JP5605633B2 - 電気接続箱 - Google Patents
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Description
また、上記課題を解決するものとして本発明は、内部の空気を外部に流出可能な空気流出口を上壁に有するケースと、前記ケース内に収容される回路基板と、前記回路基板の基板面に沿って配されて前記回路基板を保持するとともに、前記ケース内に収容されて前記ケース内の空間を前記回路基板が収容される基板収容空間と、当該基板収容空間以外の他の空間とに仕切る保持部材と、を備え、前記保持部材には、前記ケース内で、前記基板収容空間と前記他の空間とを連通する第1通気口が設けられ、前記ケース内で前記他の空間に配され、前記ケース内の空気を前記空気流出口に通気する通気路と前記空気流出口から流入した水を排水する排水路とを兼ねた共通流通路が設けられ、前記共通流通路には、前記第1通気口よりも上側の、前記第1通気口および前記空気流出口と一直線上に並ばない位置に、前記第1通気口と連通する第2通気口が1以上形成され、前記共通流通路は、下方に伸びる筒状の形状をなすとともにその下端部が開口し、前記保持部材には前記基板収容空間と前記他の空間とを仕切る仕切り壁が形成され、前記仕切り壁の前記他の空間側の面には、前記共通流通路の下端部の下側に配され、前記共通流通路の下端部から離れるに従い下方に傾斜する傾斜面を有する第2の排水路が形成されていることを特徴とする電気接続箱である。
その結果、本発明によれば、空気の流れを円滑なものとして放熱性を向上させ、かつ、水の浸入を防止した電気接続箱を提供することができる。
前記保持部材の下端部には前記ケース外から前記ケース内に空気を導入する空気流入口が形成されていてもよい。このような構成とすると、ケース内の空気の流れが円滑となるので、より放熱性を向上させることができる。
このような構成とすると、空気流出口から流入した水は、共通流通路を流れた後、第2の排水路の下方に傾斜する傾斜面を流れてケース外に排水されるので水がケース内にたまることなく速やかに排水される。
本発明を、車両(図示せず)に搭載される電気接続箱10に適用した実施形態1について、図1ないし図9を参照しつつ説明する。本実施形態の電気接続箱10は、ケース11と、ケース11内に収容される回路基板20および保持部材30を備える。本実施形態の電気接続箱10は、例えば、電源(図示せず)と、ランプ、ホーン等の車載電装品(図示せず)との間に配されて、車載電装品に対して通電、及び断電を実行する。なお、以下の説明においては、図7における上方を上方とし、図7における下方を下方とする。
図1ないし図3に示すように、ケース11は合成樹脂製であって、下方に開口している。ケース11は、図1における右手前側から左奥側へ向かう方向の寸法(幅寸法)よりも、左手前側から右奥側へ向かう方向の寸法(厚さ寸法)が小さく設定された、扁平な形状をなしている。ケース11の上壁には、図1および図2に示すように、ヒューズ(図示せず)が装着される複数(7つ)のヒューズ装着部13が、上方に開口して設けられている。ケース11の上壁の略中央部にはヒューズ装着部13と並んで、略方形状の凹み部12(下方に突出した凹み部12)が形成されている。凹み部12と隣接する位置には、凹み部12の側壁と一体化した側壁部16を有する筒状の部材15(詳細は後述)が設けられている。
ケース11内には、図5に示すように、ケース11の上壁に対して略垂直な姿勢で(いわゆる縦置き配置で)、回路基板20が収容されている。回路基板20の表面には、プリント配線技術により図示しない導電路が形成されるとともに、リレー等の電子部品21が実装されており、当該電子部品21は導電路に、例えば半田付け等公知の手法により接続されている。
ケース11の内部に収容されている保持部材30は、合成樹脂製の部材であり、図5および図6に示すように、回路基板20の基板面に沿って配され、回路基板20を保持する機能を有する。保持部材30は回路基板20の基板面に沿って配された状態でケース11に収容され、これにより、図9に示すようにケース11内の空間を回路基板20が配される基板収容空間K1と、保持部材30を挟んで反対側の他の空間K2とに分けている。
第1のコネクタハウジング35の内側には、図7に示すように、第1のコネクタハウジング35の奥壁を上下方向に貫通して端子金具38Aが配されている。
さて、本実施形態においては、ケース11の上壁に設けた凹み部12の側壁部16には、図7に示すように、ケース11内の空気をケース11外に排出する空気流出口12Aが設けられている。凹み部12には水が流入するが、直上方向に開口した空気流出口を備えるものよりも、ケース11内に水が浸入しにくくなっている。
