JP5602869B2 - ファスナー及びファスナーを備えた物品 - Google Patents

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Description

本発明はファスナーに関し、とりわけスライドファスナー及びスナップファスナーに関する。また、本発明は当該ファスナーを備えた物品に関する。
近年の世界的な環境意識の高まりを受け、衣服や鞄などの服飾品の分野においても環境対応製品が求められるようになってきており、例えば石油系樹脂を使用しない商品のニーズが高まっている。古くから我々の身の回りにある紙はリサイクルに適した材料であり、最近では紙製の衣服や鞄なども市場に登場してきている。
一方、これまでは紙製ファスナーというものはほとんど世の中には存在していない。本発明者の調査でも、紙を材料としたファスナーについては、実開昭59−21208号公報(特許文献1)が見つかった程度である。当該公報には、紙製又は不織布製のテープにファスナーエレメントを縫着したスライドファスナーにおいて、該テープの一方の面に熱可塑性合成樹脂の膜を接着したことが記載されている。また、エレメントの材料については言及はない。
実開昭59−21208号公報
紙製衣服や紙製鞄など紙製物品のリサイクルを容易化するためには、これら物品に取り付けられているファスナーについても紙製とすることが有利である。しかしながら、従来のファスナーは紙製ではないため、紙製物品を紙としてのリサイクルすることを考えるとファスナーを取り付けることは躊躇されていた。ファスナーを取り付けるとしても、物品の耐用期間終了後に紙としてリサイクルするためにはファスナーをわざわざ取りはずす必要があった。
特許文献1に記載にはテープを紙製としたスライドファスナーが開示されているが、このような課題に対する解決策は何ら与えていない。従って、本発明は紙としてリサイクルが可能なファスナーを提供することを課題の一つとする。また、本発明は、そのようなファスナーを備えた物品を提供することを別の課題の一つとする。
本発明は一側面において、テープ部材と、当該テープ部材に取り付けられた係合素子とを備えたファスナーであり、前記テープ部材及び前記係合素子に含まれるセルロース繊維の合計重量が前記テープ部材及び前記係合素子の合計重量に対して51〜100重量%であるファスナーである。
本発明に係るファスナーの一実施形態においては、前記テープ部材はセルロース繊維を80重量%以上含有する紙糸を材料として織成又は編成され、前記係合素子は25〜100重量%のセルロース繊維と、0〜75重量%のポリオレフィンと、0〜30重量%のデンプンとを含有し、これら3種類の材料の合計重量が、係合素子の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物である。
本発明に係るファスナーの別の一実施形態においては、前記係合素子は、デンプンを含有せず、セルロース繊維を35〜70重量%、ポリオレフィンを30〜65重量%含有する射出成形物である。
本発明に係るファスナーの更に別の一実施形態においては、前記係合素子は、ポリオレフィンを含有せず、セルロース繊維を70〜90重量%、デンプンを10〜30重量%含有する射出成形物である。
本発明に係るファスナーの更に別の一実施形態においては、前記ファスナーがスライダーを備えたスライドファスナーであり、当該スライダーは25〜100重量%のセルロース繊維と、0〜75重量%のポリオレフィンと、0〜30重量%のデンプンとを含有し、これら3種類の材料の合計重量が、スライダーの重量に対して90重量%以上を占める射出成形物である。
本発明に係るファスナーの更に別の一実施形態においては、前記ファスナーがスライダーを備えたスライドファスナーであり、前記係合素子は、デンプンを含有せず、35〜70重量%のセルロース繊維と、30〜65重量%のポリオレフィンを含有し、セルロース繊維及びポリオレフィンの合計重量が、係合素子の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物であり、当該スライダーは係合素子と同じ組成の射出成形物である。
本発明に係るファスナーの更に別の一実施形態においては、前記ファスナーがスライダーを備えたスライドファスナーであり、前記係合素子は、デンプンを含有せず、35〜70重量%のセルロース繊維と、30〜65重量%のポリオレフィンを含有し、セルロース繊維及びポリオレフィンの合計重量が、係合素子の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物であり、当該スライダーは係合素子と異なる組成の射出成形物である。
本発明に係るファスナーの更に別の一実施形態においては、前記テープ部材、前記係合素子及び前記スライダーに含まれるセルロース繊維の合計重量が前記テープ部材、前記係合素子及び前記スライダーの合計重量に対して51重量%以上である。
