JP5598439B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結時のNOx発生量を制御する焼結鉱の製造方法に関する。
従来、製鉄所では、鉄鉱石、固体燃料、及び副原料を、造粒機で擬似造粒した後、この擬似造粒物を焼結機で焼結して焼結鉱を製造しており、また、焼結時に発生する排ガスは、大気へ放散している。しかし、排ガス中にはNOx(窒素酸化物)が含まれており、またNOxの大気への放散量には環境基準が設定されているため、排ガス中のNOx量を事前に低減する必要があった。
例えば、特許文献1には、コークスを、ドラムミキサーの上流側と下流側から分割して装入する方法が開示されており、これにより、ドラムミキサーで製造する造粒物の燃焼性を良好にできるため、この造粒物の焼結時に発生する排ガス中のNOx量を低減できる。
特許第4087982号公報
しかしながら、焼結時の操業条件、例えば、鉱石銘柄、含有水分量、パレット速度、パレット上の焼結原料の層厚等により、排ガス中のNOx発生量は変化する。このため、例えば、排ガス中に含まれるNOx量が多く、排ガス中のNOx量を低減しても環境基準を満足できない場合は、製造する焼結鉱を減産する必要があり、高炉の需要に見合った量の焼結鉱を安定に製造できない恐れがあった。
なお、排ガス中のNOx量を低減するため、脱硝設備を新たに設置することも考えられるが、設備の設置や維持に多大なコストがかかる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、製造する焼結鉱を減産することなく、安価で経済的に、焼結時のNOx発生量を制御できる焼結鉱の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するためになされた本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)鉄鉱石、固体燃料、及び副原料を、造粒機で擬似造粒した後、この擬似造粒物を焼結機で焼結する焼結鉱の製造方法において、
前記固体燃料として、カルシウム成分を含む被覆物で覆った被覆固体燃料と未被覆固体燃料を使用し、前記擬似造粒物の焼結時に発生するNOx量が予め設定したNOxの基準値を超える際には、前記被覆固体燃料の使用割合を増加すると共に、前記未被覆固体燃料の使用割合を低減し、NOxの発生量を抑制して、該NOxの発生量が前記予め設定したNOxの基準値を超えないようにすることを特徴とする焼結鉱の製造方法。
(2)前記被覆固体燃料の使用割合の変更は、前記焼結機の焼結排ガス路に設置されたNOx計の測定値を基にして推定される、予め設定した時間後のNOx発生予測値により行うことを特徴とする(1)記載の焼結鉱の製造方法。
(3)前記被覆固体燃料の使用割合の増加量は、前記NOx発生予測値が、前記予め設定したNOxの基準値を超える量を基にして決定することを特徴とする(2)記載の焼結鉱の製造方法。
(4)前記NOx発生予測値が前記予め設定したNOxの基準値を超えない範囲内で、前記被覆固体燃料の使用割合を低減させると共に、前記未被覆固体燃料の使用割合を増加させることを特徴とする(2)又は(3)記載の焼結鉱の製造方法。
本発明に係る焼結鉱の製造方法は、固体燃料として、カルシウム成分を含む被覆物で覆った被覆固体燃料と未被覆固体燃料を使用するので、固体燃料に、被覆物で覆われていない未被覆固体燃料のみを使用したときよりも、NOxの発生量を低減できる。これは、NOxの生成量が多い燃焼初期の低温領域において、被覆固体燃料が被覆物で覆われているため、固体燃料の燃焼が抑えられ、高温領域に達すると、被覆物中のカルシウム成分が周囲の鉱石と反応し、低融点のカルシウムフェライトとして溶融して溶け落ち、固体燃料が高温領域で燃焼されることによる。
ここで、擬似造粒物の焼結時に発生するNOx量が、予め設定したNOxの基準値を超える際には、被覆固体燃料の使用割合を増加すると共に、未被覆固体燃料の使用割合を低減するので、NOxの発生量を抑制でき、この発生量が上記した基準値を超えないようにできる。従って、製造する焼結鉱を減産することなく、安価で経済的に、焼結時のNOx発生量を制御できる。
また、被覆固体燃料の使用割合の変更を、測定値を基にして推定される予め設定した時間後のNOx発生予測値により行う場合、例えば、焼結時に発生するNOx量が、予め設定したNOxの基準値を超える状況を予測できる。従って、被覆固体燃料の使用割合を急激に変更することなく、NOxの発生量の制御ができるので、焼結操業を安定に実施できる。
