JP5597524B2 - 載置用部材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば半導体集積回路の製造に用いられるシリコンウエハや、液晶表示装置の製造に用いられるガラス基板等の各製造工程において、シリコンウエハやガラス基板等の各試料に処理を施す際に試料を載置する載置用部材およびその製造方法に関する。
半導体集積回路の製造に用いられるシリコンウエハや、液晶表示装置の製造に用いられるガラス基板等の試料は、その製造工程において、製造装置や検査装置の載置用部材に載置され、処理が施される。
近年では、半導体集積回路の更なる微細化、高密度化にともない、例えば、載置用部材の載置面に存在するキズ等に入り込んだダストやパーティクルが、振動などの外力により散発的に試料へ再付着する問題が認識されている。例えば、載置面がセラミックスからなる場合、ボイド等の微小な凹凸が載置面に多数存在し、これらに入り込んだダスト等が試料へ再付着するという問題がある。
例えば、従来の載置用部材には、載置面全体を多孔質構造でないコーティング層で覆ったものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−83328号公報
この構成によれば、載置面全体をコーティング層で覆うことにより、その凹凸を減少させようとしているが、試料と当接する部位の平坦性が高くなって、試料を取り外そうとした時に、試料が載置面の当接部位に密着して離れない現象(いわゆるリンキング現象)を起こす可能性がある。
よって、載置面にダストが入り込むことを抑制することができるとともに、試料とのリンキング現象を抑えることが可能な載置用部材およびその製造方法が求められている。
本発明の一態様に係る載置用部材によれば、試料を載置するための、複数の凸部を有する載置面を備えた、セラミックスからなる載置用部材であって、前記凸部は、前記試料が当接する上面と該上面から下方に向かう側面とを有し、該側面は前記上面よりも気孔率が小さい。
本発明の一態様に係る載置用部材の製造方法によれば、載置用部材となるセラミックスからなる基体を準備する準備工程と、試料を載置する載置面となる前記基体の表面にレーザ光を照射して、前記基体の前記載置面をエッチングするエッチング工程とを有し、該エッチング工程は、前記基体の表面に、所定領域を取り囲むように前記レーザ光を照射して、このレーザ光を照射した領域を除去しつつ表面側から改質させるとともに、前記所定領域を突出させて凸部とする。
本発明の一態様に係る載置用部材によれば、側面については比較的気孔率が小さいことから、全体として載置面にダストが入り込んで試料に再付着することを抑制することができるとともに、凸部の上面については比較的気孔が大きいことから、試料とのリンキング現象を抑えることができる。
本発明の一態様に係る載置用部材の製造方法によれば、載置面にダストが入り込むことを抑制することができるとともに、試料とのリンキング現象を抑えることが可能な載置用部材を製造することができる。
本発明の一実施形態による載置用部材の構成例を示す図であり、(a)は、載置用部材の一部を破断した斜視図であり、(b)は、(a)のA1部の部分拡大断面図である。 図1の載置用部材の製造方法を説明する図であり、載置用部材となる基体をレーザ加工している状態を示す図である。 (a)は、載置面におけるレーザ加工された部位を示す上面図であり、(b)は、図2のA2部の部分拡大断面図である。 載置面の構成の変形例を示す部分拡大断面図である。 図4の載置面を有する載置用部材の製造方法を説明する図であり、(a)は、基体の表面にUVシートを配置した状態を示す図、(b)は、(a)のUVシートに紫外線を照射した状態を示す図である。 図4の載置面を有する載置用部材の製造方法を説明する図であり、(a)は、UVシートに紫外線を照射した後、マスクを外した状態を示す図であり、(b)は、保護層を形成した状態を示す図である。 