JP5617277B2 - 変倍光学系、光学機器及び変倍光学系の製造方法 - Google Patents

変倍光学系、光学機器及び変倍光学系の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、変倍光学系、光学機器及び変倍光学系の製造方法に関する。
色収差を補正する方法として、2枚以上の凸レンズと凹レンズとを組み合わせる方法が知られている。また、これら凸レンズと凹レンズを設ける際には接合レンズとすることで、単レンズで設ける場合に比べ、偏芯に対する性能低下の影響を抑えることができることも知られている。
ところで、変倍光学系は、2つ以上のレンズ群を有して構成されている。従来より、変倍光学系を構成する各レンズ群に、上記のような凸レンズと凹レンズからなる接合レンズを配置し、各レンズ群の収差を補正することで、光学系全体としての収差補正を行っているものが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平11−174327号公報
しかしながら、従来の変倍光学系においては、構成する各レンズ群に接合レンズを配置しているものの、色収差の補正が十分ではない、という問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、色収差が十分に補正され、良好な光学性能を有する、変倍光学系、光学機器及び変倍光学系の製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明に係る変倍光学系は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、正の屈折力を有する第5レンズ群と、負の屈折力を有する第6レンズ群とからなり、変倍時に各レンズ群間隔が変化し、少なくとも8つの接合レンズを有し、前記接合レンズのうち、少なくとも2つの接合レンズを前記第2レンズ群が有し、前記第1レンズ群の最も像側に位置する接合レンズが合焦群であるように構成する
また、本発明の変倍光学系において、前記第2レンズ群の前記接合レンズを構成する凸レンズのアッベ数をνpとし、凹レンズのアッベ数をνnとしたとき、少なくとも2つの前記接合レンズが、次式 15.0 < νn−νp の条件を満足することが好ましい。
また、本発明の変倍光学系において、前記第2レンズ群の前記接合レンズを構成する凸レンズの屈折率をnpとし、凹レンズの屈折率をnnとしたとき、少なくとも2つの前記接合レンズは、次式 0.001 < np−nn の条件を満足することが好ましい。
また、本発明の変倍光学系において、前記第1レンズ群〜前記第6レンズ群はいずれも接合レンズを有することが好ましい。
また、本発明の変倍光学系は、前記接合レンズのうち、いずれかを合焦群とすることが好ましい。
また、本発明の変倍光学系は、開口絞りを有し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して前記開口絞りは像面に対して固定であることが好ましい。
また、本発明の光学機器は、上記いずれかに記載の変倍光学系を有する。
本発明に係る変倍光学系の製造方法は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、正の屈折力を有する第5レンズ群と、負の屈折力を有する第6レンズ群とからなり、変倍時に各レンズ群間隔が変化する変倍光学系の製造方法であって、少なくとも8つの接合レンズを有し、前記接合レンズのうち、少なくとも2つの接合レンズを前記第2レンズ群が有し、前記第1レンズ群の最も像側に位置する接合レンズが合焦群であるように、レンズ鏡筒内に各レンズを組み込み、各種の動作確認を行う。
本発明によれば、少なくとも2つの接合レンズが色収差の発生が大きい第2レンズ群に配置されるため、色収差を十分に補正することができ、良好な光学性能を有する、変倍光学系、光学機器及び変倍光学系の製造方法を提供することができる。
第1実施例に係る本変倍光学系の構成及びズーム軌跡を示す図である。 第1実施例に係る変倍光学系の無限遠合焦時の諸収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。 第1実施例に係る変倍光学系の無限遠合焦時にぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は望遠端状態をそれぞれ示す。 第1実施例に係る変倍光学系の近距離合焦時(全系の撮影距離R=1.8m)の諸収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。 第2実施例に係る本変倍光学系の構成及びズーム軌跡を示す図である。 第2実施例に係る変倍光学系の無限遠合焦時の諸収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。 第2実施例に係る変倍光学系の無限遠合焦時にぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は望遠端状態をそれぞれ示す。 第2実施例に係る変倍光学系の近距離合焦時(全系の撮影距離R=1.8m)の諸収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。 上記構成の変倍光学系を撮影レンズとして備えたデジタル一眼レフカメラCAMの略断面図である。 上記構成の変倍光学系の製造方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態に係る変倍光学系は、図1に示すように、少なくとも物体側から順に並んだ第1レンズ群G1〜第6レンズ群G6を有し、少なくとも7つの接合レンズ(図1では8つの接合レンズ、すなわちレンズL11,L12、L14,L15、L21,L22、L23,L24、L32〜L34、L41,L42、L52,L53、L61,L62の各組み合わせからなる接合レンズが該当)を有するとともに、そのうち2つ以上の接合レンズ(図1では2つの接合レンズ、すなわちレンズL21,L22、L23,L24の各組み合わせからなる接合レンズが該当)を第2レンズ群G2が有する構成とした。
