JP5605274B2 - セメントクリンカの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セメントクリンカを製造する際に、廃プラスチック類などをロータリーキルン内に投入し、補助燃料として使用するセメントクリンカの製造方法に関するものである。
現在、石膏ボードなどの石膏類の廃材は、その量が年々増加し、一年間に100万トンを超えるまでとなり、その処分対策が求められている。また、廃石膏ボードなどの石膏を含む廃棄物は、廃棄物処理場で硫化水素を発生し危険であるため、平成10年6月17日以降から、管理型最終処分場に埋め立てなければならないことになった。
そこで、セメント製造においては、廃石膏ボードなどの石膏類を、セメントの仕上げ工程において、セメントの凝縮調整剤として添加される石膏の石膏代替物として利用する方法が考えられている。しかし、この方法は廃石膏ボードに含まれるノリ、界面活性剤、紙、塩化ビニル、クロスなどの可燃性廃棄物が、セメントの品質に悪影響を与えるなどするため、安定的に多量に使うことが難しいという問題がある。また、この可燃性異物を廃石膏類から除去するためには、多大な手間と費用が必要となる。
一方、廃プラスチック類を、セメントクリンカの製造工程において、補助燃料として使用する技術は多数開発されている。しかし、プラスチック類はその性質上、セメントクリンカの製造工程に投入する投入管の先端出口付近に溶着、さらに閉塞等の問題も起こすことが知られている。
そこで、下記特許文献1においては、プラスチック燃料噴出口が形成されたプラスチック燃料供給管を有し、該プラスチック燃料供給管の管体を形成する壁部が中空とされ、その中空部の少なくとも先端部が冷媒の流路とされているプラスチック類燃焼用バーナーが提案されている。
また、下記特許文献2においては、外周部に燃焼一次空気流及び主燃料搬送空気流を配置した主燃料バーナーの中心部から平均重量600mg以下の可燃性廃棄物をロータリーキルン内へ吹き込み、可燃性廃棄物を着地させることなくロータリーキルン内で空間燃焼させる可燃性廃棄物の燃焼方法が提案されている。
この下記特許文献1および2は、水による水冷や一次空気による空冷などにより、廃プラスチック類をロータリーキルン内に投入する投入管を冷却して、プラスチック類を補助燃料として使用する場合の投入管先端部への溶着・閉塞を防止している。
ところが、この従来の対策では、水冷設備およびそのメンテナンスに掛かるコストが嵩むという問題がある。また、常温の一次空気量が増えることにより、熱回収効率の低下などの問題がある。
特開2000−035211号公報 特開2000−310410号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、廃プラスチック類と廃石膏類を補助燃料として使用することにより、当該廃石膏類の利用を促進し、かつ当該廃プラスチック類の投入管の先端出口付近への溶着または閉塞を防止するセメントクリンカの製造方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、セメント原料をプレヒータで予熱した後に、燃料の燃焼排ガスにより内部が高温雰囲気に保持されたロータリーキルンに供給して焼成するセメントクリンカの製造方法において、廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物を、その混合割合が、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物全体の重量に対して上記石膏類の重量が30〜80%となるように調整して、セメントクリンカの製造工程の少なくとも1箇所以上に投入することにより、上記燃料の補助燃料として使用することを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物を、上記ロータリーキルンの窯前側から補助燃料投入管を介して上記ロータリーキルン内に投入することにより、上記燃料の補助燃料として使用することを特徴とするものである。
さらに、請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物は、その表面を110〜180℃に加熱して表面の石膏を半水石膏とした後に、水分を供給して表面部を二水石膏の硬化物とすることを特徴とするものである。
請求項1〜3のいずれかに記載のセメントクリンカの製造方法によれば、ロータリーキルン内に供給する燃料の補助燃料として、廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物を、セメントクリンカの製造工程の少なくとも1箇所以上に投入するため、石膏ボードなどの石膏類の廃材の処理を兼ねたセメントクリンカの焼成用熱源として有効利用することができる。この結果、可燃性廃棄物の利用促進の向上につながる。
また、圧密または造粒物中の廃プラスチック類に接した石膏類は、廃プラスチック類の燃焼時に還元されて硫化物硫黄を生じやすいため、セメントクリンカ中の六価クロムを還元して減らすことができる。さらに、石膏類をセメントクリンカの製造工程の500℃以上の場所に投入すると硬石膏(CaSO4)、硫化カルシウム(CaS)、生石灰(CaO)が生成され、とくに硬石膏(CaSO4)は、仕上工程で添加する石膏の代替物とすることができる。また、セメントクリンカの製造工程の500℃以上の場所において生成される硬石膏(CaSO4)、硫化カルシウム(CaS)、生石灰(CaO)は、その組合せと量比を温度とガス雰囲気により調整することができる。
