JP5617056B2

JP5617056B2 - 挿入本体、挿入装置、回転ユニット、回転力伝達ユニット

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Publication number: JP5617056B2
Application number: JP2014511632A
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Inventors: 公彦内藤
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Description

この発明は、狭い孔内に挿入可能な挿入本体、挿入装置、更には、挿入本体に対して着脱可能な回転ユニット及び回転力伝達ユニットに関する。

例えば特開２００７−１８５３９４号公報の内視鏡の挿入部には、回転ギアと、この回転ギアの基端に固定されたドライブシャフトとを有する回転力伝達ユニットが内蔵されている。回転力伝達ユニットのドライブシャフトを通して回転ギアに回転力を伝達させると、回転ギアの回転にともなって回転ギアに噛み合わせられた内歯を有する筒状の螺旋部が回転する。

一般に、回転力伝達ユニットの先端の回転ギアの外径はその基端側のドライブシャフトの外径よりも大きく形成されている。このため、内視鏡の挿入部の基端側から先端側に向かって回転力伝達ユニットを挿通させる場合、回転ギアの外径と同じかそれよりも大きい内径を有するチャンネル径を必要とする。したがって、ライトガイドバンドル、撮像ケーブルや処置具挿通チャンネルといった挿入部の内部に延設される延設部材を収容するスペースを確保するため、挿入部を大径化する必要がある。
一方、挿入部の先端と基端との間の途中部分からドライブシャフト、回転ギアの順に回転力伝達ユニットを配設する場合、挿入部を小径化できることは明らかである。

この発明は、回転力伝達ユニットを挿入部の先端と基端との間の途中部分から設置スペース（チャンネル）に配置可能な挿入装置、挿入装置、更には、挿入本体に対して着脱可能な回転ユニット及び回転力伝達ユニットを提供することを目的とする。

この発明の一態様に係る、中心軸の軸回りに回転可能な回転ユニットがその外側に配設され、前記中心軸とは異なる長手軸の軸回りに回転可能な回転力伝達部を有し前記回転ユニットに回転力を伝達可能な回転力伝達ユニットがその外側から内側に挿入可能であるとともにその内側から外側に抜去可能な、細長い挿入装置の挿入本体は、前記中心軸に沿って配置されたベースと、前記ベースに対して前記中心軸の軸方向に移動可能であり、かつ、前記中心軸の軸回りに回転可能に前記ベースの外周に配設された回転体と、前記回転力伝達ユニットがその外側から内側に挿入され又はその内側から外側に抜去される際に前記中心軸に対して前記回転力伝達部の長手軸を傾斜可能な第１の位置と、前記中心軸に対して前記回転力伝達部の長手軸が平行で前記回転力伝達部から前記回転体に回転力を伝達可能な第２の位置との間で前記回転力伝達部を案内可能に前記ベースに設けられた案内部と、その先端に設けられた開口端部とを有し、前記開口端部及び前記案内部を通して前記回転力伝達ユニットが挿通されるチャンネルとを有する。

図１は、本発明の一実施形態に係る内視鏡システムを示す概略図である。図２Ａは、一実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡に対して着脱可能な回転力伝達ユニットを示す概略的な斜視図である。図２Ｂは、図２Ａ中の矢印２Ｂ方向から見た概略的な正面図である。図２Ｃは、一実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡に対して着脱可能な回転力伝達ユニットの変形例を示す概略的な斜視図である。図３は、一実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡の操作部を、図１に対して裏面側から見た状態を示す概略図である。図４は、一実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡の挿入部のうち、能動湾曲部の一部、受動湾曲部、及び第１の蛇管部の一部を示す概略的な縦断面図である。図５Ａは、一実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡の挿入部のうち、第１の蛇管部と第２の蛇管部との間の蛇管接続部から回転力伝達ユニットのドライブシャフトを挿入部の基端側に導入している状態を示す概略的な斜視図である。図５Ｂは、一実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡の挿入部のうち、第１の蛇管部と第２の蛇管部との間の蛇管接続部から回転力伝達ユニットのドライブシャフトを挿入部の基端側に導入している状態を示す概略的な縦断面図である。図６Ａは、一実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡の挿入部のうち、第１の蛇管部と第２の蛇管部との間の蛇管接続部から回転力伝達ユニットのドライブシャフトを挿入部の基端側に導入して、回転ユニットを挿入本体の外周に配置して、挿入本体に対して回転ユニットが回転可能な状態を示す概略的な縦断面図である。図６Ｂは、図６Ａ中の６Ｂ−６Ｂ線に沿う位置の概略的な横断面図である。図７Ａは、一実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡の操作部で、挿入本体を通して回転力伝達ユニットが挿通されて出口に対して基端側に突出したドライブシャフトの基端に対し、駆動源の回転軸を接続しようとする状態を示す概略的な縦断面図である。図７Ｂは、図７Ａ中の矢印７Ｂ−７Ｂ線に沿う位置の概略的な横断面図である。図８は、一実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡の挿入部のうち、回転力伝達ユニットのドライブシャフトが挿入部の基端側に移動するのを規制する規制部の変形例を示す概略的な縦断面図である。

以下、図１から図８を参照しながらこの発明を実施するための一実施の形態について説明する。

図１に示すように、この実施形態に係る内視鏡システム１０は、内視鏡（挿入装置）１２と、図示しない画像プロセッサ等の画像処理ユニットを含みシステム１０全体を制御する制御ユニット１４と、光源ユニット１６と、モニタ等の表示ユニット１８と、キーボード、マウス等の入力ユニット２０とを有する。
光源ユニット１６は、制御ユニット１４に電気的に接続されている。制御ユニット１４には、表示ユニット１８及び入力ユニット２０が電気的に接続されている。なお、光源ユニット１６は、内視鏡１２の後述する挿入部３２の先端硬性部５２に光源が配設される場合、不要となり得る。

