JP5598158B2 - 定着分離装置、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着分離装置、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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本発明は、定着部材から記録材を分離させる分離装置及びこれを備える定着装置に関するものである。
電子写真電子写真方式による複写機、プリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置における転写紙等の記録媒体(以下、用紙という)の分離機能は、ニップ形状により離型しやすい方向に用紙を搬送して、定着部材に当接または微小なギャップを有するように配置した分離爪により離型を達成する方式が広く用いられてきた。分離爪を定着部材に微小なギャップを有するように配置するのは、定着部材の耐久性を考慮し、また、出力画像にスジが発生するのを防止するためである。
また、昨今ではウォームアップ時間の短縮から定着装置の定着部材に無端状の定着ベルトを用いたものが多く採用されている。例えば、図6に示すように、定着ローラ162及び加熱ローラ163に一定のテンションで架け渡された定着ベルト161と、該定着ベルト161に対して回転自在に圧接し定着ニップ部Aを形成する加圧ローラ165と、を備える構成の定着装置がある。
ここでは、加熱ローラ163に熱せられて定着ベルト161は蓄熱されている。未定着のトナー像の乗った用紙は、定着ベルトの回動によりニップ部Aに進入して加熱および加圧されて定着される。さらに、定着ローラ(定着ベルト)に巻き付きをおこす用紙を機械的に剥がすため、定着ニップ部Aの用紙出口に分離爪185を備えた分離装置が配置されておいる(例えば、特許文献1:特開2008−224833号公報)。
図7は、定着装置における従来の分離装置の一例を示す概略図である。
分離爪185は、定着ローラ162の長手方向(軸方向)において適当な間隔をもって分離爪を保持するステー182に複数設けられている。定着ベルト161と分離爪185は微小ギャップBを持つ。ステー182には、通紙領域外で定着ベルトに当接する位置決め部材184が固定されている。分離爪を保持するステー182は軸183を中心に回転する構成となっているが、前記位置決め部材184が一定荷重で定着ベルト161に接触するようにフレーム181とステー182の間にスプリング186が掛けられている。
定着ローラ162が熱膨張して径が拡大すると、位置決め部材184が定着ベルト161(定着ローラ162)に押され、上記軸183に回転可能に支持されているステー182を図中時計回りに回動させる。このとき、フレーム181には、ステー182が一定以上開かなくするための、回転防止の突起部181aが設けられており、ステー182の上端部182aが突起部181aに当接することでステー182のそれ以上の回動が規制される。ステー上端部182aとフレームの突起部181aとの間のギャップは、冷寒状態で(非膨張時に)隙間があるように(ギャップ>0)設けられている。
ところで、定着された用紙上のトナーと定着ベルトとの離型性は、用紙の種類、坪量、剛度、熱力、圧力により異なるため、従来の定着装置では、一般的に分離しにくい坪量、剛度が低い用紙条件に合わせて分離爪を配置してきた(分離部材と定着部材間のギャップBを設定してきた)。しかし、用紙の種類、坪量、剛度、熱力、圧力によって離型性が異なり、また同じ条件に設定したとしてもニップ部出口から分離爪の間は巻き付きを制御できない、すなわち熱量が制御できないため、巻き付き長さが大きいとトナー像の光沢度にバラツキが生じたり、さらに熱量が加わりすぎると画像が乱れてしまうことがあった。
この対策としては、ニップ部出口から分離爪先端の距離を極限まで小さくし、巻き付き量のバラツキを小さくする必要があった。しかし、分離爪先端が加圧ローラに近すぎると、用紙が分離爪に引っかかるジャムが発生した場合、その衝撃力により分離爪装置が開き(ステー182が図7において時計回りに回動し)、分離爪が加圧ローラに接触して加圧ローラを傷つけてしまうという問題があった。
