JP5609205B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料極層に燃料ガスを、酸化剤極層に酸化剤ガスを供給して発電を行う固体酸化物形燃料電池を備えた燃料電池システムに関するものである。
従来の燃料電池システムとして、固体酸化物形燃料電池と、燃料ガス供給手段(炭化水素ガスブロア)から供給された炭化水素ガスを改質器内において燃料ガスへと改質し、その燃料ガスを上記固体酸化物形燃料電池に供給する燃料ガス供給ラインと、酸化剤ガス供給手段(空気ブロア)から供給された空気(酸化剤ガス)を上記固体酸化物形燃料電池に導く酸化剤ガス供給ラインと、水供給手段(水ポンプ)から供給された水を水蒸気発生器において上記改質器の改質反応に必要な水蒸気へと気化し、その水蒸気を改質器に供給させる水蒸気供給ラインを備えたものが知られている。
この固体酸化物形燃料電池は、固体電解質層の一方の面に燃料極層を、他方の面に空気極層(酸化剤極層)を配置した発電セルの外側に、各々燃料極集電体と空気極集電体を配置し、これらの集電体の外側にセパレータを配置することにより構成された単セルを複数積層することにより構成されるとともに、上記燃料極層に上記燃料ガス供給ラインを通じて燃料ガスが供給され、上記空気極層に上記酸化剤ガス供給ラインを通じて空気が供給されることにより発電反応が生じるものである。
ここで、固体電解質層は、ランタンガレート材料(LSGMC)等によって構成され、燃料極層は、Niのサーメットで構成され、空気極層は、サマリウムストロンチウムコバルタイト(SSC)によって構成されている。
そして、燃料極集電体は、Ni基合金などの多孔質焼結板によって構成され、空気極集電体は、Ag基合金などの多孔質焼結板によって構成されている。
一方、水蒸気発生器は、水供給手段から導入された水から上記改質器の改質反応に必要な水蒸気を生成するものであり、水を効率良く気化させるための熱伝導性の良好なビーズが充填されている。
他方、改質器は、炭化水素ガスおよび水蒸気が導入されて、改質反応が行われることにより燃料ガスを生成するものであり、内部に炭化水素用のNi(ニッケル)系、或いはRu(ルテニウム)系の改質触媒が充填されている。
このような燃料電池システムを長期間使用していると、偶発的に停電が生じ、空気ブロアや燃料ガスブロアが停止することがある。そして、この停電が長時間続く状態、即ち完全停電である場合、上記燃料電池システムは、安全性を考慮して、そのまま緊急停止するように設定されている。
このように完全停電によって燃料電池システムが緊急停止すると、電力が供給されず燃料ガスブロアおよび空気ブロアを稼働させることができない状態にあることから、固体酸化物形燃料電池は自然に降温されていく。
ところが、この際、燃料ガス供給ラインおよび改質器には、燃料ガスが残存しており、この残存燃料ガスを上記固体酸化物形燃料電池の燃料極層へと流入すると、上記固体酸化物形燃料電池の空気極層の酸素イオンが固体電解質層中を通じて上記燃料極層へと移動するために、上記空気極層の結晶構造が不可逆に変化してしまう。このため、緊急停止後に再稼働しても、上記固体酸化物形燃料電池の発電セルのセル電圧が低下してしまうという問題点があった。