そして、被覆固体燃料の使用割合の増加量を、NOx発生予測値が、予め設定したNOxの基準値を超える量を基にして決定する場合、被覆固体燃料(被覆物)の使用割合を過剰に多くすることなく、焼結時に発生するNOx量を、予め設定したNOxの基準値以下にできるので、経済的である。
更に、NOx発生予測値が、予め設定したNOxの基準値を超えない範囲内で、被覆固体燃料の使用割合を低減させると共に、未被覆固体燃料の使用割合を増加させる場合、被覆固体燃料(被覆物)の使用割合を低減できて経済的である。
本発明の一実施の形態に係る焼結鉱の製造方法を適用する焼結鉱の焼結プラントの説明図である。 改質コークスの使用割合と排ガス中のNOx発生量の関係を示すグラフである。 本発明の一実施の形態に係る焼結鉱の製造方法の説明図である。 実施例1、2に係る焼結鉱の製造方法を適用したNOx発生量の推移を示す説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ実施例3、4に係る焼結鉱の製造方法を適用したNOx発生量の推移を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、本発明の一実施の形態に係る焼結鉱の製造方法を適用する焼結鉱の焼結プラントについて説明した後、本発明の一実施の形態に係る焼結鉱の製造方法について説明する。
図1に示すように、焼結鉱の焼結プラント(以下、単に焼結プラントともいう)10は、焼結鉱の焼結設備(以下、単に焼結設備ともいう)11と、固体燃料の改質処理設備(以下、単に改質処理設備ともいう)12とを有している。
上記した焼結鉱の焼結設備11は、焼結原料を貯留する複数の貯留槽13〜17を有している。なお、ここでは、貯留槽13〜15に、それぞれ鉄鉱石(例えば、鉄鉱石原料や返鉱等)、石灰系原料(例えば、CaO)、及びその他の副原料(例えば、MgO源やSiO源)等を貯留し、また貯留槽16に石灰石を貯留し、更に貯留槽17に、粉コークス(未被覆固体燃料の一例)を貯留しているが、貯留槽の設置台数等は、使用する焼結原料の種類や量等に応じて変更可能であり、これに限定されるものではない。
これにより、各貯留槽13〜17に貯留された焼結原料を、予め設定した配合割合となるように、それぞれ切出すことができる。
貯留槽13〜17の下流側には、1次ドラムミキサー(造粒機の一例)18と2次ドラムミキサー(造粒機の一例)19が、順次設けられている。なお、ここでは、2台のドラムミキサー18、19を直列に配置したが、3台以上(複数台)のドラムミキサーを直列に配置してもよく、また1台のドラムミキサーのみを配置してもよい。また、焼結原料を混合し造粒できれば、ドラムミキサー以外の造粒機を使用することも、勿論可能である。
これにより、各貯留槽13〜17から切出された焼結原料を、1次ドラムミキサー18と2次ドラムミキサー19で順次造粒処理し、核となる粒子の周囲に粉を付着させて擬似造粒物にできる。
2次ドラムミキサー19の下流側には、焼結機20が設置されている。
これにより、2次ドラムミキサー19で製造した擬似造粒物を、ドラムフィーダ等の供給装置(図示しない)を介して焼結機20へ装入し焼結させることで、焼結鉱を製造できる。
焼結機20の下流側には、煙突が配置され、焼結機20と煙突は焼結排ガス路21で接続されている。また、この焼結排ガス路21には、焼結機20側から煙突側にかけて、電気集塵機22、ブロワー23、及びNOx計24が、順次設けられている。
これにより、焼結時に発生する排ガスは、ブロワー23により焼結機20から吸引され、電気集塵機22により粉塵等が集塵された後、煙突から大気へ放散される。なお、大気へ放散される排ガスは、NOx計24により、事前にNOx濃度が測定される。
前記した固体燃料の改質処理設備12は、改質原料を貯留する複数の貯留槽25、26を有している。なお、ここでは、貯留槽25、26に、それぞれ消石灰(水酸化カルシウム:Ca(OH))と粉コークス(被覆固体燃料の一例)を貯留しているが、貯留槽の設置台数等は、使用する改質原料の種類や量等に応じて変更可能であり、これに限定されるものではない。
これにより、各貯留槽25、26に貯留された改質原料を、予め設定した配合割合となるように、それぞれ切出すことができる。
貯留槽25、26の下流側には、ダウミキサー27とパンペレタイザー28が、順次配置されている。なお、ここでは、ダウミキサーを使用したが、例えば、ドラムミキサー、レディゲミキサー、アイリッヒミキサー、又はセメントミキサー等の汎用的な混練機を使用することもできる。また、パンペレタイザーについても、例えば、ドラムミキサー等の転動造粒機(造粒機)を使用できる。
