JP5594585B2 - 圧延機の圧延荷重測定値補正方法及びその補正値を用いた板厚制御方法 - Google Patents
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Description
特許文献3には、ミルストレッチ推定方法は上記2つの特許とは異なるものの、サーマルクラウンの影響も考慮した上でミルストレッチを推定し、ロールバイト直下の板厚を推定して板厚を制御する方法が開示されている。しかしこれも圧延荷重測定値を使用している限り、問題は同様である。
特許文献6にはロールシフトをして締め込み試験を行い、ロールプロフィールを推定する方法が開示されている。シフト位置を2水準以上設定して締め込み試験を行う点については同様であるが、本技術ではロードセル圧延荷重は真値として使用されており、本発明のようにロードセル圧延荷重そのものを補正することは考えられていない。
図1は、圧延荷重測定器1を有する6Hiのミルである。6Hi圧延機は上下ワークロール2、中間ロール3およびバックアップロール4の6本のロールで構成され、通常圧延材(ストリップ)Wの板幅に応じて中間ロール3をシフトして使用する。圧延荷重測定器1はロードセルであり、図1では簡略化のために2個のみがバックアップロールチョック上に図示されている。また5は油圧圧下装置である。
中間ロールシフト機能を有す圧延機にて、中間ロールシフトを0mmと300mm動かした状態の2水準で、キスロール締込みテストを行い、ミルストレッチ量と圧延荷重の関係を得て、それぞれにおいて、該ミルストレッチ量からロール変形の寄与分を差し引くことでロール変形以外の寄与分を算出した結果、ロール変形以外の寄与分が両者で合致しなかった。実際にテストした結果は、発明を実施する最良の形態で紹介した図2である。圧延荷重測定器で測定した値が真の値よりずれていたと考え、式(1)の様に測定圧延荷重に0.95の係数を掛けて補正をした。
式(1) y = 0.95x
(y:補正後の圧延荷重、x:測定圧延荷重)
式(2) y = 0.95x -0.5
式(3) y=0.0002x2+0.4x+300
(y:補正後の圧延荷重、x:測定圧延荷重)
この結果、式(2)では板中央の板厚偏差のばらつきを示す標準偏差(以下、各実施例において同一)が、約0.85の向上、式(3)では約0.8の向上が確認された。
実施例1の結果では、低圧延荷重領域ではシフト有無のロール以外の変形が合致しているが、高圧延荷重領域では合致しない傾向にあった。そこで、圧延荷重領域を高圧延荷重領域と低圧延荷重領域に分割してそれぞれに異なる補正係数を使用する方法を考案した。0tから800tまでを実施例1と同様に係数を0.95とし、測定圧延荷重が800t超については係数を0.9として、式(4)の様な補正をした。
式(4) :y = 0.95x (0≦x≦800)、y=0.90x(800<x)
(y:補正後の圧延荷重、x:測定圧延荷重)
板中央の板厚偏差のばらつきを比較したところ、制御を入切りでの板厚偏差のばらつきを比較すると、約0.75の改善となり効果が確認された。今回は800tonfで高圧延荷重領域と低圧延荷重領域を分割したが、800tonf以外で分割してもよい。
式(5) :y = 0.95x -0.5 (0≦x≦800)、y=0.90x-0.5 (800<x)
式(6) :y=0.0002x2+0.40x+320 (0≦x≦800)
y=0.0002x2+0.42x+340 (800<x)
(y:補正後の圧延荷重、x:測定圧延荷重)
この結果、式(5)では約0.70、式(6)では約0.65の改善が確認された。
実施例1、2と同等の圧延機及びテスト条件にて、ロール変形以外の変形を測定し、中間ロールシフトを0mmと300mm動かした状態の2水準で、上下ワークロールとの間に板を挟んだ(板あり)状態にて締込みテストを行い、ミルストレッチと圧延荷重の関係を得てそれぞれにおいて、該ミルストレッチ量から理論的な方法でロール変形の寄与分を差し引くことでロール変形以外の寄与分を算出した。使用した板については、入側板幅900mm、入側板厚3mm、入側引張強度270Mpaとした。ここで、キスロールと板ありでのロールに掛かる圧延荷重分布が異なることから、理論的にロール変形を求める際はそれを考慮している。
実際にテストした結果、これまでと同様にロール系以外の変形にずれが生じていた。補正方法として(実施例1)で使用した(式1)、y=ax+b(式2)、二次式(式3)を適用した。
式(1) y = 0.95x
式(2) y = 0.95x -0.5
式(3) y=0.0002x2+0.4x+300
(y:補正圧延荷重、x:測定圧延荷重)
