JP5596941B2 - 産業車両用フォーク昇降制御機構 - Google Patents

産業車両用フォーク昇降制御機構 Download PDF

Info

Publication number
JP5596941B2
JP5596941B2 JP2009156481A JP2009156481A JP5596941B2 JP 5596941 B2 JP5596941 B2 JP 5596941B2 JP 2009156481 A JP2009156481 A JP 2009156481A JP 2009156481 A JP2009156481 A JP 2009156481A JP 5596941 B2 JP5596941 B2 JP 5596941B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fork
chain
lift
mast
control mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009156481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011011853A (ja
Inventor
芳憲 鳥井
Original Assignee
ユニキャリア株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユニキャリア株式会社 filed Critical ユニキャリア株式会社
Priority to JP2009156481A priority Critical patent/JP5596941B2/ja
Publication of JP2011011853A publication Critical patent/JP2011011853A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5596941B2 publication Critical patent/JP5596941B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Description

本発明は、フォークリフト等の産業車両において、フォークの昇降を簡単に制御できるようにするためのフォーク昇降制御機構の改良に関する。
例えばフォークリフト等の産業車両の従来の荷役装置は、図9(a)に示すように、一般に、車両前部の左右(同図紙面垂直方向)に離隔配置された左右一対の固定マスト(アウターマスト)OM’と、アウターマストOM’に沿って昇降する可動マスト(インナーマスト)IM’と、インナーマストIM’の前方に配置されたキャリッジC’と、キャリッジC’に係止された左右一対のフォークF’とを備えている。
アウターマストOM’には、インナーマストIM’を昇降させるためのリフトシリンダLC’が取り付けられており、リフトシリンダLC’のピストンロッド先端は、インナーマストIM’に連結されている。また、インナーマストIM’の上端には、チェーンホイールCW’が回転自在に設けられており、チェーンホイールCW’にはリフトチェーンRC’が巻き掛けられている。リフトチェーンRC’の一端A’は、キャリッジC’上部に係止され、他端B’はアウターマストOM’に係止されている。
この状態から、図9(b)に示すように、リフトシリンダLC’を駆動してピストンロッドを伸長させると、インナーマストIM’が上昇するとともに、インナーマストIM’上端のチェーンホイールCW’に巻き掛けられたリフトチェーンRC’を介して、キャリッジC’およびフォークF’が上昇するようになっている。
しかしながら、前記従来装置では、フォークF’が接地した状態(図9(a))から、インナーマストIM’が上昇した状態(同図(b))に到るまでのフォークF’のリフト量(揚高)をLf’とし、インナーマストIM’のリフト量をLi’とするとき、チェーンホイールCW’を動滑車とみなすことができるので、Lf’とLi’との間には
Lf’=2×Li’
の関係が成立している。
これは、リフトシリンダLC’のピストンロッドが一定長さ伸長したときのフォークF’のリフト量がインナーマストIM’のリフト量の2倍となることを意味している。逆の言い方をすれば、リフトシリンダLC’のピストンロッドが一定長さ伸長した状態からフォーク接地状態まで縮退するとき(図9(b)→同図(a))、フォークF’の下降量がインナーマストIM’の下降量の2倍となることを意味している。したがって、フォークF’が接地する直前のフォークF’の下降速度は、インナーマストIM’の下降速度の2倍になる。