本発明に係るファスナーの更に別の一実施形態においては、ファスナーを構成するすべての部材に含まれるセルロース繊維の合計重量が、ファスナーを構成する部材の合計重量に対して51重量%以上である。
本発明は別の一側面において、本発明に係るファスナーを備えた物品である。
本発明によれば、紙としてリサイクル可能であり、環境に配慮した紙製ファスナーが提供される。
本発明の第一の実施形態に係るスライドファスナーの正面図である。 図1のX−X’線断面図である。 本発明の第二の実施形態に係るスライドファスナーの正面図である。 図3のY−Y’線断面図である。 本発明の第二の実施形態の変形例に係る図3のY−Y’線に相当する断面図である。 本発明の第三の実施形態に係るスナップファスナーの部分斜視図である。 本発明に係る紙製のスライドファスナーを紙製のバッグの開閉部に取り付けた例である。 図7のZ−Z’線断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明は、テープ部材と、当該テープ部材に射出成形によって取り付けられた係合素子とを備えた任意のファスナーを包含し、特定構造のファスナーに限定されるものではないが、典型例としては、スライドファスナーやスナップファスナーが挙げられる。スライドファスナーの場合は、一対の長尺テープがテープ部材に相当し、各テープの一側縁に沿って取り付けられるファスナーの噛合部分である多数のエレメントが係合素子に相当する。スライドファスナーは更に、エレメントを噛合及び分離することによりファスナーの開閉を制御するスライダーを備えるのが一般的である。スナップファスナーの場合は、雄部材及び雌部材が係合素子に相当し、雄部材及び雌部材がそれぞれ取り付けられているファスナーテープがテープ部材に相当する。
テープ部材及び係合素子を備えたファスナーを紙としてリサイクルするためには、テープ部材及び係合素子に含まれるセルロース繊維の合計重量がテープ部材及び係合素子の合計重量に対して51重量%以上、好ましくは60重量%以上であることが望まれる。従って、テープ部材及び係合素子を構成する材料組成は、このことを考慮して選定すべきである。例えば、係合素子は応力やスライダーや外部との摩擦などが使用時に加わり、テープ部材に比べて強度の要求が高い。そこで、本発明の好ましい実施形態においては、テープ部材よりも強度を強くするために、ポリオレフィン及び/又はデンプンを含有した材料を係合素子に使用しながら、テープ部材及び係合素子の合計重量に対するセルロース繊維の含有量をリサイクル性が確保できる程度に制御するということが考えられる。
このような観点に立って、まず、本発明に係るテープ部材の実施形態について説明する。テープ部材は係合素子を固定すると共に、物品の本体部分に縫合や糊付け、糊以外の接着剤などによって連結される部材である。紙としてのリサイクルの観点からは、物品への本体部分への連結は糊付けが好ましい。ここで、糊とは、米や正麩などのデンプン質から製したデンプンを主成分とする接着剤を指す。テープ部材は、本発明では所定の成分組成をもつ紙を材料とする。
本発明に係るテープ部材は一実施形態において、植物繊維を膠着させて製造した一般的な紙を材料とすることができる。製紙プロセスは公知であり、例えば、木材、木綿、亜麻、麻、藁、三椏(みつまた)、楮(こうぞ)等より得られる木材若しくは非木材パルプ、又は、使用済み新聞紙、雑誌、段ボール等の紙類、板紙、裁断屑紙、製紙工程で発生する破紙、損紙、落とし紙、使用済み廃紙等のような古紙パルプ、又は、これらを混合したものを得るパルプ工程と、水中に分散させたパルプを均一なシート状に形成し、乾燥する抄紙工程とを経て製造することができる。なお、以下の説明で、「紙成分」と「セルロース繊維」は交換可能に使用される。
テープ部材を構成する紙中のセルロース繊維は紙としてのリサイクルを可能にする上では必須であるため、含有量が少なすぎると紙としてのリサイクル性が低くなるので、セルロース繊維は80重量%以上とすることが好ましく、90重量%以上とすることがより好ましく、また、この場合、残りの部分にデンプンを含有するようにもできる。セルロース繊維を100重量%とすることが更により好ましい。
テープ部材は上記成分組成を有する紙を加工せずにそのまま使用することもできるが、強度や耐久性の観点から、上記紙をスリッターなどで細幅に裁断し、得られた細長い紙を撚って糸にしたもの(以下、「紙糸」という。)をシート状に編製又は織製することにより製造することが好ましい。例えば、マニラ麻を原料とした紙糸の場合、マニラ麻を伐採し、葉鞘部分を裂いて繊維を取り出す採繊工程と、細かく裁断した麻の繊維を巨大な釜で蒸し、パルプを製造するパルプ工程と、パルプを抄紙機にかけて紙の状態にする抄紙工程と、紙をスリッターで細かく裁断するスリット工程と、細いテープ上の紙をこより状に撚って糸を形成していく撚糸工程とを経て製造することができる。紙糸としては、例えば、王子ファイバー株式会社の天然紙糸繊維OJO+(登録商標)が使用できる。