また、加圧ローラを傷つけないように、分離爪保持部材(ステー182)の可動範囲を規制するための固定式のストッパ(図7におけるフレームの突起部181a)を設ける手法もあるが、ストッパを微調整できないためステーの可動域が大きすぎて分離爪が加圧ローラに接触することを防止する機能が充分に果たせなかったり、逆に隙間が全く無い状態、すなわち通常使用時でもストッパが常に分離爪保持部材を押す状態になり、位置決め部材(184)が必要以上の荷重で定着ベルトに接し、定着ベルトの磨耗を促進したり、分離爪と定着部材間のギャップが狭くなって定着ベルトを傷つけてしまうといった問題があった。昨今市場では多種多様の用紙への画像品質、分離性能への対応力を求められているといったニーズがあり、上記問題を解決することが求められている。
本発明は、従来の定着分離装置における、上述した分離爪先端をニップ部出口に接近させて設けたことに起因する上述の問題を解決し、分離爪の加圧部材への接触を防ぐとともに、より高品位な定着画像を得ることのできる分離装置、定着装置、画像形成装置を提供することを課題とする。
前記の課題は、本発明により、第一のニップ形成部材と第二のニップ形成部材とで形成される定着ニップ部から排出される記録媒体を前記ニップ形成部材から分離させる定着分離装置において、前記記録媒体を前記ニップ形成部材から分離させる分離部材と、前記分離部材と前記第一のニップ形成部材との間に微小ギャップを設けるように前記第一のニップ形成部材に接触される位置決め部材と、前記分離部材の先端と前記第一のニップ形成部材の間のギャップを調整する先端ギャップ調整手段とを有し、前記先端ギャップ調整手段により、前記分離部材先端の前記第一のニップ形成部材に対するギャップ調整を行うとともに前記第二のニップ形成部材に対するギャップ調整が行われ、さらに、前記分離部材を保持して回動可能な分離部材保持部材を有し、該保持部材と所定のストッパ部材との間のギャップCを調整することで前記分離部材先端と前記第二のニップ形成部材の間のギャップDを調整して、前記分離部材が前記第二のニップ形成部材に当接しないように前記分離部材の可動域を制限してなることにより解決される。
また、前記可動域を調整する調整ネジを有すると好ましい。
また、前記調整ネジが当該分離装置長手方向に複数個設けられていると好ましい。
また、前記調整ネジが当該分離装置長手方向の両端部と中央部とに設けられていると好ましい。
また、前記調整ネジが、当該分離装置のフレームに装着支持されると好ましい。
また、前記調整ネジが、前記分離部材に装着支持されると好ましい。
また、前記分離部材が当該分離装置長手方向に複数個設けられていると好ましい。
また、前記の課題は、本発明により、請求項1〜のいずれか1項に記載の定着分離装置を備える定着装置により解決される。
また、請求項1〜のいずれか1項に記載の定着分離装置または請求項8〜10のいずれか1項に記載の定着装置を備える画像形成装置により解決される。
本発明の定着分離装置によれば、分離部材先端の前記第二のニップ形成部材方向への可動域を調整可能に構成されているので、ニップ部出口から分離部材先端までの距離を極限まで小さくした場合でも、分離部材の先端が第二のニップ形成部材に接触することを防止できる。これにより、用紙種類によらない確実な分離を行なうことと、分離部材先端が第二のニップ形成部材(加圧ローラ等)に接触することによる損傷防止とを、同時に実現することができる。
また、分離部材の可動域を制限して前記第二のニップ形成部材に当接しないようにすることができる。
請求項の構成により、調整ネジを用いて分離部材先端の可動域を用意に調整することができる。
請求項の構成により、調整ネジが分離装置長手方向に複数個設けられているので、フレームのたわみ・歪みなどに対応することができる。
請求項の構成により、調整ネジが分離装置長手方向の両端部と中央部とに設けられているので、フレームのたわみ・歪みなどにより適切に対応することができる。
請求項の構成により、調整ネジを分離装置筐体の外部から容易に調整することができる。
請求項6の構成により、可動域を調整する構成がより簡単なものとなり、分離装置の構成を簡略化することができる。
請求項の構成により、分離部材が分離装置長手方向に複数個設けられているので、熱膨張による第一のニップ形成部材の変形が長手方向で異なる場合でも、個々の分離部材の先端ギャップ(分離部材と第一のニップ形成部材とのギャップ)を適切に調整することができ、より確実な用紙分離を実現することができる。
請求項の定着装置によれば、分離部材の先端を極限までニップ出口に近接させて配置することにより用紙種類によらない確実な分離を実現するとともに、分離部材先端のニップ形成部材への接触を防いでニップ形成部材が傷付いたり損傷したりすることを防止でき、確実な用紙分離と定着品質及び信頼性向上を両立することができる。
請求項9の構成により、実際の使用時に即した状態で可動域を設定することができ、分離部材や位置決め部材による第二のニップ形成部材の損傷を確実に防ぐことができる。
