JP5617470B2 - 塵埃処理装置、撮像装置、撮影レンズおよび塵埃処理プログラム - Google Patents

塵埃処理装置、撮像装置、撮影レンズおよび塵埃処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、塵埃処理装置、撮像装置、撮影レンズおよび塵埃処理プログラムに関する。
デジタルカメラにおいて、開放絞りで撮影された撮影データと小絞りで撮影された撮影データを比較して、光学カバーガラスに付着した塵埃の存在を確認する技術が知られている。特に、塵埃が存在する場合には、光学カバーガラスを振動させて塵埃を除去する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2007−336433号公報
撮影光路中に存在する塵埃の状態を考慮しなければ、例えば光学カバーガラスを振動しても当該塵埃を除去することができず、単に電力を消耗してしまう結果となる。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様における塵埃処理装置は、撮影光路に存在する塵埃を検証するために撮影された検証用画像データを取得する画像データ取得部と、塵埃に起因して画像データに生じる陰影領域の大きさおよびコントラストと、撮影光路を通過して入射する被写体像の結像面から塵埃までの距離との関係を表す参照情報を取得する参照情報取得部と、参照情報を参照して、検証用画像データに生じた陰影領域に対応する塵埃の結像面からの距離を判定する判定部と、判定部による判定結果に基づいて予め定められた処理を実行する処理部とを備え、判定部は、陰影領域を解析することにより塵埃の種類を判断し、判断した種類に対応する参照情報を参照する。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の態様における撮像装置は、上記塵埃処理装置を含み、検証用画像データを撮影する検証画像撮影モードと、被写体画像としての本画像データを撮影する本画像撮影モードとを切り替えるモード切替部を備える。
また、上記課題を解決するために、本発明の第3の態様における撮影レンズは、上記塵埃処理装置または上記撮像装置によって用いられる参照情報を記憶する記憶部を備える。
上記課題を解決するために、本発明の第4の態様における塵埃処理プログラムは、撮影光路に存在する塵埃を検証するために撮影された検証用画像データを取得する画像データ取得ステップと、塵埃に起因して画像データに生じる陰影領域の大きさおよびコントラストと、撮影光路を通過して入射する被写体像の結像面から塵埃までの距離との関係を表す参照情報を取得する参照情報取得ステップと、参照情報を参照して、検証用画像データに生じた陰影領域に対応する塵埃の結像面からの距離を判定する判定ステップと、判定ステップによる判定結果に基づいて予め定められた処理を実行する処理ステップとをコンピュータに実行させ、判定ステップは、陰影領域を解析することにより塵埃の種類を判断し、判断した種類に対応する参照情報を参照する。
上記課題を解決するために、本発明の第5の態様における塵埃処理装置は、撮影光路に存在する塵埃を検証するために撮影された検証用画像データを取得する画像データ取得部と、塵埃に起因して画像データに生じる陰影領域の大きさおよびコントラストと、撮影光路を通過して入射する被写体像の結像面から塵埃までの距離との関係を表す参照情報を取得する参照情報取得部と、参照情報を参照して、検証用画像データに生じた陰影領域に対応する塵埃の結像面からの距離を判定する判定部と、判定部による判定結果に基づいて予め定められた処理を実行する処理部とを備え、参照情報取得部は、検証用画像データが撮影された時に用いられた撮影レンズに対応する参照情報を取得する。なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
一眼レフカメラの要部断面図である。 一眼レフカメラのシステム構成を概略的に示すブロック図である。 塵埃に起因して画像データに生じる陰影を説明する図である。 塵埃の付着領域を示す一眼レフカメラの断面模式図である。 粉塵性塵埃により画像データに生じた陰影と、当該粉塵性塵埃の付着領域の関係を示す図である。 液状性塵埃により画像データに生じた陰影と、当該液状性塵埃の付着領域の関係を示す図である。 塵埃が異形状である場合の判定手法を説明する図である。 塵埃処理の全体を示すフロー図である。 検証用画像データを撮影して取得するフロー図である。 塵埃データを作成するフロー図である。 塵埃判定と、判定に伴う処理のフロー図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る一眼レフカメラ10の要部断面図である。一眼レフカメラ10は、レンズユニット20とカメラユニット30が組み合わされて撮像装置として機能する。
レンズユニット20は、光軸11に沿って配列されたレンズ群21を備える。レンズ群21は、入射される被写体光束をカメラユニット30へ導く。図においては、レンズ群を構成するレンズとして前玉22および後玉23の他に、フォーカスレンズ24、ズームレンズ25等が含まれる。フォーカスレンズ24、ズームレンズ25は、それぞれ焦点調整、画角調整の指示に応じて光軸方向に移動できるように構成されている。前玉22は、レンズ群21のうち最も被写体側に配されるレンズであり、後玉23は、最もカメラユニット30側に配されるレンズである。
レンズ群21は、鏡筒26に支持されている。前玉22と後玉23はそれぞれ外界と接し得るが、この間の囲まれた空間に配されたフォーカスレンズ24、ズームレンズ25等は、外側から直接的に触れることができない。また、絞り調整の指示に応じて駆動される絞り28も、前玉22と後玉23に囲まれた空間内で光軸11に沿って配置されている。