この実施形態に係る内視鏡システム１０では、内視鏡１２に対して図２Ａに示す回転力伝達ユニット２２及び図１に示す駆動源２４を着脱可能である。すなわち、内視鏡１２は、回転力伝達ユニット２２及び駆動源２４を着脱する挿通路を規定するチャンネル３０を有する。
内視鏡１２は、管孔内等の狭い孔内に挿入される挿入部（挿入装置）３２と、挿入部３２の基端部に設けられた操作部３４とを有する。挿入部３２は、例えば大腸の内部、小腸の内部等の管腔に挿入される。操作部３４には、ユニバーサルケーブル３６の一端が接続されている。ユニバーサルケーブル３６の他端には、スコープコネクタ３６ａが配設されている。スコープコネクタ３６ａは、制御ユニット１４及び光源ユニット１６に接続されている。

挿入部３２は、細長い挿入本体４２と、挿入本体４２の外周に着脱可能に取り付けられ挿入本体４２の後述する中心軸Ｃ回りに回転可能な回転ユニット４４とを有する。挿入本体４２は、中心軸Ｃの軸回りに回転可能な回転ユニット４４がその外側に取り付け及び取り外し可能である。また、挿入本体４２は、中心軸Ｃとは異なる長手軸Ｌの軸回りに後述する回転ギア１７２で回転ユニット４４に回転力を伝達可能な回転力伝達ユニット２２がその外側から内側に挿入可能であるとともにその内側から外側に抜去可能である。
挿入本体４２は、先端から基端に向かって順に、先端硬性部５２と、能動湾曲部５４と、外力の作用を受けて受動的に湾曲する受動湾曲部５６と、第１の蛇管部５８と、第２の蛇管部６０とを有する。挿入本体４２の先端（先端硬性部５２の先端）及び基端（第２の蛇管部６０の基端）によって挿入部３２の中心軸Ｃが規定される。
能動湾曲部５４と受動湾曲部５６との間は、湾曲管接続部６２により接続されている。受動湾曲部５６と第１の蛇管部５８との間は、中継接続部６４により接続されている。第１の蛇管部５８と第２の蛇管部６０との間は、蛇管接続部６６により接続されている。第２の蛇管部６０と操作部３４との間には折レ止メ６８が配設されている。すなわち、挿入本体４２は、先端硬性部５２、能動湾曲部５４、受動湾曲部５６、第１の蛇管部５８及び第２の蛇管部６０に加えて、湾曲管接続部６２、中継接続部６４及び蛇管接続部６６を有する。

図１に示す先端硬性部５２には観察光学系、照明光学系、処置具チャンネル等、内視鏡１２の内部に延設される各種の延設部材１２ａの先端が固定されている。観察光学系及び照明光学系の延設部材１２ａは、挿入本体４２の内部、操作部３４の内部、ユニバーサルケーブル３６の内部をそれぞれ通してコネクタ３６ａに接続されている。処置具チャンネルの延設部材１２ａすなわちチャンネルチューブは、挿入本体４２の内部を通して操作部３４に接続されている。

図３は、図１に示す操作部３４に対して反対側の側面を示す。図３に示すように、操作部３４は、処置具チャンネルの延設部材１２ａの基端が接続された処置具挿入口７２を有する。したがって、処置具挿入口７２から挿入された処置具は、延設部材１２ａ、すなわち処置具チャンネルを通して先端硬性部５２の先端から突出する。
なお、後述するが、操作部３４は、処置具挿入口７２に並設され、駆動源２４を着脱可能な装着部１９２を有する。

図３に示すように、操作部３４の外表面には、能動湾曲部５４の湾曲操作が入力される湾曲操作入力部である湾曲操作ノブ７４が設けられている。操作部３４の内部では、湾曲操作ノブ７４に能動湾曲部５４を湾曲させるための図示しない湾曲ワイヤの基端が接続されている。湾曲ワイヤは、挿入本体４２（挿入部３２）の内部に中心軸Ｃに沿って延設され、先端が能動湾曲部５４の先端部に接続されている。湾曲操作ノブ７４での湾曲操作により、湾曲ワイヤが牽引されることにより能動湾曲部５４が湾曲される。受動湾曲部５６は、外力が直接的に作用したり、能動湾曲部５４を介して間接的に外力が作用したりすることにより、受動的に湾曲する。例えば中心軸Ｃに垂直な方向への外力が受動湾曲部５６に作用すると、受動湾曲部５６が湾曲する。また、湾曲された能動湾曲部５４に中心軸Ｃに垂直な方向への外力が作用すると、受動湾曲部５６にも能動湾曲部５４を介して外力が作用し、受動湾曲部５６が湾曲する。

なお、操作部３４には、例えば送気／送水スイッチや吸引スイッチ等の各種スイッチ７６が配設されている。操作部３４にはさらに、回転ユニット４４を挿入本体４２の中心軸Ｃの軸回りに相対的に回転させる信号を制御ユニット１４に出力する回転操作入力スイッチ７８が配設されている。回転操作入力スイッチ７８は、例えば符号７８ａで示す位置を押圧して回転操作入力スイッチ７８を傾斜させると回転ユニット４４を第１の方向に回転させ、符号７８ｂで示す位置を押圧して回転操作入力スイッチ７８を傾斜させると回転ユニット４４を第１の方向とは逆方向の第２の方向に回転させる信号を制御ユニット１４に出力する。

挿入本体４２の外周の回転ユニット４４は、中心軸Ｃに沿って延設されるチューブ本体８２と、チューブ本体８２の外周部に中心軸Ｃに対して螺旋状に延設されるフィン部８４と、チューブ本体８２の先端に配設された管状のチューブ先端部８６と、チューブ本体８２の基端に配設された管状のチューブ基端部８８とを有する。

図４には、受動湾曲部５６の近傍での挿入本体４２及び回転ユニット４４の構成を示す。図５Ａから図６Ｂには、蛇管接続部６６の近傍での挿入本体４２及び回転ユニット４４の構成を示す。

図４に示すように、能動湾曲部５４は、金属製の複数の第１の節輪１０２を有する。それぞれの第１の節輪１０２は、隣接する第１の節輪１０２に対して回動可能に連結されている。最も先端方向側に位置する図示しない第１の節輪には、前述した図示しない湾曲ワイヤの先端が固定されている。湾曲ワイヤが牽引された際には、第１の節輪１０２が隣接する第１の節輪１０２に対して回動し、能動湾曲部５４が湾曲する。

