JP5610736B2 - ポリフェノール類化合物の吸収促進用の医薬組成物、ポリフェノール類化合物を含有する飲食品又は飲食品素材の製造方法及びポリフェノール類化合物を含有する飲食品又は飲食品素材 - Google Patents
ポリフェノール類化合物の吸収促進用の医薬組成物、ポリフェノール類化合物を含有する飲食品又は飲食品素材の製造方法及びポリフェノール類化合物を含有する飲食品又は飲食品素材 Download PDFInfo
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Description
(1)コハク酸又はその塩類
(2)システイン又はその塩類
(3)アスパラギン
(4)イソロイシン
(5)ピニトール
[2] 更に、下記(1)〜(6)からなる群から選ばれた少なくとも1種を有効成分とする上記[1]記載のポリフェノール類化合物の吸収促進剤。
(1)セリン又はその塩類
(2)アスパラギン酸又はその塩類
(3)リンゴ酸又はその塩類
(4)カプリン酸、その塩類又はそのエステル類
(5)ラウリン酸、その塩類又はそのエステル類
(6)グレープフルーツ果汁
[3] 前記ポリフェノール類化合物が、フラボノイド類化合物である上記[1]又は[2]記載の吸収促進剤。
[4] 前記ポリフェノール類化合物が、カテキン類化合物である上記[1]又は[2]記載の吸収促進剤。
[5] 前記ポリフェノール類化合物が、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート及びそれらのメチル化体からなる群から選ばれた少なくとも1種を含むカテキン類化合物である上記[1]又は[2]記載の吸収促進剤。
[6] ポリフェノール類化合物を含有する飲食品用原料又は飲食品素材用原料に、下記(1)〜(5)からなる群から選ばれた少なくとも1種を添加する工程を含むことを特徴とするポリフェノール類化合物を含有する飲食品又は飲食品素材の製造方法。
(1)コハク酸又はその塩類
(2)システイン又はその塩類
(3)アスパラギン
(4)イソロイシン
(5)ピニトール
[7] 更に、前記ポリフェノール類化合物を含有する飲食品用原料又は飲食品素材用原料に、下記(1)〜(6)からなる群から選ばれた少なくとも1種を添加する工程を含む上記[6]記載のポリフェノール類化合物を含有する飲食品又は飲食品素材の製造方法。
(1)セリン又はその塩類
(2)アスパラギン酸又はその塩類
(3)リンゴ酸又はその塩類
(4)カプリン酸、その塩類又はそのエステル類
(5)ラウリン酸、その塩類又はそのエステル類
(6)グレープフルーツ果汁
[8] 下記(1)〜(5)からなる群から選ばれた少なくとも1種を含む飲食品用原料又は飲食品素材用原料に、ポリフェノール類化合物を添加する工程を含むことを特徴とするポリフェノール類化合物を含有する飲食品又は飲食品素材の製造方法。
(1)コハク酸又はその塩類
(2)システイン又はその塩類
(3)アスパラギン
(4)イソロイシン
(5)ピニトール
[9] 前記飲食品用原料又は飲食品素材用原料が、更に、下記(1)〜(6)からなる群から選ばれた少なくとも1種を含む上記[8]記載の飲食品又は飲食品素材の製造方法。
(1)セリン又はその塩類
(2)アスパラギン酸又はその塩類
(3)リンゴ酸又はその塩類
(4)カプリン酸、その塩類又はそのエステル類
(5)ラウリン酸、その塩類又はそのエステル類
(6)グレープフルーツ果汁
[10] 前記ポリフェノール類化合物が、フラボノイド類化合物である上記[6]〜[9]のいずれか1つに記載の飲食品又は飲食品素材の製造方法。
[11] 前記ポリフェノール類化合物が、カテキン類化合物である上記[6]〜[9]のいずれか1つに記載の飲食品又は飲食品素材の製造方法。
[12] 前記ポリフェノール類化合物が、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート及びそれらのメチル化体からなる群から選ばれた少なくとも1種を含むカテキン類化合物である上記[6]〜[9]のいずれか1つに記載の飲食品又は飲食品素材の製造方法。