このため、前記従来装置においては、フォークを下降させる際に、フォークが接地面で急激に停止して荷崩れや荷の破損等を起こす恐れがあった。
これを防止するために、操作者が接地面の手前でフォークの下降を一旦停止させ、その後、フォークをインチング動作により徐々に下降させることも一般に行われているが、その操作は煩雑であり、ある程度の熟練を要するものであった。
そこで、特許第2706377号公報に示すフォークリフトにおいては、フォークの高さが一定以下になったことを検出する位置センサと、位置センサの検出時にリフトシリンダへの供給流量を制限するよう電磁弁に対して制御信号を出力するコントローラとを設け、フォークが一定の高さ以下になったときに、リフトシリンダのピストンロッドの縮退速度を制御して、フォークが低速で下降するようにしている(同公報の図2参照)。
しかしながら、特許第2706377号公報に示すものにおいては、位置センサを別個設ける必要があり、構造が複雑になる。さらに、コントローラが、位置センサからの検出信号の有無に応じて、電磁弁に対し少なくとも2種類の制御信号を出力する必要があり、制御が複雑になる。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、産業車両においてフォークの昇降を簡単に制御できるようにすることにある。
請求項1の発明に係る産業車両用フォーク昇降制御機構においては、一対のアウターマストが車両前部の左右に固定され、アウターマストに沿って昇降可能なインナーマストがアウターマストの内側に設けられている。キャリッジがインナーマストに沿って昇降可能に設けられ、左右一対のフォークがキャリッジに係止されている。リフトシリンダのシリンダ本体がアウターマストに取り付けられ、ピストンロッド先端がインナーマストに連結されている。リフトチェーンが巻き掛けられた回転自在なチェーンホイールがインナーマストの上部に設けられている。リフトチェーンの一端がキャリッジに係止されるとともに、他端がアウターマストに係止されており、当該他端の係止位置は、フォークが接地したときにチェーンホイールの上端位置よりも上方に配置されている。
請求項1の発明によれば、リフトチェーンのアウターマストに対する係止端であるリフトチェーン他端の位置が、フォーク接地時のチェーンホイール上端位置よりも上方に配置されているので、上昇位置にあるインナーマストがフォーク接地状態まで下降するとき、フォークが接地する直前のフォークの下降速度は、インナーマストの下降速度よりも遅くなっている。これにより、フォーク接地時の下降速度を低速にでき、その結果、フォークが接地面で急激に停止するのを防止でき、荷役作業時の荷崩れや荷の破損等を防止できる。
この場合には、リフトチェーンのアウターマストに対する係止端であるリフトチェーン他端の位置を変えるだけで、フォークの下降(上昇についても同様)を制御できるので、位置センサ等の別個の部品を必要とせず、またフォークの低速運転に関してコントローラによる制御も必要としないので、フォークの昇降制御を簡単に行えるようになる。
請求項2の発明では、請求項1において、インナーマストが単位時間に一定距離Laずつ下降しているとき、フォークの単位時間の下降距離Lfは、チェーンホイールの上端位置がリフトチェーンの他端の係止位置よりも上方に配置されている場合には、Lf>Laの関係が成立しており、チェーンホイールの上端位置がリフトチェーンの他端の係止位置よりも下方に配置されている場合には、Lf<Laの関係が成立しており、しかも、このとき、フォークが接地面に接近するにつれて下降距離Lfが短くなっている。
この場合には、チェーンホイール上端位置がリフトチェーン他端の係止位置よりも上方に配置されているとき、フォークの単位時間の下降距離をインナーマストの単位時間の下降距離よりも大きくできるので、荷役作業を効率よく行え、また、チェーンホイール上端位置がリフトチェーン他端の係止位置よりも下方に配置されているとき、フォークの単位時間の下降距離をインナーマストの単位時間の下降距離よりも小さくできるとともに、接地直前の下降距離をさらに減少できるので、荷役作業時の荷崩れや荷の破損等を確実に防止できる。
