JP5611611B2 - エレベータ非常用電源供給システム - Google Patents

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本発明は、火災、地震等の災害によってエレベータヘの電力供給が遮断され、かつ非常用電源の残電量が一定量以下まで減少した際に、電力ネットワークを介して電力の授受を行うエレベータ非常用電源供給システムに関する。
従来、災害等によってエレベータヘの電力供給が断たれた場合、同一ビル内における複数台エレベータの協調動作によって互いに電力の授受を行うことで緊急時における避難運転のための電力確保を実現していた(例えば、特許文献1参照)。
米国特許第5896948号公報
上記技術では電力不足時に電力の授受を物件内におけるエレベータ間で行うため、物件(エレベータが設置されたビルなどの建築物を総称している)内にエレベータが−台しかない場合には適用することができないという制約がある。また、物件内に複数台のエレベータが存在する場合でも、物件が比較的小規模な場合は授受しあう電力が限られる、という問題があげられる。特に、エレベータの台数に対して人ロの大きな物件において顕著となる。
上記方法によらずに停電時の電力を得るためには、各物件内に発電設備ないし大規模な蓄電装置が必要となり、エ事やコストの面での負荷が問題としてあげられる。
本発明の目的は、電力ネットワーク上にある他物件と電力の授受を行うことによって、物件内の発電設備を必要とせず、また物件規模やエレベータ台数による制約がなく、災害等による停電時に非常用電源の残電量減少の際に、乗客が避難階まで移動する避難運転を実現するエレベータ非常用電源システムを提供することにある。
本発明によるエレベータ非常用電源供給システムは、それぞれエレベータを有する複数の物件が、電力ネットワークにより相互に電力授受可能に構成されたエレベータ非常用電源供給システムであって、
前記各物件は、前記エレベータの運転を制御するエレベータ運転制御手段と、前記電力ネットワークに接続される電力分配装置と、正常時電源及び非常用電源と、前記正常時電源からの供給電力、非常時電源からの供給電力、及び電力分配装置を介した他の物件からの供給電力のいずれかを前記エレベータ運転制御手段に供給するための電力制御装置とを備え、前記電力分配装置は、前記電力ネットワークを介して他物件からの給電要求を受け取ると、自物件の電源状況を判断し、自物件における正常時電源からの給電が途絶え、非常用電源によるエレベータの避難運転を行う場合は、前記エレベータ運転制御手段により見積もられる避難運転完了までに要する電力と前記非常用電源の現在の残電量とから求まる余裕分の電力を前記他物件に送電する機能を有することを特徴とする。
また、本発明では、前記電力分配装置は、前記電力ネットワークを介して他物件からの給電要求を受け取ると、自物件の電源状況を判断し、前記余裕分の電力がない場合は、前記他物件からの給電要求を別の他物件に転送し、この転送先の別の他物件からの電力を前記給電要求発行元の他物件に給電する。
本発明によれば、物件内の発電設備を必要とせず、また物件規模やエレベータ台数による制約なく、災害等による停電時に避難運転を行うための電力を得ることができる。
本発明に係る非常用電源供給システムの一実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の遠隔監視センターをさらに備えた実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明における他物件からの給電要求を受けたときの動作を説明するフローチャートである。 本発明における他物件へ給電要求を発行する場合の動作を説明するフローチャートである。 本発明における他物件からの給電要求を受け、自物件の避難運転を行いながら他物件へ給電する場合の動作を説明するフローチャートである。 本発明における電力ネットワーク上の物件数が多い場合の実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明における他物件へ給電要求を発行し、さらに別の他物件へ発行先を変更する場合の動作を説明するフローチャートである。 本発明における他物件からの給電要求を受け、この給電要求を別の他物件へ転送する場合の動作を説明するフローチャートである。 本発明の図2で示した遠隔監視センターを利用して電力授受を行う場合の動作を説明するフローチャートである。