鏡筒26は、レンズ回路基板27を支持しており、レンズ回路基板27は、レンズユニット20を制御する各種回路、電子素子等を搭載している。レンズユニット20は、カメラユニット30との接続部にレンズマウント29を備え、カメラユニット30が備えるカメラマウント31と係合して、カメラユニット30と一体化する。レンズマウント29とカメラマウント31はそれぞれ通信端子を備えており、マウント同士が係合したときに互いの通信端子が接続される。これにより、レンズ回路基板27に搭載された各種回路、電子素子等は、カメラユニット30側と電気的に接続される。
カメラユニット30は、レンズユニット20から入射される被写体光束を反射するメインミラー32と、メインミラー32で反射された被写体光束が結像するピント板33を備える。メインミラー32は、ミラーボックス35の内部でメインミラー回転軸34周りに揺動して、光軸11を中心とする被写体光束中に斜設される反射状態と、被写体光束から退避する退避状態を取り得る。メインミラー回転軸34は、ミラーボックス35の側壁に支持される。
ピント板33は、撮像素子36の受光面と共役の位置に配置されている。ピント板33で結像した被写体像は、ペンタプリズム37で正立像に変換され、接眼光学系38を介してユーザに観察される。また、ペンタプリズム37の射出面上方には測光センサ39が配置されており、被写体像の輝度分布を検出する。
斜設状態におけるメインミラー32の光軸11の近傍領域は、ハーフミラーとして形成されており、入射される被写体光束の一部が透過する。透過した被写体光束は、メインミラー32と連動して揺動するサブミラー40で反射されて、合焦光学系41へ導かれる。合焦光学系41を通過した被写体光束は、合焦センサ42へ入射される。合焦センサ42は、受光した被写体光束から位相差信号を検出する。なお、サブミラー40は、メインミラー32が被写体光束から退避する場合は、メインミラー32に連動して被写体光束から退避する。
斜設されたメインミラー32の後方には、光軸11に沿って、フォーカルプレーンシャッタ43、光学ローパスフィルタ44、撮像素子ユニット45が配列されている。撮像素子ユニット45は、撮像素子36、撮像素子36を収容するパッケージ46およびカバーガラス47を主な構成要素とする。したがって被写体光束は、レンズ群21を透過してカメラユニットへ入射し、メインミラー32およびサブミラー40が退避状態となったミラーボックス35の内部と開放状態のフォーカルプレーンシャッタ43を通過し、光学ローパスフィルタ44およびカバーガラス47を透過して、撮像素子36の受光面で結像する。すなわち、この被写体光束の光路が撮影光路となる。
光学ローパスフィルタ44は、弾性を有するパッキン48を介して撮像素子ユニット45に支持されている。また、光学ローパスフィルタ44には、圧電素子49が貼着されており、圧電素子49は、パッキン48による支持と協働して、光学ローパスフィルタ44を高周波で振動させることができる。これにより、光学ローパスフィルタ44の表面に付着した塵埃90を弾き飛ばすことができる。
撮影光路中に存在する塵埃は、撮像素子36の受光面に影を落とし、生成される画像データに陰影領域を生じさせる。塵埃は、様々な形態をもって撮影光路中に侵入する。例えば、レンズユニット20がカメラユニット30から取り外されたときに、カメラユニット30の周辺で浮遊する塵埃が、外界に対して曝されたミラーボックス35に侵入する。そして、フォーカルプレーンシャッタ43の開放時に移動して、光学ローパスフィルタ44の表面に付着し得る。
また、カメラユニット30の内部において、メインミラー32、フォーカルプレーンシャッタ43などの駆動部の摺動を原因とする削りかすおよび潤滑油の飛散によっても、これらが塵埃となって撮影光路中に侵入し得る。レンズユニット20においても、外界と接する前玉22および後玉23の表面にも塵埃が付着し得るし、フォーカスレンズ24、ズームレンズ25および絞り28が駆動する鏡筒26の内部空間でも塵埃が発生して、これらが撮影光路中に侵入し得る。これら光路中に侵入した塵埃の対処については後に詳述する。
撮像素子36は、例えばCMOSセンサなどの光電変換素子であり、受光面で結像した被写体像を電気信号に変換する。撮像素子36は、メイン基板50と電気的に接続されている。メイン基板50には、撮像素子36で光電変換された電気信号を画像データに処理するASICである画像処理部51、カメラユニット30の全体を制御するカメラシステム制御部52等の電気素子が搭載されている。
カメラユニット30の背面には液晶モニタ等による表示ユニット53が配設されており、画像処理部51で処理された被写体画像が表示される。表示ユニット53は、撮影後の静止画像に限らず、各種メニュー情報、撮影情報、告知情報等を表示する。また、カメラユニット30には着脱可能な二次電池54が収容され、二次電池54は、カメラユニット30に限らず、レンズユニット20にも電力を供給する。
図2は、本実施系地に係る一眼レフカメラのシステム構成を概略的に示すブロック図である。一眼レフカメラ10のシステムは、レンズユニット20とカメラユニット30のそれぞれに対応して、レンズシステム制御部71を中心とするレンズ制御系と、カメラシステム制御部52を中心とするカメラ制御系により構成される。そして、レンズ制御系とカメラ制御系は、レンズマウント29とカメラマウント31によって接続される通信端子を介して、相互に各種データ、制御信号の授受を行う。
カメラ制御系に含まれる画像処理部51は、カメラシステム制御部52からの指令に従って、撮像素子36で光電変換された撮像信号を画像データに処理する。処理された画像データは、表示制御部55へ送られて、例えば撮影後の一定時間の間、表示ユニット53に表示される。これに並行して、処理された画像データは、予め定められた画像フォーマットに加工され、外部接続IF56を介して外部メモリに記録される。
カメラメモリ57は、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性メモリであり、一眼レフカメラ10を制御するプログラム、各種パラメータなどを記憶する役割を担う。ワークメモリ58は、例えばRAMなどの高速アクセスできるメモリであり、処理中の画像データを一時的に保管する役割などを担う。