本発明に係るテープ部材を構成する紙には、紙としてリサイクル可能な範囲である事を条件として、各種の公知の添加剤を添加することができる。例えば、製紙用助剤として知られている各種の澱粉類、ポリアクリルアミド、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミン、ポリエチレンイミン、植物ガム、ポリビニルアルコール、ラテックス、ポリエチレンオキサイド、親水性架橋ポリマー粒子分散物及びこれらの誘導体あるいは変成物等の各種化合物を適宜添加することができる。酸化防止剤、滑剤、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の抄紙用内添剤を適宜添加することもできる。更には、硫酸バンド、塩化アルミニウム、アルミン酸ソーダ、塩基性塩化アルミニウム、塩基性ポリ水酸化アルミニウム等の塩基性アルミニウム化合物や、水に易分解性のアルミナゾル等の水溶性アルミニウム化合物、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の多価金属化合物、シリカゾル等の製紙用内添助剤を適宜添加することもできる。
次に係合素子の実施形態について説明する。係合素子は噛合や嵌合などの係合によって係合素子同士を結合したり、係合を開放することによって分離したりする機能を有し、テープ部材に取り付けられて複数配列されるのが一般的である。係合素子は、典型的には射出成形によってテープ部材に取り付けられる。
本発明に係る係合素子は一実施形態において、セルロース繊維、ポリオレフィン系樹脂及びデンプンを含有する射出成形物として提供することができる。ポリオレフィン系樹脂としては、ペレット状にしたものを紙と混合して射出成形可能な材料が好ましく、例えばポリエチレンやポリプロピレンが挙げられる。ポリオレフィンは異なる材料を混合して使用することもできる。
本発明に係る係合素子の典型的な実施形態においては、前記係合素子は25〜100重量%のセルロース繊維と、0〜75重量%のポリオレフィンと、0〜30重量%のデンプンとを含有し、これら3種類の材料の合計重量が、係合素子の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物である。係合素子中のセルロース繊維は紙としてのリサイクルを可能にする上では必須であるため、25〜100重量%としている。ポリオレフィン及びデンプンは任意成分であるが、強度及び耐久性の向上を目的として添加することができる。ポリオレフィンは強度及び耐久性の観点でデンプンよりも優れているが、化石燃料を材料とする点でデンプンよりも環境保護の観点では劣る。従って、両者の使用量は当該事情を比較考量して決定すればよい。リサイクル性と強度及び耐久性とのバランスを考慮すると、ポリオレフィン及びデンプンは合計で10重量%以上含有することが好ましく、20重量%以上含有することがより好ましい。デンプンの許容量がポリオレフィンよりも少ないのは、デンプンは多く含有させ過ぎると係合素子が逆に脆くなりやすいためである。
本発明に係る係合素子の別の典型的な実施形態においては、係合素子は51〜100重量%のセルロース繊維と、0〜49重量%のポリオレフィンと、0〜30重量%のデンプンとを含有し、これら3種類の材料の合計重量が、係合素子の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物である。本実施形態は係合素子の紙としてのリサイクル特性を重視した配合となっている。強度及び耐久性の観点からは、ポリオレフィン及びデンプンは合計で10重量%以上含有することが好ましく、20重量%以上含有することがより好ましい。
本発明に係る係合素子の更に別の典型的な実施形態においては、係合素子はデンプンを含有せず、セルロース繊維を35〜70重量%、ポリオレフィンを30〜65重量%含有し、セルロース繊維及びポリオレフィンの合計重量が係合素子の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物である。本実施形態は強度及び耐久性を重視した配合である。リサイクル特性と強度及び耐久性とのバランスを考慮して、セルロース繊維を45〜65重量%、ポリオレフィンを35〜55重量%とすることもできる。
本発明に係る係合素子の更に別の典型的な実施形態においては、係合素子は、ポリオレフィンを含有せず、セルロース繊維を70〜90重量%、デンプンを10〜30重量%含有し、セルロース繊維及びデンプンの合計重量が係合素子の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物である。本実施形態は環境保護を重視した配合である。リサイクル特性と強度及び耐久性とのバランスを考慮して、セルロース繊維を75〜85重量%、デンプンを15〜25重量%とすることもできる。