このように本実施形態に係る変倍光学系では、全体で6群以上のレンズ群を有することにより、高変倍比の光学系とすることが容易になる。また、少なくとも7つの接合レンズを有することにより、色収差の補正が容易になる。さらに、そのうち少なくとも2つの接合レンズを、色収差の発生が大きい第2レンズ群G2に配置することにより、非常に効果的に色収差の発生を抑えることができる。また、このように接合レンズを配置することにより、偏芯に伴う性能の低下が軽減され、良好な光学性能を実現することができる。
本実施形態においては、第1レンズ群G1は正の屈折力を有することが好ましい。この構成により、光学系全長を短くすることができるとともに、歪曲収差の補正が容易になる。
また、本実施形態においては、第2レンズ群G2は負の屈折力を有することが好ましい。この構成により、像面湾曲の補正が容易になる。
また、本実施形態においては、第3レンズ群G3は正の屈折力を有することが好ましい。この構成により、球面収差の補正が容易になる。
また、本実施形態においては、第4レンズ群G4は負の屈折力を有することが好ましい。この構成により、球面収差の補正が容易になる。
また、本実施形態においては、第5レンズ群G5は正の屈折力を有することが好ましい。この構成により、像面湾曲の補正が容易になる。
また、本実施形態においては、第6レンズ群G6は負の屈折力を有することが好ましい。この構成により、歪曲収差の補正が容易になる。
また、本実施形態において、第2レンズ群G2の接合レンズを構成する凸レンズのアッベ数をνpとし、凹レンズのアッベ数をνnとしたとき、少なくとも2つの接合レンズが、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
15.0 < νn−νp …(1)
上記条件式(1)は、第2レンズ群G2内の接合レンズを構成する凸レンズのアッベ数νpと、凹レンズのアッベ数νnとの差を規定したものである。本実施形態に係る変倍光学系は、この条件式(1)を満足することで、良好な光学性能を実現することができる。なお、条件式(1)の下限値を下回ると、凸レンズと凹レンズのアッベ数の差が小さくなり、軸上色収差の補正が困難になる。
なお、本実施形態の効果をより確実にするためには、条件式(1)の下限値を16.0に設定することが望ましい。
また、本実施形態において、第2レンズ群G2の接合レンズを構成する凸レンズの屈折率をnpとし、凹レンズの屈折率をnnとしたとき、少なくとも2つの接合レンズは、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
0.001 < np−nn …(2)
上記条件式(2)は、第2レンズ群G2内の接合レンズを構成する凸レンズの屈折率npと、凹レンズの屈折率nnとの差を規定したものである。本実施形態に係る変倍光学系は、この条件式(2)を満足することで、良好な光学性能を実現することができる。なお、条件式(2)の下限値を下回ると、凸レンズと凹レンズの屈折率の差が小さくなり、像面湾曲の補正が困難になる。
なお、本実施形態の効果をより確実にするためには、条件式(2)の下限値を0.003に設定することが望ましい。
また、本実施形態において、第1レンズ群G1〜第6レンズ群G6はいずれも接合レンズを有することが好ましい。この構成により、色収差の補正が容易になる。また、偏芯に伴う性能の低下が軽減され、良好な光学性能を実現することができる。
また、本実施形態において、前記接合レンズのうち、いずれかを合焦群とすることが好ましい。この構成により、合焦による色収差の変化を小さくすることが容易になる。
また、本実施形態において、前記合焦群は、第1レンズ群G1の最も像側に位置する接合レンズ(図1では、後群G1RのレンズL14,L15の組み合わせからなる接合レンズ)であることが好ましい。この構成により、合焦機構を簡略化することができるとともに、合焦速度を高速化することができる。
また、本実施形態において、開口絞りSを有し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して開口絞りSは像面Iに対して固定であることが好ましい。この構成により、開口絞りSの位置を変倍に連動させるといった機構が不要になり、本光学系の構成を簡略化することができる。
また、本実施形態において、開口絞りSを有し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して開口絞りSの絞り径は一定であることが好ましい。この構成により、開口絞りSの絞り径を変倍に連動させるといった機構が不要になり、本光学系の構成を簡略化することができる。