さらに、上記水蒸気供給ラインおよび水蒸気発生器には、水蒸気が残存しており、燃料ガス供給ラインおよび改質器の残存燃料ガスが燃料極層に流入した後に、その残余の水蒸気が改質器および燃料ガス供給ラインを通じて燃料極層へと微量な供給量で長時間導入される。すると、この水蒸気は、高温で酸化作用があることから、改質器内のNi系の改質触媒およびNi基合金の多孔質焼結金属板からなる燃料極集電体の一部が酸化することにより水素が発生し、上記燃料極層へと微量の水素が長時間導入され続けることになる。そのため、上記緊急停止用酸化剤ガス供給手段は、酸化剤極層へと長時間酸化剤ガスを供給することが可能な構成にする必要があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、完全停電により緊急停止した際に、空気極層の結晶構造の変化を防止することにより、固体酸化物形燃料電池の発電性能の低下を防止することが可能な燃料電池システムを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の燃料電池システムは、燃料極層に燃料ガスが供給され、酸化剤極層に酸化剤ガスが供給されることにより発電反応が生じる固体酸化物形燃料電池と、燃料ガス供給手段から供給された燃料ガスを上記燃料極層へと供給する燃料ガス供給ラインと、この燃料ガスラインに介装された改質器と、この改質器の上流側の上記燃料ガス供給ラインに接続されて上記改質器に改質用の水蒸気を供給する水蒸気供給ラインと、酸化剤ガス供給手段から供給された酸化剤ガスを上記酸化剤極層に供給する酸化剤ガス供給ラインとを備えてなり、上記酸化剤ガス供給ラインに、上記燃料ガス供給手段および酸化剤ガス供給手段並びに上記水蒸気供給ラインが緊急停止した際に、上記酸化剤極層に酸化剤ガスを供給可能な緊急停止用酸化剤ガス供給手段が設けられ、かつ上記緊急停止用酸化剤ガス供給手段は、上記燃料ガス供給ラインおよび上記改質器の総容量により定められた容量の酸化剤ガスが充填された第1の酸化剤ガスタンクと、この第1の酸化剤タンクと上記酸化剤供給手段との間の上記酸化剤ガス供給ラインに、上記燃料ガス供給手段および上記酸化剤ガス供給手段並びに上記水蒸気供給ラインが緊急停止した際に開く電磁弁を介して枝配管されて酸化剤ガスが充填された第2の酸化剤ガスタンクと、この第2の酸化剤ガスタンクと上記電磁弁との間に介装されて上記第1の酸化剤ガスタンクから上記容量の酸化剤ガスが供給された後に上記水蒸気供給ラインの残余の水蒸気が無くなるまで上記第2の酸化剤ガスタンクからの酸化剤ガスの供給量を第1の酸化剤ガスタンクの酸化剤ガスの供給量より少なくなるように調整して上記酸化剤極層に供給する酸化剤ガス流量調整手段とを備えていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の本発明によれば、上記酸化剤ガス供給ラインに、上記燃料ガス供給手段および酸化剤ガス供給手段が緊急停止した際に、上記酸化剤極層に酸化剤ガスを供給可能な緊急停止用酸化剤ガス供給手段を設けているために、完全停電などにより酸化剤ガス供給手段が停止した状態であっても、緊急停止用酸化剤ガス供給手段によって、上記酸化剤極層に酸化剤ガスが供給され続けることから、上記残存燃料ガスが燃料極層へと流入しても、酸化剤ガスの酸素イオンが燃料極層へと移動する。これにより、酸化剤極層の酸素イオンが、燃料極層へと移動することが無くなるため、酸化剤極層の結晶構造の変化を防止することが可能となる。この結果、固体酸化物形燃料電池の発電性能の低下を防止することが可能となる。
また、上記緊急停止用酸化剤ガス供給手段を、上記酸化剤ガス供給ラインに配され、燃料ガス供給ラインの容量により定められた容量の酸化剤ガスが充填された第1の酸化剤ガスタンクと、その上流に配され酸化剤ガスが充填された第2の酸化剤ガスタンクとにより構成してなるために、上記燃料ガス供給ラインの残存燃料ガスが無くなるまで、第1の酸化剤ガスタンクから酸化剤極層へと酸化剤ガスが導入され、その後、上記水蒸気供給手段の残余の水蒸気がなくなるまで、第2の酸化剤ガスタンクから酸化剤極層へと酸化剤ガスが導入される。この結果、酸化剤極層へと長時間酸化剤ガスを供給することが可能となるため、確実に酸化剤極層の結晶構造の変化を防止することが可能となる。
