JP5607389B2 - ナビゲーション装置およびその地図更新案内方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ナビゲーション装置の技術に関するものである。
従来、ナビゲーション装置では、新たな地図情報が提供されると、当該地図情報を無線通信経路を介して受信することで、最新の地図情報を用いてナビゲーション装置による経路案内を受けることを可能とする技術が用いられている。特許文献1には、このようなナビゲーション装置についての技術が記載されている。
特開2009−244221号公報
しかし、上記のようなナビゲーション装置は、使用者が走行することのない地方(例えば、遠隔の州、県、省等)についてまでも地図情報を取得(更新)するため、不要な通信を行ってしまうことがある。
本発明の目的は、必要性により合致した地図を取得(更新)可能なナビゲーション技術を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に係るナビゲーション装置は、所定の区分された地域ごとの地図情報を記憶する記憶手段と、現在地から目的地へ到る経路を設定する経路設定手段と、前記経路設定手段により設定された経路上において、異なる地域へ進入するリンクを特定する手段と、当該進入するリンクから所定量手前の前記経路上の地点を、進入する地域の地図情報の更新の案内を行う地点として特定する地図更新案内地点特定手段と、現在地が前記更新の案内を行う地点に到達したか否かを判定する到達判定手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るナビゲーション装置の地図更新案内方法では、前記ナビゲーション装置は、所定の区分された地域ごとの地図情報を記憶する記憶手段と、現在地から目的地へ到る経路を設定する経路設定手段と、を備え、前記経路設定手段により設定された経路上において、異なる地域へ進入するリンクを特定するステップと、当該進入するリンクから所定量手前の前記経路上の地点を、進入する地域の地図情報の更新の案内を行う地点として特定する地図更新案内地点特定ステップと、現在地が前記更新の案内を行う地点に到達したか否かを判定する到達判定ステップと、を実施することを特徴とする。
本願発明によれば、使用者が走行する地方に関し、新しい地図情報を用いて経路案内等を行うことができるナビゲーション技術を提供することが可能となる。
図1は、ナビゲーション装置の概略構成図である。 図2は、リンクテーブルの構成を示す図である。 図3は、地図バージョン情報テーブルの構成を示す図である。 図4は、演算処理部の機能構成図である。 図5は、地図更新処理のフロー図である。 図6は、遠隔操作処理の画面表示例である。 図7は、地図更新処理の変形例のフロー図である。
以下に、本発明の第一の実施形態を適用したナビゲーション装置について、図面を参照して説明する。
図1に、ナビゲーション装置100の全体構成図を示す。ナビゲーション装置100は、地図情報を表示して、ナビゲーション装置100の現在地を示す地点と、設定された目的地までの経路を誘導する情報とを示すことが可能ないわゆるナビゲーション装置である。なお、ナビゲーション装置100は、図示しない通信網を介して図示しない外部のサーバと通信を行うことが可能であり、当該外部のサーバ等から種々の情報、例えば地図の更新情報を受信することができる。
ナビゲーション装置100は、演算処理部1と、ディスプレイ2と、記憶装置3と、音声入出力装置4(音声入力装置としてマイクロフォン41、音声出力装置としてスピーカ42を備える)と、入力装置5と、ROM装置6と、車速センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9と、FM多重放送受信装置10と、ビーコン受信装置11と、通信装置12と、を備えている。
演算処理部1は、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ7,8やGPS受信装置9、FM多重放送受信装置10等から出力される情報に基づいて現在地を検出する。また、得られた現在地情報に基づいて、表示に必要な地図データを記憶装置3あるいはROM装置6から読み出す。
また、演算処理部1は、読み出した地図データをグラフィックス展開し、そこに現在地を示すマークを重ねてディスプレイ2へ出力する。また、記憶装置3あるいはROM装置6に記憶されている地図データ等を用いて、使用者から指示された出発地又は現在地と、目的地(または、経由地や立ち寄り地)と、を結ぶ最適な経路(推奨経路という)を探索する。また、スピーカ42やディスプレイ2を用いて使用者を誘導するための誘導情報を生成し、生成した誘導情報をスピーカ42やディスプレイ2に出力する。
また、演算処理部1は、後述するように、遠隔に存在する外部のサーバに対して所定の地域の地図の更新情報を要求し、当該外部のサーバから地図の更新情報(例えば、差分情報)を受信することで、新しい地図情報を取得することができる。