図9に、上記構成の変倍光学系を撮影レンズ1として備えたデジタル一眼レフカメラCAM(光学機器)の略断面図を示す。図9に示すデジタル一眼レフカメラCAMにおいて、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ1で集光されて、クイックリターンミラー3を介して焦点板4に結像される。そして、焦点板4に結像された光は、ペンタプリズム5中で複数回反射されて接眼レンズ6へと導かれる。これにより、撮影者は、物体(被写体)像を接眼レンズ6を介して正立像として観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、クイックリターンミラー3が光路外へ退避し、撮影レンズ1で集光された不図示の物体(被写体)の光は撮像素子7上に被写体像を形成する。これにより、物体(被写体)からの光は、当該撮像素子7により撮像され、物体(被写体)画像として不図示のメモリに記録される。このようにして、撮影者は本カメラCAMによる物体(被写体)の撮影を行うことができる。なお、図9に記載のカメラCAMは、撮影レンズ1を着脱可能に保持するものでもよく、撮影レンズ1と一体に成形されるものでもよい。また、カメラCAMは、いわゆる一眼レフカメラでもよく、クイックリターンミラー等を有さないコンパクトカメラでもよい。
続いて、図10を参照しながら、上記構成の変倍光学系の製造方法について説明する。まず、円筒状の鏡筒内に各レンズ(例えば、図1ではレンズL11〜L62が該当)を組み込む(ステップS1)。レンズを鏡筒内に組み込む際、光軸に沿った順にレンズを1つずつ鏡筒内に組み込んでもよく、一部又は全てのレンズを保持部材で一体保持してから鏡筒部材と組み立ててもよい。次に、鏡筒内に各レンズが組み込まれた後、鏡筒内に各レンズが組み込まれた状態で物体の像が形成されるか、すなわち各レンズの中心が揃っているかを確認する(ステップS2)。続いて、変倍光学系の各種動作を確認する(ステップS3)。各種動作の一例としては、広角端状態から望遠端状態への変倍を行う変倍動作(例えば、図1では第2レンズ群G2,第3レンズ群G3,第5レンズ群G5及び第6レンズ群G6が光軸方向に沿ってそれぞれ移動する)、遠距離物点から近距離物点への合焦を行うレンズ(例えば、図1では後群G1Rが該当)が光軸方向に沿って移動する合焦動作、少なくとも一部のレンズ(例えば、図1では第4レンズ群G4が該当)を光軸と垂直方向の成分を持つように移動させる手ぶれ補正動作などが挙げられる。なお、各種動作の確認順番は任意である。
以下、本実施形態に係る各実施例について、図面に基づいて説明する。以下に、表1及び表2を示すが、これらは第1及び第2実施例における各諸元の表である。[全体諸元]において、fは全系の焦点距離を、FNOはFナンバーを、TLは全系の全長を、2ωは全画角を、Φは開口絞り径を示す。[レンズデータ]においては、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、rは各レンズ面の曲率半径を、dは各光学面から次の光学面(又は像面I)までの光軸上の距離である面間隔を、ndはd線(波長587.6nm)に対する屈折率を、νdはd線に対するアッベ数を、BFはバックフォーカスを示す。また、レンズ面が非球面である場合には、面番号に*印を付し、曲率半径rの欄には近軸曲率半径を示す。なお、曲率半径の「0.0000」は平面又は開口を示す。また、空気の屈折率「1.00000」の記載は省略している。[可変間隔データ]において、fは全系の焦点距離を、βは全系の横倍率を、Di(但し、iは整数)は第i面と第(i+1)面の可変間隔を示す。[各群焦点距離データ]において、各群の初面及び焦点距離を示す。[条件式]において、上記の条件式(1)及び(2)に対応する値を示す。
[非球面データ]には、[レンズデータ]に示した非球面について、その形状を次式(a)で示す。すなわち、光軸に垂直な方向の高さをyとし、非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸に沿った距離(サグ量)をS(y)とし、基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)をrとし、円錐係数をκとし、n次の非球面係数をAnとしたとき、以下の式(a)で示している。また、E-nは、×10-nを表す。例えば、1.234E-05=1.234×10-5である。
S(y)=(y2/r)/{1+(1−κ・y2/r21/2
+A4×y4+A6×y6+A8×y8+A10×y10 …(a)
なお、表中において、焦点距離f、曲率半径r、面間隔d、その他の長さの単位は、一般に「mm」が使われている。但し、光学系は、比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、単位は「mm」に限定されることなく、他の適当な単位を用いることが可能である。
以上の表の説明は、他の実施例においても同様とし、その説明を省略する。
(第1実施例)