請求項3の発明では、請求項1において、インナーマストが一定速度Vaで下降しているとき、フォークの下降速度Vfとすると、チェーンホイールの上端位置がリフトチェーンの他端の係止位置よりも上方に配置されている場合には、Vf>Vaの関係が成立しており、チェーンホイールの上端位置がリフトチェーンの他端の係止位置よりも下方に配置されている場合には、Vf<Vaの関係が成立しており、しかも、このとき、フォークが接地面に接近するにつれて下降速度Vfが遅くなっている。
この場合には、チェーンホイール上端位置がリフトチェーン他端の係止位置よりも上方に配置されているとき、フォークをインナーマストよりも高速で下降させることができるので、荷役作業を効率よく行え、また、チェーンホイール上端位置がリフトチェーン他端の係止位置よりも下方に配置されているとき、フォークをインナーマストよりも低速で下降させることができるとともに、接地直前の下降速度をさらに減速できるので、荷役作業時の荷崩れや荷の破損等を確実に防止できる。
請求項の発明では、請求項において、リフトチェーンの他端のアウターマストにおける係止位置には、リフトチェーンを構成するリンクの端部を揺動自在に支持するチェーンアンカーがアウターマストから横方向に張り出して設けられている。
この場合には、チェーンアンカーにおけるリフトチェーンの揺動角を大きくできるので、リフトチェーン他端の係止位置の変更を容易に行える。
請求項の発明では、請求項において、チェーンアンカーにおけるリフトチェーンの最大揺動角が90度を超えている。
請求項の発明では、請求項において、リフトチェーンの最大揺動角が180度近傍の大きさである。
請求項の発明では、請求項において、当該産業車両がフォークリフトである。
以上のように、本発明に係る産業車両用フォーク昇降制御機構によれば、アウターマストに対するリフトチェーン他端の係止位置を、フォーク接地時においてチェーンホイール上端位置よりも上方に配置するようにしたので、インナーマストがフォーク接地状態まで下降するとき、フォーク接地直前のフォーク下降速度をインナーマスト下降速度よりも低速にでき、これにより、荷役作業時の荷崩れや荷の破損等を防止できる。
この場合には、リフトチェーンのアウターマストに対する係止端であるリフトチェーン他端の位置を変えるだけで、フォークの昇降を制御できるので、位置センサ等の別個の部品を必要とせず、またフォークの低速運転に関してコントローラによる制御も必要としないので、フォークの昇降制御を簡単に行えるようになる。
本発明の第1の実施例によるフォーク昇降制御機構のフォーク接地時の側面概略図である。 前記フォーク昇降制御機構(図1)のフォークが少し上昇したときの側面概略図である。 前記フォーク昇降制御機構(図1)のフォークがさらに上昇したときの側面概略図である。 フォーク接地状態から図2および図3に示す状態に到るまでのフォークおよびインナーマストのリフト量を比較して示す図である。 チェーンホイールが下降するときのチェーン下端(つまりフォーク)の下降量を時系列的に示す図である。 本発明の第2の実施例によるフォーク昇降制御機構のフォーク接地時の側面概略図である。 前記フォーク昇降制御機構(図5)のフォークが少し上昇したときの側面概略図である。 前記フォーク昇降制御機構(図1、図5)におけるリフトチェーンのアウターマスト側の係止端の拡大図である。 従来装置におけるリフトチェーンのアウターマスト側の係止端の拡大図である。 (a)は従来装置のフォーク接地時の側面概略図であり、(b)は従来装置のフォークが上昇したときの側面概略図である。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
なお、ここでは、産業車両としてフォークリフトを例にとって説明する。
<第1の実施例>
図1ないし図4は、本発明の第1の実施例によるフォーク昇降制御機構を示している。当該フォーク昇降制御機構は車両前部の左右に設けられており、図1ないし図3は一方のフォーク昇降制御機構を示している。また、図1はフォーク接地時の状態を、図2はフォークが少し上昇したときの状態を、図3はフォークがさらに上昇したときの状態をそれぞれ示している。なお、図1中にはリフトシリンダが併せて示されているが、図2および図3ではリフトシリンダが省略されている。これらの図において、同一符号は同一または相当部分を示している。
