JP5611424B2 - 燃焼装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼装置に関する。
従来、石炭・石油等の化石燃料の代替燃料として、木質ペレットや木片チップ等のバイオマス燃料を燃焼させるバイオマス燃焼装置が知られている(特許文献1参照)。
また、近年、木屑や飲料カス等の植物由来のバイオマス原料を、金型内にて高圧で圧縮し、所定温度に加熱して高硬度に結合させたバイオマス固形燃料(バイオコークス)の利用が期待されている(特許文献2参照)。
登録実用新案第3142548号公報 特許第4088933号公報
特許文献1記載のバイオマス燃焼装置は、油又はガス等の化石燃料を燃焼させてバイオマス燃料に着火し、その後、常温の燃焼空気を送ることでバイオマス燃料の燃焼を継続させていた。
しかし、従来のバイオマス燃焼装置では、バイオコークスの利用が至難であった。その理由として、バイオコークスは、600℃以上の高温下に於て、表面が十分に加熱されてから着火して燃焼を始めるため、順次補充されて後から投入されたバイオコークスは、表面の加熱が不十分なまま着火することなく堆積していくこととなる。つまり、燃焼開始から時間が経つにつれて、徐々に燃焼するバイオコークスの個数が少なくなり、次第に吹出口から噴射される吹出熱風の温度が下降するという欠点があった。
そこで、本発明は、バイオマス固形燃料(バイオコークス)の有効利用を可能として、効率よく安定して高温の熱風を発生する燃焼装置を提供することを目的とする。
本発明に係る燃焼装置は、吹出口を先端部に設け、長手方向中間部から該先端部にわたって、バイオコークスから成るバイオマス固形燃料を収納するための筒状バーナー本体を備え、該筒状バーナー本体は、上記先端部に向けて下傾状に設置され、上記筒状バーナー本体の上記中間部の上記先端部近傍に、上記筒状バーナー本体内の上記バイオマス固形燃料を加熱して燃焼を継続させるための加熱燃焼空気を供給する熱風供給管を連通連結し、該熱風供給管からの加熱燃焼空気によって、該熱風供給管の熱風流入口から上記吹出口までの間に装填した上記バイオマス固形燃料を600℃以上に加熱して着火し、上記筒状バーナー本体内に上記バイオマス固形燃料を保持し該バイオマス固形燃料が1600℃〜2000℃の火炎温度をもって燃焼するバイオマス燃焼領域を、上記筒状バーナー本体の上記先端部に形成すると共に上記吹出口から吹出熱風を噴射させるように構成したものである。
本発明の燃焼装置によれば、筒状バーナー本体内でバイオマス固形燃料を継続的に燃焼させることができ、吹出口から噴射される吹出熱風を安定して高温に保持することができる。
本発明の燃焼装置の実施の一形態を示した断面正面図である。 燃焼制御システムを示した簡略説明図である。 筒状バーナー本体の吹出口を示した要部拡大説明図である。 バイオマス固形燃料を示した斜視図であって、(a)はバイオマス固形燃料の一例を示した斜視図であり、(b)はバイオマス固形燃料の他の例を示した斜視図である。
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1に示すように、本発明の燃焼装置は、先端部1Aに吹出口10を有すると共に長手方向中間部1Cから先端部1Aにわたってバイオマス固形燃料Bを収納するための筒状バーナー本体1を備え、筒状バーナー本体1内のバイオマス固形燃料Bを加熱して燃焼を継続させるための加熱燃焼空気Hを供給する熱風供給管2を、筒状バーナー本体1の中間部1Cの先端部1A近傍に連通連結している。