ナビゲーション装置100の演算処理部1は、各デバイス間をバス25で接続した構成である。演算処理部1は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、記憶装置3から読み出した地図データ、演算データなどを格納するRAM(Random Access Memory)22と、プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)23と、各種ハードウェアを演算処理部1と接続するためのI/F(インターフェイス)24と、を有する。
ディスプレイ2は、文字や画像の表示を行うための画面を備え、演算処理部1等で生成されたグラフィックス情報を前記画面上に表示するユニットである。ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成される。
記憶装置3は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。
この記憶媒体には、通常の経路探索装置に必要な地図データ(地図上の道路を構成するリンクのリンクデータを含む)であるリンクテーブル200と、遠隔に存在する外部のサーバから受け付けた地図の差分情報等を管理する情報が格納される地図バージョン情報テーブル300と、が記憶されている。
図2は、リンクテーブル200の構成を示す図である。リンクテーブル200は、地図上の区画された領域であるメッシュの識別コード(メッシュID)201ごとに、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ202を含んでいる。
リンクデータ202は、リンクの識別子であるリンクID211ごとに、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報222、リンクを含む道路の種別を示す道路種別223、リンクの長さを示すリンク長224、予め記憶されたリンク旅行時間225、当該リンクの開始ノードに接続するリンクである開始接続リンクと、当該リンクの終了ノードに接続するリンクである終了接続リンクと、を特定する開始接続リンク、終了接続リンク226、リンクを含む道路の制限速度を示す制限速度227、などを含んでいる。
なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。
図3は、地図バージョン情報テーブル300の構成を示す図である。地図バージョン情報テーブル300は、外部に存在するサーバ等から無線通信網等を介して受け付けた地域ごとの地図情報とそのバージョン等の管理情報と、を格納する。
地域ID301には、所定の地域を特定する識別子である地域IDが格納される。例えば、州、省または県単位に予め設定された識別子が格納される。地域ID301により特定される地域の地図情報の管理情報に含まれる地域名311には、地域ID301に格納された情報に対応付けられた地域の名称または通称を特定する情報が格納される。例えば、地域ID301に「○○県」を示す地域IDが格納されている場合、対応付けられた地域の名称として、「○○県」が格納される。
同様に、地域ID301により特定される地域の地図情報の管理情報に含まれる住所312には、地域ID301に格納された情報に対応付けられた地域内の代表地点の住所を特定する情報が格納される。例えば、地域ID301に「○○県」を示す地域IDが格納されている場合、対応付けられた地域の住所として、「○○県の県庁所在地の住所」等の情報が格納される。
また、地域ID301により特定される地域の地図情報の管理情報に含まれるバージョン313には、地域ID301に格納された情報に対応付けられた地域の地図情報のバージョンを特定する情報(新旧を判別するための情報)が格納される。例えば、地域ID301に「○○県」を示す地域IDが格納されている場合、対応付けられた地域の地図の情報のバージョン情報として、「バージョン1.5」等の版を特定する情報が格納される。
また、地域ID301により特定される地域の地図情報の管理情報に含まれる最終更新日314には、地域ID301に格納された情報に対応付けられた地域について保有する地図情報を取得した日を特定する情報が格納される。例えば、地域ID301に「○○県」を示す地域IDが格納されている場合、対応付けられた地域の地図情報を最後に更新した日付けが格納される。
また、地域ID301により特定される地域の地図情報の管理情報である地図情報315には、地域ID301に格納された情報に対応付けられた地域について保有する地図情報が格納される。例えば、地域ID301に「○○県」を示す地域IDが格納されている場合、対応付けられた地域である「○○県」の地図情報が格納される。
なお、地図バージョンテーブル300に格納される情報は、工場出荷時に予め定められた情報であってもよいし、出荷後に通信装置12等を介して外部に存在するサーバ等から送信された情報を受信し受信情報に基づいて随時更新して維持される情報であってもよい。
図1に戻って説明する。音声入出力装置4は、音声入力装置としてマイクロフォン41と、音声出力装置としてスピーカ42と、を備える。マイクロフォン41は、使用者やその他の搭乗者が発した声などのナビゲーション装置100の外部の音声を取得する。