以下、本発明によるエレベータ非常用電源供給システムの一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明に用いる図は、本発明の関連する部分のみ図示しており、基本的なエレベータのシステム要素(駆動装置など)は省略する。
図1はこの実施の形態におけるエレベータ非常用電源供給システムの全体構成図である。図1において、物件A、物件Bは、それぞれエレベータを有する建築物であり、これら複数の物件A,Bは、電力ネットワーク1により相互に電力授受可能に構成されている。
各物件(以下代表して物件Aで説明する)は、エレベータの運転を制御するエレベータ運転制御手段5(物件A,Bを表す符合a,bと、号機1,2,・・を表す数字1,2、・・・とによるサフィックスが付されている。他のブロック要素も同じ。)、電力ネットワーク1にネットワークI/F(インターフェース)8を介して接続される電力分配装置3と、電力会社などから給電される正常時電源2及びバッテリなどからなる非常用電源7と、電力制御装置4、及び回生電力制御装置6を備えている。
電力制御装置4は、正常時電源2からの供給電力、非常時電源7からの供給電力、及び電力分配装置3を介した他の物件からの供給電力のいずれかをエレベータ運転制御手段5に供給するものである。また、回生電力制御装置6は、エレベータの運転によって生じた回生電力を、電力制御装置4へ送電したり、あるいは非常用電源7へ蓄電させたり、あるいは図示しない回生抵抗によって消費させたりするものである。
電力分配装置3は、災害発生などにより、正常時電源2からの電力供給が無くなり、かつ非常用電源7の残電量が一定量以下になった場合に、電力ネットワーク1上の他物件へ給電要求を発行するものである。また、この給電要求を受信した他物件(例えばBとする)から送電されてくる電力を受けると、この他物件Bからの電力を、電力制御装置4を介してエレベータ運転制御手段5へ給電する機能を有する。
以下、この実施の形態の動作を説明する。なお、自物件を物件A、他物件を物件Bとしている。また、図内の電力ネットワーク1上の物件はA,Bの2件を示しているがもちろん3件以上の物件が存在する場合も同様であり、その数に制限は無いものとする。
先ず、正常時の動作について説明する。物件Aにおいて正常時電源2aから電力が供給されている場合、電力分配装置3aは正常時電源2aからの電力を物件A内のエレベータ各号機の電力制御装置4a1,4a2へ送電する。電力制御装置4a1,4a2はそれぞれ受け取った電力を各号機のエレベータ運転制御手段5a1,5a2に供給し、エレベータ運転制御手段5a1,5a2はその電力によってそれぞれの号機の運転制御を行う。エレベータの運転によって生じた回生電力はエレベータ各号機の回生電力制御装置6a1,6a2により電力制御装置4a1,4a2へ送電するか、あるいは非常用電源7a1,7a2へ蓄電させるか、あるいは回生電力制御装置6a1,6a2の回生抵抗によって消費させるかする。
電力分配装置3aは、ネットワークI/F8aを介して電力ネットワーク1に接続されており、自物件Aの正常動作時には電力制御装置4a1,4a2への給電動作と平行して電力ネットワーク1上にある他物件Bなどから給電要求が来ないか監視を行う。
以下、他物件から給電要求を受けた場合の動作について図3を用いて説明する。なお、以降の説明において、物件間(A,B間とする)で給電要求等の信号および電力の授受は、各物件A,B内にあるネットワークI/F8a,8bおよび電力ネットワーク1を介して行われるものとする。
