JP5618373B2 - ガラス基板のレーザ加工装置 - Google Patents

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    • C03B33/09Severing cooled glass by thermal shock

Description

本発明は、表面強化ガラス基板をダイシングするのに好適のガラス基板のレーザ加工装置に関する。
液晶表示パネルの製造に際し、ガラス基板上に露光及び現像を繰り返して、所定の画素及び回路からなるパターンを形成する。この場合に、1枚のガラス基板に対し、複数枚のパネル分のパターンを同時に形成し、その後、ガラス基板を分割することにより、個々のパネルを製造している。従来、このガラス基板の分割は、切断予定線を回転刃で線状に研削する機械的なダイシング加工により行っている(特許文献1)。
特開2007−229831号公報
しかしながら、この機械的ダイシング加工においては、ダイシングブレードを低速度で切断予定線に沿って移動させる必要があり、1個のガラス基板当たりの処理時間が長くかかり、製造タクトが悪いという問題点がある。また、ダイシング工程の途中でガラス基板が割れやすく、歩留が低いと共に、回転刃による切削に際し、切削屑が発生するという問題点もある。特に、表面強化ガラスの場合は、上記問題点が更に著しくなる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、ガラス基板の分割のための処理時間を短縮することができ、ゴミの発生が防止されたガラス基板のレーザ加工装置を提供することを目的とする。
本発明に係るガラス基板のレーザ加工装置は、波長が250〜400nmのパルスレーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光を所定のビーム形状にしてガラス基板に照射する光学系と、前記光学系と前記ガラス基板とを相対的に移動させて前記レーザ光の前記ガラス基板に対する照射位置を切断予定線に沿って移動させる駆動装置と、前記レーザ光の照射位置が前記切断予定線に沿って点在するように前記レーザ光を間欠的に前記ガラス基板に照射させる制御装置と、を有し、
前記制御装置は、前記切断予定線に沿う長さが短い第1のレーザビームを、前記切断予定線に沿う距離が長い第1の間隔で照射すると共に、前記切断予定線に沿う長さが長い第2のレーザビームを、前記切断予定線に沿う距離が短い第2の間隔で照射し、前記第1のレーザビーム間の非照射位置と前記第2のレーザビームの照射位置とが対応するように前記レーザ光源、前記光学系及び前記駆動装置を制御することを特徴とする。
本発明のガラス基板のレーザ加工装置において、前記光学系は、例えば、前記レーザ光源から出射されたレーザ光のビーム形状を前記切断予定線に沿って細長くなるように成形して前記第2のレーザビームを得るシリンドリカルレンズを有するものとすることができる。このような切断予定線に沿って細長いビームを使用することにより、レーザダイシングの処理速度がより一層向上する。
また、前記光学系は、前記第1及び第2のレーザビームの焦点位置を、前記ガラス基板の厚さ方向の内部とすると共に、焦点深度を前記ガラス基板の厚さよりも短く、好ましくは前記ガラス基板の厚さの1/100以下に設定することが好ましい。これにより、ガラス基板の内部にレーザ光の照射による加工痕を形成することができる。このため、レーザビームの照射により表面に割れが発生することが確実に防止される。
また、この細長いビーム形状のレーザ光を使用した場合は、前記レーザ光の前記ガラス基板に対する移動方向の後方に配置され、従前のレーザ光の照射による加工痕を検出するカメラと、このカメラにより検出された従前の加工痕の位置を基に、前記レーザ光の次順の照射に関し、その照射位置をレーザ光移動方向に直角方向に関して調節すると共に、その照射タイミングを調節する調節部と、を有することが好ましい。これにより、従前のレーザショットによる加工痕の位置を基に、次順のレーザ光のショットの位置(切断予定線の長手方向及びこれに直角の方向)を調節することができる。