受動湾曲部５６は、金属製の複数の第２の節輪１０４を有する。それぞれの第２の節輪１０４は、隣接する第２の節輪１０４に対して回動可能に連結されている。なお、各第２の節輪１０４には、湾曲ワイヤを支持するワイヤガイドが設けられていない。このため、中心軸Ｃに垂直な方向へ作用する外力により、第２の節輪１０４が隣接する第２の節輪１０４に対して回動し、受動湾曲部５６が湾曲する。

最も先端方向側に位置する第２の節輪１０４ａには、最も基端方向側に位置する第１の節輪１０２ｂが嵌合状態で固定されている。第１の節輪１０２ｂと第２の節輪１０４ａとの間が固定されることにより、能動湾曲部５４と受動湾曲部５６との間に湾曲管接続部６２が形成される。湾曲管接続部６２では、第１の節輪１０２ｂと第２の節輪１０４ａとの間が固定され、第１の節輪１０２ｂ及び第２の節輪１０４ａにより形成される金属部分の肉厚が大きくなる。このため、湾曲管接続部６２は、能動湾曲部５４及び受動湾曲部５６より可撓性が低く、中心軸Ｃに垂直な方向へ作用する外力によって湾曲しない。

第１の節輪１０２及び第２の節輪１０４の外周には、金属製の網状管（ブレード）１０６が被覆されている。網状管１０６の外周には、外皮１０８が被覆されている。湾曲部外皮１０８は、例えばフッ素ゴムで形成されている。

図４に示すように、第１の蛇管部５８には、金属製の第１の螺旋管（第１のフレックス）１１２が設けられている。第１の螺旋管１１２の外周には、金属製の第１の網状管（第１のブレード）１１４が被覆されている。第１の網状管１１４の外周には、第１の外皮１１６が被覆されている。第１の外皮１１６は、例えばポリウレタンとポリエステルの混合樹脂材等の、能動湾曲部５４及び受動湾曲部５６の外皮１０８より可撓性の低い材料で形成されている。また、第１の螺旋管１１２は、複数の第１の節輪１０２の連結体及び複数の第２の節輪１０４の連結体に比べ、外力が作用した際の湾曲性が低下する。したがって、第１の蛇管部５８は、能動湾曲部５４及び受動湾曲部５６より可撓性が低くなる。ただし、第１の蛇管部５８は、中心軸Ｃに垂直な方向に作用する外力によって湾曲する程度の可撓性を有する状態で設けられている。

第１の螺旋管１１２及び第１の網状管１１４には、最も基端方向側に位置する第２の節輪１０４ｂが嵌合状態で固定されている。第２の節輪１０４ｂと第１の螺旋管１１２及び第１の網状管１１４との間が固定されることにより、受動湾曲部５６と第１の蛇管部５８との間に中継接続部６４が形成される。中継接続部６４では、第２の節輪１０４ｂと第１の螺旋管１１２及び第１の網状管１１４との間が固定され、第２の節輪１０４ｂ、第１の螺旋管１１２及び第１の網状管１１４により形成される金属部分の肉厚が大きくなる。このため、中継接続部６４は、受動湾曲部５６及び第１の蛇管部５８より可撓性が低く、中心軸Ｃに垂直な方向へ作用する外力によって湾曲しない。

中継接続部６４には、湾曲部外皮１０８の基端及び第１の外皮１１６の先端が位置している。湾曲部外皮１０８と第１の外皮１１６との間は、第１の外皮１１６及び湾曲部外皮１０８に糸１２２が巻回されるとともに、接着剤１２４が被覆されている。

なお、図示を一部省略するが、第１の節輪１０２、湾曲管接続部６２、第２の節輪１０４、中継接続部６４、第１の螺旋管１１２の内部の空間にはそれぞれ延設部材１２ａが挿通されている。

図５Ａ、図５Ｂ及び図６Ａに示す第２の蛇管部６０は、第１の蛇管部５８と同様の構成である。このため、詳細な説明を省略するが、第２の蛇管部６０は、中心軸Ｃに垂直な方向に作用する外力によって湾曲する程度の可撓性を有する状態で設けられている。なお、図５Ｂ及び図６Ａ中に符号１２８で示す管状体は、螺旋管及びその外周に配設された網状管を示す。後述する第２のカバー１３８ｂは外皮として用いられる。このため、第１の蛇管部５８及び第２の蛇管部６０の構造は同一である。

図５Ａから図６Ｂに示すように、第１の蛇管部５８と第２の蛇管部６０との間の蛇管接続部６６は、ベースとなる金属材製の接続口金１３２と、先端側口金１３４と、内歯（内周ギア部）１３６ａを有するリング状の回転体１３６と、それぞれ円筒状の第１及び第２のカバー１３８ａ，１３８ｂとを有する。なお、接続口金１３２は、挿入本体４２により中心軸Ｃに沿って配置される。
先端側口金１３４は第１の蛇管部５８の基端に固定されている。先端側口金１３４は、ここでは図示しない延設部材１２ａ（図４参照）が挿通される空洞１３４ａを有する。先端側口金１３４の基端の外周面には、径方向外方に突出したフランジ１４２が形成されている。このフランジ１４２には回転体１３６の先端の環状部１３６ｂが嵌合可能である。すなわち、先端側口金１３４の基端は、回転体１３６の環状部１３６ｂに嵌合可能である。このため、先端側口金１３４は回転体１３６が挿入本体４２の先端側に移動するのを規制するとともに、回転体１３６を先端側口金１３４の基端で保持可能である。
回転体１３６の外周面１３６ｃは、回転ユニット４４の例えばチューブ基端部８８の後述する嵌合面２０４に嵌合するように、円形以外の形状、例えば、略正八角形等に形成されている。

先端側口金１３４の基端には接続口金１３２の先端が固定されている。接続口金１３２は、ここでは図示しない延設部材１２ａ（図４参照）が挿通され、先端側口金１３４の空洞１３４ａに連通される空洞１３２ａを有する。

接続口金１３２の外周には、回転体１３６が挿入本体４２の中心軸Ｃに沿って軸方向に移動可能かつ中心軸Ｃの軸回りに回転可能に配設されている。接続口金１３２の基端には第２の蛇管部６０の先端が固定されている。図示しないが、第１の蛇管部５８の内部の空間、先端側口金１３４の空洞１３４ａ、接続口金１３２の空洞１３２ａ、さらには第２の蛇管部６０の内部の空間はそれぞれ連通し延設部材１２ａが挿通されている。