スピーカ42は、演算処理部1で生成された使用者へのメッセージを音声として出力する。マイクロフォン41とスピーカ42は、車両の所定の部位に、別個に配されている。ただし、一体の筐体に収納されていても良い。ナビゲーション装置100は、マイクロフォン41及びスピーカ42を、それぞれ複数備えることができる。
入力装置5は、使用者からの指示を使用者による操作を介して受け付ける装置である。入力装置5は、タッチパネル51と、ダイヤルスイッチ52と、その他のハードスイッチ(図示しない)であるスクロールキー、縮尺変更キーなどで構成される。
タッチパネル51は、ディスプレイ2の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能である。タッチパネル51は、ディスプレイ2に表示された画像のXY座標と対応したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換して出力する。タッチパネル51は、感圧式または静電式の入力検出素子などにより構成される。
ダイヤルスイッチ52は、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成され、所定の角度の回転ごとにパルス信号を発生し、演算処理部1に出力する。演算処理部1では、パルス信号の数から、回転角度を求める。
ROM装置6は、CD-ROMやDVD-ROM等のROM(Read Only Memory)や、IC(Integrated Circuit)カードといった、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
車速センサ7,ジャイロセンサ8およびGPS受信装置9は、ナビゲーション装置100で現在地(自車位置)を検出するために使用されるものである。車速センサ7は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。ジャイロセンサ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在地、進行速度および進行方位を測定するものである。
FM多重放送受信装置10は、FM放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などやFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などがある。
ビーコン受信装置11は、VICS情報などの概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報や緊急警報などを受信する。例えば、光により通信する光ビーコン、電波により通信する電波ビーコン等の受信装置である。
通信装置12は、図示しない無線通信網に接続する。このような通信装置12は、例えば携帯電話網に接続して外部の地図配信センター等のセンターのサーバとデータ通信を行う装置であり、例えば使用者の携帯電話機を取り付けられて通信が可能となるものを含む。
図4は、演算処理部1の機能ブロック図である。図示するように、演算処理部1は、主制御部101と、入力受付部102と、出力処理部103と、地図更新案内部104と、地域特定部105と、地図更新部106と、を有する。
主制御部101は、様々な処理を行う中心的な機能部であり、処理内容に応じて、他の処理部を制御する。また、各種センサ7、8、GPS受信装置9等の情報を取得し、マップマッチング処理等を行って現在地を特定する。また、随時、走行した日付および時刻と、位置と、を対応付けて、リンクごとに走行履歴を記憶装置3に記憶する。さらに、各処理部からの要求に応じて、GPS受信装置9によって受信したGPS情報に含まれる現在時刻を出力する。また、主制御部101は、使用者から指示された出発地又は現在地と、目的地と、を結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索する。また、主制御部101は、推奨経路から逸脱しないよう、誘導情報を生成し、出力処理部103へ出力する。また、主制御部101は、実施コマンドに対応する処理を各処理部から受け付けて、対応する処理を行う。また、主制御部101は、他の処理部から推奨経路の情報を要求されると、当該情報を出力する。
入力受付部102は、入力装置5またはマイクロフォン41を介して入力された使用者からの指示を受け付け、その要求内容に対応する処理が実行されるように、受け付けた要求内容を主制御部101に出力する。例えば、使用者が推奨経路の探索を要求したときは、受け付けた推奨経路の探索要求を主制御部101へ出力する。
出力処理部103は、例えばグラフィックス情報等の表示させる画面情報を受け取り、ディスプレイ2に描画するためのグラフィックス情報に変換して、ディスプレイ2に対して描画する指示を行う。また、処理内容に応じて、スピーカ42から出力する指示を行う。
