JP5618083B2 - タッチパネル部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、一枚の基材の両面側に透明電極および取出し線を備えるタッチパネル部材の製造方法に関するものである。
近年、表示装置と座標検出装置を組み合わせた、入力デバイスとしてのタッチパネルが注目を集めている。タッチパネルの方式にはその作動原理から、抵抗膜方式、静電容量方式、光学方式、超音波表面弾性波方式、電磁誘導方式などが挙げられる。それぞれの方式でメリット、デメリットがあり、用途に応じて使い分けがなされていることが一般的である。
このうち、静電容量方式のタッチパネルは、アクティブエリアを指先で触れた際の電気容量の変化を検出することにより、座標情報を取り込む方式で、多点検出が可能なことから複雑な操作が可能であり、最近になって特に普及が進んでいる。上記静電容量方式のタッチパネルは、透明基材上に2層の透明電極が設けられ、アクティブエリアにおいて発生した電気容量を検出するタッチパネルセンサと、該タッチパネルセンサで検出された電気信号を外部の回路に導電させるために、上記透明電極層を構成する複数の導電部に電気的に接続された取出し線を備えて構成される。
上記静電容量方式に用いられるタッチパネル部材としては、一般的には、第一の基材上に第一の透明電極を形成し、且つ、第二の基材上に第二の透明電極を形成し、これら第一、第二の基材を接着層により接合することによって積層構造をなして構成されるタッチパネル部材(以下、「従来技術1」ともいう)が広く知られている(例えば下記特許文献1)。しかしながら、かかるタッチパネル部材では、2枚のフィルムが接着層によって貼り合わされるため、タッチパネル部材の厚みを増大させ、また透過光に対する光学的作用を及ぼし得る界面数を増加させることとなる。また貼り合わせの際の位置合わせも困難であった。したがって、薄型化への支障の問題および光学特性の改善が指摘されていた。
これに対し、別の態様として一枚の透明基材の両面側それぞれに、透明電極を形成することによって構成されるタッチパネル部材(以下、「従来技術2」ともいう)が知られている(例えば特許文献2)。特許文献2には、一枚のフィルムの一方の面上に支持され、所定のパターンを有する第一電極部と、上記フィルムの他方の面上に支持され、所定のパターンを有する第二電極部と、を備えるタッチパネル部材を備えた、表示装置用電極付きフィルムおよびその製造方法が開示されている(例えば、特許文献2[請求項10]および[請求項14])。かかる態様であれば、従来技術1に比べ、光学特性が向上可能であり、また従来のように複数の基材を貼り合わせることによるアライメント精度の低下の問題がなく、さらに従来技術1に比べて、タッチパネル部材の厚みも小さくすることができる。
特開平01−221831 特開平2010−72584
しかしながら従来技術2のごとく、一枚の基材の両面側に、それぞれ透明電極を設けたタッチパネル部材を製造する場合に、以下の問題があった。即ち、一般的に取出し線は、銀などの金属材料で形成されるところ、基材の両側面それぞれにおいて、フォトリソグラフィ手法で取出し線を形成する場合に、基材面略全面に取出し線形成用の金属含有膜を成膜し、その後、パターニングにより不要な領域をエッチングするため、材料の利用効率が悪いという問題があった。
上記問題を解決するために、基材の少なくとも一方側の面における取出し線を印刷形成するという手段が挙げられる。印刷形成によれば、所望の領域にのみ、取出し線形成用インキを付与して取出し線を形成することができるので、材料の利用効率が良い。
しかしながら、取出し線を印刷形成する場合には、両面側に透明電極が既に形成された基材、あるいは、両面側に透明電極が既に形成され、且つ、一方側の面に取出し線が形成された基材を、印刷機のステージに設置し固定しなければならない。この際、ステージ面に接触する基材下面側に設けられた透明電極あるいはさらに設けられた取出し線に、傷がつき、抵抗値の低下又は断線などの問題点が発生するがあった。
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、取出し線を形成する材料の利用効率が改善され、且つ、取出し線形成時における、該取出し線形成面側とは反対面に既に形成された透明電極あるいはさらに取出し線に傷がつくことを防止することができるタッチパネル部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、基材の両面側に、透明電極および取出し線が設けられるタッチパネル部材の製造方法において、基材の両面側に透明電極を設けた後、少なくとも基材の一面側において印刷形成により取出し線を形成するとともに、該印刷形成前に、基材の下面側に保護層を設け、印刷機のステージと、基材の下面側に既に設けられた透明電極あるいはさらに設けられた取出し線との直接の接触を避けることによれば、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、
(1)基材の両面側それぞれに、複数の導電部からなる透明電極と上記導電部の端部の少なくとも一方側において電気的に接続される複数の取出し線を備えるタッチパネル部材の製造方法であって、
基材の一方の面である第一面上に複数の第一導電部からなる第一透明電極を形成するとともに、上記基材の他方の面である第二面上に複数の第二導電部からなる第二透明電極を形成する透明電極形成工程と、
上記透明電極形成工程後に実施される工程であって、第一導電部の端部に電気的に接続される第一取出し線を第一面上に形成する第一取出し線形成工程と、
上記第一取出し線形成工程後に実施される工程であって、第二導電部の端部に電気的に接続される第二取出し線を第二面上に形成する第二取出し線形成工程と、を備え、
透明電極形成工程が、
基材の第一面上に成膜された第1導電性膜と、上記第1導電性膜上に成膜された第1感光性膜と、基材の第二面上に成膜された第2導電性膜と、上記第2導電性膜上に成膜された第2感光性膜と、を有する積層体を準備する過程と、
上記第1感光性膜上に第1マスクを配置するとともに上記第2感光性膜上に第2マスクを配置した状態で上記第1感光性膜および上記第2感光性膜を同時にパターン露光して、上記第1感光性膜および上記第2感光性膜をパターニングする過程と、
上記第1感光性膜および上記第2感光性膜がパターニングされた積層体をエッチングし、上記第1導電性膜をパターニングして上記第1透明電極を形成するとともに、上記第2導電性膜をパターニングして上記第2透明電極を形成する過程を、この順に含んでおり、
下記手段1および/または下記手段2をさらに備えることを特徴とするタッチパネル部材の製造方法、
手段1:透明電極形成工程後、第一取出し線形成工程前において、第二面略全面を覆い、膜厚が第二透明電極の膜厚を超える厚みである第二保護層を形成する第二保護層形成工程を備え、第一取出し線形成工程後、第二取出し線形成工程前において、第二保護層剥離工程を備え、且つ、第一取出し線形成工程において第一取出し線を印刷形成する。
手段2:第一取出し線形成工程後、第二取出し線形成工程前において、第一面略全面を覆い、膜厚が第一透明電極および第一取出し線の膜厚を超える厚みである第一保護層を形成する第一保護層形成工程を備え、且つ、第二取出し線形成工程において第二取出し線を印刷形成する。
(2)第二取出し線形成工程後に、第一保護層を剥離する第一保護層剥離工程を備える上記(1)に記載のタッチパネル部材の製造方法、
