JP5609430B2 - 有機el表示装置および電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、有機エレクトロルミネセンス(EL;Electro Luminescence)現象を利用して発光する有機EL表示装置、およびそのような有機EL表示装置を備えた電子機器に関する。
情報通信産業の発達が加速するにつれて、高度な性能を有する表示素子が要求されている。その中で、次世代表示素子として注目されている有機EL素子は自発発光型表示素子として視野角が広くてコントラストが優秀なだけでなく応答時間が速いという長所がある。
有機EL素子を形成する発光層等は、低分子材料と高分子材料とに大別される。一般に、低分子材料の方がより高い発光効率、長寿命を示すことが知られており、特に青色の性能は高いとされる。
また、その有機膜の形成方法として、低分子材料は真空蒸着法等の乾式法(蒸着法)、高分子材料は、スピンコーティング方式、インクジェット方式、ノズルコート方式等の湿式法(塗付法)により成膜されている。
真空蒸着法は、有機薄膜の形成材料を溶媒に溶解させる必要がなく、成膜後に溶媒を除去する工程が不要という利点がある。ただし、真空蒸着法はメタルマスクによる塗り分けが難しく、特に大型のパネルの作製における設備製造コストが高いため、大画面基板への適用が難しく、量産にも難があるなどの欠点を有していた。そこで、表示画面の大面積化が比較的容易なインクジェット方式やノズルコート方式が注目されている。
しかしながら、例えばインクジェット法を用いて有機材料を各画素領域に滴下させる場合に、以下の問題点があった。すなわち、隣接する画素同士を分離する(画素領域を区画する)隔壁に対して、画素内の有機層の膜厚を均一化するには親液性が求められる一方、有機材料溶液を画素内の所定位置に正確に充填させるには撥液性が求められるため、これらを両立するのが困難であった。
そこで、このような隔壁を、親液性を示す無機材料からなる第1隔壁と、撥液性を示す有機材料からなる第2隔壁との2層構造とし、有機層の膜厚均一性と有機材料溶液の充填位置正確性とを両立させるようにした手法が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開2007−5056号公報 特開2008−243406号公報 特許第3823916号公報 特許第4336742号公報
上記した2層構造の隔壁では、有機材料溶液の充填位置正確性(および隔壁側面での濡れ上がりによる上部電極とのショート(短絡)不良や画素間リーク等の防止)を、撥液性の第2隔壁によって実現している。また、乾燥過程において有機材料溶液が第2隔壁によりはじかれて膜厚不均一不良とならないよう、親液性の第1隔壁によって有機層の膜厚均一性を実現している。
しかしながら、この2層構造の隔壁では、無機材料からなる第1隔壁と有機材料からなる第2隔壁とをそれぞれ別々の工程により形成する必要があるため、製造コストが高くなってしまうという問題があった。特に、有機層を複数層による積層構造とした場合には、各層の膜厚に併せて第1,第2隔壁を形成する必要が生じることから、その分だけ工程数が増加して更なるコスト増を招いてしまうことになる。これらのことから、従来の手法では、低コスト化を図りつつ、表示画質を向上させる(上部電極とのショート不良や画素間リーク等の低減や、有機層の膜厚均一性の向上)のが困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、低コスト化を図りつつ表示画質を向上させることが可能な有機EL表示装置および電子機器を提供することにある。
本発明の有機EL表示装置は、基板上に設けられ、発光層を含む有機層と、基板上の表示領域内に配設され、前記発光層を含む複数の画素と、基板上に設けられ、複数の画素のうちの隣接する画素同士を分離する隔壁とを備えたものである。この隔壁は、親液性膜と撥液性膜とが積層されてなる積層構造からなり、この積層構造における親液性膜および撥液性膜がいずれも無機材料膜となっている。
本発明の電子機器は、上記本発明の有機EL表示装置を備えたものである。
本発明の有機EL表示装置および電子機器では、隣接する画素同士を分離する隔壁が、親液性膜と撥液性膜とが積層されてなる積層構造からなる。これにより、例えば湿式法(塗付法)を用いて画素内に有機層を形成する際に、濡れ性が相対的に低い膜(撥液性膜)によって、有機材料溶液の充填位置正確性が確保されると共に、隔壁側面での濡れ上がりによる電極とのショート不良や画素間リーク等の発生が抑えられる。また、濡れ性が相対的に高い膜(親液性膜)によって、乾燥過程において有機材料溶液がはじかれることが抑えられ、有機層における膜厚のばらつきが低減する。更に、このような親液性膜および撥液性膜がいずれも無機材料膜であることにより、積層構造からなる隔壁を単一の工程にて形成することが可能となる。
本発明の有機EL表示装置および電子機器によれば、隣接する画素同士を分離する隔壁が、親液性膜と撥液性膜とが積層されてなる積層構造からなると共に、この積層構造における親液性膜および撥液性膜がいずれも無機材料膜であるようにしたので、有機材料溶液の充填位置正確性の確保や、電極とのショート不良や画素間リーク等の低減、有機層の膜厚均一性の向上を実現しつつ、このような隔壁を単一の工程にて形成できるようになる。よって、低コスト化を図りつつ表示画質を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る有機EL表示装置の構成を表す図である。 図1に示した画素駆動回路の一例を表す図である。 図1に示した表示領域の構成を表す断面図である。 図3に示した各色の有機EL素子における主要部分の詳細構成を表す断面図である。 図1に示した有機EL表示装置の製造方法の主要な工程を表す流れ図である。 図4に示した製造方法を工程順に表す断面図である。 隔壁形成の際の成膜レートと接触角との関係の一例を表す特性図である。 図6に続く工程を表す断面図である。 図8に続く工程を表す断面図である。 図9に続く工程を表す断面図である。 比較例1に係る有機EL素子における主要部分の構成を表す断面図である。 比較例2に係る有機EL素子における主要部分の構成を表す断面図である。 変形例1に係る有機EL素子における主要部分の構成を表す断面図である。 変形例2に係る有機EL表示装置における表示領域の構成を表す断面図である。 図14に示した有機EL表示装置の製造方法の主要な工程を表す流れ図である。 上記実施の形態等の表示装置を含むモジュールの概略構成を表す平面図である。 上記実施の形態等の表示装置の適用例1の外観を表す斜視図である。 (A)は適用例2の表側から見た外観を表す斜視図であり、(B)は裏側から見た外観を表す斜視図である。 適用例3の外観を表す斜視図である。 適用例4の外観を表す斜視図である。 (A)は適用例5の開いた状態の正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態の正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.実施の形態(R,G,B用の画素ごとに個別の発光層が設けられた例)
2.変形例
変形例1(親液性膜のほうが撥液性膜よりも突出するように形成されている例)
変形例2(青色発光層が、R,G,B用の画素の共通層として設けられた例)
3.適用例(電子機器への適用例)
<実施の形態>
[有機EL表示装置の全体構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る有機EL表示装置(後述する有機EL表示装置1)の全体構成を表すものである。この有機EL表示装置は、有機ELテレビジョン装置などとして用いられるものであり、例えば、基板11の上に、表示領域110として、後述する複数の赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bがマトリクス状に配置されたものである。表示領域110の周辺には、映像表示用のドライバである信号線駆動回路120および走査線駆動回路130が設けられている。
