JP5619685B2 - 白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法 - Google Patents

白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法に係り、特に、不純物含有量の少ない酸化物と貴金属の複合粒子である白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法に関する。
沸騰水型原子炉では、原子炉内に設置されている炉内構造物、及び原子炉に接続された配管の応力腐食割れを抑制すること、及び定期検査時における作業員の放射線被ばくを低減することは、原子力プラントの稼働率を向上させる観点から重要な課題である。
炉内構造物、及び原子炉に接続された配管に接する高温高圧の冷却水(以下、炉水という)は、原子炉内の炉心での炉水の放射線分解により生じた酸素及び過酸化水素を含んでいる。炉水の酸素濃度及び過酸化水素濃度を低減することによって、炉水に接触する炉内構造物及び配管のそれぞれにおける応力腐食割れが抑制できることが知られている。
その応力腐食割れを抑制する好適な方法として、炉内構造物の表面または原子炉に接続される配管の内面に貴金属を添着し、炉水に水素を注入する技術が、特開平7−311296号公報に記載されている。また、酸化チタン、あるいは酸化チタンに貴金属を添着した酸化物粒子を原子炉内の炉水に注入して、光触媒作用により炉内構造物等の応力腐食割れを抑制する方法が、特開2001−4789号公報に開示されている。
原子力プラントの定期検査時において作業員の放射線被ばくをもたらす主要な放射線源は、原子炉に接続される配管の接液面である内面に付着したコバルト60である。原子力プラントでは、プラント構造部材の腐食により炉水に溶出した非放射性のコバルトが、炉心で中性子の照射を受けて放射化し、コバルト60等の放射性コバルトになる。コバルト60が、原子炉に接続される配管の炉水に接触する内面における酸化皮膜の生成に伴ってその内面に付着して蓄積される。コバルト60が、原子炉に接続されて炉水が内部を流れる配管の内面に付着、蓄積することを抑制する方法として、亜鉛を含む化合物を注入する方法が特開昭58−79196号公報に開示されている。
更に、原子力プラントにおいて、プラント構造部材の応力腐食割れを抑制し、且つ定期検査時での作業員の放射線被ばくを低減するために、表面に酸化亜鉛及び白金を添着したアルミ酸化物ナノ粒子、または表面に白金を添着した酸化亜鉛ナノ粒子を炉水中に注入し、更に水素を炉水に注入する方法が、特開2003−215289号公報に説明されている。
貴金属・磁性金属酸化物複合微粒子の製造方法が、WO2004/083124号公報に記載されている。この貴金属・磁性金属酸化物複合微粒子の製造方法では、γFeナノ粒子またはFeナノ粒子を塩化白金酸カリウム溶液に分散させ、この溶液に電離放射線(または超音波)を照射してγ−Feナノ粒子またはFeナノ粒子に白金を担持させている。また白金を添着したγ−Feナノ粒子またはFeナノ粒子を、磁石を用いてその溶液から回収し、精製している。
特開平7−311296号公報 特開2001−4789号公報 特開昭58−79196号公報 特開2003−215289号公報 WO2004/083124号公報
原子炉に注入する試薬においては、注入する目的の試薬及び水以外の不純物の量を低減することが重要である。不純物が炉水に持ち込まれると、炉水の電気伝導率を増加させる可能性があり、原子力プラントのプラント構造部材の腐食抑制の観点から好ましいことではない。原子力プラントのプラント構造部材の腐食を抑制する観点からは、炉水の導電率を低減することが望ましい。更に、不純物は原子炉の炉心で中性子照射により放射化して被ばく源になる可能性がある。被ばく低減の観点からも不純物含有量が少ないことが望ましい。
医療の分野においても不純物の混入は好ましくない。このため、WO2004/083124号公報では、担体として磁性金属酸化物微粒子を用い、製造された貴金属・磁性金属酸化物複合微粒子を、磁石を用いて溶液から回収することによって、不純物(白金、γ−Fe、Fe及び水以外の金属及び化合物)を除去している。しかしながら、担体として、亜鉛酸化物ナノ粒子またはアルミ酸化物ナノ粒子を用いた場合には、亜鉛酸化物ナノ粒子及びアルミ酸化物ナノ粒子は、磁性体ではないため、磁石により回収することができない。遠心分離により亜鉛酸化物ナノ粒子(またはびアルミ酸化物ナノ粒子)を沈殿させること及び上澄み水を捨てることを繰り返して洗浄することにより、不純物を除去することが考えられる。このような方法で不純物を除去する場合には、不純物の除去に非常に手間が掛かる。製造された亜鉛酸化物ナノ粒子(またはアルミ酸化物ナノ粒子)を、フィルターを用いて回収することによって不純物を除去することが考えられるが、ナノ粒子をフィルターで回収することは容易でない。