請求項10の構成により、実際の通紙時に即した状態で可動域を設定することができ、分離部材や位置決め部材による第二のニップ形成部材の損傷を確実に防ぐことができる。
請求項11の画像形成装置によれば、定着装置における確実な用紙分離を行なうことができるので、定着品質に優れた高品位な出力画像を得られるとともに、信頼性の高い画像形成装置を実現することができる。
本発明に係る分離装置を備える定着装置の一例を示す断面構成図である。 分離装置の外観斜視図である。 分離装置の内部構成を示す断面図である。 分離装置の第2実施例の要部構成を示す部分断面図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す断面構成図である。 定着部材として無端状の定着ベルトを用いた定着装置の一例を示す模式図である。 従来の定着分離装置の一例を示す断面構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る分離装置を備える定着装置の一例を示す断面構成図である。この図に示す定着装置100は、定着カバー100aの内部に、定着ローラ62及び加熱ローラ63に一定のテンションで架け渡された第一ニップ形成部材である定着部材(定着ベルト61)と、該定着部材(定着ベルト61)に対して下側で回転自在に圧接し定着ニップ部Nを形成する第二ニップ形成部材である加圧部材(加圧ローラ65)と、前記定着ニップ部Nのシート排出側に配置され該定着部材(定着ベルト61)へのシートPの巻き付きを防止する分離装置80と、前記定着ニップ部Nのシート排出側であって先端が加圧部材(加圧ローラ65)に当接して配置され該加圧部材(加圧ローラ65)へのシートPの巻き付きを防止する加圧分離爪68と、クリーニングウェブを押し付けて定着ベルト61のクリーニングを行うクリーニング機構67と、を備える。なお、分離装置80については図2,3で詳しく説明するが、図1では、分離装置が備える分離爪85だけを簡略的に示している。
上記定着ベルト61は、無端ベルトであり、断面構造としては、例えばニッケル、ステンレス、ポリイミドなどの基材にシリコンゴム層などの弾性層を形成した2層構造となっている。また、定着ローラ62は、金属の芯金にシリコンゴムを有したものである。ウォームアップ時間短縮のため、定着ベルト61の熱を吸収しにくいように、発泡のシリコンゴムを用いることもある。また、加熱ローラ63は、アルミ又は鉄の中空ローラで内部にハロゲンヒータなどのヒータ64からなる熱源を有している。熱源は誘導加熱機構(IH)でもよい。
定着装置100の駆動の際には、例えば定着ローラ62の図中時計回り方向の回転駆動により定着ベルト61がテンションローラ66の押圧により適切なテンションが付与された状態でシートPを排出する方向(図1では時計回り方向)に回動し、加圧ローラ65がつれ回りする。駆動されるローラは定着ローラ62に限らず加圧ローラ65や加熱ローラ63であってもよい。また、定着の際には、定着ベルト61は、加熱ローラ63内部に配置されたヒータ64の発熱によりサーミスタ(不図示)で検出される温度が所定の温度(例えばトナー定着に適する温度)まで加熱される。なお、本発明では、定着部材として定着ベルト(無端ベルト)の形態を示したが、これに限定されるものではなく、中空円筒形状のローラ(定着ローラ)としてもよい。
加圧ローラ65は、通常はアルミ又は鉄等の芯金の上にシリコンゴム等の弾性層が設けられた円筒形状のローラである。また、図示していない加圧脱圧手段により加圧ローラ65を定着ベルト61側へ移動させて加圧すること、及び定着ベルト61から引き離す方向に移動させて脱圧することが可能であり、定着装置100が駆動するときには該加圧脱圧手段により加圧ローラ65の定着ベルト61への押し当てが一定の圧力で定着ベルト61の方向へ押されることにより行われる。また、定着の際など必要なときに、加圧ローラ65は、内部に配置されたヒータ69の発熱により所定の温度まで加熱される。なお、本発明では、加圧部材として加圧ローラ(ローラタイプ)の形態を示したが、これに限定されるものではなく、2つのローラに架け渡された無端ベルト状の加圧部材(ベルトタイプ)としてもよい。