災害時などにおいて、物件B内では正常時電源2bからの電力供給が断たれ、非常用電源7b1の残電量が減少したことにより、電力分配装置3bが、物件A内の電力分配装置3aへ給電要求を送信し、物件A内の電力分配装置3aがこの給電要求を受け取ったものとする(ステップS1)。給電要求を受け取った物件A内の電力分配装置3aは、物件Bへの給電が可能か確認を行う(ステップS2)。ここで給電可能な場合とは、物件Aにおいて正常時電源2aからの電力供給がある場合、あるいは災害時に物件Aでの避難運転が既に完了しており、非常用電源7a1,7a2や回生電力制御装置6a1,6a2の電力を物件Bに供給できることを指す。
給電可能であるならば(ステップS2:Y)、物件Aの電力分配装置3aは物件Bの電力分配装置3bに対して給電開始信号を送信する(ステップS3)。物件Aからの給電開始信号を受けて、物件Bの電力分配装置3bが一定時間内には物件Aの電力分配装置3aに給電許可信号を返す。物件Aの電力分配装置3aは、物件Bからの給電許可信号を受けとることにより(ステップS4:Y)、正常時電源2aからの電力を物件Bの電力分配装置3bへ送電する(ステップS5)。物件B内の電力分配装置3bは受け取った電力を、自物件B内の電力制御装置4b1を介してエレベータ運転制御手段5b1へ送電し、避難運転を行う。この送電動作は、物件B内で避難運転が完了し、物件Aの電力分配装置3aが物件Bの電力分配装置3bからの給電停止指令を受け取るか、物件A内に給電可能な電力が無くなるまで行われる(ステップS6)。
次に、他物件からの受電時の動作について図4を用いて説明する。地震や火災などによって物件A内の正常時電源2aからの給電が停止しているものとする(ステップS7)。電力分配装置3aはその旨を同物件内エレベータ運転制御手段5a1,5a2へ伝える。エレベータ運転制御手段5a1,5a2はそれを受け、非常用電源7a1,7a2の電力によって避難運転を行う。エレベータ運転制御手段5a1,5a2はそれぞれの非常用電源7a1,7a2の残電量が−定量以上ある場合(ステップS8:N)、非常用電源7a1,7a2の電力によって避難運転を行う(ステップS9)。
これに対し、避難運転を行う中で.非常用電源7a1,7a2の残電量が−定量まで低下したものとする(ステップS8:Y)。エレベータが停止している場合は、エレベータ運転制御手段5a1,5a2は必要最低限の装置以外を停止させ、運転休止する。エレベータが避難階へ向けて運転中の場合は、そのまま避難階まで運転を継続し、停止すると必要最低限の装置以外を停止させる。その後、エレベータ運転制御手段5a1,5a2は電力分配装置3aへ残電量が一定量以下である旨を伝える。
以降、電力分配装置3aは残った非常用電源7a1,7a2の電力を用いて他物件との通信を行うものとする。電力分配装置3aは、あらかじめ決められた電力ネットワーク1上の物件B内の電力分配装置3bへ給電要求を送信する(ステップS10)。物件Bの電力分配装置3bは前記給電要求を受け取り、それをうけて物件Aの電力分配装置3aへ給電開始信号を送ったものとする。物件A内の電力分配装置3aは一定時間以内に物件B内の電力分配装置3bからの給電開始信号を受け取ると(ステップS11:Y)、物件Bの電力分配装置3bに給電許可信号を送信する(ステップS12)。給電許可信号を受けた物件Bが送電を行うと、物件A内の電力分配装置3aは物件Bからの給電有りと判断し(ステップS13:Y)、電力を受け取って、物件A内エレベータ各号機の電力制御装置4a1,4a2へ適切に分配する。各電力制御装置4a1,4a2は受け取った電力をそれぞれエレベータ運転制御手段5a1,5a2に送電し、エレベータの避難運転を続行する(ステップSl4)。すなわち、エレベータ運転制御手段5a1,5a2は運転に最低限必要な電力を得ると、その電力によって、かご内BGMの停止、かご内照明や表示灯の照度抑制、運転速度の最適化など消費電力を抑えた状態で避難運転を行う。
エレベータ運転制御手段5a1,5a2は、それぞれの避難運転が完了すると、その旨を電力分配装置3aへ送信する。電力分配装置3aはエレベータ運転制御手段5a1,5a2の全てから避難運転完了の信号を受け取ると(ステップS15:Y)、物件B内の電力分配装置3bへ給電停止要求を送信し(ステップS16)、動作を終了する(ステップS16,S17)。
