JP5617753B2 - バネ荷重調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スプリングのバネ荷重の調整を行なうバネ荷重調整装置に関する。
(背景技術1)
バネ荷重調整装置は、内周に雌ネジが形成された雌ネジ部材(例えば、スプール弁のスリーブ等)にアジャスタスクリュ(調整ネジ)を螺合し、雌ネジ部材に対するアジャスタスクリュの螺合量を調整することにより、アジャスタスクリュにより押圧されるスプリングのバネ荷重の調整を行なうことができる。
(問題点1)
アジャスタスクリュは、雌ネジ部材に螺合するものであるため、雌ネジと雄ネジとの間には螺合のための隙間(螺合隙間:ネジ隙間)が存在する。
この螺合隙間の存在によって、雌ネジ部材に螺合したアジャスタスクリュは、螺合方向(アジャスタスクリュの軸方向)に対して少量のガタツキが生じる。
即ち、ドライバー工具で調整を行なう際には、螺合隙間の存在によりアジャスタスクリュがスプリング側に寄り、調整後にドライバー工具を外すと、スプリングの復元力によりアジャスタスクリュが反スプリング側に寄る。従って、調整後にバネ荷重が変わってしまい、調整特性にバラツキが生じてしまう。
(背景技術2)
また、調整を行なった後のアジャスタスクリュが振動等の要因によって回動すると、調整したバネ荷重が狂ってしまう。
そこで、調整を行なった後に、アジャスタスクリュを雌ネジ部材に固定し、調整後にアジャスタスクリュが回動することを防ぐ技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の技術には、調整を行なった後に、接着剤やカシメにより、アジャスタスクリュを回り止め固定することが開示されている。
(問題点2)
調整後に接着剤を用いてアジャスタスクリュを固定する技術(雄ネジと雌ネジの間に接着剤を塗布して硬化させる技術)では、上記問題点1を回避するために、接着剤が硬化するまでドライバー工具で調整した状態を保持し続ける必要があり、生産性が悪い。
また、調整後にカシメを用いてアジャスタスクリュを固定する技術(雌ネジ部材に加圧力を加えて雌ネジを内径方向へ塑性変形させる技術)では、雌ネジが内径側に押されることで、螺合隙間の存在によりアジャスタスクリュが軸方向へ移動してしまい、調整特性にバラツキが生じてしまう。
特開平9−166238号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、生産性に優れ、調整特性のバラツキを抑えて、アジャスタスクリュを雌ネジ部材に固定できるバネ荷重調整装置の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段は、先ず第1螺合工程(仮調整工程)により、雌ネジ部材に対してアジャスタスクリュを螺合させる。
この第1螺合工程では、雌ネジと雄ネジの間の螺合隙間の存在により、雌ネジ部材に対してアジャスタスクリュを容易に螺合させることができる。
次に、第1カシメ工程(仮カシメ工程)により、雌ネジを1箇所で内径方向へ塑性変形させて、雌ネジと雄ネジの螺合隙間を減らす。
この第1カシメ工程により、雌ネジと雌ネジの螺合部において、ネジ山の頂部とネジ谷の境部が略合致するため、アジャスタスクリュの軸方向ガタツキが抑えられる。
次に、第2螺合工程(本調整工程)により、雌ネジ部材に対するアジャスタスクリュの螺合量を可変させて、スプリングのバネ荷重の調整を行なう。
上記の第1カシメ工程により、螺合隙間が減らされて、ネジ山の頂部とネジ谷の境部が略合致しているため、調整後にドライバー工具を外しても、アジャスタスクリュの軸方向の移動が抑えられる。即ち、調整後にドライバー工具を外しても、調整後のバネ荷重の変動が抑えられ、調整特性にバラツキが生じ難い。
