JP5607185B2 - 自然および人工構造物変状検知装置 - Google Patents

自然および人工構造物変状検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5607185B2
JP5607185B2 JP2012557831A JP2012557831A JP5607185B2 JP 5607185 B2 JP5607185 B2 JP 5607185B2 JP 2012557831 A JP2012557831 A JP 2012557831A JP 2012557831 A JP2012557831 A JP 2012557831A JP 5607185 B2 JP5607185 B2 JP 5607185B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
deformation
filter
natural
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012557831A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2012111317A1 (ja
Inventor
真一 芥川
厚志 高橋
辰雄 片山
克之 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Environmental Technos Co Ltd
Original Assignee
General Environmental Technos Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Environmental Technos Co Ltd filed Critical General Environmental Technos Co Ltd
Priority to JP2012557831A priority Critical patent/JP5607185B2/ja
Publication of JPWO2012111317A1 publication Critical patent/JPWO2012111317A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5607185B2 publication Critical patent/JP5607185B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01DMEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01D5/00Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
    • G01D5/26Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable characterised by optical transfer means, i.e. using infrared, visible, or ultraviolet light
    • G01D5/268Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable characterised by optical transfer means, i.e. using infrared, visible, or ultraviolet light using optical fibres

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、自然ならびに人工構造物の現場での変状の発生・進展、あるいは危険度の増大を監視する目的で、自然構造物等の任意の位置に設置される変状検知装置に関するものである。
道路の交差点に設置されている信号機は、青、黄、赤という3色の光を用いて、運転者や歩行者などの通行を安全に制御する安全性告知装置であり、ほぼ世界共通の装置として定着している。また、我々一般市民には、青なら安全、赤は危険という概念が浸透している。しかし、自然及び人工構造物と人間社会との一般的関係においては、このような安全性告知装置が見当たらない。
ここで、自然構造物とは、道路脇や住宅地周辺の自然斜面、自然河川堤防、など土質材料および岩盤などで形成されている自然地形の一部を指す。また、豪雪地帯において雪崩の危険性を検討するときの雪も対象となる。また動植物も自然構造物に含まれる。
また、人工構造物とは、大きく分けて土木構造物、建築構造物およびそれらを建設する際に用いる建設機械を指す。土木構造物とは、橋梁、送電や通信用の鉄塔、ダム、トンネル、盛土、埋立地、人工河川堤防、人工斜面などを指す。また、建築構造物とは、一般住宅、高層ビル、公共建築物(美術館、学校、駅舎、体育館など)、大規模レジャー施設(コンサートホール、スポーツスタジアム、観覧車、ジェットコースターのレールなど)、イベント会場仮設構造物などを指す。また、建設機械とは、特に大型クレーン、大型重機のようにオペレータが必要で工事中には周辺に住民もしくは作業員が近づく可能性があるものを指す。
これらの自然及び人工構造物において変状が進み、その安全性が低下し続けている現状があったとしても、それを合理的・経済的に検知し、効果的に周辺住民および作業関係者に知らせる安全性告知装置はまだまだ開発途上であるといわざるを得ない。
自然構造物の一つである危険斜面の例についての現状と問題点を述べる。日本は国土の4分の3が山地で覆われており、全国には約9万の斜面崩壊危険箇所をはじめ、地すべり危険箇所、土石流危険箇所、落石危険箇所など21万箇所を数える土砂災害危険箇所が存在すると言われており、特に豪雨や震災発生時、斜面工事時などには、斜面災害が集中している。
しかしながら、自然現象に起因する災害発生の危険度は基本的には不変であるのに対し、災害対策のための整備予算が減少していることもあり、例えば、処置を要する斜面崩壊危険箇所の場合でも、未だ全体の約2割の整備率であるというのが実状である。
また、このうちデータのリアルタイム分析と住民への告知システムが完備している箇所は極めて限定的なものにとどまっている。
かかる状況下、低コストで広範囲のモニタリングを可能とする変状検知装置のニーズが高まっている。また、土砂災害危険箇所に設置する場合は電源の確保やメンテナンスが困難であり、電気を必要としないセンシングを行えるのが設置場所の制約が減るためより望ましい。
一方で、機械的変位を光学的に検出することを目的として、第一の光ファイバー端部を検出すべき変位が生じる可動部材に取付け、第二の光ファイバー端部を第一の光ファイバー端部に対向するように固定部材に取付けて、第一の光ファイバー端部および第二の光ファイバー端部の間を通過する光信号を検出する光ファイバー変位センサが知られている(特許文献1)。圧力センサ、音響電気変換素子、スイッチ素子などに応用できるものである。センサ本体に電源不要で劣悪な電磁環境下で誤動作がない特徴を有する。
また、可動舌片を有する基板上に光ファイバーを設け、可動舌片の押圧操作に伴う光ファイバーの切断面の変位に応じて光ファイバーの光路が遮断されることで、スイッチ動作を実現する光スイッチ装置が知られている(特許文献2)。
上記の特許文献1や特許文献2によって開示された技術は、いずれも2本の光ファイバー(1本を切断したものも含む)の間を渡る光の有無で、電気回路の開閉を伴わず光学的にON/OFFのスイッチ動作を行えることを目的としたものである。
上記の特許文献1や特許文献2によって開示された技術は、光ファイバーから出射される光の色や形などの特性を用い、自然または人工構造物の変状を検知するというものではない。
特開平8−285709号公報 実開昭63−094416号公報
上記状況に鑑みて、本発明は、低コストで広範囲のモニタリングを可能とし、電気回路の開閉を伴わず光学的に構造物の変状を検知できる構造物変状検知装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の自然及び人工構造物変状検知装置は、少なくとも一色の光を発生させる光源部と、前記光源部で発生した光を搬送する第1搬送部と、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動して第1搬送部の出射端面との相対位置が移動し、色付きフィルター又はウィンドウの移動、或は、スリット形状の変形によって、第1搬送部の出射光の光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかの特性を制御するフィルター部と、前記フィルター部を透過もしくは反射した後の光を分散させるための光分散部と、を備え、前記フィルター部を透過もしくは反射した後の光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかの光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知するものである。
かかる構成によれば、低コストで広範囲のモニタリングを可能とし、使用する装置自体のメンテナンスが最小限で済むように装置設計を行うことが可能である。特に、夜間部や地下、屋内などの比較的暗い場所、あるいは土中や水中などの肉眼では直接視認できない場所から構造物の変状データを取得することが可能である。
装置の構成としては、電気を使用して光を作る光源部と、電気を全く使わず光を搬送する搬送部と、電気を全く使わず光だけでセンシングするフィルター部からなる。
少なくとも一色の光を発生させる光源部は、電源を有し、光を作る部分をいう。例えば、発光ダイオード(LED)などを用いて複数の色を作ることが想定される。また、特殊な場合には日光や室内照明の光が光源として利用される場合もある。
また、光源部で発生した光を搬送する第1搬送部は、光ファイバーなど光を伝搬できる物体をいう。中長距離の場合には光ファイバーが主体となる。短距離の場合にはプラスチックやガラスなどの材料が使用されてもよい。
また、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動させて第1搬送部の出射光の光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかの特性を制御するフィルター部は、第1搬送部を介して搬送された光源部の光のどの部分を見せるかを決定する部分である。フィルター部は、光を透過させる物体としてか、光を反射させる物体として使用する。光を透過させる物体として機能するフィルター部は、完全透過部(隙間)や完全非透過部(光が全く通らない部分)や色つき透過部(ステンドグラスなど)などを目的に合わせて使用する。また、それらの透過部の大きさによって、透過する光の強度を制御できる。一方、光を反射させる物体として機能するフィルター部は、反射率を制御するものや、反射する色を制御するものなどを目的に合わせて使用する。