表示領域110内には画素駆動回路140が設けられている。図2は、画素駆動回路140の一例を表したものである。画素駆動回路140は、後述する下部電極14の下層に形成されたアクティブ型の駆動回路である。この画素駆動回路140は、駆動トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2と、これらトランジスタTr1,Tr2の間のキャパシタ(保持容量)Csとを有している。画素駆動回路140はまた、第1の電源ライン(Vcc)および第2の電源ライン(GND)の間において、駆動トランジスタTr1に直列に接続された赤色有機EL素子10R(または緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10B)を有している。駆動トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2は、一般的な薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)により構成され、その構成は例えば逆スタガ構造(いわゆるボトムゲート型)でもよいしスタガ構造(トップゲート型)でもよく、特に限定されない。
画素駆動回路140において、列方向には信号線120Aが複数配置され、行方向には走査線130Aが複数配置されている。各信号線120Aと各走査線130Aとの交差点が、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bのいずれか1つに対応している。各信号線120Aは、信号線駆動回路120に接続され、この信号線駆動回路120から信号線120Aを介して書き込みトランジスタTr2のソース電極に画像信号が供給されるようになっている。各走査線130Aは走査線駆動回路130に接続され、この走査線駆動回路130から走査線130Aを介して書き込みトランジスタTr2のゲート電極に走査信号が順次供給されるようになっている。
また、表示領域110には、赤色の光を発生する赤色有機EL素子10Rと、緑色の光を発生する緑色有機EL素子10Gと、青色の光を発生する青色有機EL素子10Bとが、順に全体としてマトリクス状に配置されている。言い換えると、この表示領域110には、複数の画素(赤色有機EL素子10Rを含む赤色発光用の画素,緑色有機EL素子10Gを含む緑色発光用の画素,または青色有機EL素子10Bを含む青色発光用の画素)がマトリクス状に配置されている。
[有機EL表示装置の断面構成]
図3は、図1に示した表示領域110の断面構成を表したものである。赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bはそれぞれ、以下の積層構造を有している。すなわち、基板11の側から、上述した画素駆動回路140の駆動トランジスタTr1および平坦化絶縁膜(図示せず)を間にして、陽極としての下部電極14、隔壁15、後述する発光層16Cを含む有機層16、および陰極としての上部電極17がこの順に積層された構成を有している。
このような赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bは、保護層20により被覆され、更にこの保護層20上に熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂などの接着層(図示せず)を間にしてガラスなどよりなる封止用基板40が全面にわたって貼り合わされることにより封止されている。
(基板11)
基板11は、その一主面側に赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bが配列形成される支持体であって、公知のものであって良く、例えば、石英、ガラス、金属箔、もしくは樹脂製のフィルムやシートなどが用いられる。この中でも石英やガラスが好ましく、樹脂製の場合には、その材質としてポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表されるメタクリル樹脂類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などのポリエステル類、もしくはポリカーボネート樹脂などが挙げられるが、透水性や透ガス性を抑える積層構造、表面処理を行うことが必要である。
(下部電極14)
下部電極14は、基板11に、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bの各々ごとに設けられている。下部電極14は、例えば、積層方向の厚み(以下、単に厚みと言う)が10nm以上1000nm以下であり、クロム(Cr),金(Au),白金(Pt),ニッケル(Ni),銅(Cu),タングステン(W)あるいは銀(Ag)などの金属元素の単体または合金が挙げられる。また、下部電極14は、これらの金属元素の単体または合金よりなる金属膜と、インジウムとスズの酸化物(ITO)、InZnO(インジウ亜鉛オキシド)、酸化亜鉛(ZnO)とアルミニウム(Al)との合金などの透明導電膜との積層構造を有していてもよい。なお、下部電極14が陽極として使われる場合には、下部電極14は正孔注入性の高い材料により構成されていることが望ましい。ただし、アルミニウム(Al)合金のように、表面の酸化皮膜の存在や、仕事関数が大きくないことによる正孔注入障壁が問題となる材料においても、適切な正孔注入層を設けることによって下部電極14として使用することが可能である。
(隔壁15)
隔壁15は、下部電極14と上部電極17との絶縁性を確保すると共に、発光領域を所望の形状にするためのものである。すなわち、表示領域110内の複数の画素のうちの隣接する画素同士を分離するためのものである。この隔壁15はまた、後述する製造工程においてインクジェットまたはノズルコート方式による塗布を行う際の隔壁としての機能も有している。隔壁15には、発光領域に対応して開口が設けられている。なお、有機層16ないし上部電極17は、開口だけでなく隔壁15の上にも設けられていてもよいが、発光が生じるのは隔壁15の開口だけである。
図4は、本実施の形態の隔壁15の詳細な断面構成を、基板11および下部電極14と、以下説明する有機層16(正孔注入層16A、正孔輸送層16Bおよび発光層16C)と共に表わしたものである。この隔壁15は、濡れ性が異なる2種類以上の無機材料膜を有する積層構造からなり、ここでは一例として、濡れ性が相対的に高い膜(親液性膜)と、濡れ性が相対的に低い膜(撥液性膜)との2種類の無機材料膜を有する積層構造からなる。具体的には、この隔壁15の積層構造では、親液性膜(親液性膜15A1,15A2,15A3)と撥液性膜(撥液性膜15B1,15B2,15B3)とが交互に積層されている。詳細には、基板11側から、親液性膜15A1、撥液性膜15B1、親液性膜15A2、撥液性膜15B2、親液性膜15A3および撥液性膜15B3がこの順に積層されている。すなわち、この積層構造では、最下層が親液性膜(親液性膜15A1)であると共に、最上層が撥液性膜(撥液性膜15B3)となっている。
また、ここでは、有機層16のうちの最下層である正孔注入層16Aは、最下層の親液性膜(親液性膜15A1)と略同等(好ましくは同一)の厚みを有している。そして、有機層16のうちの2層目以降の有機層である正孔輸送層16Bおよび発光層16Cはそれぞれ、下層側の撥液性膜と上層側の親液性膜とからなる積層膜全体と略同等(好ましくは同一)の厚みを有している。具体的には、正孔輸送層16Bは、撥液性膜15B1と親液性膜15A2とからなる積層膜全体と略同等の厚みを有し、発光層16Cは、撥液性膜15B2と親液性膜15A3とからなる積層膜全体と略同等の厚みを有している。なお、これらの親液性膜15A1,15A2,15A3および撥液性膜15B1,15B2,15B3の膜厚はそれぞれ、例えば5nm〜150nm程度である。
ここで、一般にロータス効果により知られているように、濡れ性と表面粗さとには関係性があるため、親液性膜15A1,15A2,15A3では、膜密度が相対的に高くなっている(密な膜となっている)と共に、接触角が相対的に低くなっている。一方、撥液性膜15B1,15B2,15B3では、膜密度が相対的に低くなっている(疎な膜となっている)と共に、接触角が相対的に高くなっている。したがって、後述するように成膜条件(膜密度)を異ならせることにより、このような親液性膜15A1,15A2,15A3および撥液性膜15B1,15B2,15B3をそれぞれ、同一(単一)の工程(製造設備)にて連続して形成することが可能となっている。
このような親液性膜15A1,15A2,15A3および撥液性膜15B1,15B2,15B3に用いる無機材料としては、例えば、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化窒化シリコン(SiNxy)、酸化チタン(TiOx)および酸化アルミニウム(Alxy)などが挙げられる。