本発明の燃焼装置に於て、熱風供給管2は、上流側にヒーター22を有し、300℃〜700℃の加熱燃焼空気Hを筒状バーナー本体1内に供給して、バイオマス固形燃料Bを着火(発火)・燃焼させている。筒状バーナー本体1内では、中間部1Cに開口する熱風供給管2の熱風流入口から燃焼先端部1Aの吹出口10までの間に収納(装填)したバイオマス固形燃料Bが燃焼してバイオマス燃焼領域Fが形成されている。本発明の燃焼装置は、バイオマス燃焼領域Fでの火炎温度が、1600℃〜2000℃に達し、筒状バーナー本体1の吹出口10から噴射される吹出熱風Wの温度は、400℃〜1500℃となる。より好ましくは、バイオマス固形燃料Bの燃焼により得られる吹出熱風Wの温度が、800℃〜1000℃になるように構成するのが良い。
本発明の燃焼装置は、金属等の被溶解材料を加熱して湯化する溶解炉や、水や空気を加熱するボイラー等に、バイオマス固形燃料Bの燃焼により得られる高温の吹出熱風Wを供給するバーナーとして使用される。
バイオマス固形燃料Bは、金型内で植物由来のバイオマス原料を高圧で圧縮すると共に所定温度に加熱して高硬度に結合させた短円柱形状乃至円形盤状のバイオコークスから成る。
バイオマス固形燃料Bの原料としては、例えば、木屑、飲料カス、豆腐オカラ、焼酎カス、牛糞、鶏糞、豚糞、バイオマス系廃棄物(RPF,RDF)を利用することができる。バイオマス固形燃料Bは、これらの原料をシリンダー型の金型内に入れて高圧で圧縮しつつ所定温度に加熱することで、主要成分であるセルロース、ヘミセルロース及びリグニンの化学結合を変化させて高硬度に結合させて、短円柱形状の固形燃料(バイオコークス)とされている。なお、バイオマス固形燃料Bは、炭化していない。
具体的には、図4(a)(b)に示すように、バイオマス固形燃料Bは、直径Dが、20mm〜120mmに設定され、長さ寸法Lが、30mm〜200mmに設定されている。好ましくは、図4(a)に示すように、バイオマス固形燃料Bの直径Dが、80mm〜120mmに設定され、長さ寸法Lが、30mm〜50mmに設定されているのが好適である。なお、本発明に於て、図4(a)に示すように、バイオマス固形燃料Bの直径Dが、80mm〜120mmに設定され、長さ寸法Lが、30mm〜50mmに設定されたものを円形盤状とし、図4(b)に示すように、直径Dが、20mm以上でかつ80mmより小さく設定され、長さ寸法Lが、50mmより大きく200mm以下に設定されたものを短円柱形状(丸太状)とする。
バイオマス固形燃料Bは、燃焼により発生するCOが光合成により同量吸収されるため、CO排出量を増加させないカーボンニュートラルな性質を有している。また、硫黄分をほとんど含まないので硫黄酸化物(SO)の排出がなく、環境に優しい燃料である。バイオマス固形燃料Bは、化学式Cで示され、石炭や石油等のCOを多く排出する化石燃料に匹敵する発熱量を有している。バイオマス固形燃料Bは、常温〜200℃までは、加熱されるのみで発熱反応は生じない。200℃〜600℃位までは、熱分解によるガス化でCO、CO、Hを発生しながら発熱し、炭化が進行する。そして、残ったカーボンが燃焼すると灰化して脆くなり粉砕しやすくなる。バイオマス固形燃料Bは、600℃以上の高温下に於て、固体表面反応して燃焼して、大きな熱量を得ることができる。つまり、バイオマス固形燃料Bは、600℃以上の雰囲気に於て、化石燃料の代替燃料としての真価を発揮する。
図1では、筒状バーナー本体1は、先端部1Aに向けて下傾状に設置されている。また、筒状バーナー本体1は、熱風供給管2よりも基端部1B側にバイオマス固形燃料Bを補給する燃料投入筒部3を連通連結している。