接続口金１３２の基端部の外周面には、それぞれ例えば樹脂材等で形成され絶縁性を有する第１のカバー１３８ａ及び第２のカバー１３８ｂが被覆されている。なお、第１のカバー１３８ａは接続口金１３２の外周にあるが、第２のカバー１３８ｂは第２の蛇管部６０の外周にある。そして、第１のカバー１３８ａの方が第２のカバー１３８ｂに比べて硬質材料で形成されていることが好ましい。また、第１のカバー１３８ａの基端に第２のカバー１３８ｂの先端が突き当てられた状態で固定されている。

第１のカバー１３８ａは、その外周面に、チューブ基端部８８の内周面の後述する環状の係合部２０２に係合される環状の係合部１４４を有する。この実施形態では、第１のカバー１３８ａの係合部１４４は、１対の環状凸部１４４ａ，１４４ｂの間に環状凹部１４４ｃが形成されている。

なお、接続口金１３２、先端側口金１３４、回転体１３６はそれぞれ金属材で形成され、第１の蛇管部５８及び第２の蛇管部６０に対して曲がり難く形成されている。例えば、大腸等の内壁により蛇管接続部６６に対して外力が付加されたとしても、蛇管接続部６６は曲がらない。

図５Ｂ及び図６Ｂに示すように、接続口金１３２には、回転力伝達ユニット２２の後述する回転ギア（回転力伝達部）１７２が後述する案内部１４８によって出し入れ可能に配置されるギア配置空洞１４６（チャンネル３０の開口端部）が形成されている。このギア配置空洞１４６は接続口金１３２の外側に開口している。図６Ｂに示すように、ギア配置空洞１４６は、その位置の横断面が例えば略Ｕ字状に形成されている。なお、ギア配置空洞１４６に回転ギア１７２が配設された状態で、回転ギア１７２の一部（図６Ｂ中の上側部位）がギア配置空洞１４６から突出した位置に配設される。

図５Ｂに示すように、接続口金１３２には、ギア配置空洞１４６に近接した位置（近傍）に案内部１４８が枢支されている。案内部１４８は、接続口金１３２に対して、挿入本体４２の中心軸Ｃに直交する方向の枢支軸１４８ａにより回動可能である。案内部１４８は、枢支軸１４８ａの軸回りに回動する回動部材１４８ｂと、回動部材１４８ｂに一体的に形成され回転力伝達ユニット２２を案内するとともに回転可能に支持する筒状部（支持部）１４８ｃとを有する。案内部１４８の回動部材１４８ｂは、ギア配置空洞１４６の基端側の一部に蓋をするように形成されている。案内部１４８は、図５Ｂに示す位置と、図６Ａに示す位置との間を回動可能である。案内部１４８が図５Ｂに示す位置にある場合、案内部１４８が第１のカバー１３８ａの先端に当接し、案内部１４８の最大開位置が規定される。案内部１４８が図６Ａに示す位置にある場合、チューブ基端部８８の内周面に保持されて閉位置が規定される。筒状部１４８ｃは回動部材１４８ｂに一体的に形成されているので、案内部１４８の回動部材１４８ｂが回動するのに伴って回動する。なお、筒状部１４８ｃの入口（最も先端部分）の内径はドライブシャフト１７４の外径よりも大きく、回転ギア１７２の基端の外径よりも小さい。このため、筒状部１４８ｃは回転力伝達ユニット２２のドライブシャフト１７４を長手軸Ｌの軸回りに回転可能に支持することができる。

そして、案内部１４８の筒状部１４８ｃの入口（先端側位置）にはリング（リング状部）１５０が固定されている。すなわち、案内部１４８はリング１５０を有する。リング１５０はドライブシャフト１７４の最大外径と同じかそれよりも大きい内径を有するとともに、回転ギア１７２の基端の外径よりも小さい内径を有する。リング１５０は例えばシリコーン材等、耐熱性、耐摩擦性を有する樹脂材で形成されたＯリングであることが好ましい。リング１５０は回転ギア１７２が回動力伝達ユニット２２、案内部１４８及び後述するチャンネルチューブ１５４のそれぞれの長手軸Ｌの基端側に移動するのを規制する規制部として用いられる。なお、リング１５０は案内部１４８の筒状部１４８ｃの入口に限らず、筒状部１４８ｃの先端よりも基端側に配設されていることも好適である。また、案内部１４８の筒状部１４８ｃの内径は一定でなくても良く、また、筒状部１４８ｃの入口の内径が回転ギア１７２の基端の外径よりも大きく形成されていても良い。

接続口金１３２には、ギア配置空洞１４６に連通する位置に回転力伝達ユニット２２用の円筒状のチャンネル口金１５２が固定されている。接続口金１３２に対してチャンネル口金１５２は水密に固定されている。このチャンネル口金１５２の外周面には回転力伝達ユニット２２用のチャンネルチューブ１５４の先端が固定されている。このため、チャンネルチューブ１５４の内側には、回転力伝達ユニット２２の後述するドライブシャフト１７４を挿通させることができる。チャンネルチューブ１５４は、挿入本体４２の内部を中心軸Ｃに沿って、基端方向に延設されている。
チャンネルチューブ１５４はチャンネル口金１５２に水密に固定され、かつ、延設部材１２ａの１つである処置具チャンネルチューブに並設されている。

ここで、図２Ａに示すように、回転力伝達ユニット２２は、略円柱状に形成されその外周に外周ギア部（外歯）１７２ａを有する回転ギア（回転力伝達部）１７２と、ドライブシャフト１７４とを有する。回転ギア１７２の外径はドライブシャフト１７４の外径よりも大きく形成されている。回転ギア１７２はドライブシャフト１７４の先端に固定されている。そして、回転ギア１７２及びドライブシャフト１７４によって回転力伝達ユニット２２の長手軸Ｌが規定される。
ドライブシャフト１７４は例えば金属素線を円筒網状に編んだものが重ね合わせられて多層に形成されたり、又は、右巻き及び左巻き線材が重ね合わせられた多層ワイヤで形成されたりしており、回転追従性及び柔軟性を有する。図２Ｂに示すように、ドライブシャフト１７４の基端は例えば円形状に形成されている。ドライブシャフト１７４の基端には、駆動源２４の後述するＤ字状の回転軸１８４が嵌合されるＤ字状の凹部１７６が形成されている。このため、駆動源２４の回転軸１８４の回転がドライブシャフト１７４に伝達され、ドライブシャフト１７４の回転が回転ギア１７２に伝達される。