カメラ駆動部59は、カメラシステム制御部52からの指令に従ってメインミラー32、サブミラー40、フォーカルプレーンシャッタ43等を駆動する。加振制御部60は、カメラシステム制御部52からの指令に従って圧電素子49を振動させる。操作入力部61は、レリーズボタン等の操作部材がユーザに操作されたことを検出して、カメラシステム制御部52へ出力する。
レンズシステム制御部71は、カメラシステム制御部52からの制御信号を受けて各種動作を制御する。レンズメモリ72は、レンズ固有の情報およびレンズシステム制御部71が実行するプログラム等を記憶している。また、後述する参照テーブルもレンズメモリ72が記憶している。レンズ駆動部73は、レンズシステム制御部71がカメラシステム制御部52から受け取った制御信号に従って、フォーカスレンズ24、ズームレンズ25、絞り28等を駆動する。
図3は、塵埃に起因して画像データに生じる陰影を説明する図である。塵埃は、周辺環境に浮遊するほこり、一眼レフカメラ10の内部で発生する削りかす等の粉塵性塵埃と、摺動部に塗布された潤滑油、外界から侵入する水滴等の液状性塵埃に分類される。これらが撮影光路中に存在して撮像素子36の受光面に影を落とすと、画像データに陰影領域となって写り込むが、その写り込み方は、粉塵性塵埃と液状性塵埃とで異なる。
具体的には、円形の粉塵性塵埃の場合、画像には黒点として現れる。すなわち、図で示すA−A'の画素の輝度値を見ると、周辺画素の平均輝度値に対して、黒に近い値を示すことがわかる。一方、円形の液状性塵埃の場合、画像には、黒縁を伴う白点として表れる。同様に図で示すA−A'の画素の輝度値を見ると、周辺画素の平均輝度値に対して、周縁部で一旦黒側に落ち込んだ後に、中心に向かってより白に近い値を示すことがわかる。
画像データに陰影領域が生じる場合は、撮影光路中に存在する塵埃に起因する他に、撮像素子36の異常画素の出力に起因する場合がある。このような異常画素を欠陥画素と言う。欠陥画素は、正常な画素に対して低い輝度値または高い輝度値を出力する。欠陥画素が、正常な画素に対して低い輝度値を出力する場合は、画像データに陰影領域を生じさせる。しかしながら、塵埃による陰影領域と異なり、連続する矩形の陰影領域となって現れる。図に示すように、A−A'の画素の輝度値を見ると、段階的に変化することがわかる。場合によっては、欠陥画素の周りの画素に滲んだような出力を伴うこともある。欠陥画素が、正常な画素に対して高い輝度値を出力する場合は、連続する矩形の白抜領域となって現れ、やはり段階的に輝度値が変化する。したがって、塵埃による陰影領域とは区別でき、欠陥画素の出現を検出することができる。
図4は、塵埃の付着領域を示す一眼レフカメラの断面模式図である。上述のように、塵埃の発生、侵入要因は様々であり、撮影光路中の至る所に付着し得る。塵埃が撮像素子36の受光面に落とす影は、当該塵埃が受光面からどれくらいの距離に存在するかにより、大きさも濃さも異なる。したがって、画像データに生じる陰影領域の大きさも濃さも、受光面から塵埃までの距離に依存する。
具体的には、粉塵性塵埃の場合、同じ大きさの塵埃であっても、受光面から遠ざかるほど大きく薄く現れ、近づくほど小さく濃く現れる。例えば、前玉22の表面に付着する塵埃の写り込みは大きく薄いが、後玉23の表面、光学ローパスフィルタ44の表面、カバーガラス47の表面というように付着場所が撮像素子36の受光面に近づくにつれて、徐々に小さく濃く写り込むようになる。ここで、濃い薄いは黒の度合いを表すが、画像データに現れる輝度値としては、周辺画素の平均値に対する相対的な差として表現され得る。
つまり、粉塵性塵埃であれば、周辺画素の平均値よりどれだけ黒いかによりコントラストで表現される。また、液状性塵埃であれば、周辺画素の平均値よりどれだけ白いかによりコントラストで表現される。したがって、両者を共に数値として表現する場合、コントラストは{(塵埃画素の輝度値)−(周辺画素の平均輝度値)}/(周辺画素の平均輝度値)で定義し得る。塵埃画素の輝度値が周辺画素の平均輝度値に近づけば、コントラストは0に近づく。塵埃画素の輝度値が周辺画素の平均輝度値に対してより低い、つまりより黒ければ、コントラストはマイナス方向に振れる。逆に、塵埃画素の輝度値が周辺画素の平均輝度値に対してより高い、つまりより白ければ、コントラストはプラス方向に振れる。
撮影光路中に存在する塵埃の受光面からの距離は、後述する発見後の対処方法の違いにより、5つの付着領域に分類される。具体的には、撮像素子36の受光面側からレンズユニット20の先端に向かって、領域Iから領域Vに分類される。領域Iは、撮像素子36の受光面から光学ローパスフィルタ44までの空間領域である。この領域Iは、撮影光路がパッケージ46、パッキン48等により密封されている。
領域IIは、光学ローパスフィルタ44からミラーボックス35内部にかけての空間領域である。この領域IIにおいては、光学ローパスフィルタ44のミラーボックス35に面する表面が主な塵埃付着場所となる。領域IIIは、ミラーボックス35の内部から後玉23にかけての空間領域である。この領域IIIにおいては、後玉23のミラーボックス35に面する表面が主な塵埃付着場所となる。
領域IVは、鏡筒26のうち前玉22と後玉23に囲まれた空間領域である。この空間にはフォーカスレンズ24、ズームレンズ25等が配設されており、こられが塵埃付着場所となり得る。領域Vは前玉22のうち被写体側の表面の領域であり、この表面が塵埃付着場所となり得る。
図5は、粉塵性塵埃により画像データに生じた陰影と、当該粉塵性塵埃の付着領域の関係を示す図である。
図に示すように、横軸に画像データ上の影の大きさ、縦軸に画像データにおける影のコントラストを定義する。そして、様々な大きさの塵埃を領域Iから領域Vのいずれかの領域に付着させ、取得されたサンプルデータをこのグラフ上に散りばめ、それぞれのサンプルデータの元となる塵埃の付着領域を検証したところ、図示するように領域Iから領域Vを分類する曲線が引けることが実験的に明らかとなった。