なお、フィルター部は、通常、計測対象の構造物の変状(動き,傾きなど)に合わせて動く部分である。ただし、第1搬送部が計測対象の構造物の変状に合わせて動くような場合は、フィルター部は固定される。
上述の通り、フィルター部を透過もしくは反射する光の特性は、光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかである。光の色を制御するとは、例えば、フィルターとして色付きガラスやカラーフィルムなどを用いて、透過もしくは反射する光の色を構造物の変状に応じて変化させることをいう。光の強度を制御するとは、用いるフィルターにより透過もしくは反射する光の強度を構造物の変状に応じて変化させることをいう。あるいは、フィルターが無い場合においても周辺に生じる現象によって搬送される光の強度が変化する場合も含む。また、光の形状を制御するとは、例えば、フィルターに透過もしくは反射させたい箇所の形状を多角形や視認できる形状にし、透過もしくは反射する光の形状を構造物の変状に応じて変化させることをいう。また、点滅光か点灯光のいずれかに制御するとは、例えば、光源部において点滅光と点灯光の両方の光を発生させて、搬送部を用いてそれらの光を搬送し、フィルター部において構造物の変状に応じて点滅光か点灯光に変化させることをいう。
また、本発明の自然及び人工構造物変状検知装置において、フィルター部を透過もしくは反射する光を搬送する第2搬送部と、第2搬送部の出射光の特性を判別し構造物の変状を告知する告知部とを更に備えたことが好ましい。
ここで、第2搬送部は、第1搬送部と同様、光ファイバーなど光を伝搬できる物体をいう。第1搬送部と同様に、中長距離の場合には光ファイバーが主体となる。短距離の場合にはプラスチックやガラスなどの材料が使用されてもよい。
第2搬送部は、独立して設けずに、上述の第1搬送部と共にペアにして隣接させて設けてもよい。
また、告知部は、第2搬送部の出射光の色や出射光の量(強度)を検知・分析して、自然や人工構造物変状を画面表示や音声告知を行うものである。ここで、光の色や光の量(強度)は、光センサーを用いて自動的に検知・分析してもよい。あるいは、現場にいる者が現場で肉眼により確認するものでもよい。以下の明細書では告知部を検知部と同様の意味で表記している。より詳しく分ける場合、肉眼で確認することを前提としている場合は告知、光センサーなどを使用することを前提としている場合は検知という用語を用いるが、以下の明細書で用いる告知部は、光センサーなどを使用して自動検知するものも含まれる概念で用いることにする。
上述の本発明の自然及び人工構造物変状検知装置において、フィルター部を透過もしくは反射する光を分散させるための光分散部を備える。
ここで、光分散部は、フィルター部を透過もしくは反射する光の特性の検知効果を高めるために使用されるものである。フィルター部から透過もしくは反射する光をそのまま観察する場合、観察する方向によって光の色の視認性が変わることが想定される。そのような場合に、光分散効果をもつ部材で構成される光分散部を設けることにより、あらゆる方向からの視認性を向上させるのである。
上記の自然及び人工構造物変状検知装置において、光分散部から分散される光の一部を搬送する第2搬送部と、第2搬送部の出射光の特性を判別し構造物の変状を告知する告知部とを更に備えたことが好ましい。
また、第1搬送部またはフィルター部のいずれか一方が、自然あるいは人工構造物の変状に応じて動き、他方が固定されていることが好ましい。
第1搬送部が自然あるいは人工構造物の変状に応じて動く場合は、フィルター部が固定される。反対に、フィルター部が自然あるいは人工構造物の変状に応じて動く場合は、第1搬送部が固定される。
また、本発明の自然及び人工構造物変状検知装置において、上記の第1搬送部および第2搬送部は、それぞれ1本の光ファイバー若しくは複数本の光ファイバーを束にした光ファイバーバンドルであることが好ましい。光ファイバーを用いることにより、構造物の変状をセンシングする箇所に敷設する際の利便性が向上できる。また、2本以上の光ファイバーのバンドルとすることにより、2色以上の光を伝送することが可能になり、またバンドル化することにより搬送部の信頼性を向上することができる。また、第1搬送部および第2搬送部は、バンドル状に並列に配置されていることがより好ましい。第1搬送部および第2搬送部がバンドル状に並列に配置されていることにより、第1搬送部および第2搬送部の敷設の利便性が向上できる。
この他、第1搬送部および第2搬送部をそれぞれ2本のペアの光ファイバー若しくは複数のペアを束にした光ファイバーバンドルにすることにより、フィルター部を透過する光が何かの事象で遮断された後も、2本のペアのそれぞれを第1搬送部,第2搬送部として用いることで状態監視を継続することが可能となる。
また、本発明の自然及び人工構造物変状検知装置において、上記のフィルター部は、自然の変状あるいは人工構造物の変状によって生じる障害物そのものであることが好ましい。
フィルター部を構造物の変状によって生じる障害物そのものとすることにより、パイプの目詰まりのような構造物の変状を検知することができる。
また、本発明の自然及び人工構造物変状検知装置において、上記の第1搬送部が光ファイバー或いは2本以上の光ファイバーのバンドルであり、フィルター部において、光ファイバーの出射端面の出射領域を制御することにより、該フィルター部を透過もしくは反射する光の特性を制御することが好ましい。
第1搬送部として、光ファイバーを用いることにより、構造物の変状をセンシングする箇所に敷設する際の利便性が向上する。また、第1搬送部を2本以上の光ファイバーのバンドルとすることにより、2色以上の光を伝送することが可能になる。また、バンドル化することにより搬送部の信頼性を向上することができる。
また、1色の光を伝送する場合、第1搬送部をバンドル化することにより、伝送される光の量(強度)を制御することが可能になる。すなわち、フィルター部を透過もしくは反射できる光ファイバーの本数を制御することにより、光の量(強度)を制御できることになる。
また、本発明の自然及び人工構造物変状検知装置において、上記の光源部が3色以上の光を生成するものであり、第1搬送部がそれぞれの色に対応した3本以上の光ファイバーのバンドルであり、フィルター部において、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動させて光ファイバーのバンドル端面の出射領域を変化させ、該フィルター部を透過もしくは反射する光の色または強度の特性を変化させることにより、自然及び人工構造物の変状を検知できることが好ましい。
光源部が3色以上の光を生成するものであり、第1搬送部がそれぞれの色に対応した3本以上の光ファイバーのバンドルとすることで、信号機のように赤、緑、青というような従来から定着した安全性告知の概念を用いることが可能となる。
また、本発明の自然及び人工構造物変状検知装置は、少なくとも一色の光を発生させる光源部と、前記光源部で発生した光を搬送する第1搬送部と、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動させて第1搬送部の出射光の特性を制御するフィルター部と、前記フィルター部を透過もしくは反射した後の光を分散させるための光分散部と、を備え、フィルター部が同心円状の色付きフィルターであり、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動させて、該フィルター部を透過もしくは反射する光の色または強度の特性を変化させることにより、自然及び人工構造物の変状を検知できる。
フィルター部が同心円状の色付きフィルターとすることにより、当初、同心円状の中心にセッティングした第1搬送部またはフィルター部の変動を検知することができる。
また、光源部における光源は、太陽光もしくは照明光であることが好ましい。光源を太陽光又は室内照明光にすることにより、装置の更なるコスト低減を図ることができる。
また、本発明の自然及び人工構造物変状検知装置は、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動させて、太陽光または照明光などの外光の特性を制御するフィルター部と、フィルター部を透過もしくは反射した後の光を分散させるための光分散部と、フィルター部を透過もしくは反射する光を搬送する搬送部と、を備え、前記フィルター部は、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動して前記搬送部の入射端面との相対位置が移動し、色付きフィルター又はウィンドウの移動、或は、スリット形状の変形によって、前記搬送部の入射光の光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかの特性を制御し、該フィルター部を透過もしくは反射する光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかの光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知するものである。
太陽光や室内照明光が存在する場所にフィルター部を設置した場合、例えば、フィルター部が搬送部としてのバンドル化された光ファイバーの端面を遮断していると、光が全く透過しない状態となるが、構造物の変位に応じてフィルター部が移動し、1本目の光ファイバーから光が入り、フィルター部がさらに動いて2本目,3本目としだいに光ファイバーに光が入るようになると光の量(強度)で構造物の変位を検出することが可能になる。
本発明の自然及び人工構造物変状検知装置によれば、低コストで広範囲のモニタリングを可能とし、電気回路の開閉を伴わず光学的に構造物の変状を検知できるといった効果を有する。
第1の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図 第2の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図(フィルター部が光を透過させる物体の場合) 第3の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図(フィルター部が光を透過させる物体の場合) 第3の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図(フィルター部が光を反射させる物体の場合) 第4の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図(フィルター部が光を透過させる物体の場合) 第5の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図(フィルター部が光を透過させる物体の場合) 光源部から第1搬送部への連結部の概略構成図 自然及び人工構造物変状検知装置の模式図 3色の光を生成する光源部と3本のバンドル化された光ファイバーの概念図 光ファイバーの端面から出射される光の照射面積が変化する様子を示す図 光形状部材を説明する図(出力される光面の形状を変える場合) 平面形状のフィルター部の模式図 フィルター部自身を変形させて用いる場合の説明図 光分散部の説明図 光分散効果をもつ光分散部を配した例を示した図 第2搬送部と告知部の模式図 変位計測を対象とした構成例を示す図 直径dの光ファイバー 光ファイバーの端面をフィルター部にセットしている状況(初期設定されている状態)を示す図 相対変位が生じて光が漏れている状態を示す図
