JP5594860B2 - ハードコートフィルムの加工方法、ハードコートフィルムおよび保護フィルム - Google Patents

ハードコートフィルムの加工方法、ハードコートフィルムおよび保護フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP5594860B2
JP5594860B2 JP2009080648A JP2009080648A JP5594860B2 JP 5594860 B2 JP5594860 B2 JP 5594860B2 JP 2009080648 A JP2009080648 A JP 2009080648A JP 2009080648 A JP2009080648 A JP 2009080648A JP 5594860 B2 JP5594860 B2 JP 5594860B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hard coat
film
processing
protective film
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009080648A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010228391A (ja
Inventor
健一 村山
有記 本郷
雄一 倉田
遼 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lintec Corp filed Critical Lintec Corp
Priority to JP2009080648A priority Critical patent/JP5594860B2/ja
Publication of JP2010228391A publication Critical patent/JP2010228391A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5594860B2 publication Critical patent/JP5594860B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Description

本発明は、ディスプレイ、タッチパネル、携帯電話の表示画面などの表面保護で使用されるハードコートフィルムの加工方法、ハードコートフィルムおよび保護フィルムに関する。
ディスプレイ、タッチパネル、携帯電話などの表示画面等にハードコートフィルムは幅広く使用されているが、特にタッチパネル、携帯電話などのモバイル製品は、日常的に指やペン、その他の物体が接触することが多く、その表面にキズが入ることが問題となっている。一般的にハードコートフィルム層表面の鉛筆硬度を3H以上とすることで使用時のキズを抑制できるため、前述の用途に使用されるハードコートフィルムとして、3H以上の鉛筆硬度が要求されている。一般的にハードコート層の膜厚を約7μm以上にすることで鉛筆硬度が3H以上となる。
また、ハードコートフィルムは、生産効率上の理由から、1本の大幅ロール状に巻き取られたハードコートフィルムを、数本の小幅のロールに裁断する工程(裁断加工)や、ディスプレイ、タッチパネル、携帯電話などの表示画面の形状に対応した刃で打ち抜く工程(打ち抜き加工)を経て使用される。
しかしながら、ハードコート層の膜厚を7μm以上とすると、上記裁断加工や打ち抜き加工を行った際に、ハードコート層に微細なクラックが発生し、収率の低下やその破片が異物となって混入することが新たな問題となっている。その対応として、ハードコート層を2層とする方法(特許文献1参照)や、レーザーを用いて裁断する方法(特許文献2参照)が提案されている。しかしながら、前者は加工が複数工程になるためコスト面、収率の面で不利であり、後者は高価な加工設備が必要となる。また保護フィルムを貼付して抜き加工を行う方法(特許文献3参照)も提案されているが、ハードコート層の膜厚が5μm程度で鉛筆硬度が低いハードコートフィルムに対しては有効であるが、ハードコート膜厚が7μm以上で鉛筆硬度の高いフィルムでは、裁断などの加工を行う際にハードコート層が割れてしまうという問題がある。
特開平11−300873号公報 特許第3967195号公報 特開2007−299487号公報
そこで、簡便で加工設備に依存せず、ハードコート層表面の鉛筆硬度が3H以上の高硬度のハードコートフィルムについても、ハードコート層にクラックを発生させることなく加工することが容易にできるハードコートフィルムの加工方法、ハードコートフィルムおよび保護フィルムを提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明は、
(1)基材の少なくとも片面に、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系及びビニル系から選択される組成物からなり、鉛筆硬度が3H以上のハードコート層を有するハードコートフィルムを加工する方法であって、硬度が0.15GPa以上であるベースフィルムに前記ハードコート層に対する粘着力が45〜1500mN/25mmである粘着層を有する保護フィルムを、前記ハードコートフィルムの前記ハードコート層の面に貼付した状態で加工することを特徴とするハードコートフィルムの加工方法、
