JP5592573B1 - 冷媒用管継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】パイプが銅管から成る場合、端部にフレア加工せず、迅速に強力な接続が可能な冷媒用管継手構造を提供する。
【解決手段】雄ネジ付き継手本体1と、継手本体1の雄ネジ2に螺着される袋ナット3と、を備え、銅管を接続する冷媒用管継手構造に於て、袋ナット3の内部収納空間10に収納されると共に、外周面8に凹周溝9を有し、袋ナット3と継手本体1の雄ネジ2を螺着させる際に継手本体1と袋ナット3からアキシャル方向の圧縮力を受けて、凹周溝底薄壁部13がラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている銅管の外周面側から食い込んで抜止めする圧縮変形用スリーブ7を有し、さらに、継手本体1はアキシャル方向凹凸条部52を有する内挿筒部6を有し、廻り止めする。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒用管継手構造に関する。
管継手の一種として、フレア継手が古くから用いられている(例えば、特許文献1参照)。
一般に、図10に示すように、雄ネジ付き継手本体30のテーパ面31と、継手本体30の雄ネジ32に螺着される袋ナット33のテーパ面34の間に、銅製パイプ35の端部を拡径テーパ状に塑性加工して成るフレア端部37を、挟持させて圧接力により密封する構成である。
しかし、フレア加工を現場で行う必要があったため、配管作業能率アップが阻害されていた。
そこで、本発明者は、従来の(図10に示すような)フレア継手の上記欠点を解決し、さらに、部品点数も少なくて、シンプルな部品形状の管継手構造として、かつて図11に示すような発明を提案している(特許文献2参照)。
即ち、図11に於て、袋ナット38の内部収納空間39に圧縮変形用スリーブ40を内有させて、袋ナット38を継手本体41の雄ネジ42に螺進させ、この螺進させる際に、継手本体41のテーパ状先端面43と、袋ナット38の内鍔38Aによって、アキシャル方向の強い圧縮力を付与させることで、上記スリーブ40の2個の外周凹溝44,44のアキシャル方向幅寸法を減少させつつ、この外周凹溝44の溝底薄壁部45をラジアル内方向へ塑性変形させて、挿入されているパイプ46の外周面に、塑性変形した溝底薄壁部45を食い込ませて、(図11のように)パイプ46の引抜けを阻止する構造である。なお、47は、PTFE等を塗装したシール層であり、溝底薄壁部45のパイプ46の外周面への食い込み変形に伴って、強く圧縮されて密封作用(シール性能)を増加させている。
特開2005−42858号公報 特許第5276215号公報
図11に示した冷媒用管継手は、(図10に示した)フレア継手に代わり得る優れた発明ではあるが、次のような改良すべき点が残っている点に本発明者は気付いた。即ち、(i)パイプ46の耐引抜力は冷媒用配管用として十分であると考えられるが、冷媒用気体の密封性に関して、(後述する図9のような使用状況下で、)少し不安がある点、(ii)図11に示したシール層47の被覆作業が面倒かつコスト高であり、しかも、図11に示したような溝底薄壁部45の塑性変形に伴って部分的にシール層47が破壊する場合も考えられ、密封性能が低下する点。
本発明は、雄ネジ付き継手本体と袋ナットとを備え、上記袋ナットの内部収納空間に収納されると共に、外周面に複数本の凹周溝を有し、上記袋ナットを上記継手本体の雄ネジに螺着させる際にアキシャル方向の圧縮力を受けて、凹周溝底薄壁部がラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている金属管に閉円環状縮径変形部を形成しつつ食い込んで抜止めする圧縮変形用スリーブを有する冷媒用管継手構造に於て;上記継手本体は上記金属管に挿入される内挿筒部を有し、上記凹周溝の凹周溝底薄壁部によって形成される上記縮径変形部の少なくとも一つが食い込んでパイプ廻り止めを行うアキシャル方向凹凸条部を、上記内挿筒部の外周面に設けた構成である。