相対変位が大きくなり漏れている光の量が変化する状態 相対変位により光ファイバーの端面とフィルター部のウィンドウの位置関係が変化する様子を示すグラフ 次第に暗くなるようなウィンドウの形状を示す図 次第に暗くなるウィンドウを用いた場合の明るさの変化を示すグラフ ウィンドウの外に分散部を設けた図 本発明の変状検知装置を構造物に装着する一例を示す図 変状検知装置を構造物に装着する部分の拡大図 異なる種類の光を用いる場合 複数の色を制御する例を示す図 フィルター部の形状と第1搬送部から送られてくる光の位置関係を示す図 複数の色を作るために用いる色つきフィルターの模式図 複数の色を出すシンプルなメカニズムを示す図 変形に伴ってばねの長さが変わり、それに連結されているケーブルと本変状検知装置のフィルター部が一体となっている例を示す図 クラック変位計の例を示す図 色つきガラスフィルターを用いた変位計の例を示す図 光スイッチが3レーン,それに対応するフィルターのウィンドウが3つ設けられたフィルター部の例を示す図 単一の光源部から複数の変位計ユニットを構成する例を示す図 単一の光源部から複数のフィルター部を複数の現場に設置する例を示す図 様々なインフラをモニタリングする例を示す図
傾斜による滑動を利用した傾斜センサの基本構造図 曲率を有する基盤の場合の説明図 傾斜の増大により段階的に光の色が変化する様子を示す図 方向の傾斜をセンサリングする例を示す図 傾斜によりフィルターが移動した状態を示す図 2軸方向の傾斜をセンサリングする例の初期状態を示す図 傾斜の方向(方角)により漏れ出る光の色が変化する様子を示す図 3色のドーナツ型の色つきフィルターを示す図 3色のドーナツ型の色つきフィルターを用いた場合の光る傾斜計を示す図 光ファイバーに切断面を設けることで光の受け渡しをする方法の説明図 排水パイプの目詰まりを検査する方法の模式図 トンネル周辺の土砂流出や緩み域の増大をセンサリングする様子を示す図 浸透水などの影響で状態変化する土構造の情報をセンサリングする様子を示す図 流体中の特定の物質の存在をセンサリングする様子を示す図 流速をセンサリングする様子を示す図 水圧のセンサリングする様子を示す図 ファイバー断面の相対位置のずれを検出する様子を示す図 変位計の精度の説明図 傾斜計の精度の説明図 防災,インフラの状態監視,地盤環境監視などを広範囲で実施するためのシステムの概念図 鉄筋の腐食状態を検査する様子を示す図 2本の光ファイバーをペアで用いる場合の初期状態を示す図 初期状態が崩れたのちに光ファイバーの付け替えで再度機能を発揮する状態を示す図 ペア形式で土砂崩れをモニタリングする様子を示す図 第1搬送部と第2搬送部とがバンドル化された検知装置の説明図(1) 第1搬送部と第2搬送部とがバンドル化された検知装置の説明図(2)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
図1は、第1の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図を示している。
図1に示すように、第1の観点の自然及び人工構造物変状検知装置は、少なくとも一色の光を発生させる光源部と、光源部で発生した光を搬送する第1搬送部である光ファイバーと、自然・人工構造物の変状量に連動させて第1搬送部の出射光の特性を制御するフィルター部から構成される。このフィルター部を透過する透過光の特性、もしくは反射する反射光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知する。透過光もしくは反射光の特性を検知するやり方としては、現場で光を目視したり、遠隔地からカメラで現場の光を監視したりすることが手段として用いられる。
図2は、第2の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図を示し、特に、フィルター部が光を透過させる物体の場合を示している。
図2に示すように、第2の観点の自然及び人工構造物変状検知装置は、少なくとも一色の光を発生させる光源部と、光源部で発生した光を搬送する第1搬送部である光ファイバーと、自然・人工構造物の変状量に連動させて第1搬送部の出射光の特性を制御するフィルター部と、フィルター部を透過する透過光を分散させるための光分散部から構成される。このフィルター部を透過する透過光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知する。
図3は、第3の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図を示し、特に、フィルター部が光を透過させる物体の場合を示している。
図3に示すように、第3の観点の自然及び人工構造物変状検知装置は、少なくとも一色の光を発生させる光源部と、光源部で発生した光を搬送する第1搬送部である光ファイバーと、自然・人工構造物の変状量に連動させて第1搬送部の出射光の特性を制御するフィルター部と、フィルター部を透過する透過光を搬送する第2搬送部である光ファイバーと、第2搬送部である光ファイバーの出射光の特性を判別し構造物の変状を告知する告知部から構成される。このフィルター部を透過する透過光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知する。
図4は、第3の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図を示し、特に、フィルター部が光を反射させる物体の場合を示している。
図4に示すように、第3の観点の自然及び人工構造物変状検知装置は、少なくとも一色の光を発生させる光源部と、光源部で発生した光を搬送する第1搬送部である光ファイバーと、自然・人工構造物の変状量に連動させて第1搬送部である光ファイバーの出射光の特性を制御するフィルター部と、フィルター部を反射する反射光を搬送する第2搬送部である光ファイバーと、第2搬送部である光ファイバーの出射光の特性を判別し構造物の変状を告知する告知部から構成される。このフィルター部を反射する反射光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知する。
図5は、第4の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図を示し、特に、フィルター部が光を透過させる物体の場合を示している。
図5に示すように、第4の観点の自然及び人工構造物変状検知装置は、少なくとも一色の光を発生させる光源部と、光源部で発生した光を搬送する第1搬送部である光ファイバーと、自然・人工構造物の変状量に連動させて第1搬送部の出射光の特性を制御するフィルター部と、フィルター部を透過する透過光を分散させるための光分散部と、光分散部を透過する透過光を搬送する第2搬送部である光ファイバーと、第2搬送部である光ファイバーの出射光の特性を判別し構造物の変状を告知する告知部から構成される。このフィルター部を透過する透過光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知する。
図6は、第5の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の機能ブロック図を示し、特に、フィルター部が光を透過させる物体の場合を示している。
図6に示すように、第5の観点の自然及び人工構造物変状検知装置は、太陽光または室内照明光などの外光を直接にフィルター部に照射させ、フィルター部を透過する透過光を搬送する搬送部としての光ファイバーから出射される光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知する。
この他、太陽光または室内照明光などの外光を直接にフィルター部に照射させ、フィルター部の表面で反射する反射光を搬送部としての光ファイバーが搬送し、その光ファイバーから出射される光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知することも可能である。すなわち、外光がフィルター表面に届き,そこで反射した光を搬送部が読み取るのである。
以下、第1の観点〜第5の観点の自然及び人工構造物変状検知装置について、具体的な構成図を参照しながら詳細に説明する。
図7は、光源部から第1搬送部への連結部の概略構成図を示している。第1搬送部は中長距離の場合には光ファイバーが主体となり、単一の光源に多数のファイバーを装着する場合や(図7(a)参照)、単一のファイバーを装着する場合がある(図7(b)参照)。また、送光距離が短距離の場合にはプラスチックやガラスなどの材料が使用できる(図7(c)参照)。
図8は、第4の観点の自然及び人工構造物変状検知装置の模式図の一例を示している。自然及び人工構造物変状検知装置は、一色の光を発生させる光源部1と、光源部1で発生した光を搬送する第1搬送部2である光ファイバーと、自然・人工構造物の変状量に連動させて第1搬送部の出射光の特性を制御するフィルター部3と、フィルター部3を透過する透過光を分散させるための光分散部4と、光分散部4を透過する透過光を搬送する第2搬送部5である光ファイバーと、第2搬送部5である光ファイバーの出射光の特性を判別し構造物の変状を告知する告知部(図示せず)から構成される。
フィルター部3は、光ファイバーなどで送られてきた光を目的に応じた形状で見せることも可能である。
図9は、光源部で生成された赤色・緑色・青色の3色の光を、3本のバンドル化された光ファイバーで送り、それらの複数の色の光をフィルター部によって、それぞれ要求される形状に整えて光を透過させるものである。ここで、フィルター部は、平面形状でもよいし曲面形状でもよい。
図10は、光ファイバーの端面から出射される光の照射面積が変化する様子を示している。用いている光ファイバーの端面をそのまま使いたい場合は、図10(a)に示すように、光ファイバーの端面からそのまま出射させる。また、図10(b),(c)のケースでは、それぞれ光ファイバーの端面よりも大きな或いは小さな光の面を形成するようにレンズなどを用いて調整する。