ところで、上述のように、水蒸気供給手段の残余の水蒸気が燃料極層に微量の供給量で導入されている際に、酸化剤極層側に多量の酸化剤ガスが導入されると、発電セルの燃料極層が剥離する可能性がある。
それに対し、請求項に記載の燃料電池システムは、上記第2の酸化剤ガスタンクと上記酸化剤ガス供給ラインとの間に、上記第2の酸化剤ガスタンクの酸化剤ガスの供給量を第1の酸化剤ガスタンクの酸化剤ガスの供給量により少なくなるように調整する酸化剤ガス流量調整手段が介装されているために、緊急停止直後、第1の酸化剤ガスタンクから空気極層へと多量の空気が供給され、その後、水蒸気供給手段の残余の水蒸気が燃料極層に微量の供給量で導入される際に、第2の酸化剤ガスタンクから空気極層へと微量の空気が供給される。この結果、発電セルの燃料極層の剥離を防止することが可能である。
本発明に係る燃料電池システムの第1の実施形態を示す概略構成図である。 本発明に係る燃料電池システムの第2の実施形態を示す概略構成図である。 本発明に係る燃料電池システムの第3の実施形態を示す概略構成図である。 図1〜図3の固体酸化物形燃料電池の単セルを示す縦断面図である。
(第1実施態)
以下、本発明に係る燃料電池システムの第1実施形態について図1および図4を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の燃料電池システムは、内缶体1と、該内缶体1を断熱材2を介して覆う外缶体3とからなる缶体4の内部に収容された固体酸化物形燃料電池5および改質器6と、缶体4の下部に穿設され、固体酸化物形燃料電池5から排出された排ガスを缶体4外へと排出する排出口7と、該排出口7に配設された水蒸気発生器8と、缶体4の外部に配設された炭化水素ガスブロア9(燃料ガス供給手段)、水ポンプ10、空気ブロア11(酸化剤ガス供給手段)および緊急用酸化剤ガス供給手段12とによって概略構成されている。
この固体酸化物形燃料電池5は、図4に示すように、固体電解質層13の一方の面に燃料極層14を、他方の面に空気極層(酸化剤極層)15を配置した発電セル16の外側に、各々燃料極集電体17と空気極集電体18を配置し、これらの集電体17、18の外側にセパレータ19を配置することにより単セル20が構成され、図1に示すように、この単セル20を複数積層させ、その積層体をフランジ21a、21bで挟み込むことにより構成されている。
ここで、固体電解質層13は、ストロンチウム、マグネシウム、コバルトを添加したランタンガレート材料(LSGMC)によって構成されている。
また、燃料極層14は、Niのサーメットで構成され、空気極層15は、サマリウムストロンチウムコバルタイト(SSC)によって構成されている。
さらに、燃料極集電体17は、Ni基合金などの多孔質焼結板によって構成され、空気極集電体18は、Ag基合金などの多孔質焼結板によって構成されている。
そして、セパレータ19は、ステンレス板によって構成されるとともに、燃料極層14に水素(燃料ガス)を供給する燃料ガス通路22および空気極層15に空気(酸化剤ガス)を供給する酸化剤ガス通路23が穿設されている。また、セパレータ19は、発電セル16から外れた位置に、燃料ガス孔(図示せず)および酸化剤ガス孔(図示せず)が穿設され、各々セパレータ19の燃料ガス孔同士の間および酸化剤ガス孔同士の間が、絶縁性のセラミックからなるマニホールドリング(図示せず)を間に介して連通されることにより、燃料ガスマニホールド(図示せず)および酸化剤ガスマニホールド(図示せず)が形成されている。
さらに、発電セル16を挟持しているセパレータ19同士の間は、Niの多孔質焼結板からなる燃料極集電体17、およびAgの多孔質焼結板からなる空気極集電体18から排出される高温の残余のガス(排ガス)を缶体4内に排出可能なシールレス構造となっている。