また、本発明は、先端縮径テーパ面を有する雄ネジ付き継手本体と袋ナットとを備え、上記袋ナットの内部収納空間に収納されると共に、外周面に複数本の凹周溝を有し、上記袋ナットを上記継手本体の雄ネジに螺着させる際にアキシャル方向の圧縮力を受けて、凹周溝底薄壁部がラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている金属管に閉円環状縮径変形部を形成しつつ食い込んで抜止めする圧縮変形用スリーブを有する冷媒用管継手構造に於て;上記継手本体の上記先端縮径テーパ面に圧接するテーパ内面と、上記金属管に挿入される内挿筒部と有する短筒状中間体を、上記内部収納空間に収納し;上記凹周溝の凹周溝底薄壁部によって形成される上記縮径変形部の少なくとも一つが食い込んでパイプ廻り止めを行うアキシャル方向凹凸条部を、上記内挿筒部の外周面に設けた構成である。
また、上記アキシャル方向凹凸条部は上記内挿筒部の中間部から先端部に渡って形成され、複数本の上記凹周溝の内の最も外方の位置のものによって形成される上記縮径変形部を、上記アキシャル方向凹凸条部に食い込ませるように構成した。
また、上記金属管がアルミニウム管である。あるいは、上記金属管が銅管である。
本発明によれば、パイプに回転トルクが作用した場合にも、パイプの回転は、内挿筒部によって、確実に阻止できる。これによって、残りの凹周溝の溝底薄壁部の塑性変形部位と、パイプ外周面の食い込み部位との間も全く相対的回転を生じないので、冷媒等の洩れ易い気体も、確実に安定して、密封(シール)される。
また、シール層の被覆も不要であり、さらに、ゴム等のシール材を省略できて、耐久性も優れ、コストダウンも達成できる。勿論、フレア加工、溶接、ろう付け等の現場作業も不要である。
特に、エアコン屋外機が倒れた場合には、パイプは約90°の捩れを生じ、パイプに回転トルクが作用するが、本発明では、継手本体又は短筒状中間体の内挿筒部と、パイプとの間の強力な廻り止めにより、パイプの回転は阻止され、少なくとも残りの(奥側の)凹周溝の溝底薄壁部とパイプとの間の相対的回転は(微小角度さえ)発生せず、密封性(シール性)は、長期にわたって安定して維持できる。
本発明の実施の一形態を示す袋ナット未締付状態の断面図である。 ナット締付完了状態の断面図である。 要部の横断面図である。 本発明の他の実施の形態を示す袋ナット未締付状態の断面図である。 ナット締付完了状態の断面図である。 ナット締付完了状態を説明する拡大断面図である。 圧縮状態に於ける圧縮変形用スリーブの要部のみを取出して示した拡大説明図である。 パイプに回転トルクを付与する試験方法を説明する斜視説明図である。 従来の問題点及び本発明の利点と作用・効果を説明するための斜視説明図である。 従来例を示す断面図である。 他の従来例を示した配管接続完了状態の断面図である。 本発明の別の実施の形態を示す袋ナット未締付状態の断面図である。 ナット締付完了状態の断面図である。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1と図2は本発明の実施の形態を示し、図1は未締付状態を、図2は締付(接続)完了状態を示す断面図である。
本発明は、冷媒用管継手構造であって、雄ネジ2付きの継手本体1と袋ナット3とを備え、袋ナット3の内部収納空間10には圧縮変形用スリーブ7を有する。