更に、本発明のガラス基板のレーザ加工装置は、表面強化ガラス基板に適用すると、有益である。表面強化ガラス基板は、表面の性質が硬いため、ダイシング刃を使用した機械的ダイシングにおいてはなおさらのこと、レーザダイシングでもその焦点位置がガラス基板の表面である場合は、加工中に割れてしまう。本発明は、第1及び第2のレーザビームの焦点位置を、前記表面強化ガラス基板の厚さ方向の内部であって、前記表面強化ガラス基板の表面強化層よりも深い位置に設定しているので、表面強化ガラス基板でも、加工中に割れることが防止される。
本発明によれば、波長が250〜400nmのレーザ光を使用し、ビーム形状が切断予定線に沿う長さが短い第1のレーザビームを、大きな第1の間隔で照射するので、第1のレーザビームの照射により、ガラス基板の表面に、不規則な割れが生じることが防止される。その後、ビーム形状が切断予定線に沿う長さが長い第2のレーザビームを、小さな第2の間隔で、前記第1のレーザビーム間の非照射位置と前記第2のレーザビームの照射位置とが対応するように照射するので、第2のレーザビームの照射によっても、ガラス基板の表面が不規則な方向に割れてしまうことが防止される。従って、本発明により、高精度で切断予定線に沿って、ガラス基板を割断することができる。
本発明の第1実施形態のレーザ加工装置を示す斜視図である。 同じくその第1のレーザビームの照射のみによる加工工程(第1工程)を示す模式図である。 同じくその第2のレーザビームの照射による加工工程(第2工程)を示す模式図である。 本発明の第1実施形態のレーザ加工方法を示す模式図である。 本発明の変形例のレーザ加工方法を示す模式図である。 本発明の第2実施形態のレーザ加工方法を示す模式図である。 表面強化ガラス基板の透過特性を示すグラフ図である。 本発明の第3実施形態のレーザ加工方法を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施形態に係るガラス基板のレーザ加工装置を示す斜視図である。ステージ1上に、被加工物である露光現像処理後の表面強化ガラス基板等のガラス基板2が載置される。このステージ1に対し、このステージ1の幅方向の全域をまたぐ門型の移動部材3が、矢印a方向に往復移動可能に支持されている。そして、この移動部材3には、ステージ1の幅方向(矢印b方向)に往復移動可能に、支持部4が設置されており、この支持部4にパルスレーザ発振器6が支持されている。このパルスレーザ発振器6の下方には、対物レンズ5が設けられており、パルスレーザ発振器6からのパルスレーザ光を、ガラス基板に集光させるようになっている。
このレーザ加工装置においては、ステージ1上に表面強化ガラス基板等のガラス基板2が載置され、移動部材3が矢印a方向に移動する間に、パルスレーザ発振器6からパルスレーザ光が間欠的に出射され、対物レンズ5により集光されたパルスレーザ光がガラス基板2に照射される。移動部材3が矢印a方向に移動することにより、ガラス基板2に対し、レーザ光による加工痕が矢印a方向に延びる直線上に点在するように形成され、レーザ加工後に例えばガラス基板2に手で曲げ応力を印加することにより、ガラス基板2は加工痕を起点として、割断される。このガラス基板2に対するパルスレーザ光の照射位置は、移動部材3上を支持部4が矢印b方向に移動することにより、調節することができる。また、支持部4には、焦点距離が異なる複数個の対物レンズ5が取り付けられており、これらの対物レンズ5から加工対象のガラス基板2の種類等に応じて最適の対物レンズを選択して、レーザ加工を行うことができるようになっている。
図2は、このレーザ加工の第1工程を示す模式図である。パルスレーザ光である第1のレーザビーム10は、波長が250〜400nmであり、対物レンズ5を含む光学系により、その焦点位置が、ガラス基板2の厚さ方向の内部であり、焦点深度が前記ガラス基板の厚さよりも短く設定され、好ましくはガラス基板2の厚さの1/100以下の範囲に設定されている。