請求項2に記載の発明によれば、上記ロータリーキルン内に供給する燃焼の補助燃料として、上記ロータリーキルンの窯前側から補助燃料投入管を介して、上記ロータリーキルン内に、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物を投入するため、上記石膏類により被覆された上記廃プラスチック類が、上記補助燃料投入管の先端出口付近で溶けることなく、上記ロータリーキルン内に投入することができる。これにより、上記補助燃料投入管の先端出口付近に、廃プラスチック類が溶着することがないとともに、この溶着によって引き起こされる上記補助燃料投入管の閉塞を防止することができる。
また、上記補助燃料投入管から、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物を、ガス温度および酸素濃度の高い上記ロータリーキルンの窯前に投入することができるため、酸素分圧の低下によるセメントクリンカ中の遊離石灰(CaO)の生成を抑えることができる。この結果、セメントの強度や流動性の低減を防ぐことができる。
請求項に記載の発明によれば、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物の混合割合が、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物全体の重量に対して、上記石膏類の重量が30〜80%であるため、セメントクリンカの焼成に適した熱量を得ることができるとともに、上記廃プラスチックを二水石膏などの硬化物で容易に覆うことができる。
請求項に記載の発明によれば、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物の表面を、110〜180℃に加熱して表面の石膏を半水石膏とした後に、水分を供給して表面部を二水石膏の硬化物とすることにより、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物の表面硬度を得ることができる。これにより、上記補助燃料投入管を通過する際に、上記石膏類が破壊することなく、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物を、上記ロータリーキルン内に投入することができるとともに、上記補助燃料投入管の溶着を防止することができる。
また、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物の表面の石膏を加熱する際に、加熱温度を110〜180℃にするため、容易に半水石膏にするとともに、短時間で冷却し、水分を供給して二水石膏の硬化物にすることができる。さらに、半水石膏にする際に用いられる熱源として、セメントクリンカ製造工程から排出される排ガスなどが利用できるとともに、供給する水分として、セメント製造工程から排出される排水、水蒸気などのほかに、水分を含む各種の廃液が利用できる。この結果、製造コストを抑えることができる。
本発明のセメントクリンカの製造方法を用いたセメントクリンカ製造装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1は、本発明のセメントクリンカの製造方法を用いたセメントクリンカ製造装置の一実施形態を示すものである。
図1に示すセメントクリンカ製造装置は、セメント原料を焼成するためのロータリーキルン1と、このロータリーキルン1の図中左方の窯尻2に直列的に設けられるセメント原料を予熱するためのプレヒータ3と、このプレヒータ3のサイクロン4の下段からセメント原料をロータリーキルン1の窯尻2に供給するシュート5と、サイクロ4の上段にロータリーキルン1内の燃焼排ガスを排出する排気ファン11を有する排気ライン10と、図中右方の窯前6に内部を加熱するための主バーナ7と、この窯前6に補助燃料を供給する補助燃料投入管9と、さらに窯前6に焼成後のセメントクリンカを冷却するためのクリンカクーラ8とを備えて概略構成されている。
ここで、上記プレヒータ3は、上下方向に直列的に配置された複数段(図では4段)のサイクロン4a〜4dによって構成されており、1段目のサイクロン4aにセメント原料が供給されている。また、3段目のサイクロン4cと4段目のサイクロン4dとの間には、下端部にロータリーキルン1の窯尻2から燃焼排ガスが導入されるとともに、内部に図示されない燃料供給ラインから供給される石炭等の燃料の燃焼装置が設けられた仮焼炉12が設けられている。
そして、最上段のサイクロン4aに供給された上記セメント原料が、順次下方のサイクロン4へと落下するにしたがって、下方から上昇するロータリーキルン1からの高温の排ガスによって予熱され、さらに下から2段目のサイクロン4cから抜き出されて仮焼炉12に送られ、この仮焼炉12において焼成された後に、最下段のサイクロン4dからシュート5を介してロータリーキルン1の窯尻2に導入されるようになっている。
さらに、ロータリーキルン1から排出された燃焼排ガスは、仮焼炉12を介して最下段のサイクロン4dへと送られ、順次上方のサイクロン4へと送られて、上記セメント原料を予熱するとともに、最終的には最上段のサイクロン4aの上部から、排気ファン11によって排気ライン10を介して排気されて行くようになっている。
