JP5618351B2 - 切断了知機構付き塗膜転写具 - Google Patents

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Description

本発明は、基材テープに塗膜を形成した転写テープを押圧して、塗膜を被転写面に転写するために用いる塗膜転写具に関するものである。
従来、基材テープに塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共に、ケース内に配設された自動巻取り式の塗膜転写具が知られている。
前記塗膜転写具は、ケースより突設した転写ヘッドにて転写テープを押圧して、被転写面と平行に移動させ、塗膜を被転写面に転写するよう構成されている。また、使用者が転写作業を終えるときは、目的の位置で塗膜転写具の移動を止めて一旦静止させるという停止操作を経て、転写ヘッドへの押圧を解除してから塗膜転写具の転写テープを被転写面から離間させて塗膜が切断されて所定位置に塗膜が転写され、塗膜転写具の転写操作が完了する。
このような転写具においては、転写ヘッドの被転写面への押圧を解除して、転写テープを被転写面から離間させるにともなって、転写テープが繰出しリールから不必要に繰り出されにくい構造のものが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の塗膜転写具においては、前述の停止操作の後に転写ヘッドの被転写面への押圧を解除して転写テープを被転写面から離間させる際に、被転写面に対して垂直方向に転写具を引き上げれば転写テープが繰出しリールから不必要に繰り出されない。しかし、被転写面に対して斜め方向に転写具を引き上げた際には、転写終了位置で塗膜が切断されずに、被転写面に転写した塗膜が剥れてしまったり、あるいは転写ヘッドの下端部にある未転写の塗膜が基材テープから剥れてしまい、転写した塗膜の終端がきれいに切断できない。
また、確実で所定箇所のみの転写を容易にできる転写具を簡単な構造で、本体を多少傾斜して押圧しても弾性体により吸収させて確実な押圧力を与えることができる構造のものが提案されている(特許文献2参照)。
特許文献2に記載の塗膜転写具においては、前述の停止操作の後に転写ヘッドに連接した駆動軸を連動させて転写ヘッドの復帰とともに転写テープを送出す構成が取られている。転写テープの送出しの際に巻取りギアを回転させているが、巻取りギア側には使用済みの基材テープが回巻されていくため外径がだんだんと大きくなる。使い始めは巻取りギアに回巻された基材テープが少なく巻取りギアの外径が小さいため、巻取りギアの回転によって送出される転写テープは少ない。終盤になると巻取りギアに回巻された基材テープの量が多くなり巻取りギアの外径が大きくなるため、巻取りギアの回転によって送出される転写テープが多くなる。終盤では転写ヘッドの復帰によって送出された転写テープ上の塗膜はブレードの先端部を超えた位置にきてしまい、その状態で転写すると所定箇所の前に塗膜が転写されてしまい、目的の位置から塗膜を転写することができない。
繰出しリールの回転を一定範囲に規制し所定位置で強制的に停止させることにより、所定の長さ以上に転写テープが繰り出されないことにより、言わば、ピンポイントに塗膜の転写を行うことが可能となり、繰り出されるテープの長さは、数段階に調整することができる構造のものが提案されている(特許文献3参照)。
特許文献3に記載の塗膜転写具においては、繰出しリールの回転が一定範囲で規制されているので所定の長さ以上に転写テープが繰出されることはないが、停止操作後の塗膜転写具を被転写面から離間させるときに被転写面に対して斜め方向に引き上げた際には、転写終了位置で塗膜が切断されずに、被転写面に転写した塗膜が剥れてしまったり、あるいは転写ヘッドの下端部にある未転写の塗膜が基材テープから剥れてしまい、転写した塗膜の終端がきれいに切断できない。また、転写する箇所によって転写テープの繰り出し長さを調整する必要があり、作業上時間がかかってしまい、使用者がわずらわしさを感じてしまう。
特開平05−178525号公報 特許第3998221号公報 特開2006−123464号公報