地図更新案内部104は、使用者に対して、これから進入する予定の州、省または県を対象として、地図情報の更新の案内情報を生成する。具体的には、地図更新案内部104は、主制御部101から推奨経路の情報を取得し、地域特定部105に依頼して推奨経路上の経路を辿る。そして、地図更新案内部104は、地域特定部105が特定したリンクに基づいて地図情報の取得の要否を案内する案内地点を特定し、当該案内地点に到達すると、進入する地域の地図情報を取得するよう使用者に案内するための案内情報を生成する。そして、地図更新案内部104は、生成した案内情報を出力処理部103に出力する。より具体的には、地図更新案内部104は、特定したリンクから所定の距離だけ離れた推奨経路上の地点のうち、現在地に近い側の地点を案内地点として特定する。例えば、地図更新案内部104は、特定した他の地域へ進入するリンクから所定の距離(例えば10km)手前の地点を、地図情報の更新案内を行う地点として特定する。そして、地図更新案内部104は、主制御部101から現在地の情報を取得し、現在地が、案内地点に到達したか否かを判定する。案内地点に到達した場合、地図更新案内部104は、進入する地域について地図バージョン情報テーブル300を参照して、バージョン313を読み取る。そして、地図更新案内部104は、外部のセンター(サーバ)に、当該地域についてより新しいバージョンの地図情報の有無を問い合わせ、新しいバージョンの地図情報が有る場合には、地図更新案内部104は、更新の案内情報を生成し出力処理部103へ出力する。なお、更新の案内情報には、当該新しいバージョンの地図情報に更新するか否かの問い合わせが含まれている。
地域特定部105は、地図更新案内部104による依頼を受けて、推奨経路を現在地から目的地方面に向かって辿り、現在地が属する地域から他の地域へ進入する地点が含まれるリンクを特定する。より具体的には、地域特定部105は、推奨経路を構成するリンクを目的地の方向に向かう順に並べ、開始ノードと終了ノードとが互いに異なる地域に属するリンクを進入するリンクとして特定する。また、地域特定部105は、特定したリンクにおいて進入する当該他の地域の地域IDを特定し、地図更新案内部104に対して当該リンクのリンクIDと、特定した進入する地域の地域IDとを受け渡す。
地図更新部106は、図示しない外部の地図情報提供サーバに対して、進入する地域の地域IDを出力して地図情報のバージョン情報をナビゲーション装置100へ送信するよう依頼する。また、地図更新部106は、送信されたバージョン情報と、ナビゲーション装置100が保有する当該地域の地図情報のバージョン情報とを比較して、保有する地図情報のバージョンの方が古いバージョンである場合に、当該外部のサーバに対して進入する地域の地図情報の送信を依頼する。また、地図更新部106は、送信された地図情報を受信すると、受信した情報に基づいてリンクテーブル200の情報を更新するとともに、地図バージョン情報テーブル300のバージョン313と、最終更新日314と、地図情報315とを更新する。
上記した演算処理部1の各機能部、すなわち主制御部101、入力受付部102、出力処理部103、地図更新案内部104、地域特定部105、地図更新部106は、CPU21が所定のプログラムを読み込み実行することにより構築される。そのため、RAM22には、各機能部の処理を実現するためのプログラムが記憶されている。
なお、上記した各構成要素は、ナビゲーション装置100の構成を、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。そのため、構成要素の分類の仕方やその名称によって、本願発明が制限されることはない。ナビゲーション装置100の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
また、各機能部は、ハードウェア(ASIC、GPUなど)により構築されてもよい。また、各機能部の処理が一つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
[動作の説明]次に、ナビゲーション装置100が実施する地図更新処理の動作について説明する。図5は、ナビゲーション装置100が実施する地図更新処理を示すフロー図である。このフローは、ナビゲーション装置100が稼働している状態において、推奨経路が設定されると開始される。また、このフローは、ナビゲーション装置100が稼働している状態において、一度設定された推奨経路から逸脱等することによってなされる再探索処理等によって推奨経路が変更されると、開始される。
まず、地図更新案内部104は、主制御部101から推奨経路の情報を取得する(ステップS001)。具体的には、地図更新案内部104は、主制御部101に対して、推奨経路を構成するリンクおよびノードの列を要求し、主制御部101は現在設定されている推奨経路を構成するリンクおよびノードの列を地図更新案内部104に受け渡す。そして、主制御部101は、入力受付部102、出力処理部103、地図更新案内部104、地域特定部105、地図更新部106、に順次指示を出して、以下の処理を実行させる。
次に、地図更新案内部104は、取得した推奨経路の情報を地域特定部105に受け渡し、地域特定部105は、現在地から目的地へ向かう方向に辿って、現在地が属する地域と異なる地域に進入するリンクを特定する(ステップS002)。具体的には、地域特定部105は、ステップS001において取得した推奨経路を構成するリンクを目的地の方向に向かう順に並べ、開始ノードと終了ノードとが互いに異なる地域に属するリンクを進入するリンクとして特定する。
次に、地域特定部105は、ステップS002にて特定したリンクにおいて進入する地域の地域IDを特定する(ステップS003)。