これにより、各貯留槽25、26から切出された改質原料を、ダウミキサー27で混練処理し、更にパンペレタイザー28で造粒処理して、カルシウム成分を含む被覆物で粉コークスの表層を覆った改質コークスを製造できる。
パンペレタイザー28の下流側には、一時貯留槽29が設置されている。
この一時貯留槽29は、パンペレタイザー28で製造した改質コークスを、一時的に貯留可能な槽である。また、一時貯留槽29は、ダウミキサー27あるいはパンペレタイザー28がトラブルで停止した際に、安定した成分の改質コークスを、焼結設備11の焼結機20へ供給するためのバッファーでもある。
これにより、焼結設備11の2次ドラムミキサー19へ供給する改質コークス量を調整できる。
一時貯留槽29の下流側には、コンベア等の装入装置(図示しない)を設置することが好ましい。
これにより、改質処理設備12で製造した改質コークスを、焼結設備11を構成する最下流位置に配置された2次ドラムミキサー19の内部に装入でき、改質コークスを造粒途中の焼結原料と共に混合して擬似造粒物にできる。なお、改質コークスの添加位置は、上記した位置に限定されるものではなく、例えば、2次ドラムミキサー19の下流側に配置され、焼結設備11で製造した擬似造粒物を焼結機20へ搬送するコンベア(図示しない)のベルト上とし、この擬似造粒物と改質コークスとを混合することもできる。
このように、改質コークスの混合時期を、2次ドラムミキサー19の下流側以降にすることで、焼結原料との混合時や、焼結機への原料装入までの搬送過程において、粉コークス表面からの被覆物の剥離を抑制できる。
以上に示した焼結鉱の焼結プラント10には、制御装置30が設けられている。
制御装置30には、NOx計24の測定値(NOx濃度)が、NOx計24からリアルタイムに送信される。
この制御装置30は、演算手段を有し、NOx計24から送信された測定値を記憶し、この記憶した測定値(過去の測定値)のうち、予め設定した直近の過去の時間(例えば、10〜20分程度)内の測定値を基にNOx発生量を算出し、予め設定した時間(例えば、40〜90分程度)後のNOx発生予測値を算出し推定する装置である。
なお、NOx発生予測値を算出するに際しては、例えば、予め設定した直近の過去の時間内のNOx発生量から、NOx発生量の上昇又は下降の傾きを求める方法を使用できる。
また、制御装置30は、焼結設備11の貯留槽16から切出す石灰石量と、貯留槽17から切出す粉コークス量と、改質処理設備12の貯留槽25から切出す消石灰量と、貯留槽26から切出す粉コークス量と、一時貯留槽29から切出す改質コークス量を、それぞれ制御している。ここで、制御装置30は、焼結鉱の製造に必要な粉コークス量を基に、貯留槽17から切出す粉コークス量を増加させる場合、一時貯留槽29から切出す改質コークス量を、貯留槽17から切出す粉コークスの増加量に相当する粉コークス量だけ減少させ、また貯留槽17から切出す粉コークス量を減少させる場合、一時貯留槽29から切出す改質コークス量を、貯留槽17から切出す粉コークスの減少量に相当する粉コークス量だけ増加させるように制御している。しかし、貯留槽17から切出す粉コークス量と一時貯留槽29から切出す改質コークス量を、共に増加又は減少させることもできる。
続いて、本発明の一実施の形態に係る焼結鉱の製造方法について、図1を参照しながら説明する。
焼結鉱の焼結設備11では、まず、鉄鉱石、石灰系原料、その他の副原料、石灰石、及び粉コークスを、各貯留槽13〜17から予め設定した配合割合でそれぞれ切出す。
そして、この鉄鉱石、石灰系原料、その他の副原料、石灰石、及び粉コークスを含む焼結原料を、1次ドラムミキサー18へ投入し、これに水分を添加して造粒処理を行った後、2次ドラムミキサー19へ投入して、更なる造粒処理を行う。
一方、固体燃料の改質処理設備12では、まず、消石灰と粉コークスを、各貯留槽25、26から予め設定した配合割合でそれぞれ切出す。そして、この消石灰と粉コークスを、ダウミキサー27へ投入し、これに水分を添加して混練処理し、更にパンペレタイザー28へ投入して造粒処理する。
これにより、表層が、カルシウム成分を含む被覆物で形成された改質コークスを製造できる。なお、消石灰と粉コークスの配合割合は、粉コークス100質量%に対する被覆物中の換算CaO割合が、予め設定した割合となるように調整する。
そして、この改質コークスを、一時貯留層29を介して2次ドラムミキサー19内の下流側に装入することで、改質コークスを造粒途中の焼結原料と共に混合して、平均粒径が1〜4mm程度の擬似造粒物にできる。