上記の実施形態においては、セルロース繊維、ポリオレフィン及びデンプンは本発明に係る係合素子の主成分であり、これら3種類の材料の合計重量が係合素子の重量に対して90重量%以上を占めることが典型的であるが、95重量%以上を占めることもでき、100重量%を占めることも可能である。
係合素子は公知の射出成形技術を用いて製造することができる。具体的には、木材、木綿、亜麻、麻、藁、三椏(みつまた)、及び楮(こうぞ)等より得られる木材若しくは非木材パルプ、又は、使用済み新聞紙、雑誌、段ボール等の紙類、板紙、裁断屑紙、製紙工程で発生する破紙、損紙、落とし紙、使用済み廃紙等のような古紙パルプ、又はこれらを混合したものと、所定量のポリオレフィンのペレットの材料とを一緒に射出成形機内で加熱しながら混練し、射出成形金型に充填することで製造することができる。デンプンを含有する場合には水も一緒に混練し、射出成形後に水分を除去するために乾燥する方法(パルプ射出成形)を採用することが好ましい。
本発明に係る係合素子を構成する射出成形物には、上記の組成条件を満たす事を条件として、各種の公知の添加剤を添加することができる。添加剤としては、テープ部材の箇所で例示したものと同様の添加剤を使用することができる。酸化防止剤や滑剤を添加することもできる。
次にスライダーの実施形態について説明する。スライダーはスライドファスナーにおいて係合素子を噛合及び分離することによりスライドファスナーの開閉を行う部品であり、典型的には亜鉛などのダイキャストによって製造可能である。スライダー自体はファスナーから比較的容易に取り外すことができるので、従来と同様に金属や合成樹脂で製造しても構わないが、リサイクル性を高める上では、紙成分を材料とすることが好ましい。従って、本発明の一実施形態においては、係合素子を形成する材料と同様の材料で、スライダーを射出成形して提供することができる。スライダーを構成する射出成形物の組成は係合素子と同一にしてもよいし、係合素子と異なる組成とすることもできる。異なる組成とする方が、スライダーと係合素子の間の摩擦抵抗が少なくなり、摺動性が良くなるために好ましい。
一例においては、スライダーは25〜100重量%のセルロース繊維と、0〜75重量%のポリオレフィンと、0〜30重量%のデンプンとを含有し、これら3種類の材料の合計重量が、スライダーの重量に対して90重量%以上を占める射出成形物とすることができる。リサイクル性と強度及び耐久性とのバランスを考慮すると、係合素子と同様に、ポリオレフィン及びデンプンは合計で10重量%以上含有することが好ましく、20重量%以上含有することがより好ましい。但し、強度や耐久性を求めず、環境負荷の低減を最重要視する場合はポリオレフィン及びデンプンを何れも含有しないスライダーとすることも可能である。
また、別の一例においては、スライダーはデンプンを含有せず、セルロース繊維を35〜70重量%、ポリオレフィンを30〜65重量%含有し、セルロース繊維及びポリオレフィンの合計重量がスライダーの重量に対して90重量%以上を占める射出成形物とすることができる。これは、摺動部品であるスライダーには強度及び耐久性が要求されることを考慮した配合である。スライダーは、係合素子と同様に、公知の射出成形技術を用いて製造することができる。なお、スライダーの操作に使用する引手は、セルロース繊維とポリオレフィンとを含有する材料で形成することもできるが、紙製とすることが好ましいため、上記紙糸を束ねて紐としたものも使用できる。
その他、ファスナーを構成する部材についても、テープ部材又は係合素子と同様の材料で構成されることができる。例えば、スライダーに取り付けられる引き手を、テープ部材の項目で述べたのと同様の成分組成を有する紙を材料とすることができる。スライドファスナーにおいて、エレメントの取り付け強度確保の為にテープの長手方向の端縁に沿って設けられることの多い芯紐の他、スライダーの脱落防止のための上止具や下止具についても同様である。
ファスナーのリサイクル性の観点からは、テープ部材、係合素子及びスライダーに含まれるセルロース繊維の合計重量がテープ部材、係合素子及びスライダーの合計重量に対して51重量%以上であることが好ましく、60重量%以上であることがより好ましい。更には、ファスナーを構成するすべての部材に含まれるセルロース繊維の合計重量が、ファスナーを構成する部材(例えば、テープ部材、係合素子、スライダー、上止具、下止具、引き手など)の合計重量に対して51重量%以上であることが好ましく、60重量%以上であることがより好ましい。
<ファスナーの第一の実施形態>
図1には、本発明の第一の実施形態に係るスライドファスナー100の正面図が示されている。スライドファスナー100は、断面視膨大状の芯紐114を有する一対のファスナーテープ112、一対のファスナーエレメント108の列、引手取付部118を備えたスライダー104、引手102、上止具106、及び下止具110によって構成されている。ファスナーエレメント108の列は芯紐114上に射出成形される。本明細書では、スライダーがエレメント列を噛合させるように摺動する向きを上方とし、エレメント列を分離させるように摺動する向きを下方とする。なお、各ファスナーテープ112にファスナーエレメント108の列が取り付けられた状態のものをファスナーストリンガーと呼ぶ。また、各ファスナーストリンガーが対になったものをファスナーチェンと呼ぶ。また、上下方向に垂直でファスナーテープの面に水平な方向を幅方向とする。