また、フランジ21a、21bには、上記燃料ガスマニホールドに燃料ガスを導入する燃料ガス流路(図示せず)が穿設されるとともに、上記酸化剤ガスマニホールドに空気を導入する酸化剤ガス流路(図示せず)が穿設されている。
一方、炭化水素ガスブロア9は、燃料ガス供給ライン24bを介して改質器6へと炭化水素ガスを供給するものである。そして、この燃料ガス供給ライン24bには、缶体4の外側に、燃料ガス用電磁弁25が介装されている。
この燃料ガス用電磁弁25は、非通電時に、閉状態となって、燃料ガス供給ライン24bの炭化水素ガスの下流への供給を遮断するものであり、耐久温度の範囲において可能な限り缶体4近傍に配置されている。
また、改質器6は、炭化水素ガスおよび水蒸気との混合ガスが導入されて、改質反応が行われることにより、固体酸化物形燃料電池5の燃料極層14に供給する水素を生成するものであり、内部に炭化水素用のNi(ニッケル)系、或いはRu(ルテニウム)系の改質触媒が充填されている。そして、この改質器6の出口側に燃料ガス供給ライン24aが接続されると共に、その燃料ガス供給ライン24aの他端部がセパレータ19の燃料ガスマニホールド(図示せず)を介して燃料極層14へと水素を供給するフランジ21a、21bの酸化剤ガス流路(図示せず)に接続されている。
他方、水ポンプ10は、その吐出側が水蒸気供給ライン26bを介して水蒸気発生器8へと接続されている。
そして、水蒸気発生器8は、水ポンプ10から導入された水を上記排ガスの熱によって加熱して、改質器6の改質反応に必要な水蒸気を生成するものであり、水を効率良く気化させるための熱伝導性の良好なビーズが充填されている。さらに、水蒸気発生器8の出口側は、水蒸気供給ライン26aを介して燃料ガス供給ライン24bに接続されている。
また、空気ブロア11は、その吐出口に酸化剤ガス供給ライン27が接続されると共に、その酸化剤ガス供給ライン27の他端部がセパレータ19の上記酸化剤ガスマニホールド(図示せず)を介して空気極層15へと空気を供給するフランジ21a、21bの上記酸化剤ガス流路(図示せず)に接続されている。
一方、緊急停止用酸化剤ガス供給手段12は、酸化剤ガス供給ライン27に介装された第1の空気バッファタンク(第1の酸化剤ガスタンク)28と、その上流部に酸化剤ガス用電磁弁29、ニードルバルブ(酸化剤ガス流量調整手段)36および減圧弁30を介して配設された第2の空気バッファタンク(第2の酸化剤ガスタンク)31とによって構成されている。
この第1の空気バッファタンク28は、発電時に、空気ブロア11から供給された空気の圧力を安定化させて空気極層15へと供給するものであるとともに、完全停電により空気ブロア11が停止した際に、タンク内の空気を空気極層15へと供給するものである。そして、第1の空気バッファタンク28の容量は、燃料ガス供給ライン24、改質器6、および燃料ガス供給ライン24の改質器6と燃料ガス用電磁弁25との間の総容量により定まっている。
また、第2の空気バッファタンク31は、完全停電により空気ブロア11が停止した際に、第1の空気バッファタンクの空気の不足を補う酸化剤ガスが充填されたものであり、タンク内の空気を第1の空気バッファタンク28を介して空気極層15へと供給するものである。そして、第2のバッファタンク31は、タンク圧が第1の空気バッファタンク28のタンク圧に比べて高圧に調整されている。
そして、酸化剤ガス用電磁弁29は、非通電時に開状態となり、第2の空気バッファタンク31内の空気を酸化剤ガス供給ライン27へと導入させるものである。