筒状バーナー本体1は、円筒状に形成され、先端部1Aが、無機耐熱材や陶磁器から成る耐火物にて構成されている。図3に示すように、先端部1Aの吹出口10には、バイオマス固形燃料Bを筒状バーナー本体1内に保持する未燃排出防止用蓋部材8が取付けられている。未燃排出防止用蓋部材8は、吹出熱風Wを通過させる格子状窓部8Aを有している。格子状窓部8Aの目は、横間隔寸法G、及び、縦間隔寸法Gが、30mm以下に設定されている。格子状窓部8Aの横間隔寸法G,縦間隔寸法Gが、30mmを越えると、十分に燃焼しないまま吹出口10から排出されるバイオマス固形燃料Bの量が多くなり、バイオマス燃焼領域Fでの燃焼効率が低下する虞れがある。
また、筒状バーナー本体1は、その傾斜角度θが、0°<θ≦80°に設定されている。筒状バーナー本体1の傾斜角度θが、80°を越えると、ガス化終了後のバイオマス固形燃料Bに過度の圧縮荷重がかかり崩壊(圧潰)してしまう虞れがある。より好ましくは、傾斜角度θを45°≦θ≦80°に設定するのが好適である。なお、本発明に於て、「傾斜角度θ」とは、水平線Hに対して、筒状バーナー本体1の軸心線Lが成す角度をいうものとする。
筒状バーナー本体1は、基端部1Bの燃料投入筒部3から補給されたバイオマス固形燃料Bを先端部1A側に押し込むと共に中間部1Cにバイオマス固形燃料Bが所定量残留しているか否かを検知するための押込み手段4を有している。
押込み手段4は、筒状バーナー本体1内にてピストン41を往復動させるシリンダ40を備えている。シリンダ40は、そのストロークSが500mm〜700mmに設定され、ピストン41を基端部1Bから中間部1Cの所定位置Xsまで押し出して、バイオマス固形燃料Bを押し込んで搬送することが可能である。
燃料投入筒部3は、開閉操作自在の第1投入弁6と、第1投入弁6の下方位置に配設されると共に第1投入弁6と非同期的に開閉操作される第2投入弁7とを、有している。
燃料投入筒部3は、第1投入弁6を、第1駆動手段31により開閉駆動し、第2投入弁7を、第1駆動手段31とは別系統の回路で作動する第2駆動手段32により開閉駆動するように構成されている。燃料投入筒部3は、第1投入弁6にて底面を施蓋する第1バイオマス貯蔵室33と、第2投入弁7にて底面を施蓋する第2バイオマス貯蔵室34とを、有している。燃料投入筒部3は、第1投入弁6が開放状態に在る際には、第2投入弁7が閉鎖状態となっており、その後、第1投入弁6が閉鎖状態となってから、第2投入弁7が開放状態となるように構成されている。言い換えると、第1投入弁6と第2投入弁7は、必ず交互に開閉作動するように設定されている。
次に、燃焼制御システムについて説明する。
図2に示すように、燃焼制御システムは、バイオマス固形燃料Bを投入した筒状バーナー本体1に継続燃焼用の加熱燃焼空気Hを供給する熱風供給手段20を備えている。
熱風供給手段20は、ヒーター22を有する熱風供給管2と、風量調整バルブ23を有する送風管5と、熱風供給管2と送風管5に風を送るブロワ21と、筒状バーナー本体1の吹出口10から噴射される吹出熱風Wの温度を検知する第1温度検知手段24と、熱風供給管2から筒状バーナー本体1に送られる加熱燃焼空気Hの温度を検知する第2温度検知手段25と、第1温度検知手段24からの信号に基づいてヒーター22及び風量調整バルブ23を制御して吹出熱風Wの温度を調整する温度制御部26とを、具備している。
送風管5は、熱風供給管2に隣接して設けられ、ブロワ21から送られてくる空気を常温のまま供給可能として筒状バーナー本体1に連通連結されている。
制御部26は、第1温度検知手段24と、熱風供給管2のヒーター22、及び、送風管5の風量調整バルブ23とに、電気的に接続されている。