ファスナーテープ112は、図1中の部分拡大図で示すように、本発明に係る上述した成分組成を有する(例えば、セルロース繊維100重量%)紙を材料とした紙糸116を用いて織成又は編成されており、その長手方向の端縁に沿って、芯紐114が形成されている。芯紐114は例えば、セルロース繊維100重量%の紙糸を複数本まとめた状態でファスナーテープ112の端縁に織り込み或いは編み込むことにより形成することができる。芯紐114には、噛合及び分離可能な複数のファスナーエレメント108から構成されるファスナーエレメント列が射出成形によって取り付けられている。ファスナーエレメント108は例えば、セルロース繊維51重量%、ポリプロピレン49重量%を含有する。
図2には図1のX−X’線断面図が描かれている。ファスナーエレメント108は、ファスナーテープ112の端縁に形成された芯紐114の全体を表裏から挟持するように射出成形されている。点線104はスライダーを仮想線にて示す。
スライダー104は内部にファスナーエレメント108の列を嵌挿しながら摺動することで、一対のファスナーエレメント108の列を噛合及び分離することができる。スライダー104は引手取付部118も含めて、例えば、セルロース繊維51重量%、ポリプロピレン49重量%を含有する射出成形物である。上止具106は、ファスナーエレメント108の列の上端に連接してファスナーテープの端縁に芯紐114をファスナーテープの表裏から挟持するように射出成形されている。ファスナーエレメント108の列の下端には、各ファスナーストリンガーの対向する両側縁を加締め固定した下止具110が形成されている。上止具106および下止具110は、ファスナーエレメントと同様の例えば、セルロース繊維51重量%、ポリプロピレン49重量%を含有する射出成形物である。また、図1に示す下止具はファスナーチェンの下側が分離不能なように構成されているが、各ファスナーストリンガーを分離することができる開離嵌挿具が取り付けられていても良い。また、前記スライダー104に加えて、もう一つスライダーを取り付け、そのスライダーがファスナーストリンガーの下方からファスナーを開く逆開きタイプの開離嵌挿具が取り付けられてもよい。
本第一実施形態の1メートル当たりのファスナーストリンガーにおいて、ファスナーテープとファスナーエレメント(係合素子)との比率がファスナーテープ44重量%、ファスナーエレメント56重量%であり、ファスナーエレメントのセルロース繊維が51重量%、ポリオレフィン(ポリプロピレン)が49重量%含有する材料を使用した場合には、ファスナーストリンガー全体としてセルロース繊維が73重量%、ポリオレフィンが27重量%含有することになり、紙としてリサイクル可能である。
また、同じファスナーテープで、ファスナーエレメントにセルロース繊維を70重量%、ポリオレフィン(ポリプロピレン)を30重量%含有する材料を使用した場合には、ファスナーストリンガー全体として、セルロース繊維が83重量%、ポリオレフィンが17重量%含有することになり、紙としてのリサイクル性が向上する。さらに、同じファスナーテープで、ファスナーエレメントにセルロース繊維が35重量%、ポリオレフィン(ポリプロピレン)が65重量%含有する材料を使用した場合には、ファスナーストリンガー全体として、セルロース繊維が64重量%、ポリオレフィンが36重量%含有することになり、紙としてリサイクル可能で、かつ強度のあるファスナーエレメントとできる。
上止具106及び下止具110はなくても、ファスナー部材の取り付けを工夫すること、例えば、ファスナーエレメント列の上端および下端のファスナーテープを折り返して、その状態で衣服などに縫い付けることによりスライダー104の脱落を防止することは可能である。
スライダー104の表板に上下方向に架設されている引手取付部118は、引手取付部具118とスライダー104の表板が形成するリング部を利用して紐状の引手102が取り付けられている。当該引手102はファスナーテープ112と同一成分組成を有する紙を丸めて紐を作り、前記リング部にこの紐を通して環状に結ぶことによりできている。
ただし、スライダー104はファスナーエレメント108と接触するため、両者が全く同じ材質であると、スライダー104の摺動時に大きな摩擦となり、摺動がしにくくなるので、ファスナーエレメント108と異なる材質を使用することが考えられる。その際、スライダー自体も紙としてリサイクル可能である方が望ましいため、例えばスライダーの材質にはセルロース繊維が51%、ポリオレフィンが49%含有する材料が好ましい。その際、ファスナーエレメントの材質には例えば、セルロース繊維が45重量%、ポリオレフィンが55重量%として、スライダーよりも強度のあるようにすることもできる。