定着装置100では、定着ベルト61、加圧ローラ65が回転駆動された状態で、定着ベルト61の表面は所定の温度まで加熱されており、定着ニップ部Nに未定着トナーが形成されたシートPが通され(図中、右側から左側方向への通紙)、定着ニップ部Nにおける加圧及び加熱により未定着トナーをシートP上に熱融着させて定着を行う。ついで、トナーが定着されたシートPは定着ニップ部Nから排出されるが、このときシートPが定着ベルト61あるいは加圧ローラ65に巻き付いたまま出てくることがあるため、分離装置80の分離爪85(図2,3を参照),加圧側分離爪68の先端がシートPの先頭端部に当接することにより、該シートPを定着ベルト61あるいは加圧ローラ65から分離させるようになっている。定着ニップ部Nから排出されたシートPは、所定の排出経路を通過して定着装置100から送り出される。
図2は、分離装置の外観斜視図である。また、図3は、分離装置の内部構成を示す断面図である。
これらの図に示すように、分離装置80は、分離爪85、および、定着ベルト61と分離爪85の間に微小ギャップBを設けるように定着ベルト61に当接する位置決め部材84、分離爪85を保持しておくための分離爪保持部材(ステー)82、分離爪85及びステー82の回転支点となる軸83、位置決め部材84を一定荷重で常に定着ベルトに接触させるためのスプリング86、ステー82を定着装置筐体に固定するためのフレーム81、ステー82の可動域を調整するためにフレーム81に取り付けられた調整ネジ89、ステー82が開いた場合にそれを受け止めるため調整ネジ89に完全固定されたストッパ90で構成されている。
さらに、分離爪85の先端爪部とは反対側に突設された板状部85aと、ステー82との間には先端ギャップ調整ネジ87が介在され(調整ネジ87は板状部85aには遊びをもってはめこまれ、ネジ先端がステー82にねじ込まれ)ている。先端ギャップ調整ネジ87には圧縮スプリング88が挿入されており、分離爪85を図中反時計回り方向に付勢している。調整ネジ87を締めると分離爪85は軸83を中心に矢印X方向(図中時計回り)に回動し、調整ネジ87を緩めると逆方向(図中反時計回り)に回動し、分離爪85の先端と定着ベルト61の間のギャップB(先端ギャップ)を微調整することができる。
また、図2から分かるように、分離爪85は、定着ローラ長手方向(軸方向)において適当な間隔をもって複数個が設けられている。図示例では8個の分離爪85を備える例を示すが、分離爪の数はこれに限定されるものではない。分離爪85は直接定着ベルト61に当接させて繰り返し使用してしまうと、分離爪接触部の定着ベルト61が磨耗し著しい画像劣化を発生するという問題があるため、上述したように定着ベルト61と分離爪85は微小ギャップBを持つ。この微小ギャップBは用紙が定着ニップ部Nから送り出されるとき定着ベルト61からやや離れる状態の用紙先端部に分離爪85の先端が潜り込むに足りるだけの、定着ベルト61に近接したギャップであり、調整ネジ87により調整される。さらに、定着ローラ62の熱膨張時にも微小ギャップBを確保するため、通紙領域外の定着ベルト61端部に当接される位置決め部材84がネジによりステー82の両端部に固定されている。
分離爪85と加圧ローラ65間にはギャップDが形成されているが、用紙(図示せず)が定着ベルト61と分離爪85間に入り込んでジャムすると、そのジャム紙に押されて分離爪85及びステー82がX方向(図中時計回り)に回転する。所定量だけ分離爪85及びステー82が回動すると、ステー82上端部がストッパ90の下面に当接し(ギャップCがゼロとなり)、それ以上のステー82及び分離爪85の回転が規制される。したがって、調整ネジ89により上記ギャップCを適切な値に調整しておくことで、ジャム発生時に分離爪85が加圧ローラ65に接触することを防止できる。
ギャップCを調整する調整ネジ89は、分離装置の長手方向(分離装置が装着される定着装置の定着ローラ軸方向)に複数個配置するのが好ましい。図2では2個の調整ネジ89,89を長手方向の両端側に配置した例を示すが、中央部にも調整ネジを追加して、長手方向の両端部と中央部とに調整ネジ89を設けると、より好ましい。調整ネジ89を長手方向に複数設けることで、分離装置のフレーム81等のたわみや変形などに対応することができる。
ここで、ステー82(分離爪保持部材)及び分離爪85の可動範囲の調整方法について説明する。
図3は、定着ローラ62が最も熱膨張した状態、すなわち分離爪85が最も加圧ローラ65に近い状態である。このときの、ステー82とストッパ90のギャップをC、分離爪85と加圧ローラ65のギャップをDとすると、ギャップCを調整することで、ギャップDの量が調整される。このとき、ギャップCは、必要以上の圧力で位置決め部材84が定着ベルト61に当接しないように、C≧0とすることが望ましい。
次に、分離爪85と定着ベルト61の間に紙が入り込むジャムが発生するとステー82が矢印X方向に回転させられ、C=0となり、ステー82の回転中心(軸83)からストッパ90の距離をL1、ステー82の回転中心から分離爪85先端の距離をL2、分離爪85と加圧ローラ65のギャップをD’とすると、