これらの塗膜転写具は、塗膜を被転写面に転写する時にケースが傾斜したり、1文字だけの範囲を限定する場合に効果を発揮するものであるが、前述の停止操作の後、塗膜転写具を被転写面から持ち上げる際に、使用者によって持ち上げる方向がバラバラであり、持ち上げる方向によって塗膜の終端位置が変化してしまうため、転写初期の塗膜が目的の位置から始められなかったり、さらに転写した塗膜の終端はギザギザとなったりして一直線にきれいにはならない。
本発明が解決しようとする課題は、上記のような問題に鑑みて、使用者に転写した塗膜の終端を一直線にきれいに切断させることである。
塗膜転写具において、転写させる塗膜の終端を転写テープ幅方向に一直線にきれいに切断させるためには、前述の停止操作の後、塗膜を転写させる時の押圧力以上で、再度転写ヘッドにて転写テープを押圧して、塗膜を確実に切断させる方法がある。これを使用者に了知させる機構(切断了知機構)を付けたものが、本発明である。ここで、押圧力とは、転写ヘッドから被転写面にかかる力のことである。
本発明における切断了知機構とは、使用者が前述の停止操作をした後、塗膜を転写させる時の押圧力以上で、再度転写ヘッドにて転写テープを押圧する操作と連動させて、塗膜が確実に切断されたことを使用者に了知させるための機構である。
前記切断了知機構が作動したときには、塗膜を転写させる時の押圧力以上の荷重が必ずかけられていて、転写ヘッドにて転写テープの塗膜が被転写面に確実に圧着するので、使用者が塗膜転写具の転写ヘッドを被転写面から離間させると、転写された塗膜の終端が転写テープ幅方向に一直線にきれいに切断されることになる。
本発明における切断了知機構には、音、光、振動、匂いなどが発生する手段などがある。これらの手段によって、使用者に了知される機構である。
本発明の塗膜転写具により、上記課題は次のようにして解決される。
材テープに塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共に、ケース内に配設された自動巻取り式の塗膜転写具において、塗膜転写具に配設された転写部材があり、転写部材は、前記転写テープを背面側から押圧する転写ヘッドと、ケースと嵌合する嵌合部と、転写ヘッドと嵌合部とを結ぶ軸体から構成され、転写部材には、停止突起と、一端がケースの内壁に当接する弾性体部位と、軸体を貫通する貫通溝が設けられ、転写ヘッドはケースより突設されており、塗膜転写具で、塗膜が被転写面に転写可能な最低押圧力以上のある値になると、ケースに設けた切断了知機構が作動する。
記切断了知機構が音発生手段であり、停止突起の下側の側壁部とケースに設けた停止部が当たって音が鳴るものである。
本発明の塗膜転写具により、転写された塗膜の終端をきれいに、すなわち、転写テープの幅方向に対して一直線に切断することができた。
本発明の塗膜転写具の説明図である。 転写部材の説明図である。 ケースの主要部の説明図である。 図1のC−C断面図(a)および拡大図(b)である。 使用状態の説明図である。 図5のD−D断面図(a)および拡大図(b)である。 押込み荷重をかけた直後の状態の説明図である。 図7のE−E断面図(a)および拡大図(b)である。 音発生手段の作動直後の説明図である。 被転写面から離間させた状態の説明図である。
塗膜転写具は、基材テープに塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共に、ケース内に配設された自動巻取り式の構造を有している。
前記塗膜転写具内に備えられる前記転写テープは、基材テープに塗膜を形成したものである。前記基材テープとしては、グラシン紙等の紙基材や、ポリエステルフィルム、セルロースフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等のプレスチック基材等の基材を用いればよい。また、前記基材テープ上には離型層を設けてもよいし、基材自体を離型処理してもよい。
前記基材テープの片面に形成する塗膜も適宜選択できる。前記塗膜としては、厚みが8μm〜35μm、好ましくは、10μm〜30μmであり、この厚みの範囲であれば、修正塗膜、粘着塗膜、着色塗膜等を選択して用いることができる。また、転写される塗膜の最外層に粘着層を設けるなど、基材と塗膜以外に他の機能を持った層を設けている転写テープ等を使用することもできる。