以上の動作によって、物件Aにおいて正常時電源2aが遮断され、かつ非常用電源7a1,7a2残電量が減少しても、電力ネットワーク1上の他物件Bから電力を受け取ることによって避難運転を行うことができる。
次に、図5で示す実施の形態を説明する。システム構成は図1と同じであるが、この実施の形態では、自物件Aの電力分配装置3aは、電力ネットワーク1を介して他物件Bからの給電要求を受け取ると、自物件Aの電源状況を判断する。そして、自物件Aにおける正常時電源2aからの給電が途絶え、非常用電源7a1,7a2によるエレベータの避難運転を行う場合は、前記エレベータ運転制御手段5a1,5a2により見積もられる避難運転完了までに要する電力と、非常用電源7a1,7a2の現在の残電量とから求まる余裕分の電力を他物件Bに送電する。
すなわち、災害等によって物件B内の正常時電源2bが停止したため、物件Bから物件Aに対して給電要求が届いたものとする(ステップS18)。その際、物件A側に災害等の影響がなく、正常時電源2aが有効である場合(ステップS19:N)は、前述と同じ送電動作(ステップS20〜S23)を行う。
これに対し、物件A側も災害等の影響によって正常時電源2aが機能していない状態で、物件Bからの給電要求が届いた場合の動作について説明する。ここで物件A内の各エレベータ運転制御手段5a1,5a2は、それぞれの非常用電源7a1,7a2の電力によってそれぞれの状況に応じた避難運転を実施しているものとする(ステップS19:Y)。電力分配装置3aが物件Bからの給電要求を受け取ると、電力分配装置3aは物件A内の各エレベータ運転制御手段5a1,5a2にその旨を伝える。それを受けて物件A内の各エレベータ運転制御手段5a1,5a2は、それぞれの制御するエレベータが避難運転を実施する上で必要となる電力と、非常用電源7a1,7a2の残電量、および避難運転の中で発生すると予想される回生電力を所定の方法によって見積もり、その結果を電力分配装3aにそれぞれ伝える(ステップS25)。
電力分配装置3aはそれを受けて自物件Aでの避難運転および物件Bへの給電動作を両立できるか判断する(ステップS26)。物件Bへの給電が可能と判断された場合(ステップS26:Y)、物件A内の電力分配装置3aは物件B内の電力分配装置3bへ給電開始信号を送信する(ステップS27)。また、自物件A内の電力に余裕が無く、自物件A内の避難運転と物件Bへの給電動作の両立が不可能と判断された場合(ステップS26:N)には給電動作を終了する(ステップS24)。以下の説明は、自物件A内の避難運転と物件Bへの給電の両立が可能と判断されたものとする。
物件A内の電力分配装置3aは物件B内の電力分配装置3bへ給電開始信号を送信し(ステップS27)、その後、一定時間、物件Bから給電許可信号が帰ってくるのを待つ(ステップS28)。一定時間以内に物件Bから給電許可信号が無かった場合(ステップS28:N)は、物件Aによる給電動作を中止する(ステップS24)。
これに対し、一定時間以内に物件Bから給電許可信号が返ってくると(ステップS28:Y)、電力分配装置3aは見積もり結果より余剰分と予想される電力を物件Bへ送電する(ステップS29)。すなわち、物件A内の各電力制御装置4a1,4a2へ余剰分の電力を渡すよう指示を出す。各電力制御装置4a1,4a2は指示を受けて電力分配装置3aに電力を渡す。物件A内の電力分配装置3aは、受け取った電力を物件B内の電力分配装置3bへ給電を行う。
以上の動作は物件Bからの給電停止要求を受け取るか、物件A内に給電可能な電力がなくなるまで継続され(ステップS30)、給電停止要求を受け取るか給電可能な電力が無くなった場合には給電動作を終了する(ステップS24)。