そして、図2に示す第1工程においては、第1レーザビーム10のビーム形状11は、例えば、正方形である。この第1レーザビーム10は、切断予定線に沿う長さが短く、照射位置の間隔は、切断予定線に沿う距離が長い第1の間隔である。この第1レーザビーム10は、支持部4が矢印a方向に移動している間、切断予定線に沿って移動しつつ、間欠的にガラス基板2に照射される。そうすると、加工痕12がガラス基板2の厚さ方向の内部に、切断予定線に沿って点在するように形成される。
図3は、本実施形態のレーザ加工の第2工程を示す模式図である。パルスレーザ光である第2のレーザビーム20は、波長が250〜400nmであり、対物レンズ5を含む光学系により、その焦点位置が、ガラス基板2の厚さ方向の内部であり、焦点深度が前記ガラス基板の厚さよりも短く設定され、好ましくはガラス基板2の厚さの1/100以下の範囲に設定されている。
そして、図3に示す第2工程においては、第2レーザビーム20のビーム形状21は、例えば、細長いスリット形状又は長方形状である。この第2レーザビーム20は、切断予定線に沿う長さが長く、照射位置の間隔は、切断予定線に沿う距離が短い第2の間隔である。この第2レーザビーム20は、支持部4が矢印a方向に移動している間、切断予定線に沿って移動しつつ、間欠的にガラス基板2に照射される。そうすると、加工痕22がガラス基板2の厚さ方向の内部に、切断予定線に沿って点在するように形成される。なお、第1のレーザビーム10を、切断予定線に沿う長さが短く、切断予定線に沿う距離が長い第1の間隔で照射すると共に、第2のレーザビーム20を、切断予定線に沿う長さが長く、切断予定線に沿う距離が長い第2の間隔で照射するが、この長いか、短いかという基準は、第1のレーザビーム10と第2のレーザビーム20との相対的な比較である。但し、第1のレーザビーム10の間隔は、ガラス基板2の表面に割れ又は亀裂が発生しないように、十分に長いことが必要である。また、第2のレーザビーム20は、その照射位置が、第1のレーザビーム10間の第1のレーザビーム10の非照射位置に対応するものであるが、第1のレーザビーム10と第2のレーザビーム20とは、その照射領域が相互に重なっても良いし、若干離隔していてもよい。離隔している場合は、その間隔が大きすぎると、ガラス基板に応力を印加して割断する際に、割断しにくくなるので、第1及び第2のレーザビーム10,20の間隔は割断のしやすさ(割断に必要な応力が低いこと)を考慮して、適宜決定することが必要である。
なお、上述の細長いビーム形状21を得るためには、パルスレーザ発振器6からガラス基板2までレーザ光を導く光学系に、シリンドリカルレンズからなる集光レンズを設ければよい。レーザ光をこのシリンドリカルレンズに通すことにより、レーザ光のビーム形状を横長の矩形状にすることができる。
このパルスレーザビーム10のレーザ光の波長は、250〜400nmである。図7は、横軸に波長をとり、縦軸にレーザ光の透過率をとって、表面強化ガラスの透過特性を示すグラフ図である。波長が532nmのレーザ光の場合、ガラス基板に対する透過率が高く、即ち、ガラス基板におけるエネルギの吸収率が悪く、ガラス基板に加工痕を形成しにくい。これに対し、水銀ランプでいうi線(波長365nm)付近で、エネルギの吸収が始まり、加工痕を形成できるようになる。また、波長が266nmのレーザ光を使用することにより、極めて高いエネルギ吸収率を得ることができる。よって、本発明においては、250〜400nmの波長域において、ガラス基板に加工痕を形成する。
