例えば、フィルタがセラミックからなる場合には、樹脂材料や金属材料を好適に用いることができる。
心棒の軸方向の長さは、フィルタの貫通方向の長さと同程度であることが好ましい。また、本実施形態の濾過装置において、フィルタの濾過性能は、フィルタ内を通過する濾過対象液の流速が寄与する。このため、螺旋状に区画された流路のピッチと、螺旋状の流路径が重要となる。例えば、凸条部として、一方向に長い棒状や紐状の部材を用い、当該紐状の部材を芯棒の表面に捲回して固定することにより、流路を形成する場合には、当該紐状の部材の捲回ピッチと巻き線径(ギャップ幅)が重要となる。例えば、巻き線径を小さくすると、濾過対象液の流速が上がる一方で、濾過抵抗が大きくなり、異物を噛みやすくなることがある。また、巻き線径を大きくすると、相対的に心棒が細くなり、紐状の部材を心棒に捲回し難くなることがある。このようなことから、紐状の部材の巻き線径は、1〜2mm程度であることが好ましい。
凸条部は、上記芯棒の表面に螺旋条に配設され、フィルタの貫通孔を螺旋状に区画するものである。
凸条部は、上述したように、可撓性を有する材料からなる一方向に長い棒状や紐状の部材を、芯棒の表面に捲回して固定したものを挙げることができる。また、芯棒を射出等の型成形によって形成する際に、芯棒と凸条部とを一体的に成形することによって形成されたものであってもよい。例えば、芯棒の表面に、羽状の突出部分が螺旋状に配置された凸条部であってもよい。なお、図2及び図3に示す濾過装置100においては、長手方向の断面が円形のリード線を、芯棒16の表面に捲回して固定した凸条部17の例を示している。
整流部材を構成する凸条部は、螺旋条の流路を形成することにより、フィルタの長さ(即ち、フィルタの一方の端面から他方の端面までの長さ)よりも、濾過対象液の流路を長くして濾過効率を向上させるためのものである。整流部材の凸条部は、上記フィルタの長さに対して、1.5〜10倍の長さの流路を形成するように、心棒の表面に配設されたものであることが好ましい。なお、上述した流路長の比率(フィルタの長さに対する、螺旋状の流路の長さの比率)は、2〜6倍であることが更に好ましく、2〜4倍であることが特に好ましい。このように構成することによって、濾過能力が高く(即ち、単位時間単位面積当たりの濾過量が多く)、且つ長期間に亘って継続して濾過対象液の濾過を行った場合であっても、濾過能力が低下し難い濾過装置を実現することができる。上記流路長の比率が大きくなるほど、濾過対象液の流速が増加し、濾過に有利となる。但し、この場合には、フィルタの圧損も増大することがあるため、濾過対象液の種類等に応じて、上記流路長の比率が最適となる値を適宜決定することが好ましい。
(1−3)濾過塔:
本実施形態の濾過装置は、一つ以上のフィルタを内部に収納する筒状の濾過塔を更に備えたものであってもよい。即ち、図6に示す濾過装置101に示すように、濾過対象液を濾過濃縮するフィルタ10と、このフィルタ10の内部を一方の端面22から他方の端面23に向けて螺旋状に区画して濾過対象液の流路を形成する整流部材12(図2参照)と、筒状の濾過塔40と、を備えたものであってもよい。
この濾過塔40には、濾過対象液30をフィルタ10の一方の端面22側からフィルタ10の流路に流入させる流入口44、フィルタ10の外周面24側から分離した液体成分31を濾過塔40の内周面とフィルタ10の外周面24との間を通過させて外部に流出させる濾液流出口45、及びフィルタ10の他方の端面23側から濾過濃縮させた濾過対象液32を流出させる濃縮液流出口46が形成されている。ここで、図6は、本発明の濾過装置の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。
濾過塔40の流入口44と濾液流出口45側の空間、及び濃縮液流出口46と濾液流出口45側の空間は、それぞれ互いに仕切られており、フィルタ10を構成する濾過材を透過した液体成分31のみを濾液流出口45から良好に分離することができる。即ち、濾過塔40内にフィルタ10を配設することにより、流入口44と濾液流出口45側の空間、及び濃縮液流出口46と濾液流出口45側の空間が、フィルタ10を構成する濾過材によって仕切られることとなる。また、流入口44と濃縮液流出口46とは、フィルタ10の内部の流路を通じて実質的に連通することとなる。