図4の載置面を有する載置用部材の製造方法を説明する図であり、載置面となる基体の表面をブラスト加工した状態を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる載置用部材の製造方法を説明するフローチャートである。 実施例の載置用部材の載置面をSEMで撮影した画像を示す図である。 実施例の載置用部材の凹凸部をEDS分析した結果を示すマッピング画像を示す図であり、(a)は、凸部の上面における酸素(O)に関するマッピング画像、(b)は、凸部の上面におけるケイ素(Si)に関するマッピング画像、(c)は、凸部の側面における酸素(O)に関するマッピング画像、(d)は、凸部の側面におけるケイ素(Si)に関するマッピング画像を示している。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、本発明の実施形態による載置用部材1は、試料を載置するための、複数の凸部2を有する載置面3を備えている。シリコンウエハ等の試料Wは、載置面3に載置される場合に、複数の凸部2によって支持される。載置面3は、例えばセラミックスからなる本体の表面であり、この場合、凸部2もセラミックスから形成されてよい。このセラミックスは、例えば炭化珪素(SiC)である。複数の凸部2は、載置面3全体に渡って設けられてもよいし、載置面3の中心から同心円状に設けられていてもよい。
各凸部2は、試料Wが当接する上面5と該上面5から下方に向かう側面6とを有している。そして、凸部2の側面6は、凸部2の上面5よりも気孔率が小さい。凸部2は、側面6の内側に、酸素、窒素、および硼素からなる群から選択された少なくとも1種以上の成分が上面5よりも多く含まれた表面領域7aが形成されている。この表面領域7aは、外気に接する表面から所定の深さ領域に形成されており、例えば、側面6を溶融することによって形成された、表面側から改質された領域である。
凸部2が、例えばSiCからなる場合、この表面領域7aは、例えば珪素(Si)および酸素(O)を含む。このとき、凸部2の上面5には、SiCが露出し、側面6は、珪素(Si)および酸素(O)を含む領域が存在することになる。なお、表面領域7aにおいて酸素等が存在することは、EDS(エネルギー分散型X線分光分析)マッピングにて容
易に測定することができ、さらに定量的には、例えばICP発光分光分析方法により測定が可能である。
凸部2の側面6は、表面領域7aが形成されているために、気孔率が比較的小さく、セラミックスがそのまま露出している場合と比較して脱粒が生じ難い。また、側面6は、セラミックスがそのまま露出している場合と比較して、ボイド、クラック等が低減されているために、それらのボイド等に入り込んだダストやパーティクルが、振動などの外力により散発的に試料へ再付着するといった問題を抑制することができる。結果として、ダスト等が試料Wに付着して試料Wが汚染されることを抑制することができる。
凸部2の気孔率の大小は、凸部2の上面および側面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて同倍率で撮影し、この撮影したSEM写真を観察することによって判断することができる。また、気孔率の具体的な値は、SEM写真における所定領域中の気孔の総面積を当該所定領域の面積によって割ることによって求めることができる。例えば、凸部2の上面および側面をそれぞれ倍率1000〜5000倍で観察した視野の面積500〜10000μmを、写真の総面積400〜1000mm程度でSEM写真に撮り、この写真の総面積に対する気孔の総面積を求めることにより得られる。
なお、本実施の形態による載置用部材1のように、凸部2の側面6が溶融することにより改質されている場合には、セラミックスのボイド等がその改質層によって埋められるため、ボイドが減少し、気孔率が効果的に低減されるため、より好ましい。
また、表面領域7aの厚みは、好ましくは、5〜40μmであり、より好ましくは、20〜30μmである。5μm以上であれば、セラミックスのボイドを埋めて、パーティクル等がボイドに入りこむことを抑制することができ、40μm以下であれば、熱伝導率の特性において、表面領域7aの影響を小さくすることができる。例えば、凸部2がSiCからなる場合、試料Wに対する処理において発生した熱を、熱伝導率の高い凸2を介して効率良く放熱することが可能になる。