図1に示すように、車両前部には、上下方向(同図上下方向)に延びる一対のアウターマストOMが左右(同図紙面垂直方向)に離隔配置されており、各アウターマストOMは車両前部に固定されている。アウターマストOMの内側には、当該アウターマストOMに沿って昇降可能なインナーマストIMが設けられている。
インナーマストIMの前方(図1左方)には、インナーマストIMに沿って昇降可能なキャリッジCが設けられている。キャリッジCには、左右一対のフォークFが係止されている。アウターマストOMには、リフトシリンダLCのシリンダ本体が取り付けられており、リフトシリンダLCのピストンロッド先端は、インナーマストIMに連結されている。
インナーマストIMの上部には、チェーンホイールCWが回転自在に設けられており、チェーンホイールCWには、リフトチェーンRCが巻き掛けられている。リフトチェーンRCの一端Aは、キャリッジCに係止されており、他端BはアウターマストOMに係止されている。他端Bの係止位置は、フォークFが接地したときにチェーンホイールCWの上端よりも上方に配置されている。
図1に示すフォーク接地状態から、リフトシリンダLCを駆動し、ピストンロッドをわずかに伸長させて、インナーマストIMをわずかに上昇させる。すると、インナーマストIM上部のチェーンホイールCWに巻き掛けられたリフトチェーンRCを介して、キャリッジCおよびフォークFがわずかに上昇する。このとき、図2に示すように、チェーンホイールCWの上端がリフトチェーンRCの他端Bと同じ高さ位置に配置されたとする。また、図2中、一点鎖線のFおよびIは、フォーク接地時(図1)のフォークFの下端およびインナーマストIMの下端をそれぞれ示している。
図2に示す状態からリフトシリンダLCのピストンロッドをさらに伸長させることにより、図3に示すように、チェーンホイールCWの上端がリフトチェーンRCの他端Bの高さ位置よりも高い位置まで上昇したとする。図3中、二点鎖線のFおよびIは、図2に示すフォーク上昇時におけるフォークFの下端およびインナーマストIMの下端をそれぞれ示している。
ここで、フォークFおよびインナーマストIMのそれぞれのリフト量について、図4を用いて説明する。同図中、F、F、Fは、フォークFの接地時、フォークFの図2に示す位置までのわずかな上昇時、フォークFの図3に示す位置までの上昇時におけるフォークFの下端の高さ位置をそれぞれ示している。また、I、I、Iは、インナーマストIの接地時、インナーマストIの図2に示す位置までのわずかな上昇時、インナーマストIの図3に示す位置までのかなりの上昇時におけるインナーマストIの下端の高さ位置をそれぞれ示している。図4中の上下方向の長さは、図1ないし図3における上下方向の長さを2倍に拡大した尺度で示されている。
図4から明らかなように、フォークFの接地時からフォークFが図2に示す位置までのわずかな上昇時に到るまでのフォークFのリフト量(つまりF、F間の距離)Lfは、インナーマストIMのリフト量(つまりI、I間の距離)Liよりも小さくなっている。これに対して、フォークFが図2に示す位置から図3に示す位置まで上昇したときのフォークFのリフト量(つまりF、F間の距離)Lf”は、インナーマストIMのリフト量(つまりI、I間の距離)Li”よりも大きくなっている。
ここで、チェーンホイールCWが下降するときのリフトチェーン下端(つまりフォーク)の動きについて図4Aを用いてさらに詳細に説明する。
図4A(a)〜(g)に示すように、チェーンホイールCWが一定時間に例えば20mmずつ定速で徐々に下降しているとする。なお、同図中、(c)はチェーンホイール上端がリフトチェーンの他端Bの係止端と同じ高さ位置に配置された状態を示し、(c)から右側の(a)および(b)はチェーンホイール上端がリフトチェーンの他端Bの係止端から上方に配置された状態を示し、(c)から左側の(d)〜(g)はチェーンホイール上端がリフトチェーンの他端Bの係止端から下方に配置された状態を示している。また、(a)はフォークFが接地した状態を示している。
チェーンホイール上端がリフトチェーンの他端Bの係止端から上方に配置されているとき、図4A(a)〜(b)間では、チェーンホイールCWが20mm下降すると、リフトチェーン下端RCeは35mm下降し、同図(b)〜(c)間では、チェーンホイールCWが20mm下降すると、リフトチェーン下端RCeは26mm下降する。
このように、チェーンホイール上端がリフトチェーンの他端Bの係止端から上方に配置されているとき、リフトチェーン下端RCeの下降量(つまりフォークFの下降量)は、チェーンホイールCWの下降量より大きくなっている。