この圧縮変形用スリーブ7は、外周面8に複数本(図1,図2では2本を示す)のU字状の凹周溝9,9を有し、袋ナット3を継手本体1の雄ネジ2に螺進させる際にアキシャル方向の圧縮力Fを受けて、凹周溝底薄壁部13がラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている金属管(冷媒用パイプ)Pに閉円環状縮径変形部12を形成しつつ食い込んで、パイプ(金属管)Pの抜止めを行う。
継手本体1は、雄ネジ2を外周面に有する雄ネジ筒体4の先端面から突設された(金属管Pに挿入される)内挿筒部6を有する。図例では、雄ネジ筒部4の先端面を段付面6Aとして、内挿筒部6が突設され、流路孔51が、雄ネジ筒部4と内挿筒部6に渡って、同一径で連続状に形成される。つまり、内挿筒部6は雄ネジ筒部4よりも薄肉である。
そして、この内挿筒部6の外周面に、アキシャル方向凹凸条部52が形成されている。図3(A)(B)に示すように、この凹凸条部52の凸条は横断面四角形や三角形として、多数本平行に突設し、あるいは、図3(C)のように凹凸波形とする。(なお、これ以外の形状の凹凸条部52としてもよい。)
さらに、図1と図2と図6に示すように、アキシャル方向凹凸条部52は、内挿筒部6の中間部から先端部(最先端)に渡って形成され、複数本(図1,図2では2本)の凹周溝9,9の内の最も外方の位置のものによって形成される縮径変形部12(12Z)を、上記アキシャル方向凹凸条部52に食い込ませる。
次に、図4と図5に他の実施形態を示す。継手本体1には先端縮径テーパ面48を有し、従来から広く使用されている、図10の継手本体30と同一の形状・寸法のものを、流用できる。即ち、継手本体1の先端縮径テーパ面48に圧接するテーパ内面53と、金属管Pに挿入される内挿筒部6とを、有する中間体54を、介在させている。具体的には、内挿筒部6の基端(内方端)に外鍔部55を突設して、この外鍔部55に於て、流路孔51Aの内方開口端に、上記テーパ内面53を形成する。外鍔部55の外方端面を段付面6Aとして、圧縮変形用スリーブ7の内端面を圧接させる。
このように、短筒状中間体54を内部収納空間10に収納している。
そして、圧縮変形用スリーブ7の凹周溝9の凹周溝底薄壁部13によって形成される縮径変形部12の少なくとも一つが食い込んでパイプ廻り止めを行うアキシャル方向凹凸条部52を、中間体54の内挿筒部6の外周面に設ける。この凹凸条部52の横断面形状については、図3に於て既に説明した通りである。
そして、図4,図5,図6に示したように、アキシャル方向凹凸条部52は、中間体54の内挿筒部6の中間部から先端部(最先端)に渡って形成され、複数本(図4,図5では2本)の凹周溝9,9の内の最外方のものによって形成される縮径変形部12Zを、凹凸条部52に食い込ませる。
次に、図12と図13に別の実施の形態を示す。継手本体1は、雄ネジ2とテーパ面48と内挿筒部6を、継手外方に向かって順に有し、一体ものとする。言い換えれば、図1,図2に示した実施の一形態に於て、軸心直交面状の段付面6Aの代りに、外方縮径状のテーパ面48を形成している。
圧縮変形用スリーブ7は、外周面8に2本のU字状の凹周溝9,9を有し(図12参照)、袋ナット3を継手本体1の雄ネジ2に螺進させる際に圧縮方向の圧縮力Fを受けて、凹周溝底薄壁部13がラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている金属管(冷媒用パイプ)Pに閉円環状縮径変形部12を形成しつつ食い込んで、パイプ抜止めを行う点は、図1,図2や図4,図5と同様である。