<ファスナーの第二の実施形態>
図3には、本発明の第二の実施形態に係るスライドファスナー200の正面図が示されている。スライドファスナー200は一対のファスナーテープ212、そのファスナーテープ212の対向する端縁部に沿って取り付けられる一対のファスナーエレメント208の列、引手取付部218を備えたスライダー204、引手202、上止具206、及び下止具210によって構成されている。
ファスナーテープ212は、例えばセルロース繊維100重量%を含有する紙をそのまま用いており、図3中の部分拡大図で示すように繊維状物質であるセルロース繊維216が絡まった状態にある。したがって、第一の実施形態では、ファスナーテープの端縁部に断面視膨大状の芯紐114を有していたが、第二の実施形態のファスナーテープは、芯紐は有さず、平坦な紙である。ファスナーテープ212の長手方向の端縁には、噛合及び分離可能な複数のファスナーエレメント208から構成されるファスナーエレメント列が、ファスナーテープ212を表裏から挟持するようにパルプ射出成形によって取り付けられている。ファスナーエレメント208は例えばセルロース繊維100重量%を含有しており、表面にはセルロース繊維が絡まった状態で存在している。なお、ここで述べている組成は一例であり、それに限定されるものではない。例えば、セルロース繊維60重量%、でん粉30重量%、ポリビニルアルコール10重量%のファスナーエレメントが使用できる。
図4には、図3のY−Y’線断面図が示されており、図4中の部分拡大図に示すように、エレメント208とファスナーテープ212との界面には互いのセルロース繊維が絡み合うことで引っ張りに対する抵抗力が生まれている。また、上止具206および下止具210も前記ファスナーエレメント208と同じ材料を使用しているので、上止具206、下止具210とファスナーテープ212との界面には、互いのセルロース繊維が絡み合っている。また、スライダー204もファスナーエレメント208と同じ材料を使用して成形することができる。この例によると、図3に表されるスライドファスナー200は、引手202も含めて全てがセルロース繊維で形成されるため、環境負荷がより低減されるので好ましい。
ただし、スライダー204はファスナーエレメント208と接触するため、両者が全く同じ材質であると、スライダー204の摺動時に大きな摩擦となり、摺動がしにくくなるので、ファスナーエレメント208と異なる材質を使用すること、例えば第一の実施形態に記載のような、セルロース繊維とポリオレフィンとを混合した材料を使用することも考えられる。これにより、スライダー自体の強度も向上する。
図5には、第二の実施形態の変形例であり、図3のY一Y’線断面図と同様のスライドファスナーの断面図が示されている。ファスナーテープ212は、例えばセルロース繊維100重量%を含有する紙をそのまま用いており、ファスナーエレメント208は例えばセルロース繊維100重量%を含有しており、それぞれの表面にはセルロース繊維が絡まった状態で存在しているのは第二の実施形態と同様である。
当該変形例においては、ファスナーテープ212の長手方向の端縁には、噛合及び分離可能な複数のファスナーエレメント208から構成されるファスナーエレメント列が、ファスナーテープ212の表面側(一面側)にパルプ射出成形によって取り付けられている。当該変形例においては、ファスナーエレメント208はファスナーテープ212の表面側(一面側)及び端面側のみに形成され、裏面側(他面側)には形成されていないが、ファスナーエレメント208とファスナーテープ212との界面には互いのセルロース繊維が絡み合うことで引張りに対する抵抗力が生まれており、実用的な結合力を得ることができる。
<ファスナーの第三の実施形態>
図6には、本発明の第三の実施形態に係るスナップファスナー300の斜視図が示されている。スナップファスナー300は表裏一対のファスナーテープ306、及び各ファスナーテープ306に射出成形された係合素子であるスナップエレメント(雄部材304及び雌部材302)で構成される。雄部材304は、一方のファスナーテープ306上に設けられた円板状の基板304bと、基板304b上に突設され、基板304bよりも小さい直径をもつ同軸円筒状の首部304cと、首部304cの先端に設けられ、首部304cよりも大きい直径をもつ同軸円板状の係合頭部304aとを有する。雌部材302は、他方のファスナー306上に設けられた円板上の基板302cと、基板302cの外周に突設された壁302bと、基板302cの中心に穿設された係合孔部302aとを有する。係合頭部304aと係合孔部302aの嵌合及び脱離によって、スナップファスナーの開閉動作が行われる。