本発明の目的は、不純物の含有量の少ない白金添着酸化物ナノ粒子を製造できる白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、酸化物ナノ粒子である亜鉛酸化物ナノ粒子、アルミ酸化物ナノ粒子及びチタン酸化物ナノ粒子のいずれかが分散している水である酸化物ナノ粒子含有水とヘキサヒドロキソ白金酸溶液を混合し、この混合により生成された混合液に電離放射線を照射し、電離放射線の照射により混合液内で生成された白金を混合液に含まれる酸化物ナノ粒子の表面に添着させることにある。
酸化物ナノ粒子含有水及びヘキサヒドロキソ白金酸溶液の混合液に電離放射線を照射することにより混合液内で生成された白金(例えば、白金金属、水酸化金属及び酸化金属)を混合液に含まれる酸化物ナノ粒子の表面に添着させるので、得られた白金添着酸化物ナノ粒子の不純物含有量が低減される。
上記した目的は、酸化物ナノ粒子である亜鉛酸化物ナノ粒子、アルミ酸化物ナノ粒子及びチタン酸化物ナノ粒子のいずれかが分散している水である酸化物ナノ粒子含有水とヘキサヒドロキソ白金酸溶液を混合し、この混合により生成された混合液に水素を通気し、この水素の通気により混合液内で生成された白金を混合液に含まれる酸化物ナノ粒子の表面に添着させることによっても達成することができる。
本発明によれば、不純物の含有量の少ない白金添着酸化物ナノ粒子を製造することができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法の製造工程を示すフローチャートである。 実施例1の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法に用いる酸化物ナノ粒子製造装置の構成図である。 実施例1で用いられるヘキサヒドロキソ白金酸溶液の製造方法を示す説明図である。 ヘキサヒドロキソ白金酸溶液の製造方法の他の例を示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例2の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の他の実施例である実施例3の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の他の実施例である実施例4の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法の製造工程を示すフローチャートである。 実施例4の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法に用いる酸化物ナノ粒子製造装置の構成図である。 本発明の他の実施例である実施例5の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法の製造工程を示すフローチャートである。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法を、図1及び2を用いて説明する。
まず、本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法に用いられる酸化物ナノ粒子製造装置を、図2を用いて説明する。この酸化物ナノ粒子製造装置9は、容器1、撹拌子2、スターラー3、ガス通気管7及びガンマ線発生装置8を備えている。ガス通気口6を有するガス通気管7が、容器1を貫通して設けられ、容器1内で底部付近まで挿入されている。排気管4及び溶液供給口5が、容器1の上端部に設けられる。容器1はスターラー3の上に置かれ、撹拌子2が容器1内で底部に置かれている。ガンマ線発生装置8が容器1に面して配置される。
本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法を具体的に説明する。ガンマ線発生装置8から容器1へのガンマ線の照射を停止した状態で、亜鉛酸化物ナノ粒子の原料である酸化亜鉛ナノ粒子を分散させた水(以下、酸化亜鉛ナノ粒子含有水という)を溶液供給口5から容器1内に供給する(ステップS1)。400mlの純水が、溶液供給口5から、容積が1Lである容器1内に供給される。酸化亜鉛濃度が100%である50mlの酸化亜鉛ナノ粒子含有水が、溶液供給口5を通して容器1内に供給される。ヘキサヒドロキソ白金酸溶液が、溶液供給口5から容器1内に供給される(ステップS2)。白金濃度が0.5%である50mlのヘキサヒドロキソ白金酸溶液が、溶液供給口5から容器1内に供給される。これらの溶液が容器1内に供給された後、スターラー3が駆動されて容器1内の撹拌子2が動き、容器1内の純水、酸化亜鉛ナノ粒子含有水及びヘキサヒドロキソ白金酸溶液が撹拌されて均一に混合される。この結果、容器1内で、酸化亜鉛ナノ粒子が分散したヘキサヒドロキソ白金酸水溶液(混合液)が生成される。