図７Ａに示すように、駆動源２４は、モータ本体１８２と、回転軸１８４と、モータケーブル１８６とを有する。モータケーブル１８６の遠位端は制御ユニット１４に着脱可能に接続されている。モータ本体１８２のうち回転軸１８４の軸方向に対して直交する回転軸１８４の横断面の外形、及び、モータ本体１８２の横断面の外形はそれぞれ例えば略Ｄ字状に形成されている。

図７Ａに示すように、操作部３４には、回転力伝達ユニット２２のドライブシャフト１７４の基端の出口１９２ａを規定するとともにドライブシャフト１７４の基端に回転力を伝達する後述する駆動源２４が装着される装着部１９２が設けられている。なお、装着部１９２には、モータ本体１８２の外周を保持する保持リング１９４が配設されている。
なお、図５Ｂ及び図６Ａに示すチャンネルチューブ１５４は、挿入本体４２の内部及び操作部３４の内部を通して装着部１９２の出口１９２ａに連通されている。このため、チャンネルチューブ１５４の基端が装着部１９２の出口１９２ａで開口している。

このように、挿入本体４２の蛇管接続部６６及び第２の蛇管部６０には、先端から基端に向かって順に、ギア配置空洞１４６、リング状部材１５０、案内部１４８の筒状部１４８ｃ、チャンネル口金１５２、チャンネルチューブ１５４及び装着部１９２が規定されて、回転力伝達ユニット２２が挿通される挿通路としてのチャンネル３０が形成されている。

図５Ｂ、図６Ａ及び図６Ｂに示すように、回転ユニット４４は、挿入本体４２の中心軸Ｃの軸方向に沿って移動可能である。特に、回転ユニット４４は、挿入本体４２に対して、先端硬性部５２を通して着脱可能である。

チューブ本体８２は、ポリウレタン等の樹脂材で形成されている。チューブ本体８２は、図４に示す湾曲部外皮１０８の外周面及び図６Ａに示す第１の蛇管部５８の外周面との間に隙間Ｇを有する。すなわち、チューブ本体８２は、挿入本体４２の外周部との間に隙間Ｇを有する状態で設けられる。このため、挿入本体４２に対して回転ユニット４４が回転する際、挿入本体４２とチューブ本体８２との間に摩擦が生じるのが防止されている。

チューブ先端部８６は、例えばゴム材等、チューブ本体８２より軟らかい材料で形成されている。図４に示すように、チューブ先端部８６の内周部は、回転ユニット４４と湾曲部外皮１０８との間の隙間Ｇをチューブ本体８２の内周方向側の部位より減少させるように形成されている。

回転ユニット４４のチューブ基端部８８はチューブ本体８２と一体的に形成されていても良く、別体で形成されていても良い。チューブ基端部８８は、環状に形成され、蛇管接続部６６の係合部１４４の凹部１４４ｃに係合可能な凸状の係合部２０２をその基端側の内周面に有する。係合部２０２の内径は蛇管接続部６６の係合部１４４の凸部１４４ａの最大外径よりも小さく、蛇管接続部６６の係合部１４４の凹部１４４ｃの最小外径と同程度に形成されている。このため、回転ユニット４４が図５Ｂに示す位置から図６Ａに示す位置に移動する場合、回転ユニット４４のチューブ基端部８８の径方向内方に突出した係合部２０２は、その周辺とともに弾性変形して蛇管接続部６６の係合部１４４の凸部１４４ａを乗り越えて凹部１４４ｃに係合される。そして、チューブ基端部８８は、係合部１４４，２０２同士が係合された状態で、その係合状態を維持可能な力を発揮する。

チューブ基端部８８のうち、係合部２０２よりも先端側の内周には、回転体１３６の外周面１３６ｃと同じ形状を有し回転体１３６の外周面１３６ｃに嵌合する嵌合面２０４が形成されている。なお、図６Ｂに示す回転体１３６の外周面及び嵌合面２０４は、例えば略八角形状に形成されている。嵌合面２０４は、図６Ａに示すように案内部１４８の枢支軸１４８ａに対して遠位の位置の外周に隙間なく存在する。このため、この嵌合面２０４は回転体１３６の外周面１３６ｃに嵌合するとともに案内部１４８の回動を規制する役割を果たす。

チューブ基端部８８のうち、嵌合面２０４よりも先端側には、径方向内方に突出した環状凸部２０６が形成されている。環状凸部２０６の基端は回転体１３６の先端面に当接されるように段差（環状の当接面）２０６ａが形成され、かつ、先端側口金１３４のフランジ１４２の外側に対して中心軸Ｃに沿って自在に移動可能なように内径が大きく形成されている。

チューブ本体８２の外周部に延設されるフィン部８４は、例えばゴム材で形成されている。フィン部８４は、チューブ本体８２に接着又は溶着等により固定されている。図１に示すように、フィン部８４は、基端方向から視て時計回りの螺旋状に延設されている。内視鏡１の挿入部３２が小腸の内部、大腸の内部等の管腔に挿入された際には、管腔壁に回転ユニット４４のフィン部８４が当接する。この状態で、回転体１３６及び回転ユニット４４を挿入本体４２に対して中心軸Ｃの軸回りに回転させる。これにより、中心軸Ｃの軸方向に沿った方向の推進力が挿入部３２に作用する。

次に、この実施形態に係る内視鏡システム１０の作用について説明する。ここでは、挿入本体４２に対して回転力伝達ユニット２２及び回転ユニット４４を装着し、操作部３４に対して駆動源２４を装着する組み立て手順について主に説明する。