前記塗膜転写具に配設された転写部材の一端は、前記転写テープを背面側から押圧する転写ヘッドである。前記転写部材は前記転写ヘッドがケースから突設するように塗膜転写具内に配設される。前記転写ヘッドには、前記転写テープを幅方向に一連に押圧するテープ押圧体と、テープの幅方向の蛇行を規制するための略三角形状をしたテープ規制部が備えられている。
前記塗膜転写具に配設されている連動機構には、前記繰出しリールと前記巻取りリールがギアによって噛合する構造や、Oリング等の無端状のゴムベルトによって連動させる機構等を用いることができる。
前記連動機構により繰出しリールの回転と巻取りリールの回転が連動している。ケースより突設した転写ヘッドにて転写テープを押圧して、被転写面と平行に塗膜転写具を移動させ、塗膜を被転写面に転写させると、前記繰出しリールから転写テープが繰り出され、転写テープの塗膜が転写された後の基材テープが、前記繰出しリールの回転に連動した前記巻取りリールに自動的に巻き取られる。
また、連動機構には、転写された後の基材テープが繰り出されないように、繰出しリールや巻取りリールなどの回転方向を規制するための逆回転防止機構を設けた方が好ましい。
前記逆転防止機構として、次のようなラチェット式の機構が挙げられる。転写テープが繰出しリールから繰り出される方向の回転では係止せず、繰出しリールに巻き取られる方向の逆回転にのみ係止するような係止部をケースに設け、繰出しリールには前記係止部に対応する係止爪を設けて、係止部と係止爪との係止状態を利用した逆転防止機構である。
切断了知機構には、音、光、振動、匂いなどが発生する手段などがある。基本的には、塗膜を転写させる時の押圧力以上の荷重がかけられると、スイッチが入って作動するものである。音発生手段の場合は、部材同士が当たって音が鳴る簡単な構成にすることができる。光発生手段の場合は、塗膜転写具内にLEDなどを組み込んで発光するような構成にすることができる。振動発生手段の場合は、モーターなどを組み込んで振動するような構成にすることができる。匂い発生手段の場合も、スイッチによって電気的に匂いが放出するような構成にすることができる。しかしながら、光発生手段や振動発生手段や匂い発生手段では、構成が複雑になってしまうことやコストが高くなるという問題点があるため、切断了知機構としては音発生手段であることが好ましい。
以下、部材同士が当たって音が鳴る簡単な構成の音発生手段の場合を例に、図面を参照して説明する。なお、これらに本発明が限定されるものではない。
図1には、本発明の切断了知機構付き塗膜転写具の一例を示す。塗膜転写具のケースおよびその内部を示したものである。切断了知機構は音発生手段であり、部材同士が当たって音が鳴る簡単な構成をとっている。
図1の塗膜転写具1の構成は、外枠を構成するケース2内に、基材テープに塗膜を形成した転写テープ3が、繰出しリール4から転写部材6の転写ヘッド21を介して巻取りリール5に巻回されて、前記繰出しリール4と前記巻取りリール5の連動機構と共に、前記ケース2内に配設されているものである。前記転写部材6は前記転写テープ3を被転写面Aに押圧して、前記塗膜を被転写面Aに転写するものであり、前記転写部材6の先端部の転写ヘッド21は前記ケース2より突設されている。前記転写テープ3のテープ経路は前記繰出しリール4から前記転写ヘッド21を介して前記巻取りリール5に接続されるように配設されている。
図2には、転写部材6を斜視図で示す。塗膜転写具に配設された転写部材6である。
図2の転写部材6は、前記転写テープ3を背面側から押圧する転写ヘッド21と、ケース2と嵌合する嵌合部22と、転写ヘッド21と嵌合部22とを結ぶ軸体23から構成される。転写部材6には、停止突起24と、一端がケース2の内壁に当接する弾性体部位25と、軸体23を貫通する貫通溝29が設けられている。前記転写ヘッド21は転写テープ3を幅方向に一連に押圧するテープ押圧体26とテープの幅方向の蛇行を規制するための略三角形状をした2つのテープ規制部27が備えられている。停止突起24の下側に側壁部28がある。
図3には、塗膜転写具1を構成するケース2の主要部を斜視図で示す。