圧縮変形用スリーブ7の内端近傍は肉厚大としている。即ち、テーパ面48に圧接するテーパ内面53Aの内径方向延長線部と、挿入された金属管Pの内端57の当り用軸心直交面(段付面)58とを有する内鍔部59を一体形成して、圧縮変形用スリーブ7の内端近傍は、肉厚を増加させて、強度と剛性を増加し、図13に示すように、外力Fを受けて、テーパ面48とテーパ内面53Aの強い圧接に伴ってスリーブ7の内端近傍がラジアル外方向へ過大に変形することを防止している。
そして、内挿筒部6の外周面に、アキシャル方向凹凸条部52が形成され、この凹凸条部52の横断面形状は、前述した実施の形態(図1,図2,図4,図5)と同様である。それ以外の構成に関しても、図1,図2,図4,図5、及び、図3,図6にて説明した構成と同様である。
ところで、本発明の冷媒用管継手構造としては、金属管Pがアルミニウム管又は銅管が用いられる。また、図1〜図6及び図12,図13に示すように、Oリング等のシール材は用いておらず、金属相互の強い圧接(密着)にて密封作用をなしている。
圧縮変形用スリーブ7は、袋ナット3と継手本体1との螺進によって、図1から図2、あるいは、図4から図5に示すように、あるいは、図12から図13に示したように、継手本体1と袋ナット3からアキシャル方向の圧縮力(締付力)Fを受けて、凹周溝底薄壁部13がラジアル内方向に塑性変形して、挿入されている金属管Pの外周面側から食い込んで抜止めする。つまり、耐引抜力を発揮する。凹周溝9の幅寸法が、図1から図2(図6)のように、あるいは、図4から図5(図6)のように、又は、図12から図13(図6)のように、スリーブ7の圧縮変形に伴って減少して、狭小U字又は狭小V字となる。
図1,図2,図4,図5,図12,図13に示すように、基端側の凹周溝9の溝底薄壁部13には、係止小段付を有する小突条23が形成され、図2,図5,図13の圧縮状態下で耐引抜力を増加させ、かつ、シール性(密封性)も向上させている。なお、図6に示す実施例では、両溝底薄壁部13に、小突条23を形成し、しかも、係止小段付Gを明示する。この係止小段付Gによって耐引抜力を一層増大し、かつ、密封性は内方の小突条23に於て向上する。このように、全ての凹周溝9に対応して小突条23を配設するも好ましい。
図6(図2,図5,図13)に示すように、内挿筒部6のアキシャル方向凹凸条部52の凹条部に金属管Pの(内周面の)縮径変形部12Zが食い込んで、内挿筒部6に対する(軸心廻りの)相対的回転は強力に阻止できる。なお、図4と図5の場合には、テーパ面48,53相互の圧接により強力な回転阻止が行われる。従って、図5,図6(及び図2)に於て、金属管Pと内挿筒部6とスリーブ7と袋ナット3は、相対的に軸心廻りには回転しない。
上述したように、図6(図2,図5,図13)に於ける外方の凹周溝9の溝底薄壁部13の塑性変形によれば、金属管Pの廻り止め機能は強力であり、また、金属管Pの耐引抜力も大きい。他方、内方の凹周溝9の溝底薄壁部13の塑性変形によれば、金属管Pに対する強力な耐引抜力が発揮され、かつ、冷媒に対して、(シール材なしでの)シール性能・密封性を発揮する。
しかしながら、内方の凹周溝9の冷媒に対するシール性能・密封性に関しては、外方の凹周溝9の強力な廻り止め機能(グリップ機能)の助けを要する。以下、この点について説明する。
図7は、図2,図5,図13,図6に示した圧縮接続完了状態下で、仮に金属管Pを除去した場合の圧縮変形用スリーブ7の要部拡大説明図であり、この図7からも明らかなように、凹周溝9に於ける各溝底薄壁部13の内周面には、U字状又はV字状に塑性変形する際に多数の皺Nが発生する。その理由は、全体に縮径変形であるがために、圧縮変形に伴って、皺Nが発生すると推定される。
当然に、パイプP側の(対応する)圧接部には、凹と凸が逆の皺が発生し、相互に密に凹凸が入り込んでいる。しかし、金属管Pとスリーブ7の相互の回転阻止力(グリップ機能)は、銅やアルミニウムは軟らかい金属のために、弱い。