(3)第一保護層剥離工程を実施し、且つ、第二保護層剥離工程を実施しない場合において、略四角形状の基材を準備し、透明電極形成工程において、第一透明電極を、第一の方向に伸長する複数の第一導電部からなるよう構成し、且つ、第二透明電極を、第一の方向に略直交する第二の方向に伸長する複数の第二導電部からなるよう構成し、第一取出し線形成工程において、第一取出し線を、複数の第一導電部共通のいずれか一方に特定される端部に電気的に接続させるとともに、上記特定される端部に最も近い基材の一辺側まで伸長させ、短尺配線となるよう形成し、第二取出し線形成工程において、第二取出し線を、複数の第二導電部の少なくともいずれか一方の端部に電気的に接続させるとともに、第一取出し線が伸長する基材の一辺側まで伸長させ、長尺配線となるよう形成することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のタッチパネル部材の製造方法、
(4)第一保護層剥離工程を実施せず、且つ、第二保護層剥離工程を実施する場合において、略四角形状の基材を準備し、透明電極形成工程において、第一透明電極を、第一の方向に伸長する複数の第一導電部からなるよう構成し、且つ、第二透明電極を、第一の方向に略直交する第二の方向に伸長する複数の第二導電部からなるよう構成し、第一取出し線形成工程において、第一取出し線を、複数の第一導電部の少なくともいずれか一方の端部に電気的に接続させるとともに、複数の第二導電部共通のいずれか一方に特定される端部に近い基材の一辺側まで伸長させ、長尺配線となるよう形成し、第二取出し線形成工程において、第二取出し線を、第二導電部の端部であって、上記第一取出し線が伸長する基材の一辺側寄りの端部に電気的に接続させるとともに、該基材の一辺側まで伸長させ、短尺配線となるよう形成することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のタッチパネル部材の製造方法、
(5)第一保護層形成工程が、第一面略全面に硬化型樹脂を塗布し、塗布した面に電離線または熱エネルギーを照射することによって保護層を形成する工程であることを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載のタッチパネル部材の製造方法、
(6)第二保護層形成工程が、第二面略全面上に硬化型樹脂を塗布し、塗布面に電離線または熱エネルギーを照射することによって保護層を形成する工程であることを特徴とする上記(1)から(5)のいずれかに記載のタッチパネル部材の製造方法、
を、要旨とするものである。
本発明のタッチパネル部材の製造方法によれば、基材の両面側に設けられる取出し線のうち、少なくとも一方側の面に設けられる取出し線を印刷形成するため、フォトリソグラフィ手法により形成する場合に比較し、取出し線を形成する材料の利用効率が向上する。
しかも、取出し線を印刷形成する前に、形成面とは反対面側であって、印刷機のステージに対面する面略全面に、予め保護層を設けるため、該ステージに基材を設置して固定した際に、基材の下面側に既に設けられている透明電極あるいはさらに取出し線が、該ステージと直接に接触することがない。したがって、基材を印刷機のステージに設置して固定した際に、タッチパネル部材の下面側に設けられた透明電極や取出し線に傷がつくことが防止される。
また、本発明で得られるタッチパネル部材は、異方性硬化性樹脂よりなる保護層が、少なくとも一面側に設けられている。上記保護層を備えることによって、製造工程時、あるいは搬送時における部材表面を良好に保護することができる。
図1Aは、一枚の基材からなるタッチパネル部材の第一面側の平面概略図であり、図1Bは、図1Aに示すタッチパネル部材の裏面であって、タッチパネル部材の第二面側の平面概略図である。 図2(a)〜図2(f)は、本発明のタッチパネル部材の製造方法の一実施態様を説明するため、説明図である。 図3(a)〜図3(e)は、本発明のタッチパネル部材の製造方法の一実施態様を説明するため、説明図である。 図4(a)〜図4(e)は、本発明のタッチパネル部材の製造方法の一実施態様を説明するため、説明図である。 図5(a)および図5(b)は、スクリーン印刷により、基材面上に取出し線を形成する方法を説明する説明図である。 図6(a)〜図6(c)は、フォトリソグラフィ手法により、基材面上に取出し線を形成する方法を説明する説明図である。
以下に、タッチパネル部材の一般的な構成、および、本発明のタッチパネル部材の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」ともいう)について、図面を用いて説明する。尚、以下に示す図面は、何ら本発明を限定するものではなく、導電部、取出し線などのタッチパネルの構成に関する数、配置など、および、図面に示す各構成の縮尺は、適宜変更することができる。尚、本発明で得られるタッチパネル部材は、特に静電容量方式のタッチパネル部材として望ましく用いることができる。
図1を用いて、一枚の基材1の第一面21と、他方側の面である第二面22に、それぞれ、第一透明電極3、第二透明電極9および第一取出し線6、第二取出し線10が設けられたタッチパネル部材20について説明する。
タッチパネル部材20は、図1Aに示す基材1の第一面21において、短冊状の電極片(第一導電部2)の層をY方向に所定間隔をあけて配設して形成し、これらからなる第一透明電極3を構成する。そして、第一導電部2の長手方向端縁位置のいずれか一方において、第一導電部2と電気的に接続する第一取出し線6が設けられている。第一取出し線6は、基材1の4辺のうち、第一導電部2と平行する2辺のうちのいずれかに特定される任意の一辺まで伸長している。基材1縁部まで伸長した第一取出し線6の端部には、一般的には外部回路と電気的に接続されるための第一端子7が設けられてよい。尚、第一導電部2と第一取出し線6との接続は、タッチパネル使用者が視認可能なアクティブエリア4の外側に位置する非アクティブエリア5内において実施されることが一般的である。また、第一導電部2と第一取出し線6との接続は、接続部16を介して接続構造が形成されてよい。接続部16は、第一導電部2の長手方向端部から非アクティブエリア5において導電性材料の層を延設して接続部16となしてよく、その接続部16上に第一取出し線6の少なくとも一部を重ねて接続構造を形成することができる。このように構成することで、第一取出し線6と第一導電部2との接続を確実にしつつ、第一取出し線6が非アクティブエリア5内に入り込むことを効果的に規制することが可能となる。あるいは、図示省略するが、接続部16を形成せず、第一導電部2の長手方向端部を非アクティブエリア5まで伸長させ、非アクティブエリア内において、第一取出し線6を、第一導電部2の該長手方向端部に乗り上げて形成させることによって、両者を電気的に接続させてもよい。尚、図1では、第一導電部2のいずれか一方の長手方向端部と第一取出し線6とが接続する例を示したが、本発明において、1つの第一導電部2の長手方向両端それぞれに、第一取出し線6が電気的に接続する態様を除外するものではない。