本実施形態において、回路基板20に実装された電子部品21に電流が流れて熱が発生すると、電子部品21周辺の空気が温められる。ここで、本実施形態における空気の流れを図8を参照しながら説明する。基板収容空間K1において温められた空気は図8の矢線Xに示すように、保持部材30に形成された第1通気口43を通って、基板収容空間K1から他の空間K2へ移動した後、共通流通路15に形成した第2通気口18から共通流通路15を通って2つの空気流出口12A,13A(第1の空気流出口12Aおよび第2の空気流出口13A)から排気される。ここで、第2通気口18は第1通気口43よりも上側に形成され、各空気流出口12A,13Aは第2通気口18よりも上側のケース11の上壁に形成されているので、基板収容空間K1の空気は、円滑に上方へ誘導され、ケース11外に排出される。その結果、本実施形態によれば、放熱性を向上させることができる。
したがって、本実施形態によれば、空気の流れを円滑なものとして放熱性を向上させ、かつ、水の浸入を防止した電気接続箱10を提供することができる。
次に、本発明の実施形態2を図10および図11によって説明する。
本実施形態の電気接続箱50は、空気流出口52を凹み部12にのみ設けた点、第2通気口55の位置が実施形態1と相違する。その他の構成は概ね実施形態1と同じである。以下の説明において実施形態1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
それでも、空気流出口52からケース11内に水が流入する場合があるが、空気流出口52から流入した水は、図10および図11の矢線Qで示すように、ケース11内で排水空間S2に配された共通流通路53に流れ込み、傾斜面41A(第2の排水路41)を流れた後、保持部材51の右側壁部56とケース11の内壁とにより形成される空間S1を流下して保持部材51の下端部からケース11外に排水される。つまり、本実施形態によれば、空気流出口52から水が流入したとしても、流入した水は排水空間S2(他の空間K2に含まれる空間)に設けた共通流通路53および第2の排水路41を流れた後にケース11外に排水されるので、回路基板20に水が浸入し難い。
本明細書で開示する技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態であってもよい。
(1)上記実施形態では、保持部材の下端部に空気流入口を形成したものを示したが、空気流入口が形成されていないものであってもよい。
(2)上記実施形態では第2通気口を1つ形成したものを示したが第2通気口を2以上形成してもよい。
(3)上記実施形態では、空気流出口を凹み部の側壁に形成したものを示したが、空気流出口は直上方向に開口した構成であってもよい。
(4)上記実施形態では、凹み部の側壁と共通流通路の側壁部とを兼ねた構造のものを設けた構成を示したが、凹み部と共通流通路を別々に設けてもよい。
(5)上記実施形態では、ケース上壁に凹み部と角筒状の共通流通路とを設けたものを示したが、共通流通路を保持部材に設けてもよい。また共通流通路の形状は円筒状などであってもよい。
(6)上記実施形態では、共通流通路と第2の排水路とを備えるものを示したが、第2の排水路を設けず、共通流通路のみより排水を行う構成であってもよい。
(7)上記実施形態では、傾斜面を備える第2の排水路を備えるものを示したが、扁平面を備えるものであってもよい。
(8)上記実施形態では止水壁を設けたものを示したが、止水壁を設けないものであってもよい。
(9)上記実施形態では、止水壁に第1通気口を形成したものを示したが、止水壁以外の部材に第1通気口を形成してもよい。
(10)上記実施形態では、共通流通路の下端部の端面が、第1通気口から離れるに従い、下方に傾斜するように形成されているものを示したが、共通流通路の下端部の端面は同じ高さとなるように形成されていてもよい。
11…ケース
12…凹み部
12A,52…第1の空気流出口(空気流出口)
13A…第2の空気流出口(空気流出口)
15,53…筒状の部材(共通流通路)
16,54…共通流通路の側壁部
18,55…第2通気口
20…回路基板
21…電子部品
30,51…保持部材
30A…基板側面(保持部材の回路基板が配される面)
30B…反対側面(保持部材の回路基板が配される面とは反対側の面)
40,56…保持部材の右側壁部
41…第2の排水路
41A…傾斜面
42…止水壁
43…第1通気口
44…空気流入口
46…壁部(基板側)
47…壁部(基板とは反対側)
K1…基板収容空間
K2…他の空間
S1…右側壁部とケース内壁の間の空間