図５Ａ及び図５Ｂに示すように、案内部１４８の筒状部１４８ｃを、案内部１４８の長手軸Ｌの軸方向が挿入本体４２の中心軸Ｃに対して傾斜させる（案内部１４８の第１の位置）。
図２Ａに示す回転力伝達ユニット２２のドライブシャフト１７４をその基端から、図５Ａに示す蛇管接続部６６のリング状部材１５０、案内部１４８の筒状部１４８ｃ、チャンネル口金１５２、チャンネルチューブ１５４を通して挿入本体４２の基端側に導入していく。回転ギア１７２の基端の外径は、ドライブシャフト１７４の外径よりも大きいので、リング状部材１５０で移動が規制される。このとき、挿入本体４２の中心軸Ｃに対して、回転力伝達ユニット２２の長手軸Ｌは傾斜している。

ここで、図７Ａに示すようにドライブシャフト１７４の基端は装着部１９２の内部又はその近傍にある。この状態で図７Ａに示す駆動源２４を装着部１９２に装着するとともに、回転軸１８４をＤ字状の凹部に嵌合させる。

また、図５Ａ及び図５Ｂに示す位置にある案内部１４８を、図６Ａに示す位置に回動させる（案内部１４８の第２の位置）。このため、案内部１４８の筒状部１４８ｃにより、回転ギア１７２がギア配置空洞１４６に収納される。このとき、挿入本体４２の中心軸Ｃに対して、回転力伝達ユニット２２の長手軸Ｌは平行である。この状態で、図５Ａ及び図５Ｂに示す位置にある回転体１３６を、図６Ａに示す位置まで挿入本体４２の基端側に相対的に移動させる。このため、図６Ｂに示すように、回転体１３６の内歯１３６ａと回転ギア１７２の外周ギア部１７２ａとが噛み合わせられる。

そして、図５Ｂに示す位置にある回転ユニット４４を図６Ａに示す位置まで挿入本体４２の基端側に向かって相対的に移動させる。このとき、回転ユニット４４の係合部２０２は、回転体１３６の外側、案内部１４８の外側を通して第１のカバー１３８ａの凸部１４４ａに当接される。回転ユニット４４をさらに移動させて回転ユニット４４の係合部２０２及び第１のカバー１３８ａの凸部１４４ａを弾性変形させて、回転ユニット４４の係合部２０２を第１のカバー１３８ａの凹部１４４ｃに嵌合させる。
それと同時に、回転体１３６の外周面１３６ｃとチューブ基端部８８の嵌合面２０４とが嵌合可能なように、回転体１３６を周方向に適宜に回動させて向きを揃える。そして、回転体１３６の外周面１３６ｃにチューブ基端部８８の嵌合面２０４を嵌合させる。
このとき、回転体１３６の位置によっては回転体１３６の先端の環状部１３６ｂが環状凸部２０６の段差２０６ａに当接される。

内視鏡１２の挿入部３２は、このような状態で使用可能となる。すなわち、挿入部３２の回転ユニット４４は中心軸Ｃに対して第１の方向及び第２の方向に回転可能である。
例えば、挿入部３２の回転ユニット４４を第１の方向に回転させる場合、図１に示す内視鏡システム１０を起動させた状態で、図１及び図３に示す回転操作入力スイッチ７８の符号７８ａで示す位置を押圧する。その回転操作入力スイッチ７８の押圧信号がユニバーサルケーブル３６、コネクタ３６ａを介して制御ユニット１４に入力される。制御ユニット１４はモータケーブル１８６及びモータ本体１８２を介して駆動源２４の回転軸１８４を第１の方向に回転させる。回転軸１８４の第１の方向への回転により、ドライブシャフト１７４が第１の方向に回転する。ドライブシャフト１７４が第１の方向に回転することによって、その回転力が回転ギア１７２に伝達され、回転ギア１７２が第１の方向に回転する。このため、回転ギア１７２に噛み合わせられた回転体１３６が第１の方向に回転する。回転体１３６が第１の方向に回転するのに伴って、回転体１３６に嵌合された回転ユニット４４が第１の方向に回転する。
なお、挿入部３２の回転ユニット４４を第２の方向に回転させる場合、図１に示す内視鏡システム１０を起動させた状態で、回転操作入力スイッチ７８の符号７８ｂで示す位置を押圧する。

本実施形態では、基端方向から視て時計回りの螺旋状にフィン部８４が延設されている。したがって、回転体１３６及び回転ユニット４４が基端方向から視て時計回り（第１の方向）に回転することにより、先端方向への推進力が挿入部３２に作用する。これより、管腔での挿入部３２の挿入性が向上する。一方、回転体１３６及び回転ユニット４４が基端方向から視て反時計回り（第２の方向）に回転することにより、基端方向への推進力が挿入部３２に作用する。これより、管腔での挿入部３２の抜脱性が向上する。

内視鏡１２の使用後、内視鏡１２は洗浄、消毒、滅菌されて再利用される。この手順について簡単に説明する。
まず、駆動源２４の回転軸１８４をドライブシャフト１７４の基端の凹部１７６から抜去する。
挿入本体４２の先端側に回転ユニット４４を移動させ、図６Ａに示す状態の係合部１４４，２０２同士の係合を解除する。そして、回転体１３６の外周面１３６ｃと回転ユニット４４の嵌合面２０４との嵌合を解除する。すなわち、挿入本体４２に対して回転ユニット４４を図５Ｂに示す位置に移動させる。そして、回転体１３６を先端側口金１３４のフランジ１４２に嵌合させるように移動させて、回転ギア１７２の外周ギア部１７２ａと回転体１３６の内歯１３６ａとの噛み合いを解除する。
そして、図５Ｂに示すように案内部１４８を回動させ、すなわち、回転ギア１７２の長手軸Ｌを接続口金１３２の中心軸Ｃに対して平行な状態から傾斜した状態にして、挿入本体４２のチャンネル３０から回転力伝達ユニット２２を抜去する。
このように、回転ユニット４４及び回転力伝達ユニット２２を挿入部３２から取り除いた状態で、図示しないブラシ等を用いてチャンネル３０内を洗浄することができる。