(有機層16)
赤色有機EL素子10Rの有機層16は、例えば、下部電極14の側から順に、正孔注入層16AR,正孔輸送層16BR,赤色発光層16CR,電子輸送層16Eおよび電子注入層16Fを積層した構成を有する。緑色有機EL素子10Gの有機層16は、例えば、下部電極14の側から順に、正孔注入層16AG,正孔輸送層16BG,緑色発光層16CG,電子輸送層16Eおよび電子注入層16Fを積層した構成を有する。青色有機EL素子10Bの有機層16は、例えば、下部電極14の側から順に、正孔注入層16AB,正孔輸送層16BB,青色発光層16CB,電子輸送層16Eおよび電子注入層16Fを積層した構成を有する。これらのうち、電子輸送層16Eおよび電子注入層16Fは、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bの共通層として設けられている。一方、前述した正孔注入層16A、正孔輸送層16Bおよび発光層16Cはそれぞれ、ここでは赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bごと(画素ごと)に個別に設けられている。
(正孔注入層16A)
正孔注入層16AR,16AG,16ABは、各発光層16C(赤色発光層16CR,緑色発光層16CG,青色発光層16CB)への正孔注入効率を高めるためのものであると共に、リークを防止するためのバッファ層である。これらの正孔注入層16AR,16AG,16ABは、下部電極14の上に、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bの各々ごとに設けられている。
正孔注入層16AR,16AG,16ABの厚みは、例えば5nm〜100nmであることが好ましく、より好ましくは8nm〜50nmである。正孔注入層16AR,16AG,16ABの構成材料は、電極や隣接する層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリン、ポリキノキサリンおよびそれらの誘導体、芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体などの導電性高分子、金属フタロシアニン(銅フタロシアニン等)、カーボンなどが挙げられる。
正孔注入層16AR,16AG,16ABに用いられる材料が高分子材料である場合には、その高分子材料の重量平均分子量(Mw)は1万〜30万の範囲であればよく、特に5000〜20万程度が好ましい。また、2000〜1万程度のオリゴマーを用いてもよいが、Mwが5000未満では正孔輸送層以後の層を形成する際に、正孔注入層が溶解してしまうおそれがある。また30万を超えると材料がゲル化し、成膜が困難になるおそれがある。なお、重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒として、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC;Gel Permiation Chromatography)により、ポリスチレン換算の重量平均分子量を求めた値である。
正孔注入層16AR,16AG,16ABの構成材料として使用される典型的な導電性高分子としては、例えばポリアニリン、オリゴアニリンおよびポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などのポリジオキシチオフェンが挙げられる。この他、エイチ・シー・スタルク製Nafion(商標)で市販されているポリマー、または商品名Liquion(商標)で溶解形態で市販されているポリマーや、日産化学製エルソース(商標)や、綜研化学製導電性ポリマーベラゾール(商標)などがある。
(正孔輸送層16B)
正孔輸送層16BR,16BG,16BBは、それぞれ、赤色発光層16CR,緑色発光層16CG,青色発光層16CBへの正孔輸送効率を高めるためのものである。正孔輸送層16BR,16BG,16BBは、正孔注入層16AR,16AG,16ABの上に、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bの各々ごとに設けられている。
正孔輸送層16BR,16BG,16BBの厚みは、素子の全体構成にもよるが、例えば10nm〜200nmであることが好ましく、さらに好ましくは15nm〜150nmである。正孔輸送層16BR,16BG,16BBを構成する高分子材料としては、有機溶媒に可溶な発光材料、例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリフルオレン、ポリアニリン、ポリシランまたはそれらの誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールなどを用いることができる。
正孔輸送層16BR,16BG,16BBに用いられる材料が高分子材料である場合には、その重量平均分子量(Mw)は5万〜30万であることが好ましく、特に、10万〜20万であることが好ましい。Mwが5万未満では、発光層16Cを形成するときに、高分子材料中の低分子成分が脱落し、正孔注入層16A,正孔輸送層16Bにドットが生じるため、有機EL素子の初期性能が低下したり、素子の劣化を引き起こすおそれがある。一方、30万を越えると、材料がゲル化するため、成膜が困難になるおそれがある。
(発光層16C)
赤色発光層16CR,緑色発光層16CG,16CBは、電界をかけることにより電子と正孔との再結合が起こり、光を発生するものである。赤色発光層16CR,緑色発光層16CG,青色発光層16CBの厚みは、素子の全体構成にもよるが、例えば10nm〜200nmであることが好ましく、さらに好ましくは15nm〜150nmである。赤色発光層16CR,緑色発光層16CG,青色発光層16CBは、高分子(発光)材料に低分子材料が添加された混合材料により構成されている。ここで低分子材料とは、モノマーまたはこのモノマーを2〜10個結合したオリゴマーとし、5万以下の重量平均分子量を有するものが好ましい。なお、重量平均分子量が上記範囲を超えた低分子材料を必ずしも除外するものではない。
赤色発光層16CRおよび緑色発光層16CG,青色発光層16CBは、詳細は後述するが、例えばインクジェット等の塗付法により形成する。その際、高分子材料および低分子材料を例えばトルエン、キシレン、アニソール、シクロヘキサノン、メシチレン(1,3,5−トリメチルベンゼン)、ブサイドクメン(1,2,4−トリメチルベンゼン)、ジハイドロベンゾフラン、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、テトラリン、シクロヘキシルベンゼン、1−メチルナフタレン、p−アニシルアルコール、ジメチルナフタレン、3−メチルビフェニル、4−メチルビフェニル、3−イソプロピルビフェニル、モノイソプロピルナフタレンなどの有機溶媒に少なくとも1種類以上使って溶解し、この混合溶液を用いて形成する。
赤色発光層16CR,緑色発光層16CG,青色発光層16CBを構成する高分子材料としては以下のものが挙げられる。例えば、赤色発光層16CRおよび緑色発光層16CGには、ポリフルオレン系高分子誘導体や、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリチオフェン誘導体、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素、あるいは上記高分子に有機EL材料をドープしたものが挙げられる。ドープ材料としては、例えばルブレン、ペリレン、9,10ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6等を用いることができる。青色発光層16CBには、ホスト材料としてアントラセン誘導体を用い、低分子蛍光材料、燐鉱色素あるいは金属錯体などをドープ材料として用いることができる。具体的な青色発光層16CBのドープ材料としては、発光の波長範囲が約400nm〜490nmの範囲にピークを有する化合物であり、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、ナフタセン誘導体、スチリルアミン誘導体、ビス(アジニル)メテンホウ素錯体などの有機物質が用いられる。なかでも、アミノナフタレン誘導体、アミノアントラセン誘導体、アミノクリセン誘導体、アミノピレン誘導体、スチリルアミン誘導体、ビス(アジニル)メテンホウ素錯体から選択されることが好ましい。