また、ニードルバルブ36は、第2の空気バッファタンク31から酸化剤ガス供給ライン27へと導入する空気の供給量を、第1の空気バッファタンク28から酸化剤ガス供給ライン27へと導入する空気の供給量より少なくなるように調整するものである。
さらに、減圧弁30は、タンク圧の高い第2の空気バッファタンク31から酸化剤ガス供給ライン27へと供給される空気の圧力を減圧させるものである。
以上の構成からなる燃料電池システムは、停電により炭化水素ガスブロア9、水ポンプ10および空気ブロア11が停止し、その停電が長時間継続すると完全停電と判断して、そのまま緊急停止する。
すると、完全停電により燃料ガス用電磁弁25への通電も停止されることから、自動的に燃料ガス用電磁弁25の閉状態となり、燃料ガス供給ライン24bの炭化水素ガスの下流への供給が遮断され、燃料ガス用電磁弁25より下流の炭化水素ガスのみが、水蒸気発生器8内の残余の水蒸気と共に改質器6へと導入される。そして、改質器6において、上記炭化水素ガスと水蒸気の混合ガスが改質されて水素が生成され、その水素が固体酸化物形燃料電池5の燃料極層14へと導入される。その後、燃料ガス供給ライン24bの燃料ガス用電磁弁25と水蒸気供給ライン26aとの合流部との間の炭化水素ガスが無くなると、水蒸気発生器8の残余の水蒸気のみが改質器6を通じて燃料極層14へと微量な供給量で導入される。
この際、完全停電より酸化剤ガス用電磁弁29への通電も停止されることから、自動的に酸化剤ガス用電磁弁29が開状態となる。これにより、第1の空気バッファタンク28から、燃料ガス供給ライン24、改質器6、および燃料ガス供給ライン24の改質器6と燃料ガス用電磁弁25との間の炭化水素ガスが無くなるまで、空気極層15へと空気が導入され、その後、第2の空気バッファタンク31から、水蒸気供給発生器8の残余の水蒸気がなくなるまで、第1の空気バッファタンク28を通じて空気極層15へと空気が長時間導入される。これにより、残余の水素および水蒸気がなくなるまで、空気の酸素イオンを燃料極層14へと移動させることが可能であることから、空気極層15の酸素イオンが燃料極層15へと移動することが無くなる。この結果、空気極層15の結晶構造の変化を確実に防止することが可能となり、固体酸化物形燃料電池5の発電性能の低下を防止することが可能となる。
その際、水蒸気供給手段8の残余の水蒸気が燃料極層14に微量の供給量で導入されている際に、空気極層15に多量の空気が導入されると、発電セル16の燃料極層14が剥離してしまう可能性がある。
それに対し、第2の空気バッファタンク31と酸化剤ガス供給ライン27との間に、第2の空気バッファタンク31の空気の供給量を第1の空気バッファタンク28の空気の供給量より少なくなるように調整するニードルバルブ36を介装しているために、緊急停止直後、第1の空気バッファタンク28から空気極層15へと多量の空気が供給され、その後、水蒸気供給手段8の残余の水蒸気が燃料極層14に微量の供給量で導入される際に、第2の空気バッファタンク30から空気極層15へと微量の空気が供給される。この結果、発電セル16の燃料極層14の剥離を防止することが可能である。
加えて、燃料ガス供給ライン24bに配された燃料ガス用電磁弁25を、耐久温度の範囲において可能な限り缶体4近傍に配置しているために、燃料ガス供給ライン24bの改質器6と燃料ガス用電磁弁25との間の容量を小さくすることが可能となり、改質器6を介して燃料極層14へと供給される炭化水素ガスの総容量を少なくすることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る燃料電池システムの第2実施形態を図2を用いて説明する。なお、本実施形態は、酸化剤ガス用電磁弁29に替えて酸化剤ガス制御用電磁弁を介装している点が第1実施形態と異なっている。そのため、固体酸化物形燃料電池5の構成等の第1実施形態と同一の構成については、同一符号を用いることにより説明を省略する。
