JP5602512B2 - 密閉空間作業システム - Google Patents

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Description

本発明は、細胞操作等に用いられるアイソレータを一例とするグローブボックス、グローブボックスを備えた密閉空間作業システム、及びこれらの制御プログラムに関する。また、これらグローブボックスや密閉空間作業システムで用いられるグローブ装着検知装置、及び作業機器に関する。
グローブボックスは密閉された作業空間を形成するケースに、このケース内の作業空間に向かって延びる形で設けられたグローブや、作業空間を見るための窓部を備えている。作業者はグローブボックスのグローブに手を挿入して装着し、窓部からケース内の作業空間を見ながら作業を行う。
グローブボックスの一例として、細胞の培養や処置、観察にかかる作業など(以下、細胞操作等と呼ぶ)を実施するための装置であるアイソレータがある。アイソレータは無菌環境にある密閉された作業空間をケース内に形成している。そして、アイソレータにはその作業空間における細胞操作等に使用するための作業機器を作業空間に備えているものがある。
このようにケース内の作業空間に向かって延びる形で設けられたグローブを備えた装置の一例を特許文献1に見ることができる。特許文献1に記載されたグローブボックスはガラスなどからなる透明板で周囲を覆うことで形成した作業空間部と、この作業空間部で作業を行うためのグローブと、作業空間部に隣接して設けた作業対象となるアンプルが収容された凍結保存容器とが備えられている。さらにこのグローブボックスの作業空間部にはアンプル収納具をハンドリングするための自動ハンドリングロボットが作業機器として備えられている。
特開2009−190163号公報
アイソレータを使用する際、アイソレータ内の作業空間で細胞操作等に使用する培養容器を保持している作業機器(例えば細胞操作機器と呼ぶ)を動作させながら、作業者がグローブを用いて作業を行う場合がある。このとき、動作中の作業機器と作業者の手とが接触して培養容器等が落下、転倒する可能性がある。したがって、作業機器の動作の停止や減速を行わなければならない。このためには、作業機器本体やアイソレータ前面等に設けた入力装置を操作する必要があり、操作に煩わしさがあるとともに操作ミスを行う虞がある。これに関して、特許文献1に記載されたグローブボックスでは自動ハンドリングロボットの入力装置がグローブボックスの外部に別途用意されている。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、作業機器が設けられ密閉された作業空間で作業者がグローブを用いて作業を行う場合に、煩雑さを低減させることが可能なグローブボックス、密閉空間作業システム、制御プログラム、グローブ装着検知装置、及び作業機器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明のグローブボックスは、少なくとも壁面により密閉された作業空間を形成するケースと、前記ケース壁面から前記作業空間に向かって延びる形で設けられ、前記作業空間で作業を行うためのグローブと、前記グローブへの作業者の手の装着状態を検知するグローブ装着状態検知部と、前記グローブ装着状態検知部からの装着情報を、前記装着情報に基づき前記作業空間に設けられた前記作業空間で作業を行うために使用される作業機器を制御する制御部に繋がる装着信号受信部へ送信する装着信号送信部と、を備える。
この構成によれば、グローブに対する作業者の手の挿入が検知され、その検知情報に基づいて作業機器が制御されるので、作業者がグローブに手を挿入するときの、作業機器の動作に対する入力操作の煩わしさや操作ミスが低減される。なお、グローブ装着状態検知部からの上記「装着情報」はグローブへの手の装着時における手の有無の情報や、装着有無の判別結果による指令の情報などを意味する。
また、上記構成のグローブボックスにおいて、前記グローブを複数備え、前記グローブ装着状態検知部は、前記複数のグローブ各々に対する装着状態を区別して検知し、前記制御部は、前記グローブ装着状態検知部からの前記複数のグローブに対する区別された情報に基づき各々異なる方法で前記作業機器を制御しても良い。
この構成によれば、複数のグローブ各々に対する作業者の手の挿入が検知されるので、手が挿入されたグローブ各々に対応した動作が作業機器で実行され、作業の煩雑さが一層低減される。
また、上記構成のグローブボックスにおいて、前記制御部は、前記グローブ装着状態検知部からの情報に基づき前記作業機器の駆動部の駆動動作を減速または停止しても良い。
この構成によれば、作業機器と作業者の手とが接触する可能性が低減されるので、作業の煩雑さ低減に加え、例えば培養容器等が落下、転倒する可能性も低減される。なお、「駆動部の駆動動作」とは培養容器を搬送する搬送動作や、蓋や扉などの開閉部の開閉動作などを意味する。
また、上記構成のグローブボックスにおいて、前記複数のグローブは、各々前記作業機器に対する遠近が予め設定され、前記制御部は、前記作業機器に対して近い領域の前記グローブへの作業者の手の挿入検知情報に基づき前記作業機器の駆動部の駆動動作を減速または停止させ、前記作業機器に対して遠い領域の前記グローブへの作業者の手の挿入検知情報に基づき前記作業機器の駆動部の駆動動作を継続または前記作業機器に対して近い領域の前記グローブのときより小さい度合いで減速させても良い。