この実施形態によれば、以下のことが言える。
挿入本体４２の先端と基端との間の途中部分から回転力伝達ユニット２２を内視鏡１２に装着することができる。すなわち、この実施形態によれば、回転力伝達ユニット２２を挿入部３２の先端と基端との間の途中部分から設置スペース（チャンネル３０）に配置可能な挿入本体４２、挿入部（挿入装置）３２、更には、挿入本体４２に対して着脱可能な回転ユニット４４及び回転力伝達ユニット２２を提供することができる。ここで、回転力伝達ユニット２２のドライブシャフト１７４を入れてから最後に回転ギア１７２を挿入本体４２に装着するので、回転ギア１７２を装着する位置よりも基端側の挿入本体４２の外径が、回転ギア１７２の分だけ大径化するのを防止することができる。
なお、この実施形態では、案内部１４８を枢支軸１４８ａにより回動可能とし回動力伝達ユニット２２が挿入本体４２に対して着脱可能である例として説明した。挿入本体４２の先端と基端との間の途中部分から装着できるという構造であれば、回動力伝達ユニット２２を挿入本体４２に対して取り外しできない構造であっても良い。

案内部１４８にリング状部材１５０を配置することによって、回転力伝達ユニット２２が基端側に移動することを規制することができる。具体的には、回転ギア１７２が長手軸Ｌの軸方向基端側に移動するのが防止されている。このため、回転ギア１７２の外周ギア部１７２ａと回転体１３６の内歯１３６ａとの間の噛み合わせが意図せず外れるのを防止できる。

この実施形態に係る回転ユニット４４は挿入本体４２に対して着脱可能であり、回転力伝達ユニット２２及び駆動源２４も内視鏡１２に対して着脱可能である。このため、チャンネル３０の内部の洗浄等を容易に行うことができる。また、挿入本体４２の外周面の洗浄等も容易に行うことができる。

挿入本体４２に対して回転ユニット４４を着脱する際、回転ユニット４４の内周面は、案内部１４８が接続口金１３２の外側に開くのを規制し、回転体１３６に嵌合し、かつ、回転体１３６が移動可能な範囲を規制することができる。すなわち、回転体１３６は、図５Ｂに示す状態では、回転体１３６を先端側口金１３４のフランジ１４２に嵌合させた状態で保持され、図６Ａに示す状態では、回転体１３６を案内部１４８の先端と段差（当接面）２０６ａとの間のみで移動可能である。このため、回転力伝達ユニット２２を挿入本体４２に着脱する際には回転体１３６が邪魔になるのを防止でき、回転力伝達ユニット２２からの回転力を回転ユニット４４に伝達する際には回転力の伝達を容易に行うことができる。

挿入本体４２に対して回転力伝達ユニット２２を着脱する際、案内部１４８の回動部材１４８ｂ及び筒状部１４８ｃが枢支軸１４８ａによって回動し、ドライブシャフト１７４を例えば９０°近くまで曲げる等の無理な力をドライブシャフト１７４に付加する必要がない。このため、この実施形態の案内部１４８により、回転力伝達ユニット２２のドライブシャフト１７４に無理な力を付加することなく、チャンネル３０に対して回転力伝達ユニット２２を容易に着脱可能である。

なお、この実施形態では、図５Ａから図６Ａに示す係合部１４４と図５Ｂ及び図６Ａに示す係合部２０２とを係合させる例について説明したが、これらの構造が逆であることも好適である。すなわち、蛇管接続部６６の外周面の第１のカバー１３８ａの凸部とチューブ基端部８８の内周面の凹部とを係合させても良い。

この実施形態では、図５Ａから図６Ａに示すように、リング１５０を案内部１４８の筒状部１４８ｃの入口に固定した例について説明した。このリング１５０の代わりに、図２Ｃに示すようにドライブシャフト１７４の先端部近傍にリング（リング状部）１５０ａを固定しても同様の効果が得られる。なお、このリング１５０ａはリング１５０と同様の素材を用いることができる。
また、リング１５０を用いるとともに又はリング１５０を用いる代わりに、若しくは、リング１５０ａを用いるとともに又はリング１５０ａを用いる代わりに、図８に示すような構造も採用できる。チャンネル口金１５２の先端部の内周面には環状凸部（リング状部）１５２ａが形成され、ドライブシャフト１７４の外周面にはチャンネル口金１５２の環状凸部１５２ａが嵌合される凹部１７４ａが形成されている。このような構造であっても、リング１５０，１５０ａを用いるのと同様の効果が得られる。
なお、図８中のチャンネル口金１５２の環状凸部１５２ａとドライブシャフト１７４の凹部１７４ａとは誇張して描画したが、環状凸部１５２ａがドライブシャフト１７４の外周面を保持できる程度であれば良い。すなわち、環状凸部１５２ａの内径とドライブシャフト１７４の外径との関係によっては、ドライブシャフト１７４の外周面の凹部１７４ａは必ずしも設ける必要はない。

この実施形態では、駆動源２４としてモータを用いる例について説明したが、回転軸１８４を手動で回転させるようにしても良い。

上述した実施形態では、内視鏡１２の挿入本体４２に回転ユニット４４を装着する例について説明したが、内視鏡１２に限ることはなく、例えば手術用マニピュレータ（挿入装置）等の挿入本体４２の途中部分から基端側に回転力伝達ユニット２２を挿通させ、その挿入本体４２の外周に回転ユニット４４を装着する構造を採用可能である。

これまで、一実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。

１２…内視鏡（挿入装置）、２２…回転力伝達ユニット、３０…チャンネル、３２…挿入部、４２…挿入本体、４４…回転ユニット、５８…第１の蛇管部、６０…第２の蛇管部、６６…蛇管接続部、８２…チューブ本体、８４…フィン部、８８…チューブ基端部、１３２…接続口金（ベース）、１３２ａ…空洞、１３４…先端側口金、１３４ａ…空洞、１３６…回転体、１３６ａ…内歯、１３６ｂ…環状部、１３６ｃ…外周面、１３８ａ…第１のカバー、１３８ｂ…第２のカバー、１４２…フランジ、１４４…係合部、１４４ａ，１４４ｂ…環状凸部、１４４ｃ…環状凹部、１４６…ギア配置空洞、１４８…案内部、１４８ａ…枢支軸、１４８ｂ…回動部材、１４８ｃ…筒状部、１５０…リング（リング状部材）、１５２…チャンネル口金、１５４…チャンネルチューブ、１７２…回転ギア、１７２ａ…外周ギア部、１７４…ドライブシャフト、２０２…係合部、２０４…嵌合面、２０６…環状凸部、２０６ａ…段差。