ワークロールベンド機能を有す実施例1と同様の圧延機にて、ワークロールベンドを0tonと50tonの圧延荷重を加えた場合の2水準で、キスロール締め込みテストを行い、ミルストレッチ量と圧延荷重の関係を得てそれぞれにおいて、上記実施例と同様にロール変形以外の寄与分を算出した。前実施例と同様の圧延機でテストを実施しているため、ロール変形以外の寄与分が両者で一致しなかった。そこで、実施例1で行った簡単な補正方法である式(1)と実施例2で行い単純ながら大きな効果が確認された式(4)補正方法を用いて補正し、板厚の評価テストを実施した。
実施例1と同様の圧延機にて、ワークロール径を挿入上限径である新ワークロール(上下ロールは440.01と440.08)と、挿入下限径である廃棄ワークロール(上下ロール径は425.20、425.14)を使用した。その2水準のワークロールにてキスロール締め込みテストを実施し、ロール変形以外の寄与分を算出した結果、前実施例と同様にロール変形以外の寄与分が両者で合致しなかった。そこで、実施例4と同様に式(1)、(4)で補正し板厚の評価を実施した。
実施例1と同様の圧延機にてワークロールクラウン有無での2水準にてキスロール締め込みテストを実施し、ロール変形以外の寄与分を算出した。このときに使用したワークロールは上下ロール径を中央測定にて435.20mm、434.68mmとし、エッジから15mm点の直径をそれぞれ50μm差し引いた径とし、上下ワークロールのエッジから15mm点の直径がそれぞれ435.15mm、434.63mmとした。前実施例と同様にロール変形以外の寄与分を算出した結果、前実施例と同様にロール変形以外の寄与分が両者で合致しなかった。そこで、実施例4と同様に式(1)、(4)で補正し板厚の評価を実施した。
実施例1と同様の圧延機にて、キスロール締め込みとワークロールに板を挟んだ状態で締め込みをした2水準にてテストを実施し、ロール変形以外の寄与分を算出した。このときに使用したロールは実施例1と同様であり、挟む板については実施例3と同様である。前実施例と同様にロール変形以外の寄与分を算出した結果、前実施例と同様にロール変形以外の寄与分が両者で合致しなかった。そこで、実施例4と同様に式(1)、(4)で補正し板厚の評価を実施した。
実施例1と同様の圧延機及びキスロールテストにて、実施例2と同様な方法で式(1)、式(4)を用い、ロードセルの圧延荷重補正を実施した。更に、その補正圧延荷重を用いてミル定数を求め、それを用いて計算されるセットアップ圧下位置へ反映させ、上記実施例と同様に板厚の評価を実施した。
今回も実施例1と同様の板厚、板幅で4鋼種10コイルずつ実施した。また、最初の5コイルは何もせず、残りの5コイルに対して補正圧延荷重を用いてミルストレッチ方式により推定した板厚及び補正した圧延荷重を用いて算出したセットアップ圧下位置を使用して板厚を制御した。
評価内容も実施例と同様に板中央の板厚偏差のばらつきを比較した。結果、式(1)では約0.75の改善となり、式(4)では0.55の改善が確認された。
2 ワークロール
3 中間ロール
4 バックアップロール
5 油圧圧下装置
Claims (5)
- 圧延荷重測定器を有する圧延機を、ロール対ロール若しくはロール対ストリップで少なくとも圧延荷重を除く任意の2水準以上の圧延条件で締め込みを行い、ミルストレッチ量と圧延荷重の関係をそれぞれ測定し、該ミルストレッチ量からロール変形の寄与分を差し引くことでロール以外の寄与分を分離し、圧延荷重測定値を含む多項式または指数関数によって圧延荷重測定値を真圧延荷重に補正し、ロール変形以外の変形特性を求め、これらの複数水準で測定したロール以外の変形特性が一致する補正条件を求めて圧延荷重測定値の補正を行うことを特徴とする圧延機の圧延荷重測定値補正方法。
- 圧延荷重領域を少なくとも2つ以上の領域に分け、それぞれの領域ごとに多項式または指数関数によって圧延荷重を補正してロール以外の変形特性が一致する条件を求めることを特徴とする請求項1記載の圧延機の圧延荷重測定値補正方法。
- 請求項1または2記載の方法により補正された圧延荷重測定値を用いてミルストレッチに及ぼす荷重とベンドの影響を算出し、これらの影響を加味して推定した板厚を用いて板厚制御を行うことを特徴とする圧延機の板厚制御方法。
- 請求項1または2記載の方法により補正された圧延荷重測定値を用いてミル定数を計算し、セットアップ圧下位置を設定することを特徴とする圧延機の板厚制御方法。
- 請求項1または2記載の方法により補正された圧延荷重測定値を用いてセットアップ圧延荷重に用いるミル定数を計算してセットアップ圧下位置を設定し,ミルストレッチに及ぼす圧延荷重とベンドの影響を算出してこれらの影響を加味して推定した板厚を用いて板厚制御を行うことを特徴とする板厚制御方法。
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JP2010186105A JP5594585B2 (ja) | 2010-08-23 | 2010-08-23 | 圧延機の圧延荷重測定値補正方法及びその補正値を用いた板厚制御方法 |
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