また、赤色発光層16CR,緑色発光層16CGを構成する高分子材料に、低分子材料を添加することが好ましい。これにより、共通層である青色発光層16CBから赤色発光層16CRまたは緑色発光層16CGへの正孔および電子の注入効率が向上する。
この際の低分子材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、テトラシアノキノジメタン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベンあるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマーあるいはオリゴマーを用いることができる。
更に具体的な材料としては、α−ナフチルフェニルフェニレンジアミン、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリン、金属ナフタロシアニン、ヘキサシアノアザトリフェニレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6-テトラフルオロキノジメタン(F4−TCNQ)、テトラシアノ4、4、4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン、N、N、N’、N’−テトラキス(p−トリル)p−フェニレンジアミン、N、N、N’、N’−テトラフェニル−4、4’−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾール、4−ジ−p−トリルアミノスチルベン、ポリ(パラフェニレンビニレン)、ポリ(チオフェンビニレン)、ポリ(2、2’−チエニルピロール)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(電子輸送層16E)
電子輸送層16Eは、赤色発光層16CR,緑色発光層16CG,青色発光層16CBへの電子輸送効率を高めるためのものであり、これらの発光層の全面に共通層として設けられている。電子輸送層16Eの材料としては、例えば、キノリン、ペリレン、フェナントロリン、ビススチリル、ピラジン、トリアゾール、オキサゾール、フラーレン、オキサジアゾール、フルオレノン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(略称Alq3)、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、アントラセン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、C60、アクリジン、スチルベン、1,10−フェナントロリンまたはそれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。
(電子注入層16F)
電子注入層16Fは、電子注入効率を高めるためのものであり、電子輸送層16Eの全面に共通層として設けられている。電子注入層16Fの材料としては、例えばリチウム(Li)の酸化物である酸化リチウム(Li2O)や、セシウム(Cs)の複合酸化物である炭酸セシウム(Cs2CO3)、さらにはこれらの酸化物及び複合酸化物の混合物を用いることができる。また、電子注入層16Fは、このような材料に限定されることはなく、例えば、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)等のアルカリ土類金属、リチウム、セシウム等のアルカリ金属、さらにはインジウム(In)、マグネシウム(Mg)等の仕事関数の小さい金属、さらにはこれらの金属の酸化物及び複合酸化物、フッ化物等を、単体でまたはこれらの金属および酸化物及び複合酸化物、フッ化の混合物や合金として安定性を高めて使用してもよい。
(上部電極17)
上部電極17は、例えば、厚みが2nm以上200nm以下であり、金属導電膜により構成されている。具体的には、Al,Mg,CaまたはNaの合金が挙げられる。中でも、マグネシウムと銀との合金(Mg−Ag合金)は、薄膜での導電性と吸収の小ささとを兼ね備えているので好ましい。Mg−Ag合金におけるマグネシウムと銀との比率は特に限定されないが、膜厚比でMg:Ag=20:1〜1:1の範囲であることが望ましい。また、上部電極17の材料は、AlとLiとの合金(Al−Li合金)でもよい。
更に、上部電極17は、アルミキノリン錯体、スチリルアミン誘導体、フタロシアニン誘導体等の有機発光材料を含有した混合層でもよい。この場合には、さらに第3層としてMgAgのような光透過性を有する層を別途有していてもよい。なお、上部電極17は、アクティブマトリックス駆動方式の場合、有機層16と隔壁15とによって、下部電極14と絶縁された状態で基板11上にベタ膜状に形成され、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bの共通電極として用いられる。
(保護層20)
保護層20は、例えば厚みが2〜3μmであり、絶縁性材料または導電性材料のいずれにより構成されていてもよい。絶縁性材料としては、無機アモルファス性の絶縁性材料、例えばアモルファスシリコン(a−Si),アモルファス炭化シリコン(a−SiC),アモルファス窒化シリコン(a−Si1-xx)、アモルファスカーボン(a−C)などが好ましい。このような無機アモルファス性の絶縁性材料は、グレインを構成しないため透水性が低く、良好な保護膜となる。
(封止用基板40)
封止用基板40は、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bの上部電極17の側に位置しており、接着層(図示せず)と共に赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bを封止するものである。封止用基板40は、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bで発生した光に対して透明なガラスなどの材料により構成されている。封止用基板40には、例えば、カラーフィルタおよびブラックマトリクスとしての遮光膜(いずれも図示せず)が設けられている。これにより、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bで発生した光を取り出すと共に、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bならびにその間の配線において反射された外光を吸収し、コントラストを改善するようになっている。
カラーフィルタは、赤色フィルタ,緑色フィルタおよび青色フィルタ(いずれも図示せず)を有しており、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bに対応して順に配置されている。赤色フィルタ,緑色フィルタおよび青色フィルタは、それぞれ例えば矩形形状で隙間なく形成されている。これら赤色フィルタ,緑色フィルタおよび青色フィルタは、顔料を混入した樹脂によりそれぞれ構成されており、顔料を選択することにより、目的とする赤,緑あるいは青の波長域における光透過率が高く、他の波長域における光透過率が低くなるように調整されている。
遮光膜は、例えば黒色の着色剤を混入した光学濃度が1以上の黒色の樹脂膜、または薄膜の干渉を利用した薄膜フィルタにより構成されている。このうち黒色の樹脂膜により構成するようにすれば、安価で容易に形成することができるので好ましい。薄膜フィルタは、例えば、金属,金属窒化物あるいは金属酸化物よりなる薄膜を1層以上積層し、薄膜の干渉を利用して光を減衰させるものである。薄膜フィルタとしては、具体的には、クロムと酸化クロム(III)(Cr23)とを交互に積層したものが挙げられる。
[有機EL表示装置の製造方法]
この有機EL表示装置1は、例えば次のようにして製造することができる。
図5は、有機EL表示装置1の製造方法の流れを表したものであり、図6〜図10は、図5に示した製造方法を工程順に表したものである。まず、上述した材料よりなる基板11の上に、駆動トランジスタTr1を含む画素駆動回路140を形成し、例えば感光性樹脂よりなる平坦化絶縁膜(図示せず)を設ける。
(下部電極14を形成する工程)
次いで、基板11の全面に例えばITOよりなる透明導電膜を形成し、この透明導電膜をパターニングすることにより、下部電極14を、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bの各々ごとに形成する(ステップS101)。その際、下部電極14を、平坦化絶縁膜(図示せず)のコンタクトホール(図示せず)を介して駆動トランジスタTr1のドレイン電極と導通させる。