第1実施例について、図1〜図4及び表1を用いて説明する。図1は、第1実施例のレンズ構成図及びズーム軌跡を示したものである。図1に示すように、第1実施例に係る変倍光学系は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を持つ第1レンズ群G1と、負の屈折力を持つ第2レンズ群G2と、正の屈折力を持つ第3レンズ群G3と、負の屈折力を持つ第4レンズ群G4と、正の屈折力を持つ第5レンズ群G5と、負の屈折力を持つ第6レンズ群G6とを有する。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、前群G1Fと、後群G1R(合焦群)とを有する。前群G1Fは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸形状の正レンズL12との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とを有する。後群G1Rは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と両凸形状の正レンズL15との接合レンズを有する。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL21と両凹形状の負レンズL22との接合レンズと、両凹形状の負レンズL23と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL24との接合レンズと、両凹形状の負レンズL25とを有する。
第3レンズ群G3は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL31と、両凸形状の正レンズL32と両凹形状の負レンズL33との接合レンズと、両凸形状の正レンズL34とを有する。
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL41と両凹形状の負レンズL42との接合レンズを有する。
第5レンズ群G5は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL51と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL52と両凸形状の正レンズL53との接合レンズとを有する。
第6レンズ群G6は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、両凹形状の負レンズL61と両凸形状の正レンズL62との接合レンズを有する。
このような構成である本実施例に係る変倍光学系では、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との間隔が減少し、第5レンズ群G5と第6レンズ群G6との間隔が減少するように、各レンズ群が移動する。但し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4は像面Iに対して固定されている。
開口絞りSは、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との間に配置され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して像面Iに対して固定されている。
なお、本実施例に係る変倍光学系では、第4レンズ群G4における、レンズL41とレンズL42との接合レンズを光軸と直交する方向へシフトさせることで、ぶれ発生時の像面補正が行われる。全系の焦点距離がfで、ぶれ補正係数(光軸方向のぶれ補正用のレンズ群の移動量に対する像面I上の像の移動量の比)がKのレンズで角度θの回転ぶれを補
正するには、ぶれ補正用のレンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。本実施例の広角端状態において、ぶれ補正係数Kは−2.100であり、焦点距離は81.6(mm)であるので、0.350°の回転ぶれを補正するためのレンズL41とレンズL42との接合レンズの移動量は−0.237(mm)である。本実施例の望遠端状態において、ぶれ補正係数Kは−2.131であり、焦点距離は392(mm)であるので、0.160°の回転ぶれを補正するためのレンズL41とレンズL42との接合レンズの移動量は−0.512(mm)である。
以下の表1に第1実施例に係る変倍光学系の各諸元の値を掲げる。なお、表1に示す面番号1〜35は、図1に示す面1〜35に対応している。
(表1)
[全体諸元]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f 81.6 〜 200.0 〜 392.0
FNO 4.6 〜 5.7 〜 5.8
TL 256.6 〜 256.6 〜 256.6
2ω 29.7 〜 12.0 〜 6.1
Φ 25.0 〜 22.0 〜 19.2
[レンズデータ]
面番号 r d nd νd
1 179.4338 2.5 1.80610 40.9
2 89.5051 10.0 1.49782 82.5
3 -446.6400 0.1
4 110.9379 5.5 1.49782 82.5
5 234.3333 D5
6 92.3090 3.3 1.78472 25.7
7 70.7791 8.4 1.48749 70.5
8 -25475.8490 D8
9 1009.0937 4.8 1.80518 25.4
10 -89.8865 1.8 1.77250 49.6
11 65.0749 4.0
12 -181.3777 1.7 1.77250 49.6
13 36.8152 6.0 1.78472 25.7
14 226.5434 4.2
15 -66.7353 2.0 1.62299 58.2
16 368.8553 D16
17 66.6763 5.0 1.56384 60.7
18 -110.2881 0.1
19 44.7900 6.2 1.48749 70.5
20 -80.0154 2.0 1.75520 27.5
21 132.4317 0.1
22 115.9136 5.0 1.48749 70.5
23 -100.6044 D23
24 -47.5857 4.0 1.80809 22.8