(2)前記ハードコート層の厚さが7〜20μmであることを特徴とする(1)記載のハードコートフィルムの加工方法、
(3)前記加工が裁断加工であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のハードコートフィルムの加工方法、
(4)前記加工が打ち抜き加工であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のハードコートフィルムの加工方法、
(5)(1)〜(4)のいずれか一つに記載の加工方法で加工された、保護フィルム付きハードコートフィルム。
(6)アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系及びビニル系から選択される組成物からなり、鉛筆硬度が3H以上のハードコート層を有するハードコートフィルムに加工を施す際に、前記ハードコート層に載置または貼付されるハードコートフィルム加工用保護フィルムであって、硬度が0.15GPa以上であるベースフィルムと、前記ハードコート層に対する粘着力が45〜1500mN/25mmである粘着層とを有することを特徴とするハードコートフィルム加工用保護フィルム、
(7)前記ハードコート層の厚さが7〜20μmであることを特徴とする(6)記載のハードコートフィルム加工用保護フィルム、
(8)前記加工が裁断加工であることを特徴とする(6)又は(7)に記載のハードコートフィルム加工用保護フィルム、
(9)前記加工が打ち抜き加工であることを特徴とする(6)又は(7)に記載のハードコートフィルム加工用保護フィルム、
を提供するものである。
本発明によると、ハードコートフィルム上に所定の硬度のベースフィルムと所定の粘着力を有する保護フィルムを貼付して加工することにより、高硬度のハードコート層を有するハードコートフィルムであっても、クラックを発生させることなく、簡便にハードコートフィルムを加工することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るハードコートフィルムの加工方法を説明する概略断面図である。
以下、本発明を一実施形態に基づいて説明する。
図1に示すように、一実施形態に係るハードコートフィルムの加工方法は、基材10上にハードコート層20を有するハードコートフィルムのハードコート層20上に、ベースフィルム31の一面に粘着層32を有する保護フィルム30を貼付し(図1(a)、(b))、この状態で、加工するものである。図1(c)は、打ち抜き刃40により打ち抜かれた状態を示す。
ここで、まず、ハードコートフィルムについて説明する。
本発明の加工方法の対象となるハードコートフィルムは、基材10の少なくとも一面にハードコート層20を具備するものであるが、ハードコート層20の鉛筆硬度が3H以上のものを対象とする。鉛筆硬度がこれより小さいと、従来の加工方法でもハードコート層20にクラックが発生し難いが、鉛筆硬度が3H以上のものでは、本発明の加工方法を適用しないと、ハードコート層20へのクラック発生が抑制できない。
ハードコート層20の鉛筆硬度は、その膜厚に大きく依存して決定されるが、本発明の対象となる膜厚は7〜20μmである。これより膜厚が小さいと、鉛筆硬度は2H以下となり、使用時にキズが発生する問題がある。一方、膜厚が20μm以上であると、ハードコートを硬化する際に、ハードコートフィルムがカールする可能性があり、さらにまた、搬送時の不具合として、ハードコートフィルムをロール状で保管および搬送した際に、ハードコート層にクラックが入りやすくなり、好ましくない。
本発明において鉛筆硬度が3H以上であるという条件を満足するものであれば、基材10およびハードコート層20の材質、機能等は特に限定されず、従来から公知のハードコートフィルムに適用できる。
基材10としては、例えば、従来から公知のハードコートフィルム用基材として用いられているプラスチックフィルム等が挙げられるが、具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリスチレン(PS)、トリアセチルセルロース(TAC)、フッ素樹脂、ポリ乳酸等の合成樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルム等が挙げられる。
また、これらのフィルムは単層のものだけを指すのではなく、プラスチックフィルム表面に、ハードコート層20を形成する際のハードコート剤液の溶媒から当該プラスチックフィルムを保護するためにバリア層を有するもの、プラスチックフィルムのハードコート層20の反対側に粘着層及び離型フィルムを有するものなどを含む概念であり、材質、構造は特に限定されない。
ハードコート層20としては、例えば、従来から公知のハードコート剤として用いられている組成物等が挙げられるが、具体的にはアクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系、ビニル系等の組成物が挙げられる。組成物は前記組成物群を2種以上混合したものや、エネルギー線硬化性の組成物であってもよい。また有機化合物や無機化合物の粒子を含むものであってもよい。