また、図11に示すような光形状部材を用いることによって,通常円形の断面形状を持つ光ファイバーから入力される光を、異なる形状の光面としてフィルター部に送ることも可能である。
次に、フィルター部について説明する。フィルター部はそれ自体を変形しないようにして用いる場合と、それ自体を変形させて用いる場合がある。
まず、フィルター部を変形させないで用いる場合の概念図を図12に示す。図12は、平面形状のフィルター部の模式図の一例を示している。光を完全に通す完全透過部、光を遮断する完全非透過部および光に色をつけて送り出す色つき透過部(ステンドグラスなど)から構成されている。光ファイバーから送られてくる光が既に異なる色の光である場合は、おもに完全透過部の形状や配置がフィルター部の特性を決定することになる。また、白色光のみを用いる場合など一色の光が光ファイバーから送られてくる場合には、色つき透過部が効果的に利用されることになる。
図13に、フィルター部自身を変形させて用いる場合を示す。これは、例えば、スリットを入れた弾性材料を準備し、それが変形を直接受けるように設置する場合を想定したものである。変形が生じていない段階ではスリットが開いていないため、背後に用意している光は漏れないことになる。変形が伝達され、フィルター部に力が加わるとスリットが開き、その開きの大きさに応じて光が漏れることとなる。従って、構造物の変形を光の強さなどと関係づけることができることになる。なお、隙間が開閉する方法としてはスリット以外に、シンプルなメカニカルな動きを用いることでもかまわない。
フィルター部で透過もしくは反射する光の視覚効果を高めるために、光分散部が用いられる。図14(a)に示すように、フィルター部から漏れる光をそのまま見る場合は、見る方向によって光の色の視認性が変わることが想定される。そのような場合に図14(b)のような光分散効果をもつ光分散部を配置することによって、あらゆる方向からの視認性が向上することになる。
図15に、光分散効果をもつ光分散部を配した例をいくつか示す。ここでは、光の分散効果やプレゼン効果を最大限に利用し、目的に応じた最適な材料を選択し、必要に応じてデザイン性のある部品を使用することが望ましい。これらの光分散部はプラスチックやガラスなどの加工性の良いものを用いることができる。
図16に、第2搬送部と告知部の模式図を示す。構造物の変状、例えば、変位や傾斜によって異なる光の色や強度がフィルター部を介して表現されるが、その光はフィルター部を透過もしくは反射した後に、更に、第2搬送部としての光ファイバーで現場から離れた場所に送られる。図16に示すように、第2搬送部の光ファイバーで送られた光は、例えば、3原色の強度(赤の強度がR,緑の強度がG,青の強度がB)を光分析センサを用いてデジタル化され、光ファイバーの識別番号と合わせてコンピュータ(CPU)に保存される。これらのデータは、必要に応じてインターネットなどで別の場所に送ることも可能である。また、第2搬送部で搬送されてきた光の強度や色が十分である場合には、そのまま人が視認する方法をとってもかまわない。
(変位計測を対象とした実施例)
変位計測を対象とした最もシンプルな構成例を示す。図17に最も簡単なフィルターを示す。この例でのフィルターは、光を通さない材質であり、直径dの断面をもつ光ファイバーに対応することを想定し、それと同サイズのウィンドウ(単なる穴)を有する薄い板とする。
図18に、光(例えば、赤色の光)を送り込む直径dの光ファイバーを示す。光ファイバーの端面で光を発するものとする。
図19に、光ファイバーの端面をフィルター部にセットしている状況を示す。この時、端面はフィルター部の面にあたっているため、反対側にいる観測者に原則的には光が見えない状況となる。ここで、構造物に変形が生じてフィルター部と光ファイバーに相対変位が伝達されると、図20のような状況になる。相対変位によって光ファイバーの端面の一部がウィンドウにかかるため、その面積に応じた量の光が漏れることになり、反対側にいる観測者がそれを認識することができる。その後、相対変位が増大すると、図21に示すように、光ファイバーの端面のうちウィンドウにかかる面積が増大するため、漏れる光の量は増大し、観測者には赤い光がより明るく見えることになる。
このように、相対変位により光ファイバーの端面とフィルター部のウィンドウの位置関係が変化するため、相対変位の違いが漏れ出る光の明るさの違いとして観測できることになる。この様子をグラフ化したものが図22である。
相対変位と光の明るさの関係は、フィルター部の設計によって自由に制御できる。例えば、図23のようなウィンドウを設けた場合には、変位と明るさの関係は図24のようになる。この例からもわかるように、相対変位の大きさと、それに対応するアウトプットの関係を考慮してその目的に合うようなウィンドウ形状を決めれば良いことがわかる。
また、用いる光ファイバーの直径が小さい場合、その端面から漏れる光をそのまま肉眼で視認することが困難である。そのような場合には、図25に示すように、ウィンドウの外に光を分散するなどの機能を持つ光分散部を置くことにより、アウトプットされる光をより視認しやすくすることも効果的である。この部分で視認できる光は、第2搬送部としての光ファイバーを通して告知部に送られ、上述した如くコンピュータでデジタル処理を行うことができる。
図26に、本発明の変状検知装置を構造物に装着する一例を示す。第1搬送部となる光ファイバーとフィルター部に相対変位を与える必要があるが、そのどちらかを固定して、どちらを動かすかは問題ではない。ここでは、光ファイバーを固定し、フィルター部が動くように設定した場合を示す。図27のスイッチ周辺の拡大図で分かるように、2点間の相対変位を捉え、それを光ファイバーから漏れる光の明るさとして表現できることがわかる。また、変位を表現する光の状態が弟2搬送部となる光ファイバーでデジタル処理できる状態になっていることがわかる。
図28には異なる種類の光を用いる例を示す。1本目の光ファイバーには常灯の光を送り込み、2本目のファイバーには点滅する光を準備したとする。この状態で、相対変位が生じれば、最初は常灯の光が次第に強くなっていき、それが弱まり始めたのち、点滅する光が現れることになる。このように送りこむ光の状態も自由に設定できることがわかる。
次に、複数の色を制御する例を示す。図29に、異なる色の光を第1搬送部としての光ファイバーで搬送し、フィルター部に送り込むものを示す。
図30は、フィルター部の形状と第1搬送部から送られてくる光の位置関係を示した図である。この設定において、構造物の相対変位が第1搬送部に伝達されると、図31に示すような動きが生じることにより、相対変位の大きさに依存して、光の色を変化させることができることが分かる。
次に、図31に、白色光のみを送りこんで、複数の色を作るために用いる色つきフィルターを示す。色つきフィルターは、適切な厚さを有する色つき透光性物質(必ずしもガラスである必要はないが、透明性のある物体)であり、必要ならば異なる色の部分に光を遮断する壁を設けたものを基本の形とする。
これを用いて、白色光だけを送りこみ、複数の色を出すシンプルなメカニズムを図32に示す。白色光が届く部分の前に、どの色のガラスが来るかによって色が決定される。白色光の出口とフィルター部が相対的に位置を変えることによって光の色が決まるため、“出口を固定してフィルター部を動かす”、或いは、“フィルター部を固定して出口を動かす”のどちらの方法を用いてもかまわない。
図33に、変形に伴ってばねの長さが変わり、それに連結されているケーブルと本変状検知装置のフィルター部が一体となっている例を示す。光ファイバーの端部から漏れる光は側面に設けられた光分散部で見やすいようにしている。
図34に、クラック変位計の例を示す。クラックの両側にそれぞれ3原色の光ファイバーおよびフィルター部をセットすることで簡単にクラック変位のモニタリングができる。
また、色つきガラスフィルターを用いた変位計の例を図35に示す。送り込む光は、1本の光ファイバーで済むため、変状検知装置を簡素化する強い要望がある場合にはこの方法が効果的となる。
また、図36に示すようなフィルター部の場合、その特徴は3つのルートに光を送り込むため、光スイッチが3レーン,それに対応するフィルターのウィンドウが3つ設けられている。
図37に、単一の光源部から複数の変位計ユニットを構成する例を示す。この例では共通の光源部で3原色の光を作り、それを複数の光ファイバーで、複数の光る変位計ユニットに送り、その結果を記録する構成となっている。図37では、変位計ユニットが3セットあるが、光源の出力を十分なものにすれば、単一の光源部で非常に多くの変位計ユニットを光らせることができることになる。
図38に、共通の光源部および告知部から、光ファイバーのルートを整理して、複数の現場をモニタリングする基本構成図を示す。各々のフィルター部に取り付けられる光ファイバーは、基本的には3原色の光を送り込むものと、第2搬送部としての光ファイバーからなる4本1組みが基本構成となる。この時、フィルター部には上述した変位計タイプのものや傾斜計タイプのものなどを必要に応じて使用すればよい。光ファイバーの光伝搬能力が高いため、これらの現場は広範囲において設定することが可能となる。
図39は、様々なインフラのモニタリングに適用できる例を示している。図39では光源部と告知部だけが電気を必要とする電子部品を利用しているが、その他の部分は,全く電気を利用する必要がない。従って、フィルター部や搬送部となる光ファイバーの部分は限りなくメンテナンスフリーとなる。また、フィルター部は全く電子部品を使っていないため、防水処理や防爆処理を行う必要がない。従って、降雨や漏水あるいは可燃性ガスの存在する場所などに対して非常に強い構造となる。また、防水処理が不要であるため、フィルター部はそのまま水中での使用にも耐えることになる。また、本発明の変状検知構成の装置を用いれば、光源部やフィルター部など非常に低コストで製作することが期待でき、限られた予算でできる限り多くのインフラをモニタリングするという大目的の達成に適していることがわかる。
(傾斜を対象とした実施例)
傾斜のセンサリングにおいては様々な方法があるが、ここでは傾斜により摩擦の小さい面の上に置かれたフィルター部が滑動することを利用した実施例を説明する。図40に示すように、滑動基盤の上面とフィルター部の上面が近接するように配置し、しかも基盤とフィルター部の摩擦が小さくなるようにしたうえで初期位置を設定する。この例では単一面内での傾斜を想定し、フィルター部の初期設置においては青い光が外に漏れる状態を表している。
基盤とフィルター部の摩擦が非常に小さい場合、わずかな傾斜でフィルター部が装置の端部まで滑動してしまうことが問題となる場合がある。その場合には図41に示すように、基盤を曲面にし、傾斜が生じたときの最下点にフィルターが移動し、そこで停止するような構造を持たせることにする。この時、どのような曲率をもつ基盤を製作するか、あるいは、どのように滑動性を向上させるかについては問題ごとに最適なものを設計し製作すればよい。