一方、タッチパネル部材20は、図1Bに示す基材1の第二面22において、短冊状の電極片である第二導電部8の層をX方向に所定間隔をあけて配設して形成し、これらからなる第二透明電極9を構成する。そして、第二導電部8の一方側であって、長手方向端縁位置において、第二導電部8と電気的に接続する第二取出し線10が設けられている。第二取出し線10は、基材1の4辺のうち、取出し線6が伸長する一辺であって、第一端子7と重ならない基材1縁部位置に伸長している。基材1縁部まで伸長した第二取出し線10の端部には、一般的には外部回路と電気的に接続されるための第二端子11が設けられてよい。第二取出し線10と第二導電部8との電気的な接続は、第一取出し線6と第一導電部2との電気的接続と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
第一透明電極3および第二透明電極9を構成する第一導電部2および第二導電部8の形成パターンは、本発明のタッチパネル部材の製造方法によって製造されるタッチパネル部材の透明電極のパターンを限定するものではない。本発明における第一透明電極および第二透明電極は、基材の両面にそれぞれ形成される電極であって、タッチパネル部材における透明電極を構成するものであれば適宜選択して適用してよい。例えば、静電容量方式によって、指などの接触または接触に近い状態による電気容量の変化を検知可能な透明電極のパターンであれば、適宜選択して実施してよい。例えば、円状あるいはひし形状などの電極素片を配列して形成し、所定の方向(図1では第一導電部はX軸方向、第二導電部はY軸方向)に上記電極素片を電気的に接続するよう繋げて複数の導電部を形成し、これによって、透明電極を構成してもよい。
ところで、図1に示すごとく、タッチパネル部材20は、第一面21において、略X軸方向に伸長する複数の第一導電部2から構成される第一透明電極3を有し、且つ、複数の第一導電部2の少なくとも一方の端部に電気的に接続する第一取出し線6を備える。第一取出し線6は、複数の第二導電部8の伸長方向において、共通のいずれか一方に特定される端部に近い基材1の一辺側まで伸長させ、長尺配線とすることができる。また、タッチパネル部材20は、第二面22において、略Y軸方向に伸長する複数の第二導電部8の端部であって、上述する第一面の第一取出し線6が伸長する基材1の一辺側寄り方向の第二導電部8の端部に、第二取出し線10の一方の端部を電気的に接続させるとともに、第二取出し線10の他方の端部を、第一面において第一取出し線6が伸長する基材1の一辺側まで伸長させ、短尺配線とすることができる。尚、第一取出し線6を長尺配線とし、第二取出し線10を短尺配線とするパターンは、本発明の製造方法において形成される取出し線の一態様に過ぎず、一方方向に伸長する導電部の両端において、取出し線が接続される端部は、任意の少なくともいずれか一方であればよく、また基材縁部まで伸長する取出し線の伸長方向も、任意に設計してよい。
基材1:
本発明の製造方法に用いられる基材1は、光透過性のシート、フィルム、板、膜などの部材であって、タッチパネル部材の基材となりえるものであれば、適宜選択して使用してよい。部材を構成する材料は、ガラス、樹脂などであってよい。たとえば、光透過性の樹脂によって形成されるフィルムの例としては、光透過可能な絶縁性フィルムであれば特に限定されることなく適宜選択可能である。上記フィルムの例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)などのポリエチレンフィルム、あるいはポリエーテルサルフォンフィルム(PESフィルム)などのポリエステルフィルムの他、ポリメチルメタクリレート等のアクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、もしくはシンジオタクティック・ポリスチレン等、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、もしくはポリエーテルニトリル等、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリシクロヘキセン、もしくはポリノルボルネン系樹脂等、または、ポリサルホン、ポリサルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、もしくは熱可塑性ポリイミド等からなるフィルムを挙げることができるが、これに限定されない。また、TACフィルムやCOPフィルムを用いてもよい。基材1の厚みは、特に限定されないが、一般的には、10μmから300μm程度である。
透明電極3、9:
本発明における透明電極3、9は、それぞれ導電部2、8より構成される。導電部2、8は、主としてタッチパネル部材20のアクティブエリア4内に設けられるため、光透過性の材料で形成される。一般的には、インジウム錫オキサイド(ITO)、酸化インジウム、インジウム亜鉛オキサイド(IZO)などの酸化インジウム系透明電極材料、あるいは、酸化錫(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明導電膜、ポリアニリン、ポリアセチレン等の導電性酸化物等を用いて、導電部2、8を形成し、これによって透明電極3、9を構成することができるが、材料はこれに限定されない。尚、導電部2、8の厚みは、特に限定されないが、例えば導電部2、8をフォトリソグラフィ手法により形成する場合には、一般的には、10nm〜500nm程度に形成することができる。また、第一導電部2および第二導電部8は、互いに同種の導電性材料から形成してもよいし、異種の材料を用いて形成してもよい。特に同種の導電性材料を用いて第一導電部2および第二導電部8を形成すると、タッチパネル部材20の反りや歪みの発生をより効果的に抑制できる観点で、好ましい。
取出し線6、10:
一方、取出し線6、10は、一般的に非アクティブエリア5に形成されるため、これらを構成する導電材料は、光透過性の有無を問わない。一般的には、高い導電性を有した銀や銅などの金属材料を用いて形成される。より具体的には、取出し線を構成する金属物質としては、金属単体や、金属の複合体や、金属と金属化合物の複合体のほか、金属合金を挙げることができる。金属単体としては、銀、銅、金、クロム、プラチナ、アルミニウムの単体などを例示することができる。金属の複合体としては、MAM(Mo−Al−Mo、すなわちモリブデン・アルミニウム・モリブデンの3層構造体)などを挙げることができ、金属と金属化合物の複合体としては、酸化クロム/クロム積層体などを例示することができる。金属合金としては、銀合金や銅合金が汎用される。また、金属合金としては、APC(Au・Pd・Cu、すなわち銀・パラジウム・銅)などを例示することができる。なお、金属配線には、上記したような金属物質に適宜樹脂組成物が混在してもよい。例えば、フォトリソグラフィ手法で取出し線6、10を形成する場合には、形成材料として、銀と白金と銅からなるAPC材料が汎用されるが、これに限定されない。また、スクリーン印刷などの印刷方法により取出し線6、10を形成する場合には、形成材料として、溶媒中に数十nm〜数μmの粒径の銀や銅などの金属粒子とたとえば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレンなどの単体あるいは混合物からなる樹脂バインダが含有され、溶媒を用い適度に調整された金属粒子含有ペーストが汎用されるがこれに限定されない。尚、取出し線6、10の端部であって基材1の縁部においては、端子7、11が設けられてよく、取出し線6、10を形成する工程とは異なる工程においてこれらを形成してもよいが、端子7、11を、取出し線6、10を形成する際に同工程において、同材料で形成してもよい。尚、取出し線6、10の厚み、および幅寸法は、特に限定されないが、例えば取出し線6、10をフォトリソグラフィ手法により形成する場合には、厚みは、一般的には、10nm〜1000nm程度、幅寸法は、一般的には、5μm〜200μm程度に形成することができ、スクリーン印刷などの印刷により形成する場合には、厚みは、一般的には、5μm〜20μm程度、幅寸法は、一般的には、20μm〜300μm程度に形成することができる。