すなわち、本発明の加工方法が適用できるハードコートフィルムは、CRT、LCD、PDPなどのディスプレイの表面に防眩性を付与する光学ハードコートフィルム、タッチパネルや携帯電話の表示画面を保護するためのハードコートフィルム、DVD ブルーレイなどの光ディスクの表面保護用ハードコートフィルムなどであり、特に限定されない。
一方、本発明の加工方法で用いる保護フィルム30は、以下の条件を満足するものである。
保護フィルム30のベースフィルム31は、硬度が0.15GPa以上、好ましくは、0.2〜0.5GPaであり、さらに好ましくは0.25〜0.4GPaである。ベースフィルム31の硬度が上述した範囲より小さいと、保護フィルム30を貼付して加工する際に保護フィルムの変形の度合いが大きくなるため、ハードコート層20のクラック発生を抑制する効果が十分に発現しなくなる。一方、硬さが上述した範囲より大きいと、保護フィルム30自体の加工が容易ではなくなり、好ましくない。
また、ベースフィルム31の厚さは特に限定されないが、30〜180μmであることが好ましく、さらに好ましくは40〜120μmである。ベースフィルムは単層でも積層体でもよい。
このようなベースフィルム31の材料は、以上の条件を満たすものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリスチレン(PS)、トリアセチルセルロース(TAC)、フッ素樹脂、ポリ乳酸等の合成樹脂フィルムなどを挙げることができる。
一方、粘着層32のハードコート層20に対する粘着力は、45〜1500mN/25mm、好ましくは、60〜1300mN/25mmである。粘着力が上述した範囲より小さいと、保護フィルム30を貼付して加工する際にハードコートフィルムを十分に保持できず、ハードコート層20にクラックが発生する。一方、粘着力が上述した範囲より大きいと、ハードコートフィルムを加工した後に保護フィルムを剥離する際に、粘着層32が凝集破壊を起こして粘着剤がハードコート層20に転移する問題や、剥離する際にハードコート層20にかかる応力によりクラックが発生する問題があるため、歩留まり・生産性が低下し、好ましくない。なお、本明細書における粘着力とは、後述する試験例における測定方法による値で示すものとする。
ここで、粘着層32の材料も、上記条件を満たすものであれば特に限定されることはなく、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系、ビニル系等の粘着剤を使用することができ、エネルギー線硬化性の粘着剤であってもよい。また、粘着層32の厚さは、5〜100μmであることが好ましく、さらに好ましくは10〜50μmである。
保護フィルム30は、常法によって製造することができ、例えば、粘着層32を構成する粘着剤と、所望によりさらに溶媒とを含有する塗布剤を調製し、コンマロールコーター、グラビアコーター、チャンバーグラビアコーター、キスロールコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、ダイコーター等の塗工機によってベースフィルム31の片面に塗布するか、別に用意した剥離シートの剥離処理面に塗布し、形成した粘着層32とベースフィルム31とを貼り合わせてもよい。
なお、保護フィルム30の粘着層32には、粘着剤層を保護するために剥離シートを積層してもよい。剥離シートとしては、特に限定されることなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂、ポリスチレン、トリアセチルセルロース(TAC)、フッ素樹脂、ポリ乳酸等の合成樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムや、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。剥離シートの厚さは、通常10〜250μm程度であり、好ましくは20〜200μm程度である。
本実施形態では、上述した保護フィルム30をハードコートフィルムのハードコート層20に貼付して加工することにより、加工の際の入刃の衝撃が保護フィルム30で緩和され、ハードコート層20のクラック発生を抑制する効果を奏する。
本発明では、保護フィルム30を介してハードコートフィルムに加工用の刃を入刃するため、ハードコート層20のクラックを抑制するには刃の入り始めの硬度が重要であり、当該硬度によって入刃の衝撃を緩和する能力の程度を表すことができる。硬度としては押込み試験による硬度が適しており、本発明では、保護フィルム30のベースフィルム31の表面の硬度を測定できるナノインデンターによって硬度を測定した。ナノインデンターは、ダイヤモンドチップからなる三角錐の圧子を材料表面に押し込み、その時の圧子にかかる荷重と圧子の下の射影面積から硬度(押込み試験による硬度)を求める測定器である。
なお、加工は限定されないが、裁断加工、打ち抜き加工の際の入刃の衝撃が緩和されるため、これらの加工に特に好適である。