また、この構成によれば、試料Wに当接する凸部2の上面5は、セラミックスの焼成面またはその焼成面を研削若しくは研磨して得られる面(研削面若しくは研磨面)がそのまま露出していることから、気孔率が比較的高く、結果として、表面粗さが大きくなるので、試料Wが当接する部位、すなわち凸部2の上面5に密着して離れない現象(いわゆるリンキング現象)が起こることを抑制することができる。
さらに、この構成によれば、試料Wに当接する凸部2の上面5には、熱伝導率が高いSiCが露出しているため、試料Wの温度が上昇した場合にも、この凸部2の上面5から放熱が行われる。よって、試料Wの温度上昇によって、例えば露光条件等が変化し、試料に形成される回路パターンに誤差が生じるといったことを抑制することができる。
なお、本実施の形態による載置用部材1では、側面6に表面領域7aを形成したが、表面領域7aの代わりに、例えばセラミックスからなるコーティング層を別途被覆してもよい。しかし、表面領域7aを形成した場合には、凸部2の側面からコーティング層が剥がれるといったことは起こりにくいため、試料Wの汚染抑制効果を安定して長時間持続することができる。
さらに、表面領域7aが凸部2の内部と同じ金属元素を有している場合には、凸部2の内部と表面領域7aとの間で接合力がより大きくなり、表面領域7aが剥離するといったことをさらに抑制することができる。
また、載置面3の凸部2を取り囲む部位において、該部位の深さ領域に、酸素、窒素、および硼素からなる群から選択された少なくとも1種以上の成分が上面5よりも多く含まれた表面領域7b(以下、「載置面表面領域」ともいう。)が形成されていてもよい。この場合には、凸部2を取り囲む部位においてもダスト等の発生を抑制することができるため、そのようなダスト等が試料Wに付着して試料Wが汚染されることをさらに抑制することができる。この場合、凸部2を取り囲む部位は、凸部2の上面5よりも気孔率が小さい。
このような載置用部材1は、以下のようにして製造することができる。まず、載置用部材1となるセラミックスからなる基体10を準備する。そして、図2に示すように、レーザ光源LSから載置面3となる基体10の表面に、レーザ光Lを照射して、基体10の表面をエッチングする。このエッチング工程においては、図3(a)に示すように、基体10の表面に、所定領域を取り囲むようにレーザ光Lを照射する。このようにレーザ光Lを照射すると、レーザ光Lを照射した領域が除去されて、そのレーザ光照射領域の内側、すなわち上記所定領域が突出するため、凸部2を形成することができる。また、図3(b)に示すように、レーザ光Lを照射したレーザ光照射領域は、レーザ光Lによって溶融され、基体10が表面側から改質された改質領域となる。この場合、凸部2の側面6も、レーザ光Lによって溶融され、改質される。これら改質された領域は、表面領域7a,7bとなる。
基体10がSiCからなる場合、レーザ光Lが照射された領域は昇華して、その領域から炭素(C)が放出され、代わりに、雰囲気中に含まれる成分、例えば、大気中でレーザ加工を行う場合には、酸素(O)が領域中に取り込まれる。これにより、レーザ光Lが照射された領域は、レーザ光Lが照射されない領域と比較して酸素成分が多く含まれた表面領域7a,7bとなる。なお、レーザ加工を行う雰囲気に応じて、領域に取り込まれる成分は変化する。この成分は、上述した酸素の他、窒素(N)やホウ素(B)といった成分がある。
また、レーザ光Lを照射して基体10の表面を加工するとき、エッチングパターンに合わせてレーザ光源LSを移動させてもよいが、図2に示すように、基体10をステージSに載置して、そのステージSを移動させてもよい。ステージSを移動させる場合には、ステージSをレーザ光Lに直交する平面方向、すなわちX、Y方向に移動させることができるため、レーザ光源LSを移動させる場合と比較して、レーザ光Lの焦点がZ方向(X,Y方向に直交する方向)にぶれることを抑制することができる。これにより、レーザ光Lの焦点を該レーザ光Lに直交する平面方向において一定に保つことができるため、レーザ加工の精度が上がり、複数の凸部2を比較的簡単に同じ高さに揃えることができる。