次に、第2カシメ工程(本カシメ工程)により、雌ネジを上記の1個所で内径方向へ塑性変形させて、雌ネジを雄ネジに押し付けてアジャスタスクリュを雌ネジ部材に固定する。
上記の第1カシメ工程により、螺合隙間が減らされて、ネジ山の頂部とネジ谷の境部が略合致しているため、調整後に雌ネジを内径側にカシメても、アジャスタスクリュの軸方向の移動が抑えられる。即ち、調整後にカシメによりアジャスタスクリュを固定しても、調整後のバネ荷重の変動が抑えられ、調整特性にバラツキが生じ難い。
このように、請求項1のバネ荷重調整装置では、接着剤を用いずにカシメによりアジャスタスクリュを固定するため、生産性に優れる。
また、請求項1のバネ荷重調整装置では、第1カシメ工程により螺合隙間を減らした後に、スプリングのバネ荷重の調整と、カシメによるアジャスタスクリュの固定とを行なうため、調整特性のバラツキを抑えて、アジャスタスクリュを雌ネジ部材に固定することができる。
即ち、請求項1のバネ荷重調整装置は、生産性に優れ、調整特性のバラツキを抑えて、アジャスタスクリュを雌ネジ部材に固定することができる。
[請求項2の手段]
請求項2は、第1カシメ工程において雌ネジに加圧力を加えるカシメ位置と、第2カシメ工程において雌ネジに加圧力を加えるカシメ位置とが、同じ位置である。
このように、同じ位置で2つのカシメが行なわれるため、2回目のカシメによる雌ネジ部材の塑性変形によってアジャスタスクリュが軸方向へ移動する不具合が生じない。
即ち、第1カシメ工程で螺合隙間をつめた部位を、第2カシメ工程でカシメるため、第2カシメ工程によってバネ荷重が変わる不具合がない。
[請求項3、4の手段]
請求項3、4は、第1カシメ工程において雌ネジに加圧力を加えるカシメ範囲を広くし、第2カシメ工程において雌ネジに加圧力を加えるカシメ範囲を狭くするものである。
第1カシメ工程では、広い範囲をカシメるため、加圧力のバラツキに対する雌ネジ部材の塑性変形のバラツキを抑えることができ、螺合隙間を安定して減らすことができる。
第2カシメ工程では、狭い範囲をカシメるため、確実に雌ネジを雄ネジに圧迫させることができ、調整後にアジャスタスクリュが緩む不具合を確実に防ぐことができる。
[請求項5の手段]
請求項5の雌ネジ部材は、雌ネジをカシメによって内径方向へ塑性変形させるための薄肉部を備える。
薄肉部を設けたことで、雌ネジを内径方向へ容易に塑性変形させることができる。
(a)電磁スプール弁におけるカシメ位置の断面図、(b)電磁スプール弁におけるカシメ位置の平面図、(c)電磁スプール弁におけるカシメ位置の側面図である。 (a)第1カシメ工程の説明図、(b)第2カシメ工程の説明図である。
図面を参照して[発明を実施するための形態]を説明する。
バネ荷重調整装置1は、内周に雌ネジ2が形成された雌ネジ部材3と、雌ネジ2に螺合する雄ネジ4が形成されたアジャスタスクリュ5とを具備し、
雌ネジ部材3に対してアジャスタスクリュ5の螺合量を調整することで、アジャスタスクリュ5により押圧されるスプリング6のバネ荷重の調整を行なうものである。
このバネ荷重調整装置1は、
雌ネジ部材3に対してアジャスタスクリュ5を所定量螺合させる第1螺合工程(仮調整工程)と、
雌ネジ2を内径方向へ塑性変形させて、雌ネジ2と雄ネジ4の螺合隙間を減らす第1カシメ工程(仮カシメ工程)と、
雌ネジ部材3に対するアジャスタスクリュ5の螺合量を可変させて、スプリング6のバネ荷重の調整を行なう第2螺合工程(本調整工程)と、
雌ネジ2を内径方向へ塑性変形させて、雌ネジ2を雄ネジ4に押し付けてアジャスタスクリュ5を雌ネジ部材3に固定する第2カシメ工程(本カシメ工程)と、