次に、本実施形態の動作について説明する。先ず、図2に示すように、パルスレーザ光の照射位置を白抜き矢印方向に、ガラス基板に対して相対的に移動させつつ、矩形(正方形)のビーム形状を有する第1のレーザビーム10を、大きな第1の間隔で、ガラス基板に、間欠的に照射し、加工痕12を形成する。この加工痕12の間隔は、比較的大きい第1の間隔である。このため、この第1のレーザビーム10によるショットによって、ガラス基板2には、照射位置から、不規則な割れが発生することはない。その後、図3に示すように、細長いビーム形状を有する第2のレーザビーム20を、白抜き矢印方向に移動させつつ、加工痕12の間の第1のレーザビーム10の非照射領域に対応させて、小さな第2の間隔で、間欠的に照射し、加工痕22を形成する。これにより、図4に示すように、加工痕12及び22が交互に且つ1列に配列され、切断予定線上に、加工痕12及び22が形成される。この場合に、第1のレーザビーム10と第2のレーザビーム20とは、1直線の切断予定線上に移動させるので、仮に、第2のレーザビーム20の照射によりガラス基板2が割れることがあっても、不規則な乱雑な方向に割れることはなく、所定の切断予定線上で、割断される。第2のレーザビーム20の照射によってもガラス基板2が割れなかった場合には、手でガラス基板に応力を印加する等により、1直線上に形成された加工痕12,22を起点として、ガラス基板を割断することができる。
例えば、波長が532nmのレーザ光を使用し、パルス幅を約7nsecとし、照射エネルギ密度を25J/cmとして、表面強化ガラス基板の内部にレーザ光を照射した場合、ガラス基板にクラックが進展し、ガラス基板全体が乱雑に割れてしまう。これに対し、波長が355nmのレーザ光を使用し、パルス幅を約7nsecとし、照射エネルギ密度を10J/cmとして、表面強化ガラス基板の内部にレーザ光を照射した場合、ガラス基板の内部に加工痕が形成され、ガラス基板に手で曲げ応力を印加すると、この加工痕をもとに綺麗に直線状の切断線により割断することができる。
また、第1及び第2のレーザビーム10,20の焦点位置は、ガラス基板の表面でも良い。レーザビームを相互に近傍の位置に照射していくと、即ち、図2に示すレーザビーム10の照射位置の間隔が短いと、レーザビームの照射によりガラス基板には乱雑な方向に亀裂が進展し、不規則な割れが発生してしまう。しかし、本実施形態においては、第1のレーザビーム10の照射位置は、十分に大きな間隔に設定されているので、焦点位置がガラス基板の表面であっても、第1のレーザビーム10の照射により不規則な割れが発生することはない。
しかし、この第1及び第2のレーザビームの焦点位置を、ガラス基板2の内部とすることにより、このガラス基板の割れ発生をより一層確実に防止することができる。即ち、レーザビームの焦点位置を、ガラス基板2の厚さ方向の内部とし、焦点深度をガラス基板2の厚さよりも短く設定し、好ましくはガラス基板2の厚さの1/100以下に設定することにより、表面強化ガラス基板であっても、その表面の改質部を避けて、その内部にレーザ光のエネルギを集中することができる。ガラス基板2が表面強化ガラス基板である場合は、レーザビームの焦点位置がガラス基板2の内部でなく、表面強化ガラス基板の表面の改質部にレーザエネルギが集中すると、ガラス基板2に乱雑なクラックが発生して乱雑に割れやすくなる。また、このレーザ光の焦点深度が、ガラス基板の厚さ以上であると、レーザ光がガラス基板2の裏面にまで到達して、クラックにより割れてしまう。このため、レーザ光の焦点深度は、ガラス基板の厚さよりも短くし、好ましくは、ガラス基板の厚さの1/100以下の範囲とする。
第1のレーザビーム10と第2のレーザビーム20の焦点位置を、ガラス基板2の厚さ方向について異ならせても良いことは勿論である。例えば、第1のレーザビーム10として、波長が266nmのパルスレーザ光を使用し、第2のレーザビーム20として、波長が355nmのパルスレーザ光を使用し、その焦点位置を第1のレーザビーム10の方が浅く、第2のレーザビーム20の方が深くなるように設定することができる。このように、第1のレーザビーム10と第2のレーザビーム20との焦点位置を、ガラス基板の深さ方向に異ならせることにより、エネルギを集中させる位置がガラス基板2の深さ方向に異なり、エネルギを集中させる領域が重なってしまうことを防止できる。