また、補助燃料投入管9は、主バーナ7の上方に設けられている。この補助燃料投入管9は、廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物をロータリーキルン1内の窯前に投入する。これにより、ロータリーキルン1内のガス温度が高く、酸素濃度が高い領域に、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物を投入することが可能となる。
そして、上記廃プラスチック類は、プラスチックの他に、ゴムや熱可塑性エラストマーなどを含み、熱によって変形しやすく耐熱性を要する用途に適さない物質である。また、大きさ、形状や純度は特に限定されず、通常のもののほかに、シュレッダーダスト、塩化ビニルなど、圧密または造粒可能な大きさ・性状のもであればよい。そして石膏は、天然石膏、排煙脱硫石膏または廃石膏ボードなどが利用でき、石膏の多形として二水石膏を多く含むものが望ましい。
さらに、上記廃プラスチックに対する石膏類の混入割合は、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物全体の重量の30〜80%が望ましい。ようするに、1重量kgの上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物に対して、0.3〜0.8重量kgの石膏を混入するものである。これは、石膏類の量が30%未満だと表面を二水石膏の硬化物で覆うことが難しく、80%を超えると廃プラスチックの投入量が減り、補助燃料としての効果が低減するためである。さらに、易分解性有機物が付着したプラスチック類の場合には、抗菌作用がある消石灰を石膏類に混合すると腐敗を遅らせることができる。
また、上記廃プラスチック類と石膏類との混合物を圧密する場合には、成型圧力を10N/cm2以上とし、望ましくは、100N/cm2以上とする。さらに、成形性をよくするために、混合物に油類、各種の廃液や水などの液体や高粘性物を添加しても良い。また、形状は出来るだけ角が少ないものが望ましい。なお、プラスチック類の圧密物を核として表面部に石膏を付着させながら造粒しても良い。
そして、造粒する場合には、一般的に用いられる回転皿型造粒装置を使用することができる。この場合、上記回転皿型造粒装置の回収率、造粒物の性状などを考慮して最適な条件に設定する必要がある。設定としては、造粒皿の角度を42〜48°、造粒皿の直径をD(m)とした場合に、造粒皿の回転速度V(rpm)を18〜20Dの範囲に設定することが好ましい。また、造粒に使用する液体は、水のほかに、造粒に支障のないものが使用できる。
さらに、上記廃プラスチック類と石膏類を圧密や造粒する場合には、石膏類を粒や粉にするとともに、廃プラスチック類も粉砕や切断してから混合することが望ましい。また、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物の大きさは、30mm以下とする。そして、補助燃料投入管9や主バーナ7の中心から投入する場合は、空気輸送性、閉塞などの問題から粒径を1〜5mmとするのが望ましい。
また、上記廃プラスチック類と石膏類を圧密や造粒するのみでは、プラスチックの種類により、気体による輸送の際に十分な表面強度が得られない場合には、表面を二水石膏の硬化物で覆うことにより、表面強度を確保することができる。この際に、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物の表面部の加熱温度は、二水石膏の結晶水が脱水して半水石膏となる温度以上が望ましく、好ましくは110〜180℃である。なお、110℃未満では半水石膏とならず、180℃を超えると無水石膏となる。また、140℃未満の場合には、半水石膏になるのに時間が掛かり、160℃を超える場合には、次の工程のために100℃以下にするのに時間がかかるため、より好ましくは140〜160℃である。その後、水分を供給して表面を二水石膏の硬化物とする。
次に、上記構成によるセメントクリンカ製造装置を用いて、本発明のセメントクリンカの製造方法の一実施形態について説明する。
先ず、プレヒータ3の1段目のサイクロン4aに投入されたセメント原料は、図中実線矢印で示すように、順次下方のサイクロン4b〜4dへと落下するにしたがって、下方から上昇するロータリーキルン1からの高温の排ガスによって予熱され、最終的に最下段のサイクロン4dのシュート5からロータリーキルン1の窯尻2に導入される。
そして、このロータリーキルン1内において、窯尻2側から窯前6側へと徐々に送られる過程において、主バーナ7からの燃焼排ガスによって加熱され、焼成されてセメントクリンカとなる。このときに、主バーナ7の補助燃料として、主バーナ7の上方より上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物が、補助燃料投入管9からロータリーキルン1内に供給される。このとき、溶着性がない固定燃料の場合と変わらない供給量および速度で搬送空気とともに投入することが可能である。但し、溶着の観点から吹き込み速度は、5m/s以上、吹き込み量は50kg/t・cli以下とすることが望ましい。
このときに、補助燃料投入管9から、ロータリーキルン1内に供給される上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物は、上記石膏類の重量の割合が、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物全体の重量に対して、30〜80%であるため、上記廃プラスチック類の表面が、石膏で覆われ、高い表面強度をもった圧密または造粒物となるとともに、ロータリーキルン1の主バーナ7の補助燃料としての効果を発揮する。