また、燃焼制御システムは、筒状バーナー本体1にバイオマス固形燃料Bを補給するバイオマス投入手段30と、バイオマス投入手段30により供給されたバイオマス固形燃料Bを筒状バーナー本体1内のバイオマス燃焼領域Fに向けて押し込むと共に筒状バーナー本体1内にバイオマス固形燃料Bが所定量残留しているか否かを検知する押込み手段4とを、備えている。
バイオマス投入手段30は、第1駆動手段31により開閉操作される第1投入弁6と、第2駆動手段32により開閉操作される第2投入弁7とを、有し、押込み手段4からの信号に基づいて第1駆動手段31と第2駆動手段32を非同期的に操作して必要量のバイオマス固形燃料Bを投入するように構成されている。
図示省略するが、押込み手段4と、バイオマス投入手段30の第1駆動手段31及び第2駆動手段32とは、電気的に接続されている。
上述した本発明の燃焼装置の使用方法(作用)について説明する。
図1と図2に示すように、筒状バーナー本体1に投入されたバイオマス固形燃料Bを、熱風供給管2からの加熱燃焼空気Hによって着火して燃焼させ、筒状バーナー本体1の先端部1Aから中間部1Cにわたる範囲にバイオマス燃焼領域Fを形成する。バイオマス燃焼領域Fのバイオマス固形燃料Bは、1600℃〜2000℃の火炎温度をもって燃焼し、筒状バーナー本体1の吹出口10からは400℃〜1500℃の吹出熱風Wが噴射される。なお、バイオマス固形燃料Bの着火には、電気ヒーターや補助バーナー等を用いても良い。
次に、第1温度検知手段24にて吹出熱風Wの温度を観察しつつ熱風供給管2から加熱燃焼空気Hを筒状バーナー本体1に送り、吹出熱風Wが所望の温度に達したことを検知した際には、第1温度検知手段24から制御部26に電気的信号を送って、ヒーター22をOFFにすると共に送風管5の風量調整バルブ23を開放して、送風管5から常温の空気を筒状バーナー本体1に供給する。この際、バイオマス燃焼領域Fで燃焼しているバイオマス固形燃料Bは、空気中の酸素を利用して燃焼を継続し、吹出口10からは高温の吹出熱風Wが噴射される。
バイオマス燃焼領域Fのバイオマス固形燃料Bは、燃焼に伴って灰となり細かく粉砕される。バイオマス固形燃料Bが燃え尽きて燃焼表面積が減少すると、バイオマス燃焼領域Fにおける発熱量が低下して、吹出口10からの吹出熱風Wの温度が次第に下降する。この際、バイオマス燃焼領域F(の長手方向の範囲)の縮小に伴って、加熱燃焼空気Hに触れずに筒状バーナー本体1に収納されていたバイオマス固形燃料Bが、自重により先端部1A側に順次送られてくる。そして、第1温度検知手段24は、吹出熱風Wの温度が所定の温度より低温に下降したことを検知すると、制御部26に電気的信号を送って、送風管5の風量調整バルブ23を閉鎖すると共にヒーター22をONにして、未燃焼状態のまま送られてきたバイオマス固形燃料Bに着火して燃焼させる。このようにして、熱風供給管2のヒーター22を間欠的に稼働させることにより、バイオマス燃焼領域Fにおけるバイオマス固形燃料Bの燃焼表面積の減少を防止し、吹出熱風Wの温度を安定して高温に保持する。
押込み手段4は、バイオマス固形燃料Bが一定量消費されて中間部1Cの所定位置Xsよりも残留レベルが低くなったことを検知すると、バイオマス投入手段30に電気的信号を送って、筒状バーナー本体1にバイオマス固形燃料Bを投入させる。この際、バイオマス投入手段30は、図示省略の燃料供給装置から投下されて第1バイオマス貯蔵室33に入れられたバイオマス固形燃料Bを、第1投入弁6を開放して第2バイオマス貯蔵室34に投下させ、次に、第1投入弁6を閉鎖してから第2投入弁7を開放して筒状バーナー本体1の基端部1Bにバイオマス固形燃料Bを投入する。そして、押込み手段4は、投入されたバイオマス固形燃料Bを、ピストン41にてバイオマス燃焼領域F(先端部1A側)に向けて押し込んで搬送し、筒状バーナー本体1の先端部1Aから中間部1Cにわたってバイオマス固形燃料Bが所定量収納されている状態を維持する。