図42に、傾斜の増大により、初期状態で青い光が漏れている状態から、緑,赤へと段階的に光の色が変化する様子を示す。図では基盤が平坦に描かれているが、実際にはわずかな曲率を持たせることが必要となる。
次に、2方向の傾斜をセンサリングする場合について説明する。2方向の傾斜をセンサリングする場合、フィルター部があらゆる方向の傾斜に対応し、最急勾配に応じて最下点に到達する方法が用いやすい。図43は、この方法を用いた最も簡単な一例を示す。この例では、曲率を有する基盤の中央に赤い光があり、それがフィルター部によって最初は隠されている状態を示す。傾斜の方向を表記するために基盤に東西南北(North, South, East, West)の頭文字を記入している。
図44に、傾斜が生じてフィルター部が移動した状態を示す。それによってフィルター部から漏れる光の量が変化するため、それを視認できることがわかる。なお、この例では初期の状態から、どの方向に傾斜が生じても、その大きさだけが光の明るさとして判定できるスイッチになることがわかる。但し、傾斜の方角は判定できない。
インフラのモニタリングにおいて、傾斜角の絶対値だけでなく、傾斜の方向も把握したい場合もある。その場合には、図45に示すように、傾斜の方向およびその大きさを判別できるようにすることが可能である。図45と図46において、外側の最も大きな円と2番目の大きな円がフィルター部の構成要素であり、最も小さな3つの円が光ファイバーの断面である。また、光ファイバーの断面は3つ描かれているが、上側が赤色の光、左側が青色の光、右側が緑色の光を示しているものとして、以下説明を行う。
図46に、傾斜の方向(方角)が異なる場合のフィルター部の移動例を示す。図において、フィルター部が東側に移動する例では、次第に赤と青(どちらかというと青が多め)の光が強くなるため、光分散部の拡散効果が十分であれば、次第に紫の色が強く表れることを意味する。また、フィルター部が南側に移動する場合では、主に赤の色が強くなるため、赤っぽい色が明るくなってくることがわかる。このように、3色の光を準備するだけで、傾斜の方向と大きさが光の色の違いとその明るさとして視認できる状態になることがわかる。
上記の例では、3原色を図45や図46のように配置しているが、色の配置や光の形状デザインは自由である。また、光を分散する場所に第2搬送部としての光ファイバーを設置する方法や、全体としてのシステムへの組み込みについては変位計の部分にある記述と同様の考え方を適用できることは明らかである。
次に、色つきフィルターを用いた傾斜の計測について説明する。図47に、白色光だけを送り込む場合に用いる色つきフィルターの例を示す。図では、中心に青、その外側に黄色、さらに外側に赤のガラスを用意した3色のドーナツ型の色つきフィルターを示している。図48に、図47に示す3色のドーナツ型の色つきフィルターを用いた場合の光る傾斜計を示す。初期状態(図48(a)参照)では、下からの白色光が青色の部分を透過し、外には青い光が観察できる。傾斜計が任意方向に傾いた場合(図48(b)参照)においては、その時にフィルター部のどの部分が白色光の上にくるかによって、色が決定することになる。
(構造物の周辺の状態変化の計測についての実施例)
上述の実施例で説明したのは、変位や傾斜などの具体的な動きをセンサリングの対象にしたものが主であった。しかし、インフラの維持管理問題においては、それ以外の情報を計測の目的とする場合やセンサリングの対象が構造物内部にあり外からは見ない状態である場合が存在する。それらの状態変化の計測についての実施例を以下に説明する。
まず、パイプの目詰まりに関するものについて説明する。盛土や法面背後の安定性を確保するために設けられる排水を目的としたパイプなどにおいては、施設直後はその断面すべてが排水に利用できる状態となっている。しかしながら、経年化とともに土砂などの堆積により、パイプの目詰まりが進行し、排水機能が低下するとともに、土構造物全体の安定性を脅かす要因となりうる。このような場合には、構造物内に施設された排水パイプネットワークのうち、どの部分に、どの程度目詰まりが進行しているかを効果的に把握することが重要となる。
本変状検知装置の第1搬送部と第2搬送部としての光ファイバーを効果的に利用することによって、パイプの目詰まりの問題に対処することができる。図49に、光ファイバーをある個所で切断し、その前後で受け渡しされる光につい解説した様子を示す。図49(a)の状態では切断部に障害物がないため、切断面Aに届いた光はいったんそこで外部に放出される。そのうち、一部の光が切断面Bに届き、それが記録できることになる。この切断部に障害物が介入した場合は、図49(b)のようになり、切断部を介して光の伝達が行えない状態になる。すなわち、この方式によって構造物の任意場所(切断部を設けている場所)に光の伝達を阻害するものがあるか否かを判定できることが分かる。
また、土構造物の中に設けられた排水パイプの目詰まり状態を把握するためにはこの方法がそのまま適用できる。図50には、パイプに目詰まりがない状態(左)においては、光がファイバーに流れている状態が示されている。内部に土が堆積し、半分以上が埋まった状態(左)では、光の伝達が阻害され、その場所にある光ファイバーには光が届いていない状況となることが分かる。このように、シンプルな光伝達検査箇所(ファイバーの切断箇所)を適切に配置することによって、土構造物などの排水パイプの目詰まり状態を低コストで把握できることが分かる。
また、図51を参照して、トンネル周辺における土砂流出や緩み域の増大をセンサリングするケースを説明する。未固結の地山に建設されるトンネルにおいては周辺の地下水状態により、地盤材料が流出し、長期にわたるその現象が続いた場合、背面に空洞が生じることがある。この空洞はトンネルの地震時強度を著しく損なうことが知られており、背面空洞の存在や、その広がりを早期に把握することは地震国日本においては特に重要となる。この問題においては、切断部を有する光ファイバーを適切に配置することによって、低コストで長大なトンネルの背面状態を効果的に把握するシステムが構築できることが分かる。この場合は、パイプの目詰まりとは逆で、初期には光ファイバーの切断部に土砂などが存在している(光が通りにくい)が、長期にわたる地下水の作用により空洞が発達する(光が通りやすい)状態へと遷移する様をセンサリングすることになる。
上記の方式では、フィルター部がほとんど存在しない状況をあえて初期状態とし、光伝達部(ファイバーの切断箇所)に障害物が存在するかどうかがフィルター部の役割を果たしている構図となっている。
次に、浸透水などによる土粒子構造の変化について説明する。図52に、土中に設置された切断部周辺の初期状態、および浸透水などの影響で土粒子構造が変化した状態を示す。初期状態において記録部まで届く光の強さがL1であるとした場合に、細粒分などが流されたのちに届く光の強さL2は、一般的に、L1とは異なると考えられる。この場合、細粒分が流されたのみで光が通過する空間が単純に増えた場合にはL2は増加するであろう。あるいは変形を伴う、もしくは上流から別の細粒分が届くなどした場合にはL2は減少する可能性もある。どちらにしても、切断部周辺の状態変化がL2の強度変化としてセンサリングできることが分かる。この方法では、土粒子構造の変化だけでなく、断面間の空間における光透過特性に影響を及ぼすあらゆる因子のモニタリングに対応できることは明らかである。それらの因子が関係する重要な問題は、例えば、以下のようなものが挙げられる。
(ケース1)水封式原油地下備蓄空洞周辺の原油,地下水,不飽和空間の空気が岩盤亀裂内でどのように分布あるいは移動しているかに関すること。これは、原油備蓄だけでなく、ガス備蓄にも同様に適用できるものである。
(ケース2)地盤環境汚染物質の存在や拡散、あるいは、その洗浄プロセスをモニタリングするケース
次に、流体中の特定の成分を検査するケースについて説明する。図53に示すように、流体内に切断部があり、片方の断面に特定の物質が膜として取り付けられていることを想定する。この場合、流体中の物質に接することで膜が次第に溶けて失われるようにその成分を選んでおくと、その物質の存在量によって膜厚が変化し、したがって、告知部に送られる光の強度がL1からL2に変化する。これにより、流体中の特定の物質の量についての情報を抽出することが可能となる。
次に、流速を計測するケースについて説明する。図54に示すように、流速を計測するための微小な弾性圧力板が切断部の片側に取り付けられているとする。流体の流れによって、この圧力板が変形すると、その変形量(すなわち流速)によって、告知部に送られる光の強度L2が変化する。これにより、流速を非常に微小な装置で計測することができることが分かる。
次に、水圧変化を計測するケースについて説明する。図55のように切断区間を弾性パイプで密封し、それを初期状態とすると、水圧が変化して弾性パイプに変形が生じる。それにより光の伝達量が変化するため、これにより簡易水圧変化センサが出来上がることになる。弾性パイプの直径と水圧の絶対値の相関を実験的に求める作業を経れば、水圧そのものをセンサリングする超小型センサになることが分かる。
次に、鉄筋の腐食状態を検査するケースについて説明する。図60に示すように、コンクリートのひび割れが原因でそこから侵入する水分によって鉄筋が腐食すると、鉄筋コンクリート構造物の安定性に関わる重大な問題となる。この時、経年化した鉄筋コンクリート構造物の健全性を確認するために、鉄筋の周辺に光ファイバー(切断部付)をあらかじめ配置することによって、腐食が進んだ場合にそれによる変形や変色によって腐食状態の有無,またその進展状況を読み取ることができる。
以上、説明したように、単に光ファイバーに切断部を設けるだけで、わずかの工夫で様々な状態変化を察知することができることが分かる。
次に、第1搬送部としての光ファイバーと、第2搬送部としての光ファイバーをペアで用いるケースについて説明する。例えば、光ファイバーを2本ペア(側面を接着した状態)で使用する場合について説明する。図61のように、状態の変化を探る場所Pの前後に光が送られてくる側(場所Pの右側)に2本,状態の変化を読み取ってその出力を送り返す側(場所Pの左側)に2本の光ファイバーがペアで用意されている場合を考える。
初期状態の後、何らかの変状(たとえば土砂崩れ)により、この部分が切り離されてしまう場合を考える。図62に示すように、この状態では、初期の観測場所Pは新しい2か所P1,P2となる。この時、光源部と告知部で光ファイバーの付け替えを行い、光ファイバー(1A,1B)はこれまで通り、ファイバー(2A,2B)は出力側と入力側を変えることで、場所P1では光ファイバー1Aの端面に届いた光でその状態を読み取り、光ファイバー2Aの端面からそれを観察することができる。また、場所P2では光ファイバー2Bの端面に届いた光でその状態を読み取り、光ファイバー1Bの端面からそれを観察することができる。光ファイバーは原則的に断面内を光が直進するが、実際には断面の加工精度などが完璧ではないため、多少の光がそこから漏れる。その光を利用することで、その場所の状態を読み取り,折り返してデータを観察し記録することができる。