なお、被覆物で被覆しない粉コークス(貯留槽17に貯留された粉コークス)は、貯留槽17を介して1次ドラムミキサー18へ投入することなく、一時貯留層29に貯留された改質コークスと共に、別途設けた貯槽(図示しない)から2次ドラムミキサー19内の下流側に装入することもできる。この場合、粉コークスの大部分は、擬似造粒物内に埋没することなく、擬似造粒物の表層部に存在する(改質コークスと共に外装化される)。
更に、上記した擬似造粒物を、焼結機20へ装入して焼結させることで、焼結鉱を製造する。なお、焼結時に発生する排ガスは、ブロワー23により焼結機20から吸引され、電気集塵機22により粉塵等が集塵された後、煙突から大気へ放散される。
このように、焼結鉱を製造するに際しては、固体燃料として、カルシウム成分を含む被覆物で覆われた粉コークスと、被覆物で覆われていない粉コークスを使用する。
ここで、図2に、改質コークスの使用割合と排ガス中のNOx発生量との関係を示す。なお、図2の横軸の改質コークスの使用割合とは、焼結機に装入する全粉コークス量に対する改質コークスに使用した粉コークスの使用割合、即ち(改質コークス中の粉コークス量)/(全粉コークス量)×100(質量%)である。また、全粉コークス量とは、改質コークス中の粉コークス量と、被覆物のない粉コークス量の合計量である(以下同様)。
この図2は、鍋試験の結果である。以下に、鍋試験の条件を示す。
準備した焼結鉱の配合原料は、鉱石、副原料(石灰石、生石灰、及びMgO源)、返鉱、及び粉コークスである。なお、鉱石は83.2質量%、石灰石は12.8質量%、生石灰は1.0質量%、MgO源は3.0質量%であり、この合計量(100質量%)に対して、返鉱を20.0質量%、粉コークスを4.2質量%、それぞれ添加する構成にしている(外掛け)。ここで、改質コークスを製造にするに際し、上記した配合原料の粉コークス4.2質量%のうちの4.0質量%分を使用し、新たな消石灰を0.4質量%準備した。なお、改質コークス被覆物中のCaO量は、被覆される粉コークスに対して10質量%とした。また、消石灰を新たに添加するため、この消石灰のCa成分相当量分だけ、上記した石灰石量を減らした(0.4質量%)。
上記した改質コークスを除いた焼結鉱の配合原料は、ドラムミキサーを用いて混合し、更に造粒機により4分間造粒した。なお、造粒時の添加水分は、上記した配合原料量の6.3質量%である。
そして、この造粒後の配合原料に、上記した改質コークスを添加し混合して、鍋試験の試料に使用した。なお、鍋試験においては、上記した混合原料の層厚を500mm、下方からの吸引風量を1.2Nm/分、焼結温度を1300℃とした。
この鍋試験に際し、NOxの測定は、(株)島津製作所の常圧式化学発光方式の測定器を用いて行った。
図2から、全粉コークスに対する改質コークス中の粉コークスの使用割合が増加するに伴い、排ガス中のNOx発生量が減少することが判る。この現象を、以下に説明する。
改質コークスは、粉コークスの表面が被覆物(被覆層)で覆われているため、粉コークスの燃焼初期である低温領域で、被覆物で覆われた粉コークスの燃焼を抑えてNOxの発生を抑制できる。
一方、1200℃以上の高温領域に達すると、被覆物中のカルシウム成分と、周囲の鉱石に含まれているFe成分とが反応し、低融点のカルシウムフェライトとして溶融し、溶け落ちる。これにより、粉コークスの表面は、被覆層が消失して裸の状態になるが、裸の状態であっても粉コークスは1200℃以上の高温領域で燃焼されるため、NOxの発生は少ない。
従って、上記した被覆物は、カルシウム成分を含んでいれば、特に限定されるものではなく、例えば、消石灰、石灰石、及び製鋼スラグのいずれか1又は2以上を含むが、更に、粉鉄鉱石やその他の原料が含まれていてもよい。なお、生石灰は、水分が添加されることにより、その大部分が消石灰になる。
ここで、被覆物に消石灰が含まれる場合、この消石灰がバインダーとなって、粉コークス表面に密着した被覆物を形成するため、例えば、焼結原料との混合時や、焼結機への原料装入までの搬送過程において、粉コークス表面からの被覆物の脱離を抑制できる。
また、製鋼スラグを使用する場合、資源の有効利用が図れる。
なお、消石灰には、粒径が10μm以下を70質量%以上(100質量%でもよい)含むもので、その大部分(例えば、70質量%以上、好ましくは80質量%以上)が粉コークスよりも細かいものを使用できる。
また、製鋼スラグ(製鋼スラグ微粉)には、製鉄所から発生する転炉スラグ、脱硫スラグ、脱燐スラグ、電気炉スラグ等の製鋼スラグを使用できる。
そして、被覆物が、バインダーとして機能する生石灰や消石灰を含まずに、製鋼スラグや石灰石を主体(含有量が、例えば、被覆物の80質量%以上)とする場合には、有機バインダーを用いるのがよい。