を用いて製造される。
本発明が適用された具体的な一例(実施例)を、図面を参照して説明する。以下における実施例は具体的な一例を示すものであって、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
なお、以下の実施例において上記[発明を実施するための形態]と同一符号は、同一機能物を示すものである。
この実施例は、電磁スプール弁7におけるバネ荷重調整装置1に本発明を適用したものである。
電磁スプール弁7は、スプール弁8と、このスプール弁8を駆動するリニアソレノイド9とを、軸方向に結合したものである。
電磁スプール弁7の用途は限定されるものではないが、図1では具体例として車両用自動変速機の油圧制御装置に用いられる電磁油圧制御弁を示す。
スプール弁8の基本構造は周知なものであり、
・略円筒形状を呈するスリーブ3(雌ネジ部材の一例)と、
・このスリーブ3の内部で軸方向に摺動自在に支持されるスプール10と、
・このスプール10をリニアソレノイド9が配置される側(図1左側)へ付勢するスプリング6と、
を備えて構成される。
なお、図1では、具体例としてノーマリー・クローズ・タイプ(リニアソレノイド9の通電停止時に出力ポート11が排圧されるタイプ)のスプール弁8を示すが、限定されるものではなく、図面とは異なり、ノーマリー・オープン・タイプ(リニアソレノイド9の通電停止時に出力ポート11に最大油圧が発生するタイプ)のスプール弁8であっても良い。
スプリング6は、筒状に螺旋形成された圧縮コイルスプリングであり、リニアソレノイド9の駆動力に抗してスプール10をリニアソレノイド9側(図1左側)へ付勢するバネ力を発生する。
スリーブ3の反リニアソレノイド9側(図1右端)には、スプリング6のバネ荷重の調整を行なうバネ荷重調整装置1(調整手段)が設けられている。このバネ荷重調整装置1の詳細は後述する。
リニアソレノイド9は、通電量に応じた起磁力により、スプリング6の付勢力に抗してスプール10を図示右側へ変位させる駆動手段であり、通電により起磁力を発生するコイル12、このコイル12の磁束ループを形成する固定磁気回路(ステータ13およびヨーク14)、およびコイル12の発生磁力(磁気吸引力)によってスプール10に図示右方向の変位力を与えるプランジャ15等を備えて構成される。
なお、図1に示すリニアソレノイド9の断面構造は、具体的な一例を示すものであって、限定されるものではない。
リニアソレノイド9は、図示しない電子制御装置(AT−ECU等)によって制御される。この電子制御装置は、デューティ比制御等によってリニアソレノイド9へ与える駆動電流を制御するものであり、コイル12への通電量を制御することによって、スプール10の軸方向位置をコントロールして、各ポートの開閉や連通度合の調整を行ない、出力ポート11に所望の出力油圧を発生させる。
(バネ荷重調整装置1の説明)
このように、電磁スプール弁7は、電子制御装置から与えられる駆動電流に応じた出力油圧を発生させる。
ここで、電子制御装置から与えられる駆動電流に応じた出力油圧を発生させるには、スプリング6のバネ荷重を、予め設定した値に調整しておく必要がある。
スプリング6のバネ荷重の調整を行なう手段として、スリーブ3の反リニアソレノイド9側(図1右端)には、バネ荷重調整装置1が設けられている。
バネ荷重調整装置1は、スリーブ3と、このスリーブ3に螺合するアジャスタスクリュ5とで構成される。
具体的に、スリーブ3の反リニアソレノイド9側(図1右端)の内周には、雌ネジ2が形成されている。