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、押込み手段4は、省略しても良く、この場合、筒状バーナー本体1の傾斜角度θを45°≦θ≦80°に設定して、基端部1Bに投入されたバイオマス固形燃料Bが自重によりコロコロと転がって先端部1A側に自動搬送されるように構成するのが好適である。なお、押込み手段4を省略した場合は、バイオマス投入手段30の第1投入弁6及び第2投入弁7は、自動タイマー又は手動開閉スイッチにて開閉操作する。
以上のように、本発明に係る燃焼装置は、吹出口10を先端部1Aに設け、長手方向中間部1Cから先端部1Aにわたって、バイオコークスから成るバイオマス固形燃料Bを収納するための筒状バーナー本体1を備え、筒状バーナー本体1は、先端部1Aに向けて下傾状に設置され、筒状バーナー本体1の中間部1Cの先端部1A近傍に、筒状バーナー本体1内のバイオマス固形燃料Bを加熱して燃焼を継続させるための加熱燃焼空気Hを供給する熱風供給管2を連通連結し、熱風供給管2からの加熱燃焼空気Hによって、熱風供給管2の熱風流入口から吹出口10までの間に装填したバイオマス固形燃料Bを600℃以上に加熱して着火し、バイオマス固形燃料Bが1600℃〜2000℃の火炎温度をもって燃焼するバイオマス燃焼領域Fを形成すると共に吹出口10から吹出熱風Wを噴射させるように構成したので、筒状バーナー本体1内でバイオマス固形燃料Bを継続的に燃焼させることができ、吹出口10から噴射される吹出熱風Wを安定して高温に保持することができる。従来からの燃焼装置への使用が困難であると考えられていたバイオコークスを、本発明をもってすれば化石燃料の代替燃料として有効に活用することができる。
また、バイオマス固形燃料Bは、金型内で植物由来のバイオマス原料を高圧で圧縮すると共に所定温度に加熱して高硬度に結合させた短円柱形状乃至円形盤状のバイオコークスから成るので、石炭や石油等のCOを多く排出する化石燃料に匹敵する発熱量を有し、かつ、カーボンニュートラルな性質であるためCO排出量を増加させることがなく、また、硫黄分をほとんど含まないので硫黄酸化物(SO)の排出がなく、化石燃料の代替燃料として地球環境の保全に貢献できる。
また、筒状バーナー本体1は、先端部1Aに向けて下傾状に設置され、熱風供給管2よりも基端部1B側にバイオマス固形燃料Bを補給する燃料投入筒部3を連通連結したので、バイオマス固形燃料Bに過度の圧縮荷重をかけることなく保持しつつ、確実にバイオマス固形燃料Bを継続燃焼させることができる。
また、筒状バーナー本体1は、基端部1Bの燃料投入筒部3から補給されたバイオマス固形燃料Bを先端部1A側に押し込むと共に中間部1Cにバイオマス固形燃料Bが所定量残留しているか否かを検知するための押込み手段4を有するので、筒状バーナー本体1にバイオマス固形燃料Bが所定量収納されている状態を維持でき、確実にバイオマス固形燃料Bを継続燃焼させることができる。
また、燃料投入筒部3は、開閉操作自在の第1投入弁6と、第1投入弁6の下方位置に配設されると共に第1投入弁6と非同期的に開閉操作される第2投入弁7とを、有するので、筒状バーナー本体1内の高温の雰囲気を確実に密封でき、煙や熱風が燃料投入筒部3の上方開口状投入口に逆流するのを防止できる。