なお、図2及び図3に示すように、第1のレーザビーム10の走査及び間欠的照射と、第2のレーザビーム20の走査及び間欠的照射とは、両者を同一方向(図中、白抜き矢印にて示す)に、ガラス基板2に対して相対的に移動させることにより行っても良いし、移動部材3及び対物レンズ5の往復移動時に、往路において第1のレーザビーム10を照射し、復路において第2のレーザビーム20を照射することとしてもよい。また、第1及び第2のレーザビーム10,20のビーム形状は、上記実施形態のように、夫々正方形及び長方形に限らず、例えば、円形及び楕円形等、種々の形状を使用することができる。
更に、図5に示すように、第1のレーザビームにより、加工痕ではなく、凹部を形成することもできる。図5(a)のガラス基板2に対し、図5(b)に示すように、切断予定線に沿う長さが短い第1のレーザビーム10を、広い間隔で照射して、ガラス基板2の表面を溶融させる。これにより、ガラス基板2の表面に、ガラス基板2を貫通しない凹部28を形成する。その後、図5(c)に示すように、凹部28の一部を含むように、凹部28間に、切断予定線に沿う長さが長い第2のレーザビーム20を照射する。これにより、凹部28間を連絡するように、加工痕が形成される。このようにして、第1のレーザビーム10により、加工痕ではなく、凹部を形成する程度の大きなエネルギを与えても、第1のレーザビーム10の間の間隔を十分広くすれば、第1のレーザビーム10の照射により、不規則な方向に割れが生じてしまうことはない。第2のレーザビーム20の照射により、ガラス基板2が割れることもあるが、この場合は、既に、凹部28という既照射部があるので、不規則に割れが生じることはなく、切断予定線に沿ってガラス基板2に割れが発生する。
次に、本発明の第2実施形態について図6を参照して説明する。本実施形態は、図1に示す実施形態のように、パルスレーザ発振器6及び対物レンズ5を移動させてレーザスキャンするのではなく、ガラス基板2を移動させ、パルスレーザ発振器6及び対物レンズ5は固定した状態で、レーザスキャンするものである。図6に示すように、固定設置されたパルスレーザ発振器6から出射されたレーザビーム20は、対物レンズ5により、ガラス基板2に集光される。レーザ光の焦点位置は、ガラス基板2の厚さ方向の内部とし、焦点深度はガラス基板2の厚さよりも短く設定され、好ましくはガラス基板2の厚さの1/100以下に設定される。
そして、対物レンズによりガラス基板に集光されるレーザビーム20の照射位置の近傍にて、ガラス基板2の上方にライン照明32が設置され、このライン照明32にガラス基板2を挟んで対向する位置のガラス基板2の下方に、高速カメラ31が設置されている。これにより、ライン照明32からの光33をガラス基板2にその上方から照射して加工痕22を照明し、ガラス基板2の下方から、カメラ31により、加工痕22を観察する。ライン照明32は、レーザ光の走査方向(横長加工痕22の長手方向)に偏平した横長のビーム形状の光33を照射するものである。このライン照明32からの光33により、横長の加工痕22を照明し、カメラ31により加工痕22を観察又は撮影することにより、レーザビーム20が従前のショットで形成した加工痕22の位置を検出することができる。
そこで、この加工痕22の検出位置に合わせて次順のレーザショットの位置を調整することにより、長尺の加工痕22を1直線上に、切断予定線からずれることなく、形成することができる。
このように、従前の加工痕22をカメラ31により観察して、次順のレーザショットの位置を調整することにより、加工痕22の位置の直線性を向上させることができ、直線精度を高めて、切断予定線に対する割断位置の精度を高めることができる。
次に、本発明の第3実施形態について、図8を参照して説明する。本実施形態は、第1のレーザビーム10の照射に、マイクロレンズアレイ40を使用するものである。このマイクロレンズアレイ40は、マイクロレンズ41を、所定のピッチ(第1の間隔)で、一列に配列したものであり、マイクロレンズ41に内蔵された開口絞りにより、マイクロレンズ41の配設位置のみからレーザビーム10をガラス基板2に向けて照射することができる。