ガンマ線発生装置8から容器1に向かってガンマ線を照射する(ステップS3)。例えば、2kGy/hの吸収線量率の電離放射線であるガンマ線が、容器1内の水溶液(混合液)に、約80時間の間、照射される。ガンマ線を容器1内の水溶液に照射することによって、その水溶液に含まれる水の放射線分解により((1)式参照)、還元性の水和電子(e)と水素原子(H)が発生する。
O → H、OH、e ……(1)
白金イオンを還元して白金を亜鉛酸化物ナノ粒子の表面に添着させる(ステップS4)。容器1内の水溶液に含まれるヘキサヒドロキソ白金酸と上記の水素原子の(2)式に示す正味の反応により、白金イオンが白金金属(Pt)に還元される。また、ヘキサヒドロキソ白金酸と上記の水素原子の(3)式に示す正味の反応により、白金イオンが水酸化白金(Pt(OH))に還元される。さらには、ヘキサヒドロキソ白金酸と上記の水素原子の(4)式に示す正味の反応により、白金イオンが酸化白金(PtO)に還元される。
Pt(OH)+4H = Pt+6HO ……(2)
Pt(OH)+2H = Pt(OH)+4HO ……(3)
Pt(OH)+2H = PtO+5HO ……(4)
それぞれの反応により生成された白金金属、水酸化白金及び酸化白金が活性であるため、白金金属、水酸化白金及び酸化白金が、容器1内で、水溶液に含まれる酸化亜鉛ナノ粒子の表面に添着される。
本実施例で使用されるヘキサヒドロキソ白金酸溶液は、ヘキサヒドロキソ白金酸ナトリウム溶液またはヘキサヒドロキソ白金酸カリウム溶液を、陽イオンを捕捉して水素イオンを放出する水素型の陽イオン交換樹脂(以下、水素型陽イオン交換樹脂と呼ぶ)に通すことにより製造される。図3を用いて、ヘキサヒドロキソ白金酸溶液の製造方法を説明する。ヘキサヒドロキソ白金酸ナトリウム溶液(またはヘキサヒドロキソ白金酸カリウム溶液)を、容器10から、水素型陽イオン交換樹脂を充填した樹脂層を内部に有するイオン交換樹脂塔11に注入する。ヘキサヒドロキソ白金酸ナトリウム溶液のナトリウムイオン(またはヘキサヒドロキソ白金酸カリウム溶液のカリウムイオン)が、イオン交換樹脂塔11内の樹脂層に存在する水素型陽イオン交換樹脂に捕捉され、水素型陽イオン交換樹脂から放出される水素イオンの作用によりヘキサヒドロキソ白金酸ナトリウム溶液(またはヘキサヒドロキソ白金酸カリウム溶液)がヘキサヒドロキソ白金酸溶液になる。イオン交換樹脂塔11から排出されたヘキサヒドロキソ白金酸溶液が、容器12に捕集される。容器12内に捕集されたヘキサヒドロキソ白金酸溶液が、本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法のステップS1において溶液供給口5から容器1内に供給される。
図3に示す製造方法によりヘキサヒドロキソ白金酸溶液を製造した場合には、以下の効果を得ることができる。ヘキサヒドロキソ白金酸は難溶性であるため、純水に高濃度のヘキサヒドロキソ白金酸を溶解させるのは困難である。しかしながら、図3に示す製造方法によれば、高濃度のヘキサヒドロキソ白金酸を含むヘキサヒドロキソ白金酸溶液を容易に製造することができる。
ヘキサヒドロキソ白金酸溶液は、陽イオン交換膜を用いてヘキサヒドロキソ白金酸ナトリウム溶液からナトリウムイオン(またはヘキサヒドロキソ白金酸カリウム溶液からカリウムイオン)を除去することによっても製造することができる。陽イオン交換膜を用いたヘキサヒドロキソ白金酸溶液の製造方法を、図4を用いて説明する。
ヘキサヒドロキソ白金酸溶液の製造装置24は、イオン交換槽13、陽イオン交換膜14及び15、及び電極17及び21を有する。陽イオン交換膜14及び15がイオン交換槽13内に設置され、陽イオン交換膜14及び15によって仕切られた3つのセル16,20及び23がイオン交換槽13内に形成される。セル23が、イオン交換槽13内において陽イオン交換膜14と陽イオン交換膜15の間に形成される。セル16は、陽イオン交換膜14とこの陽イオン交換膜14に対向する、イオン交換槽13の1つの側面の間に形成される。セル20は、陽イオン交換膜15とこの陽イオン交換膜15に対向する、イオン交換槽13の他の側面の間に形成される。陰極の電極17が、セル16内に配置され、配線18によって電源19に接続される。陽極の電極21が、セル20内に配置され、配線22によって電源19に接続される。