次に、図6及び図7で示す実施の形態を説明する。この実施の形態のシステム構成は図1と基本的に同じであるが、さらに別の物件C(基本構成は物件A,Bと同じ)を電力ネットワーク1上に設けている。この実施の形態では、物件Aの電力分配装置3aは、電力ネットワーク1上の他物件Bへ給電要求を発行してから所定時間経過後も、給電要求先の物件Bから給電がおこなわれない場合は、別の他物件Cへ給電要求を発行する。また、他物件Bからの電力を、電力制御装置4a1を介してエレベータ運転制御手段5a1へ給電して、エレベータを避難運転中、この避難運転の完了前に他物件Bからの給電がなくなった場合は、さらに別の他物件Cへ給電要求を発行する。
すなわち、物件A内において災害等により、正常時電源2aからの給電が無くなった場合(ステップS31)、非常用電源7a1の電力による避難運転の動作(ステップS32〜S33)、および非常用電源7a1の残電力低下による他物件Bへの給電要求送信の動作(ステップS34)、給電要求送信後一定時間内に給電開始信号が返ってきた場合の動作(ステップS35〜S41)は前述の説明と同様である。
これに対し、物件Aの電力分配装置3aが、物件Bの電力分配装置3bへ給電要求を送信したが(ステップS34)、電力ネットワーク1上の経路の断線等の理由により、この給電要求を送信してから一定時間以内に、物件Bの電力分配装置3bから給電開始信号が返ってこなかったものとする(ステップS35:N)。この場合、物件A内の電力分配装置3aは、給電要求を送信する先の変更を所定の基準により行う(ステップS42)。ここでは、物件A内の電力分配装置3aが給電要求送信対象の優先度付きリストを持っており、このリストでは別の他物件Cの優先度が物件Bの次に高いものとする。このため、物件A内の電力分配装置3aは、リストに基づき、電力ネットワーク1上の別の他物件Cの電力分配相違3Cへ給電要求を送信しなおす。
給電要求を受け取った物件C内の電力分配装置3Cにおいて、物件Aへの送電が可能と判断されると、以降、物件C側では前述した送電動作を行う。物件A側はそれに対して受電動作(ステップS35〜S41)を行う。
また、物件A内での避難運転が完了する前に何らかの理由によって物件Cからの給電が無くなった場合には(ステップS37)、給電要求送信対象の優先度付きリストの中から次に優先度の高い物件を選択し、別の物件への給電要求を送信する(ステップS42)。リスト内の物件が最後まで達した場合は、ネットワークの経路復旧または他物件内での正常時電源復旧を期待し、再度リスト先頭の物件から順に給電要求を発行するものとする。
この動作は避難運転が完了するまで継続され、避難運転完了後は給電元の物件へ給電停止要求を送信(ステップS40)した後、動作を終了する(ステップS41)。
次に、図8で示す実施の形態を説明する。この実施の形態のシステム構成は図6と同じである。この実施の形態では、例えば、物件Aの電力分配装置3aは、電力ネットワーク1を介して他物件Bからの給電要求を受け取ると、自物件の電源状況を判断し、余裕分の電力がない場合は、他物件Bからの給電要求を別の他物件Cに転送し、この転送先の別の他物件Cからの電力を、給電要求発行元の他物件Bに給電するものである。
以下、図8を用いて詳細に説明する。なお、図8において物件1としたものが物件Bに、物件2としたものが物件Cに対応する。
物件Bにおいて、地震、火災などによって通常時電源2bからの電力供給が断たれ、非常用電源7b1の残電量が一定値以下になると、電力分配装置3bは、物件Aへ給電要求を送信し、物件Aが物件Bからの給電要求を受信したものとする(ステップS43)。物件Aにおいて物件Bへの給電動作が可能であると判断された場合(ステップS44:Y)、前述と同じ送電動作(ステップS45〜S50)を行う。すなわち、途中で給電可能な電力が無くなるか(ステップS48:N)、物件Bから給電停止要求を受け取るまで(ステップS49)、送電動作を行う。
これに対し、物件Aにおいて避難運転中のため余剰電力がないなど、何らかの理由により物件Bへの給電ができない場合は(ステップS44:N)、物件A内の電力分配装置3aは物件B内の電力分配装置3bからの給電要求を別の他物件C内の電力分配装置3Cへ転送する(ステップS51)。ここでは、給電要求の転送先はあらかじめ決まっており、物件A内の電力分配装置3aが所定の物件Cの電力分配装置3Cに転送するものとする。