例えば、同一の塵埃がそれぞれの領域に付着した場合、点線101上に示される円の大きさとコントラストで表現される。すなわち、塵埃が領域Iに存在するときには、濃く小さい陰影領域を画像データに生じさせるが、領域Vに向かって徐々に薄く大きい陰影領域を画像データに生じさせることを表している。
また、例えば同じ領域IIIに塵埃が存在する場合、点線102上に示される円の大きさとコントラストで表現される。すなわち、大きな塵埃ほど画像データに生じさせる陰影領域は大きくなり、かつ、塵埃の大きさが大きくなるにつれて画像データ上のコントラストが濃くなることを表している。さらには、点線103で示されるように、同一コントラスト上の2つの円を比較すれば、小さい方がより撮像素子36の受光面に近い領域に塵埃が存在することがわかる。
このような関係を参照テーブル化して保持しておけば、画像データ上の影の大きさとコントラストを検出することにより、その影を生じさせた塵埃が付着する領域を判定することができる。
参照テーブルは、具体的には、画像データ上の影の大きさとコントラストを2つの指標として、それに対応する領域I〜Vをマトリックス状に当てはめることにより生成される。この関係は、より精確には、装着されるレンズユニット20の絞り28の形状、レンズ群21の光学的性質等により変化するので、レンズユニット20ごとに用意されることが好ましい。したがって、参照テーブルは例えばレンズメモリ72に記憶されており、カメラシステム制御部52が塵埃の付着位置を判定する場合には、レンズシステム制御部71を介してレンズメモリ72から参照テーブルを読み出す。
または、装着されることが予想されるレンズユニット20に対応する複数の参照テーブルを、カメラメモリ57に予め記憶しても良い。さらには、外部接続IF56を介して例えば外部PCに接続し、PCから選択的に参照テーブルをダウンロードするように構成しても良い。
図6は、液状性塵埃により画像データに生じた陰影と、当該液状性塵埃の付着領域の関係を示す図である。図5で示した粉塵性塵埃の場合と同様に、実験的に相関関係を求めている。ただし、液状性塵埃が画像データに与え得る影響を考慮して、ここでは領域IIIから領域Vを一纏めの領域として扱っている。
液状性塵埃に対応する参照テーブルは、粉塵性塵埃に対応する参照テーブルと同様に、例えばレンズメモリ72に記憶されている。カメラシステム制御部52が塵埃の付着位置を判定する場合には、図3を用いて説明した画像データに現れる輝度値の変化の違いにより、粉塵性塵埃であるか液状性塵埃であるかを判断して、いずれかの参照テーブルを読み出して参照する。
図7は、塵埃が異形状である場合の判定手法を説明する図である。上記の説明においては、塵埃の断面形状すなわち受光面への投影形状が円形である場合を想定して説明した。しかし、一般的な塵埃は円形に限らずさまざまな形状を有する。例えば、図7(A)で示すような陰影領域が画像データに生じた場合を考える。この場合、図7(A)の形状は、図7(B)で示すような、半径rの円が掃引されたものと見ることができる。したがって、参照テーブルを参照する場合には近似的に半径rのデータを利用することができる。
次に、撮影光路に存在する塵埃の発見から対処に至るまでの処理について説明する。図8は、塵埃処理の全体を示すフロー図である。
以下に説明する塵埃処理は、ユーザが操作部材を操作することを検知して開始しても良いし、例えば一定期間ごとにカメラシステム制御部52が自動的に開始しても良い。塵埃処理のフローが開始されると、カメラシステム制御部52は、ステップS201で、検証用画像データの撮影を実行する。検証用画像データは、例えば白壁、青空など均一な被写体に対して撮影された画像データであり、塵埃による陰影領域をより精確に抽出できるように生成された画像データである。具体的なシーケンスについては後述する。
検証用画像データを撮影すると、ステップS202で、カメラシステム制御部52は、検証用画像データから陰影領域を抽出、解析して、塵埃データを作成する。具体的な塵埃データの作成については後述する。
続いてステップS203において、カメラシステム制御部52は、ステップS202で塵埃データが作成されたか否か、すなわち、撮影光路中に塵埃が存在するか否かを判断する。撮影光路中に塵埃が存在しないと判断されれば、通常の被写体撮影によって生成される本撮影画像に塵埃の影が写り込むことはないので、特に塵埃対策を実行することなく一連のフローを終了する。
ステップS203で撮影光路中に塵埃が存在すると判断したら、カメラシステム制御部52は、ステップS204で、塵埃データに記述された塵埃の種類に応じた参照テーブルを取得してワークメモリ58に読み込む。そして、ステップS205で、カメラシステム制御部52は、抽出したそれぞれの陰影領域から対応する塵埃の付着領域を特定し、その領域に応じた対応処理を実行する。具体的な対応処理については後述する。
さらに、除去されない塵埃が残存する場合には、カメラシステム制御部52は、ステップS206で、除去されない塵埃の本撮影画像に対する影響を抑制するよう、本撮影モードの撮影条件を設定する。例えば、ある絞り値よりも絞り込まれないように、絞り値の上限を制限する。あるいは、当該塵埃によって生じる陰影領域が画像データに対して周辺領域である場合には、陰影が生じる領域を切り取るクロップ処理を設定しても良い。
以上の一連の処理により塵埃処理を終了する。塵埃処理が終了すると、撮影モード、再生モード等の予め設定されているモードに切替わる。
図9は、検証用画像データを撮影して取得するフロー図である。すなわち、図8のステップS201の詳細フロー図である。
カメラシステム制御部52は、検証用画像データの撮影を実行する場合以外においては、被写体撮影を優先すべく、ユーザによるレリーズボタンの押下げを検知したら直ちに通常の被写体撮影を実行できるように、本画像撮影モードを維持している。しかし、カメラシステム制御部52はモード切替部として、ステップS202で検証用画像データの撮影シーケンスが開始されるに先立ち、検証用撮影画像データを撮影する検証画像撮影モードに自動的に切り替える。したがって、図9は検証画像撮影モードの処理フローを表す。