また、チェーンホイール上端がリフトチェーンの他端Bの係止端から下方に配置されているとき、図4A(c)〜(d)間では、チェーンホイールCWが20mm下降すると、リフトチェーン下端RCeは20mm下降し、同図(d)〜(e)間では、チェーンホイールCWが20mm下降すると、リフトチェーン下端RCeは16mm下降し、同図(e)〜(f)間では、チェーンホイールCWが20mm下降すると、リフトチェーン下端RCeは12mm下降し、同図(f)〜(g)においては、チェーンホイールCWが20mm下降すると、リフトチェーン下端RCeは10mm下降する。
このように、チェーンホイール上端がリフトチェーンの他端Bの係止端から下方に配置されているとき、リフトチェーン下端RCeの下降量(つまりフォークFの下降量)は、チェーンホイールCWの下降量より小さくなっており、接地面が接近するにつれてその値が徐々に小さくなっている。
したがって、インナーマストIMが単位時間に一定距離Laずつ下降しているとき、フォークFの単位時間の下降距離Lfは、チェーンホイールCWの上端がリフトチェーンRCの他端Bの係止位置よりも上方に配置されている場合には、Lf>Laの関係が成立しており、チェーンホイールCWの上端がリフトチェーンRFの他端Bの係止位置よりも下方に配置されている場合には、Lf<Laの関係が成立しており、しかも、このとき、フォークが接地面に接近するにつれて下降距離Lfが徐々に短くなっている。
この場合には、チェーンホイール上端がリフトチェーン他端Bの係止位置よりも上方に配置されているとき、フォークFの単位時間の下降距離をインナーマストIMの単位時間の下降距離よりも大きくできるので、フォークFを単位時間内に長い距離移動させることができ、これにより、荷役作業を効率よく行える。また、チェーンホイール上端がリフトチェーン他端Bの係止位置よりも下方に配置されているとき、フォークFの単位時間の下降距離をインナーマストIMの単位時間の下降距離よりも小さくできるので、フォークFが接地面で急激に停止するのを防止でき、これにより、荷役作業時の荷崩れや荷の破損等を防止できる。しかも、この場合、接地面が接近するにつれてフォークFの下降距離が徐々に減少しているので、フォーク接地時の下降速度をさらに低減でき、荷崩れや荷の破損等を確実に防止できる。
別の言い方をすれば、インナーマストが一定速度Vaで下降しているとき、フォークFの下降速度Vfとすると、チェーンホイールCWの上端がリフトチェーンRCの他端Bの係止位置よりも上方に配置されている場合には、Vf>Vaの関係が成立しており、チェーンホイールCWの上端がリフトチェーンRCの他端Bの係止位置よりも下方に配置されている場合には、Vf<Vaの関係が成立しており、しかも、このとき、フォークFが接地面に接近するにつれて下降速度Vfが遅くなっている。
したがって、チェーンホイール上端がリフトチェーン他端Bの係止位置よりも上方に配置されているとき、フォークFをインナーマストIMよりも高速で下降させることができるので、荷役作業を効率よく行える。また、チェーンホイール上端がリフトチェーン他端Bの係止位置よりも下方に配置されているとき、フォークFをインナーマストIMよりも低速で下降させることができので、フォークFが接地面で急激に停止するのを防止でき、これにより、荷役作業時の荷崩れや荷の破損等を防止できる。しかも、この場合、接地面が接近するにつれてフォークFの下降速度が徐々に減速しているので、フォーク接地時の下降速度をさらに低減でき、荷崩れや荷の破損等を確実に防止できる。
再び図4に戻って説明すると、リフトシリンダLCのピストンロッドが図3の状態から図2の状態まで下降するとき、フォークFの下降量Lf”はインナーマストIMの下降量Li”よりも大きくなっており、フォークFの下降速度はインナーマストIMの下降速度よりも速い。これにより、フォークFの移動を高速で行なえ、荷役作業を効率よく行うことができる。
また、図2の状態から図1の状態に到るまでは、フォークFの下降量LfはインナーマストIMの下降量Liよりも小さくなっており、フォークFの下降速度はインナーマストIMの下降速度よりも遅い。これにより、フォーク接地時の下降速度を低速にでき、その結果、荷崩れや荷の破損等を防止できる。