物件Aより転送された給電要求を受け取った物件Cでの動作も、図8で表現される。ここでは図8内の物件1が物件Aに物件2がさらに別の他物件D(図6では図示せず)となる。すなわち、物件Cでは、物件Aへの給電が可能かを判断し、可能な場合(ステップS44:Y)は、物件C内の電力分配装置3Cは自物件内の電力を、前述の送電動作(ステップS45〜S50)により、給電要求を転送してきた物件A内の電力分配装置3aに給電する。
物件A内の電力分配装置3aは、物件C内の電力分配装置3Cからの電力を受け取ったものとする。ここで再び、図8内の物件1を物件B、物件2を物件Cとする。物件A内の電力分配装置3aは物件Cから受け取った電力を物件B内の電力分配装置3bへ送信し(ステップS44〜S50)、物件Bでは受け取った電力によって避難運転を行う。
この動作は給電元である物件C内の残電力が無くなるか(ステップS48)、給電先の物件から給電停止指令を受け取るまで継続される(ステップS49)。給電元である物件C内の残電力が無くなった場合は(ステップS48)、さらに別の他物件Dに給電要求を転送することで(ステップS51)、自物件を中継しての給電動作を行うことができる。
これによって給電要求を受け取った物件が何らかの理由で給電できない場合にも、別の物件の電力を転送することで給電動作を行うことができる。この例では中継する物件の数を1つとしたが、実際はその数に制約は無いものとする。
次に、図2および図9で示す実施の形態を説明する。この実施の形態におけるシステム構成は、図2で示すように、それぞれエレベータを有する複数の物件A,Bが、電力ネットワーク1により相互に電力授受可能に構成されており、これまで説明した実施の形態と同じである。また、各物件A,Bが、エレベータの運転を制御するエレベータ運転制御手段5と、電力ネットワーク1にネットワークI/F8を介して接続される電力分配装置3と、正常時電源2及び非常用電源7と、正常時電源からの供給電力、非常時電源からの供給電力、及び電力分配装置を介した他の物件からの供給電力のいずれかを前記エレベータ運転制御手段に供給するための電力制御装置5及び回生電力制御装置6とを備えていることも同じである。
この実施の形態では、これらに加えて、これら各物件A,B内のエレベータ運転制御手段5に、通信手段9を介してそれぞれで通信可能で、各エレベータの状態を遠隔地から監視する遠隔監視センター10をさらに備えている点が異なる
エレベータ運転制御手段5a1は、自物件Aの正常時電源2aからの電力供給が無くなり、かつ非常用電源7a1の残電量が一定量以下になった場合に、通信手段9a1によって遠隔監視センター10に、他物件Bへの給電要求を発行する。そして、他物件Bからの電力を電力分配装置3aにより受けると、この他物件Bからの電力を、電力制御装置4a1を介してエレベータ運転制御手段5a1へ供給する。
また、遠隔監視センター10は、ある物件(Aとする)からの給電要求を受けると、電力ネットワーク1上の他物件Bへ、給電要求元Aからの給電要求と、給電要求元Aへの給電経路とを送信する。そして、給電要求を送信した他物件Bから給電不可能の返信を受けると、電力ネットワーク1上の別の他物件(図2には図示していないがCとする)へ、給電要求元Aからの給電要求と、給電要求元への給電経路とを送信する機能を有する。
以下、図9を用いて説明する。物件A内において災害等により、正常時電源2aからの給電が無くなったものとする(ステップS52)。非常用電源7alの電力による避難運転の動作(ステップS53〜S54)は前述と同様とする。この避難運転中に非常用電源7a1の残電力が一定量以下になったものとする(ステップS53:Y)。物件A内のエレベータ運転制御手段5a1は通信手段9a1を介して給電要求を遠隔監視センター10へと送信する(ステップS55)。遠隔監視センター10ではそれを受けて、遠隔監視センター10内にある電力ネットワーク1上の物件に関するデータから、所定の方法により遠隔監視センター10と接続されている物件を選択する(ステップS56)。ここでは、電力ネットワーク1上で他の物件を経由して物件Aと繋がっているものも含まれる。