この構成によれば、複数のグローブについて各々作業機器に対する遠近が設定され、その遠近に対応して作業機器が制御されるので、作業機器に対して比較的近いグローブを使用するときは例えば作業機器と作業者の手とが接触する可能性が低減される、作業機器に対して比較的遠いグローブを使用するときは例えば作業機器を用いた作業の効率の低下が抑制される。
また、上記構成のグローブボックスにおいて、前記制御部は、前記グローブ装着状態検知部からの情報に基づき前記作業機器の駆動部の駆動動作を開始または加速させても良い。
この構成によれば、例えば培養容器等を作業し易い位置に移動させることで、作業空間における作業が円滑に進み、作業の煩雑さが一層低減される。なお、「駆動部の駆動動作」とは培養容器を搬送する搬送動作や、蓋や扉などの開閉部の開閉動作などを意味する。
また、上記構成のグローブボックスにおいて、前記作業機器が、前記ケースの前記作業空間に一体として構成されていても良い。
この構成によれば、作業の煩雑さ低減に加え、作業機器の制御がし易くなったり、グローブボックスと作業機器とを連係動作させたりできる。さらに、作業機器の位置が固定できたり、作業機器自体の転倒が回避できたりする。
また、上記の課題を解決するため、本発明の密閉空間作業システムは、少なくとも壁面により密閉された作業空間を形成するケースと、前記ケース壁面から前記作業空間に向かって延びる形で設けられ、前記作業空間で作業を行うためのグローブと、が設けられたグローブボックスと、前記グローブへの作業者の手の装着状態を検知するグローブ装着状態検知装置と、前記グローブ装着状態検知部からの装着情報を、前記装着情報に基づき前記作業空間に設けられた前記作業空間で作業を行うために使用される作業機器を制御する制御部に繋がる装着信号受信部へ送信する装着信号送信部と、を備える。
この構成によれば、グローブに対する作業者の手の挿入が検知され、その検知情報に基づいて作業機器が制御されるので、作業者がグローブに手を挿入するときの、作業機器の動作に対する入力操作の煩わしさや操作ミスが低減される。なお、グローブ装着状態検知装置はグローブボックスの外部にあり、この「外部にある」とはグローブボックスの構成に含まれないことを意味する。また、グローブ装着状態検知装置がグローブボックスに対して後付けすることによりグローブボックスの構成要件となる場合も「外部」に含まれる。
また、上記の課題を解決するため、本発明の制御プログラムは、コンピュータに、作業空間に向かって延びる形で設けられた前記作業空間で作業を行うためのグローブへの作業者の手の装着状態を検知するグローブ装着状態検知処理と、前記グローブ装着状態検知処理で検知されたグローブ装着情報に基づき前記グローブへの作業者の手の装着状態を判定するグローブ装着判定処理と、前記グローブ装着判定処理で判定された前記グローブへの作業者の手の装着状態に基づいて前記作業空間で作業を行うために使用される作業機器を制御する制御処理と、を実行させる。
このプログラムによれば、グローブに対する作業者の手の挿入が検知され、その検知情報に基づいて作業機器が制御されるので、作業者がグローブに手を挿入するときの、作業機器の動作に対する入力操作の煩わしさや操作ミスが低減される。
また、上記の課題を解決するため、本発明のグローブ装着状態検知装置は、作業空間を形成するケースの前記作業空間に向かって延びる形で設けられた前記作業空間で作業を行うためのグローブに対する作業者の手の装着状態を検知し、前記作業空間内の作業機器へ装着情報を送信し制御する。
この構成によれば、グローブに対する作業者の手の挿入が検知され、その検知情報に基づいて作業機器が制御されるので、作業者がグローブに手を挿入するときの、作業機器の動作に対する入力操作の煩わしさや操作ミスが低減される。
また、上記の課題を解決するため、本発明の作業機器は、前記作業空間で作業を行うために前記作業空間に設けられ、上記グローブ装着状態検知装置からの装着情報または制御する情報に基づき駆動部の駆動動作を開始または停止または減速または加速させる制御を実行しても良い。
この構成によれば、グローブ装着状態検知装置からの検知情報に基づいて作業機器が制御されるので、作業者がグローブに手を挿入するときの、作業機器の動作に対する入力操作の煩わしさや操作ミスが低減される。
本発明の構成によれば、作業機器が設けられ密閉された作業空間で作業者がグローブを用いて作業を行う場合に、煩雑さを低減させることが可能なグローブボックス、密閉空間作業システム、制御プログラム、グローブ装着検知装置、及び作業機器を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るグローブボックスの一例としてのアイソレータを示す正面図である。 図1のアイソレータを示す部分断面側面図である。 図1の搬送ロボット及びインキュベータを示す正面図である。 図1のアイソレータの構成を示すブロック図である。 図2の搬送ロボットの搬送動作(容器位置へ移動)を示す説明図である。 図2の搬送ロボットの搬送動作(容器取り出し)を示す説明図である。 図2の搬送ロボットの搬送動作(容器下降、待機)を示す説明図である。 図2と同様のアイソレータを示す部分断面側面図にして、作業者がグローブを装着した状態を示すものである。 