次に、地図更新案内部104は、特定したリンクから所定の距離だけ離れた推奨経路上の地点のうち、現在地に近い側の地点を案内地点として特定する(ステップS004)。具体的には、地図更新案内部104は、ステップS003にて特定した他の地域へ進入するリンクから所定の距離(例えば10km)手前の地点を、地図情報の更新案内を行う地点として特定する。
次に、主制御部101は、現在地を特定する(ステップS005)。そして、地図更新案内部104は、特定した現在地が、ステップS005にて特定した地点に到達したか否かを判定する(ステップS006)。
案内地点に到達していない場合(ステップS006にて「No」)、地図更新案内部104は、処理をステップS005に戻す。
案内地点に到達した場合(ステップS006にて「Yes」)、地図更新案内部104は、進入する地域について既に得ている地図情報のバージョンを取得する(ステップS007)。具体的には、地図更新案内部104は、進入する地域について、地図バージョン情報テーブル300を参照して、バージョン313を読み取る。
次に、地図更新案内部104は、外部のセンター(サーバ)に、当該地域についてより新しいバージョンの地図情報の有無を問い合わせる(ステップS008)。
新しいバージョンの地図情報がない場合(ステップS008にて「No」)、地図更新案内部104は、地図更新処理を終了させる。
新しいバージョンの地図情報が有る場合(ステップS008にて「Yes」)、地図更新案内部104は、使用者に対して図6に示す画面400を表示されるように更新案内情報を生成し、出力処理部103に出力させる。これにより、使用者に対して更新が案内されると共に、当該新しいバージョンの地図情報に更新するか否かが問い合わされる。更新しない旨の指示を受けた場合には、地図更新案内部104は地図更新処理を終了させる。更新する旨の指示を受けた場合には、地図更新部106は、当該新しいバージョンの地図情報を送信するよう外部のセンター(サーバ)に依頼を行い、送信された地図情報を取得して適用する(ステップS009)。
図6に、ステップS009にて表示される画面400の構成例を示す。図6(a)は、進入する地域の地図情報を更新するか否かを使用者に問い合わせる前に表示されていた画面の例を示し、図6(b)は進入する地域の地図情報を更新するか否かを使用者に問い合わせる画面の例である。
図6(a)においては、画面400には、自車位置とその向きを示すカーマーク401と、道路を示す表示のうち推奨経路に該当する道路の表示が強調された(図6においては、破線表示されている)推奨経路表示402と、自車位置が属する地域と、自車位置が属する地域とは異なる他の地域との境界表示410と、推奨経路上の地点であって境界を跨ぐ特定地点403と、が示されている。すなわち、自車が推奨経路に沿って移動した場合には、特定地点403において他の地域へ進入することとなる。
図6(b)においては、画面400には、さらに、更新案内を行うための案内人表示420と、当該案内人があたかも話しているかのようにフキダシ表示される案内情報表示領域421と、案内情報表示領域421内に表示された更新指示ボタン423および無更新指示ボタン424と、が表示される。
入力受付部102は、更新指示ボタン423について、タッチパネル51から、使用者による入力指示を受け付ける。そして、受け付けた指示を主制御部101へ出力する。主制御部101は、当該指示を受け付けると、地図更新部106に地図の更新を開始するよう指示する。また、地図更新案内部104は、入力受付部102が、無更新指示ボタン424について、タッチパネル51から、使用者による入力指示を受け付けると、地図更新処理を終了させる。
以上が、地図更新処理の処理内容である。上記の地図更新処理を行う事によって、ナビゲーション装置100は、使用者が向かうであろう場所が含まれる地域について地図の更新を予め行うことができるため、当該地域へ進入した後すぐに最新の地図情報に従って経路誘導を行うことができる。また、ナビゲーション装置100は、使用者が向かうであろう地域に限定して都度地図の更新を行うことができるため、使用しない地域についての無駄な更新を行うことを回避できる。
なお、上記の地図更新処理においては、別の地域に進入することとなる地点から所定距離手前の地点を案内地点として特定しているが、これに限られるものではない。例えば、更新情報の受信に必要な時間に応じて案内地点を特定するようにしても良い。
図7は、このような地図更新処理の詳細の処理内容を示すフロー図である。なお、この変形例においては、地図更新案内部104は、外部のセンター(サーバ)に、進入する地域について最新の地図情報のバージョンとの差分更新データのデータサイズを問い合わせ、応答情報を受け取ってデータサイズを取得する。そして、地図更新案内部104は、差分更新データの更新に必要となる更新必要時間を特定し、特定したリンクへの到達予想時刻から、更新必要時間を引いた時刻を案内時刻として特定する。また、地図更新案内部104は、現在時刻が、特定した案内時刻を超過したか否かを判定する。地図更新部106は、案内時刻を超過した場合に、進入する地域について新しいバージョンの地図情報への更新情報を送信するよう外部のセンター(サーバ)に依頼を行い、送信された地図の更新情報を取得して適用する。