なお、被覆物は、カルシウム成分を36質量%以上(100質量%でもよい)含有していることが好ましい。これにより、溶剤量を確保でき、粉コークス表面での溶融反応を促進して、粉コークスの燃焼を促進させる効果を確保できる。
また、被覆される粉コークスを100質量%として、この粉コークスの2質量%以上30質量%未満の被覆物を被覆することが好ましい。これにより、低温域での大気中の酸素の遮断によるNOx低減効果が得られると共に、粉コークスの燃焼性を維持できて焼結鉱の強度や焼結成品の歩留りを良好にできる。
そして、被覆物の被覆層厚は、5μm以上500μm以下であることが好ましい。これにより、排ガス中のNOx量の低減効果が得られると共に、被覆物の溶融に要する時間が過剰に長くなることを抑制できる。
なお、ここでは、被覆物で覆う固体燃料として、粉コークスを使用したが、例えば、無煙炭や、その他の焼結鉱製造に用いられる燃料も使用できる。
この固体燃料は、通常、焼結原料として使用している粒径5mm以下のものでもよいが、その中の粒径0.5mm未満の微粉炭材の累積質量を20質量%以下(好ましくは、11質量%以下)にした粗粒固体燃料を使用することが好ましい。一方、粒径0.5mm未満の固体燃料の累計質量の下限値は、上記した理由から特に規定していないが、篩網による篩分け限界を考慮すれば5質量%である。
更に、粒径0.5mm以上5mm以下の固体燃料の累積質量は、40質量%以上であることが望ましく、70質量%以上であることが特に望ましい。
以上に示したように、焼結鉱を製造するに際し、固体燃料として、被覆物で覆われた粉コークスを使用することで、NOxの発生量を低減できる。
そこで、擬似造粒物の焼結時に発生するNOx量が、予め設定したNOxの基準値を超える際には、改質コークスに使用する粉コークスの使用割合を、現状よりも増加すると共に、被覆物が被覆されていない未被覆の粉コークス(即ち被覆物の非被覆の粉コークス)の使用割合を、現状よりも低減する。
これにより、NOxの発生量を抑制して、このNOxの発生量が予め設定したNOxの基準値を超えないように(基準値以下に)、NOxの発生量を制御する。
以下、図1、図3を参照しながら、詳しく説明する。
まず、図3に示すように、排ガス中のNOx発生量に関して、2つの基準、即ち、規制値と管理値を設定する。ここで、規制値とは、NOxの大気への放散量を規定する環境基準(絶対に守らなければならない値)であり、管理値とは、焼結現場の管理値である。
なお、ここでは、2つの基準を設けているが、これに限定されるものではなく、焼結現場の管理基準等に応じて、複数(3以上)の基準を設けることも可能である。また、管理値のNOx発生量のレベルは、例えば、NOx発生量を低減させるためのアクションをとった場合に、NOx発生量が規制値を超えないこと(タイムラグ)を考慮して設定する。
この各基準を基に、NOxの発生量を制御する。
ここで、改質コークスを使用しない場合、又は、改質コークスの使用割合が少な過ぎる場合、前記した理由から、焼結鉱の焼結時に発生する排ガス中のNOx発生量を低減できず、NOx発生量が多くなる。この排ガス中のNOx発生量は、例えば、図3の点線に示すように増加する。
なお、図3の点線は、図1に示すNOx計24の測定値(NOx濃度)を基に、制御装置30でこの時間内のNOx発生量を算出し推定したNOx発生予測値である。具体的には、制御装置30により、NOx計24から送信された測定値(過去の測定値)のうち、予め設定した直近の過去の時間(例えば、10〜20分程度)内の測定値を基にNOx発生量を算出し、予め設定した時間(例えば、40〜90分程度)後のNOx発生予測値を算出し推定する。
以下に、NOx発生予測値の計算方法の一例を示す。
(NOx発生予測値)=Q×T1/T2
ここで、Q(Nm/時間)とは、NOx計で測定した直近の過去の時間(上記した10〜15分)の合計NOx発生量であり、T1(分)は、NOx発生予測値を算出する予め設定した時間(上記した40〜90分後)であり、T2(分)は、NOx計で測定した直近の過去の時間である。
なお、図3では、T1を60分とし、T2を15分として、上記した式により、NOx発生予測値を算出している。
算出したNOx発生予測値が、図3の点線に示す直線のように管理値を超えた場合には、直近の過去の時間の起算点(図3中の0分)を基準として15分後の時点(即ち、NOx発生予測値を算出した時点)で、制御装置30によって警報が発令される。なお、ここでは、管理値が、前記した予め設定したNOxの基準値となる。
この場合、制御装置30により、改質処理設備12の一時貯留槽29から切出す改質コークス量(改質コークスに使用する粉コークス量)を、現状よりも増加させると共に、焼結設備11の貯留槽17から切出す粉コークス量を、改質コークスに使用する粉コークス量に相当する粉コークス量だけ減少させる。