図1のアイソレータ内の搬送ロボットによる搬送動作中のグローブ装着に係る動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るグローブボックスの一例としてのアイソレータを示す正面図である。 図10のアイソレータを示す部分断面側面図である。 図10のアイソレータの自動分注機を示す斜視図である。 図10のアイソレータの構成を示すブロック図である。 図12の自動分注機の分注動作を示す説明図である。 図11と同様のアイソレータを示す部分断面側面図にして、作業者がグローブを装着した状態を示すものである。 図10のアイソレータにおけるグローブ装着検知動作を示すフローチャートである。 図10のアイソレータ内の自動分注機におけるグローブ装着に係る動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るグローブボックスの一例としてのアイソレータを示す正面図である。 図18のアイソレータを示す部分断面側面図である。 図18のアイソレータの顕微鏡を示す斜視図である。 図19と同様のアイソレータを示す部分断面側面図にして、作業者がグローブを装着した状態を示すものである。 図20と同様の顕微鏡を示す斜視図にして、作業者がグローブを装着した状態を示すものである。 本発明の第4の実施形態に係る密閉空間作業システムを示す正面図である。 図23の密閉空間作業システムを示す部分断面側面図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図24に基づき説明する。なお、ここでは、本発明のグローブボックスの一例としてアイソレータを掲げて説明するものとする。
(第1の実施形態)
最初に、本発明の第1の実施形態に係るグローブボックスの一例であるアイソレータについて、図1〜図7を用いてその構造を説明する。図1はアイソレータの正面図、図2はアイソレータの部分断面側面図、図3は搬送ロボット及びインキュベータを示す正面図、図4はアイソレータの構成を示すブロック図、図5は搬送ロボットの搬送動作(容器位置へ移動)を示す説明図、図6は搬送ロボットの搬送動作(容器取り出し)を示す説明図、図7は搬送ロボットの搬送動作(容器下降、待機)を示す説明図である。
アイソレータ1は、図1に示すように本体2が主たる骨組みとして構成され、その内部に作業機器である搬送ロボット20が、側面にインキュベータ30が、各々本体2に一体として備えられている。
アイソレータ1は、図1及び図2に示すように本体2の略中央部にケース3を備えている。ケース3は細胞の培養や処置、観察に係る作業を実施するための生物学的及び/または物理学的に密閉された作業空間Sを形成している。ケース3の正面側には正面扉4が開閉可能に設けられている。正面扉4は外から作業空間S内を見るためのガラスなどで構成された窓部4aを備えている。
正面扉4の窓部4aには作業空間Sで作業を行うためのグローブ5が備えられている。グローブ5はケース3の壁面である窓部4aから作業空間Sに向かって延びる形で設けられている。窓部4aに対するグローブ5の取り付け箇所には開口部6が設けられている。作業者は開口部6からグローブ5に手を挿入して装着し、窓部4aから密閉されたケース3内の作業空間Sを見ながら作業空間S内で作業を行う。
そして、グローブ5は、図1に示すように横方向に2個並べて設けられている。第1グローブ5aは窓部4aの搬送ロボット20に対して比較的近い領域に、第2グローブ5bは窓部4aの搬送ロボット20に対して比較的遠い領域に配置されている。
アイソレータ1には、グローブ5に対する開口部6のすぐ下方にあるグローブ装着状態検知部7が一体として備えられている。なお、グローブ装着状態検知部7はオプショナルパーツで後付けしても良い。グローブ装着状態検知部7は第1グローブ5aに対応する第1グローブ装着状態検知部7aと、第2グローブ5bに対応する第2グローブ装着状態検知部7bとが備えられ、2個のグローブ5各々への作業者の手の装着状態を区別して検知している。グローブ装着状態検知部7は光学式センサやカメラ、赤外線センサなどで構成され、グローブ5への作業者の手の装着状態を検知する。グローブ装着状態検知部7の装着情報は装着信号送信部7Sから後述する主制御部40の装着信号受信部40Rに送られる。なお、本発明の説明において、特に限定する必要がある場合を除き、グローブ5及びグローブ装着状態検知部7に対する「a」「b」の識別記号は省略するものとする。
ケース3の上部には気体調整部8が備えられている。気体調整部8には図示しない吸気ファンや排気ファン、HEPAフィルタなどの微粒子捕集フィルタ等が設けられ、ケース3内の生物学的及び/または物理学的に密閉された作業空間Sを無菌環境にしている。
ケース3を正面から見た右側にはパスボックス9が備えられている。パスボックス9には外部と連通する外部扉9a、ケース3内部と連通する内部扉(図示せず)が設けられている。ケース3内を無菌環境にしているときに外部からケース3内に細胞の培養や処置、観察に係る物質、容器を導入する場合、それら物質、容器を一旦パスボックス9に入れて除染処理を行ってからケース3内に導入する必要がある。
パスボックス9の上方にはアイソレータ1の本体2に対する本体入力部10が備えられている。本体入力部10には図示しない表示部や操作パネル、入力キー等が設けられ、アイソレータ1の本体2に対して様々な動作条件を設定したり、動作状態を確認したりすることができる。