濾過塔40の形状は、一つ以上のフィルタを内部に収納する筒状である限り特に制限はない。また、その材質についても特性制限はない。例えば、図6においては、フィルタ10にて分離した液体成分31の様子を目視で確認できるように、筒状の濾過塔40の胴体部分が透明の部材によって形成された場合の例について示している。勿論、濾過塔40全体が金属製等の部材によって形成されたものであってもよい。
このような濾過塔を備えた濾過装置は、例えば、図7に示すような、濾過対象液を循環させて濾過濃縮を連続的に行う濾過システム200中に設置して用いることができる。ここで、図7は、図6に示す濾過装置を用いた濾過システムの一例を示す模式図である。
図7に示す濾過システム200は、濾過装置101と、濾過対象液を貯留する循環タンク51と、循環タンク51に貯留された濾過対象液を濾過装置101に送液する送液ポンプ52と、を備え、上記濾過装置101、循環タンク51、及び送液ポンプ52がそれぞれ送液配管53によって連結されている。送液配管53の所定箇所には、送液配管53内の送液流路の開閉を行うためのバルブ54が配置されている。また、この送液配管53には、送液配管53内の濾過対象液の圧力(水圧)を測定するための圧力計55が配設されている。
図7に示す濾過システム200においては、まず、循環タンク51内の濾過対象液を、送液ポンプ52にて加圧して濾過装置101に供給する。供給された濾過対象液は、濾過装置101にて濾過濃縮される。また、濾過濃縮された濾過対象液は、再度、循環タンク51内に戻され、上述した濾過濃縮工程を繰り返すことができるように構成されている。濾過装置101にて分離した液体成分31は、濾液流出口45から排出され、所定の方法によって処理される。
なお、この濾過システム200では、上述したように、分離した液体成分31(図3参照)を濾液流出口45から排出し、濾過濃縮させた濾過対象液32(図3参照)を循環させる場合の例を示しているが、分離した液体成分31(図3参照)を濾過システム内で循環させるように構成されていてもよい。
例えば、図8に示す濾過システム201は、濾過装置101の濾液流出口45と循環タンク51とが送液配管53によって連結されている。そして、送液配管53に設けられたバルブ54の切り替えにより、濾液流出口45から排出される液体成分を循環タンク51内に戻し、濾過システム201内を循環させることができる。ここで、図8は、図6に示す濾過装置を用いた濾過システムの他の例を示す模式図である。
また、これまでに説明した濾過塔においては、その内部に一つ(一本)のフィルタが収納された場合の例を示しているが、二つ以上のフィルタを収納可能に構成されたものであってもよい。例えば、図9に示すように、三つのフィルタ10a,10b,10cを内部に収納する筒状の濾過塔41であってもよい。濾過塔41内に複数のフィルタ(例えば、フィルタ10a,10b,10c)を収納することにより、極めて高い濾過能力を実現することができる。また、濾過装置の省スペース化を図ることもできる。ここで、図9は、本発明の濾過装置の更に他の実施形態を模式的に示す斜視図である。
二つ以上のフィルタを濾過塔内に収納する場合には、それぞれのフィルタの貫通軸が平行となるように間隔を空けて並列に配置されていることが好ましい。特に、本実施形態の濾過装置においては、濾過塔の内部に、少なくとも三つのフィルタが並列に配置されたものであることが好ましい。
また、このような二つ以上のフィルタを収納可能に構成された濾過塔を備えた濾過装置も、例えば、図10に示すような濾過システム202として用いることができる。図10は、図9に示す濾過装置を用いた濾過システムの一例を示す模式図であり、図7に示す濾過システム200と同様の各構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
(2)濾過方法:
次に、本発明の濾過方法の一の実施形態について説明する。本実施形態の濾過方法は、濾過対象液を、一方の端面から他方の端面に貫通する流路が形成された筒状のフィルタの一方の端面から流通させて、このフィルタの外周面側から濾過対象液中の液体成分を分離するとともに、上記フィルタの他方の端面から、濾過濃縮された濾過対象液を流出させる濾過工程を備え、上記フィルタの流路を屈曲させることにより、濾過対象液を、フィルタの内部を螺旋状に流通させるとともに、このフィルタとして、フィルタの内周面の表面粗さが0.1〜1.9μmのフィルタを用いる濾過方法である。
このような濾過方法によれば、長期間に亘って継続して濾過対象液の濾過を行った場合であっても、フィルタの濾過能力の低下を良好に抑制することができる。また、大量のスラリーが短時間で堆積するような高濃度の濾過対象液に対しても、良好に濾過を行うことができる。
本実施形態の濾過方法は、これまでに説明した本実施形態の濾過装置を用いることによって実現することができる。即ち、フィルタの流路を屈曲させることにより、濾過対象液をフィルタの内部を螺旋状に流通させることは、フィルタの内部を一方の端面から他方の端面に向けて螺旋状に区画する整流部材を備えた濾過装置によって実現することができる。また、このフィルタとして、内周面の表面粗さが0.1〜1.9μmのフィルタを用いることで、フィルタの内周面にスラリーが堆積し難く、且つフィルタの内周面にスラリーが堆積したとしても、堆積したスラリーを濾過対象液によって良好に押し流すことができる。
本実施形態の濾過方法(換言すれば、本実施形態の濾過装置を用いた濾過システム)は、例えば、セリサイトを含むスラリー、加水分解セルロース、アオコを含む河川水、パルプ廃液、塩化鉄スラリー、活性汚泥排水、上下水汚泥、家畜屎尿活性汚泥排水等の濾過に好適に用いることができる。また、例えば、本実施形態の濾過方法は、酸化鉄製造工程における、酸化鉄水洗スラリーの濾過濃縮にも好適に用いることができる。具体的には、従来の酸化鉄の製造工程では、酸洗処理により酸洗廃液を得、得られた酸洗廃液を噴霧焙焼し、水洗い、pH調整、フィルタープレス、乾燥、粉砕の各工程を経て酸化鉄が製造されている。上記フィルタープレスの工程に変えて、本実施形態の濾過方法を適用することにより、脱水の工程をより簡便なものとすることができる。
本実施形態の濾過方法における濾過対象液の送液圧力(例えば、送液ポンプの送液圧力)や、濾過装置を構成するフィルタの大きさ及び本数等は、濾過対象液の種類や処理量(濾過量)に応じて適宜決定することができる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
(フィルタの作製)
分級したアルミナ粒子に、バインダーと造孔材を加え、更に水を添加して成形原料とし、得られた成形原料を真空土練機により混練して、フィルタ作製用の坏土を調製した。
得られた坏土を、押出成形して筒状の成形体を作製した。得られた成形体を乾燥した後、緻密化の起きない程度の温度で焼成して、筒状のフィルタを作製した。フィルタは、外径が13mm、内径が9mm、長さ1000mmであった。また、以下の方法によって測定されたフィルタの平均細孔径は0.6μmであり、フィルタの内周面の表面粗さ(h50)は1.1μmであった。
(フィルタの平均細孔径)
フィルタの平均細孔径を、水銀圧入法により測定した。
(フィルタの内周面の表面粗さ)
まず、フィルタの内周面の状態が確認できるように、フィルタを金槌によって割り、いくつかの部分に分割する。次に、フィルタの内周面(内面)に偏りのないようにして、観察点を15ヶ所選択する。次に、それぞれの観察点を、走査型電子顕微鏡(日立製作所製の「mini scope TM−1000(商品名)」)を用いて、一つの視野の大きさが15μm×20μmになるような三次元画像を得る。次に、得られたそれぞれの三次元画像において、最も窪んでいる点を基準(ゼロ点)として、高さ方向(内面に垂直な方向)に0.5μm刻みで16区間に高さを識別し、各高さの区間ごとの面積を算出する。上記15ヶ所の観察点(15×15μm×20μmの範囲)に占める各区間合算面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットして、積分分布[%]の50%値に対応する高さ[μm]を、フィルタの内周面の表面粗さ(h50[μm])とする。