また、本発明の加工方法で加工したハードコートフィルムは、実質的にクラックを有さないと見做せる範囲のものであるが、実際には端部でのクラック長さが100μm以下のものである。すなわち、これより大きなクラックは目視で観察して問題となり、外観上や使用上の問題があるが、100μm以下である場合、外観上や使用上の問題が実質的になくなり、クラックがないと判断してよい。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
ウレタンアクリレート系オリゴマー(荒川化学工業社製 製品名「ビームセット575CB」固形分濃度100%、光重合開始剤入り)100質量部に、シリコーン系添加剤(東レダウシリコーン社製 製品名「SH28」、固形分濃度100%)0.2質量部を混合し、エチルセロソルブにて希釈し、固形分濃度40%のハードコート剤液を調製した。このハードコート剤液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績社製 製品名「PET100A4300」、厚み100μm)の一方の面に、マイヤーバー#14を用いて塗布し、70℃で1分間乾燥後、紫外線(光量300mJ/cm)を照射してハードコートフィルムを得た。
次いで、ハードコートフィルムのハードコート層面に、保護フィルム(リンテック社製 製品名「PF PET50B」)の粘着剤面と貼付させた後、保護フィルムを貼付して裁断加工を行い、クラック長測定を行った。
(実施例2)
マイヤーバー#20を用いてハードコート剤液を塗布したこと以外は、実施例1と同様に行った。実施例2は実施例1よりハードコート膜厚を厚くしたものである。
(実施例3)
ウレタンアクリレート系オリゴマー(荒川化学工業社製 製品名「ビームセット575CB」固形分濃度100%、光重合開始剤入り)100質量部に、シリコーン系添加剤(ビックケミージャパン社製 製品名「BYK−UV3570」、固形分濃度100%)3質量部、同シリコーン系添加剤(ビックケミージャパン社製 製品名「BYK−300」、固形分濃度70%)1質量部を混合し、エチルセロソルブにて希釈し、固形分濃度40%のハードコート剤液を調製した。このハードコート剤液を用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例4)
剥離フィルム(リンテック社製 製品名「SP−PET1031C」)の剥離処理面にアクリル系粘着剤(リンテック社製 製品名「LS411E」)を乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、その粘着剤面にベースフィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績社製 製品名「PET100A4300」、厚み100μm)を貼り合わせたものを保護フィルムとして用いたこと以外は実施例1と同様に行った。
(実施例5)
剥離フィルム(リンテック社製 製品名「SP−PET1031C」)の剥離処理面にアクリル系粘着剤(リンテック社製 製品名「LS411E」)を乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、その粘着剤面にベースフィルムとしてポリカーボネートフィルム(帝人社製 製品名「ピュアエースC110−75」、厚み75μm)を貼り合わせたものを保護フィルムとして用いたこと以外は実施例1と同様に行った。
(実施例6)
剥離フィルム(リンテック社製 製品名「SP−PET1031C」)の剥離処理面にアクリル系粘着剤(リンテック社製 製品名「LS411E」)を乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、その粘着剤面にベースフィルムとしてポリプロピレンフィルム(王子製紙社製 製品名「アルファンPP40」、厚み40μm)を貼り合わせたものを保護フィルムとして用いたこと以外は実施例1と同様に行った。
(比較例1)
保護フィルムを貼付せずに裁断加工を行い、クラック長測定を行ったこと以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例2)
保護フィルムとして、保護フィルム(サンエー化研社製 製品名「サニテクトPAC−3−70」)を用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例3)
マイヤーバー#10を用いてハードコート剤液を塗布したこと以外は、実施例1と同様に行った。比較例3は実施例1よりハードコート膜厚を薄くしたものである。
(比較例4)
保護フィルムとして、保護フィルム(リンテック社製 製品名「SRL−0753C(AS)」)を用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例5)
剥離フィルム(リンテック社製 製品名「SP−PET1031C」)の剥離処理面にアクリル系粘着剤(リンテック社製 製品名「LS411E」)を乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、その粘着剤面にベースフィルムとしてポリエチレンフィルム(住友化学社製 製品名「スミカセンL705」からなるフィルム、厚み110μm)を貼り合わせたものを保護フィルムとして用いたこと以外は実施例1と同様に行った。
(試験例)
(ハードコート膜厚)