本実施形態においては、このマイクロレンズアレイ40を使用して、第1のレーザビーム10をガラス基板2に照射する。これにより、マイクロレンズアレイ40に設けた複数個のマイクロレンズ41から、複数の第1のレーザビーム10を同時にガラス基板2に照射することができる。その後、このマイクロレンズアレイ40を図7(c)に矢印で示す方向にガラス基板2に対して相対的に移動させて、順次レーザ光を照射することにより、ガラス基板2の切断予定線の全域に加工痕12を形成する。次いで、第2工程として、第2のレーザビーム20を、第1及び第2の実施形態と同様に、シリンドリカルレンズにより形成して、加工痕12間に照射する。これにより、本実施形態も第1及び第2の実施形態と同様の効果を奏すると共に、本実施形態においては、より迅速に加工痕を形成することができるという効果を奏する。
1:ステージ
2:ガラス基板
3:移動部材
4:支持部材
5:対物レンズ
6:パルスレーザ発振器
10:第1のレーザビーム
20:第2のレーザビーム
11、21:ビーム形状
12,22:加工痕
28:凹部
31:カメラ
32:ライン照明
40:マイクロレンズアレイ
41:マイクロレンズ

Claims (5)

  1. 波長が250〜400nmのパルスレーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光を所定のビーム形状にしてガラス基板に照射する光学系と、前記光学系と前記ガラス基板とを相対的に移動させて前記レーザ光の前記ガラス基板に対する照射位置を切断予定線に沿って移動させる駆動装置と、前記レーザ光の照射位置が前記切断予定線に沿って点在するように前記レーザ光を間欠的に前記ガラス基板に照射させる制御装置と、を有し、
    前記制御装置は、前記切断予定線に沿う長さが短い第1のレーザビームを、前記切断予定線に沿う距離が長い第1の間隔で照射すると共に、前記切断予定線に沿う長さが長い第2のレーザビームを、前記切断予定線に沿う距離が短い第2の間隔で照射し、前記第1のレーザビーム間の非照射位置と前記第2のレーザビームの照射位置とが対応するように前記レーザ光源、前記光学系及び前記駆動装置を制御することを特徴とするガラス基板のレーザ加工装置。
  2. 前記光学系は、前記レーザ光源から出射されたレーザ光のビーム形状を前記切断予定線に沿って細長くなるように成形して前記第2のレーザビームを得るシリンドリカルレンズを有することを特徴とする請求項1に記載のガラス基板のレーザ加工装置。
  3. 前記光学系は、前記第1及び第2のレーザビームの焦点位置を、前記ガラス基板の厚さ方向の内部とすると共に、焦点深度を前記ガラス基板の厚さよりも短く設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス基板のレーザ加工装置。
  4. 前記レーザ光の前記ガラス基板に対する移動方向の後方に配置され、従前のレーザ光の照射による加工痕を検出するカメラと、このカメラにより検出された従前の加工痕の位置を基に、前記レーザ光の次順の照射に関し、その照射位置をレーザ光移動方向に直角方向に関して調節すると共に、その照射タイミングを調節する調節部と、を有することを特徴とする請求項2に記載のガラス基板のレーザ加工装置。
  5. 前記ガラス基板は、表面強化ガラス基板であり、前記光学系は、前記第1及び第2のレーザビームの焦点位置を、前記表面強化ガラス基板の厚さ方向の内部であって、前記表面強化ガラス基板の表面強化層よりも深い位置に設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のガラス基板のレーザ加工装置。
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