JP5603808B2 - コーティング装置 - Google Patents
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Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、回転槽とディスクを互いに独立して回転させるコーティング槽において、回転槽の周壁部とディスクの外周縁との隙間にエアを供給するエアブロー機構を適用できるようにすることを目的とする。
エア供給源から圧送されたエアは、接続部と流入空間と通気路と通気空間とを順に通ることによって、回転槽の周壁部とディスクの外周縁との隙間に供給される。通気空間と通気路はコーティング槽と一体に回転するのであるが、本発明では、回転するコーティング槽と、エア供給源に接続される支持部材との間に、通気路と連通する流入空間を設けたので、エア供給源から圧送されたエアをコーティング槽内の通気路及び通気空間へ供給することができる。
通気路は径方向においてベアリングよりも中心側の位置に配置されているので、ベアリングに塗布されている潤滑油が、コーティング槽の回転に伴う遠心力によって径方向外側へ漏出しても通気路内に侵入する虞はない。
通気路は、ディスクの中心部の軸部に設けられているので、通気路から通気空間内に流入したエアは、周方向においてほぼ均一に拡散していく。これにより、回転槽の周壁部とディスクの外周縁との隙間に供給されるエアの流量は、周方向においてほぼ均一となる。
コーティング槽の内部を水で洗浄したときに、その洗浄水が通気路内に侵入するのを逆止弁によって防止することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図4を参照して説明する。本実施形態のコーティング装置は、コーティング槽22の中で、例えば菓子等の核となるセンターの表面に、小麦粉等のコーティング剤からなるコーティング層を形成するようにしたものである。コーティング槽22は、床面に載置された基台10に設けた傾動機構11により、図1,2に示す起立姿勢(コーティング槽22の回転中心軸が概ね鉛直方向となる姿勢)と図示しない傾倒姿勢(コーティング槽22の回転中心軸が鉛直方向に対して斜め方向となる姿勢)との間で変位するようになっている。尚、以下の説明において、上下方向は、コーティング槽22が起立姿勢である状態を基準とする。
傾動機構11は、図1に示すように、基台10に水平方向に間隔を空けて設けた一対の水平な傾動軸12と、傾動軸12を所定の角度回転させるための傾動用モータ(図示省略)とを備えて構成されている。傾動軸12には、コーティング槽22を支持する傾動フレーム14が一体的に傾動し得るように取り付けられている。傾動フレーム14には、水平なベースプレート24が固定して設けられている。図3に示すように、ベースプレート24は上下に貫通する第1逃がし孔61と第2逃がし孔62とを有する。ベースプレート24の上下には、第1逃がし孔61を包囲するような筒状をなす軸受部材63が取り付けられている。この傾動機構11により、コーティング装置は、センターの種類に応じて、起立姿勢でのコーティング処理と傾倒姿勢でのコーティング処理とを併用する使用形態と、傾倒姿勢でのみコーティング処理を行う使用形態との、いずれの使用形態にも対応できるようになっている。
図3に示すように、ベースプレート24には、第1モータ15と第2モータ17が一体に傾動し得るように取り付けられている。第1モータ15の上端面からは、コーティング槽22の回転中心と同軸状に正逆両方向に回転する第1駆動軸16が上方へ突出している。第1駆動軸16は、第1逃がし孔61を貫通してベースプレート24の上方に位置し、この第1駆動軸16には、後述するディスク38を構成する軸部材19(本発明の構成要件であるディスクの軸部)が一体回転するように取り付けられる。
図2,3に示すように、コーティング槽22は、ベースプレート24の上面側に配置され、このベースプレート24によって回転可能に支持されている。コーティング槽22は、回転槽25とステンレス製のディスク38とを備えて構成されている。回転槽25は、ステンレス製のアンダープレート26(本発明の構成要件である回転槽25の底壁部)と、ステンレス製のドラム28(本発明の構成要件である回転槽25の周壁部)とを備えて構成されている。
図2に示すように、アンダープレート26は、上面が凹んだ円形の皿状をなし、ベースプレート24の上方に第1駆動軸16と同軸状に配置されている。図3に示すように、アンダープレート26には、同心の円形をなす中心孔64が上下に貫通して形成され、中心孔64内には軸部材19が配置されている。アンダープレート26は、中心孔64の内周と軸受部材63の外周との間に設けた第2ベアリング65により、第1駆動軸16と同軸状に且つ第1駆動軸16に対して相対回転し得るように(つまり、第1駆動軸16とは独立して回転し得るように)ベースプレート24に支持されている。また、軸部材19の外周と中心孔64の内周との間は、シールリング66によって防水が図られている。
図2,3に示すように、ディスク38は、上記した軸部材19と、円板状をなして軸部材19に同軸状に取り付けられた取付部材39と、取付部材39に対して同軸状に組み付けられた円環形の機能部材48と、取付部材39を覆うように取り付けられるセンターカバー58とを備えており、全体として皿状に構成されている。
上記構成のコーティング装置は、コーティング槽22を起立姿勢(回転中心軸は鉛直方向と平行でも、鉛直方向に対して15°程度傾いた状態でもよい)にしてコーティングを行うことができる。この場合、ドラム28とアンダープレート26を比較的低速で回転させるとともに、ディスク38を高速で回転させた状態で、コーティング槽22内にセンターを投入する。投入されたセンターは、ディスク38上において扇形不連続面55と三角形不連続面56との境界による引っ掛かり作用により回転力を付与され、遠心力により機能部材48のテーパ状の上面とドラム28の内壁に沿って螺旋方向に上動した後、表層に出現して重力により螺旋方向に滑落してディスク38上に戻り、再びディスク38により回転駆動される、という螺旋状の循環流動を繰り返す。この渦流状の循環流動によって撹拌されているセンター群にコーティング剤を散布すれば、各センターの表面にコーティング層が形成される。