本実施形態の燃料電池システムは、第2のバッファタンク31と酸化剤ガス供給ライン27との間に、酸化剤ガス制御用電磁弁32、ニードルバルブ36、および減圧弁30が介装されている。そして、缶体4外に、酸化剤ガス供給制御装置33(酸化剤ガス供給制御手段)および補助電源34設けられている。
ここで、酸化剤ガス制御用電磁弁32は、非通電時に、閉状態となり、第2の空気バッファタンク31内の空気が酸化剤ガス供給ライン27へ導入されるのを遮断するとともに、通電時に、開状態となり、第2の空気バッファタンク31内の空気を酸化剤ガス供給ライン27へと導入させるものである。
また、酸化剤ガス供給制御装置33は、熱電対等の温度測定点35を水蒸気供給ライン26bの缶体4の断熱材2に囲まれ、水蒸気発生器8の近傍となる位置に設け、その温度測定点35の温度により酸化剤ガス制御用電磁弁32への通電を行なうか否かを制御するものである。なお、本実施形態においては、この温度測定点35の温度が、水蒸気発生器8において水蒸気が生成される100℃以上となるときに酸化剤ガス制御用電磁弁32に通電し、水蒸気が生成されなくなる100℃以下となるときに通電を停止するように設定されている。
そして、補助電源34は、酸化剤ガス制御用電磁弁32および酸化剤ガス供給制御装置33を動作させるものであり、固体酸化物形燃料電池5の発電反応により得られた電力を一部蓄電する蓄電池によって構成されている。
以上の構成からなる燃料電池システムは、停電により炭化水素ガスブロア9、水ポンプ10および空気ブロア11が停止し、その停電が長時間継続すると完全停電と判断して、そのまま緊急停止する。
すると、第1実施形態と同様に、完全停電により燃料ガス用電磁弁25への通電も停止されることから、自動的に燃料ガス用電磁弁25が閉状態となり、燃料ガス供給ライン24bの炭化水素ガスの下流への供給が遮断され、燃料ガス用電磁弁25より下流の炭化水素ガスのみが、水蒸気発生器8内の残余の水蒸気と共に改質器6へと導入される。そして、改質器6において、上記炭化水素ガスと水蒸気の混合ガスが改質されて水素が生成され、その水素が固体酸化物形燃料電池5の燃料極層14へと導入される。その後、燃料ガス供給ライン24bの燃料ガス用電磁弁25と水蒸気供給ライン26aとの合流部との間の炭化水素ガスが無くなると、水蒸気発生器8の残余の水蒸気のみが改質器6を通じて燃料極層14へと微量な供給量で導入される。
この際、補助電源34が酸化剤ガス供給手段33に制御されて、酸化剤ガス制御用電磁弁32への通電を開始することから、酸化剤ガス制御用電磁弁32が開状態となる。この結果、第2の空気バッファタンク31から酸化剤ガス供給ライン27へと空気を導入させることが可能となる。これにより、第1実施形態と同様に、燃料ガス供給ライン24b、改質器6、および燃料ガス供給ライン24aの改質器6と燃料ガス用電磁弁25との間の炭化水素ガスが無くなるまで、空気極層15へと多量の空気が導入され、その後、第2の空気バッファタンク31から、水蒸気供給発生器8の残余の水蒸気がなくなるまで、第1の空気バッファタンク28を通じて空気極層15へと微量の空気が長時間導入される。この結果、空気極層15の結晶構造の変化を確実に防止することが可能となり、固体酸化物形燃料電池5の発電性能の低下を防止することが可能となる。
さらに、温度測定点35が、水蒸気供給手段8が水蒸気を生成しなくなる温度(100℃以下)になるのを検知すると、補助電源34が酸化剤ガス供給制御装置33に制御されて、酸化剤ガス制御用電磁弁32への通電を停止することから、酸化剤ガス制御用電磁弁32が閉状態となる。これにより、第2の空気バッファタンク31からの酸化剤ガス供給ライン27への空気の供給が遮断される。この結果、燃料極層14に水蒸気が流入されなくなると同時に自動的に空気極層15への空気を停止することが可能となる。