従って、焼結鉱の製造に使用する粉コークス合計量を変更することなく、焼結鉱の焼結設備11と固体燃料の改質処理設備12で使用する粉コークスの使用割合のみを変更できる。
なお、上記した粉コークスの使用割合の調整のタイミング(調整時期)は、上記したNOx発生予測値の算出直後、即ち、警報発令の直後が最も好ましいが、NOx発生量が管理値を超えない(管理値以下の)範囲内でれば、これに限定されるものではない。
そして、上記した使用割合の調整を行った後、引き続きNOx計24で測定した直近の過去の時間(ここでは、15〜30分の15分間)内の測定値を基にNOx発生量を算出し、予め設定した時間後のNOx発生予測値を算出し推定する。
これにより、図3中の0分を基準とした60分後のNOx発生予測値は、その後、図3の実線に示す直線のように、管理値以下に低下するため、制御装置30によって発令された警報は、30分後の時点(即ち、NOx発生予測値を算出した時点)で解除される。
ここで、改質コークスに使用する粉コークスの使用割合の増加量(以下、必要調整量ともいう)は、NOx発生予測値が、管理値を超える量を基にして決定することが好ましい。具体的には、以下の式により算出できる。
{(NOx発生予測値)−(管理値)}×D
上記Dは、前記した図2から求めた傾き、即ち{(改質コークスの使用割合)/(排ガス中のNOx発生量)}である。
なお、改質コークスに使用する粉コークスの必要調整量は、この方法で算出することに限定されるものではなく、例えば、改質コークスに使用する粉コークス量を、予め設定した量だけ複数回に分けて段階的に使用し、調整することもできる。
更に、改質コークスに使用する粉コークスの使用割合の変更は、NOx発生予測値が管理値を超えない(管理値以下の)範囲内で、この粉コークスの使用割合を、現状よりも低減させると共に、被覆物で覆われていない粉コークスの使用割合を、現状よりも増加させることが好ましい。
例えば、NOx発生予測値が、管理値より大幅に低い場合(例えば、管理値の50〜85%程度)、オペレータの判断により、改質コークスに使用する粉コークスの使用量を減少することが、コスト面で好ましい。この際における粉コークスの減少量は、{(管理値)−(現時点(0時)のNOx測定値)+(余裕代)}の式により、増加しても大丈夫なNOx量を求め、この求めたNOx量と前記した図2を基に、算出することが望ましい。なお、上記した余裕代は、操業条件の変動状態、即ち、NOx発生量の変動が多い場合には大きくし、変動が少ない場合には小さくするようにする。
一方、NOx発生予測値が、管理値に近い場合(例えば、管理値の85%超、更には90%以上、98%以下の場合)、前記したNOx発生予測値の算出方法を用いて、改質コークスに使用する粉コークスの使用量を減少するのがよい。
なお、以上に示した改質コークスに使用する粉コークスの使用割合は、この粉コークス量を、例えば、焼結機へ装入する全粉コークス量の0を超え95質量%以下の範囲内で増減させるのがよい。
焼結機では、点火炉で焼結原料に着火するが、この着火源として、被覆物で被覆されていない粉コークスが必要である。つまり、焼結機へ装入する粉コークスの95質量%超を被覆物で被覆した場合(改質コークスに使用する粉コークスの使用割合を95質量%超にした場合)、焼結原料の表面への着火不良が発生する。
従って、改質コークスに使用する粉コークスの使用割合を、全粉コークス量の0を超え95質量%以下としたが、NOx発生量を低減させると共に着火源を確保するため、下限を50質量%、上限を90質量%、更には85質量%とすることが好ましい。
また、一時貯留槽29からの改質コークスの切出し量を増減するに際しては、この増減量に合わせて、貯留槽25、26からの消石灰と粉コークスの切出し量や水分量の増減を制御する必要がある。これにより、一時貯留槽29内の改質コークスの貯留量(レベル)を、必要な量だけ(予め設定した一定量)維持できると共に、改質コークスの被覆厚みを必要量(予め設定した一定厚み)に維持できる。
更に、前記したように、貯留槽26から切出す粉コークス量を、現状よりも増加(減少)させた場合、この粉コークスの増加(減少)量相当分だけ、貯留槽17から切出す粉コークス量を、現状よりも減少(増加)させる。また、貯留槽25から切出す消石灰量を、現状よりも増加(減少)させた場合も、この消石灰中のカルシウム成分の増加(減少)量相当分だけ、貯留槽16から切出す石灰石量を、現状よりも減少(増加)させる。