このようにレーザ加工によって凸部2を形成する場合、例えばブラスト加工によって凸部2を形成する場合と比較して、凸部2の径を小さくすることができる。これは、ブラスト加工の場合には、ブラスト砥粒を高圧で吹きつけて凸部2を形成するため、凸部2の径が小さいと凸部2に欠け等が生じるが、レーザ加工によって凸部2を形成する場合には、このような問題が生じにくいからである。レーザ加工によって凸部2を形成する場合、凸部2の径は、例えばφ0.05mmまで小さくすることができる。
また、レーザ加工によって凸部2を形成する場合は、ブラスト加工によって凸部2を形
成する場合と比較して、安価に凸部2を形成することができる。これは、ブラスト加工においては、マスクの貼り付けや洗浄工程が必要であるが(後述する)、レーザ加工においては、このような工程が省略できるからである。
また、図4および図1の点線に示すように、載置面3は、各凸部2を取り囲むように、複数の凸部2に対応して環状に設けられた複数の凹部8を有していてもよい。このように凹部8を形成すると、載置用部材1を、凸部2に試料Wを載置して試料Wを真空吸着する、いわゆる真空チャックとして使用する場合には、凹部8内に空気を溜めて、これを吸引することになるため、凹部8を形成せずに凸部2間の微小な空間に存在する空気のみを吸引する場合と比較して、吸引の際の圧力損失を小さくすることができ、より円滑で早い吸着が可能になる。また、載置面3の面積を大きくすることなく、凹部8の容量を大きくするために、凹部8の深さは、凸部2の高さよりも高いことが好ましい。
このように凸部2の周囲に凹部8を設ける場合の載置用部材1の製造方法を、図5〜図8を用いて、以下に説明する。なお、基体10をステージSに載置する工程(S1)およびステージSを駆動させながら基体10の表面にレーザ光を照射して凸部2を形成する工程(S2)までは、図3を用いて述べた内容と同様であるので、説明を省略する。
次に、上述したエッチング工程の後に、レーザ光を照射した領域およびその領域によって囲まれる領域、すなわち凸部2を覆う保護層を形成する。この保護層は、例えば以下のように形成される。まず、図5(a)に示すように、載置面となる基体10の表面に、紫外線を照射すると硬化する光硬化性シート(以下、「UVシート」という。)11を貼付けて、UVシート11を基体10の表面上に配置する(S3)。そして、図5(b)に示すように、この光硬化性シート11上にマスク12を配置する(S4)。このマスク12は、例えば樹脂からなる。
さらに、マスク12の上方に紫外線の光源13を配置し、この光源13からマスク12を介して光硬化性シート11に紫外線を照射して、光硬化性シート11を露光する(S5)。このとき、紫外線が、マスク12の開口部12aを通って光硬化性シート11に照射されると、その照射された領域が硬化する。一方、マスク12の開口部12a以外の部位12bによって覆われ、紫外線が照射されなかった光硬化性シート11の領域は、硬化されずにそのままの状態である。ここで、上述の保護層を形成するためには、上記レーザ光照射領域およびそのレーザ光照射領域によって囲まれる領域に紫外線が照射されるように、マスク12に開口部12aを形成する。なお、マスク12を外した状態を図6(a)に示す。図6(a)では、光硬化性シート11の硬化部14が示されている。
次に、図6(a)の基体10の表面に炭酸ナトリウム等のアルカリ性の溶液を供給して、光硬化性シート11の硬化部14以外の部位を除去する。これにより、凸部2を形成するためにレーザ光を照射した環状領域およびその環状領域によって囲まれる領域を覆う保護層15が得られる。