搬送ロボット20はケース3内の左側壁近傍に備えられている。搬送ロボット20はケース3の作業空間Sで作業する、すなわち培養容器Xなどの被搬送物をケース3内とインキュベータ30内との間で搬送するために使用される作業機器であって、作業空間Sに一体として構成されている。これにより、アイソレータ1自体と搬送ロボット20とが別体である場合と比較して、コストアップが抑制され、アイソレータ1とインキュベータ30との連携が可能になる。そして、搬送ロボット20は、図3に示す搬送テーブル21、垂直スライドユニット22、水平スライドユニット23、及びスライドドア24と、図4に示す警告音発生部25及びロボット入力部26とを備えている。
搬送テーブル21は培養容器Xなどの被搬送物が上面に載置され、垂直スライドユニット22及び水平スライドユニット23によって移動される。垂直スライドユニット22は図示しないステッピングモータなどの駆動部よって駆動され、搬送テーブル21を垂直方向に移動させる。同様に、水平スライドユニット23は搬送テーブル21を水平方向に移動させる。スライドドア24はケース3の内部とインキュベータ30の内部とが連通している開口部31をカバーするためのドアである。スライドドア24は上下方向に移動が可能であり、開口部31を開閉する。
ここで、図3に示すように搬送テーブル21上に何も載置されていない待機状態からインキュベータ30内の培養容器Xを取り出す場合、搬送ロボット20は後述する搬送ロボット制御部42によって次のように搬送動作が制御される。
最初に、搬送ロボット制御部42は垂直スライドユニット22を制御して搬送テーブル21を所望の高さまで上昇させる。続いて、搬送ロボット制御部42は、図5に示すようにスライドドア24を上昇させ、水平スライドユニット23を制御して搬送テーブル21をインキュベータ30内の所望の培養容器Xの下方に挿入する。ここで、搬送ロボット制御部42は垂直スライドユニット22により搬送テーブル21やや上昇させ、下方から培養容器Xを持ち上げるようにして搬送テーブル21上に載置させる。
そして、図6に示すように水平スライドユニット23によって培養容器Xを完全にインキュベータ30内から取り出し、図7に示すように垂直スライドユニット22によって待機位置まで培養容器Xを搬送させる。このようにして、搬送ロボット20はスライドドア24によって開放された開口部31を通してインキュベータ30内の培養容器Xを搬送する。
警告音発生部25は搬送動作にかかる警告音を発生させるものである。ロボット入力部26には図示しない表示部や操作パネル、入力キー等が設けられ、搬送ロボット20に対して様々な動作条件を設定したり、動作状態を確認したりすることができる。なお、ロボット入力部26はインキュベータ30の上方に配置されている(図1参照)。
インキュベータ30は本体2のケース3に対応する左側面外側に備えられている。インキュベータ30は、図3に示す容器保管棚32と、図4に示す恒温機能部33とを備えている。
インキュベータ30は、前述のようにその内部とケース3の内部とが開口部31を通して連通している。容器保管棚32はインキュベータ30内に略水平にして配置され、複数が上下方向に並べて設けられている。容器保管棚32の上面に培養容器Xなどが載置され培養が行われる。恒温機能部33はインキュベータ30の内部の温度、湿度等を管理する機能を有している。
また、アイソレータ1は装置全体の動作制御のため、図4に示すようにその内部に主制御部40を備えている。主制御部40は一般的なマイコンやその他の電子部品によって構成され、このマイコン内部等に記憶、入力されたプログラム、データに基づいてアイソレータ1に係る一連の動作を制御する。また、主制御部40は本体2の動作を制御するアイソレータ制御部41、搬送ロボット20の動作を制御する搬送ロボット制御部42、及びインキュベータ30の動作を制御するインキュベータ制御部43を備えている。なお、主制御部40は全体を制御しなくても良く、主制御部40内に搬送ロボット制御部42やインキュベータ制御部43が含まれていなくても良い。
続いて、アイソレータ1の搬送ロボット20による搬送動作中のグローブ装着に係る動作について、図1及び図4に加えて図8を用いて、図9に示す制御プログラムのフローに沿って説明する。図8はアイソレータ1を示す部分断面側面図にして、作業者がグローブ5を装着した状態を示すもの、図9はアイソレータ1の搬送ロボット20による搬送動作中のグローブ5装着に係る動作を示すフローチャートである。
アイソレータ1において搬送ロボット20による搬送動作をスタート(図9のスタート)させると、主制御部40はグローブ装着状態検知部7からの情報に基づきグローブ5に対する作業者の手の装着状態を検知する(ステップ#101)。このとき、主制御部40は装着信号送信部7Sから送信された第1グローブ装着状態検知部7aからの装着情報と第2グローブ装着状態検知部7bからの装着情報とを装着信号受信部40Rを介して受信し、これらの装着情報に基づき第1グローブ5a、第2グローブ5bのいずれに手が装着されたかを識別する。
そして、主制御部40は、図8に示すように第1グローブ5aへの手の装着を判定する(ステップ#102)。第1グローブ5aに手が装着された場合(ステップ#102のYes)、主制御部40は搬送動作を停止させ、警告音発生部25から警告音を発生させる(ステップ#103)。さらに、搬送動作の停止と警告音の発生は第1グローブ5aへの手の装着を検知している間、継続される(ステップ#104のYes)。ステップ#104において第1グローブ5aに対する手の装着が検知されなくなると(ステップ#104のNo)、主制御部40は警告音の発生を停止させ、搬送動作を再開させる(ステップ#105)。そして、搬送動作処理はステップ#110に進む。