(隔壁15を形成する工程)
続いて、下部電極14上および平坦化絶縁膜(図示せず)上に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長)法により、SiO2等の無機絶縁材料を成膜する。ただし、このときの成膜方法としては、上記したCVD法には限られず、例えば、PVD(Physical Vapor Deposition;物理気相成長)法やALD(Atomic Layer Deposition;原子層堆積)法、(真空)蒸着法などを用いるようにしてもよい。次いで、この無機材料膜を、フォトリソグラフィ技術およびエッチング(ウェットエッチングまたはドライエッチング)技術を用いて、画素の発光領域を囲む形状にパターニングすることにより、図6に示したような隔壁15を形成する(ステップS102)。
この際、例えば図7に示したように、隔壁15を形成する際の成膜条件(成膜レート,膜密度)を異ならせることにより、それに応じて接触角(濡れ性)が異なる複数種類(ここでは2種類)の無機材料膜を形成するようにする。これにより、前述した親液性膜15A1,15A2,15A3および撥液性膜15B1,15B2,15B3をそれぞれ、同一(単一)の工程(製造設備)にて連続して形成することが可能となる。具体的には、成膜レート(膜密度)を低く設定するのに応じて、無機材料膜の接触角が小さくなる(濡れ性が高くなる)一方、成膜レート(膜密度)を高く設定するのに応じて、無機材料膜の接触角が大きくなる(濡れ性が低くなる)。すなわち、ここでは、親液性膜15A1,15A2,15A3を形成する際には、成膜レート(膜密度)を相対的に低く設定して、接触角が相対的に小さくなるようにする。一方、撥液性膜15B1,15B2,15B3を形成する際には、成膜レート(膜密度)を相対的に高く設定して、接触角が相対的に大きくなるようにする。
(正孔注入層16Aを形成する工程)
次に、図8に示したように、隔壁15に囲まれた領域内に、上述した材料よりなる各画素の正孔注入層16A(正孔輸送層16AR,16AG,16AB)を形成する(ステップS103)。この正孔注入層16AR,16AG,16ABは、スピンコート法や液滴吐出法などの塗布法(湿式法)により形成する。特に、隔壁15に囲まれた領域に正孔注入層16AR,16AG,16ABの形成材料を選択的に配する必要上、液滴吐出法であるインクジェット方式や、ノズルコート方式を用いることが好ましい。
具体的には、例えばインクジェット方式により、正孔注入層16AR,16AG,16ABの形成材料であるポリアニリンやポリチオフェン等の溶液または分散液を、下部電極14の露出面上に配する。その後、熱処理(乾燥処理)を行うことにより、各画素の正孔注入層16AR,16AG,16ABを形成する。なお、図8中に破線で示した有機材料溶液160Aは、例えばインクジェットヘッドから吐出され、隔壁15に囲まれた領域内に充填された(着弾した)正孔注入層溶液の、熱処理前の状態を示している。
このとき、濡れ性が相対的に低い膜(撥液性膜15B1)によって、有機材料溶液160A(正孔注入層溶液)の充填位置正確性が確保されると共に、隔壁15の側面での濡れ上がりによる上部電極17とのショート不良や画素間リーク等の発生が低減する。また、濡れ性が相対的に高い膜(親液性膜15A1)によって、熱処理(乾燥過程)において有機材料溶液160Aがはじかれることが抑えられ、正孔注入層16Aにおける膜厚のばらつきが低減する。
上記した熱処理においては、溶媒または分散媒を乾燥後、高温で加熱する。ポリアニリンやポリチオフェン等の導電性高分子を用いる場合、大気雰囲気、もしくは酸素雰囲気が好ましい。酸素による導電性高分子の酸化により、導電性が発現しやすくなるためである。
加熱温度は、150℃〜300℃が好ましく、さらに好ましくは180℃〜250℃である。時間は、温度、雰囲気にもよるが、5分〜300分程度が好ましく、さらに好ましくは、10分〜240分である。この乾燥後の膜厚みは、5nm〜100nmが好ましい。さらに好ましくは、8nm〜50nmである。
(正孔輸送層16Bを形成する工程)
次いで、図9に示したように、正孔注入層16A(正孔輸送層16AR,16AG,16AB)の上に、上述した材料よりなる各画素の正孔輸送層16B(正孔輸送層16BR,16BG,16BB)を形成する(ステップS104)。この正孔輸送層16BR,16BG,16BBは、スピンコート法や液滴吐出法などの塗布法(湿式法)により形成する。特に、隔壁15に囲まれた領域に正孔輸送層16BR,16BG,16BBの形成材料を選択的に配する必要上、液滴吐出法であるインクジェット方式や、ノズルコート方式を用いることが好ましい。
具体的には、例えばインクジェット方式により、正孔輸送層16BR,16BG,16BBの形成材料である高分子ポリマーの溶液または分散液を、正孔注入層16AR,16AG,16ABの露出面上に配する。その後、熱処理(乾燥処理)を行うことにより、各画素の正孔輸送層16BR,16BG,16BBを形成する。なお、図9中に破線で示した有機材料溶液160Bは、例えばインクジェットヘッドから吐出され、隔壁15に囲まれた領域内に充填された(着弾した)正孔輸送層溶液の、熱処理前の状態を示している。
このとき、上記した正孔注入層16Aの場合と同様に、濡れ性が相対的に低い膜(撥液性膜15B2)によって、有機材料溶液160B(正孔輸送層溶液)の充填位置正確性が確保されると共に、隔壁15の側面での濡れ上がりによる上部電極17とのショート不良や画素間リーク等の発生が低減する。また、濡れ性が相対的に高い膜(親液性膜15A2)によって、熱処理(乾燥過程)において有機材料溶液160Bがはじかれることが抑えられ、正孔輸送層16Bにおける膜厚のばらつきが低減する。
上記した熱処理においては、溶媒または分散媒を乾燥後、高温で加熱する。塗布する雰囲気や溶媒を乾燥、加熱する雰囲気としては、窒素(N2)を主成分とする雰囲気中が好ましい。酸素や水分があると、作成された有機EL表示装置の発光効率や寿命が低下するおそれがある。特に、加熱工程においては、酸素や水分の影響が大きいため、注意が必要である。酸素濃度は、0.1ppm以上100ppm以下が好ましく、50ppm以下であればより好ましい。100ppmより多い酸素があると、形成した薄膜の界面が汚染され、得られた有機EL表示装置の発行効率や寿命が低下するおそれがある。また、0.1ppm未満の酸素濃度の場合、素子の特性は問題ないが、現状の量産のプロセスとして、雰囲気を0.1ppm未満に保持するための装置コストが多大になる可能性がある。
また、水分については、露点が例えば−80℃以上−40℃以下であることが好ましい。更に、−50℃以下であればより好ましく、−60℃以下であれば更に好ましい。−40℃より高い水分があると、形成した薄膜の界面が汚染され、得られた有機EL表示装置の発光効率や寿命が低下するおそれがある。また、−80℃未満の水分の場合、素子の特性は問題ないが、現状の量産のプロセスとして、雰囲気を−80℃未満に保持するための装置コストが多大になる可能性がある。
加熱温度は、100℃〜230℃が好ましく、さらに好ましくは100℃〜200℃である。少なくとも、正孔注入層16AR,16AG,16AB形成時の温度よりも低いことが好ましい。時間は、温度、雰囲気にもよるが、5分〜300分程度が好ましく、さらに好ましくは、10分〜240分である。乾燥後の膜厚みは、素子の全体構成にもよるが、10nm〜200nmが好ましい。さらに、15nm〜150nmであればより好ましい。
(発光層16Cを形成する工程)
続いて、図10に示したように、赤色有機EL素子10Rの正孔輸送層16BRの上に、上述した材料よりなる赤色発光層16CRを形成する。また、緑色有機EL素子10Gの正孔輸送層16BGの上に、上述した材料よりなる緑色発光層16CGを形成する。また、青色有機EL素子10Bの正孔輸送層16BBの上に、上述した材料よりなる青色発光層16CBを形成する(ステップS105)。これらの赤色発光層16CR、緑色発光層16CGおよび青色発光層16CBは、スピンコート法や液滴吐出法などの塗布法(湿式法)により形成する。特に、隔壁15に囲まれた領域に赤色発光層16CR、緑色発光層16CGおよび青色発光層16CBの形成材料を選択的に配する必要上、液滴吐出法であるインクジェット方式や、ノズルコート方式を用いることが好ましい。