D’=D−C×L2/L1
で表され、必要なD’を得るための、C,L1,L2を決定する。L1,L2は固定値であるので、Cの値を調整することで分離爪先端の加圧ローラへの当接を防止できるようにD’を設定する。なお、ここでL1をL2より大きくとることで、分離爪85と加圧ローラ65間のギャップの減少幅を少なくすることができる。
例えば、L1=L2の構成の場合は、D’=D−Cである。したがって、分離爪先端の加圧ローラへの当接を防止するためには、D’>0となるように、Cの値を調整してやればよい。すなわち、CがDよりも小さくなるように調整してやれば、D−C>0であるため、D’>0となり、ジャム発生時に分離爪85先端が加圧ローラ65へ当接することを防止できる。また、上記のように、L1をL2より大きくとることで、Cの調整幅を大きくすることができる。なお、実機におけるB,C,Dの具体的な数値の一例をあげると、例えば、B=0.2mm、C=0.1〜0.2mm(調整範囲)、D=2mmである。
上記の調整は、通常、工場での定着装置製造時に行なう。定着装置組み立て時に、定着ローラ62,加熱ローラ63,定着ベルト61及び加圧ローラ65等を組み付けた後に分離装置80が組み付けられる。その際、分離爪85の先端をニップ出口に向けて差し込むようにして分離装置80を定着装置筐体に固定する。これによって分離爪85の先端がニップ出口に極力近づくように配置されるが、先端ギャップ調整ネジ87を調整して分離爪85の先端と定着ベルト61間のギャップB(先端ギャップ)を微調整する。さらに、調整ネジ89を調整することで、ストッパ90とステー82上端角部の間のギャップCを調整する。これにより、ニップ部出口から分離爪85先端の距離を極限まで小さくして用紙種類によらない確実な分離を行なうことと、ジャム発生時の分離爪先端が加圧ローラ65に接触することによる加圧ローラの損傷防止とを、同時に実現することが可能となる。
なお、上記調整は、定着ローラ62が熱膨張した状態、および、定着ニップに用紙を挟持させた状態で行なうと、実際の使用時に即した状態で調整を行うことができ、好適である。
上記のギャップD’は、言い換えれば、分離爪85(ステー82)の可動域であり、この可動域D’を大きくしすぎると(Cの調整によりD’を大きくしすぎると)、ジャム発生時に分離爪先端が加圧ローラ65に接触してしまうことになる。本発明の定着装置は、分離爪85(ステー82)の可動域(D’)を調整可能なものであり、調整ネジ89でCを適切な値(範囲)に調整することにより、ジャム発生時に分離爪先端が加圧ローラに当接しないように可動域(D’)を設定することができる。
図4は、分離装置の第2実施例の要部構成を示す部分断面図である。この図に示す第2実施例の分離装置80Bは、上記「C」の値を調整する調整ネジの構成が異なること以外は上記説明した第1実施例の分離装置80と同様であるため、重複する説明は省略し、異なる部分について説明する。また、分離装置以外の定着装置の構成も同一である。
図4において、分離爪85の先端爪部とは反対側に突設された板状部85aには、先端ギャップ調整ネジ87のさらに外側に調整ネジ89BがEリング91を介して装着されている。調整ネジ89Bは、根元側所定範囲にネジが切られておらず、その部分にEリング91が嵌め込まれることによって、調整ネジ89Bは板状部85aに対して遊び嵌めされている。調整ネジ89Bの先端側にはネジが切られており、ステー82(分離爪保持部材)にねじ込まれている。Eリング91は板状部85aに余裕を持った位置に装着されており、調整ネジ89Bを回しても(調整を行っても)分離爪85を回動させないようになっている。そして、調整ネジ89B先端の上方に位置して、ストッパ90がフレーム81の下面に固定されている。ストッパ90と調整ネジ89B先端との間のギャップCを、調整ネジ89Bで調整することにより、分離爪85(ステー82)の可動域(D’)を調整(設定)することができる。
ところで、定着ローラが熱膨張するとき、軸方向の端部と中央部とでは膨張量が同じではなく、断面が太鼓形状に膨張する。このような場合、図2に示すように、本実施形態の分離装置80(80B)は複数の分離爪85を軸方向に並設した構成であるため、定着ローラの熱による膨張量が軸方向で均一でない場合でも、複数の分離爪85を個別に調整できる(先端ギャップ調整ネジ87による先端ギャップBの量、および、調整ネジ89,89Bによる可動域D’の量を調整できる)ため、分離爪の先端ギャップBと可動域D’とをそれぞれ適切に調整可能であり、確実な分離と分離爪の加圧ローラへの接触防止とを両立することができる。