以下に、タッチパネル部材20を例に、本発明の製造方法について、図2〜図6を参照しながら説明する。
(第一の実施態様)
本発明の製造方法の第一の実施態様として、透明電極形成工程、第二保護層形成工程、印刷手法による第一取出し線形成工程、第一保護層形成工程・第二保護層剥離工程、印刷手法による第二取出し線形成工程、および、任意で実施される第一保護層剥離工程をこの順で備える態様について、図2を用いて説明する。尚、第一保護層形成工程および第二保護層剥離工程の順は任意である。尚、以下に示す図2〜図6は、図1に示すA−A’断面部分の位置において、図示するものである。
まず、第一の実施態様として図2(a)に示すように、透明電極形成工程とは、基材1の第一面21のアクティブエリアに主として設けられた第一導電部2からなる第一透明電極3と、第一面21の反対面側である基材1の第二面22のアクティブエリアに主として設けられた第二導電部8から構成される第二透明電極9とを備える、透明電極積層体30を作成する工程である。
透明電極積層体30の作成方法は任意であるが、例えば、フォトリソグラフィ手法を用い、基材の両面側に同時に透明電極を作成する方法を挙げることができる。具体的には、基材1を準備し、第一面21および第二面22のそれぞれに、まず導電性膜を形成し、該導電性膜上に感光性材料を塗布して感光性膜を形成する。そして、第一面21側では、第一導電部2のパターンに対応した露光マスクを感光性膜上に配置し、一方、第二面22側では、第二導電部8のパターンに対応した露光マスクを感光性膜上に配置し、基材1の両面側から露光光を照射し、第一面21および第二面22において同時にパターン露光する。その後、露光マスクを取り除き、感光性膜を現像し、次いで、導電性膜をエッチングし、最後に第一面21および第二面22に残る感光性膜を除去することにより、第一面21における第一導電部2、および、第二面22における第二導電部8が、所望のパターンで形成され、第一透明電極3および第二透明電極9を備えた透明電極積層体30を作成することができる。尚、基材1の両面側に同時に透明電極を形成する方法の詳細な例は、例えば、特開2010−72584に開示されているため、ここではこれ以上の詳細な説明を割愛する。尚、上述は、透明電極積層体30をフォトリソグラフィ手法より作成する方法として、限定するものではなく、例えば、まず第一面に第一導電部2を形成して第一透明電極3を構成し、次いで、第二面に第一導電部8を形成した第二透明電極9を構成してもよい。
あるいは、透明電極積層体30の作成方法として、銅などの導電性のワイヤを用いて配線パターンを形成し、ワイヤからなる導電部2および導電部8を形成することもできる。
次に、図2bに示すように、第二保護層形成工程とは、基材1の第二面22略全面を覆い、第二導電部8の厚みよりも厚みの大きい第二保護層23を形成する工程である。第二保護層23は、後述する第一取り出し線形成工程を印刷により実施する場合に、印刷機のステージ上に基材1を固定したときに、第二導電部8が傷つかないよう保護するためのものであり、且つ、その後に剥離を予定するものであるため、かかる趣旨を逸脱しない範囲で保護層23の形成材料を選択してよい。
本発明における保護層は、少なくとも保護層の設けられる基材面において、既に設けられている導電部あるいはさらに取出し線の厚みより大きい厚みとなるよう形成し、該導電部あるいはさらに該取出し線が保護層上に露出しないよう留意する。加えて、保護層表面の平滑性を担保し、保護層が設けられた面とは反対側面において取出し線を印刷形成する際に、印刷時の基材固定圧力が基材にかかっても、印刷面側の基材面の平滑性が損なわれないことが好ましく、この観点では、保護層の厚みは、保護層が設けられる面に既に設けられている導電部あるいは取出し線の厚みの1.2倍以上とすることが好ましい。尚、導電部および取出し線の厚みが異なる場合には、より大きい方の厚みに対して、保護層の厚みを1.2倍以上とすることが好ましい。
第二保護層23は、例えば、保護膜形成用の塗布型の硬化性樹脂を第二面22略全面に塗布して紫外線、電子線を含む電離線あるいは熱を照射することによって樹脂を硬化させて、形成してよい。上記硬化性樹脂の塗布方法は特に限定されず、例えば、印刷法、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレーコート等の従来公知の塗布方法より適宜選択して実施することができる。上記硬化性樹脂として、特に、硬化状態において樹脂に異方性の生じる異方性硬化性樹脂を用いた場合に、第二保護層23を剥離する第二保護層剥離工程において、第二保護層23を第二面22に対して略法線方向に引き上げるだけで、スムーズに基材1から第二保護層23を剥離することができるため好ましい。上記異方性硬化性樹脂の具体例としては、市販品として、住友スリーエム(株)社製のUV硬化粘着剤(LC−3200)を挙げることができる。あるいは、剥離用基材面上に粘着性の樹脂層が設けられた保護フィルムを第二面22略全面に貼り付けて第二保護層23としてもよい。尚、本発明において第二保護層23および後述する第一保護層24は、光透過性であるか否かを問わない。
尚、第二保護層23を形成する第二面22略全面とは、少なくとも、既に形成されている第二透明電極9を含むアクティブエリア、および、既に設けられた第一透明電極3および第一取出し線6形成予定領域を平面視上において含む領域を意味し、実質的には、第二面22全面であってよい。即ち、第二保護層23を設ける主たる目的は、第二透明電極9が印刷機のステージと接触することにより傷つくことを防止することにある。これに加えて、後工程において、第一取出し線6を印刷により形成する場合に、印刷時の基材固定圧力を基材1が受けて、印刷面である第一面21に、第二面22の凹凸が影響し、印刷面の平滑性が損なわれて印刷効率が落ちることを防止することも目的とする。上記目的を勘案し、第二保護層23は、実質的に第二面22全面に設けられることが望ましい。
以上のとおり形成した第二保護層23を下面側にして、印刷機のステージに基材1を設置して固定し、図2cに示すとおり、第一取出し線6を印刷形成する。尚、図2cに示す工程を、特に印刷手法による第一取出し線形成工程ともいう。第一取出し線6の印刷形成について図5を用いて説明する。
まず、図5aに示すとおり、第二保護層23を下面にして印刷機ステージ50に基材1を設置し固定する。そして、第一取出し線6の形成パターンと同様のパターンが設けられたスクリーン版54を用意し、スクリーン版54のパターンが第一取出し線6の形成予定位置にくるよう位置あわせを行なう。そして、図示省略するスクレッパーからスクリーン版54上にインキ53をコートさせ、次いで、スキージ保持部52に保持されたスキージ51を、スキージ移動方向に移動させて、スクリーン版54のパターンからインキ53を第一面21の第一取出し線6形成予定位置に転写させ、これによって第一取出し線6を形成する(図5b参照)。尚、図1Aに示される第一端子7は、第一取出し線6および第一端子7の形成パターンを含んで形成されたスクリーン版を用いることによって、第一取出し線形成工程時に、第一取出し線6と同時に形成してもよい。