さらに、この場合には、リフトチェーンRCのアウターマストOMに対する係止端である他端Bの位置を変えるだけで、フォークFの下降制御(上昇制御についても同様)を行えるので、位置センサ等の別個の部品を必要とせず、またフォークFの低速運転に関してコントローラによる制御も必要としないので、フォークFの昇降制御を簡単に行えるようになる。しかも、この場合には、リフトチェーンRCの他端Bの位置を変えるだけで、簡単にフォークFの無段変速機構を実現できる。
<第2の実施例>
図5および図6は、本発明の第2の実施例によるフォーク昇降制御機構を示している。図5はフォーク接地時の状態を、図6はフォークが少し上昇したときの状態をそれぞれ示している。また、これらの図ではリフトシリンダが省略されている。なお、これらの図において、前記第1の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
この第2の実施例では、アウターマストOMにおけるリフトチェーンRCの他端Bの係止位置が、フォーク接地時のチェーンホイールCWの上端と同じ高さ位置に配置されている点が、前記第1の実施例と異なっている。
図5に示すフォーク接地状態から、リフトシリンダを駆動し、ピストンロッドをわずかに伸長させて、インナーマストIMをわずかに上昇させる。すると、インナーマストIM上部のチェーンホイールCWに巻き掛けられたリフトチェーンRCを介して、キャリッジCおよびフォークFがわずかに上昇する。このとき、図6に示すように、チェーンホイールCWの上端がリフトチェーンRCの他端Bよりも若干高い位置に配置されている。
このとき、図4A(a)〜(c)を参照すると分かるように、インナーマストIMが図6の位置から図5の位置まで下降するとき、リフトチェーン下端RCe(つまりフォークF)の単位時間の下降距離は、インナーマストIMの下降距離より大きいものの、徐々に減少しており、フォークFの下降速度は接地面が接近するにつれて徐々に減少している。
これにより、フォーク接地時にフォークFが急激に停止するのを防止でき、その結果、荷役作業時の荷崩れや荷の破損等を防止できる。
しかも、この場合には、リフトチェーンRCのアウターマストOMに対する係止端Bの位置を変えるだけで、フォークFの下降制御(上昇制御についても同様)を行えるので、位置センサ等の別個の部品を必要とせず、またフォークFの低速運転に関してコントローラによる制御も必要としないので、フォークFの昇降制御を簡単に行えるようになる。また、この場合には、リフトチェーンRCの他端Bの位置を変えるだけで、簡単にフォークFの無段変速機構を実現できる。
次に、前記第1、第2の実施例において、リフトチェーンRCの他端B、BのアウターマストOMへの取付部分の詳細について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、アウターマストOMの上部には、横方向(実質的に水平方向)に張り出すチェーンアンカーOMaが設けられている。ここでは、チェーンアンカーOMaは、車両前方(図7左方)に張り出している。
一方、リフトチェーンRCは、複数のリンクCを連結ピンJで互いに屈曲可能に連結して構成されており、そのアウターマストOM側の端部は、長尺の連結ピンJを介してアウターマストOMのチェーンアンカーOMaに揺動自在に連結されている。この連結ピンJの部分が、リフトチェーンRCの他端B、Bを構成している。
この構成により、リフトチェーンRCの他端B、Bの回りの最大揺動角は90度を超えており、180度近傍の角度まで許容し得る。
なお、図7において、実線で示すリフトチェーンRCは、前記第1の実施例の図1に対応しており、点線で示すリフトチェーンRCは、前記第1の実施例の図3に対応している。
ところで、従来においては、図8に示すように、リフトチェーンRC’の他端B’をアウターマストOMに取り付けるためのチェーンアンカーOMa’は、上下方向(実質的に鉛直方向)に張り出している。このため、リフトチェーンRCの他端B’の回りの最大揺動角は、90度までに抑えられている。
<他の適用例>
前記各実施例では、本発明によるフォーク昇降制御機構がフォークリフトに適用された例を示したが、本発明はその他の産業車両にも同様に適用可能である。
以上のように、本発明は、フォークリフト等の産業車両に有用であり、とくにフォーク昇降制御機構の簡略化を要求されるものに適している。
OM: アウターマスト
OMa: チェーンアンカー
IM: インナーマスト
C: キャリッジ
F: フォーク
LC: リフトシリンダ
RC: リフトチェーン
: リンク
CW: チェーンホイール