ここで、図11は、実施例1の濾過装置のフィルタの内周面の走査型電子顕微鏡写真(三次元画像)である。図11に示す走査型電子顕微鏡写真は、15ヶ所の各観察点の三次元画像を、縦5個×横3個に配置したものである。また、各三次元画像は、フィルタ内面の高さを0.5μm刻みで、区間ごとに色別に表示されている。
また、この走査型電子顕微鏡写真から算出される各高さの区間ごとの面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットしたグラフを図12に示す。図12においては、横軸が、三次元画像における高さ[μm]を示し、縦軸が、積分分布[%]を示す。この積分分布[%]の50%に相当する高さ[μm](横軸の値)が、「フィルタの内周面の表面粗さ」となる。
得られたフィルタの内部に、フィルタの内部を一方の端面から他方の端面に向けて螺旋状に区画して流路を形成する整流部材を配設して実施例1の濾過装置を製造した。整流部材を構成する芯棒は、直径6mmの円柱状とし、凸条部は、直径1.5mmのリード線を、上記芯棒の表面に螺旋条に捲回することによって形成した。なお、リード線を捲回するピッチ(即ち、リード線は螺旋状に配置する間隔)は、10mmとした。
得られた濾過装置に、濾過対象液として、酸化鉄の粉末を含むスラリー(以下、「酸化鉄スラリー」ということがある)を供給し、以下の方法で、濾過装置の濾過能力評価を行った。
(濾過能力評価)
濾過対象液としての酸化鉄スラリーは、鉄の焙焼後に得られる酸化鉄の粉末(JFEケミカル社作製)を、15質量%の割合で含むスラリーとした。酸化鉄の粉末を分散させる分散媒としては、精製水を用いた。また、濾過能力評価を行うに際し、上記酸化鉄スラリーに、pH調整剤として水酸化ナトリウム水溶液を加え、酸化鉄スラリーを中和した(pH7)。酸化鉄スラリーを中和した理由は、酸化鉄の水洗後に排出されるスラリーの状態を再現するためである。
次に、この酸化鉄スラリーに、分散剤として水ガラスを加えた。分散剤(水ガラス)の添加量は、酸化鉄の粉末1g当り18mgとした。
以上のように調製された酸化鉄スラリーを、図8に示すような濾過システム201の貯留タンク51に貯留し、送液ポンプ52にて、0.4MPaの供給圧力で、濾過装置101内に供給した。本実施例においては、図8に示すように、分離した液体成分と、濾過濃縮された濾過対象液とを、共に貯留タンク51に戻し、貯留タンク51内の酸化鉄スラリーの濃度が常時一定になるような条件で濾過を行った。濾過時間は、60分とし、2分毎に、フィルタの外周面側から分離される液体成分の量を測定した。ここで、図13は、濾過能力評価の結果を示すグラフであり、横軸が濾過時間(min)を示し、縦軸が、単位時間単位面積当たりの分離される液体成分(濾液)の量(以下、「濾過流束(L・m−2・min−1)」という)を示す。
また、実施例1の濾過装置を用いて、上記酸化鉄スラリーを濾過濃縮し、酸化鉄スラリー中の酸化鉄粉末の濃度(以下、「スラリー濃度(質量%)」という)を増大させながら、連続的に酸化鉄スラリーの濾過を行った。即ち、図8に示す濾過システム201において、分離される液体成分を貯留タンク51に戻さずに排出し、酸化鉄スラリー中の酸化鉄粉末の濃度(質量%)を増大させながら、実施例1の濾過装置の濾過流束(L・m−2・min−1)を測定した。ここで、図14は、酸化鉄スラリーの濃度増加に伴う濾過流束の測定結果を示すグラフである。横軸がスラリーの濃度(質量%)を示し、縦軸が濾過流束(L・m−2・min−1)を示す。
(実施例2)
分級してアルカリ成分を含む長石類及び石英を除去した可塑性粘土と、石灰及び苦土成分と、アルミナ成分とに、造孔材を加え、更に水を添加して成形原料とし、得られた成形原料を真空土練機により混練して、フィルタ作製用の坏土を調製した。
得られた坏土を、実施例1と同様の方法で成形し、乾燥した後、焼成して、筒状のフィルタを作製した。フィルタは、外径が13mm、内径が9mm、長さ1000mmであった。また、得られたフィルタの平均細孔径は1.2μmであり、フィルタの内周面の表面粗さ(h50)は0.9μmであった。
図15は、実施例2の濾過装置のフィルタの内周面の走査型電子顕微鏡(三次元画像)である。また、図16は、走査型電子顕微鏡から算出される各高さの区間ごとの面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットしたグラフである。実施例1と同様の方法で、濾過能力評価を行った。評価結果を図13に示す。