一方、ステップ#102において第1グローブ5aに対する手の装着が検知されなかった場合(ステップ#102のNo)、次に主制御部40は第2グローブ5bへの手の装着を判定する(ステップ#106)。第2グローブ5bに手が装着された場合(ステップ#106のYes)、主制御部40は搬送速度を通常より低速にして搬送させる(ステップ#107)。
すなわち、搬送ロボット20により近い第1グローブ5aに対する手の装着検知に基づきステップ#103で搬送動作を停止させたが、一方搬送ロボット20により遠い第2グローブ5bに対する手の装着検知に基づきステップ#107で搬送動作を減速させて継続している。
そして、低速搬送は第2グローブ5bへの手の装着を検知している間、継続される(ステップ#108のYes)。ステップ#108において第2グローブ5bに対する手の装着が検知されなくなると(ステップ#108のNo)、主制御部40は搬送速度を通常の速度に戻して搬送させる(ステップ#109)。そして、搬送動作処理はステップ#110に進む。
ステップ#106において第2グローブ5bに対する手の装着が検知されなかった場合(ステップ#106のNo)、また前述のようにステップ#105及び#109の動作処理の後はステップ#110に進む。ステップ#110において、主制御部40は搬送が終了したか否かを判定する。
搬送が終了していない場合(ステップ#110のNo)、ステップ#101に戻り、再び主制御部40はグローブ装着状態検知部7からの情報に基づきグローブ5に対する作業者の手の装着状態を検知する。一方、搬送が終了した場合(ステップ#110のYes)、主制御部40は搬送動作を終了させる(図9のエンド)。
上記実施形態によれば、少数のセンサで比較的簡単な計算処理によりグローブ5への作業者の手の挿入が検知され、その検知情報に基づいて搬送ロボット20が動作する。これにより、作業者がグローブ5に手を挿入するときの、搬送ロボット20の動作に対する入力操作の煩わしさや操作ミスが低減される。そして、2個のグローブ5各々への作業者の手の挿入が検知され、手が挿入されたグローブ5に対応した動作が搬送ロボット20で実行される。これにより、搬送ロボット20と作業者の手とが接触する可能性が低減され、培養容器等が落下、転倒する可能性も低減される。さらに、搬送ロボット20に対して比較的近い第1グローブ5aを使用するときは搬送ロボット20と作業者の手とが接触する可能性が低減されるが、一方搬送ロボット20に対して比較的遠い第2グローブ5bを使用するときは搬送ロボット20を用いた作業の効率の低下が抑制される。
このようにして、細胞操作等に使用する搬送ロボット20が設けられ密閉された作業空間Sで作業者がグローブ5を用いて作業を行う場合に、ロボット入力部26を操作することなく自動的に搬送ロボット20の駆動部の駆動動作を制御することができ、煩雑さを低減させることが可能なアイソレータ1及びその制御プログラムを提供することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るグローブボックスの一例であるアイソレータについて、図10〜図14を用いてその構造を説明する。図10はアイソレータの正面図、図11はアイソレータの部分断面側面図、図12はアイソレータ内の自動分注機の斜視図、図13はアイソレータの構成を示すブロック図、図14は自動分注機の分注動作を示す説明図である。なお、この実施形態の基本的な構成は図1〜図9を用いて説明した前記第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と共通する構成について図面の記載及びその説明を省略するものとする。
第2の実施形態に係るアイソレータ101は、図10、図11及び図13に示すように自動分注機120、及びインキュベータ130を備えている。これら3台の機器は各々別体として独立して存在し、各々アイソレータ制御部111、分注機制御部121、及びインキュベータ制御部131の制御に基づいて個別に動作する。アイソレータ101と自動分注機120とは、例えば有線LAN、無線LAN、USB、RS232C、赤外線などの汎用通信方式や独自通信方式で接続され、信号の送受信により情報の授受を実現できるようになっている。
なお、アイソレータ101、自動分注機120、及びインキュベータ130は一体としても良く、アイソレータ101に対して自動分注機120またはインキュベータ130のいずれか一方を一体としても良い。また、アイソレータ制御部111が全体を制御しても良く、アイソレータ制御部111に分注機制御部121及びインキュベータ制御部131が含まれていても良い。
また、アイソレータ101はグローブ装着状態検知装置107を一体として備えている。なお、グローブ装着状態検知装置107はオプショナルパーツで後付けしても良い。グローブ装着状態検知装置107は第1グローブ105aに対応する第1グローブ装着状態検知部107aと、第2グローブ105bに対応する第2グローブ装着状態検知部107bとが備えられ、2個のグローブ105各々への作業者の手の装着状態を区別して検知している。第1グローブ装着状態検知部107aと第2グローブ装着状態検知部107bとの装着情報は装着信号送信部107Sから送信され、分注機制御部121の装着信号受信部121Rが受信する。