各実施例及び各比較例で得られたハードコートフィルムのハードコート層の厚さを、光学式デジタル測長機(ニコン社製 製品名「デジマイクロ MH−15」)を用いて測定した。結果を表1に示す。
(鉛筆硬度)
各実施例及び各比較例で得られたハードコートフィルムのハードコート層の鉛筆硬度を、JIS K 5400に準じて荷重1000g、引っかき速度1mm/秒で5回測定し、キズが入った箇所が2箇所未満を合格とし、合格した中で最も固い(9Hに近い)硬度を鉛筆硬度とした。
(粘着力)
上記各実施例および各比較例で使用した保護フィルムを25mm×250mmのサイズに切り出し、剥離フィルムを剥離して表出した粘着層の面を、上記各実施例および各比較例で得られたハードコートフィルムのハードコート層表面に貼付した。その後、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間放置したのち、同環境下で、引張試験機〔オリエンテック社製、製品名「テンシロン」〕を用いて、JIS Z0237に準じて剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件で測定した値(N/25mm)を粘着力とした。
(クラック長測定)
保護フィルムを貼付した状態でハードコートフィルムを連続自動切断機(荻野精機製作所社製 製品名「PN1−600」)を用いて、直線状に裁断し、その端部をコンフォーカル顕微鏡(レーザーテック社製 製品名「HD100D」)を用い、20倍の対物レンズを用いて測定し、任意に抜き出した200μm×200μmの領域で観察されるクラック長を測定した。比較例1のみ保護フィルムを使用せずハードコートフィルム単体で行った。表1には、クラック長が100μm以下を○、クラック長が100μmより長いものを×で示した。
Figure 0005594860
(試験結果)
表1の結果より、実施例1〜6の加工方法ではハードコート層のクラック発生が抑制された。具体的には、保護フィルムのベースフィルムの硬度が0.15GPaより大きく、且つ粘着層のハードコート層に対する粘着力が45mN/25mm以上の場合、ハードコート層の鉛筆硬度が3H以上であっても、クラックの発生が抑制できた。
一方、保護フィルムを貼付せずに加工した比較例1は勿論、ベースフィルムが実施例1と同じであるが粘着力が小さい保護フィルムを貼った比較例2、4においても、クラックが発生した。また、保護フィルムを実施例と同じにしても、ハードコート層の鉛筆硬度が2Hと小さい場合には、ハードコート層自体の強度が不足したためクラックが発生した(比較例3)。さらに、粘着力は充分に大きいがベースフィルムの硬度が小さい保護フィルムを用いて加工しても、クラックが発生した(比較例5)。
この結果、ハードコート層の鉛筆硬度が3H以上と大きいハードコートフィルムの加工には、ベースフィルムの硬度が0.15GPa以上、ハードコート層に対する粘着力が45mN/25mm以上の保護フィルムを貼付して加工すると、ハードコート層のクラックが抑制できることがわかった。
10 基材
20 ハードコート層
30 保護フィルム
31 ベースフィルム
32 粘着層
40 打ち抜き刃

Claims (9)

  1. 基材の少なくとも片面に、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系及びビニル系から選択される組成物からなり、鉛筆硬度が3H以上のハードコート層を有するハードコートフィルムを加工する方法であって、硬度が0.15GPa以上であるベースフィルムに前記ハードコート層に対する粘着力が45〜1500mN/25mmである粘着層を有する保護フィルムを、前記ハードコートフィルムの前記ハードコート層の面に貼付した状態で加工することを特徴とするハードコートフィルムの加工方法。
  2. 前記ハードコート層の厚さが7〜20μmであることを特徴とする請求項1記載のハードコートフィルムの加工方法。
  3. 前記加工が裁断加工であることを特徴とする請求項1又は2に記載のハードコートフィルムの加工方法。
  4. 前記加工が打ち抜き加工であることを特徴とする請求項1又は2に記載のハードコートフィルムの加工方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の加工方法で加工された、保護フィルム付きハードコートフィルム。
  6. アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系及びビニル系から選択される組成物からなり、鉛筆硬度が3H以上のハードコート層を有するハードコートフィルムに加工を施す際に、前記ハードコート層に載置または貼付されるハードコートフィルム加工用保護フィルムであって、硬度が0.15GPa以上であるベースフィルムと、前記ハードコート層に対する粘着力が45〜1500mN/25mmである粘着層とを有することを特徴とするハードコートフィルム加工用保護フィルム。
  7. 前記ハードコート層の厚さが7〜20μmであることを特徴とする請求項6記載のハードコートフィルム加工用保護フィルム。
  8. 前記加工が裁断加工であることを特徴とする請求項6又は7に記載のハードコートフィルム加工用保護フィルム。
  9. 前記加工が打ち抜き加工であることを特徴とする請求項6又は7に記載のハードコートフィルム加工用保護フィルム。