ステップS001〜ステップS003までの処理は、図5にて示した地図更新処理と同様の処理であるため、説明を割愛する。地図更新案内部104は、進入する地域について既得の地図情報のバージョンを特定する情報を取得する(ステップS104)。具体的には、地図更新案内部104は、ステップS003にて特定した進入する地域の地域IDに対応するバージョン313を地図バージョン情報テーブル300から特定する。
そして、地図更新案内部104は、進入する地域について最新の地図情報との差分更新に必要なデータサイズを取得する(ステップS105)。具体的には、地図更新案内部104は、外部のセンター(サーバ)に、当該地域について最新の地図情報のバージョンとの差分更新データのデータサイズを問い合わせ、応答情報を受け取ってデータサイズを取得する。
次に、地図更新案内部104は、差分更新データの更新に必要となる更新必要時間を特定する(ステップS106)。具体的には、地図更新案内部104は、ステップS105にて取得した差分更新に必要なデータサイズを用いて、通信装置12の通信速度で通信した場合に必要となる通信時間を算出する。例えば、データサイズを通信速度で割ることで得られる通信時間に所定の安全率(例えば4)を掛けて得られる時間を更新必要時間として特定する。なお、安全率とは、最良の通信状況における最高の通信速度ではなく、通信状況が様々である現実の通信速度を加味するための所定の値である。この安全率は、例えば通信圏外や通信状態が良好な地域を考慮した現実的な平均速度を算出するためのものであるため、平均的な通信速度が予め分かっている場合、または主制御部101において通信装置12の通信速度を所定の期間にわたって記録した結果得られた通信速度の実績値が分かっている場合には、当該平均的な通信速度に即した値を用いて通信時間を算出すれば十分である。すなわち、そのような実績値が分かっている場合等においては、安全率を1とすることで更新必要時間を特定するようにしてもよい。
次に、地図更新案内部104は、特定したリンクへの到達予想時刻から、更新必要時間を引いた時刻を案内時刻として特定する(ステップS107)。具体的には、地図更新案内部104は、ステップS002にて特定したリンクへ到達する到達予想時刻を主制御部101に依頼して取得し、到達予想時刻よりもステップS106にて特定した更新必要時間ぶんだけ前の(手前の)時刻を案内時刻として特定する。
次に、主制御部101は、現在時刻を特定する。そして、地図更新案内部104は、特定した現在時刻が、ステップS107にて特定した案内時刻を超過したか否かを判定する(ステップS108)。
案内時刻を超過していない場合(ステップS108にて「No」)、地図更新案内部104は、所定時間の経過後、処理をステップS108に戻す。
案内時刻を超過した場合(ステップS108にて「Yes」)、地図更新部106は、進入する地域について当該新しいバージョンの地図情報への更新情報を送信するよう外部のセンター(サーバ)に依頼を行い、送信された地図の更新情報を取得して適用する(ステップS109)。
以上が、更新情報の受信に必要な時間に応じて案内地点を特定する地図更新処理の処理内容である。
以上、本発明の第一の実施形態について説明した。本発明の第一の実施形態によると、ナビゲーション装置100は、使用者が走行する地方に関し、新しい地図情報を用いて経路案内等を行うことが可能となる。つまり、使用者が走行しない地方については、必要となるまで地図情報の更新を行わず、不要な通信を減らすことができるようになる。このことは、例えば、通信装置による通信量や通信時間に応じて課金がなされるような場合等に、不要な通信を減らし、通信費を抑えることができる。また、センター側のサーバの通信量を減らすことも可能であるため、サーバの設備が肥大化するのを避けることも可能となる。
本発明は、上記第一の実施形態に制限されない。上記第一の実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。例えば、地図更新情報の通信にかかる金銭的費用を通信量あるいは通信時間から求めて、当該費用を示して使用者に更新を行うか否かを確認するようにしてもよい。その場合には、予めナビゲーション装置100に設定された通信費用の算出ルールに従って費用を算出するものとする。
また例えば、第一の実施形態の地図更新処理においては、更新案内を行う案内人表示420を、使用者が選択したお気に入りのキャラクターとするようにしてもよい。または、当該キャラクターの表示情報、例えば着ている服や表情等を、時節に応じたもの、例えば新年の祝賀の装いや祝祭日の特別な衣装を纏うようにしてもよい。または、キャラクターを、進入する地域に馴染みの深いキャラクター、例えば当該地域の君主やご当地キャラクターとしてもよい。
以上、本発明について、実施形態を中心に説明した。なお、上記の実施形態では、本発明をナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明はナビゲーション装置に限らず、移動体の経路案内を行う装置全般に適用することができる。