自動分注機120はアイソレータ101のケース103の作業空間Sで作業する、すなわち培養容器Xなどに対して分注動作を実行するために使用される作業機器であって、作業空間Sに対して別体として構成されている。自動分注機120は、図12及び図13に示すように分注機制御部121、ディスペンサ122、及び入力部123を備えている。
分注機制御部121は一般的なマイコンやその他の電子部品によって構成され、このマイコン内部等に記憶、入力されたプログラム、データに基づいて自動分注機120に係る一連の動作を制御する。
ディスペンサ122は分注ヘッド122aと図示しない駆動機構とを備えている。分注ヘッド122aは薬液を培養容器X等に対して吸引、吐出するための複数のノズルを備えている。駆動機構は、図14に示すように分注ヘッド122aを装置の前後、左右、及び上下に移動させ、薬液を吸引、吐出するための機構を備えている。
入力部123には図示しない表示部や操作パネル、入力キー等が設けられ、自動分注機120に対して様々な動作条件を設定したり、動作状態を確認したりすることができる。
続いて、自動分注機120による分注動作中のグローブ装着に係る動作について、図10及び図13に加えて図15を用いて、図16及び図17に示す制御プログラムのフローに沿って説明する。図15はアイソレータ101を示す部分断面側面図にして、作業者がグローブを装着した状態を示すもの、図16はアイソレータ101におけるグローブ装着検知動作を示すフローチャート、図17は自動分注機120におけるグローブ装着に係る動作を示すフローチャートである。
まず、アイソレータ101におけるグローブ装着検知に係る動作について、図16に示すフローに沿って説明する。
アイソレータ101が起動されると(図16のスタート)、アイソレータ制御部111はグローブ装着状態検知装置107により2個のグローブ105各々への作業者の手の装着状態を検知する(ステップ#201)。このとき、グローブ装着状態検知装置107が検知したグローブ105に対する作業者の手の装着情報は装着信号送信部107Sからアイソレータ制御部111に一旦送信される。そして、アイソレータ制御部111はグローブ装着状態検知装置107が検知した装着情報を自動分注機120の装着信号受信部121Rに対して送信する(ステップ#202)。
なお、グローブ105の装着状態に係る情報は、図13の一点鎖線で示したとおりグローブ装着状態検知装置107の装着信号送信部107Sから直接自動分注機120の装着信号受信部121Rに対して送信することも可能である。また、図16のステップ#201及び#202の処理はアイソレータ101の起動中逐次実行され、継続される。
次に、自動分注機120におけるグローブ装着検知に係る動作について、図17に示すフローに沿って説明する。
自動分注機120による分注動作をスタート(図17のスタート)させると、分注機制御部121はアイソレータ101からグローブ105の装着状態に係る情報を受信する(ステップ#301)。
そして、分注機制御部121は、図15に示すようにグローブ105への手の装着を判定する(ステップ#302)。グローブ105に手が装着された場合(ステップ#302のYes)、分注機制御部121は薬液の吸引、吐出を停止させる(ステップ#303)。続いて、分注機制御部121は駆動機構を制御してディスペンサ122を引き上げ、停止させる(ステップ#304)。さらに、薬液の吸引、吐出の停止とディスペンサ122の停止はグローブ105への手の装着を検知している間、継続される(ステップ#305のYes)。
ステップ#305においてグローブ105に対する手の装着が検知されなくなると(ステップ#305のNo)、分注機制御部121は分注動作を再開させる(ステップ#306)。そして、分注動作処理はステップ#307に進む。
ステップ#302においてグローブ105に対する手の装着が検知されなかった場合(ステップ#302のNo)、また前述のようにステップ#306の動作処理の後はステップ#307に進む。ステップ#307において、分注機制御部121は分注が終了したか否かを判定する。
分注が終了していない場合(ステップ#307のNo)、ステップ#301に戻り、再び分注機制御部121はアイソレータ101からグローブ105の装着状態に係る情報を受信する。一方、分注が終了した場合(ステップ#307のYes)、分注機制御部121は分注動作を終了させる(図17のエンド)。
アイソレータ101の作業空間Sに配置された作業機器である自動分注機120に入力部123を設けた場合、作業者のグローブ105への手の挿入から入力部123の操作までの間、動作中の自動分注機120と作業者の手とが接触する可能性が高い。したがって、上記実施形態のように、作業者がグローブ105に手を挿入するとき、自動的に自動分注機120の動作の停止や減速を行うことが望ましい。これにより、自動分注機120と作業者の手とが接触する可能性が低減されるので、作業の煩雑さ低減に加え、培養容器X等が落下、転倒する可能性も低減される。その結果として、アイソレータ101の作業空間Sで作業者がグローブ105を用いて自動分注機120にかかる作業を行う場合に、煩雑さを低減させることが可能なアイソレータ101を提供することができる。