、B: 他端

θ: 最大揺動角
特許第2706377号公報(図2参照)

Claims (7)

  1. 産業車両用フォーク昇降制御機構において、
    一対のアウターマストが車両前部の左右に固定されるとともに、前記アウターマストに沿って昇降可能なインナーマストが前記アウターマストの内側に設けられており、
    キャリッジが前記インナーマストに沿って昇降可能に設けられるとともに、左右一対のフォークが前記キャリッジに係止されており、
    リフトシリンダのシリンダ本体が前記アウターマストに取り付けられるとともに、ピストンロッド先端が前記インナーマストに連結されており、
    リフトチェーンが巻き掛けられた回転自在なチェーンホイールが前記インナーマストの上部に設けられており、
    前記リフトチェーンの一端が前記キャリッジに係止されるとともに、他端が前記アウターマストに係止されており、当該他端の係止位置は、前記フォークが接地したときに前記チェーンホイールの上端位置よりも上方に配置されている、
    ことを特徴とする産業車両用フォーク昇降制御機構。
  2. 請求項1において、
    前記インナーマストが単位時間に一定距離Laずつ下降しているとき、前記フォークの単位時間の下降距離Lfは、
    前記チェーンホイールの前記上端位置が前記リフトチェーンの前記他端の前記係止位置よりも上方に配置されている場合には、
    Lf>La
    の関係が成立しており、
    前記チェーンホイールの前記上端位置が前記リフトチェーンの前記他端の前記係止位置よりも下方に配置されている場合には、
    Lf<La
    の関係が成立しており、しかも、このとき、前記フォークが接地面に接近するにつれて下降距離Lfが短くなっている、
    ことを特徴とする産業車両用フォーク昇降制御機構。
  3. 請求項1において、
    前記インナーマストが一定速度Vaで下降しているとき、前記フォークの下降速度Vfとすると、
    前記チェーンホイールの前記上端位置が前記リフトチェーンの前記他端の前記係止位置よりも上方に配置されている場合には、
    Vf>Va
    の関係が成立しており、
    前記チェーンホイールの前記上端位置が前記リフトチェーンの前記他端の前記係止位置よりも下方に配置されている場合には、
    Vf<Va
    の関係が成立しており、しかも、このとき、前記フォークが接地面に接近するにつれて下降速度Vfが遅くなっている、
    ことを特徴とする産業車両用フォーク昇降制御機構。
  4. 請求項1において、
    前記リフトチェーンの前記他端の前記アウターマストにおける前記係止位置には、前記リフトチェーンを構成するリンクの端部を揺動自在に支持するチェーンアンカーが前記アウターマストから横方向に張り出して設けられている、
    ことを特徴とする産業車両用フォーク昇降制御機構。
  5. 請求項4において、
    前記チェーンアンカーにおける前記リフトチェーンの最大揺動角が90度を超えている、
    ことを特徴とする産業車両用フォーク昇降制御機構。
  6. 請求項において、
    前記リフトチェーンの前記最大揺動角が180度近傍の大きさである、
    ことを特徴とする産業車両用フォーク昇降制御機構。
  7. 請求項において、
    当該産業車両がフォークリフトである、
    ことを特徴とする産業車両用フォーク昇降制御機構。
JP2009156481A 2009-07-01 2009-07-01 産業車両用フォーク昇降制御機構 Active JP5596941B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009156481A JP5596941B2 (ja) 2009-07-01 2009-07-01 産業車両用フォーク昇降制御機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009156481A JP5596941B2 (ja) 2009-07-01 2009-07-01 産業車両用フォーク昇降制御機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011011853A JP2011011853A (ja) 2011-01-20
JP5596941B2 true JP5596941B2 (ja) 2014-09-24