25 -36.6835 1.8 1.72916 54.7
26 173.4251 2.3
27 0.0000 D27 (開口絞りS)
28 470.5912 4.0 1.48749 70.5
29 -41.7072 0.1
30 51.3411 1.2 1.80100 35.0
31 34.1887 5.0 1.48749 70.5
32 -432.2669 D32
33 -31.9511 1.1 1.78800 47.4
34 32.8230 4.5 1.67270 32.1
35 -81.3002 BF
[可変間隔データ]
無限遠 近距離
広角端 中間 望遠端 広角端 中間 望遠端
f 81.6 200.0 392.0 − − −
β 0 0 0 -0.06 -0.14 -0.26
D0 0 0 0 1543.41 1543.41 1543.41
D5 14.5310 14.5310 14.5310 2.0000 2.0000 2.0000
D8 2.0014 30.5817 38.9987 14.5323 43.1127 51.5297
D16 54.2333 25.8372 2.0033 54.2333 25.8372 2.0033
D23 2.8656 2.6813 18.0983 2.8656 2.6813 18.0983
D27 10.0853 3.9231 2.0001 10.0853 3.9231 2.0001
D32 20.4765 22.0533 6.6083 20.4765 22.0533 6.6083
BF 55.7244 60.3097 77.6778 55.7244 60.3097 77.6778
[各群焦点距離データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 101.2181
G2 9 -31.5893
G3 17 42.3904
G4 24 -52.1478
G5 28 49.2644
G6 33 -52.0818
[条件式]
条件式(1)
νn−νp = 24.2(L21,L22), 23.9(L23,L24)
条件式(2)
np−nn = 0.03268(L21,L22), 0.01222(L23,L24)
表1に示す諸元の表から、本実施例に係る変倍光学系では、上記条件式(1)及び(2)を満たすことが分かる。
図2は、第1実施例に係る変倍光学系の無限遠合焦時の諸収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。図3は、第1実施例に係る変倍光学系の無限遠合焦時にぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は望遠端状態をそれぞれ示す。図4は、第1実施例に係る変倍光学系の近距離合焦時(全系の撮影距離R=1.8m)の諸収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。
各収差図において、FNOはFナンバーを、Yは像高(単位:mm)を示す。なお、球面収差図では最大口径に対応するFナンバーの値を示し、非点収差図及び歪曲収差図では像高の最大値をそれぞれ示し、コマ収差図では各像高の値を示す。また、dはd線(波長587.6nm)、gはg線(波長435.8nm)に対する諸収差を、記載のないものはd線に対する諸収差をそれぞれ示す。また、非点収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示す。以上の収差図の説明は、他の実施例においても同様とし、その説明を省略する。
各収差図から明らかなように、第1実施例では、広角端状態から望遠端状態までの各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有することが分かる。
(第2実施例)
第2実施例について、図5〜図8及び表2を用いて説明する。図5は、第2実施例のレンズ構成図及びズーム軌跡を示したものである。図5に示すように、第2実施例に係る変倍光学系は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を持つ第1レンズ群G1と、負の屈折力を持つ第2レンズ群G2と、正の屈折力を持つ第3レンズ群G3と、負の屈折力を持つ第4レンズ群G4と、正の屈折力を持つ第5レンズ群G5と、負の屈折力を持つ第6レンズ群G6とを有する。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、前群G1Fと、後群G1R(合焦群)とを有する。前群G1Fは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸形状の正レンズL12との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とを有する。後群G1Rは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15との接合レンズを有する。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と両凹形状の負レンズL22との接合レンズと、両凹形状の負レンズL23と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL24との接合レンズと、両凹形状の負レンズL25とを有する。