金属管Pの回転が、内挿筒部6(のアキシャル方向凹凸条部52)によって阻止されるという廻り止め機能(グリップ機能)が存在しない場合を仮定すると、内方の凹周溝9では、銅又はアルミニウム製の金属管Pと、スリーブ7とが(図7に示したような)皺Nによって凹凸が入り込んでいるといえども、簡単に金属管は回転してしまう(即ち、皺Nは小さく、かつ、材質が軟らかいため)。
このような回転に伴って、凹凸の入り込みが、逆に、極微小間隙を発生させ、冷媒が外部漏洩する。実験の結果、微小な皺Nによる凹凸の入り込み状態から、金属管Pが1°〜2°の微小角度の回転が生ずると、冷媒(気体)は外部漏洩することが判明した。
本発明では、継手本体1に対して金属管Pが強力に回転阻止できる構成としたので、冷媒等の気体に対しても十分に長期間にわたって、かつ、過酷な使用状況にあっても、密封性能(シール性)を発揮して、外部漏洩を防止できる。
次に、図9は本発明に係る管継手構造の使用状態の一例を示す図であって、箱型のエアコン室外機17の側面に、冷媒配管18,18が接続される部位―――図9では、黒丸19,19をもって示す―――に本発明に係る管継手が使用されている。
冷媒配管18は、既述の金属管P(銅管又はアルミニウム管)が相当するが、図9(A)に示した正常姿勢の室外機17に於て、L字(Z字)型等に金属管Pは折曲げられており、このような正常姿勢から図9(B)に示すように、地震や他の物体が衝突する等の何らかの原因で矢印C方向へ倒れる事故が発生すると、金属管Pの管継手との接続近傍位置では、矢印M方向の捩れが発生する。室外機17の設置面20は通常水平面状であるから、約90°の角度β0 の捩れが管継手(黒丸19参照)と金属管Pの接続領域で生ずる。
図8は、このような事故の状況を本発明者が再現して冷媒外部漏洩実験を行った斜視説明図である。即ち、図8に示すように、管継手Xとして、図11に示した従来例―――即ち、本発明の特に廻り止め内挿筒部6を具備しないもの―――と、本発明の実施例として、図1と図2に示した構造の管継手とを、エアコン室外機17(に相当する固定壁面)に水平に突出状に固着し、さらに、金属管Pを最小可能曲げアール半径R1 にて鉛直上方に曲げた状態で、この曲げアール半径R1 とストレート状となる境目の箇所(2つの三角印21,21にて示す)にて掴持工具で掴持して、矢印M方向に捩りを金属管に与え、しかも冷媒には通常の使用状態に於ける最高使用圧を付与しつつ管継手X及び金属管P内に流して、外部漏洩テストを行った。金属管Pはいずれも銅管PCuとアルミニウム管PAlを用いた。
実験結果は、次の表1の通りであった。
Figure 0005592573
上記表1から判るように、従来例の管継手では、図9に示した室外機17の倒れ事故の際に、冷媒の外部漏洩が発生する虞が高い。このように金属管捩れが加えられた際、密封性に不安がある。これに対し、本発明の実施例では、銅管PCuとアルミニウム管PAlのいずれに於ても、室外機17の倒れ事故にあっても約90°を十分に越えた金属管捩れ角度βまで冷媒漏洩の心配がなく、安定して優れた密封性能を発揮することが判明した。
なお、図4にもどって追加説明する。継手本体1は、先端にテーパ面48を有し、また、中間体54は同一テーパ角度の圧接シール用テーパ内面53を有する。この両テーパ面48,53の圧接による密封は、JIS B8607のフレア継手の場合と同様に良好にシールされる。
また、図1,図2,図4〜図6,図12,図13に於て、圧縮変形用スリーブ7には、ステンレス鋼等の硬質金属(又は硬質プラスチック)のカバー部材29が外嵌状に取付けられている。このカバー部材29は、袋ナット3の内周面と、圧縮変形用スリーブ7の外周面との摩擦抵抗(圧着による抵抗)を低減し、滑りを助長する円筒状のものである。