Claims

中心軸の軸回りに回転可能な回転ユニットがその外側に配設され、前記中心軸とは異なる長手軸の軸回りに回転可能な回転力伝達部を有し前記回転ユニットに回転力を伝達可能な回転力伝達ユニットがその外側から内側に挿入可能であるとともにその内側から外側に抜去可能な、細長い挿入装置の挿入本体であって、
前記中心軸に沿って配置されたベースと、
前記ベースに対して前記中心軸の軸方向に移動可能であり、かつ、前記中心軸の軸回りに回転可能に前記ベースの外周に配設された回転体と、
前記回転力伝達ユニットがその外側から内側に挿入され又はその内側から外側に抜去される際に前記中心軸に対して前記回転力伝達部の長手軸を傾斜可能な第１の位置と、前記中心軸に対して前記回転力伝達部の長手軸が平行で前記回転力伝達部から前記回転体に回転力を伝達可能な第２の位置との間で前記回転力伝達部を案内可能に前記ベースに設けられた案内部と、その先端に設けられた開口端部とを有し、前記開口端部及び前記案内部を通して前記回転力伝達ユニットが挿通されるチャンネルと
を有する挿入本体。
前記回転力伝達ユニットが前記チャンネルに挿通され、かつ、前記案内部が前記第２の位置にある状態で、前記回転力伝達ユニットの前記回転力伝達部を、前記案内部よりも前記挿入本体の中心軸の先端側に配置する請求項１に記載の挿入本体。
前記案内部は、前記ベースに設けられた枢支軸と、前記枢支軸の軸回りに回動する回動部材と、前記回動部材に設けられ前記回転力伝達ユニットを案内する支持部とを有する請求項１に記載の挿入本体。
前記支持部は、前記回転力伝達ユニットを前記長手軸の軸回りに回転可能に支持する請求項１に記載の挿入本体。
前記チャンネルは、前記回転力伝達部が前記回転力伝達ユニット及び前記チャンネルの長手軸の基端側に移動するのを規制する規制部を有する請求項１に記載の挿入本体。
前記チャンネルの規制部は、前記回転力伝達ユニットが前記回転力伝達ユニットの長手軸の軸周りに回転するのを許容し、前記回転力伝達ユニットが長手軸に沿った方向に移動するのを防止するリング状部を有する請求項５に記載の挿入本体。
前記案内部は、前記開口端部の近傍に配設されている請求項１に記載の挿入本体。
前記開口端部は、前記ベースの外側に開口している請求項１に記載の挿入本体。
請求項１に記載の挿入本体と、
前記挿入本体の外側から内側に挿入可能であるとともに前記挿入本体の内側から外側に抜去可能で、前記挿入本体の中心軸とは異なる長手軸の軸回りに回転可能な回転力伝達部を有し、前記挿入本体の外側に配設される回転ユニットに回転力を伝達可能な回転力伝達ユニットと
を具備し、
前記回転力伝達ユニットは、前記チャンネルに挿通可能であり、前記長手軸の基端側から先端側に向かって駆動力を伝達して前記回転力伝達部に駆動力を伝達するドライブシャフトを有する挿入装置。
前記回転力伝達部はその外周に外周ギア部を有し、
前記回転体はその内周に、前記外周ギア部からの回転力が伝達される内周ギア部を有する請求項９に記載の挿入装置。
前記回転力伝達ユニット及び前記チャンネルの少なくとも一方に、前記回転力伝達部が前記回動力伝達ユニット及び前記チャンネルの長手軸の基端側に移動するのを規制する規制部を有する請求項９に記載の挿入装置。
前記回転力伝達ユニットは、前記チャンネルに挿通可能であり、前記長手軸の基端側から先端側に向かって駆動力を伝達して前記回転力伝達部に駆動力を伝達するドライブシャフトを有し、
前記チャンネルの規制部は、前記ドライブシャフトが前記ドライブシャフトの軸周りに回転するのを許容し、前記ドライブシャフトが長手軸に沿った方向の移動を防止するリング状部を有する請求項１１に記載の挿入装置。
前記回転力伝達ユニットは、前記チャンネルに挿通可能であり、前記長手軸の基端側から先端側に向かって駆動力を伝達して前記回転力伝達部に駆動力を伝達するドライブシャフトを有し、
前記回動力伝達ユニットの規制部は、前記ドライブシャフトが前記ドライブシャフトの軸周りに回転するのを許容し、前記ドライブシャフトが長手軸に沿った方向の移動を防止するように、前記ドライブシャフトの外周に設けられたリング状部を有する請求項１１に記載の挿入装置。
前記回転力伝達ユニットは、前記チャンネルに挿通可能であり、前記長手軸の基端側から先端側に向かって駆動力を伝達して前記回転力伝達部に駆動力を伝達するドライブシャフトを有し、
前記回転力伝達部の基端は前記ドライブシャフトの最大外径に対して外径が大きく形成され、
前記チャンネルの規制部は前記案内部にあり、
前記案内部の規制部は、前記ドライブシャフトの最大外径と同じかそれよりも大きい内径を有するとともに、前記回転力伝達部の基端の外径よりも小さい内径を有するリング状部を有する請求項１１に記載の挿入装置。
前記挿入本体の外側に着脱可能に配設され、前記中心軸の軸回りに回転可能な回転ユニットをさらに具備する、請求項９に記載の挿入装置。
請求項１に記載の挿入本体の前記回転体の外側に取り付け可能で、前記回転体の回転に伴って回転可能であり、前記案内部に対して離隔し前記回転力伝達部から前記回転ユニットに回転力を伝達不能な位置と、前記案内部を覆うように配置され前記回転力伝達部からの回転力を伝達可能な位置との間を、前記ベースに対して前記中心軸に沿って移動可能である、回転ユニット。
請求項１に記載の挿入本体の前記チャンネルに対して挿抜可能である回転力伝達ユニット。