第3レンズ群G3は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL31と、両凸形状の正レンズL32と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL33との接合レンズとを有する。
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL41と両凹形状の負レンズとの接合レンズL42を有する。
第5レンズ群G5は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL51と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL52と両凸形状の正レンズL53との接合レンズとを有する。
第6レンズ群G6は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、両凹形状の負レンズL61と両凸形状の正レンズL62との接合レンズを有する。
このような構成である本実施例に係る変倍光学系では、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との間隔が減少し、第5レンズ群G5と第6レンズ群G6との間隔が減少するように、各レンズ群が移動する。但し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4は像面Iに対して固定されている。
開口絞りSは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に配置され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して像面Iに対して固定されている。
なお、本実施例に係る変倍光学系では、第4レンズ群G4における、レンズL41とレンズL42との接合レンズを光軸と直交する方向へシフトさせることで、ぶれ発生時の像面補正が行われる。全系の焦点距離がfで、ぶれ補正係数(光軸方向のぶれ補正用のレンズ群の移動量に対する像面I上の像の移動量の比)がKのレンズで角度θの回転ぶれを補
正するには、ぶれ補正用のレンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。本実施例の広角端状態において、ぶれ補正係数Kは−1.882であり、焦点距離は81.6(mm)であるので、0.350°の回転ぶれを補正するためのレンズL41とレンズL42との接合レンズの移動量は−0.265(mm)である。本実施例の望遠端状態において、ぶれ補正係数Kは−1.978であり、焦点距離は392(mm)であるので、0.160°の回転ぶれを補正するためのレンズL41とレンズL42との接合レンズの移動量は−0.552(mm)である。
以下の表2に第2実施例に係る変倍光学系の各諸元の値を掲げる。なお、表2に示す面番号1〜33は、図5に示す面1〜33に対応している。
(表2)
[全体諸元]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f 81.6 〜 200.0 〜 392.0
FNO 4.6 〜 5.6 〜 5.8
TL 257.8 〜 257.8 〜 257.8
2ω 30.1 〜 12.2 〜 6.2
Φ 24.2 〜 22.0 〜 20.4
[レンズデータ]
面番号 r d nd νd
1 151.4355 2.5 1.80400 46.6
2 80.9045 10.0 1.49782 82.5
3 -660.7905 0.1
4 103.7009 5.5 1.49782 82.5
5 177.6269 D5
6 97.7191 3.3 1.84666 23.8
7 70.3201 8.4 1.58913 61.2
8 2650.6755 D8
9 2332.5539 4.8 1.80809 22.8
10 -95.5599 1.8 1.80440 39.6
11 66.9490 4.0
12 -266.6149 1.7 1.77250 49.6
13 29.9961 7.0 1.78472 25.7
14 356.0090 4.2
15 -70.4727 2.0 1.74400 44.8
16 286.5097 D16
17 47.3805 7.9 1.51680 64.1
18 -59.1743 0.2
19 56.3209 7.7 1.48749 70.5
20 -40.0873 2.0 1.80518 25.4
21 -168.1697 D21
22 0.0000 3.0 (開口絞りS)
23 -46.9340 4.0 1.84666 23.8
24 -29.2304 1.8 1.74100 52.7
25 200.3114 D25
26 490.9425 4.0 1.48749 70.5
27 -67.9550 0.1
28 60.1092 1.2 1.84666 23.8
29 36.2041 6.0 1.48749 70.5
30 -53.9995 D30
31 -31.7589 1.1 1.75500 52.3
32 46.0734 3.7 1.84666 23.8
33 -8940.2754 BF
[可変間隔データ]
無限遠 近距離
広角端 中間 望遠端 広角端 中間 望遠端
f 81.6 200.0 392.0 − − −
β 0 0 0 -0.06 -0.14 -0.27
D0 0 0 0 1542.24 1542.24 1542.24
D5 13.4120 13.4120 13.4120 2.0000 2.0000 2.0000
D8 2.0000 28.5031 35.0926 13.4120 39.9151 46.5046