図7に示したような縮径方向の変形によって発生する小さな皺Nによって、U字状(又はV字状)に塑性変形した溝底薄壁部13と、それに対応した金属管外周面が、相互に凹凸に噛み合っているといえども、両者の材質は、銅と銅、又は、アルミニウムとアルミニウムというように、柔らかい材質同志の圧接状態であり、図8(図9)にて述べたような矢印M方向の金属管捩り力が作用すれば、1°〜2°の僅かな回転滑りを発生してしまって、上記小さな皺Nが、このときは逆に気体(冷媒)が通過する極微小流路を形成し、外部漏洩を発生するものと考えられ、本発明はこのような外部漏洩を、アキシャル方向凹凸条部52にて簡易にかつ安定して、防止できる。
なお、本発明にあっては各部品を電蝕現象の起こらない材質を組合せる。また、本発明では、ゴムやプラスチック等の冷媒による劣化(腐食)を生ずる材質を用いていない点も他の特徴である。溶接や銀ロウの作業は全く不要である点もさらなる特徴であるといえる。
また、図6に於て追加説明すると、スリーブ7の内端面に2点鎖線で示す円形凹溝(あるいは円形突条)を形成して、段付面6Aに圧接した状態下での密封性能と一層安定して高めるも、望ましい。
さらに、図6に於て、未圧縮状態における凹周溝9,9のアキシャル方向の各基準位置H1 ,H2 が最終の圧縮状態に到るまでに、内方の凹周溝9は小さなストロークL1 分を移動し、外方の凹周溝9は大きなストロークL2 を移動する。従って、外方の縮径変形部12Zはラジアル内方向に変形すると同時に、矢印L2 方向へも移動してゆく。この矢印L2 方向への移動によって、外方の縮径変形部12Zの内面は、アキシャル方向凹凸条部52に対して滑動しつつ凹凸条部52の凹凸形状(図3参照)になじみ易く、相互に深く入り込んで、これによって、相対的な軸心方向回転を強力に阻止できる。
本発明は、以上述べたように、雄ネジ付き継手本体1と袋ナット3とを備え、上記袋ナット3の内部収納空間10に収納されると共に、外周面8に複数本の凹周溝9を有し、上記袋ナット3を上記継手本体1の雄ネジ2に螺着させる際にアキシャル方向の圧縮力Fを受けて、凹周溝底薄壁部13がラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている金属管Pに閉円環状縮径変形部12を形成しつつ食い込んで抜止めする圧縮変形用スリーブ7を有する冷媒用管継手構造に於て;上記継手本体1は上記金属管Pに挿入される内挿筒部6を有し、上記凹周溝9の凹周溝底薄壁部13によって形成される上記縮径変形部12の少なくとも一つ12Zが食い込んでパイプ廻り止めを行うアキシャル方向凹凸条部52を、上記内挿筒部6の外周面に設けた構成であるので、従来の問題点を解決して、金属管Pに捩り力M(図9,図8参照)が作用した際にも、確実な廻り止めが行われ、金属管Pとスリーブ7との相対的回転に伴う(微量)冷媒漏洩を防止して、密封性能が安定して優秀である。
また、先端縮径テーパ面48を有する雄ネジ付き継手本体1と袋ナット3とを備え、上記袋ナット3の内部収納空間10に収納されると共に、外周面8に複数本の凹周溝9を有し、上記袋ナット3を上記継手本体1の雄ネジ2に螺着させる際にアキシャル方向の圧縮力Fを受けて、凹周溝底薄壁部13がラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている金属管Pに閉円環状縮径変形部12を形成しつつ食い込んで抜止めする圧縮変形用スリーブ7を有する冷媒用管継手構造に於て;上記継手本体1の上記先端縮径テーパ面48に圧接するテーパ内面53と、上記金属管Pに挿入される内挿筒部6と有する短筒状中間体54を、上記内部収納空間10に収納し;上記凹周溝9の凹周溝底薄壁部13によって形成される上記縮径変形部12の少なくとも一つが食い込んでパイプ廻り止めを行うアキシャル方向凹凸条部52を、上記内挿筒部6の外周面に設けた構成であるので、従来からずっと利用されてきた、図10に示した継手本体10を、今後も、使用を続けることが可能となり、好都合である。