上述では、印刷により実施される第一取出し線形成工程について、スクリーン印刷を例に説明したが、印刷方法はこれに限定されず、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷、ノズルジェット法などの公知の印刷方法を適宜採用することができる。中でも、スクリーン印刷は、フォトリソグラフィ手法に比べ厚膜に形成することができ、また高粘度インキを基材面に塗布できるためパターン形状を維持することが容易であり、インクジェット印刷のように基材側のインキに対する親疎パターンを形成する必要が無いため工程を削減できるなどの点で、第一取出し線形成工程に実施されるための好ましい印刷方法である。
続いて、図2dに示すとおり、第二保護層23を剥離する第二保護層剥離工程とともに、第一面21上に第一保護層24を形成する第一保護層形成工程を実施する。第二保護層剥離工程および第一保護層形成工程の実施順序は任意である。また、第一保護層24の形成に関し、第一透明電極3および第一取出し線6を覆って第一保護層24を設けること以外は、方法および材料は、上述する第二保護層23と同様であるため、ここでは説明を割愛する。そして、図2eに示すとおり、第一保護層24を下面側にして、基材1を印刷機のステージに設置して固定し、スクリーン印刷にて第二取出し線10を形成し、第一保護層付きタッチパネル部材40が完成される。尚、図2eに示す工程を、特に印刷手法による第二取出し線形成工程ともいう。尚、図2(e)では、接続部16ではなく、第二取出し線10の端部を第二導電部8の端部に乗り上げることにより、両者を電気的に接続させた。尚、上記電気的接続について、後述する図3も同様である。第二取出し線10をスクリーン印刷にて形成する方法は、上述する第一取出し線6の形成方法および材料と同様であるため、ここでは説明を割愛する。また、スクリーン印刷以外の印刷方法で第二取出し線10を形成してよいことも、第一取出し線6と同様である。尚、図1Bに示される第二端子11は、第二取出し線10および第二端子11の形成パターンを含んで形成されたスクリーン版を用いることによって、第二取出し線形成工程時に、第二取出し線10と同時に形成してもよい。
第一保護層付きタッチパネル部材40において、第一透明電極3および第一取出し線6の保護などの目的で設けられた第一保護層24は、搬送時のタッチパネル部材20の第一面21の保護層として利用可能である。したがって、第一保護層付きタッチパネル部材40は、タッチパネル部材20の第一面21の搬送用の保護層を、別途、設ける必要がなく、コスト、および労力の軽減を図ることができる。特に、第一保護層24が異方性硬化性樹脂粘着剤により形成される第一保護層付きタッチパネル部材40は、保護が不要となった際に基材に対して垂直方向に引き上げるだけで容易に剥離することができるため、取出し配線などへのダメージがない、あるいは少ないという点で望ましい。また搬送用の保護フィルムとして汎用される、支持基材上に粘着層が形成されているタイプの保護フィルムを使用するよりも、第一保護層24を設けるほうが、コストが削減できるという点でも、第一保護層付きタッチパネル部材40は有利である。
あるいは、上述のとおり第一保護層付きタッチパネル部材40を作成した後、さらに任意で、基材1から第一保護層24を剥離する、第一保護層剥離工程を実施してもよい。第一保護層剥離工程を実施すると、図2(f)に示されるように、基材1の両面側から保護層が除去されたタッチパネル部材20が完成される。
尚、第二取出し線10を、印刷により形成することが予定される場合は、既に形成された第一取出し線6の厚みに応じて、第一保護層24の形成材料を選択することが好ましい。即ち、第一取出し線6の厚みが充分に薄い場合(例えば、5μm以下程度)には、第一保護層24は、塗布型の硬化性樹脂、あるいは貼り付け型の保護フィルムのいずれを用いて形成されてもよい。一方、第一取出し線6の厚みが上記充分に薄い程度を上回る場合(例えば、5μmを超える程度)には、第一保護層24は、塗布型の硬化性樹脂で形成されることが望ましい。即ち、第一取出し線6の厚みが大きいと、保護フィルムを貼り付けて第一保護層24を形成する場合に、第一取出し線6の厚みに起因して、基材1と保護フィルムとの間に気泡が入り込み、これが、印刷工程時の加熱によって膨張し、タッチパネル部材の製造に不利に作用する虞があるからである(以下、「問題点1」ともいう)。また厚みの大きい第一取出し線6を覆って保護フィルムを貼り付けて第一保護層24を形成した場合に、第一保護層24の表面の平滑性が損なわれやすい。この結果、スクリーン印刷などの印刷方法により第二面22側に第二取出し線10を形成する際に、印刷面側の平滑性が損なわれる結果となり、印刷効率が低下する虞があるからである(以下、「問題点2」ともいう)。これに対し、第一保護層24を、塗布型の硬化性樹脂で形成する場合には、第一取出し線6と基材1とにより形成される隅部に、印刷時に問題となる程度の気泡が入り込むことなく上記問題点1の心配がない。また、硬化性樹脂を塗布する際は、第一取出し線6の厚みを上回る厚みで塗布し、第一取出し線6の厚みを上回る厚みの第一保護層24を形成することができる。そのため、第一取出し線6の厚みに起因して、第一保護層24の表面の平滑性が損なわれず、この結果、上記問題点2の発生の虞がない。
第一の実施態様によれば、第一取出し線6および第二取出し線10を、いずれもスクリーン印刷などの印刷手法により形成するため、取出し線を構成する材料の利用効率が高く望ましい。また、第一取出し線6を印刷形成する前に、第二保護層23を形成し、且つ、第二取出し線10を印刷形成する前に第一保護層24を形成するため、取出し線の印刷形成時における基材下面側に既に設けられた導電部あるいは取出し線がステージとの接触により傷つくことが防止される。
(第二の実施態様)
本発明の製造方法の第二の実施態様として、透明電極形成工程、第一取出し線形成工程、第一保護層形成工程、および、印刷手法による第二取出し線形成工程をこの順で備える態様について、図3を用いて説明する。
第二の実施態様として図3(a)に示す、基材1の第一面21上に第一透明電極3、および第二面22上に第二透明電極9を備えてなる透明電極積層体30を形成するための透明電極形成工程は、第一の実施態様にて説明した透明電極形成工程と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
透明電極積層体30を得た後、印刷手法以外の任意の手法で、図3bに示すように、第一面21上に、第一取出し線6を形成する(第一取出し線形成工程)。このときの第一取出し線6の形成手法としては、フォトリソグラフィ手法が好適に採用される。フォトリソグラフィ手法により第一取出し線6を形成する工程について、図6を用いて説明する。
まず、図6aに示すとおり、基材1の第一面21略全面に、銀や銅などの、取出し線を形成するために適した金属が含有される金属含有膜55を形成し、次いで、金属含有膜55の上面に、感光性材料をコーティングして感光性膜56を形成する。さらに、感光性膜56の上に直接または間接に、第一取出し線6の形成パターンが示される露光用マスク57を配置し、この状態で、感光性膜56の感光特性に対応した露光光を照射し、感光性膜56をパターン露光する。尚、露光用マスク57には、露光マスク用ガラス基材57’’上に、第一取出し線6の形成パターンと同様のパターンに設けられた遮光部57’を形成したポジ型の露光用マスクを用いることができる。ただし、上述は、本発明において、ネガ型の露光用マスクを用いることを禁止する趣旨ではない。