次に、図6(b)の基体10の表面に対してブラスト加工を行う(S6)。具体的には、図7に示すように、基体10の表面にブラスト砥粒20を吹き付け、保護層15で覆われない領域を破砕して、その部位を深さ方向に彫り込んでいく。これにより、基体10の表面に形成した凸部2の間に凹部8を形成する。最後に、酸性溶液等を使用して、基体10の表面を洗浄し、保護層15を除去する(S7)。これにより、図4に示した載置面3を有する載置用部材1を製造することができる。
以上のような製造方法により得られた載置用部材1は、表面領域7bが凸部2と凹部8との間に設けられ、凹部8の内面には設けられない。凹部8の内面は、載置面に試料Wを
載置した場合に、試料Wの裏面から離れた位置にあるため、表面領域7を設けなくても、ダスト等の影響は少ないと考えられる。ただし、凹部8の内面にレーザ加工を施して、表面領域7a,7bと同様の表面領域を設け、試料Wに対してダスト等が付着することをさらに抑制することができる。また、表面領域を設ける代わりに、凹部8の内面にコーティング層を設けてもよい。
以下、本発明の実施例を説明する。まず、外径100mm、厚み10mmの円板状の炭化珪素セラミック焼結体を準備した。そして、この焼結体の外周面を円筒加工、厚みを平面研削加工によって整えた後、円形状の主面に対して粒径10μm以下のダイヤモンド砥粒を用いてラッピング加工を施すことにより、基体10を作製した。
次に、基体10をX,Y方向に制御可能なステージの載置台に載置し、基体10の一方主面にレーザ光Lを照射して凸部2を形成した。具体的には、基体10の一方主面におけ
る所定の位置に、500nm付近にピーク波長を有するレーザ光Lを照射し、直径0.0
5mm及び高さ0.08mmの凸部2を形成した。この際、レーザ光Lは走査させず、載
置させたステージをX,Y方向に移動させた。本実施例では凸部2が円筒形状であるため、ステージを円周運動させた。なお、レーザ加工は、酸化雰囲気の環境で行った。
これにより、レーザ加工面が変質し、凸部2の側面内側に珪素および酸素を含有する表面領域が形成された。
次に、凹部8を形成するため、以下の手順でブラスト加工を行った。まず、凸部2を形成した基体10の一方主面(被加工面)に、ラミネート式のUVシートを貼付した。その後、レーザ加工で加工したい箇所に透光部12aが位置するように、被加工面にマスク12を載置した。そして、マスク12上方から紫外線を照射して、透光部12aを透過する紫外線によりUVシートの一部を硬化させた。このときの紫外線の波長は、365nmであった。
さらに、基体10の被加工面に向かって、噴射流量0.5m/分および噴射圧力を0.5MPaの条件でブラスト砥粒を噴射し、被加工面に凹部8を形成した。
以上のようにして作製した載置用部材1の載置面を、SEMによって加速電圧を15kVとして測定した。図9は、載置面をSEMによって撮影することにより得られた画像を示している。図9(a)は、撮影倍率は70倍としたときの凸部2全体の画像であり、(b)は、撮影倍率を750倍としたときの拡大画像である。なお、(c)は、(b)との比較のために、載置面における凸部2が形成されていない部位(レーザ加工されていない部位)を(b)と同じ倍率で撮影した画像である。
また、図10は、上記載置面をEDS法により組成分析した結果を示している。図10(a),(b)は、凸部2の上面におけるSiおよびOのマッピング画像であり、(c)
,(d)は、凸部2の側面におけるSiおよびOのマッピング画像である。この画像の撮影倍率は750倍であり、元素の含有量が濃淡によって表されている。すなわち、これらのマッピング画像において、白い領域ほど元素の含有量が多いことを示す。
図10(b),(d)を観察すると、両者とも全体が白くなっており、凸部2の上面および側面のいずれにおいても元素Siが多量に存在していることがわかる。一方、図10(a),(c)を観察すると、図10(a)よりも図10(c)が白い領域が目立つことから、凸部2の上面には酸素Oがほとんど存在していないのに対し、側面にはある程度の量の酸素Oが存在していることがわかる。
1 載置用部材
2 凸部
3 載置面
5 (凸部の)上面
6 (凸部の)側面