具体的には、例えばインクジェット方式により、赤色発光層16CR、緑色発光層16CGおよび青色発光層16CBの形成材料である高分子材料および低分子材料を、例えば1重量%になるように、キシレンとシクロヘキシルベンゼンを2:8に混合した溶媒に溶解した混合溶液または分散液を、正孔輸送層16BR,16BG,16BBの露出面上に配する。その後、正孔輸送層16BR,16BG,16BBを形成する工程で説明した熱処理(乾燥処理)と同様の方法および条件の熱処理を行うことにより、赤色発光層16R、緑色発光層16Gおよび青色発光層16Bを形成する。なお、図10中に破線で示した有機材料溶液160Cは、例えばインクジェットヘッドから吐出され、隔壁15に囲まれた領域内に充填された(着弾した)発光層溶液の、熱処理前の状態を示している。
このとき、上記した正孔注入層16Aおよび正孔輸送層16Bの場合と同様に、濡れ性が相対的に低い膜(撥液性膜15B3)によって、有機材料溶液160C(発光層溶液)の充填位置正確性が確保されると共に、隔壁15の側面での濡れ上がりによる上部電極17とのショート不良や画素間リーク等の発生が低減する。また、濡れ性が相対的に高い膜(親液性膜15A3)によって、熱処理(乾燥過程)において有機材料溶液160Cがはじかれることが抑えられ、発光層16Cにおける膜厚のばらつきが低減する。
(電子輸送層16E,電子注入層16F,上部電極17を形成する工程)
次に、図に示したように、各画素の発光層16C(赤色発光層16CR、緑色発光層16CGおよび青色発光層16CB)の全面に、例えば蒸着法により、上述した材料よりなる電子輸送層16E,電子注入層16Fおよび上部電極17を形成する(ステップS106,S107,S108)。
上部電極17を形成したのち、図に示したように、下地に対して影響を及ぼすことのない程度に、成膜粒子のエネルギーが小さい成膜方法、例えば蒸着法やCVD法により、保護層20を形成する。例えば、アモルファス窒化シリコンからなる保護層20を形成する場合には、CVD法によって2〜3μmの膜厚に形成する。この際、有機層16の劣化による輝度の低下を防止するため、成膜温度を常温に設定すると共に、保護層20の剥がれを防止するために膜のストレスが最小になる条件で成膜することが望ましい。
電子輸送層16E,電子注入層16F,上部電極17および保護層20は、マスクを用いることなく全面にベタ膜として形成される。また、電子輸送層16E,電子注入層16F,上部電極17および保護層20の形成は、望ましくは、大気に暴露されることなく同一の成膜装置内において連続して行われる。これにより大気中の水分による有機層16の劣化が防止される。
なお、下部電極14と同一工程で補助電極(図示せず)を形成した場合、補助電極の上部にベタ膜で形成された有機層16を、上部電極17を形成する前にレーザアブレーションなどの手法によって除去してもよい。これにより上部電極17を補助電極に直接接続させることが可能となり、接触性が向上する。
保護層20を形成したのち、例えば、上述した材料よりなる封止用基板40に、上述した材料よりなる遮光膜を形成する。続いて、封止用基板40に赤色フィルタ(図示せず)の材料をスピンコートなどにより塗布し、フォトリソグラフィ技術によりパターニングして焼成することにより赤色フィルタを形成する。続いて、赤色フィルタ(図示せず)と同様にして、青色フィルタ(図示せず)および緑色フィルタ(図示せず)を順次形成する。
そののち、保護層20の上に、接着層(図示せず)を形成し、この接着層を間にして封止用基板40を貼り合わせる。以上により、図1〜図4に示した有機EL表示装置1が完成する。
[有機EL表示装置の作用・効果]
この有機EL表示装置1では、各画素に対して走査線駆動回路130から書き込みトランジスタTr2のゲート電極を介して走査信号が供給されると共に、信号線駆動回路120から画像信号が書き込みトランジスタTr2を介して保持容量Csに保持される。すなわち、この保持容量Csに保持された信号に応じて駆動トランジスタTr1がオンオフ制御され、これにより、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bに駆動電流Idが注入され、正孔と電子とが再結合して発光が起こる。この光は、下面発光(ボトムエミッション)の場合には下部電極14および基板11を透過して、上面発光(トップエミッション)の場合には上部電極17,カラーフィルタ(図示せず)および封止用基板40を透過して取り出される。
(比較例1)
ここで、図11は、比較例1に係る隔壁(隔壁105)の断面構成を、基板11および下部電極14と、正孔注入層16Aと共に表わしたものであり、この正孔注入層16Aの形成後の状態に対応している。この比較例1の隔壁105は、有機材料膜からなる単層構造となっている。具体的には、この隔壁105は、例えばフッ素樹脂等の撥液性樹脂、またはCF4プラズマ処理等により表面をフッ素化した樹脂からなり、撥液性を示している。このような撥液性を示す隔壁105により、正孔注入層16Aのような有機層の溶液(有機材料溶液160A)の充填位置正確性が確保されると共に、隔壁105の側面での濡れ上がりによる上部電極17とのショート不良や画素間リーク等の発生が抑えられる。
ところが、この撥液性を示す単層構造の隔壁105では、例えば有機材料溶液160Aが隔壁105に接触すると、この接触部分の近傍領域(画素領域の外周部)における接触角が相対的に高くなる。換言すると、濡れ性が高い隔壁105の表面によって、熱処理(乾燥過程)において有機材料溶液160Aがはじかれてしまう。すると、図11中の符号P101,P102に示したように、画素領域の外周部における有機層(ここでは正孔注入層16A)の膜厚が極端に薄くなり、上部電極17とのショート不良や、膜厚ばらつきによる表示装置の欠陥,不良の原因となる。
(比較例2)
一方、図12は、比較例2に係る隔壁(隔壁205)の断面構成を、基板11および下部電極14と、正孔注入層16Aと共に表わしたものであり、この正孔注入層16Aの形成後の状態に対応している。この比較例2の隔壁205は、上記した比較例1の隔壁105とは異なり、親液性を示す無機材料からなる隔壁(第1隔壁)205Aと、撥液性を示す有機材料からなる隔壁(第2隔壁)205Bとからなる2層構造となっている。具体的には、基板11上に、親液性を示す隔壁205Aと撥液性を示す隔壁205Bとが、この順に積層されている。
この2層構造からなる隔壁205では、比較例1のように有機材料溶液160Aが撥液性の隔壁205Bによりはじかれて膜厚不均一不良とならないよう、親液性の隔壁205Aによって、正孔注入層16Aの膜厚均一性を実現している。また、比較例1と同様に、撥液性を示す隔壁205Bにより、正孔注入層16Aのような有機層の溶液(有機材料溶液160A)の充填位置正確性が確保されると共に、隔壁205Bの側面での濡れ上がりによる上部電極17とのショート不良や画素間リーク等が抑えられる。このようにして、比較例2の隔壁205では、有機層の膜厚均一性と有機材料溶液の充填位置正確性との両立を実現させている。
しかしながら、この2層構造の隔壁205では、無機材料からなる隔壁205Aと有機材料からなる隔壁205Bとをそれぞれ別々の工程により形成する必要があるため、製造コストが高くなってしまう。特に、有機層を複数層(例えば、正孔注入層16A、正孔輸送層16Bおよび発光層16C)による積層構造とした場合には、各層の膜厚に併せて隔壁205A,205Bを形成する必要が生じることから、その分だけ工程数が増加して更なるコスト増を招いてしまう。更に、隔壁205A,205Bがそれぞれ親液性および撥液性を示すようにするには表面処理も必要となるため、この点においても工程数の増加を引き起こしてしまうことになる。
(本実施の形態)
これに対して本実施の形態では、図4に示したように、隔壁15が、濡れ性が異なる2種類以上(ここでは2種類)の膜を有する積層構造からなる。これにより、湿式法(塗付法)を用いて画素内に有機層16(正孔注入層16A、正孔輸送層16Bおよび発光層16C)を形成する際に、以下の作用・効果が得られる。すなわち、まず、濡れ性が相対的に低い膜(撥液性膜15B1,15B2,15B3)によって、有機材料溶液160A,160B,160C等の充填位置正確性が確保されると共に、隔壁15の側面での濡れ上がりによる上部電極17とのショート不良や画素間リーク等の発生が抑えられる。また、濡れ性が相対的に高い膜(親液性膜15A1,15A2,15A3)によって、熱処理(乾燥過程)において有機材料溶液160A,160B,160C等がはじかれることが抑えられ、有機層16における膜厚のばらつきが低減する。