従って、本発明の焼結鉱の製造方法を使用することで、製造する焼結鉱を減産することなく、安価で経済的に、焼結時のNOx発生量を制御できる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
ここでは、DL式焼結機を使用した。
なお、試験は、パレット幅5.5m、ストランド長120m、焼結面積660mの焼結機を用い、層厚730mm、吸引負圧17.9kPaの操業条件において、全固体燃料に対する被覆固体燃料の使用割合を変更して、操業評価試験を行った。焼結原料の条件としては、ブレンド鉱石64.0質量%、石灰石11.2質量%、生石灰1.2質量%、ドロマイト2.8質量%、及び返鉱20.8質量%の焼結配合原料をベースに、固体燃料(被覆固体燃料と未被覆固体燃料の合計)を3.8質量%(外枠配合)添加した。なお、固体燃料には、粉コークスを使用した。また、被覆固体燃料の表面に形成した被覆物は、被覆固体燃料100質量%に対し、CaOに換算して10.0質量%の消石灰を配合して形成した。この消石灰中の水酸化カルシウム量(Ca(OH)量)は90質量%である。
ここで、改質コークスに使用する被覆固体燃料、及び被覆物が被覆されていない未被覆固体燃料の配合条件と、この配合条件の調整前後の試験結果を、表1に示す。なお、表1中の全固体燃料中の被覆固体燃料割合とは、焼結機に装入する全固体燃料量に対する改質コークスに使用した被覆固体燃料の使用割合、即ち(被覆固体燃料量)/(全固体燃料量)×100(質量%)である。また、本実施例では、NOxの規制値を250(Nm/時間)とし、管理値を220(Nm/時間)とした。
Figure 0005598439
まず、実施例1について説明する。
実施例1は、焼結機に装入する全固体燃料量を50.0(kg/t−s)に固定した結果である。なお、「kg/t−s」とは、焼結鉱を1トン製造するのに使用した量、即ち全固体燃料量、被覆固体燃料量、未被覆固体燃料量、又は改質コークスの配合量を意味する。
固体燃料の使用割合の調整前は、被覆固体燃料の配合量を5.0(kg/t−s)とし、未被覆固体燃料の配合量を45.0(kg/t−s)として、焼結原料を焼結させた。このときのNOx発生予測値(排ガス中のNOx発生量)を算出すると、221(Nm/時間)となり、図4の点線に示すように、管理値を超えた。
そこで、被覆固体燃料の配合量を30.0(kg/t−s)へ増加すると共に、未被覆固体燃料の配合量を20.0(kg/t−s)へ低減して、被覆固体燃料の使用割合を10.質量%から60.0質量%へと増加した。
これにより、算出したNOx発生予測値は208(Nm/時間)まで低下(NOxの発生量を抑制)し、図4の実線に示すように、管理値を下回った。
次に、実施例2について説明する。
実施例2は、焼結機に装入する全固体燃料量を52.0(kg/t−s)に固定した結果である。
固体燃料の使用割合の調整前は、被覆固体燃料の配合量を9.0(kg/t−s)とし、未被覆固体燃料の配合量を43.0(kg/t−s)として、焼結原料を焼結させた。このときのNOx発生予測値を算出すると、225(Nm/時間)となり、図4の点線に示すように、管理値を超えた。
そこで、被覆固体燃料の配合量を38.7(kg/t−s)へ増加すると共に、未被覆固体燃料の配合量を13.3(kg/t−s)へ低減して、被覆固体燃料の使用割合を17.3質量%から74.4質量%へと増加した。
これにより、算出したNOx発生予測値は210(Nm/時間)まで低下(NOxの発生量を抑制)し、図4の実線に示すように、管理値を下回った。
続いて、実施例3について説明する。
実施例3は、焼結機に装入する全固体燃料量を50.0(kg/t−s)に固定した結果である。
固体燃料の使用割合の調整前は、被覆固体燃料の配合量を4.5(kg/t−s)とし、未被覆固体燃料の配合量を45.5(kg/t−s)として、焼結原料を焼結させた。このときのNOx発生予測値を算出すると、235(Nm/時間)となり、図5(A)の点線に示すように、管理値を超えた。
そこで、固体燃料の使用割合の調整1として、被覆固体燃料の配合量を45.0(kg/t−s)へ増加すると共に、未被覆固体燃料の配合量を5.0(kg/t−s)へ低減して、被覆固体燃料の使用割合を9.0質量%から90.0質量%へと増加した。
これにより、算出したNOx発生予測値は213(Nm/時間)まで低下(NOxの発生量を抑制)し、図5(A)の二点鎖線に示すように、管理値を下回った。
このとき、NOx発生予測値は、管理値まで7(Nm/時間)の余裕があった。
そこで、固体燃料の使用割合の調整2として、被覆固体燃料の配合量を36.0(kg/t−s)へ低減すると共に、未被覆固体燃料の配合量を14.0(kg/t−s)へ増加して、被覆固体燃料の使用割合を90.0質量%から72.0質量%へと低減した。