図3の前記ケース2の主要部として、繰出しリール4と巻取りリール5をそれぞれ保持する支軸31、32と、転写部材6の嵌合部22と嵌合する嵌合軸33と、転写部材6の嵌合部22を支点として回動する際の回動範囲を規制する転写部材支え軸34と停止部35と、転写テープ3を案内するガイド軸36と、繰出しリール4の回転方向を規制する逆転防止ギア部37とを備えたものである。
図4には、図1中のC−C断面図(a)、および、(a)中の丸印部分の拡大図(b)を示す。丸印は、塗膜転写具に設けられたものではなく、図面上の印にすぎない。この丸印部分が、本発明の切断了知機構である音発生手段9である。図4(a)のケース2は、ケース左7とケース右8の二つを嵌合させたものである。転写部材6の中央の円形は転写ヘッドとの接続部分であり、切断面となるので斜線を施している。以下、図6、図8、図9において同様である。
図4(b)は、転写部材6に設けた停止突起24とケース2に設けた停止部35との位置関係を表している。前記停止突起24には、テーパー部24aを設けており、転写部材6からの長さを停止突起高さ24hとして、図示している。また、前記停止部35には、テーパー部35aを設けており、ケース左7からの長さを停止部高さ35hとして、図示している。
図5には、塗膜転写具1の使用状態を示す。塗膜転写具1にて、塗膜を転写している状態である。
塗膜転写具1は、使用者が被転写面Aに塗膜転写具1に備えた転写部材6の転写ヘッド21にて、転写テープを押圧した状態のまま被転写面Aと平行に(図中のB方向へ)移動させることで、塗膜が被転写面Aに転写される。塗膜転写時の被転写面Aへの荷重によって転写部材6は嵌合部22を支点にして、転写部材6の転写ヘッド21が、図面上側へ回転しようとするが、転写部材6の停止突起24とケース左7の停止部35との係止によって回転範囲は規制されている。
図6には、図5中のD−D断面図(a)、および、(a)中の丸印部分の拡大図(b)を示す。図4と同様である。
図6(b)は、転写部材6に設けた停止突起24とケース2に設けた停止部35との位置関係を表している。図5の塗膜転写時では、図6(b)のように、転写部材6の停止突起24とケース左7の停止部35とが係止した状態にある。
使用者が転写作業を終えるときは、目的の位置で塗膜転写具1の移動を止めて一旦静止させるという停止操作を経て、さらに塗膜が被転写面Aに転写可能な最低押圧力以上の荷重をかける。このとき、ケース2内に設けた切断了知機構が作動し、使用者に塗膜が切断できたことを了知させることができる。転写部材6への押圧力を解除して塗膜転写具1の転写部材6を被転写面Aから離間させて塗膜を切断することで所定位置に終端がきれいに切断された塗膜が転写され、塗膜転写具1の転写操作が完了する。ここで、停止操作後において塗膜が被転写面Aに転写される押圧力以上の力のことを押込み荷重とあらわす。
図7には、塗膜転写具1に押込み荷重をかけた直後の状態を示す。転写部材6に設けられた弾性体部位25の一端が、ケース2の内壁に当接している。
停止操作の後に押込み荷重をかけると、図6の停止突起24と停止部35とが係止した状態にあったものに、さらに荷重がかかる。図6(a)のように、ケース右8の内壁と転写部材6との間(図の左右方向)にはクリアランス(隙間)が設けられているので、係止状態を乗り越え、転写部材6は嵌合部22を支点にして、転写部材6の転写ヘッド21が、図面上側へ回転することになる。
図8には、図7中のE−E断面図(a)、および、(a)中の丸印部分の拡大図(b)を示す。図4と同様である。
図8(b)は、停止操作の後に押込み荷重がかかり、図6の停止突起24と停止部35とが係止した状態を乗り越えた直後の状態を表している。停止突起24と停止部35が並んだ状態となっている。この状態になれば、さらに押込み荷重をかけると、図8(b)において、停止突起24が図面上側へ移動することができるようになる。
係止状態を乗り越えるのに、転写部材6の弾性を利用しており、より撓みやすくするため、図2で示した軸体23を貫通する貫通溝29を、転写部材6に設けている。
さらに押込み荷重をかけ、塗膜が被転写面Aに転写可能な最低押圧力以上のある値になると、ケースに設けた切断了知機構が作動することになる。
図9には、切断了知機構である音発生手段9の作動直後を示す。図7中のE−E断面図(a)、および、(a)中の丸印部分の拡大図(b)であり、図4と同様である。