経口摂取したポリフェノール類化合物、特にカテキン類化合物の体内吸収の場は、腸管、ことに小腸、が主要な場であると考えられている。そこでカテキン類化合物、ことにEGCG、の小腸吸収を促進する食品および食品成分を広範な対象から簡便にスクリーニングするために、本発明者らはヒト結腸癌由来Caco-2細胞株(American Type Culture Collection) を用いた小腸上皮モデルによるin vitroのEGCG吸収測定系を確立した。以下に具体的な方法と結果を示す。
上記試験例1のEGCG吸収測定系を用い、絨毛側に下記表1に示す種々の食品あるいは食品成分を添加した場合のEGCGの吸収速度を、EGCGの見かけの透過係数(Papp)として算出し、無添加の場合と比較した。
上記試験例1のEGCG吸収測定系に準じて、EGCGの代わりにルシファーイエロー(以下、「LY」ともいう。)を用いて、その絨毛側から漿膜側への吸収を指標にして、その吸収を促進する食品あるいは食品成分をスクリーニングした。なお、ルシファーイエロー(LY)は、EGCGと同程度の分子量を有し、腸管からの吸収のメカニズムも能動輸送系を介さずに主にタイトジャンクション経由で吸収され、EGCGと似ている。
上記試験例2においてEGCG吸収促進効果が認められた6種の食品あるいは食品成分のうち、ラウリン酸と同一の中鎖脂肪酸に属するカプリン酸を除いたセリン、アスパラギン酸、リンゴ酸、グレープフルーツ果汁、ラウリン酸の5種類について、2種類ずつを組み合わせることによるEGCG吸収促進効果の相乗的あるいは相加的な効果について調べた。具体的には、試験例2と同様にして、Caco-2細胞の絨毛側へ1 mMのEGCGと同時に2種類の食品あるいは食品成分を組み合わせて添加した場合のEGCGの吸収速度を、EGCGの見かけの透過係数(Papp)として算出し、無添加の場合と比較した。その結果を表5に示す。
Caco-2細胞を用いた測定系でEGCGの吸収促進効果を示した上記の食品および食品成分が、動物が口から摂取した場合にも同様のEGCG吸収促進効果を有するかどうかについて調べた。具体的には、緑茶エキス溶液中に添加したセリンとリンゴ酸の最終濃度が(i)無添加、(ii)20 mM セリン+40 mMリンゴ酸、(iii)40 mM セリン+80 mMリンゴ酸、(iv)80 mM セリン+160 mMリンゴ酸となるように4種類の投与液を準備し、それぞれの投与液をラットへ強制経口投与し、投与後の時間経過を追って採血して得た血漿中のEGCG濃度を測定し、濃度×時間(曲線下面積)に変換してEGCGの血中滞在量を比較した。それぞれの投与液中に含まれる緑茶エキス由来のEGCGの濃度は、最終濃度が1 mMになるように調節した。
次に、セリン+リンゴ酸の添加によるEGCG吸収促進効果が緑茶一般に対して有効であることを示すために、別の種類の緑茶エキスを用いてEGCG吸収促進効果を試験した。具体的には、茶エキスとして、べにふうき緑茶の熱水抽出物 (No. 070423;アサヒ飲料株式会社製)を用いた。また、この試験例では、試験例5で用いた3種類のセリン+リンゴ酸の組み合わせ濃度のうち中間の濃度である40 mM セリン+80 mMリンゴ酸の添加によるEGCG吸収促進効果を調べた。
緑茶エキスの代わりにEGCGを用いて、試験例5で用いた3種類のセリン+リンゴ酸の組み合わせ濃度のうち最も低濃度の組み合わせである20 mM セリン+40 mMリンゴ酸を添加した場合のEGCG吸収促進効果について試験例5と同様の方法により試験した。
Claims (3)
- カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート及びそれらのメチル化体からなる群から選ばれた少なくとも1種のカテキン類化合物の吸収促進用であって、コハク酸又はその塩類を有効成分とすることを特徴とするカテキン類化合物の吸収促進用の医薬組成物。
- 更に、下記(1)〜(6)からなる群から選ばれた少なくとも1種を有効成分とする請求項1記載のカテキン類化合物の吸収促進用の医薬組成物。
(1)セリン又はその塩類
(2)アスパラギン酸又はその塩類
(3)リンゴ酸又はその塩類
(4)カプリン酸、その塩類又はそのエステル類
(5)ラウリン酸、その塩類又はそのエステル類
(6)グレープフルーツ果汁 - 前記カテキン類化合物が、茶由来のものである請求項1又は2記載のカテキン類化合物の吸収促進用の医薬組成物。
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