(比較例1)
アルミナ研磨材を用いて筒状のフィルタを作製した。得られたフィルタは、外径が13mm、内径が9mm、長さ1000mmであった。また、得られたフィルタの内周面の表面粗さ(h50)は2.8μmであった。
図17は、比較例1の濾過装置のフィルタの内周面の走査型電子顕微鏡(三次元画像)である。また、図18は、走査型電子顕微鏡から算出される各高さの区間ごとの面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットしたグラフである。実施例1と同様の方法で、濾過能力評価を行った。評価結果を図13及び図14に示す。
(比較例2)
アルミナ粒子を用いて筒状のフィルタを作製し、その表面にシリカコートを行って筒状のフィルタを作製した。得られたフィルタは、外径が13mm、内径が9mm、長さ1000mmであった。また、得られたフィルタの平均細孔径は1.5μmであり、フィルタの内周面の表面粗さ(h50)は2.8μmであった。
図19は、比較例2の濾過装置のフィルタの内周面の走査型電子顕微鏡(三次元画像)である。また、図20は、走査型電子顕微鏡から算出される各高さの区間ごとの面積の割合(積分分布[%])を、積算でプロットしたグラフである。実施例1と同様の方法で、濾過能力評価を行った。評価結果を図13に示す。
(結果)
実施例1及び2の濾過装置は、図13に示すように、濾過時間が経過しても、濾過流束が低下し難く、高い濾過性能を維持することが確認された。一方、比較例1及び比較例2の濾過装置は、濾過開始から急速に濾過流束が低下してしまった。ここで、表1に、実施例1及び2、比較例1及び2に用いられたフィルタの表面粗さ(μm)と、濾過開始直後における濾過流束(q(L・m−2・min−1))と、濾過開始60分後における濾過流束(q60(L・m−2・min−1))と、濾過流束q60に対する濾過流束qの比の値(q/q60)を示す。表1より、実施例の濾過装置は、q/q60の値が1に近く、濾過流束の低下率が小さいことが分かる。
また、図14に示すように、高濃度の濾過対象液であっても実施例1の濾過装置は、スラリー濃度が高くなっても、濾過流束が低下し難かった。即ち、スラリー濃度が低い場合には、実施例1と比較して比較例1の濾過流束が大きいが、スラリー濃度の増加に伴い、実施例1と比較例1の濾過流束が逆転していることが分かる。
また、各実施例及び比較例の濾過装置に用いられたフィルタの内面の走査型電子顕微鏡と、そのフィルタの内面の3D画像を撮像した。図21Aは、実施例1の濾過装置に用いられたフィルタの内面の走査型電子顕微鏡写真である。図21Bは、実施例1の濾過装置に用いられたフィルタの内面の3D画像の写真である。図22Aは、実施例2の濾過装置に用いられたフィルタの内面の走査型電子顕微鏡写真である。図22Bは、実施例2の濾過装置に用いられたフィルタの内面の3D画像の写真である。図23Aは、比較例1の濾過装置に用いられたフィルタの内面の走査型電子顕微鏡写真である。図23Bは、比較例1の濾過装置に用いられたフィルタの内面の3D画像の写真である。図24Aは、比較例2の濾過装置に用いられたフィルタの内面の走査型電子顕微鏡写真である。図24Bは、比較例2の濾過装置に用いられたフィルタの内面の3D画像の写真である。
本発明の濾過装置及び濾過方法は、固形分を含む濾過対象液の濾過濃縮に利用することができる。
10,10a,10b,10c:フィルタ、12:整流部材、15:貫通孔、22:一方の端面、23:他方の端面、24:外周面(フィルタの外周面)、25:内周面(フィルタの内周面)、30:濾過対象液、31:液体成分(濾液)、32:濾過対象液(濾過濃縮された濾過対象液)、35:固形分、40,41:濾過塔、44:流入口、45:濾液流出口、46:濃縮液流出口、51:循環タンク、52:送液ポンプ、53:送液配管、54:バルブ、55:圧力計、100,101,102:濾過装置、200,201:濾過システム、500:濾過装置、510:フィルタ、524:外周面(フィルタの外周面)、525:内周面(フィルタの内周面)。