係止状態を乗り越えてさらに押込み荷重をかけ、塗膜が被転写面に転写可能な最低押圧力以上のある値になり、転写部材6の回転により停止突起24が停止部35を完全に乗り越え、撓んでいた転写部材6が元に戻り、図9(b)のように、停止突起24の下側の側壁部28と停止部35が当たって音が鳴ることになる。このように、切断了知機構である音発生手段9が作動する。
図10には、被転写面Aから離間させた状態を示す。押込み荷重をかけ、塗膜が被転写面Aに転写可能な最低押圧力以上のある値になり、ケース2に設けた切断了知機構が作動した後に、押込み荷重を解除して、被転写面Aからと膜転写具1を離間させた状態である。
目的の位置で塗膜転写具1の移動を止めて一旦静止させるという停止操作を経て、押込み荷重をかけ続けると、一端がケース2の内壁に当接している弾性体部位25が、転写部材6の回転移動とともに弾性変形が大きくなり、反発力が大きくなっていく。
切断了知機構が作動した後に、押込み荷重を解除して、塗膜転写具1を被転写面Aから離間させたときに、前記弾性体部位25の弾性変形の反発力により、停止突起24が停止部35を逆に乗り越えて、転写部材6は図1に示した位置へと戻される。
押圧力は、電子天秤(株式会社島津製作所社製、型番BL−2200H)にて測定した。被転写体である上質紙を天秤に置き、その上に塗膜転写具から塗膜を転写する時の力である。塗膜が被転写面に転写可能な最低の力を最低押圧力とした。
切断了知機構が作動する押圧力(塗膜が被転写面に転写可能な最低押圧力以上のある値)は、停止突起24と停止部35との係止状態にて調整でき、具体的には、ケース左7に設けた停止部35の停止部高さ35aと転写部材6に設けた停止突起24の停止突起高さ24aを調整することができる。
表1に記載の各押圧力のものを作製して、評価した。評価として、切断了知機構である音発生手段が作動して、了知される音が発生した場合を○、発生しなかった場合を×とし、押込み荷重を解除して塗膜転写具を被転写面から離間したときの転写された塗膜の終端の形状が一直線にきれいであれば○、そうでなければ×とした。それらを表1に示す。
Figure 0005618351
表1より、塗膜が被転写面に転写可能な最低押圧力が400gf〜1,000gfの範囲であり、切断了知機構が作動する押圧力が500gf〜2,000gfの範囲である。好ましくは、塗膜が被転写面に転写可能な最低押圧力が600gf〜800gfの範囲であり、切断了知機構が作動する押圧力が800gf〜1,500gfの範囲である。
このように、本発明の塗膜転写具により、転写された塗膜の終端をきれいに、すなわち、転写テープの幅方向に対して一直線に切断することができた。
1 塗膜転写具
2 ケース
3 転写テープ
4 繰出しリール
5 巻取りリール
6 転写部材
7 ケース左
8 ケース右
9 音発生手段
21 転写ヘッド
22 嵌合部
23 軸体
24 停止突起
24a テーパー部
24h 停止突起高さ
25 弾性体部位
26 テープ押圧体
27 テープ規制部
28 側壁部
31、32 支軸
33 嵌合軸
34 転写部材支え軸
35 停止部
35a テーパー部
35h 停止部高さ
36 ガイド軸
37 逆転防止ギア部
A 被転写面
B 転写方向

Claims (1)

  1. 基材テープに塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共に、ケース内に配設された自動巻取り式の塗膜転写具において、塗膜転写具に配設された転写部材があり、転写部材は、前記転写テープを背面側から押圧する転写ヘッドと、ケースと嵌合する嵌合部と、転写ヘッドと嵌合部とを結ぶ軸体から構成され、転写部材には、停止突起と、一端がケースの内壁に当接する弾性体部位と、軸体を貫通する貫通溝が設けられ、転写ヘッドはケースより突設されており、前記塗膜転写具で、塗膜が被転写面に転写可能な最低押圧力以上のある値になると、ケースに設けた切断了知機構が作動するものであり、前記切断了知機構が音発生手段であり、停止突起の下側の側壁部とケースに設けた停止部が当たって音が鳴ることを特徴とする切断了知機構付き塗膜転写具。
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