一方、アジャスタスクリュ5の外周には、スリーブ3の雌ネジ2に螺合する雄ネジ4が形成されている。また、アジャスタスクリュ5の外側端面(図1右端に向く面)には、ドライバー工具が嵌まり合う工具係合部16が設けられている。なお、図1には、工具係合部16の一例として六角穴を示すが、限定されるものではない。
そして、スリーブ3に対するアジャスタスクリュ5の螺合量(ねじ込み量)をドライバー工具で調整することで、スリーブ3に対するアジャスタスクリュ5の軸方向位置の調整が行なわれ、スプール10とアジャスタスクリュ5の間(バネ室)に圧縮配置されたスプリング6のバネ荷重の調整が行なわれる。
この実施例のバネ荷重調整装置1には、調整特性のバラツキを抑えて、アジャスタスクリュ5をスリーブ3に固定する調整固定技術が採用されている。
この調整固定技術を説明する。
この実施例の電磁スプール弁7は、第1螺合工程→第1カシメ工程→第2螺合工程→第2カシメ工程を用いて製造される。
(第1螺合工程の説明)
第1螺合工程(仮調整工程)は、ドライバー工具を用い、スリーブ3に対してアジャスタスクリュ5を所定量螺合させるものである。
ここで、雌ネジ2と雄ネジ4は、例えばJIS等のネジ規格を用いて製造されたものであり、雌ネジ2と雄ネジ4の間には、螺合に適した螺合隙間が形成されている。
このため、この第1螺合工程では、雌ネジ2と雄ネジ4の間の螺合隙間の存在により、スリーブ3に対してアジャスタスクリュ5を容易に所定量螺合させることができる。
(第1カシメ工程の説明)
第1カシメ工程(仮カシメ工程)は、図2(a)に示すように、雌ネジ2の一部を内径方向へ塑性変形させて、雌ネジ2と雄ネジ4の間の螺合隙間を減らすものである。
具体的に、この第1カシメ工程では、雌ネジ2の一部を内径方向へ塑性変形させることで、径方向の螺合隙間を減らし、軸方向の螺合隙間も減らすものであり、
図2(a)に示すように、
(i)カシメにより加圧された側(図示上側)の雌ネジ2と雄ネジ4のネジ山の頂部とネジ谷の境部を略一致させることができるとともに、
(ii)カシメにより加圧された側とは径方向の反対側(図示下側)の雌ネジ2と雄ネジ4のネジ山の頂部とネジ谷の境部を略一致させることができる。
ここで、スリーブ3における反リニアソレノイド9側(図1右端)の外周面(雌ネジ2の外周面)には、雌ネジ2をカシメによって内径方向へ塑性変形させるための薄肉部17が予め設けられている。
この薄肉部17の周方向(スリーブ3の外周面における周方向)の中心部Aは、最も肉厚が薄くなっており、この中心部A(カシメ位置)を内径方向に加圧することで、雌ネジ2を内径方向へ容易に塑性変形させることができる。
図2に示すように、第1カシメ工程において薄肉部17にカシメ力を付与する第1カシメパンチ18のカシメ範囲(押圧面積)は、第2カシメ工程において薄肉部17にカシメ力を付与する第2カシメパンチ19のカシメ範囲(押圧面積)より広く設けられている。
このように、第1カシメ工程では、広い範囲をカシメるため、加圧力のバラツキに対するスリーブ3の塑性変形のバラツキ(薄肉部17の変形のバラツキ)を抑えることができ、螺合隙間を安定して減らすことができる。
(第2螺合工程の説明)
第2螺合工程(本調整工程)は、ドライバー工具を用い、スリーブ3に対するアジャスタスクリュ5の螺合量を可変させて、スプリング6のバネ荷重を目標のバネ荷重に調整するものである。
上述したように、第1カシメ工程によってスリーブ3とアジャスタスクリュ5の螺合隙間が減らされて、雌ネジ2と雄ネジ4のネジ山の頂部とネジ谷の境部が略一致しているため、調整後にドライバー工具を外しても、アジャスタスクリュ5の軸方向の移動が抑えられる。即ち、調整後にドライバー工具を外しても、調整後のバネ荷重の変動が抑えられ、調整特性にバラツキが生じない。
(第2カシメ工程の説明)