ファスナーテープ306は例えばセルロース繊維100重量%で、第一の実施形態において記載した紙糸を使用して織成、編成したファスナーテープとする、または第二の実施形態において記載した紙をそのまま使用したファスナーテープとできる。スナップエレメント(雄部材304及び雌部材302)は例えばセルロース繊維35〜70重量%、ポリプロピレン30〜65重量%を含有する射出成形物である。
紙糸を使用したファスナーテープ306にスナップエレメント304、302を射出成形するには、射出成形用の上型と下型の間にファスナーテープ306を挟んで、その状態で材料を射出して、ファスナーテープ306の表裏面に射出成形すればよい。表裏面に成形されたスナップエレメント304、302は、織成又は編成の組織の間を通って表裏で連結される。また、紙をそのまま使用したファスナーテープ306にスナップエレメント304、302を射出成形技術にて成形する場合でも、射出成形用の上型と下型の間にファスナーテープ306を挟んで、その状態で材料を射出して、ファスナーテープ306の表裏面に射出成形すればよい。表裏面に成形されたスナップエレメントとの界面には、互いのセルロース繊維が絡み合っている。射出成形の場合には、その界面においてセルロース繊維同士が絡み合うことで、一体化しているので、スナップエレメント304、302はファスナーテープ306の表裏にわたって形成されている必要はない。そのため、ファスナーテープ306の表裏面のうち、スナップエレメント304、302が互いに対面する側のみにスナップエレメントを304、302形成することができ、その反対面側には形成されなくてもよい。
<紙製物品への適用例>
図7には、本発明に係る紙製のスライドファスナー402、404を紙製のバッグ400の開閉部に取り付けた例が示されている。図8は図7中のZ−Z’線断面図が示されている。図8を参照すると、各ファスナーテープ410の一端縁にはファスナーエレメント412がパルプ射出成形によって取り付けられている一方で、各ファスナーテープ410の中央付近から他端縁まで面部分にはバッグ400の本体406が糊付けによって連結されている。糊付け面積は、バッグ400の本体406とファスナーテープ410の接着力を確保する観点から広めにすることが好ましい。そのため、本実施例においてはファスナーテープ410を幅広にしている。例えば、通常衣服等に使用のスライドファスナーのファスナーテープが約20mmであるのに対し、幅広のファスナーテープ410は、その1.5倍〜2倍、つまり30mm〜40mmが好ましい。点線408はスライダーを仮想線にて示す。なお、上記説明のスライドファスナーやスナップファスナーは、バッグに限らず、衣服などにも使用できる。
100 スライドファスナー
102 引手
104 スライダー
106 上止具
108 係合素子(ファスナーエレメント)
110 下止具
112 テープ部材(ファスナーテープ)
114 芯紐
116 紙糸
118 引手取付部
200 スライドファスナー
202 引手
204 スライダー
206 上止具
208 係合素子(ファスナーエレメント)
210 下止具
212 テープ部材(ファスナーテープ)
216 セルロース繊維
218 引手取付部
300 スナップファスナー
302 係合素子(スナップエレメントの雌部材)
304 係合素子(スナップエレメントの雄部材)
306 テープ部材(ファスナーテープ)
400 バッグ
402 スライドファスナー
404 スライドファスナー
410 テープ部材(ファスナーテープ)
412 係合素子(ファスナーエレメント)

Claims (11)

  1. テープ部材(112、212、306、410)と、前記テープ部材(112、212、306、410)に取り付けられた係合素子(108、208、302、304、412)とを備えたファスナー(100、200、300、402、404)であり、前記テープ部材(112、212、306、410)及び前記係合素子(108、208、302、304、412)に含まれるセルロース繊維の合計重量が前記テープ部材(112、212、306、410)及び前記係合素子(108、208、302、304、412)の合計重量に対して51〜100重量%であり、
    当該ファスナーが、スライダー(104、204)を更に備えたスライドファスナーであり、前記スライダー(104、204)は、25〜100重量%のセルロース繊維と、0〜75重量%のポリオレフィンと、0〜30重量%のデンプンとを含有し、セルロース繊維の重量、若しくはセルロース繊維とポリオレフィン及び/又はデンプンの合計重量が、前記スライダー(104、204)の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物であるファスナー。