Family

ID=43591129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009156481A Active JP5596941B2 (ja) 2009-07-01 2009-07-01 産業車両用フォーク昇降制御機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5596941B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8924394B2 (en) 2011-02-18 2014-12-30 Mmodal Ip Llc Computer-assisted abstraction for reporting of quality measures
CN103303846B (zh) * 2013-06-22 2015-08-26 安徽工程大学 一种叉车升降机构
CN107416728B (zh) * 2017-06-15 2023-07-04 中铁隧道集团有限公司 一种隧道锚杆台车的注浆机举升机构
CN111960013A (zh) * 2020-09-14 2020-11-20 临沂临工智能信息科技有限公司 自动化立体仓储系统

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0423914Y2 (ja) * 1984-09-10 1992-06-04

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011011853A (ja) 2011-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2447203B1 (en) Industrial truck, method and computer program for controlling an industrial truck
CN106604886A (zh) 具有光学货物感测结构的叉车
JP5596941B2 (ja) 産業車両用フォーク昇降制御機構
US3172500A (en) Load-lifting trucks
JP4388345B2 (ja) 荷役車両
US10618781B2 (en) Crawler crane car body weight supporting device
JP2010030771A (ja) フォークリフトのチルト装置及び該装置を備えたフォークリフト
US10343883B2 (en) Lifting device of an industrial truck and method for setting down a load carried on load handling means of an industrial truck on a surface
DK201800157A1 (en) Crane and Method for Operating a Crane
US5992571A (en) Mast assembly for forklift trucks
CN111819149A (zh) 起重机
JP2018039578A (ja) フォークリフトおよびパレット
KR102299046B1 (ko) 지게차의 포크 카메라 장착구조
KR20160032898A (ko) 지게차
CN104781182B (zh) 起重机操作方法及起重机
KR20140145756A (ko) 리치 타입 지게차의 레그 구조
EP1669320B2 (de) Flurförderzeug mit einem höhenveränderlichen Lastaufnahmemittel
EP3455154B1 (en) Crane for lifting and transporting loads, equipped with a drive system.
CN211198503U (zh) 货叉架组件、叉车门架组件及叉车
KR20110037525A (ko) 지게차의 포크
JP2002178956A (ja) 大型運搬車両
EP3208175A1 (en) Pallet truck with retractable side-loading system
CN105110253B (zh) 一种手动搬运车
KR20160147109A (ko) 사다리차의 후방 아웃트리거 구동장치
KR200405942Y1 (ko) 시야확보가 가능한 지게차의 마스트 조립체

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120614

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5596941

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350