また、グローブ105への手の挿入検知に関して、自動分注機120自体に周囲の物体を検知する検知部(例えば光センサ)を設け、その検知情報に基づき自動分注機120を制御することが考えられる。しかしながら、アイソレータ101内の作業空間Sに複数の作業器具を配置したり、作業空間の壁面が無菌環境維持のためステンレス鏡面であったりすることなどにより、光センサの光が遮蔽、乱反射する虞がある。これにより、多数の検知部を設けたり、複雑な補正処理を行ったりする必要があり、高コスト化、計算処理の長期化といった不具合が発生することが懸念される。したがって、上記実施形態により、自動分注機120自体に周囲の物体を検知する検知部を多数設ける場合と比較して、コストアップの抑制、計算処理の短縮が図られた自動分注機120及びアイソレータ101の構成を提供することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係るグローブボックスの一例であるアイソレータについて、図18〜図22を用いてその構造を説明する。図18はアイソレータの正面図、図19はアイソレータの部分断面側面図、図20はアイソレータの顕微鏡の斜視図、図21はアイソレータを示す部分断面側面図にして、作業者がグローブを装着した状態を示すもの、図22は顕微鏡を示す斜視図にして、作業者がグローブを装着した状態を示すものである。なお、この実施形態の基本的な構成は図1〜図9を用いて説明した前記第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と共通する構成について図面の記載及びその説明を省略するものとする。
第3の実施形態に係るアイソレータ201は、図18〜図20に示すようにケース203の作業空間Sで作業するための作業機器である顕微鏡220を備えている。顕微鏡220は培養容器Xなどに対して観察、撮影等を実行するために使用される作業機器であって、作業空間Sに対して別体として構成されている。なお、アイソレータ201、顕微鏡220、及びインキュベータ230は一体としても良く、アイソレータ201に対して顕微鏡220またはインキュベータ230のいずれか一方を一体としても良い。
顕微鏡220は、図18及び図20に示すように顕微鏡制御部221、撮像部222、照明部223、電動ステージ部224、及び入力部225を備えている。
顕微鏡制御部221は一般的なマイコンやその他の電子部品によって構成され、このマイコン内部等に記憶、入力されたプログラム、データに基づいて顕微鏡220に係る一連の動作を制御する。なお、アイソレータ201自体の制御部が顕微鏡220を含む全体を制御しても良く、アイソレータ201自体の制御部に顕微鏡制御部221が含まれていても良い。
撮像部222は対物レンズ222aや図示しないCCDカメラなどを備え、電動ステージ部224の下方に、上方に向かって撮像可能にして配置されている。撮像部222は照明部223によって照らされた電動ステージ部224上の対象物を電動ステージ部224の下方から撮像する。撮像対象として電動ステージ部224上に培養容器X等が載置される(図22参照)。電動ステージ部224は図示しない駆動機構により装置の前後及び左右方向に移動可能になっている。
入力部225には図示しない表示部や操作パネル、入力キー等が設けられ、顕微鏡220に対して様々な動作条件を設定したり、動作状態を確認したりすることができる。なお、入力部225はインキュベータ230の上方に配置されている(図18参照)。
そして、顕微鏡制御部221はグローブ装着状態検知装置207からグローブ205の装着状態に係る情報を受信する。図21に示すようにグローブ205に手が装着された場合、顕微鏡制御部221は電動ステージ部224を作業者に向かって前方に移動させて容器搭載位置で停止させる(図22参照)。これにより、作業者は培養容器X等を電動ステージ部224に載せ易くなり、作業空間Xにおける作業が円滑に進む。
このようにして、作業者がアイソレータのグローブに手を挿入するとき、自動的に作業機器の動作の開始や加速を行うことが望ましい場合もある。例えば、上記実施形態のように作業者のグローブ205への手の挿入を検知して培養容器Xやその載置台である電動ステージ部224が接触衝突しない範囲で取り出し易い位置へ移動したり、観察エリアに観察対象となる培養容器Xが移動したりするなどの動作が挙げられる。その結果として、アイソレータ201の作業空間Sで作業者がグローブ205を用いて顕微鏡220にかかる作業を行う場合に、煩雑さを低減させることが可能なアイソレータ201を提供することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る密閉空間作業システムについて、図23及び図24を用いてその構造を説明する。図23は密閉空間作業システムの正面図、図24は密閉空間作業システムの部分断面側面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は図1〜図9を用いて説明した前記第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と共通する構成について図面の記載及びその説明を省略するものとする。