7a,7b 表面領域
8 凹部
10 基体
11 UVシート
12 マスク
13 UV光源
15 保護層
W ウェハ
LS レーザ光源
L レーザ光
S ステージ

Claims (16)

  1. 試料を載置するための、複数の凸部を有する載置面を備えた、セラミックスからなる載置用部材であって、
    前記凸部は、前記試料が当接する上面と該上面から下方に向かう側面とを有し、該側面は前記上面よりも気孔率が小さい載置用部材。
  2. 前記凸部は、前記側面の内側に、酸素、窒素および硼素からなる群から選択された少なくとも1種以上の成分が前記上面よりも多く含まれた表面領域が形成されている請求項1に記載の載置用部材。
  3. 前記表面領域は、前記凸部の内部と同じ金属元素を有する請求項2に記載の載置用部材。
  4. 前記凸部は炭化珪素からなり、前記表面領域は珪素および酸素を含有している請求項3に記載の載置用部材。
  5. 前記表面領域は、前記凸部の側面が表面側から改質された領域である請求項2から請求項4のいずれかに記載の載置用部材。
  6. 前記載置面の前記凸部を取り囲む部位における所定の深さ領域に、酸素、窒素および硼素からなる群から選択された少なくとも1種以上の成分が前記凸部の上面よりも多く含まれた載置面表面領域が形成されている請求項1から請求項5のいずれかに記載の載置用部材。
  7. 前記載置面は、前記各凸部を取り囲むように、前記複数の凸部に対応させて環状に設けられた複数の凹部を有しており、前記凸部と前記凹部との間に前記載置面表面領域が形成されている請求項6に記載の載置用部材。
  8. 試料を載置するための、複数の凸部を有する載置面を備えた、セラミックスからなる載置用部材であって、
    前記凸部は、前記試料が当接する上面と該上面から下方に向かう側面とを有し、該側面の内側に、酸素、窒素および硼素からなる群から選択された少なくとも1種以上の成分が前記上面よりも多く含まれた表面領域が形成されている載置用部材。
  9. 前記表面領域は、前記凸部の内部と同じ金属元素を有する請求項8に記載の載置用部材。
  10. 前記凸部は炭化珪素からなり、前記表面領域は珪素および酸素を含有している請求項9に記載の載置用部材。
  11. 前記凸部の側面は、前記凸部の上面よりも気孔率が小さい請求項8から請求項10のいずれかに記載の載置用部材。
  12. 前記表面領域は、前記凸部の側面が表面側から改質された領域である請求項8から請求項11のいずれかに記載の載置用部材。
  13. 前記載置面の前記凸部を取り囲む部位における所定の深さ領域に、酸素、窒素および硼素からなる群から選択された少なくとも1種以上の成分が前記凸部の上面よりも多く含まれた載置面表面領域が形成されている請求項8から請求項12のいずれかに記載の載置用
    部材。
  14. 前記載置面は、前記各凸部を取り囲むように、前記複数の凸部に対応させて環状に設けられた複数の凹部を有しており、前記凸部と前記凹部との間に前記載置面表面領域が形成されている請求項13に記載の載置用部材。
  15. 載置用部材となるセラミックスからなる基体を準備する準備工程と、
    試料を載置する載置面となる前記基体の表面にレーザ光を照射して、前記基体の前記載置面をエッチングするエッチング工程とを有し、
    該エッチング工程は、前記基体の表面に、所定領域を取り囲むように前記レーザ光を照射して、このレーザ光を照射した領域を除去しつつ表面側から改質させるとともに、前記所定領域を突出させて凸部とする載置用部材の製造方法。
  16. 前記エッチング工程の後に、前記レーザ光が照射されたレーザ光照射領域および該レーザ光照射領域によって囲まれた前記所定領域を覆う保護層を形成する保護層形成工程と、前記載置面の前記保護層で覆われた領域以外の領域を除去して前記載置面に凹部を形成する凹部形成工程と
    を有する請求項15に記載の載置用部材の製造方法。
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