そして、補助電源34が、固体酸化物形燃料電池5の発電反応により得られた電力を一部蓄電する蓄電池によって構成されているために、常に補助電源34には電力が蓄電されていることから、偶発的に完全停電が生じても、酸化剤ガス供給制御装置33および酸化剤ガス制御用電磁弁32を稼働させることが可能である。
(第3実施形態)
なお、図3に示すように、第1実施形態に記載の燃料電池システムの酸化剤ガス供給ライン27と第1の空気バッファタンク28との間に減圧弁29および酸化剤ガス用電磁弁30を介装したものであっても、燃料ガス供給ライン24b、改質器6、および燃料ガス供給ライン24aの改質器6と燃料ガス用電磁弁25との間の炭化水素ガスが無くなるまで、空気極層15へと空気を多量に導入して、第1の空気バッファタンク28の空気が無くなった後、第2の空気バッファタンク31から、水蒸気供給発生器8の残余の水蒸気がなくなるまで、第1の空気バッファタンク28を通じて空気極層15へと微量の空気を導入することが可能となる。この結果、第1の実施形態と同様に、確実に空気極層15の結晶構造の変化を防止することが可能となる。
5 固体酸化物形燃料電池
9 炭化水素ガスブロア(燃料ガス供給手段)
11 空気ブロア(酸化剤ガス供給手段)
12 緊急停止用酸化剤ガス供給手段
24a〜b 燃料ガス供給ライン
27〜c 酸化剤ガス供給ライン
28 第1の空気バッファタンク(第1の酸化剤ガスタンク)
29 第1の電磁弁
31 第2の空気バッファタンク(第2の酸化剤ガスタンク)
32 酸化剤ガス制御用電磁弁
33 酸化剤ガス供給制御装置(酸化剤ガス供給制御手段)
34 補助電源

Claims (1)

  1. 燃料極層に燃料ガスが供給され、酸化剤極層に酸化剤ガスが供給されることにより発電反応が生じる固体酸化物形燃料電池と、燃料ガス供給手段から供給された燃料ガスを上記燃料極層へと供給する燃料ガス供給ラインと、この燃料ガスラインに介装された改質器と、この改質器の上流側の上記燃料ガス供給ラインに接続されて上記改質器に改質用の水蒸気を供給する水蒸気供給ラインと、酸化剤ガス供給手段から供給された酸化剤ガスを上記酸化剤極層に供給する酸化剤ガス供給ラインとを備えてなり、
    上記酸化剤ガス供給ラインに、上記燃料ガス供給手段および酸化剤ガス供給手段並びに上記水蒸気供給ラインが緊急停止した際に、上記酸化剤極層に酸化剤ガスを供給可能な緊急停止用酸化剤ガス供給手段が設けられ、
    かつ上記緊急停止用酸化剤ガス供給手段は、上記燃料ガス供給ラインおよび上記改質器の総容量により定められた容量の酸化剤ガスが充填された第1の酸化剤ガスタンクと、この第1の酸化剤タンクと上記酸化剤供給手段との間の上記酸化剤ガス供給ラインに、上記燃料ガス供給手段および上記酸化剤ガス供給手段並びに上記水蒸気供給ラインが緊急停止した際に開く電磁弁を介して枝配管されて酸化剤ガスが充填された第2の酸化剤ガスタンクと、この第2の酸化剤ガスタンクと上記電磁弁との間に介装されて上記第1の酸化剤ガスタンクから上記容量の酸化剤ガスが供給された後に上記水蒸気供給ラインの残余の水蒸気が無くなるまで上記第2の酸化剤ガスタンクからの酸化剤ガスの供給量を第1の酸化剤ガスタンクの酸化剤ガスの供給量より少なくなるように調整して上記酸化剤極層に供給する酸化剤ガス流量調整手段とを備えていることを特徴とする燃料電池システム。
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