Claims (5)

  1. 一方の端面から他方の端面に貫通する筒状の濾過材からなり、その内部に濾過対象液を流通させることにより、外周面側から前記濾過対象液中の液体成分を分離して、前記濾過対象液を濾過濃縮するフィルタと、
    前記フィルタの内部に配設され、筒状の前記フィルタの内部を前記一方の端面から前記他方の端面に向けて螺旋状に区画して前記濾過対象液の流路を形成する整流部材と、
    一つ以上の前記フィルタを内部に収納する筒状の濾過塔と、を備え、
    前記フィルタの内周面の表面粗さが、0.1〜1.9μmであり、且つ前記フィルタは、当該フィルタの細孔径の中央値に対する、当該フィルタの最大細孔径の比の値が、1.1以下のものであり、
    前記整流部材は、芯棒と、前記芯棒の表面に螺旋条に配設された凸条部とを有し、
    前記整流部材は、前記凸条部の頂部が前記フィルタの内周面に当接するように、前記フィルタの内部に配設されている濾過装置であって、
    前記濾過塔には、前記濾過対象液を前記フィルタの前記一方の端面側から前記フィルタの前記流路に流入させる流入口、前記フィルタの外周面側から分離した液体成分を前記濾過塔の内周面と前記フィルタの外周面との間を通過させて外部に流出させる濾液流出口、及び前記フィルタの前記他方の端面側から濾過濃縮させた濾過対象液を流出させる濃縮液流出口が形成され、前記フィルタの外周面側から分離した前記液体成分を前記濾液流出口から排出し、且つ、前記濃縮液流出口から流出した前記濾過濃縮させた濾過対象液を循環させて前記フィルタによる前記濾過濃縮を繰り返すように構成された濾過装置
  2. 前記フィルタの気孔率が、35〜60%である請求項1に記載の濾過装置。
  3. 前記フィルタの平均細孔径が、0.05〜3μmである請求項1又は2に記載の濾過装置。
  4. 前記濾過塔の内部に、少なくとも三つの前記フィルタが、それぞれの前記フィルタの貫通軸が平行となるように間隔を空けて並列に配置されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の濾過装置。
  5. 濾過対象液を、一方の端面から他方の端面に貫通する流路が形成された筒状のフィルタの前記一方の端面から流通させて、前記フィルタの外周面側から前記濾過対象液中の液体成分を分離するとともに、前記フィルタの他方の端面から、濾過濃縮された濾過対象液を流出させる濾過工程を備え、
    前記フィルタの内部に整流部材を配設して前記フィルタの前記流路を屈曲させることにより、前記濾過対象液を前記フィルタの内部を螺旋状に流通させるとともに、前記フィルタとして、前記フィルタの内周面の表面粗さが0.1〜1.9μmで、且つ前記フィルタは、当該フィルタの細孔径の中央値に対する、当該フィルタの最大細孔径の比の値が、1.1以下のフィルタを用い、且つ、前記整流部材として、芯棒と、前記芯棒の表面に螺旋条に配設された凸条部とを有するものを用い、前記整流部材を、前記凸条部の頂部が前記フィルタの内周面に当接するように前記フィルタの内部に配設し、
    一つ以上の前記フィルタは、筒状の濾過塔の内部に収納され、前記濾過塔には、前記濾過対象液を前記フィルタの前記一方の端面側から前記フィルタの前記流路に流入させる流入口、前記フィルタの外周面側から分離した液体成分を前記濾過塔の内周面と前記フィルタの外周面との間を通過させて外部に流出させる濾液流出口、及び前記フィルタの前記他方の端面側から濾過濃縮させた濾過対象液を流出させる濃縮液流出口が形成され、前記フィルタの外周面側から分離した前記液体成分を前記濾液流出口から排出し、前記濃縮液流出口から流出した前記濾過濃縮させた濾過対象液を循環させて前記濾過工程を繰り返すように構成された濾過方法
JP2011026845A 2011-02-10 2011-02-10 濾過装置及び濾過方法 Active JP5620845B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011026845A JP5620845B2 (ja) 2011-02-10 2011-02-10 濾過装置及び濾過方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011026845A JP5620845B2 (ja) 2011-02-10 2011-02-10 濾過装置及び濾過方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012166116A JP2012166116A (ja) 2012-09-06
JP5620845B2 true JP5620845B2 (ja) 2014-11-05