最後に、本発明を適用した画像形成装置の一例について説明する。
図5は、本発明に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラー複写機の概略構成を示す断面図である。
カラー複写機200は、装置本体中央部に位置する画像形成部200Aと、該画像形成部200Aの下方に位置する給紙部200Bと、画像形成部200Aの上方に位置する図示しない画像読取部を有する高速機であり、画像形成部200Aに定着装置100を組み込んでいる。
画像形成部200Aには、水平方向に延びる転写面を有する中間転写ベルト210が配置されており、該中間転写ベルト210の上面には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。すなわち、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)による像を担持可能な像担持体としての感光体205Y、205M、205C、205Kが転写ベルト210の転写面に沿って並置されている。
各感光体205Y、205M、205C、205Kはそれぞれ同じ方向(反時計回り方向)に回転可能なドラムで構成されており、その周りには、帯電装置202Y、202M、202C、202K、現像装置203Y、203M、203C、203K、一次転写装置204Y、204M、204C、204K及びクリーニング装置等が配置されている。各現像装置203Y、203M、203C、203Kには、それぞれのカラートナーが収容されている。また、画像形成部200A内の最上部に位置して光書き込み装置201、201が配置されている。
転写ベルト210は、駆動ローラと従動ローラに掛け回されて感光体205Y、205M、205C、205Kとの対峙位置において同方向に移動可能な構成を有している。また、従動ローラの1つであるローラ211に対向する位置に二次転写ローラ212が設けられている。また、二次転写ローラ212から定着装置100までの記録媒体(シートともいう)Pの搬送経路は、略水平方向の横パスとなっている。給紙部200Bは、記録媒体としてのシートPを積載収容する給紙トレイ220と、該給紙トレイ内のシートPを最下のものから順に1枚ずつ分離して、二次転写ローラ212の位置まで搬送する搬送機構を有している。
この画像形成装置200における画像形成に当たっては、感光体205Yの表面が帯電装置202Yにより一様に帯電され、画像読取部からの画像情報に基づいて感光体205Y上に静電潜像が形成される。該静電潜像はイエローのトナーを収容した現像装置203Yによりトナー像として可視像化され、該トナー像は所定のバイアスが印加される一次転写装置204Yにより転写ベルト210上に一次転写される。他の感光体205M、205C、205Kでもトナーの色が異なるだけで同様の画像形成がなされ、それぞれの色のトナー像が転写ベルト210上に静電気力で順に転写されて重ね合わせられる。
つぎに、感光体205Y、205M、205C、205Kから転写ベルト210上に一次転写されたトナー像Tは、ローラ211、転写ローラ212により搬送されてきたシートPに転写される。トナー像Tが転写されたシートPは、さらに定着装置100まで搬送され、定着ベルト61と加圧ローラ65との定着ニップ部Nにて定着が行なわれる。定着ベルト61,加圧ローラ65にはオイル塗布装置によりそれぞれ適当量のオイルが塗布されており、また必要に応じて定着ニップ部Nの出口側に配置された分離装置80の分離爪85及び加圧分離爪68が機能することから、シートPは定着ベルト61,加圧ローラ65に巻き付くことなく定着ニップ部Nの出口側に排出される。ついで、定着ニップ部Nから排出されたシートPは排出経路に沿ってスタッカ215へ送り出される。以上のように、本発明では定着装置100を有する画像形成装置により、より高度な定着分離機能が得られ、さまざまな紙種・画像への対応が可能となる。また、ジャム発生時に分離爪85が加圧ローラ65に接触することが無く、加圧ローラの損傷が防止される。さらに、分離爪の先端ギャップを形成するための位置決め部材84が必要以上の加重で定着ベルト61に押圧されることも無く、定着ベルトの摩耗や定着ベルトを傷付けることが無い。
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実施例では分離部材として分離爪で説明したが、分離板でも構わない。分離部材の個数や配置間隔等も任意である。分離部材の稼動域を設定するためのギャップCを調整する構成も適宜な構成を採用可能である。