希硫酸をセル45及び49にそれぞれ充填する。ヘキサヒドロキソ白金酸ナトリウム溶液(またはヘキサヒドロキソ白金酸カリウム溶液)がセル23に充填される。電源19から電極21と電極17の間に電場をかける。陽極である電極21の表面で酸素が生成し、電極17の表面で水素が生成する。水素イオンが陽イオン交換膜15を通ってセル20からセル23に移動し、ナトリウムイオン(またはカリウムイオン)が陽イオン交換膜14を通ってセル23からセル16に移動する。このため、ヘキサヒドロキソ白金酸溶液がセル23内で生成される。ヘキサヒドロキソ白金酸溶液の製造装置24で製造されたヘキサヒドロキソ白金酸溶液を、図3に示す製造方法で製造されたヘキサヒドロキソ白金酸溶液の替りに、本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法のステップS1において溶液供給口5から容器1内に供給してもよい。図4に示す製造方法によりヘキサヒドロキソ白金酸溶液を製造した場合においても、図3に示す製造方法によりヘキサヒドロキソ白金酸溶液を製造した場合において生じる効果を得ることができる。
本実施例によれば、酸化亜鉛ナノ粒子が分散したヘキサヒドロキソ白金酸水溶液にガンマ線を照射するので、白金添着酸化物ナノ粒子を構成する金属、水素及び酸素以外の物質、すなわち不純物の含有量の少ない白金添着酸化物ナノ粒子、すなわち、白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子を製造することができる。白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子は、亜鉛、酸素、水素、白金以外の物質である不純物をほとんど含んでいない。
本実施例では、ガンマ線を容器1内の水溶液に照射しているので、水溶液において均一に還元反応を起こさせることができる。もし、局部的に還元反応が生じた場合には、そこで白金粒子が集合してしまう可能性がある。水溶液内で均一に還元反応を起こさせることができると、白金粒子を分散して析出させることができるため、白金粒子が集合することを抑制できる。
本実施例は、磁性体を含まない酸化物ナノ粒子を用いても、不純物の含有量の少ない白金添着酸化物ナノ粒子を製造することができる。
本実施例で製造された不純物の含有量の少ない白金添着酸化物ナノ粒子は、不純物の混入が好ましくない環境、例えば、沸騰水型原子炉及び加圧水型原子炉等の原子炉で使用される炉水に添加しても、試薬に起因する電気伝導率の増加がなく、炉水と接触する構造部材の腐食を抑制することができる。
本実施例では、酸化亜鉛ナノ粒子を分散させた水の替りに、亜鉛酸化物の一種である水酸化亜鉛のナノ粒子を分散させた水を用いてもよい。
本実施例において、酸化亜鉛ナノ粒子を分散させた水の替りに、アルミ酸化物ナノ粒子を分散させた水またはチタン酸化物ナノ粒子を分散させた水を、ステップS1において、溶液供給口5から容器1内に供給してもよい。アルミ酸化物としては、酸化アルミ(Al)、オキシ水酸化アルミ(AlOOH)または水酸化アルミ(Al(OH))を用いる。このため、アルミ酸化物ナノ粒子には、酸化アルミナノ粒子、オキシ水酸化アルミナノ粒子または水酸化アルミナノ粒子が用いられる。チタン酸化物には酸化チタン(TiO)等があり、チタン酸化物ナノ粒子として酸化チタンナノ粒子を用いる。
ステップS1において、アルミ酸化物ナノ粒子を分散させた水を溶液供給口5から容器1内に供給し、上記したステップS2,S3及びS4の各工程が行われることによって、白金がアルミ酸化物ナノ粒子の表面に添着された白金添着アルミ酸化物ナノ粒子を製造することができる。製造されたこの白金添着アルミ酸化物ナノ粒子も、上記した白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子と同様に、不純物の含有量が少なくなる。
ステップS1において、チタン酸化物ナノ粒子を分散させた水を溶液供給口5から容器1内に供給し、上記したステップS2,S3及びS4の各工程が行われることによって、白金がチタン酸化物ナノ粒子の表面に添着された白金添着チタン酸化物ナノ粒子を製造することができる。製造されたこの白金添着チタン酸化物ナノ粒子も、上記した白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子と同様に、不純物の含有量が少なくなる。
本発明の他の実施例である実施例2の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法を、図5を用いて説明する。本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法も、図2に示す酸化物ナノ粒子製造装置9を用いて行われる。