コーティング槽22を清掃や部品交換などのために分解する際には、締付けボルト36を緩めてドラム28をアンダープレート26から外し、回転槽25を分解する。次に、固定ボルト60を緩めて、センターカバー58を取付部材39及び機能部材48から外す。その後、ハンドル付きボルト47を緩めて軸部材19から外し、取付部材39と機能部材48を軸部材19から外し、ディスク38を分解する。このように回転槽25とディスク38を分解すると、軸部材19とアンダープレート26は、ベアリング65,70を介して後述する支持部材71に取り付けられたままで残る。この状態で、洗浄水を上方からアンダープレート26に供給し、アンダープレート26の上面(内面)を水洗いする。この間、アンダープレート26から除去された汚れ等は、洗浄水とともに排水口67から排出する。コーティング槽22の組付けは、上記と逆の手順で行う。
ドラム28の変形規制部32の内周面とディスク38の外周縁の形状保持部53との間には、回転槽25とディスク38との円滑な相対回転を可能にするためにごく僅かな隙間が設けられているため、コーティング工程の際に、粉状のコーティング剤がドラム28とディスク38の隙間からアンダープレート26上に落下する虞がある。本実施形態では、その対策として、アンダープレート26とディスク38との間に形成された通気空間72から、ドラム28とディスク38の隙間へエアを供給するためのエアブロー機構13を設けている。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、通気路が、軸部を直線状に貫通する形態としたが、通気路は、略L字形に屈曲した経路とし、軸部の下端面と外側面とに開口する形態としてもよい。
(2)上記実施形態では、通気路をディスクの軸部に形成したが、通気路は、回転槽の底壁部(アンダープレート)に形成してもよい。
(3)上記実施形態では、通気路に逆止弁を設けたが、このような逆止弁を設けない形態としてもよい。
(4)上記実施形態では、回転槽をドラムとアンダープレートとを組み付けて構成したが、回転槽は単一の部品であってもよい。
19…軸部材(軸部)
22…コーティング槽
25…回転槽
26…アンダープレート(回転槽の底壁部)
28…ドラム(回転槽の周壁部)
38…ディスク
65,70…ベアリング
71…支持部材
72…通気空間
74…流入空間
75…接続部材(接続部)
76…エア供給源
77…通気路
79…逆止弁
Claims (4)
- 上面開放の回転槽内にディスクを収容して、前記回転槽と前記ディスクを独立して回転駆動するコーティング槽と、
前記回転槽の底壁部と前記ディスクとの間の通気空間から、前記回転槽の周壁部と前記ディスクの外周縁との隙間にエアを供給するためのエアブロー機構とを備え、
菓子の表面にコーティング層を形成するコーティング装置であって、
前記エアブロー機構は、
エア供給源との接続部を有し、前記コーティング槽を回転可能に支持する支持部材と、
前記支持部材と前記コーティング槽との間に設けられ、前記接続部に連通する流入空間と、
前記コーティング槽の中心部に設けられ、前記流入空間を前記通気空間に連通させる通気路と、
前記通気路から上向きに出たエアを、反射させて、前記通気空間内での流動過程で周方向においてほぼ均一に拡散させるセンターカバーとを備えて構成されていることを特徴とするコーティング装置。 - 前記ディスクの中心部には、前記底壁部の中心孔を貫通した形態の軸部が設けられ、
前記軸部の下方に配されて前記支持部材を構成する上向きの面と、前記軸部の下端面との間が、前記流入空間となっており、
前記支持部材を構成する軸受部材の内周と、前記軸部の外周との間には、ベアリングが設けられており、
前記通気路は、径方向において前記ベアリングよりも中心側の位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載のコーティング装置。 - 前記通気路が前記軸部に形成されていることを特徴とする請求項2記載のコーティング装置。
- 前記通気路には、前記通気空間側から前記通気路内への流体の流動を規制する逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のコーティング装置。
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JP2011049156A JP5603808B2 (ja) | 2011-03-07 | 2011-03-07 | コーティング装置 |
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JP2012183500A JP2012183500A (ja) | 2012-09-27 |
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Family
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Family Applications (1)
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DE19838540C2 (de) * | 1998-08-25 | 2001-07-26 | Herbert Huettlin | Verfahren zum Behandeln eines partikelförmigen Guts mit einem Überzugsmedium sowie Vorrichtung zur Durchführung eines derartigen Verfahrens |
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