1・・・演算処理部、2・・・ディスプレイ、3・・・記憶装置、4・・・音声出入力装置、5・・・入力装置、6・・・ROM装置、7・・・車速センサ、8・・・ジャイロセンサ、9・・・GPS受信装置、10・・・FM多重放送受信装置、11・・・ビーコン受信装置、12・・・通信装置、21・・・CPU、22・・・RAM、23・・・ROM、24・・・I/F、25・・・バス、41・・・マイクロフォン、42・・・スピーカ、51・・・タッチパネル、52・・・ダイヤルスイッチ、100・・・ナビゲーション装置、101・・・主制御部、102・・・入力受付部、103・・・出力処理部、104・・・地図更新案内部、105・・・地域特定部、106・・・地図更新部、200・・・リンクテーブル、300・・・地図バージョン情報テーブル

Claims (9)

  1. 所定の区分された地域ごとの地図情報を記憶する記憶手段と、
    現在地から目的地へ到る経路を設定する経路設定手段と、
    前記経路設定手段により設定された経路上において、異なる地域へ進入するリンクを特定する手段と、
    該進入するリンクから所定量手前の前記経路上の地点を、進入する地域の地図情報の更新の案内を行う地点として特定する地図更新案内地点特定手段と、
    現在地が前記更新の案内を行う地点に到達したか否かを判定する到達判定手段と、
    を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
  2. 請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
    前記案内を行う地点において、進入する地域の地図情報の更新の案内を行う地図更新案内手段、
    を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
  3. 請求項2に記載のナビゲーション装置であって、
    前記案内を行う地点は、前記経路上の、前記進入するリンクよりも現在地側へ所定の距離だけ手前の地点である、
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  4. 請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
    前記地図更新案内地点特定手段は、前記進入するリンクへ到達する予想時刻から前記地図情報の更新にかかる時間を引いた時刻において、進入する地域の地図情報の更新の案内を行うよう特定する
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
    前記記憶手段は、前記地図情報の新旧を判別するための新旧情報を前記地図情報ごとに対応付けて記憶し、
    前記地図更新案内地点特定手段は、
    前記新旧情報によって前記進入するリンクにおいて進入する地域の地図情報が古い情報であるか否かを判定し、古い情報である場合に前記更新の案内を行う地点として特定する
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  6. 請求項5に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
    外部の地図提供センターと通信を行う通信装置を備え、
    前記地図更新地点特定手段は、前記通信装置を介して前記地図提供センターに対して前記進入する地域の地図情報についての新旧情報を送信し、
    前記進入する地域の地図情報よりも新しい地図情報の存在を前記地図提供センターから受信すると、
    記進入する地域の地図情報が古い情報であることを判定する、
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  7. 請求項〜6のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
    前記地図更新案内手段は、
    所定のキャラクターを用いて案内を行なう、
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  8. 請求項7に記載のナビゲーション装置であって、
    前記キャラクターは、前記進入する地域に関連するキャラクターである、
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  9. ナビゲーション装置の地図更新案内方法であって、
    前記ナビゲーション装置は、
    所定の区分された地域ごとの地図情報を記憶する記憶手段と、
    現在地から目的地へ到る経路を設定する経路設定手段と、を備え、
    前記経路設定手段により設定された経路上において、異なる地域へ進入するリンクを特定するステップと、
    当該進入するリンクから所定量手前の前記経路上の地点を、進入する地域の地図情報の更新の案内を行う地点として特定する地図更新案内地点特定ステップと、
    現在地が前記更新の案内を行う地点に到達したか否かを判定する到達判定ステップと、
    を実施することを特徴とする地図更新案内方法。
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