JP2009080648A 2009-03-27 2009-03-27 ハードコートフィルムの加工方法、ハードコートフィルムおよび保護フィルム Active JP5594860B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080648A JP5594860B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 ハードコートフィルムの加工方法、ハードコートフィルムおよび保護フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080648A JP5594860B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 ハードコートフィルムの加工方法、ハードコートフィルムおよび保護フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010228391A JP2010228391A (ja) 2010-10-14
JP5594860B2 true JP5594860B2 (ja) 2014-09-24

Family

ID=43044685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009080648A Active JP5594860B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 ハードコートフィルムの加工方法、ハードコートフィルムおよび保護フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5594860B2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9597858B2 (en) 2013-03-04 2017-03-21 Panac Co., Ltd. Method for manufacturing touch panel and molded article
KR102347532B1 (ko) 2014-01-23 2022-01-05 삼성디스플레이 주식회사 접을 수 있는 플렉서블 표시 장치 및 이의 제조 방법
JP6559662B2 (ja) * 2014-05-28 2019-08-14 リンテック株式会社 積層部材の加工方法、積層部材の加工体およびガスバリアフィルム
WO2015186685A1 (ja) * 2014-06-05 2015-12-10 Dic株式会社 保護粘着フィルム、画像表示装置及び携帯電子端末
JP6397675B2 (ja) * 2014-07-18 2018-09-26 リンテック株式会社 積層部材およびハードコートフィルムの製造方法
MY174034A (en) * 2016-02-24 2020-03-05 Lintec Corp Adhesive sheet and usage method therefor
TW201907188A (zh) * 2017-05-01 2019-02-16 日商東京威力科創股份有限公司 光學構件的製造方法
JP7490958B2 (ja) 2018-04-19 2024-05-28 東洋紡株式会社 折りたたみ型ディスプレイの表面保護フィルム用ポリエステルフィルムとその用途
CN113396179A (zh) 2019-02-08 2021-09-14 东洋纺株式会社 聚酯薄膜及其用途
KR20210126046A (ko) 2019-02-08 2021-10-19 도요보 가부시키가이샤 폴딩형 디스플레이 및 휴대 단말 기기
JP7435448B2 (ja) 2019-05-28 2024-02-21 東洋紡株式会社 積層フィルムとその用途
KR20220016133A (ko) 2019-05-28 2022-02-08 도요보 가부시키가이샤 폴리에스테르 필름과 그 용도
EP3978554A4 (en) 2019-05-28 2023-06-21 Toyobo Co., Ltd. POLYESTER FILM, LAMINATED FILM AND USE THEREOF
EP3978967A4 (en) 2019-05-30 2023-07-12 Toyobo Co., Ltd. FOLDABLE SCREEN
EP3978966A4 (en) 2019-05-30 2023-07-12 Toyobo Co., Ltd. POLARIZING PLATE FOR A FOLDING DISPLAY
EP3998161A4 (en) 2019-07-12 2023-08-02 Toyobo Co., Ltd. HARDCOAT FOR FOLDABLE DISPLAY AND USE THEREOF
KR20220032572A (ko) 2019-07-12 2022-03-15 도요보 가부시키가이샤 폴딩형 디스플레이용 하드 코트 필름과 그 용도
JP7447994B2 (ja) 2020-04-22 2024-03-12 東洋紡株式会社 ポリエステルフィルムとその用途