また、定着装置はベルト定着方式に限らず、ヒートロール方式も採用可能である。熱源である定着ヒータはローラ内部に限らず、外部に配置しても良い。また、加熱手段として誘導加熱方式も採用可能である。
さらに、画像形成装置各部の構成も任意であり、例えばタンデム式における各色プロセスカートリッジの並び順などは任意である。また、タンデム式に限らず、一つの感光体の周囲に複数の現像装置を配置したものや、リボルバ型現像装置を用いる構成も可能である。また、3色のトナーを用いるフルカラー機や、2色のトナーによる多色機、あるいはモノクロ装置にも本発明を適用することができる。もちろん、画像形成装置としてはプリンタに限らず、複写機やファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
61 定着ベルト(第一のニップ形成部材)
62 定着ローラ
63 加熱ローラ
65 加圧ローラ(第二のニップ形成部材)
80,80B 分離装置
67 クリーニング機構
68 加圧分離爪
81 フレーム
82 ステー(分離爪保持部材)
83 軸
84 位置決め部材
85 分離爪(分離部材)
87 先端ギャップ調整ネジ
89,89B 調整ネジ
90 ストッパ
91 Eリング
100 定着装置
200 カラー複写機
205 感光体
210 中間転写ベルト
特開2008−224833号公報 特開2008−65042号公報

Claims (11)

  1. 第一のニップ形成部材と第二のニップ形成部材とで形成される定着ニップ部から排出される記録媒体を前記ニップ形成部材から分離させる定着分離装置において、
    前記記録媒体を前記ニップ形成部材から分離させる分離部材と、
    前記分離部材と前記第一のニップ形成部材との間に微小ギャップを設けるように前記第一のニップ形成部材に接触される位置決め部材と、前記分離部材の先端と前記第一のニップ形成部材の間のギャップを調整する先端ギャップ調整手段とを有し、
    前記先端ギャップ調整手段により、前記分離部材先端の前記第一のニップ形成部材に対するギャップ調整を行うとともに前記第二のニップ形成部材に対するギャップ調整が行われ、
    さらに、前記分離部材を保持して回動可能な分離部材保持部材を有し、該保持部材と所定のストッパ部材との間のギャップCを調整することで前記分離部材先端と前記第二のニップ形成部材の間のギャップDを調整して、前記分離部材が前記第二のニップ形成部材に当接しないように前記分離部材の可動域を制限してなる
    ことを特徴とする定着分離装置。
  2. 前記可動域を調整する調整ネジを有することを特徴とする、請求項1に記載の定着分離装置。
  3. 前記調整ネジが当該分離装置長手方向に複数個設けられていることを特徴とする、請求項に記載の定着分離装置。
  4. 前記調整ネジが当該分離装置長手方向の両端部と中央部とに設けられていることを特徴とする、請求項又はに記載の定着分離装置。
  5. 前記調整ネジが、当該分離装置のフレームに装着支持されることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の定着分離装置。
  6. 前記調整ネジが、前記分離部材に装着支持されることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の定着分離装置。
  7. 前記分離部材が当該分離装置長手方向に複数個設けられていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の定着分離装置。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着分離装置を備えることを特徴とする定着装置。
  9. 前記可動域が、前記第一のニップ形成部材が熱膨張した状態で設定されていることを特徴とする、請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記可動域が、前記定着ニップ部に記録媒体が挟持された状態で設定されていることを特徴とする、請求項8又は9に記載の定着装置。
  11. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着分離装置または請求項8〜10のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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