また、燃焼制御システムは、バイオマス固形燃料Bを投入した筒状バーナー本体1に継続燃焼用の加熱燃焼空気Hを供給する熱風供給手段20を備え、熱風供給手段20は、ヒーター22を有する熱風供給管2と、風量調整バルブ23を有する送風管5と、熱風供給管2と送風管5に風を送るブロワ21と、筒状バーナー本体1の吹出口10から噴射される吹出熱風Wの温度を検知する第1温度検知手段24と、熱風供給管2から筒状バーナー本体1に送られる加熱燃焼空気Hの温度を検知する第2温度検知手段25と、第1温度検知手段24からの信号に基づいてヒーター22及び風量調整バルブ23を制御して吹出熱風Wの温度を調整する温度制御部26とを、具備したので、吹出口10から噴射される吹出熱風Wの温度を検知し、その温度に応じて間欠的にヒーター22を稼働させて、筒状バーナー本体1内でバイオマス固形燃料Bを継続的に燃焼させることができ、吹出熱風Wを安定して高温に保持することができる。バイオマス固形燃料Bの発熱量を適宜必要量に調整することができ、吹出熱風Wの温度調節が非常に容易に行える。
また、筒状バーナー本体1にバイオマス固形燃料Bを補給するバイオマス投入手段30と、バイオマス投入手段30により供給されたバイオマス固形燃料Bを筒状バーナー本体1内のバイオマス燃焼領域Fに向けて押し込むと共に筒状バーナー本体1内にバイオマス固形燃料Bが所定量残留しているか否かを検知する押込み手段4とを、備え、バイオマス投入手段30は、第1駆動手段31により開閉操作される第1投入弁6と、第2駆動手段32により開閉操作される第2投入弁7とを、有し、押込み手段4からの信号に基づいて第1駆動手段31と第2駆動手段32を非同期的に操作して必要量のバイオマス固形燃料Bを投入するように構成されているので、筒状バーナー本体1にバイオマス固形燃料Bが所定量収納されている状態を維持でき、確実にバイオマス固形燃料Bを継続燃焼させることができる。また、筒状バーナー本体1内の高温の雰囲気を確実に密封でき、煙や熱風がバイオマス投入手段30の上方開口状投入口に逆流するのを防止できる。
1 筒状バーナー本体
1A 先端部
1B 基端部
1C 中間部
2 熱風供給管
3 燃料投入筒部
4 押込み手段
5 送風管
6 第1投入弁
7 第2投入弁
10 吹出口
20 熱風供給手段
21 ブロワ
22 ヒーター
23 風量調整バルブ
24 第1温度検知手段
25 第2温度検知手段
26 制御部
30 バイオマス投入手段
31 第1駆動手段
32 第2駆動手段
B バイオマス固形燃料
H 加熱燃焼空気
W 吹出熱風
F バイオマス燃焼領域

Claims (1)

  1. 吹出口(10)を先端部(1A)に設け、長手方向中間部(1C)から該先端部(1A)にわたって、バイオコークスから成るバイオマス固形燃料(B)を収納するための筒状バーナー本体(1)を備え、該筒状バーナー本体(1)は、上記先端部(1A)に向けて下傾状に設置され、
    上記筒状バーナー本体(1)の上記中間部(1C)の上記先端部(1A)近傍に、上記筒状バーナー本体(1)内の上記バイオマス固形燃料(B)を加熱して燃焼を継続させるための加熱燃焼空気(H)を供給する熱風供給管(2)を連通連結し、
    該熱風供給管(2)からの加熱燃焼空気(H)によって、該熱風供給管(2)の熱風流入口から上記吹出口(10)までの間に装填した上記バイオマス固形燃料(B)を600℃以上に加熱して着火し、上記筒状バーナー本体(1)内に上記バイオマス固形燃料(B)を保持し該バイオマス固形燃料(B)が1600℃〜2000℃の火炎温度をもって燃焼するバイオマス燃焼領域(F)を、上記筒状バーナー本体(1)の上記先端部(1A)に形成すると共に上記吹出口(10)から吹出熱風(W)を噴射させるように構成したことを特徴とする燃焼装置。
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