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000326447A (ja) * 1999-05-21 2000-11-28 Dainippon Printing Co Ltd ハードコートフィルム
JP4132478B2 (ja) * 1999-10-04 2008-08-13 日東電工株式会社 表面保護フィルム、光学部材及び液晶表示装置
JP2001105392A (ja) * 1999-10-08 2001-04-17 Toyo Metallizing Co Ltd 粘着フィルム枚葉品の製造方法
JP4069997B2 (ja) * 2001-11-22 2008-04-02 日東電工株式会社 透明導電性フィルムの表面保護方法
JP2004174664A (ja) * 2002-11-27 2004-06-24 Fuji Photo Film Co Ltd ハードコートフィルムの切断方法、並びにハードコート処理物品およびその製造方法
JP2007084685A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Toyo Ink Mfg Co Ltd ハードコートフィルム
JP2007261253A (ja) * 2006-03-03 2007-10-11 Toyo Ink Mfg Co Ltd ハードコートフィルム
JP4435109B2 (ja) * 2006-05-01 2010-03-17 リンテック株式会社 抜き加工用保護シートおよび光記録媒体用ハードコートフィルムの製造方法
JP2009113123A (ja) * 2007-11-01 2009-05-28 Nitto Denko Corp 積層光学フィルムの切断方法
JP5161660B2 (ja) * 2008-06-02 2013-03-13 富士フイルム株式会社 裁断方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010228391A (ja) 2010-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5594860B2 (ja) ハードコートフィルムの加工方法、ハードコートフィルムおよび保護フィルム
JP5968587B2 (ja) 光学用粘着シート、光学フィルムおよび表示装置
US20160109631A1 (en) Optical film with pressure sensitive adhesive on both sides and method for producing image display device using thereof, and method for suppressing curl of optical film with pressure sensitive adhesive on both sides
TWI479513B (zh) 透明導電性薄膜用表面保護薄膜及使用其之透明導電性薄膜
US20150346408A1 (en) Optical film with pressure sensitive adhesive on both sides and method for producing image display device using same
TW201625758A (zh) 黏著片材
JP5607565B2 (ja) 粘着剤、及び粘着シート
JP5715857B2 (ja) 粘着シートの剥離方法
WO2016103902A1 (ja) レーザーダイシング用粘着シートおよび半導体装置の製造方法
JP2015030765A (ja) 粘着シート、粘着層付き光学フィルム、および画像表示装置
JP2019070104A (ja) 表面保護フィルム
JP2012153788A (ja) 光学用粘着シート
JP2006206782A (ja) 平面ディスプレイ貼付用機能性フィルム及びその貼付方法
JP2015071727A (ja) グラファイトシート加工用粘着フィルム及び当該粘着フィルムが貼着された放熱シート製品
CN109072017B (zh) 带剥离衬垫的粘合片
JP2011209512A (ja) 画像表示装置用飛散防止フィルムおよびこれを備えた画像表示装置
JP6224547B2 (ja) 表面保護フィルム、及びそれが貼合された光学部品
JP6673313B2 (ja) 粘着シート、積層体の製造方法および積層体
JP2017014308A (ja) 粘着テープ、保護部材及び電子機器
JP6456717B2 (ja) 粘着テープ
JP2018145340A (ja) 粘着フィルム
JP2014125567A (ja) 再剥離型自己粘着性フィルム
JP6314333B2 (ja) 表面保護フィルム、及び表面保護フィルムを貼合した光学部品の製造方法
JP7095713B2 (ja) 粘着シート、積層体の製造方法および積層体
JP6743422B2 (ja) 両面粘着シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5594860

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250