Family

ID=46970826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011026845A Active JP5620845B2 (ja) 2011-02-10 2011-02-10 濾過装置及び濾過方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5620845B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6133145B2 (ja) * 2013-06-19 2017-05-24 有限会社サンメンテナンス工機 フィルターエレメント、及びこれを利用した濾過装置
CN216778093U (zh) * 2022-02-28 2022-06-21 佛山市麦克罗美的滤芯设备制造有限公司 过滤组件、净水系统以及冰箱

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63242310A (ja) * 1987-03-31 1988-10-07 Fuji Filter Kogyo Kk スラリ−濾過装置におけるフイルタ−構造
JP2001004125A (ja) * 2000-01-01 2001-01-12 Toyotomi Co Ltd 油水分離瀘過フィルタの製法
WO2009019800A1 (ja) * 2007-08-06 2009-02-12 Nagoya Industrial Science Research Institute 濾過装置及び濾過方法
JP5281321B2 (ja) * 2008-06-12 2013-09-04 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 濾過用フィルターエレメント

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012166116A (ja) 2012-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6609874B2 (ja) 逆浸透フィルタモジュール
US10207207B2 (en) SLM filter system
JP2010069483A (ja) フィルタ用メンブレンおよびフィルタ用メンブレン製造方法
EP0262418A2 (en) Porous filter element and method of manufacturing same
JP2008007342A (ja) 異方性多孔質セラミックス材料およびその製造方法
JP5620845B2 (ja) 濾過装置及び濾過方法
JP2003230823A (ja) セラミックフィルター及び浄水方法
KR100861078B1 (ko) 비대칭 다층 세라믹 필터 및 그 제조 방법과 이를 이용한정수 시스템
US20110290715A1 (en) Fluid filter and filter system
JP6489735B2 (ja) 濁度低減フィルター体の製造方法
JP6609547B2 (ja) モノリス型分離膜構造体
KR20100109156A (ko) 경도성 물질의 제거가 가능한 멤브레인 필터
WO1990004451A1 (en) Filtration systems
KR102611950B1 (ko) 활성탄을 이용한 정수용 다기능 복합 필터
KR101433450B1 (ko) 와류 유도형 정수부재를 채용한 정수장치
CN201260909Y (zh) 一种微孔烧结过滤管
CN211896332U (zh) 一种复合滤芯组件和净水系统
CN104014179A (zh) 螺旋结构净水滤芯
CN202237814U (zh) 一种基于管状分离膜的膜组件
CN207805209U (zh) 一种大纳污量复合滤芯
CN211752748U (zh) 一种3d三角立体滤材
KR100587153B1 (ko) 금속섬유 필터의 제조방법
CN218422059U (zh) 具有内支撑的锯齿形结构高性能陶瓷过滤膜
WO2010119258A1 (en) Tubular filter with stellated inner cross-section
CN208594992U (zh) 一种高效汽车尾气净化器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130409

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130605

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130625

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130924

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20131226

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20140124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140919

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5620845

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250