  2. テープ部材(112、212、306、410)と、前記テープ部材(112、212、306、410)に取り付けられた係合素子(108、208、302、304、412)とを備えたファスナー(100、200、300、402、404)であり、前記テープ部材(112、212、306、410)及び前記係合素子(108、208、302、304、412)に含まれるセルロース繊維の合計重量が前記テープ部材(112、212、306、410)及び前記係合素子(108、208、302、304、412)の合計重量に対して51〜100重量%であり、
    前記テープ部材(112、212、306、410)は、セルロース繊維を80重量%以上含有する紙糸を材料として織成又は編成され、前記係合素子(108、208、302、304、412)は、25〜100重量%のセルロース繊維と、0〜75重量%のポリオレフィンと、0〜30重量%のデンプンとを含有し、セルロース繊維の重量、若しくはセルロース繊維とポリオレフィン及び/又はデンプンの合計重量が、前記係合素子(108、208、302、304、412)の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物であるファスナー。
  3. 前記係合素子(108、208、302、304、412)は、デンプンを含有せず、セルロース繊維を35〜70重量%、ポリオレフィンを30〜65重量%含有する射出成形物である請求項2に記載のファスナー。
  4. 前記係合素子(108、208、302、304、412)は、ポリオレフィンを含有せず、セルロース繊維を70〜90重量%、デンプンを10〜30重量%含有する射出成形物である請求項2に記載のファスナー。
  5. 当該ファスナーがスライダー(104、204)を備えたスライドファスナーであり、前記スライダー(104、204)は25〜100重量%のセルロース繊維と、0〜75重量%のポリオレフィンと、0〜30重量%のデンプンとを含有し、セルロース繊維の重量、若しくはセルロース繊維とポリオレフィン及び/又はデンプンの合計重量が、前記スライダー(104、204)の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物である請求項に記載のファスナー。
  6. 当該ファスナーがスライダー(104、204)を備えたスライドファスナーであり、前記係合素子(108、208、302、304、412)は、デンプンを含有せず、35〜70重量%のセルロース繊維と、30〜65重量%のポリオレフィンを含有し、セルロース繊維及びポリオレフィンの合計重量が、前記係合素子(108、208、302、304、412)の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物であり、前記スライダー(104、204)は、前記係合素子(108、208、302、304、412)と同じ組成の射出成形物である請求項1又は5に記載のファスナー。
  7. 当該ファスナーがスライダー(104、204)を備えたスライドファスナーであり、前記係合素子(108、208、302、304、412)は、デンプンを含有せず、35〜70重量%のセルロース繊維と、30〜65重量%のポリオレフィンを含有し、セルロース繊維及びポリオレフィンの合計重量が、前記係合素子(108、208、302、304、412)の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物であり、前記スライダー(104、204)は、前記係合素子(108、208、302、304、412)と異なる組成の射出成形物である請求項1又は5に記載のファスナー。
  8. 当該ファスナーが、スライダー(104、204)を備えたスライドファスナーであり、前記スライダー(104、204)は、25〜100重量%のセルロース繊維と、0〜75重量%のポリオレフィンと、0〜30重量%のデンプンとを含有し、セルロース繊維の重量、若しくはセルロース繊維とポリオレフィン及び/又はデンプンの合計重量が、前記スライダー(104、204)の重量に対して90重量%以上を占める射出成形物である請求項4に記載のファスナー。
  9. 前記テープ部材(112、212、306、410)、前記係合素子(108、208、302、304、412)及び前記スライダー(104、204)に含まれるセルロース繊維の合計重量が前記テープ部材(112、212、306、410)、前記係合素子(108、208、302、304、412)及び前記スライダー(104、204)の合計重量に対して51重量%以上である請求項5〜の何れか一項に記載のファスナー。
  10. 当該ファスナーを構成するすべての部材に含まれるセルロース繊維の合計重量が、当該ファスナーを構成する部材の合計重量に対して51重量%以上である請求項1〜の何れか一項に記載のファスナー。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載のファスナーを備えた物品。
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