更に、このような濡れ性が異なる2種類以上(ここでは2種類)の膜が、いずれも無機材料膜であることにより、上記比較例2とは異なり、積層構造からなる隔壁15を単一(同一)の工程にて連続的に形成することが可能となる。具体的には、例えば図7に示したように、隔壁15を形成する際の成膜条件(成膜レート,膜密度)を異ならせることにより、それに応じて接触角(濡れ性)が異なる複数種類(ここでは2種類)の無機材料膜を形成することができる。したがって、上記比較例2の手法と比べ、隔壁を形成する際の工程数を削減することができる。また、有機層を複数層(正孔注入層16A、正孔輸送層16Bおよび発光層16C)による積層構造とした場合にも、それに応じて連続的に成膜条件を変化させることにより、3層以上の積層構造からなる隔壁15についても容易に形成することができる。更に、親液性膜15A1,15A2,15A3および撥液性膜15B1,15B2,15B3を形成する際に、上記比較例2とは異なり表面処理も必要ないため、この点においても工程数を削減することができる。
以上のように本実施の形態では、隔壁15が、濡れ性が異なる2種類以上の膜を有する積層構造からなるようにしたので、有機材料溶液の充填位置正確性の確保や、画素間のショート不良の低減、有機層の膜厚均一性の向上を実現し、表示画質を高めることができる。また、このような濡れ性が異なる2種類以上の膜がいずれも無機材料膜であるようにしたので、積層構造からなる隔壁15を単一の工程にて形成することができ、工程数の削減を図ることができる。よって、低コスト化を図りつつ表示画質を向上させることが可能となる。
<変形例>
続いて、上記実施の形態の変形例(変形例1,2)について説明する。なお、上記実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[変形例1]
図13は、変形例1に係る隔壁15の断面構成を、基板11、下部電極14、正孔注入層16A、正孔輸送層16Bおよび発光層16Cと共に表わしたものである。本変形例の隔壁15は、上記実施の形態の隔壁15において、撥液性膜15B1,15B2,15B3よりも親液性膜(ここでは親液性膜15A1)のほうが、画素の内部方向(中心方向)へ突出するように形成されているものであり、他の構成は同様となっている。
このような構成により本変形例では、例えば図中の符号P1,P2で示したように、有機層(ここでは正孔注入層16A)を形成する際の膜厚均一性を更に向上させることができ、表示画質を更に向上(画素内の発光輝度のばらつきを低減)させることが可能となる。
なお、ここでは、親液性膜15A1,15A2,15A3のうちの親液性膜15A1のみが突出するように形成されている場合について説明したが、この場合には限られない。すなわち、複数層の親液性膜のうちの少なくとも1層が、撥液性膜と比べて画素の内部方向へ突出するように形成されていれば、本変形例と同様の効果を得ることが可能である。
[変形例2]
図14は、変形例2に係る有機EL表示装置(有機EL表示装置1A)における表示領域110の断面構成を表したものである。上記実施の形態の有機EL表示装置1では、画素ごとに正孔注入層16A、正孔輸送層16Bおよび発光層16Cがそれぞれ設けられているが、本変形例の有機EL表示装置1Aでは、青色発光層16CBが、各画素に共通の共通層となっている。すなわち、赤色有機EL素子10R,緑色有機EL素子10G,青色有機EL素子10Bの各々について、青色発光層16CBが共通して全面に設けられている。
本変形例では、正孔輸送層16BBは、低分子材料(モノマーおよびオリゴマー)または高分子材料のいずれでもよい。ここで用いる低分子材料のうちモノマーは赤色発光層16CRおよび緑色発光層16CGに添加する低分子材料と同様の低分子化合物の重合体または縮合体等の化合物以外のものであって、分子量が単一であるものであり、単分子で存在するものである。また、オリゴマーはモノマーが複数個結合したものであり、重量平均分子量(Mw)は5万以下のものを指す。更に高分子材料は正孔輸送層16BR,16BGに用いられる高分子材料と同様に、重量平均分子量が5万〜30万の範囲であればよく、と特に10万〜20万程度が好ましい。なお、正孔輸送層16BBに用いる低分子材料および高分子材料は分子量および重量平均分子量の異なる2種以上の材料を混合して用いてもよい。
この正孔輸送層16BBに用いられる低分子材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、テトラシアノキノジメタン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベンあるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマーまたはポリマーを用いることができる。
また、高分子材料としては、電極や隣接する層の材料との関係で適宜選択すればよく、有機溶媒に可溶な発光材料、例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリフルオレン、ポリアニリン、ポリシランまたはそれらの誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールなどを用いることができる。
本変形例の青色発光層16CBは、アントラセン化合物をホスト材料として青色もしくは緑色の蛍光性色素のゲスト材料がドーピングされており、青色もしくは緑色の発光光を発生する。青色発光層16CBを構成する発光性ゲスト材料としては、発光効率が高い材料、例えば、低分子蛍光材料、りん光色素あるいは金属錯体等の有機発光材料が用いられる。
図15は、本変形例の有機EL表示装置1Aの製造方法の流れを表したものである。この有機EL表示装置1の製造方法は、図5に示した有機EL表示装置1の製造方法において、ステップS104,S105の代わりに、以下説明するステップS201〜S204を設けるようにしたものであり、他のステップ(工程)は同様となっている。
具体的には、各画素の正孔注入層16Aを形成した後は、まず、前述したステップS104と同様の手法により、赤色有機EL素子10Rおよび緑色有機EL素子10Gの正孔輸送層16BR,16BGを選択的に形成する(ステップS201)。次いで、前述したステップS105と同様の手法により、赤色有機EL素子10Rおよび緑色有機EL素子10Gの発光層16CR,16CGを選択的に形成する(ステップS202)。
続いて、青色有機発光素子10B用の正孔注入層16ABの上に、上述した低分子材料よりなる正孔輸送層16BBを形成する(ステップS203)。この正孔輸送層16BBは、スピンコート法や液滴吐出法などの塗布法により形成する。特に、隔壁15に囲まれた領域に正孔輸送層16BBの形成材料を選択的に配する必要上、液滴吐出法であるインクジェット方式や、ノズルコート方式を用いることが好ましい。
具体的には、例えばインクジェット方式により、正孔輸送層16BBの形成材料である低分子の溶液または分散液を正孔注入層16ABの露出面上に配する。その後、赤色有機EL素子10Rおよび緑色有機EL素子10Gの正孔輸送層16BR,16BGを形成する工程で説明した熱処理(乾燥処理)と同様の方法および条件の熱処理を行うことにより、正孔輸送層16BBを形成する。
次に、例えば蒸着法により、正孔輸送層16BR,16BG,16BBの全面に、上述した低分子材料よりなる青色発光層16CBを共通層として形成する(ステップS204)。
なお、その後は上記実施の形態と同様に、前述したステップS106〜S108の各工程を経ることにより、図14に示した有機EL表示装置1Aが完成する。
このような構成からなる本変形例の有機EL表示装置1Aにおいても、上記実施の形態と同様の隔壁15を設けることにより、同様の作用により同様の効果を得ることが可能である。すなわち、低コスト化を図りつつ表示画質を向上させることが可能となる。
<適用例>
以下、上記実施の形態および変形例で説明した有機EL表示装置の適用例について説明する。上記実施の形態等の有機EL表示装置は、テレビジョン装置,デジタルカメラ,ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなどのあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。言い換えると、上記実施の形態等の有機EL表示装置は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