第4の実施形態に係る密閉空間作業システム300は、図23及び図24に示すようにアイソレータ301とその外部のグローブ装着状態検知装置307を備えている。グローブ装着状態検知装置307は光学式センサやカメラ、赤外線センサなどで構成され、アイソレータ301が設置された部屋の天井部Rに、下方に向かって検知可能にして配置されている。グローブ装着状態検知装置307はグローブ305に対する開口部306に対応する箇所に配置されている。グローブ装着状態検知装置307は第1グローブ305aに対応する第1グローブ装着状態検知部307aと、第2グローブ305bに対応する第2グローブ装着状態検知部307bとが備えられ、2個のグローブ305各々に対する装着状態を区別して検知している。
このようにして、グローブ装着状態検知装置307がアイソレータ301の本体302ではなく、アイソレータ301の外部の、アイソレータ301が設置された部屋の天井部Rに設けられている場合でも、第1〜第3の実施形態同様、少数のセンサで比較的簡単な計算処理によりグローブ305への作業者の手の挿入が検知され、その検知情報に基づいて作業機器が動作する。その結果、作業者がグローブ305に手を挿入するときの、作業機器の動作に対する入力操作の煩わしさや操作ミスが低減される。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、アイソレータの作業空間S内で作業を行うために使用される作業機器として、上記実施形態では搬送ロボット、自動分注機、及び顕微鏡を例に掲げて説明したが、作業機器はこれらの機器に限定されるわけではなく、他の機器であっても構わない。そして、作業機器に関して、本発明の第1の実施形態では搬送ロボット20をアイソレータ1と一体とし、第2及び第3の実施形態では自動分注機120及び顕微鏡220を各アイソレータと別体としたが、作業機器をアイソレータと一体とするか、或いは別体とするかは適宜任意に設定できる。
また、上記実施形態ではアイソレータを細胞の培養や処置、観察に係る作業を実施するための装置としているが、作業の対象物をウィルス、微生物、血液等のバイオ関連物、さらに半導体等の電子部品等の工学製品などとしても構わない。
本発明は、細胞操作等に用いられるアイソレータにおいて利用可能である。
1、101、201、301 アイソレータ
3、103、203、303 ケース
5、105、205、305 グローブ
5a、105a、205a、305a 第1グローブ
5b、105b、205b、305b 第2グローブ
7 グローブ装着状態検知部
7a 第1グローブ装着状態検知部
7b 第2グローブ装着状態検知部
7S、107S 装着信号送信部
20 搬送ロボット(作業機器)
40 主制御部(制御部)
40R 装着信号受信部
107、207、307 グローブ装着状態検知装置
107a、207a、307a 第1グローブ装着状態検知装置
107b、207b、307b 第2グローブ装着状態検知装置
120 自動分注機(作業機器)
121 分注機制御部(制御部)
121R 装着信号受信部
220 顕微鏡(作業機器)
221 顕微鏡制御部(制御部)
300 密閉空間作業システム
S 作業空間
R 天井部

Claims (6)

  1. 少なくとも壁面により密閉された作業空間を形成するケースと、
    前記ケース壁面に設けた開口部から前記作業空間に向かって延びる形で設けられ、前記作業空間で作業を行うためのグローブと、
    が設けられたグローブボックスと、
    前記グローブボックスに対して離隔した外部に設けられ、前記開口部の外側で前記グローブへの作業者の手の挿入を検知するグローブ装着状態検知装置と、
    前記グローブ装着状態検知装置からの装着情報を、前記装着情報に基づき前記作業空間に設けられた前記作業空間で作業を行うために使用される作業機器を制御する制御部に繋がる装着信号受信部へ送信する装着信号送信部と、
    を備えることを特徴とする密閉空間作業システム
  2. 前記グローブを複数備え、
    前記グローブ装着状態検知装置は、前記複数のグローブ各々に対する装着状態を区別して検知し、
    前記制御部は、前記グローブ装着状態検知装置からの前記複数のグローブに対する区別された情報に基づき各々異なる方法で前記作業機器を制御することを特徴とする請求項1に記載の密閉空間作業システム
  3. 前記制御部は、前記グローブ装着状態検知装置からの情報に基づき前記作業機器の駆動部の駆動動作を減速または停止させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉空間作業システム
  4. 前記複数のグローブは、各々前記作業機器に対する遠近が予め設定され、
    前記制御部は、前記作業機器に対して近い領域の前記グローブへの作業者の手の挿入検知情報に基づき前記作業機器の駆動部の駆動動作を減速または停止させ、前記作業機器に対して遠い領域の前記グローブへの作業者の手の挿入検知情報に基づき前記作業機器の駆動部の駆動動作を継続または前記作業機器に対して近い領域の前記グローブのときより小さい度合いで減速させることを特徴とする請求項2に記載の密閉空間作業システム
  5. 前記制御部は、前記グローブ装着状態検知装置からの情報に基づき前記作業機器の駆動部の駆動動作を開始または加速させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉空間作業システム
  6. 前記作業機器が、前記ケースの前記作業空間に一体として構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の密閉空間作業システム
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