ステップS301でカメラシステム制御部52は、表示制御部55を介して、表示ユニット53にガイド表示を行う。具体的には、「撮影レンズを白壁など明るい均一面に向けて下さい」などの表示を行う。
そして、ステップS302において、検証用画像データの取得に好ましい撮影条件に設定する。特に、参照テーブルは、比較的小絞りの予め設定された絞り値に対して実験的に生成されたデータであるので、参照テーブルの絞り値に合わせた絞り値により検証用画像データを撮影することが肝要である。例えば、参照テーブルも検証用画像データも、F16を基準とすることが定められているのであれば、カメラシステム制御部52は、その値を設定する。また、上述のように、検証画像撮影の被写体は均一面であることが好ましいので、オートフォーカスの設定をオフにする。特に、被写体形状が写り込まないように、フォーカスレンズ24を被写体に対して大デフォーカス状態となるように固定してもよい。
撮影条件の設定が終わると、カメラシステム制御部52は、ステップS303でユーザによるレリーズボタンの押下げを待つ。レリーズボタンが押下げられたら、ステップS304において一連の撮影シーケンスを実行する。そして、ステップS305で、カメラシステム制御部52は、画像処理部51に検証用画像データを生成させる。検証用画像データは、通常の本画像データと同様の画像フォーマットとして処理しても良いし、本画像データとは異なる処理により生成しても良い。検証用画像データは本画像データと区別すべく、例えば、本画像データとは異なる拡張子が与えられて管理される。カメラシステム制御部52は、検証用画像データを、本画像データと同様に外部メモリに記録しても良い。ただし、本フローにおいては、直後のステップS202において塵埃データを作成するので、カメラシステム制御部52は、検証用画像データをワークメモリ58に展開した状態を維持している。以上により一連の処理を終了して図8のフローに戻る。
図10は、塵埃データを作成するフロー図である。すなわち、図8のステップS202の詳細フロー図である。
カメラシステム制御部52は、ステップS401で、画像処理部51を用いて、ワークメモリ58に展開されている検証用画像データの平均輝度値を算出する。そして、ステップS402で、陰影領域を抽出する。具体的には、陰影領域でない各画素の輝度値のばらつきを考慮して、例えば平均輝度値の6割よりも暗い値を持つ画素を塵埃画素として抽出していく。そして、隣接する塵埃画素によって構成される孤立領域を一つの陰影領域として抽出する。塵埃が複数存在すれば、その数に応じて陰影領域が抽出される。このように、検証用画像データの全画素に対して抽出作業を実行する。
陰影領域の抽出作業が終わったら、ステップS403へ進み、カメラシステム制御部52は、陰影領域が抽出されたか否かを判断する。陰影領域が抽出されなかったと判断したら、撮影光路中に塵埃は存在しなかったものとして、塵埃データを作成することなく図8のフローに戻る。
陰影領域が抽出されたと判断したら、カメラシステム制御部52は、ステップS404へ進み、抽出された陰影領域の解析を行う。具体的には、抽出された陰影領域に対して順番に塵埃の種類、大きさ、コントラストおよび中心座標を解析する。塵埃の種類については、塵埃画素の連なりを解析して、中心部に輝度の高い領域があれば液状性塵埃と判断し、中心部の輝度が低ければ粉塵性塵埃と判断する。大きさについては、連なる塵埃画素の外周部の座標値を用いてこの陰影領域を内接する円を算出し、この円の半径を陰影領域の大きさとして採用する。ただし、算出された円に包含される画素のうち塵埃画素が例えば8割に満たない場合は、当該陰影領域を生じさせた塵埃を異形状塵埃と判断して、図7で説明した半径rを算出して採用する。
コントラストとしては、上述の算出式により算出する。また、中心座標は、上記円の中心座標を採用する。
解析された陰影領域については、ステップS405で、陰影領域ごとに区別されて塵埃データへ記述される。そしてステップS406で、カメラシステム制御部52は、全ての陰影領域について解析および塵埃データへの記述が終了したかを確認する。まだ終了していない場合には、ステップS404およびステップS405を繰り返す。全て終了したと判断したら図8のフローに戻る。上記の処理により、陰影領域が存在する場合には、陰影領域ごとに与えられたID番号に塵埃の種類、大きさ、コントラストおよび中心座標を関連させて記述された塵埃データが作成される。なお、図3を用いて説明した欠陥画素のパターンに該当する場合は、当該陰影領域を欠陥画素として記述しても良い。
図11は、塵埃判定と、判定に伴う処理のフロー図である。すなわち、図8のステップS205の詳細フロー図である。
カメラシステム制御部52は、ステップS501で、読み込んだ塵埃データに粉塵性塵埃に起因すると解析された陰影領域が含まれるか否かを判断する。含まれると判断した場合は、それらをすべて抽出してステップS502へ進む。
ステップS502で、カメラシステム制御部52は、粉塵性塵埃に対応する参照テーブルを取得してワークメモリ58上に展開する。続いてステップS503で、抽出した陰影領域の各々について大きさとコントラストを参照テーブルに当てはめ、それぞれの付着領域を取得することにより、すべての粉塵性塵埃に対する付着領域の判定を行う。カメラシステム制御部52は、この判定処理により、陰影領域を生じさせた粉塵性塵埃が、領域Iから領域Vのいずれの領域にいくつ付着しているかを把握する。
カメラシステム制御部52は、ステップS504において、付着領域が領域IIであると判断した塵埃が存在するか否かを確認する。上述のように、領域IIにおいては、光学ローパスフィルタ44のミラーボックス35に面する表面が主な塵埃付着場所となる。