これにより、算出したNOx発生予測値は、図5(A)の実線に示すように、管理値を超えない範囲内で218(Nm/時間)まで上昇した。
最後に、実施例4について説明する。
実施例4は、焼結機に装入する全固体燃料量を53.0(kg/t−s)に固定した結果である。
固体燃料の使用割合の調整前は、被覆固体燃料の配合量を40.5(kg/t−s)とし、未被覆固体燃料の配合量を12.5(kg/t−s)として、焼結原料を焼結させた。このときのNOx発生予測値を算出すると、204(Nm/時間)となり、図5(B)の点線に示すように、管理値を下回った。なお、この固体燃料の使用割合の調整は、事前に、被覆固体燃料の使用割合を増加すると共に、未被覆固体燃料の使用割合を低減し、NOxの発生量を抑制して管理値を超えないように調整している。
このとき、NOx発生予測値は、管理値まで16(Nm/時間)の余裕があった。
そこで、被覆固体燃料の配合量を27.0(kg/t−s)へ低減すると共に、未被覆固体燃料の配合量を26.0(kg/t−s)へ増加して、被覆固体燃料の使用割合を76.4質量%から50.9質量%へと低減した。
これにより、算出したNOx発生予測値は、図5(B)の実線に示すように、管理値を超えない範囲内で210(Nm/時間)まで上昇した。
以上の結果から、被覆固体燃料と未被覆固体燃料の使用割合を調整することで、NOxの発生量を抑制して管理値を超えないように(管理値以下に)調整できることを確認できた。
また、表1に示す生産率、石灰石原単位、及び落下強度は、被覆固体燃料と未被覆固体燃料の使用割合の調整前後において、ほぼ同程度の結果が得られた。
従って、本発明の焼結鉱の製造方法を使用することで、製造する焼結鉱を減産することなく、安価で経済的に、焼結時のNOx発生量を制御できることを確認できた。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の焼結鉱の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、本発明の焼結鉱の製造方法を、脱硝設備が設けられていない焼結鉱の焼結プラントに適用した場合について説明したが、脱硝設備が設けられた焼結鉱の焼結プラントに適用することも可能である。この場合、NOx発生量の更なる低減が図れる。
10:焼結鉱の焼結プラント、11:焼結鉱の焼結設備、12:固体燃料の改質処理設備、13〜17:貯留槽、18:1次ドラムミキサー(造粒機)、19:2次ドラムミキサー(造粒機)、20:焼結機、21:焼結排ガス路、22:電気集塵機、23:ブロワー、24:NOx計、25、26:貯留槽、27:ダウミキサー、28:パンペレタイザー、29:一時貯留槽、30:制御装置

Claims (4)

  1. 鉄鉱石、固体燃料、及び副原料を、造粒機で擬似造粒した後、この擬似造粒物を焼結機で焼結する焼結鉱の製造方法において、
    前記固体燃料として、カルシウム成分を含む被覆物で覆った被覆固体燃料と未被覆固体燃料を使用し、前記擬似造粒物の焼結時に発生するNOx量が予め設定したNOxの基準値を超える際には、前記被覆固体燃料の使用割合を増加すると共に、前記未被覆固体燃料の使用割合を低減し、NOxの発生量を抑制して、該NOxの発生量が前記予め設定したNOxの基準値を超えないようにすることを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  2. 請求項1記載の焼結鉱の製造方法において、前記被覆固体燃料の使用割合の変更は、前記焼結機の焼結排ガス路に設置されたNOx計の測定値を基にして推定される、予め設定した時間後のNOx発生予測値により行うことを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  3. 請求項2記載の焼結鉱の製造方法において、前記被覆固体燃料の使用割合の増加量は、前記NOx発生予測値が、前記予め設定したNOxの基準値を超える量を基にして決定することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  4. 請求項2又は3記載の焼結鉱の製造方法において、前記NOx発生予測値が前記予め設定したNOxの基準値を超えない範囲内で、前記被覆固体燃料の使用割合を低減させると共に、前記未被覆固体燃料の使用割合を増加させることを特徴とする焼結鉱の製造方法。
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