その後、図6bに示すとおり、露光用マスク57を取り除き、感光性膜56を現像して第一取出し線6の形成パターンでパターニングし、さらに金属含有膜55をエッチングし、最後に、第一取出し線6上に残る感光性膜56を除去し、第一取出し線6を形成することができる(図6c参照)。
続いて、図3cに示すとおり、第一面21上に第一保護層24を形成する第一保護層形成工程を実施する。第一保護層の形成については、第一の実施態様において示す第一保護層形成工程と同様であるため、ここでは説明を割愛する。次いで、第一保護層24を下面にし、印刷機のステージ上に、基材1を設置して固定し、印刷による第二取出し線形成工程として、スクリーン印刷などの印刷手法により第二面22に第二取出し線10を形成し、保護層付きタッチパネル部材40が完成される。印刷手法による第二取出し線形成工程については、第一の実施態様において示した内容と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
また、実施態様1と同様に、任意で、第一保護層24を剥離する第一保護層剥離工程を実施し、タッチパネル部材20を完成させてもよい(図3e参照)。
第二の実施態様によれば、第二取出し線10を、スクリーン印刷などの印刷手法により形成するため、取出し線を構成する材料の利用効率が改善され望ましい。また第二取出し線10を印刷形成する前に、第一保護層24を形成するため、第二取出し線10の印刷形成時における基材1下面側に既に設けられた導電体2および取出し線6がステージとの接触により傷つくことを防止することができる。尚、上述する第二の実施態様では、第一取出し線形成工程前に、第二保護層23を形成する工程を省略した。しかし、第一取出し線形成工程時に、第二導電部8の断線などの影響が危惧される場合には、第一取出し線形成工程前に、第二面22側に第二保護層23を形成してもよい。
(第三の実施態様)
本発明の製造方法の第三の実施態様として、透明電極形成工程、第二保護層形成工程、印刷手法による第一取出し線形成工程、第二保護層剥離工程、および、第二取出し線形成工程をこの順で備える態様について、図4を用いて説明する。
第三の実施態様として、図4(a)に示す透明電極積層体30を形成するための透明電極形成工程、図4(b)に示す第二面22に設けられた第二保護層23を形成する第二保護層形成工程、および図4(c)に示す第一取出し線6を印刷形成する第一取出し線形成工程は、いずれも、第一の実施態様にて説明した透明電極形成工程、第二保護層形成工程、および印刷手法による第一取出し線形成工程と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
次に、図4(d)に示すとおり、第二保護層23を剥離する第二保護層剥離工程を実施し、第二面22に、印刷手法以外の手法としてフォトリソグラフィ手法により第二取出し線10を形成する第二取出し線形成工程を実施し、これによってタッチパネル部材20が完成される。図4(d)に示す第二取出し線10は、第二導電部の厚みと略同等に形成したため、図2あるいは図3に示す第二取出し線10のように、第二導電部8への乗り上げ部分は形成せず、第二導電部8の端部に接して形成した。このような態様の場合、第二導電部8と第二取出し線10とは、図示省略する接続部16によって接続されてよい。上記記載は、第二取出し線10をフォトリソグラフィ手法により形成する際に、第二導電部8の厚みより大きく形成し、第二導電部8の端部に第二取出し線10の端部を乗り上げるよう形成することを除外する趣旨ではない。尚、フォトリソグラフィ手法により第二取出し線10を形成する方法は、第二取出し線10の形成パターンを示す露光用マスクに変更したこと以外は、第二の実施態様において説明するフォトリソグラフィ手法による第一取出し線形成工程と同様に実施することができるため、ここでは説明を割愛する。上述する第三の実施態様では、第二取出し線形成工程前に、第一保護層24を形成する工程を省略した。しかし、第二取出し線形成工程時に、第一導電部2あるいは第一取出し線6の断線などの影響が危惧される場合には、第二取出し線形成工程前に、第一面21側に第一保護層24を形成してもよい。
第三の実施態様によれば、第一取出し線6を、スクリーン印刷などの印刷手法により形成するため、取出し線を構成する材料の利用効率が改善され望ましい。また第三の実施態様によれば、第一取出し線6を印刷形成する前に、第二保護層23を形成するため、第一取出し線6の印刷形成時における基材1下面側に既に設けられた導電体8がステージとの接触により傷つくことを防止することができ、一方、第二取出し線10は、印刷手法以外の手法、例えばフォトリソグラフィ手法などにより形成されるため、第一面21側が印刷機のステージに接触することがない。
尚、本発明の製造方法の実施を説明するために図1に示したタッチパネル部材20は、第一面21に形成される第一取出し線6が長尺配線であり、第二面22に形成される第二取出し線10が短尺配線となる態様を示したが、本発明の製造方法において製造されるタッチパネル部材の構成はこれに限定されず、任意で、基材面の一方側に設けられる取出し線を長尺配線とし、他方側に設けられる取出し線を短尺配線とすることができる。
ただし、本発明の製造方法の個別具体的な実施態様において、第一保護層剥離工程または第二保護層剥離工程のいずれか一方のみを含む場合には、剥離工程が実施される側の取出し線を短尺配線とすることが好ましい場合がある。具体的には、第一取出し線を覆って形成される第一保護層を剥離する第一保護層剥離工程のみが実施される実施態様では、当該第一取出し線が短尺配線として形成されることが好ましく、また、第二取出し線を覆って形成される第二保護層を剥離する第二保護層剥離工程のみが実施される実施態様では、当該第二取出し線が短尺配線として形成されることが好ましい。本発明の製造方法における第一、第二の保護層は、いずれも剥離可能な保護材料から構成されるものであり、剥離時に、取出し線あるいは透明電極が電気信頼性を損失するほどに損傷する虞はないが、剥離時の取出し線の損傷の可能性を最小限に抑えるために、取出し線と保護層との接触面積をより小さく抑えることが好ましい。
以上に説明する本発明の実施態様にて形成されるタッチパネルは、いずれも基材1上に直接に第一透明電極および第二透明電極を備える態様について示したが、本発明の製造方法によって製造されるタッチパネル部材は、これに限定されず、基材1と第一透明電極、基材1と第二透明電極との間に任意の層を設けてもよい。上記任意の層としては、例えば、密着性向上層、あるいはアンダーコート層などが挙げられる。任意の層は、一層でもよいし、二層以上であってもよい。
上記密着性向上層は、タッチパネル部材において、基材に対する透明電極層の密着性を向上させる効果をもたらしうる。密着性向上層の構成材料としては、二酸化ケイ素(SiO)の膜などを挙げることができる。密着性向上層の構成材料として二酸化ケイ素の膜が用いられると、密着性向上層を、透明電極層のパターンを見えにくくするための不可視化層としても機能させることができる。密着性向上層の厚みは、適宜設計可能であるが、密着性向上層に不可視化層としての機能を効果的に発揮させる観点では、15nm以上500nm以下であることが好ましい。