したがって、領域IIに塵埃が存在する場合は、カメラシステム制御部52は、ステップS505において、加振制御部60を動作させて圧電素子49を振動させることにより、光学ローパスフィルタ44に付着していると推定される粉塵性塵埃を弾き飛ばして除去する。さらに、フォーカルプレーンシャッタ43を開放状態としつつ、メインミラー32を揺動させて気流を生じさせ、塵埃を積極的に外部に誘導するように制御しても良い。ステップS504において、該当しない場合にはステップS505をスキップする。
続いて、カメラシステム制御部52は、ステップS506において、付着領域が領域IIIまたはVであると判断した塵埃が存在するか否かを確認する。上述のように、領域IIIにおいては、後玉23のミラーボックス35に面する表面が主な塵埃付着場所となり、領域Vにおいては、前玉22のうち被写体側の表面が主な塵埃付着場所となる。
したがって、領域IIIまたはVに塵埃が存在する場合には、ステップS507において、カメラシステム制御部52は、表示制御部55を介して表示ユニット53に、ユーザにレンズ表面の清掃を推奨するメッセージを表示する。ステップS506において、該当しない場合にはステップS507をスキップする。
続いて、カメラシステム制御部52は、ステップS508において、付着領域が領域IVであると判断した塵埃が存在するか否かを確認する。上述のように、領域IVにおいては、フォーカスレンズ24、ズームレンズ25等が主な塵埃付着場所となるが、領域IVは、鏡筒26のうち前玉22と後玉23に囲まれた空間領域であるので、ユーザは容易に清掃を行うことができない。このような塵埃に対しては、メーカーが設けるサービスセンター等において、分解および再組み立てを伴う清掃を要する。
したがって、領域IVに塵埃が存在する場合には、ステップS509において、カメラシステム制御部52は、表示制御部55を介して表示ユニット53に、ユーザに少なくともレンズユニット20をサービスセンターへ持ち込むことを推奨するメッセージを表示する。あるいは、別のレンズユニットを装着するように促すメッセージを表示しても良い。さらには、レンズユニット20が塵埃を除去する除去機構を備える場合には、メッセージの表示代えて、当該除去機構を動作させても良い。ステップS508において、該当しない場合にはステップS509をスキップする。
続いて、カメラシステム制御部52は、ステップS510において、付着領域が領域Iであると判断した塵埃が存在するか否かを確認する。上述のように、領域Iは密封空間である。したがって、ユーザは直接的に清掃を行うことができない。このような塵埃に対しては、メーカーが設けるサービスセンター等において、撮像素子ユニット45の交換等を含む対応となる。
したがって、領域Iに塵埃が存在する場合には、ステップS511において、カメラシステム制御部52は、表示制御部55を介して表示ユニット53に、ユーザに少なくともカメラユニット30をサービスセンターへ持ち込むことを推奨するメッセージを表示する。なお、密封空間である領域Iに塵埃が存在する場合においても、被写体光束の外側に塵埃が移動すれば画像データに陰影領域を生じさせないので、このような塵埃の移動を期待して、圧電素子49により光学ローパスフィルタ44を振動させても良い。ステップS510において、該当しない場合にはステップS511をスキップする。
ここまでの処理により、少なくとも光学ローパスフィルタ44の表面に存在する除去可能な粉塵性塵埃は存在しないことになるので、以後の制御において加振制御部60を予め定められた時間は動作させないように、加振禁止フラグをオンにする。これにより、例えば電源のONの動作に伴って常に加振動作を行うように設定されている場合でも、加振禁止フラグオンにより加振動作が禁止されるので、無駄な電力消費を避けることができる。
ステップS501で、読み込んだ塵埃データに粉塵性塵埃に起因すると解析された陰影領域が含まれない場合、および、粉塵性塵埃に対する一連の処理が完了した場合は、ステップS513へ進む。カメラシステム制御部52は、ステップS513で、読み込んだ塵埃データに液状性塵埃に起因すると解析された陰影領域が含まれるか否かを判断する。含まれると判断した場合は、それらをすべて抽出してステップS514へ進む。含まれないと判断した場合は、一連の処理を終了して図8のフローに戻る。
ステップS514で、カメラシステム制御部52は、液状性塵埃に対応する参照テーブルを取得してワークメモリ58上に展開する。続いてステップS515で、抽出した陰影領域の各々について大きさとコントラストを参照テーブルに当てはめ、それぞれの付着領域を取得することにより、すべての液状性塵埃に対する付着領域の判定を行う。カメラシステム制御部52は、この判定処理により、陰影領域を生じさせた液状性塵埃が、領域I、領域II、領域III〜Vのいずれの領域にいくつ付着しているかを把握する。
カメラシステム制御部52は、ステップS516において、付着領域が領域IIであると判断した塵埃が存在するか否かを確認する。上述のように、領域IIにおいては、光学ローパスフィルタ44のミラーボックス35に面する表面が主な塵埃付着場所となる。
しかしながら、粉塵性塵埃と異なり、液状性塵埃は光学ローパスフィルタ44の振動によっては弾き飛ばされない。そこで、領域IIに液状性塵埃が存在する場合は、カメラシステム制御部52は、ステップS517において、清掃モード動作を実行する。
清掃モード動作が開始されると、カメラシステム制御部52は、フォーカルプレーンシャッタ43を開放状態とし、メインミラー32およびサブミラー40を被写体光束から退避させる。すなわち、レンズユニット20が取り外されれば、光学ローパスフィルタ44が外界に対してむき出しにされた状態となる。カメラシステム制御部52は、ユーザによる操作部材の操作を受け付けるまで、この状態を維持する。
ユーザは、この状態が維持されている間に、例えばアルコール溶剤を染み込ませたシルボン紙により、光学ローパスフィルタ44の表面から液状性塵埃を拭き取ることができる。ユーザは、拭き取り作業が終了したら操作部材を操作して清掃モードを終了させる。ステップS516において、該当しない場合にはステップS517をスキップする。