ガンマ線発生装置8から容器1へのガンマ線の照射を停止した状態で、実施例1と同様に、酸化亜鉛ナノ粒子含有水を溶液供給口5から容器1内に供給し(ステップS1)、ヘキサヒドロキソ白金酸溶液を溶液供給口5から容器1内に供給する(ステップS2)。供給される酸化亜鉛ナノ粒子含有水は50mlであり、酸化亜鉛濃度が100%である。本実施例では、図3または図4に示す製造方法で製造された、白金濃度が0.5%である50mlのヘキサヒドロキソ白金酸溶液が、容器1内に供給される。実施例1では、400mlの純水が溶液供給口5から容器1内に供給されたが、本実施例では、350mlの純水が溶液供給口5から容器1内に供給される。本実施例では、さらに、容器1へのガンマ線の照射を停止した状態で、メタノールが溶液供給口5から容器1内に供給される(ステップS5)。0.05%のメタノールが、50ml、容器1内に供給される。メタノールの供給後、スターラー3が駆動されて容器1内の撹拌子2が動き、容器1内の純水、酸化亜鉛ナノ粒子含有水、ヘキサヒドロキソ白金酸溶液及びメタノールが撹拌されて均一に混合される。このようにして、容器1内で混合液が生成される。
次に、アルゴンガスを容器1内に通気しながら(ステップS6)、ガンマ線発生装置8から容器1に向かってガンマ線を照射する(ステップS3)。アルゴンガスなどの不活性ガスは、50ml/minの流量でガス通気口6からガス通気管7内に供給され、容器1内の、メタノールを含む、酸化亜鉛ナノ粒子が分散したヘキサヒドロキソ白金酸水溶液(混合液)中にバブリングされる。2kGy/hの吸収線量率のガンマ線が、約40時間の間、アルゴンガスがバブリングされている、メタノールを含む、酸化亜鉛ナノ粒子が分散したヘキサヒドロキソ白金酸水溶液に照射される。実施例1と同様に、その水溶液に含まれる白金イオンが、(2)式の反応により白金金属に還元され、(3)式の反応により水酸化白金に還元され、(4)式の反応により酸化白金に還元される。これらの白金金属、水酸化白金及び酸化白金が、容器1内でその水溶液に含まれる亜鉛酸化物ナノ粒子の表面に添着される(ステップS4)。また、メタノールとOHラジカルの反応((5)式の反応)により容器1内の水溶液中で発生したCOは、アルゴンガスなどの不活性ガスのその水溶液中への通気により、水溶液から排出され、排気管4を通して容器1外に排出される。
酸化亜鉛ナノ粒子が分散したヘキサヒドロキソ白金酸水溶液に供給されたメタノールが含まれているため、ガンマ線の照射による、ヘキサヒドロキソ白金酸水溶液に含まれる水の放射線分解によって生じるOHラジカルが、(5)式の反応により消費される。
CHOH+2OH = CO+3HO ……(5)
このため、還元性の水和電子と水素原子を効率良く白金イオンの還元に使用することができる。すなわち、白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子の製造に要する時間を短縮することができる。
本実施例は、実施例1で生じる効果を得ることができる。本実施例は、メタノールを容器1内に供給するので、上記したように、白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子の製造に要する時間を短縮することができる。また、メタノールとOHラジカルの反応((5)式の反応)により水溶液中で発生したCOは、アルゴンガスなどの不活性ガスの通気により、水溶液から排出することができる。COを排出するため、製造された白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子を原子力プラントの原子炉内に供給する際に、COも原子炉に供給することになる。本実施例では、水溶液中で発生したCOを水溶液から排出するため、COが製造された白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子と共に原子炉内に供給されることを防止することができる。このため、COの炉水への供給によって炉水の導電率が増加することを避けることができる。
本実施例では、アルコールとしてメタノールを容器1内に供給したが、メタノールの替りに、アルコールとしてエタノール及びプロパノールのいずれかをステップS5において容器1内に供給してもよい。エタノールを使用した場合には、メタノールを使用した場合と同様な効果を得ることができる。
また、本実施例では、水溶液内のCOの除去に不活性ガスであるアルゴンガスを使用したが、アルゴンガスの替りにヘリウム及びネオンなどの希ガスを、ステップS6において、容器1内の水溶液に通気しても良い。後述の実施例3においても、アルゴンガスの替りにヘリウム及びネオンなどの希ガスを容器1内の水溶液に通気しても良い。
本実施例においても、実施例1と同様に、酸化亜鉛ナノ粒子を分散させた水の替りに、アルミ酸化物ナノ粒子を分散させた水またはチタン酸化物ナノ粒子を分散させた水を、ステップS1において、溶液供給口5から容器1内に供給してもよい。これにより、白金添着アルミ酸化物ナノ粒子または白金添着チタン酸化物ナノ粒子を製造することができる。
本発明の他の実施例である実施例3の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法を、図6を用いて説明する。本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法も、図2に示す酸化物ナノ粒子製造装置9を用いて行われる。