S2…排水空間
X,P…空気の流れを示す矢線
Y,Q…水の流れを示す矢線
Claims (11)
- 内部の空気を外部に流出可能な空気流出口を上壁に有するケースと、
前記ケース内に収容される回路基板と、
前記回路基板の基板面に沿って配されて前記回路基板を保持するとともに、前記ケース内に収容されて前記ケース内の空間を前記回路基板が収容される基板収容空間と、当該基板収容空間以外の他の空間とに仕切る保持部材と、を備え、
前記保持部材には、前記ケース内で、前記基板収容空間と前記他の空間とを連通する第1通気口が設けられ、
前記ケース内で前記他の空間に配され、前記ケース内の空気を前記空気流出口に通気する通気路と前記空気流出口から流入した水を排水する排水路とを兼ねた共通流通路が設けられ、
前記共通流通路には、前記第1通気口よりも上側の、前記第1通気口および前記空気流出口と一直線上に並ばない位置に、前記第1通気口と連通する第2通気口が1以上形成され、
前記ケースの上壁には下方に突出した凹み部が形成され、
前記空気流出口は、前記凹み部の側壁に形成されていることを特徴とする電気接続箱。 - 前記保持部材の下端部には前記ケース外から前記ケース内に空気を導入する空気流入口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気接続箱。
- 前記共通流通路は、下方に伸びる筒状の側壁部を有し、かつ、前記側壁部が前記凹み部の側壁を兼ねて前記凹み部に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気接続箱。
- 内部の空気を外部に流出可能な空気流出口を上壁に有するケースと、
前記ケース内に収容される回路基板と、
前記回路基板の基板面に沿って配されて前記回路基板を保持するとともに、前記ケース内に収容されて前記ケース内の空間を前記回路基板が収容される基板収容空間と、当該基板収容空間以外の他の空間とに仕切る保持部材と、を備え、
前記保持部材には、前記ケース内で、前記基板収容空間と前記他の空間とを連通する第1通気口が設けられ、
前記ケース内で前記他の空間に配され、前記ケース内の空気を前記空気流出口に通気する通気路と前記空気流出口から流入した水を排水する排水路とを兼ねた共通流通路が設けられ、
前記共通流通路には、前記第1通気口よりも上側の、前記第1通気口および前記空気流出口と一直線上に並ばない位置に、前記第1通気口と連通する第2通気口が1以上形成され、
前記共通流通路は、下方に伸びる筒状の形状をなすとともにその下端部が開口し、
前記保持部材には前記基板収容空間と前記他の空間とを仕切る仕切り壁が形成され、
前記仕切り壁の前記他の空間側の面には、前記共通流通路の下端部の下側に配され、前記共通流通路の下端部から離れるに従い下方に傾斜する傾斜面を有する第2の排水路が形成されていることを特徴とする電気接続箱。 - 前記保持部材の下端部には前記ケース外から前記ケース内に空気を導入する空気流入口が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電気接続箱。
- 前記ケースの上壁には下方に突出した凹み部が形成され、
前記空気流出口は、前記凹み部の側壁に形成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電気接続箱。 - 前記共通流通路は、下方に伸びる筒状の側壁部を有し、かつ、前記側壁部が前記凹み部の側壁を兼ねて前記凹み部に隣接して設けられていることを特徴とする請求項6に記載の電気接続箱。
- 前記傾斜面の上端には、前記共通流通路の下端部よりも上方の位置まで形成され、前記基板収容空間へ水が浸入するのを防止する止水壁が形成されていることを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか一項に記載の電気接続箱。
- 前記第1通気口は、前記止水壁の、前記共通流通路の下端部よりも上側の位置に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の電気接続箱。
- 前記共通流通路の下端部の端面は、前記第1通気口から離れるに従い、下方に傾斜するように形成されていることを特徴とする請求項9に記載の電気接続箱。
- 前記第2通気口は、前記共通流通路のうち、前記第1通気口と対面しない側の領域に形成されていることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の電気接続箱。
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