続いて、カメラシステム制御部52は、ステップS518において、付着領域が領域III〜Vであると判断した塵埃が存在するか否かを確認する。存在する場合は、ステップS518に進む。ここでは、領域IVに付着し得る液状性塵埃が画像データに与える影響は小さいことを考慮して、カメラシステム制御部52は、ステップS518において、表示ユニット53に、ユーザに前玉22および後玉23の表面の清掃を推奨するメッセージを表示する。ステップS518において、該当しない場合にはステップS519をスキップする。
続いて、カメラシステム制御部52は、ステップS520において、付着領域が領域Iであると判断した塵埃が存在するか否かを確認する。上述のように、領域Iは密封空間である。したがって、ユーザは直接的に清掃を行うことができない。このような塵埃に対しては、メーカーが設けるサービスセンター等において、撮像素子ユニット45の交換等を含む対応となる。
したがって、領域Iに塵埃が存在する場合には、ステップS521において、カメラシステム制御部52は、表示制御部55を介して表示ユニット53に、ユーザに少なくともカメラユニット30をサービスセンターへ持ち込むことを推奨するメッセージを表示する。ステップS520において、該当しない場合にはステップS521をスキップする。
以上により液状性塵埃に対する一連の処理が完了したら、図8のフローに戻る。なお、塵埃データに欠陥画素データを記述する場合は、本フローにおいても欠陥画素に対応する処理を行っても良い。欠陥画素に対応する処理の例としては、別途用意されている欠陥画素テーブルに、発見された欠陥画素の情報を加える処理が挙げられる。欠陥画素テーブルは、欠陥画素の座標データを有しており、画像処理部51が画像処理において周囲の画素値を用いて補間処理を実行するときに参照される。
以上説明した塵埃への対応処理は一例であり、もちろん他の対応処理を実行することもできる。例えば、ユーザが塵埃を直接的に除去できない領域Iまたは領域IVについては、本画像データに対する補間処理フラグをオンにする。すなわち、塵埃データにより陰影領域の座標と大きさが把握されているので、被写体を撮影して本画像データが得られたら、対応する座標の画素を周囲の画素を用いて補間処理を行うように設定する。特に、領域Iに付着した塵埃に対しては、これにより生じる陰影領域の大きさも小さいことが予想され、補間処理も容易に行えることが期待できるので有効である。このように補間処理フラグをオンにする場合、カメラシステム制御部52は、画像処理部51に対して陰影領域を補正させることになるので、通常の本画像データにおける画像処理とは異なる処理を実行することになる。
また、上記の説明では、画像データ上の影の大きさとコントラストを2つの指標として、それに対応する領域I〜Vをマトリックス状に当てはめることにより参照テーブルを作成した。しかし、データの保持形式は参照テーブルに限らない。例えば、画像データ上の影の大きさとコントラストを2つの変数として規定された、受光面からの塵埃距離を出力する関数として保持する。領域Iから領域Vは、そもそも受光面からの塵埃距離を5つの範囲に分割したものなので、出力された距離からいずれの領域かを算出することができる。
また、上記の説明では、画像データ上の影の大きさとして、陰影領域を内接する円の半径を例示した。さらには、陰影領域の面積、外周部分の曲率半径などを考慮することもできる。特に、絞り28の形状が陰影領域の形状として現れる場合には、レンズユニット20の固有情報として利用することもできる。すなわち、陰影領域が塵埃に起因するのか否かの判断等に利用できる。
さらに、上記においては、一度の塵埃データの作成に対して一度の対応処理を実行する場合について説明したが、予め定められた時間の経過、ユーザの指示等より、再度塵埃データを作成し、対応処理を実行しても良い。その場合、新たに取得した検証用画像データから作成された塵埃データを用いて判定した結果が、以前の判定結果に対して変化が小さい場合には、対応処理を異ならせると良い。
つまり、以前と同じ位置付近に同様の塵埃が存在すると認められる場合には、前回の対応処理が有効でなかったと推定して、異なる処理を実行する。例えば、前後の塵埃データにおいて対応する陰影領域の中心座標の差が予め定められた距離よりも小さいなどの、実際の変化が予め定められた変化量より小さいか否かを判定基準として採用することができる。
特に、光学ローパスフィルタ44に付着する粉塵性塵埃は、時間の経過と共に空気中の水分を吸収して付着力が増し、圧電素子49による振動では除去できなくなる場合がある。このような場合には、圧電素子49を振動させる処理に代えて、液状性塵埃に対する処理と同様に、清掃モード動作を実行することが有効である。
また、上記の実施形態においては、一眼レフカメラ10が塵埃処理装置としての機能を包含するものとして説明した。しかし、一眼レフカメラ10は、例えば外部接続IF56を介してPCと接続することも可能であり、塵埃処理装置としての役割をPC側に備えることもできる。PCが塵埃処理装置として機能する場合、検証用画像データは、外部接続IF56を介して一眼レフカメラ10から取得する。参照テーブルは、一眼レフカメラ10に記録されている場合は、同様に外部接続IF56を介して取得する。PCの記録媒体に記録している場合は、当該記録媒体から取得する。また、判定結果に基づく対応処理は、制御信号をPC側で生成し、外部接続IF56を介して一眼レフカメラ10に実行させる。または、PCに接続されたモニタにメッセージを表示する。