したがって、次のような災害に強いモニタリングシステムの運用が可能となる。まず、図63(a)に示すように、2本の光ファイバーをペアとして使用し、5か所での変状モニタリングを開始する。この状態では光ファイバー2本を用いているので、光の強度が十分であり明確な変状読み取りが可能である。その後、1次災害として最初の土砂崩れが起こり、観測ポイント箇所が図63(b)のように切断されてしまうと仮定する。この直後は、光の出力側に光が届かなくなり、それが告知部で判定できるので、それを確認した上でペアファイバーの2本目のほうについて、それぞれ出力と入力を入れ替えることによって、折り返し型の計測体制が10か所の計測点(1次災害が発生する前の2倍の数)で再開できることになる。場所は当初とは異なるものの、2次災害に対するモニタリング体制を持続および強化するためには有効なものであろう。
次に、第1搬送部と第2搬送部とがバンドル化された検知装置について説明する。
図64と図65は、第1搬送部と第2搬送部とがバンドル化された検知装置の説明図である。図64は、検知装置における第1搬送部2の光ファイバー1本と第2搬送部5の光ファイバー1本が並設され、先端部のフィルター部3が任意物体(岩盤,地盤,コンクリート,動植物など)20の内部に埋め込まれている状態を示している。任意物体20の外には、光源部1と告知部6(光センサなど)が設けられ、それぞれ第1搬送部2の光ファイバー1本と第2搬送部5の光ファイバー1本が接続されている。光源部1から出射された光は、第1搬送部2の光ファイバーを通り、任意物体20内部のフィルター部3に到達する。フィルター部3で反射した光は、第2搬送部5の光ファイバーを通り、告知部6に到達する。ここで、任意物体20に変状が生じた場合、もしくは任意物体20と光ファイバーの固定状態に変化が生じた場合に,フィルター部3で反射する光の量(強度)が変化する。このため、告知部6でこの光の量(強度)の変化を検知することにより、任意物体20の変状,もしくは任意物体20と光ファイバーの固定状態の変化を察知できる。
また、図65は、第1搬送部2の光ファイバー1本と第2搬送部5の光ファイバー1本が並設された検知装置であるが、図64と異なり、先端部のフィルター部3が存在しないものである。図65も同様に、検知装置の先端が岩盤20の内部に埋め込まれている状態を示している。任意物体20の外には、光源部1と告知部6が設けられ、それぞれ第1搬送部2の光ファイバー1本と第2搬送部5の光ファイバー1本が接続されている。光源部1から出射された光は、第1搬送部2の光ファイバーを通り、第1搬送部2の光ファイバーの先端部に到達する。先端部は任意物体20の内部であり、任意物体20により光が反射することになる。但し、この反射は任意物体の表面での乱反射である。任意物体で反射した光は、第2搬送部5の光ファイバーを通り、告知部6に到達する。ここで、任意物体20に変状が生じた場合、もしくは任意物体20と光ファイバーの固定状態に変化が生じた場合,光ファイバー周辺で反射する光の量(強度)が変化する。このため、告知部6でこの光の量(強度)の変化を検知することにより、任意物体20の変状,もしくは任意物体20と光ファイバーの固定状態の変化を察知できる。
次に、ファイバー断面の相対位置のずれを検出するケースについて説明する。図56に示すように、切断面周辺に障害物がなく、その両側が横ずれを起こす、あるいは距離が変化するなどすれば、観察される光の強度が変化するため、これを相対位置のずれを検出することが可能となる。横ずれや軸方向の距離変化の方向性が明確な場合は、ガイド部品などをつけることもでき、非常に簡単ではあるが効果的な変形察知メカニズムができあがる。
本変状検知装置の特徴は、電気を使う部分である光源部と告知部と、電気を全く使わず光だけを使う部分である第1/第2搬送部とフィルター部に分離できる点にある。
光源部と告知部には、電源,LEDなど光を発するものと、取り込んだ光を分析する装置およびコンピュータなどが配置される。この部分は電子機器を有する部分となるが,一か所に置いて集中的に管理できるため、電源の確保や機器のメンテナンス、故障時の対応などを効率的に行うことができる。
一方、第1/第2搬送部とフィルター部は、基本的には光ファイバーやフィルターであり、プラスチック系またはガラス系材料から構成されるものである。必要に応じて金属部品も使われるが、基本的には電気を全く使う必要がないように構築できる。従って、電気的なトラブルが起こらないだけではなく、防水処理あるいは防爆処理などが不要となる。このことは、数多くの光ファイバーやフィルター部を配置しても、それらに対するメンテナンスはほとんど発生しないことを意味する。また、防水処理などが不要(必要に応じて簡単な処理をすることは問題ない)であるため、センサをそのまま水中などで使用することもできる。
ここで、精度について説明する。変位計の精度の場合、例えば、図57のような光ファイバーをそのまま使用し、1次元的に3色の配列を取った場合、トータルストロークが3dの変位計コア部分が完成する。例えば、直径1mmのファイバーを使えば、3mmの変形に対して5色(途中の色も連続的に変化するが)の光の色を表現できることになる。直径0.5mmの光ファイバーを使えば、ストローク1.5mmの中で5色、すなわち1色あたり0.3mmという変位計ができることになる。当然、変位計自体も要求があれば非常に小さいものを製作することが可能となる。
また、傾斜計の精度については,図58に示すタイプを考えた場合、滑動基盤の曲率の工作精度およびその表面とフィルターとの摩擦特性をいかに制御できるかに依存する。大きさについては、センサ部分のカバーを除けば、そのコア部分はたとえば使用する光ファイバーの直径の4倍程度でも製作可能であることがわかる。直径1mmの光ファイバーを用いた場合は傾斜センサの直径が4mm程度である。または、直径0.5mmの光ファイバーを用いた場合は、わずか2mmの直径で傾斜計センサのコア部分を製作できることを意味する。
なお、変位計,傾斜計ともに、上述の説明のものよりも大きなものを製作するのは容易である。
本発明の変状検知装置は、構造物内部の様々な状態、例えば、排水パイプの目詰まり、土粒子構造や安定性の変状、土粒子や岩盤亀裂内の空隙に存在する(汚染)物質の状態、流体に含まれている特定の化学物質の状態、流体の速度や圧力などを非常に簡単に読み取ることができる。また、これらのデータを構造物内の多数箇所でセンサリングすることが現実的になる。このことは、防災,インフラの状態監視,地盤環境監視などを広範囲で実施するための必要不可欠の要素となる。この概念図を図59に示す。
社会インフラの安全監視を意識した場合に、危険が迫っているその瞬間に周辺住民に警告を出すことが理想ではある。しかしながら、これを完全に実施するためには、どうしても電気を使用する方式を作用することとなり、コスト面やメンテナンス面などの問題に取り組まなければならないこととなる。
一方で、危険が迫っている場合に、周辺が暗くなってからそのことを周辺住民に伝えれば良いというスタンスをとれば、上述したように、最低限の光を利用することで、システム全体のコストを圧倒的に下げることができ、また、装置そのものを概ねメンテナンスフリーにすることができる。
社会基盤施設が老朽化するプロセスや何日も雨が降り続いて地盤が緩くなってゆくケースなどでは、モニタリング期間は十分に長いものになり、昼と夜が繰り返し訪れることになる。この時、夜の時間帯に、この光を用いたセンサリングシステムを適用すれば、比較的弱い光であっても十分に広範囲をモニタリング可能であり、周辺住民の安全・安心を守る責務を果たすことは可能となる。
また、建設工事のうち、地下に関するものや鉱山の現場、あるいは様々なインフラの屋内空間においては、24時間を通じてこのシステムを適用することができる。このように、昼間の強い太陽光がある時間帯と場所においては、使える光の強さの点で弱点があるが、それ以外の場所や時間においては圧倒的な合理性と信頼性を有するモニタリングシステムを構築することができるのが本発明の変状検知装置の特徴である。
本発明は、自然及び人工構造物変状検知に有用であり、具体的に、ロックボルトやグランドアンカーの変状、豪雨時の排水パイプの流量変状、変位計、傾斜計などに利用できる。また、本発明は、あらゆる現象の状態把握に使える可能性があり、構造物内部の様々な状態把握、例えば、排水パイプの目詰まり、土粒子構造や安定性の変状、土粒子や岩盤亀裂内の空隙に存在する(汚染)物質の状態、流体に含まれている特定の化学物質の状態、流体の速度や圧力などに利用できる。また動植物の変状検知にも有用であろう。例えば、動植物の体内に現れた病巣の成長による細胞の色の変状や、動物の関節における軟骨欠損による生ずる骨同士の距離間の変状なども検知できる可能性がある。
1 光源部
2 第1搬送部
3 フィルター部
4 光分散部
5 第2搬送部
6 告知部
7 搬送部
10 透過光
11 反射光
12 分散光
20 任意物体(岩盤,地盤,コンクリート,動植物など)

Claims (11)

  1. 少なくとも一色の光を発生させる光源部と、前記光源部で発生した光を搬送する第1搬送部と、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動して第1搬送部の出射端面との相対位置が移動し、色付きフィルター又はウィンドウの移動、或は、スリット形状の変形によって、第1搬送部の出射光の光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかの特性を制御するフィルター部と、
    前記フィルター部を透過もしくは反射した後の光を分散させるための光分散部と、
    を備え、前記フィルター部を透過もしくは反射する光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかの光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知することを特徴とする自然及び人工構造物変状検知装置。
  2. 少なくとも一色の光を発生させる光源部と、前記光源部で発生した光を搬送する第1搬送部と、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動させて第1搬送部の出射光の特性を制御するフィルター部と、
    前記フィルター部を透過もしくは反射した後の光を分散させるための光分散部と、
    を備え、
    前記フィルター部が同心円状の色付きフィルターであり、