D16 52.6489 25.0338 2.0038 52.6489 25.0338 2.0038
D21 2.0000 3.1120 19.5525 2.0000 3.1120 19.5525
D25 20.1010 9.8885 9.1172 20.1010 9.8885 9.1172
D30 14.5969 14.6003 2.8343 14.5969 14.6003 2.8343
BF 55.0000 65.2091 77.7465 55.0000 65.2092 77.7464
[各群焦点距離データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 114.7469
G2 9 -30.9191
G3 17 40.5507
G4 23 -55.0000
G5 26 47.9530
G6 31 -46.1818
[条件式]
条件式(1)
νn−νp = 16.8(L21,L22), 23.9(L23,L24)
条件式(2)
np−nn = 0.00369(L21,L22), 0.01222(L23,L24)
表2に示す諸元の表から、本実施例に係る変倍光学系では、上記条件式(1)及び(2)を満たすことが分かる。
図6は、第2実施例に係る変倍光学系の無限遠合焦時の諸収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。図7は、第2実施例に係る変倍光学系の無限遠合焦時にぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は望遠端状態をそれぞれ示す。図8は、第2実施例に係る変倍光学系の近距離合焦時(全系の撮影距離R=1.8m)の諸収差図であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。
各収差図から明らかなように、第2実施例では、広角端状態から望遠端状態までの各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有することが分かる。
なお、上述の実施形態において、以下に記載の内容は、光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
上記実施例では、変倍光学系として6群構成のものを示したが、5群、7群、8群等の他の群構成にも適用可能である。具体的には、最も物体側に正のレンズ群を追加した構成や、最も像側に正又は負のレンズ群を追加した構成が挙げられる。
また、単独又は複数のレンズ群、又は部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としてもよい。前記合焦レンズ群は、オートフォーカスにも適用でき、オートフォーカス用の(超音波モーター等の)モーター駆動にも適している。特に、第1レンズ群G1を構成する、レンズL14とレンズL15との接合レンズを合焦レンズ群とするのが好ましい。
また、レンズ群又は部分レンズ群を光軸に垂直な方向に振動させて、手ブレによって生じる像ブレを補正する防振レンズ群としてもよい。特に、第4レンズ群G4の少なくとも一部を防振レンズ群とするのが好ましい。
また、各レンズ面は、球面又は平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。特に、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5の少なくとも一部を非球面とするのが好ましい。なお、レンズ面が球面又は平面の場合、レンズ加工及び組立調整が容易になり、加工及び組立調整誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。一方、レンズ面が非球面の場合、この非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも構わない。また、各レンズ面は、回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしてもよい。
また、開口絞りSは、第4レンズ群G4の近傍(好ましくは像側)又は第3レンズ群G3の近傍に配置されるのが好ましいが、開口絞りとしての部材を設けずに、レンズ枠でその役割を代用してもよい。
また、各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。
本実施形態の変倍光学系は、変倍比が4.5〜6程度である。
また、本実施形態の変倍光学系は、第1レンズ群G1の前群G1Fが正レンズを2つ又は3つと、負レンズを1つ有するのが好ましい。また、前群G1Fは、物体側から順に、負レンズと、正レンズと、正レンズとを、又は、負レンズと、正レンズと、正レンズと、正レンズとを配置するのが好ましい。なお、各レンズは、単レンズとしてもよく、貼り合わせて接合レンズとしてもよい。
また、本実施形態の変倍光学系は、第1レンズ群G1の後群G1Rが正レンズと負レンズとを1つずつ有するのが好ましい。また、後群G1Rは、物体側から順に、負レンズと、正レンズとを配置するのが好ましい。また、後群G1Rは、1つの接合レンズから構成されるのが好ましい。
また、本実施形態の変倍光学系は、第2レンズ群G2が正レンズを1つ又は2つと、負レンズを3つ有するのが好ましい。また、第2レンズ群G2は、物体側から順に、負レンズと、負レンズと、正レンズと、負レンズとを、又は、正レンズと、負レンズと、負レンズと、正レンズと、負レンズとを配置するのが好ましい。なお、各レンズは、単レンズとしてもよく、貼り合わせて接合レンズとしてもよい。