第2カシメ工程(本カシメ工程)は、図2(b)に示すように、雌ネジ2の一部をさらに内径方向へ塑性変形させて、雌ネジ2の一部を雄ネジ4に強く押し付けてアジャスタスクリュ5をスリーブ3に固定するものである。
上述したように、第1カシメ工程によってスリーブ3とアジャスタスクリュ5の螺合隙間が減らされて、雌ネジ2と雄ネジ4のネジ山の頂部とネジ谷の境部が略一致しているため、調整後に雌ネジ2を内径側にカシメても、アジャスタスクリュ5の軸方向の移動が抑えられる。即ち、調整後にカシメによりアジャスタスクリュ5を固定しても、調整後のバネ荷重の変動が抑えられ、調整特性にバラツキが生じない。
ここで、この第2カシメ工程におけるカシメ位置は、第1カシメ工程におけるカシメ位置と同じ位置である。
即ち、第1カシメ工程と第2カシメ工程は、ともに薄肉部17の中心部Aにカシメ力を付与するものである。
このように、同じ位置で2つのカシメが行なわれるため、2回目のカシメによる雌ネジ2の塑性変形によってアジャスタスクリュ5が軸方向へ移動する不具合が生じない。
即ち、第1カシメ工程で螺合隙間をつめた部位を、第2カシメ工程でカシメるため、バネ荷重が変わる不具合がない。
また、第2カシメ工程において薄肉部17にカシメ力を付与する第2カシメパンチ19のカシメ範囲は、第1カシメ工程において薄肉部17にカシメ力を付与する第1カシメパンチ18のカシメ範囲より狭く設けられている。
このように、第2カシメ工程では、狭い範囲をカシメるため、確実に雌ネジ2を雄ネジ4に圧迫させることができ、調整後にアジャスタスクリュ5が緩む不具合を確実に防ぐことができる。
上記の実施例では、雌ネジ部材(実施例ではスリーブ3)の1箇所をカシメる例を示したが、2箇所以上の複数箇所をカシメても良い。あるいは、雌ネジ部材3の全周に薄肉部17(環状薄肉部)を設けて、雌ネジ2を全周に亘って縮径して、第1カシメ工程と第2カシメ工程を実施しても良い。
上記の実施例では、車両用自動変速機の油圧制御装置に用いられる電磁スプール弁7に本発明を適用する例を示したが、例えば、VVT(バルブタイミング可変装置)のOCV(オイルフローコントロールバルブ)など、自動変速機以外の他の電磁スプール弁7に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、電磁スプール弁7に本発明を適用する例を示したが、電磁スプール弁7に限定されるものではなく、アジャスタスクリュ5によってバネ荷重の調整を行なうものであれば、他のバネ荷重調整装置1に本発明を適用しても良い。
1 バネ荷重調整装置
2 雌ネジ
3 スリーブ(雌ネジ部材)
4 雄ネジ
5 アジャスタスクリュ
6 スプリング
7 電磁スプール弁
9 リニアソレノイド
17 薄肉部

Claims (5)

  1. 内周に雌ネジ(2)が形成された雌ネジ部材(3)と、前記雌ネジ(2)に螺合する雄ネジ(4)が形成されたアジャスタスクリュ(5)とを具備し、
    前記雌ネジ部材(3)に対して前記アジャスタスクリュ(5)の螺合量を調整することで、前記アジャスタスクリュ(5)により押圧されるスプリング(6)のバネ荷重の調整を行なうバネ荷重調整装置(1)において、
    このバネ荷重調整装置(1)は、
    前記雌ネジ部材(3)に対して前記アジャスタスクリュ(5)を螺合させる第1螺合工程と、
    前記雌ネジ(2)を1箇所で内径方向へ塑性変形させて、前記雌ネジ(2)と前記雄ネジ(4)の隙間を減らす第1カシメ工程と、
    前記雌ネジ部材(3)に対する前記アジャスタスクリュ(5)の螺合量を可変させて、前記スプリング(6)のバネ荷重の調整を行なう第2螺合工程と、