そして、補助燃料投入管9から、ロータリーキルン1内に供給される上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物は、表面を覆う二水石膏がロータリーキルン1内の高温に晒され、瞬時に結晶水が脱水して粉末状になり、上記廃プラスチックとともにロータリーキルン1内の気流中に分散される。
このように、本願発明のセメントクリンカの製造方法によれば、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物は、その表面の殆どが石膏により覆われているため、補助燃料投入管9の先端出口付近に、プラスチックが溶着したり、溶着により補助燃料投入管9の閉塞を防止することができる。
ここで、発明者らによって行った実験を基に、その効果を説明する。
(実験例1)
実験例1では、普通ポルトランドセメントクリンカを時産で、約80t焼成中のロータリーキルン1内の主バーナ7の上方に、補助燃料投入管9を設置して、石膏および粒径1〜5mmの廃プラスチックの単純混合物を表1に示すように、吹き込み速度(m/s)、吹き込み量(kg/t・cli)、石膏と廃プラスチックの混合比(重量%)の条件により、吹き込み補助燃料投入管9の先端出口付近への溶着および閉塞などを1日間観察して表1にまとめた。なお、石膏は、廃石膏ボード粉を使用した。
<表1>
Figure 0005605274
(実験例2)
実験例2では、普通ポルトランドセメントクリンカを時産で、約80t焼成中のロータリーキルン1内の主バーナ7の上方に、補助燃料投入管9を設定して、石膏と廃プラスチックを含む粒径1〜5mmの圧密物を表2に示すように、吹き込み速度(m/s)、吹き込み量(kg/t・cli)、石膏と廃プラスチックの混合比(重量%)の条件により、長時間吹き込み、セメントクリンカ中のSO、水溶性六価クロムおよび遊離石灰を定量して、表2にまとめた。また、比較するために、同ロータリーキルンの通常運転のセメントクリンカの測定値も併記した。なお、石膏は、廃石膏ボード粉を使用した。
<表2>
Figure 0005605274
上記実験例1によれば、石膏および粒径1〜5mmの廃プラスチックの単純混合物の場合には、比較例1〜4に示すように、20m/s以下の吹き込み速度において、補助燃料投入管9の先端出口付近へのプラスチックの溶着および、この溶着にともなう閉塞が認められた。
しかし、上記実験例2においては、石膏と廃プラスチックを含む粒径1〜5mmの圧密物の場合、1週間の吹き込みでも実施例1〜6に示すように、補助燃料投入管9の先端出口付近へのプラスチックの溶着および、この溶着にともなう閉塞は認められなかった。また、焼成されたセメントクリンカの品質にも問題はなかった。さらに、通常運転時よりもセメントクリンカの水溶性六価クロムの量が大幅に減少した。
一方、石膏と廃プラスチックを含む粒径1〜5mmの造粒物の場合でも、上記実験例2と同様な結果を得ることができた。
上記実験により、本願発明の効果が立証された。
なお、上記実施の形態において、補助燃料投入管9を窯前6の主バーナ7の上方に設けた場合のみ説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、プレヒータ3の下段のサイクロン4c〜4dや窯尻2または仮焼炉12に設けても対応可能である。さらには、セメントクリンカの製造工程において、500℃以上の温度に至る場所であれば対応可能である。
セメントクリンカの製造に利用することができる。
1 ロータリーキルン
2 窯尻
3 プレヒータ
4 サイクロン
5 シュート
6 窯前
7 主バーナ
8 クリンカクーラ
9 補助燃料投入管
10 排気ライン
11 排気ファン
12 仮焼炉

Claims (3)

  1. セメント原料をプレヒータで予熱した後に、燃料の燃焼排ガスにより内部が高温雰囲気に保持されたロータリーキルンに供給して焼成するセメントクリンカの製造方法において、
    廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物を、その混合割合が、上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物全体の重量に対して上記石膏類の重量が30〜80%となるように調整して、セメントクリンカの製造工程の少なくとも1箇所以上に投入することにより、上記燃料の補助燃料として使用することを特徴とするセメントクリンカの製造方法。
  2. 上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物を、上記ロータリーキルンの窯前側から補助燃料投入管を介して上記ロータリーキルン内に投入することにより、上記燃料の補助燃料として使用することを特徴とする請求項1に記載のセメントクリンカの製造方法。
  3. 上記廃プラスチック類と石膏類の圧密または造粒物は、その表面を110〜180℃に加熱して表面の石膏を半水石膏とした後に、水分を供給して表面部を二水石膏の硬化物とすることを特徴とする請求項1または2に記載のセメントクリンカの製造方法。
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