上記アンダーコート層は、基材面において、上記密着性向上層を設ける場合に、基材と密着性向上層の間に設けられてよい。ここで、PETフィルムなどのフィルムを基材として用いた場合など、基材に熱可塑性材料などが含まれていることがある。このような熱可塑性材料は、経時的に基材から外部に染み出す、所謂、ブリードアウトの問題を発生させる場合がある。ところが、基材上にアンダーコート層を形成することで、ブリードアウトの発生を抑止することができる。アンダーコート層の構成材料としては、アクリル樹脂を挙げることができる。アンダーコート層の厚みは適宜設計可能であるが1μm以上100μm以下であることが好ましい。
(実施例1)
光透過性基材として、300mm×400mm、厚み100μmのPET基材(東レ(株)製、ルミラーT60)を準備し、表面を清浄となるよう水洗処理した。
アンダーコート層の形成:
アクリレート化合物(4官能アクリレート)(東亞合成株式会社製、アロニックスM405)100重量部、イルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5重量部をイソブチルアルコールに溶解させた液(アンダーコート層形成液)を準備した。上記アンダーコート層形成液をバーコート法(松尾産業株式会社製、K303マルチコーター)により上記光透過性基材の一方面上に塗布して塗布膜を形成し、塗布膜に紫外線(波長365nm、照射エネルギー300mJ/m)を照射して、塗布膜を硬化させることにより、アンダーコート層(厚さ1μm)を形成した。アンダーコート層は、光透過性基材の片面側に形成された後、反対面側についても同様にして形成した。
密着性向上層の形成:
上述のとおり、光透過性基材の両面にアンダーコート層を形成した積層体を用い、その積層体の両面に二酸化ケイ素(SiO)をスパッタリング(株式会社 アルバック製、小型スパッタ装置)して二酸化ケイ素膜を形成し、これを密着性向上層とした。二酸化ケイ素膜からなる密着性向上層は、積層体の両面のいずれに形成されているものについても、厚みが30nmの層であった。
尚、上記光透過性基材に、タッチパネル部材が12面取りできるよう設計して以下のとおり作成し、そのうちの任意の一面を実施例1に用いるタッチパネル部材とした。尚、実施例1のタッチパネル部材における導電部および取出し線の形成パターンは、図1に示すタッチパネル部材20のパターンと同様とした。
透明電極の製版:
第一導電部および第二導電部を形成する導電部形成材料として、ITOを準備した。上記光透過性基材の一方側を第一面とし、他方側を第二面とし、第一面および第二面略全面に、導電部形成材料を用い、スパッタにより30nmの厚みの導電性膜を製膜した。続いて、上記導電性膜の上面に、ポジ感光性材料(AZマテリアルズ社製)を塗布して、1μmの厚みの感光性膜を形成した。そして、第一面側では、第一導電部のパターンに対応した露光マスクを感光性膜上に配置し、一方、第二面側では、第二導電部のパターンに対応した露光マスクを感光性膜上に配置し、光透過性基材の両面側から上記ポジ感光性材料に露光光を照射し、第一面および第二面において同時にパターン露光した。その後、露光マスクを取り除き、感光性膜を現像し、次いで、導電性膜をエッチングし、最後に第一面および第二面に残る感光性膜を除去することにより、第一面における第一導電部、および、第二面における第二導電部が、形成された透明電極積層体を作成した。尚、第一導電部および第二導電部の形成パターンは、図1に示す内容と同様に短冊状のパターンがX方向とY方向とに伸長し、平面視上、第一導電部と第二導電部とが略直交するパターンとした。
第二保護層の形成:
紫外線硬化性樹脂(住友スリーエム(株)社製のUV硬化粘着剤 LC−3200)を用い、上述で得た透明電極積層体の第二面にダイコーターでコーティングし、その後、紫外線(波長325nm、照射エネルギー1000mJ/m)を照射して硬化させ、第二導電部(厚み30nm)を覆う、第二保護層(厚み50nm)を形成した。
第一取出し部の形成:
スクリーン印刷機を準備し、該印刷機のステージに第二保護層を備える透明電極積層体を、第二保護層側が下面となるよう設置して固定した。該印刷機のスクリーン版には、第一取出し層の形成パターンがパターニングされているものを用いた。そして、取出し線形成用のインキとして、粒子径2μmの銀粒子と樹脂バインダとが溶剤のジエチレングリコールエチルエーテルアセテートで調合された銀ペーストを用い、第一面において、第一導電部の端部と電気的に接続される第一取出し線を、厚み10μm、線幅80μm、取出し線間の距離80μmとなるよう作成した。尚、銀ペーストを基材面に印刷した後、オーブンで130℃の条件で、加熱乾燥した。
第二保護層の剥離および第一保護層の形成:
続いて、第一面側に、第二保護層の形成方法と同様の方法および材料で、第一保護層を形成した。そして、第二保護層の端部を、基材面に対し略垂直方向に持ち上げて、第二保護層を剥離した。
第二取出し線の形成:
使用するスクリーン版を、第二取出し線の形成パターンでパターニングされているスクリーン版に変更したこと以外は、第一取出し線の形成と同様の方法および材料で、第二面に第二取出し線を、厚み10μm、線幅80μm、取出し線間の距離80μmとなるよう作成し、これを実施例1とした。
(実施例2)
第一保護層の形成材料を、紫外線硬化性樹脂から保護フィルム(PETフィルム(厚み100μm)PET基材(東レ(株)製、ルミラーT60)上に粘着層(厚み50μm)を備えるもの)に変更したこと以外は、実施例1と同様にタッチパネル部材を作成し、これを実施例2とした。
(実施例3)
第一取出し線を、銀・パラジウム・銅を含むAPC材料を用いて、以下に示すフォトリソグラフィ手法により形成し、またその厚みを100nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にタッチパネル部材を作成し、これを実施例3とした。上記第一取出し線は、基材面に上記APC材料をスパッタ法により金属含有膜を形成し、次いで、金属含有膜の上面に感光性材料をコーティングして感光性膜を形成した。続いて、感光性膜上に第一取出し線の形成パターンを有する露光用マスクを配置し、この状態で露光光として紫外線を照射し(波長365nm、照射エネルギー100mJ/m)、感光性膜をパターン露光した。その後、露光用マスクを取り除き、感光性膜を現像し、第一取出し線の形成パターンでパターニングし、さらに金属含有膜を酸性溶剤でエッチングし、最後に第一取出し線上に残る感光性膜を除去し、第一取出し線を形成した。
(実施例4)
第一取出し線を銀・パラジウム・銅を含むAPC材料を用いてフォトリソグラフィ手法により形成し、またその厚みを100nmに変更したこと以外は、実施例2と同様にタッチパネル部材を作成し、これを実施例4とした。
(比較例1)
第一保護層および第二保護層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にタッチパネル部材を作成し、これを比較例1とした。
上述のとおり作成した、実施例1〜実施例4および比較例1について、以下のとおり評価を行なった。尚、評価結果は、表1に示す。
評価1:
第一面および第二面における傷の有無の評価について、第一面および第二面を目視し、外観における傷の有無について評価した。
評価2:
作成されたタッチパネル部材の配線の導通確認評価として、テスター(Custom社製、CDM−03D)を用い、導電部ごとに断線しているか否かを確認した。
評価3:
第一面における表面変形発生評価として、第二導電部を印刷形成し、印刷面を加熱乾燥した後、第一面に表面変形が発生しているか否かを目視で確認した。
上述する第一面および第二面における傷の有無の評価および配線の導通確認評価から、実施例はいずれも、良好な結果を示し、第一導電部を形成する前に、第二保護層を形成し、また第二導電部を印刷形成する前に、第一保護層を形成したことにより、確実に、基材の両面側が保護されていることが確認された。一方、比較例1は、第一および第二の保護層を設けなかったことにより、両面側に傷が確認され、また断線が確認された。
第一面における表面変形発生評価では、実施例2のみ、基材の表面変化が目視により確認された。これは、厚みの大きい第一導電部を備える第一面を保護するために、保護フィルムを使用したことによって基材面と該保護フィルムとの間に空気が入り込み、これが第二導電部の印刷形成時における熱によって、膨張したことによるものと推察された。一方、同様に、第一保護層として保護フィルムを用いた実施例4では、表面変化の有無は、確認されなかった。これは、実施例4における第一導電部の厚みが充分に小さかったため、第一保護層として保護フィルムを用いても、基材と保護フィルムとの間に空気が含まれることがなかったためと思われた。したがって、本発明において、厚みの大きい導電部を覆って保護層を設ける場合には、特に、塗工型の樹脂材料を用いることが望ましいことが理解される。
Figure 0005618083
1 基材
2 第一導電部
3 第一透明電極
4 アクティブエリア
5 非アクティブエリア
6 第一取出し線
7 第一端子
8 第二導電部
9 第二透明電極
10 第二取出し線
11 第二端子
16 接続部
20 タッチパネル部材
21 第一面
22 第二面
23 第二保護層
24 第一保護層
30 透明電極積層体
40 第一保護層付きタッチパネル部材
50 印刷機ステージ
51 スキージ
52 スキージ保持部
53 インキ
54 スクリーン版
55 金属含有膜
56 感光性膜
57 露光用マスク
57’ 遮光部
57’’ 露光マスク用ガラス基材

Claims (6)

  1. 基材の両面側それぞれに、複数の導電部からなる透明電極と上記導電部の端部の少なくとも一方側において電気的に接続される複数の取出し線を備えるタッチパネル部材の製造方法であって、
    基材の一方の面である第一面上に複数の第一導電部からなる第一透明電極を形成するとともに、上記基材の他方の面である第二面上に複数の第二導電部からなる第二透明電極を形成する透明電極形成工程と、
    上記透明電極形成工程後に実施される工程であって、第一導電部の端部に電気的に接続される第一取出し線を第一面上に形成する第一取出し線形成工程と、
    上記第一取出し線形成工程後に実施される工程であって、第二導電部の端部に電気的に接続される第二取出し線を第二面上に形成する第二取出し線形成工程と、を備え、
    透明電極形成工程が、
    基材の第一面上に成膜された第1導電性膜と、上記第1導電性膜上に成膜された第1感光性膜と、基材の第二面上に成膜された第2導電性膜と、上記第2導電性膜上に成膜された第2感光性膜と、を有する積層体を準備する過程と、
    上記第1感光性膜上に第1マスクを配置するとともに上記第2感光性膜上に第2マスクを配置した状態で上記第1感光性膜および上記第2感光性膜を同時にパターン露光して、上記第1感光性膜および上記第2感光性膜をパターニングする過程と、
    上記第1感光性膜および上記第2感光性膜がパターニングされた積層体をエッチングし、上記第1導電性膜をパターニングして上記第1透明電極を形成するとともに、上記第2導電性膜をパターニングして上記第2透明電極を形成する過程を、この順に含んでおり、
    下記手段1および/または下記手段2をさらに備えることを特徴とするタッチパネル部材の製造方法。
    手段1:透明電極形成工程後、第一取出し線形成工程前において、第二面略全面を覆い、膜厚が第二透明電極の膜厚を超える厚みである第二保護層を形成する第二保護層形成工程を備え、第一取出し線形成工程後、第二取出し線形成工程前において、第二保護層剥離工程を備え、且つ、第一取出し線形成工程において第一取出し線を印刷形成する。
    手段2:第一取出し線形成工程後、第二取出し線形成工程前において、第一面略全面を覆い、膜厚が第一透明電極および第一取出し線の膜厚を超える厚みである第一保護層を形成する第一保護層形成工程を備え、且つ、第二取出し線形成工程において第二取出し線を印刷形成する。
  2. 第二取出し線形成工程後に、第一保護層を剥離する第一保護層剥離工程を備える請求項1に記載のタッチパネル部材の製造方法。
  3. 第一保護層剥離工程を実施し、且つ、第二保護層剥離工程を実施しない場合において、略四角形状の基材を準備し、
    透明電極形成工程において、第一透明電極を、第一の方向に伸長する複数の第一導電部からなるよう構成し、且つ、第二透明電極を、第一の方向に略直交する第二の方向に伸長する複数の第二導電部からなるよう構成し、
    第一取出し線形成工程において、第一取出し線を、複数の第一導電部共通のいずれか一方に特定される端部に電気的に接続させるとともに、上記特定される端部に最も近い基材の一辺側まで伸長させ、短尺配線となるよう形成し、
    第二取出し線形成工程において、第二取出し線を、複数の第二導電部の少なくともいずれか一方の端部に電気的に接続させるとともに、第一取出し線が伸長する基材の一辺側まで伸長させ、長尺配線となるよう形成することを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル部材の製造方法。
  4. 第一保護層剥離工程を実施せず、且つ、第二保護層剥離工程を実施する場合において、
    略四角形状の基材を準備し、
    透明電極形成工程において、第一透明電極を、第一の方向に伸長する複数の第一導電部からなるよう構成し、且つ、第二透明電極を、第一の方向に略直交する第二の方向に伸長する複数の第二導電部からなるよう構成し、
    第一取出し線形成工程において、第一取出し線を、複数の第一導電部の少なくともいずれか一方の端部に電気的に接続させるとともに、複数の第二導電部共通のいずれか一方に特定される端部に近い基材の一辺側まで伸長させ、長尺配線となるよう形成し、
    第二取出し線形成工程において、第二取出し線を、第二導電部の端部であって、上記第一取出し線が伸長する基材の一辺側寄りの端部に電気的に接続させるとともに、該基材の一辺側まで伸長させ、短尺配線となるよう形成することを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル部材の製造方法。
  5. 第一保護層形成工程が、第一面略全面に硬化型樹脂を塗布し、塗布した面に電離線または熱エネルギーを照射することによって保護層を形成する工程であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のタッチパネル部材の製造方法。
  6. 第二保護層形成工程が、第二面略全面上に硬化型樹脂を塗布し、塗布面に電離線または熱エネルギーを照射することによって保護層を形成する工程であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のタッチパネル部材の製造方法。
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