本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法は、実施例2の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法においてステップS2をステップS2Aに替えてステップS5を削除した工程を実施する。本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法も、実施例2の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法と同様に、メタノールを容器1内に供給する。
ガンマ線の照射を停止した状態で、実施例1と同様に、酸化亜鉛濃度が100%である50mlの酸化亜鉛ナノ粒子含有水を、溶液供給口5から容器1内に供給する(ステップS1)。400mlの純水も溶液供給口5から容器1内に供給される。
アルコールを含むヘキサヒドロキソ白金酸溶液を容器1内に供給する(ステップS2A)。図3または図4に示す製造方法で製造されたヘキサヒドロキソ白金酸溶液に、このヘキサヒドロキソ白金酸溶液の白金含有量の1/10となる重量の100%メタノールを混合させてアルコール含有ヘキサヒドロキソ白金酸溶液を生成する。白金濃度が0.5%でメタノール濃度が0.05%である50mlのアルコール含有ヘキサヒドロキソ白金酸溶液が、溶液供給口5から容器1内に供給される。そして、スターラー3が駆動されて、容器1内の酸化亜鉛ナノ粒子含有水とアルコール含有ヘキサヒドロキソ白金酸溶液が均一に混合される。この結果、容器1内で混合液が生成される。
その後、実施例2と同様に、ステップS3,S6及びS4の各工程が行われる。アルゴンガスを容器1内に通気しながら、2kGy/hの吸収線量率のガンマ線が、約40時間の間、アルゴンガスがバブリングされている、酸化亜鉛ナノ粒子が分散したアルコール含有ヘキサヒドロキソ白金酸水溶液(混合液)に照射される。これにより、白金イオンが白金金属、水酸化白金、及び酸化白金に還元され、白金金属、水酸化白金、及び酸化白金が酸化亜鉛ナノ粒子の表面に添着され(ステップS4)、白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子が製造される。
本実施例は、実施例2で生じる各効果を得ることができる。
本実施例でも、実施例2と同様に、アルコールとして、メタノールの替りに、エタノール及びプロパノールのいずれかを用いても良い。すなわち、ステップS2Aにおいて、エタノール及びプロパノールのいずれかを含むヘキサヒドロキソ白金酸溶液を容器1内に供給する。
本実施例においても、実施例1と同様に、酸化亜鉛ナノ粒子を分散させた水の替りに、アルミ酸化物ナノ粒子を分散させた水またはチタン酸化物ナノ粒子を分散させた水を、ステップS1において、溶液供給口5から容器1内に供給してもよい。これにより、白金添着アルミ酸化物ナノ粒子または白金添着チタン酸化物ナノ粒子を製造することができる。
本発明の他の実施例である実施例4の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法を、図7及び図8を用いて説明する。
本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法は、図8に示す酸化物ナノ粒子製造装置9Aを用いて行われる。酸化物ナノ粒子製造装置9Aは、実施例1で用いられる酸化物ナノ粒子製造装置9からガンマ線発生装置8を削除した構成を有する。酸化物ナノ粒子製造装置9Aの他の構成は酸化物ナノ粒子製造装置9と同じ構成を有する。
本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法は、ガンマ線発生装置8を備えていない酸化物ナノ粒子製造装置9Aを用いる関係上、実施例1〜3の各実施例のように、ガンマ線の照射を行わない。本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法は、ガンマ線の照射の替りに、水素を容器1内に供給する。
水素を容器1に通気しない状態で、実施例1と同様に、酸化亜鉛ナノ粒子含有水を溶液供給口5から容器1内に供給し(ステップS1)、ヘキサヒドロキソ白金酸溶液を溶液供給口5から容器1内に供給する(ステップS2)。供給される酸化亜鉛ナノ粒子含有水は50mlであり、酸化亜鉛濃度が100%である。図3または図4に示す製造方法で製造された、白金濃度が0.5%である50mlのヘキサヒドロキソ白金酸溶液が、容器1内に供給される。400mlの純水も容器1内に供給される。スターラー3の駆動により容器1内で、酸化亜鉛ナノ粒子含有水、ヘキサヒドロキソ白金酸溶液及び純水が、均一に混合され、酸化亜鉛ナノ粒子が分散されたヘキサヒドロキソ白金酸水溶液(混合液)が生成される。