    自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動させて、該フィルター部を透過もしくは反射する光の色特性を変化させることにより、自然及び人工構造物の変状を検知できることを特徴とする自然及び人工構造物変状検知装置。
  3. 前記フィルター部を透過もしくは反射する光を搬送する第2搬送部と、
    第2搬送部の出射光の特性を判別し構造物の変状を告知する告知部と、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自然及び人工構造物変状検知装置。
  4. 前記第1搬送部および第2搬送部は、それぞれ1本の光ファイバー若しくは複数本の光ファイバーを束にした光ファイバーバンドルであることを特徴とする請求項に記載の自然及び人工構造物変状検知装置。
  5. 前記第1搬送部および第2搬送部は、それぞれ2本のペアの光ファイバー若しくは複数のペアを束にした光ファイバーバンドルであることを特徴とする請求項に記載の自然及び人工構造物変状検知装置。
  6. 前記第1搬送部および第2搬送部は、バンドル状に並列に配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の自然及び人工構造物変状検知装置。
  7. 前記フィルター部が、自然の変状あるいは人工構造物の変状によって生じる障害物そのものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の自然及び人工構造物変状検知装置。
  8. 前記第1搬送部または前記フィルター部のいずれか一方が、自然あるいは人工構造物の変状に応じて動き、他方が固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自然及び人工構造物変状検知装置。
  9. 前記第1搬送部が光ファイバー或いは2本以上の光ファイバーのバンドルであり、
    前記フィルター部において、光ファイバーの出射端面の出射領域を制御することにより、該フィルター部を透過もしくは反射する光の特性を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の自然及び人工構造物変状検知装置。
  10. 前記光源部が3色以上の光を生成するものであり、
    前記第1搬送部がそれぞれの色に対応した3本以上の光ファイバーのバンドルであり、
    前記フィルター部において、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動させて光ファイバーのバンドル端面の出射領域を変化させ、該フィルター部を透過もしくは反射する光の色または強度の特性を変化させることにより、自然及び人工構造物の変状を検知できることを特徴とする請求項1又は2に記載の自然及び人工構造物変状検知装置。
  11. 自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動させて、太陽光または照明光などの外光の特性を制御するフィルター部と、
    前記フィルター部を透過もしくは反射した後の光を分散させるための光分散部と、
    前記フィルター部を透過もしくは反射する光を搬送する搬送部と、
    を備え、
    前記フィルター部は、自然の変状量あるいは人工構造物の変状量に連動して前記搬送部の入射端面との相対位置が移動し、色付きフィルター又はウィンドウの移動、或は、スリット形状の変形によって、前記搬送部の入射光の光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかの特性を制御し、
    該フィルター部を透過もしくは反射する光の色、光の強度、光の形状、点滅光か点灯光のいずれかの光の特性を検知することによって、構造物の変状量を検知することを特徴とする自然及び人工構造物変状検知装置。
JP2012557831A 2011-02-14 2012-02-14 自然および人工構造物変状検知装置 Active JP5607185B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012557831A JP5607185B2 (ja) 2011-02-14 2012-02-14 自然および人工構造物変状検知装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011029228 2011-02-14
JP2011029228 2011-02-14
PCT/JP2012/000971 WO2012111317A1 (ja) 2011-02-14 2012-02-14 自然および人工構造物変状検知装置
JP2012557831A JP5607185B2 (ja) 2011-02-14 2012-02-14 自然および人工構造物変状検知装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2012111317A1 JPWO2012111317A1 (ja) 2014-07-03
JP5607185B2 true JP5607185B2 (ja) 2014-10-15

Family

ID=46672261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012557831A Active JP5607185B2 (ja) 2011-02-14 2012-02-14 自然および人工構造物変状検知装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5607185B2 (ja)
WO (1) WO2012111317A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6820540B2 (ja) * 2016-06-14 2021-01-27 大日本印刷株式会社 変位可視化センサー、変位可視化方法、および変位可視化システム
CN107991974A (zh) * 2017-12-28 2018-05-04 国电大渡河流域水电开发有限公司 变形监测智能测站主机

Citations (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3313204A (en) * 1958-07-25 1967-04-11 George U Oppel Photoelastic strain gauge with bult-in stress pattern
JPS56500229A (ja) * 1979-02-15 1981-02-26
JPS6148785A (ja) * 1984-08-17 1986-03-10 Yoshio Usui 光フアイバ−スイツチ
JPS61102930U (ja) * 1984-12-12 1986-07-01
JPS61228304A (ja) * 1985-04-02 1986-10-11 Sumitomo Electric Ind Ltd 光学式歪測定装置
JPS6367521A (ja) * 1985-09-06 1988-03-26 ザ ユニバ−シテイ− オブ リバプ−ル 変位を測定する装置及び方法
JPH01501731A (ja) * 1986-10-03 1989-06-15 コナックス バッファロウ コーポレーション ファイバ光センサ装置
JPH01237486A (ja) * 1988-03-18 1989-09-21 Daido Shingo Kk 多重系化光ファイバー式踏切障害物検知装置
JPH03233820A (ja) * 1990-02-07 1991-10-17 Fuji Electric Co Ltd 光スイッチ
JPH0634400A (ja) * 1992-07-22 1994-02-08 Japan Aviation Electron Ind Ltd 地形変位検出装置
JPH09114399A (ja) * 1995-10-17 1997-05-02 Sanyo Electric Co Ltd 表示装置
JPH09159406A (ja) * 1995-12-12 1997-06-20 Omron Corp 光学式センサ装置
JPH09159417A (ja) * 1995-12-08 1997-06-20 Daihatsu Motor Co Ltd 中空経路の内部検査装置
JPH09280983A (ja) * 1996-04-12 1997-10-31 Takashi Kato 荷重測定装置
JPH11173820A (ja) * 1997-12-10 1999-07-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 歪センサ、その製造方法及びその歪センサを利用した計測システム
JP2000088536A (ja) * 1999-08-20 2000-03-31 Yamaha Corp ストロークセンサ
JP2001066116A (ja) * 1999-08-26 2001-03-16 Hitachi Ltd ひずみセンサ
JP2001331777A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Yamatake Corp 球体検出装置
US20040261534A1 (en) * 2003-06-30 2004-12-30 Mikhail Boukhny Noninvasive pressure sensing assembly
JP2005106719A (ja) * 2003-10-01 2005-04-21 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 光導波路を用いた光反射式計測装置
JP2007033449A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Fondazione Torino Wireless 力を測定するための装置およびシステム
US7323678B2 (en) * 2004-08-24 2008-01-29 Istituto Superiore Mario Boella Sulle Techologie Dell'informazione E Delle Telecommunicazioni Optical displacement transducer, displacement measurement system and method for displacement detection therefrom
US20080219617A1 (en) * 2004-05-20 2008-09-11 National University Of Singapore Plastic Optical Sensor