また、塵埃処理装置としては、一眼レフカメラ10の形態に限らず、メインミラー32等のミラーユニットを含まないレンズユニット交換式のカメラでも良いし、レンズユニットとカメラユニットが一体的に構成されたカメラであっても良い。もちろん、ビデオカメラにおいても適用し得る。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 一眼レフカメラ、11 光軸、20 レンズユニット、21 レンズ群、22 前玉、23 後玉、24 フォーカスレンズ、25 ズームレンズ、26 鏡筒、27 レンズ回路基板、28 絞り、29 レンズマウント、30 カメラユニット、31 カメラマウント、32 メインミラー、33 ピント板、34 メインミラー回転軸、35 ミラーボックス、36 撮像素子、37 ペンタプリズム、38 接眼光学系、39 測光センサ、40 サブミラー、41 合焦光学系、42 合焦センサ、43 フォーカルプレーンシャッタ、44 光学ローパスフィルタ、45 撮像素子ユニット、46 パッケージ、47 カバーガラス、48 パッキン、49 圧電素子、50 メイン基板、51 画像処理部、52 カメラシステム制御部、53 表示ユニット、54 二次電池、55 表示制御部、56 外部接続IF、57 カメラメモリ、58 ワークメモリ、59 カメラ駆動部、60 加振制御部、71 レンズシステム制御部、90 塵埃、101、102、103 点線

Claims (13)

  1. 撮影光路に存在する塵埃を検証するために撮影された検証用画像データを取得する画像データ取得部と、
    前記塵埃に起因して画像データに生じる陰影領域の大きさおよびコントラストと、前記撮影光路を通過して入射する被写体像の結像面から前記塵埃までの距離との関係を表す参照情報を取得する参照情報取得部と、
    前記参照情報を参照して、前記検証用画像データに生じた陰影領域に対応する塵埃の前記結像面からの距離を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて予め定められた処理を実行する処理部と
    を備え
    前記判定部は、前記陰影領域を解析することにより前記塵埃の種類を判断し、判断した前記種類に対応する前記参照情報を参照する塵埃処理装置。
  2. メッセージを表示する表示部を備え、
    前記処理部は、前記表示部に表示する前記メッセージを前記判定結果に基づいて異ならせる請求項1記載の塵埃処理装置。
  3. 塵埃を除去する塵埃除去部を備え、
    前記処理部は、前記判定結果に基づいて前記塵埃除去部の制御動作を異ならせる請求項1または2に記載の塵埃処理装置。
  4. 被写体画像としての本画像データに生じた陰影領域を画像処理により補正する補正部を備え、
    前記処理部は、前記判定結果に基づいて前記画像処理を異ならせる請求項1からのいずれか1項に記載の塵埃処理装置。
  5. 前記処理部は、前記処理を実行した後に再度取得される検証用画像データに対する前記判定部の判定結果が、前記処理が実行される前の判定結果に対して予め定められた変化量より変化が小さい場合には、前記処理と異なる処理を実行する請求項1からのいずれか1項に記載の塵埃処理装置。
  6. 前記参照情報取得部は、前記検証用画像データが撮影された時に用いられた撮影レンズに対応する参照情報を取得する請求項1からのいずれか1項に記載の塵埃処理装置。
  7. 前記判定部はさらに、前記検証用画像データに生じた陰影領域が、撮像素子の異常画素の出力に起因するものかを判定する請求項1からのいずれか1項に記載の塵埃処理装置。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の塵埃処理装置を含む撮像装置であって、
    前記検証用画像データを撮影する検証画像撮影モードと、被写体画像としての本画像データを撮影する本画像撮影モードとを切り替えるモード切替部を備える撮像装置。
  9. 前記検証画像撮影モードによって撮影動作を行う場合に、前記参照情報に基づいて絞り値を決定する露光制御部を備える請求項に記載の撮像装置。
  10. 前記処理部は、前記判定結果に基づいて前記本画像撮影モードにおける撮影動作を異ならせる請求項またはに記載の撮像装置。
  11. 請求項1からのいずれか1項に記載の塵埃処理装置または請求項から10のいずれか1項に記載の撮像装置によって用いられる前記参照情報を記憶する記憶部を備える撮影レンズ。
  12. 撮影光路に存在する塵埃を検証するために撮影された検証用画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    前記塵埃に起因して画像データに生じる陰影領域の大きさおよびコントラストと、前記撮影光路を通過して入射する被写体像の結像面から前記塵埃までの距離との関係を表す参照情報を取得する参照情報取得ステップと、
    前記参照情報を参照して、前記検証用画像データに生じた陰影領域に対応する塵埃の前記結像面からの距離を判定する判定ステップと、
    前記判定ステップによる判定結果に基づいて予め定められた処理を実行する処理ステップと
    をコンピュータに実行させ
    前記判定ステップは、前記陰影領域を解析することにより前記塵埃の種類を判断し、判断した前記種類に対応する前記参照情報を参照する塵埃処理プログラム。
  13. 撮影光路に存在する塵埃を検証するために撮影された検証用画像データを取得する画像データ取得部と、
    前記塵埃に起因して画像データに生じる陰影領域の大きさおよびコントラストと、前記撮影光路を通過して入射する被写体像の結像面から前記塵埃までの距離との関係を表す参照情報を取得する参照情報取得部と、
    前記参照情報を参照して、前記検証用画像データに生じた陰影領域に対応する塵埃の前記結像面からの距離を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて予め定められた処理を実行する処理部と
    を備え、
    前記参照情報取得部は、前記検証用画像データが撮影された時に用いられた撮影レンズに対応する前記参照情報を取得する塵埃処理装置。
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