また、本実施形態の変倍光学系は、第3レンズ群G3が正レンズを2つ又は3つと、負レンズを1つ有するのが好ましい。また、第3レンズ群G3は、物体側から順に、正レンズと、正レンズと、負レンズとを、又は、正レンズと、正レンズと、負レンズと、正レンズとを配置するのが好ましい。なお、各レンズは、単レンズとしてもよく、貼り合わせて接合レンズとしてもよい。
また、本実施形態の変倍光学系は、第4レンズ群G4が、正レンズを1つと、負レンズを1つ又は2つ有するのが好ましい。また、第4レンズ群G4は、物体側から順に、正レンズと、負レンズとを、又は、負レンズと、正レンズと、負レンズとを配置するのが好ましい。また、第4レンズ群G4は、物体側から順に、正レンズと、負レンズと、負レンズとを、又は、負レンズと、負レンズと、正レンズとを配置するのが好ましい。なお、各レンズは、単レンズとしてもよく、貼り合わせて接合レンズとしてもよい。
また、本実施形態の変倍光学系は、第5レンズ群G5が正レンズを2つ又は3つと、負レンズを1つ又は2つ有するのが好ましい。また、第5レンズ群G5は、物体側から順に、正レンズと、正レンズと、負レンズとを、又は、正レンズと、負レンズと、正レンズとを配置するのが好ましい。また、第5レンズ群G5は、物体側から順に、正レンズと、正レンズと、負レンズと、正レンズとを、又は、正レンズと、負レンズとを、正レンズと、負レンズとを配置するのが好ましい。さらに、第5レンズ群G5は、物体側から順に、正レンズと、負レンズと、正レンズと、負レンズと、正レンズとを配置するのが好ましい。なお、各レンズは、単レンズとしてもよく、貼り合わせて接合レンズとしてもよい。
また、本実施形態の変倍光学系は、第6レンズ群G6が正レンズを1つと、負レンズを1つ又は2つ有するのが好ましい。第6レンズ群G6は、物体側から順に、負レンズと、正レンズとを配置するのが好ましい。なお、各レンズは、単レンズとしてもよく、貼り合わせて接合レンズとしてもよい。
なお、本発明を分かりやすくするために、実施形態の構成要件を付して説明したが、本発明がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
以上のように、色収差が補正され、良好な光学性能を有し、写真用カメラ、電子スチルカメラ及びビデオカメラ等に好適である変倍光学系、光学機器及び変倍光学系の製造方法を提供することができる。
G1 第1レンズ群
G1F 前群
G1R 後群(合焦群)
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
G6 第6レンズ群
S 開口絞り
I 像面
CAM デジタル一眼レフカメラ(光学機器)

Claims (8)

  1. 物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、正の屈折力を有する第5レンズ群と、負の屈折力を有する第6レンズ群とからなり、変倍時に各レンズ群間隔が変化し、
    少なくとも8つの接合レンズを有し、
    前記接合レンズのうち、少なくとも2つの接合レンズを前記第2レンズ群が有し、前記第1レンズ群の最も像側に位置する接合レンズが合焦群であることを特徴とする変倍光学系。
  2. 前記第2レンズ群の前記接合レンズを構成する凸レンズのアッベ数をνpとし、凹レンズのアッベ数をνnとしたとき、少なくとも2つの前記接合レンズは、次式
    15.0 < νn−νp
    の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の変倍光学系。
  3. 前記第2レンズ群の前記接合レンズを構成する凸レンズの屈折率をnpとし、凹レンズの屈折率をnnとしたとき、少なくとも2つの前記接合レンズは、次式
    0.001 < np−nn
    の条件を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の変倍光学系。
  4. 前記第1レンズ群〜前記第6レンズ群はいずれも接合レンズを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  5. 前記接合レンズのうちいずれかを合焦群とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  6. 開口絞りを有し、
    広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、前記開口絞りは像面に対して固定であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の変倍光学系を有する光学機器。
  8. 物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、正の屈折力を有する第5レンズ群と、負の屈折力を有する第6レンズ群とからなり、変倍時に各レンズ群間隔が変化する変倍光学系の製造方法であって、
    少なくとも8つの接合レンズを有し、
    前記接合レンズのうち、少なくとも2つの接合レンズを前記第2レンズ群が有し、前記第1レンズ群の最も像側に位置する接合レンズが合焦群であるように、
    レンズ鏡筒内に各レンズを組み込み、各種の動作確認を行うことを特徴とする変倍光学系の製造方法。
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