    前記雌ネジ(2)を前記1個所で内径方向へ塑性変形させて、前記雌ネジ(2)を前記雄ネジ(4)に押し付けて前記アジャスタスクリュ(5)を前記雌ネジ部材(3)に固定する第2カシメ工程と、
    を用いて製造されることを特徴とするバネ荷重調整装置。
  2. 内周に雌ネジ(2)が形成された雌ネジ部材(3)と、前記雌ネジ(2)に螺合する雄ネジ(4)が形成されたアジャスタスクリュ(5)とを具備し、
    前記雌ネジ部材(3)に対して前記アジャスタスクリュ(5)の螺合量を調整することで、前記アジャスタスクリュ(5)により押圧されるスプリング(6)のバネ荷重の調整を行なうバネ荷重調整装置(1)において、
    このバネ荷重調整装置(1)は、
    前記雌ネジ部材(3)に対して前記アジャスタスクリュ(5)を螺合させる第1螺合工程と、
    前記雌ネジ(2)を内径方向へ塑性変形させて、前記雌ネジ(2)と前記雄ネジ(4)の隙間を減らす第1カシメ工程と、
    前記雌ネジ部材(3)に対する前記アジャスタスクリュ(5)の螺合量を可変させて、前記スプリング(6)のバネ荷重の調整を行なう第2螺合工程と、
    前記雌ネジ(2)を内径方向へ塑性変形させて、前記雌ネジ(2)を前記雄ネジ(4)に押し付けて前記アジャスタスクリュ(5)を前記雌ネジ部材(3)に固定する第2カシメ工程と、
    を用いて製造されるものであり、
    前記第1カシメ工程において前記雌ネジ(2)に加圧力を加えるカシメ位置と、前記第2カシメ工程において前記雌ネジ(2)に加圧力を加えるカシメ位置とは、同じ位置であることを特徴とするバネ荷重調整装置。
  3. 内周に雌ネジ(2)が形成された雌ネジ部材(3)と、前記雌ネジ(2)に螺合する雄ネジ(4)が形成されたアジャスタスクリュ(5)とを具備し、
    前記雌ネジ部材(3)に対して前記アジャスタスクリュ(5)の螺合量を調整することで、前記アジャスタスクリュ(5)により押圧されるスプリング(6)のバネ荷重の調整を行なうバネ荷重調整装置(1)において、
    このバネ荷重調整装置(1)は、
    前記雌ネジ部材(3)に対して前記アジャスタスクリュ(5)を螺合させる第1螺合工程と、
    前記雌ネジ(2)を内径方向へ塑性変形させて、前記雌ネジ(2)と前記雄ネジ(4)の隙間を減らす第1カシメ工程と、
    前記雌ネジ部材(3)に対する前記アジャスタスクリュ(5)の螺合量を可変させて、前記スプリング(6)のバネ荷重の調整を行なう第2螺合工程と、
    前記雌ネジ(2)を内径方向へ塑性変形させて、前記雌ネジ(2)を前記雄ネジ(4)に押し付けて前記アジャスタスクリュ(5)を前記雌ネジ部材(3)に固定する第2カシメ工程と、
    を用いて製造されるものであり、
    前記第1カシメ工程において前記雌ネジ(2)に加圧力を加えるカシメ範囲は、前記第2カシメ工程において前記雌ネジ(2)に加圧力を加えるカシメ範囲より広いことを特徴とするバネ荷重調整装置。
  4. 請求項2に記載のバネ荷重調整装置(1)において、
    前記第1カシメ工程において前記雌ネジ(2)に加圧力を加えるカシメ範囲は、前記第2カシメ工程において前記雌ネジ(2)に加圧力を加えるカシメ範囲より広いことを特徴とするバネ荷重調整装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のバネ荷重調整装置(1)において、
    前記雌ネジ部材(3)は、前記雌ネジ(2)をカシメによって内径方向へ塑性変形させるための薄肉部(17)を備えることを特徴とするバネ荷重調整装置。
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