US20090310120A1 (en) * 2008-06-16 2009-12-17 Duhane Lam Monitoring device for detecting stress strain and method for using same
US20110019179A1 (en) * 2008-03-18 2011-01-27 Thales Self-Referenced Optical Fiber Sensor and Related Sensor Network

Patent Citations (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3313204A (en) * 1958-07-25 1967-04-11 George U Oppel Photoelastic strain gauge with bult-in stress pattern
JPS56500229A (ja) * 1979-02-15 1981-02-26
JPS6148785A (ja) * 1984-08-17 1986-03-10 Yoshio Usui 光フアイバ−スイツチ
JPS61102930U (ja) * 1984-12-12 1986-07-01
JPS61228304A (ja) * 1985-04-02 1986-10-11 Sumitomo Electric Ind Ltd 光学式歪測定装置
JPS6367521A (ja) * 1985-09-06 1988-03-26 ザ ユニバ−シテイ− オブ リバプ−ル 変位を測定する装置及び方法
JPH01501731A (ja) * 1986-10-03 1989-06-15 コナックス バッファロウ コーポレーション ファイバ光センサ装置
JPH01237486A (ja) * 1988-03-18 1989-09-21 Daido Shingo Kk 多重系化光ファイバー式踏切障害物検知装置
JPH03233820A (ja) * 1990-02-07 1991-10-17 Fuji Electric Co Ltd 光スイッチ
JPH0634400A (ja) * 1992-07-22 1994-02-08 Japan Aviation Electron Ind Ltd 地形変位検出装置
JPH09114399A (ja) * 1995-10-17 1997-05-02 Sanyo Electric Co Ltd 表示装置
JPH09159417A (ja) * 1995-12-08 1997-06-20 Daihatsu Motor Co Ltd 中空経路の内部検査装置
JPH09159406A (ja) * 1995-12-12 1997-06-20 Omron Corp 光学式センサ装置
JPH09280983A (ja) * 1996-04-12 1997-10-31 Takashi Kato 荷重測定装置
JPH11173820A (ja) * 1997-12-10 1999-07-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 歪センサ、その製造方法及びその歪センサを利用した計測システム
JP2000088536A (ja) * 1999-08-20 2000-03-31 Yamaha Corp ストロークセンサ
JP2001066116A (ja) * 1999-08-26 2001-03-16 Hitachi Ltd ひずみセンサ
JP2001331777A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Yamatake Corp 球体検出装置
US20040261534A1 (en) * 2003-06-30 2004-12-30 Mikhail Boukhny Noninvasive pressure sensing assembly
JP2005106719A (ja) * 2003-10-01 2005-04-21 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 光導波路を用いた光反射式計測装置
US20080219617A1 (en) * 2004-05-20 2008-09-11 National University Of Singapore Plastic Optical Sensor
US7323678B2 (en) * 2004-08-24 2008-01-29 Istituto Superiore Mario Boella Sulle Techologie Dell'informazione E Delle Telecommunicazioni Optical displacement transducer, displacement measurement system and method for displacement detection therefrom
JP2007033449A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Fondazione Torino Wireless 力を測定するための装置およびシステム
US20110019179A1 (en) * 2008-03-18 2011-01-27 Thales Self-Referenced Optical Fiber Sensor and Related Sensor Network
US20090310120A1 (en) * 2008-06-16 2009-12-17 Duhane Lam Monitoring device for detecting stress strain and method for using same

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2012111317A1 (ja) 2014-07-03
WO2012111317A1 (ja) 2012-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Angeli et al. A critical review of landslide monitoring experiences
KR102042616B1 (ko) IoT 기반 도심지 건설현장 상시 안전관리 시스템
CN109253759A (zh) 一种基于光纤光栅的综合管廊健康监测系统
Bergeson et al. Tunnel operations, maintenance, inspection, and evaluation (TOMIE) manual
US20230384477A1 (en) Land subsidence detection apparatus
JP5607185B2 (ja) 自然および人工構造物変状検知装置
JP2017027488A (ja) 補強土壁用簡易警報システム
Belyi et al. Development of automation systems at transport objects of MegaCity
Akutagawa On Site Visualization as a new paradigm for field measurement in rock engineering
JP2016053894A (ja) 避難誘導システム
Boeckmann et al. Instrumentation and Monitoring of Rustic Road Geosynthetic Reinforced Soil (GRS) Integrated Bridge System (IBS)
Bulmer et al. Landslide hazards after the 2005 Kashmir earthquake
Athanasopoulos-Zekkos et al. Asset management for retaining walls
CN112215737A (zh) 多源数据的市政道路交通设施监管系统
Kane et al. An alternative monitoring system for unstable slopes
Akutagawa On-site visualization for advanced safety management in rock engineering
Inaudi Sensing solutions for assessing the stability of levees, sinkholes and landslides
JP3193861U (ja) 土木・建築作業現場における計測データの変状表示及びデータ収集アダプターユニット
Boles et al. Construction Automation and Robotics—Pathway to Implementation
Reid Teaching cars to drive
Bruckno et al. Natural bridge, virginia: complementary geotechnical investigation and analysis methods for mobility planning
Caccioppoli Securing and monitoring of tourist routes The case of Chianocco Gorge
Provost et al. Design of a Performance Monitoring System for an Innovative Geotechnical Slope Stabilization Design-Build Project
Zhang et al. Third-party Damage Analysis and Intelligent Risk Management Research in High-Consequence Areas of Oil and Gas Pipelines
Kang et al. A Study on the Improvement of the Management System of Rockfall Risk Area Using the Rockfall Analysis Program

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20140424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140825

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5607185

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250