その後、水素が容器1内の水溶液に通気される(ステップS7)。100%の水素が、50ml/minの流量でガス通気口6からガス通気管7内に供給され、約400時間の間、容器1内の水溶液(混合液)に通気される。容器1内の水溶液に含まれるヘキサヒドロキソ白金酸と通気された水素の(6)式に示す正味の反応により、白金イオンが白金金属(Pt)に還元される。ヘキサヒドロキソ白金酸とその水素の(7)式に示す正味の反応により、白金イオンが水酸化白金(Pt(OH))に還元される。また、ヘキサヒドロキソ白金酸とその水素の(8)式に示す正味の反応により、白金イオンが酸化白金(PtO)に還元される。
Pt(OH)+2H = Pt+6HO ……(6)
Pt(OH)+H = Pt(OH)+4HO ……(7)
Pt(OH)+H = PtO+5HO ……(8)
それぞれの反応により生成された白金金属、水酸化白金及び酸化白金が、容器1内で、水溶液に含まれる酸化亜鉛ナノ粒子の表面に添着される(ステップS4)。以上のようにして白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子が製造される。
本実施例は、実施例1で生じる各効果を得ることができる。本実施例は、水素を通気しているので、経済的に安価である。
本実施例においても、実施例1と同様に、酸化亜鉛ナノ粒子を分散させた水の替りに、アルミ酸化物ナノ粒子を分散させた水またはチタン酸化物ナノ粒子を分散させた水を、ステップS1において、溶液供給口5から容器1内に供給してもよい。これにより、白金添着アルミ酸化物ナノ粒子または白金添着チタン酸化物ナノ粒子を製造することができる。
本発明の他の実施例である実施例5の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法を、図9を用いて説明する。本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法は、実施例1で用いられた酸化物ナノ粒子製造装置9を用いて行われる。
本実施例の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法は、実施例1の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法において、ステップS2の工程とステップS3の工程の間に、実施例4で行われたステップS7の工程を追加したものである。
ガンマ線の照射を停止して水素を容器1に通気しない状態で、実施例1と同様に、酸化亜鉛ナノ粒子含有水を溶液供給口5から容器1内に供給し(ステップS1)、ヘキサヒドロキソ白金酸溶液を溶液供給口5から容器1内に供給する(ステップS2)。供給される酸化亜鉛ナノ粒子含有水は50mlであり、酸化亜鉛濃度が100%である。図3または図4に示す製造方法で製造された、白金濃度が0.5%である50mlのヘキサヒドロキソ白金酸溶液が、容器1内に供給される。400mlの純水も容器1内に供給される。スターラー3の駆動により容器1内で、酸化亜鉛ナノ粒子含有水、ヘキサヒドロキソ白金酸溶液及び純水が、均一に混合され、酸化亜鉛ナノ粒子が分散されたヘキサヒドロキソ白金酸水溶液(混合液)が生成される。
その後、水素が容器1内の水溶液に通気され(ステップS7)、ガンマ線発生装置8から容器1に向かってガンマ線が照射される(ステップS3)。100%の水素が、50ml/minの流量でガス通気口6からガス通気管7内に供給され、容器1内の水溶液(混合液)に通気される。水素ガスを通気しながら、2kGy/hの吸収線量率のガンマ線で約40時間照射する。
ガンマ線を容器1内の水溶液に照射することによって、その水溶液に含まれる水の放射線分解により((1)式参照)、還元性の水和電子(e)と水素原子(H)が発生する。例えば、容器1内の水溶液に含まれるヘキサヒドロキソ白金酸と水素原子の(2)式に示す正味の反応で白金イオンを白金金属(Pt)に還元される。また、ヘキサヒドロキソ白金酸と上記の水素原子の(3)式に示す正味の反応により、白金イオンが水酸化白金(Pt(OH))に還元される。さらに、ヘキサヒドロキソ白金酸と上記の水素原子の(4)式に示す正味の反応により、白金イオンが酸化白金(PtO)に還元される。
それぞれの反応により生成された白金金属、水酸化白金及び酸化白金が、容器1内で、水溶液に含まれる酸化亜鉛ナノ粒子の表面に添着される(ステップS4)。以上のようにして白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子が製造される。
水素を容器1内の水溶液に通気することによって水溶液に溶存させた水素が、放射線分解((9)式参照)によりH原子になる。このH原子が水溶液中に(1)式により発生したOHラジカルを(10)式の反応によって消費し、また、通気した水素が、直接、そのOHラジカルと(11)式により反応してOHラジカルを消費する。このため、水素原子または水和電子による白金イオンの還元を促進させることができる。