(モジュール)
上記実施の形態等の有機EL表示装置は、例えば、図16に示したようなモジュールとして、後述する適用例1〜5などの種々の電子機器に組み込まれる。このモジュールは、例えば、基板11の一辺に、保護層20および封止用基板40から露出した領域210を設け、この露出した領域210に、信号線駆動回路120および走査線駆動回路130の配線を延長して外部接続端子(図示せず)を形成したものである。外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブルプリント配線基板(FPC;Flexible Printed Circuit)220が設けられていてもよい。
(適用例1)
図17は、上記実施の形態等の有機EL表示装置が適用されるテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル310およびフィルターガラス320を含む映像表示画面部300を有しており、この映像表示画面部300は、上記実施の形態等に係る有機EL表示装置により構成されている。
(適用例2)
図18は、上記実施の形態等の有機EL表示装置が適用されるデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、その表示部420は、上記実施の形態等に係る有機EL表示装置により構成されている。
(適用例3)
図19は、上記実施の形態等の有機EL表示装置が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510,文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、その表示部530は、上記実施の形態等に係る有機EL表示装置により構成されている。
(適用例4)
図20は、上記実施の形態等の有機EL表示装置が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部610,この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620,撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有しており、その表示部640は、上記実施の形態等に係る有機EL表示装置により構成されている。
(適用例5)
図21は、上記実施の形態等の有機EL表示装置が適用される携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そのディスプレイ740またはサブディスプレイ750は、上記実施の形態等に係る有機EL表示装置により構成されている。
<その他の変形例>
以上、実施の形態、変形例および適用例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
また、上記実施の形態等では、隔壁が、濡れ性が異なる2種類の無機材料膜を有する積層構造からなる場合について説明したが、この場合には限られず、隔壁が、濡れ性が異なる3種類以上の無機材料膜を有する積層構造からなるようにしてもよい。同様に、上記実施の形態等では、隔壁の積層構造において、親液性膜と撥液性膜とが交互に積層されている場合について説明したが、必ずしも交互に積層されていなくてもよい。また、上記実施の形態等では、この隔壁の積層構造において、最下層が親液性膜であると共に最上層が撥液性膜である場合について説明したが、この場合には限られず、他の積層構造であってもよい。
更に、上記実施の形態等では、複数層のうちの最下層の有機層が、最下層の親液性膜と略同等の厚みを有すると共に、2層目以降の有機層が、下層側の撥液性膜と上層側の親液性膜とからなる積層膜全体と略同等の厚みを有する場合について説明したが、この場合には限られない。すなわち、隔壁の積層構造における各層の膜厚の組み合わせは、上記実施の形態等において説明したものには限られない。
加えて、上記実施の形態等では、有機EL素子10R,10G,10Bの構成を具体的に挙げて説明したが、全ての層を備える必要はなく、また、他の層を更に備えていてもよい。また、上記実施の形態等では、青色以外の有機EL素子として赤色および緑色の有機EL素子を備えた表示装置について説明したが、本発明は青色有機EL素子と黄色有機EL素子からなる表示装置への適用も可能である。
更に、上記実施の形態等では、アクティブマトリクス型の表示装置の場合について説明したが、本発明はパッシブマトリクス型の表示装置への適用も可能である。更にまた、アクティブマトリクス駆動のための画素駆動回路の構成は、上記実施の形態で説明したものに限られず、必要に応じて容量素子やトランジスタを追加してもよい。その場合、画素駆動回路の変更に応じて、上述した信号線駆動回路120や走査線駆動回路130のほかに、必要な駆動回路を追加してもよい。
1,1A…有機EL表示装置、10R…赤色有機EL素子、10G…緑色有機EL素子、10B…青色有機EL素子、11…基板、14…下部電極、15…隔壁、15A1,15A2,15A3…親液性層、15B1,15B2,15B3…撥液性層、16…有機層、16A,16AR,16AG,16AB…正孔注入層、16B,16BR,16BG,16BB…正孔輸送層、16C…発光層、16CR…赤色発光層、16CG…緑色発光層、16CB…青色発光層、16E…電子輸送層、16F…電子注入層、17…上部電極、20…保護層、40…封止用基板。

Claims (10)

  1. 基板上に設けられ、発光層を含む有機層と、
    前記基板上の表示領域内に配設され、前記発光層を含む複数の画素と、
    前記基板上に設けられ、前記複数の画素のうちの隣接する画素同士を分離する隔壁と
    を備え、
    前記隔壁が、親液性膜と撥液性膜とが積層されてなる積層構造からなり、
    前記積層構造における前記親液性膜および前記撥液性膜が、いずれも無機材料膜である 有機EL表示装置。
  2. 前記積層構造において、前記親液性膜と前記撥液性膜とが、交互に積層されている
    請求項に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記積層構造において、最下層が前記親液性膜であると共に最上層が前記撥液性膜である
    請求項に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記有機層が、積層された複数層からなり、
    前記複数層のうちの最下層の有機層は、最下層の前記親液性膜と略同等の厚みを有し、
    前記複数層のうちの2層目以降の有機層は、下層側の前記撥液性膜と上層側の前記親液性膜とからなる積層膜全体と略同等の厚みを有する
    請求項に記載の有機EL表示装置。
  5. 前記撥液性膜よりも前記親液性膜のほうが、前記画素の内部方向へ突出するように形成されている
    請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  6. 前記基板上に、陽極と、前記有機層としての正孔注入層、正孔輸送層、前記発光層、電子輸送層および電子注入層と、陰極とをこの順に備えた
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  7. 前記画素ごとに、前記正孔注入層、前記正孔輸送層および前記発光層がそれぞれ設けられている
    請求項に記載の有機EL表示装置。
  8. 前記正孔注入層、前記正孔輸送層、前記発光層、前記電子輸送層および前記電子注入層がそれぞれ、高分子材料または低分子材料からなる
    請求項または請求項に記載の有機EL表示装置。
  9. 前記複数の画素が、赤色発光用、緑色発光用または青色発光用の画素からなる
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  10. 有機EL表示装置を備え、
    前記有機EL表示装置は、
    基板上に設けられ、発光層を含む有機層と、
    前記基板上の表示領域内に配設され、前記発光層を含む複数の画素と、
    前記基板上に設けられ、前記複数の画素のうちの隣接する画素同士を分離する隔壁と
    を備え、
    前記隔壁が、親液性膜と撥液性膜とが積層されてなる積層構造からなり、
    前記積層構造における前記親液性膜および前記撥液性膜が、いずれも無機材料膜である
    電子機器。
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