遠隔監視センター10は前記条件に該当する物件Bのエレベータ運転制御手段5b1に対して給電要求および給電経路を送信する(ステップS57)。信号を受け取った物件Bのエレベータ運転制御手段5b1は物件Aへの給電が可能か調べ、給電の可否を遠隔監視センター10へ返信する。給電不可能の場合(ステップS58:N)には遠隔監視センター10によって再び条件に合った物件を検索する(ステップS56)。
ここでは、物件B内から物件Aへの給電が可能と判断し(ステップS58:Y)、給電可能の旨を遠隔監視センター10に返したものとする。物件Bは遠隔監視センター10から受け取った送電経路によって物件Aへの給電を行う(ステップS59)。ここで他物件を経由しての給電となる場合には、電力とともに給電経路に関する情報も送信し、電力の経由を行う物件は受け取った給電経路の情報に基づいて次の物件へ電力を渡すものとする。以降の給電動作は前述と同様(ステップS59〜S64)となる。
物件Bから物件Aに給電を行う途中で、物件B内に給電可能な電力が無くなった場合、物件B内の各エレベータ運転制御手段5b1(ステップS58:N)は、その旨の情報を通信手段9b1を介して遠隔監視センター10へ送信する。遠隔監視センター10ではこれを受けて再度給電要求を送る物件を検索し(ステップS56)、さらに別の他物件(図示しないDとする)へ、物件Aからの送電要求を送信する(ステップS57)。
また、物件Bから物件Aに給電を行っている途中で、災害などにより電力ネットワーク1の一部の経路が遮断された場合、物件B内のエレベータ運転制御手段5b1より、給電失敗の情報を通信手段9b1を介して遠隔監視センター10へ送信する(ステップS60)。この場合も、遠隔監視センター10はそれを受けて、改めて別の送電経路を探索し(ステップS56)、さらに別の他物件へ、物件Aからの送電要求を送信する(ステップS57)。以降、上記動作の繰り返しによって送電経路を探索し、電力の授受を行うものとする。
この動作は物件A内にあるエレベータの避難運転が完了するまで行い、避難運転が完了すると物件A内のエレベータ運転制御手段5a1が通信手段9a1を介して遠隔監視センター10へ給電停止要求を送信し(ステップS62)、運転を完了する(ステップS63)。
A,B,C…物件
1…電力ネットワーク
2…正常時電源
3…電力分配装置
4…電力制御装置
5…エレベータ運転制御手段
7…非常用電源
9…通信手段
10…遠隔監視センター

Claims (2)

  1. それぞれエレベータを有する複数の物件が、電力ネットワークにより相互に電力授受可能に構成されたエレベータ非常用電源供給システムであって、
    前記各物件は、前記エレベータの運転を制御するエレベータ運転制御手段と、前記電力ネットワークに接続される電力分配装置と、正常時電源及び非常用電源と、前記正常時電源からの供給電力、非常時電源からの供給電力、及び電力分配装置を介した他の物件からの供給電力のいずれかを前記エレベータ運転制御手段に供給するための電力制御装置とを備え、
    前記電力分配装置は、前記電力ネットワークを介して他物件からの給電要求を受け取ると、自物件の電源状況を判断し、自物件における正常時電源からの給電が途絶え、非常用電源によるエレベータの避難運転を行う場合は、前記エレベータ運転制御手段により見積もられる避難運転完了までに要する電力と前記非常用電源の現在の残電量とから求まる余裕分の電力を前記他物件に送電する機能を有することを特徴とするエレベータ非常用電源供給システム。
  2. 前記電力分配装置は、前記電力ネットワークを介して他物件からの給電要求を受け取ると、自物件の電源状況を判断し、前記余裕分の電力がない場合は、前記他物件からの給電要求を別の他物件に転送し、この転送先の別の他物件からの電力を前記給電要求発行元の他物件に給電することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ非常用電源供給システム。
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