→ 2H ……(9)
H+OH → HO ……(10)
OH → H+HO ……(11)
本実施例は、実施例1で生じる各効果を得ることができる。本実施例は、水素を通気するため、水溶液中のOHラジカルを消費することができ、白金イオンの還元を効率良く行うことができる。これにより、白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子の製造に要する時間を短縮することができる。また、本実施例は、メタノールを容器1内に供給する実施例2と異なり、水素を通気しているので、メタノールを使用した場合におけるCOの残留の可能性もなくなる。このため、本実施例で製造される白金添着亜鉛酸化物ナノ粒子はさらに不純物の含有量を低減することができる。
本実施例においても、実施例1と同様に、酸化亜鉛ナノ粒子を分散させた水の替りに、アルミ酸化物ナノ粒子を分散させた水またはチタン酸化物ナノ粒子を分散させた水を、ステップS1において、溶液供給口5から容器1内に供給してもよい。これにより、白金添着アルミ酸化物ナノ粒子または白金添着チタン酸化物ナノ粒子を製造することができる。
1,10,12…容器、2…撹拌子、3…スターラー、4…排気口、5…溶液供給口、6…ガス通気口、7…ガス通気管、8…ガンマ線発生装置、9,9A…酸化物ナノ粒子製造装置、11…水素型陽イオン交換樹脂塔、13…イオン交換槽、14,15…陽イオン交換膜、16,20,23…セル、17,21…電極、19…電源、24…ヘキサヒドロキソ白金酸溶液の製造装置。

Claims (9)

  1. 酸化物ナノ粒子である亜鉛酸化物ナノ粒子、アルミ酸化物ナノ粒子及びチタン酸化物ナノ粒子のいずれかが分散している水である酸化物ナノ粒子含有水とヘキサヒドロキソ白金酸溶液を混合し、この混合により生成された混合液に電離放射線を照射し、前記電離放射線の照射により前記混合液内で生成された白金を前記混合液に含まれる前記酸化物ナノ粒子の表面に添着させることを特徴とする白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法。
  2. 前記混合液がアルコールを含んでおり、前記アルコールを含む混合液に前記電離放射線を照射する請求項1に記載の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法。
  3. 前記酸化物ナノ粒子含有水と混合される前記ヘキサヒドロキソ白金酸溶液がアルコールを含んでいる請求項2に記載の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法。
  4. 前記アルコールとしてメタノール、エタノール及びプロパノールのいずれかを用いる請求項2または3に記載の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法。
  5. 前記混合液に前記電離放射線を照射しているとき、前記混合液に不活性ガスまたは希ガスを通気する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法。
  6. 前記混合液への前記電離放射線の照射は、前記混合液に水素を通気しながら行う請求項1に記載の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法。
  7. 酸化物ナノ粒子である亜鉛酸化物ナノ粒子、アルミ酸化物ナノ粒子及びチタン酸化物ナノ粒子のいずれかが分散している水である酸化物ナノ粒子含有水とヘキサヒドロキソ白金酸溶液を混合し、この混合により生成された混合液に水素を通気し、前記水素の通気により前記混合液内で生成された白金を前記混合液に含まれる前記酸化物ナノ粒子の表面に添着させることを特徴とする白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法。
  8. 前記ヘキサヒドロキソ白金酸溶液として、ヘキサヒドロキソ白金酸のアルカリ金属塩を、陽イオンを吸着して水素イオンを放出する陽イオン交換樹脂が充填された樹脂層を通過させることによって生成されたヘキサヒドロキソ白金酸溶液を用いる請求項1ないし7のいずれか1項に記載の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法。
  9. 前記ヘキサヒドロキソ白金酸溶液として、陽イオン交換膜を利用してヘキサヒドロキソ白金酸のアルカリ金属塩を含む溶液からアルカリ金属塩を除去して生成されたヘキサヒドロキソ白金酸溶液を用いる請求項1ないし7のいずれか1項に記載の白金添着酸化物ナノ粒子の製造方法。
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