さらに、従来の問題点を解決して、金属管Pに捩り力M(図9,図8参照)が作用した際にも、確実な廻り止めが行われ、金属管Pとスリーブ7との相対的回転に伴う(微量)冷媒漏洩を防止して、密封性能が安定して優秀である。
また、上記アキシャル方向凹凸条部52は上記内挿筒部6の中間部から先端部に渡って形成され、複数本の上記凹周溝9の内の最も外方の位置のものによって形成される上記縮径変形部12を、上記アキシャル方向凹凸条部52に食い込ませるように構成したので、図6で説明したようにストロークL2 が大きく、縮径変形部12の内面には、アキシャル方向凹凸条部52の横断面形状に一致する凸条・凹条が発生し易く、一層強力な廻り止め力を発揮する。
1 継手本体
2 雄ネジ
3 袋ナット
6 内挿筒部
7 圧縮変形用スリーブ
8 外周面
9 凹周溝
10 内部収納空間
12 縮径変形部
12Z 縮径変形部
13 凹周溝底薄壁部
48 テーパ面
52 アキシャル方向凹凸条部
53 テーパ内面
54 中間体
F 圧縮力(締付力)
P 金属管

Claims (5)

  1. 雄ネジ付き継手本体(1)と袋ナット(3)とを備え、上記袋ナット(3)の内部収納空間(10)に収納されると共に、外周面(8)に複数本の凹周溝(9)を有し、上記袋ナット(3)を上記継手本体(1)の雄ネジ(2)に螺着させる際にアキシャル方向の圧縮力(F)を受けて、凹周溝底薄壁部(13)がラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている金属管(P)に閉円環状縮径変形部(12)を形成しつつ食い込んで抜止めする圧縮変形用スリーブ(7)を有する冷媒用管継手構造に於て、
    上記継手本体(1)は上記金属管(P)に挿入される内挿筒部(6)を有し、上記凹周溝(9)の凹周溝底薄壁部(13)によって形成される上記縮径変形部(12)の少なくとも一つ(12Z)が食い込んでパイプ廻り止めを行うアキシャル方向凹凸条部(52)を、上記内挿筒部(6)の外周面に設けたことを特徴とする冷媒用管継手構造。
  2. 先端縮径テーパ面(48)を有する雄ネジ付き継手本体(1)と袋ナット(3)とを備え、上記袋ナット(3)の内部収納空間(10)に収納されると共に、外周面(8)に複数本の凹周溝(9)を有し、上記袋ナット(3)を上記継手本体(1)の雄ネジ(2)に螺着させる際にアキシャル方向の圧縮力(F)を受けて、凹周溝底薄壁部(13)がラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている金属管(P)に閉円環状縮径変形部(12)を形成しつつ食い込んで抜止めする圧縮変形用スリーブ(7)を有する冷媒用管継手構造に於て、
    上記継手本体(1)の上記先端縮径テーパ面(48)に圧接するテーパ内面(53)と、上記金属管(P)に挿入される内挿筒部(6)と有する短筒状中間体(54)を、上記内部収納空間(10)に収納し、
    上記凹周溝(9)の凹周溝底薄壁部(13)によって形成される上記縮径変形部(12)の少なくとも一つが食い込んでパイプ廻り止めを行うアキシャル方向凹凸条部(52)を、上記内挿筒部(6)の外周面に設けたことを特徴とする冷媒用管継手構造。
  3. 上記アキシャル方向凹凸条部(52)は上記内挿筒部(6)の中間部から先端部に渡って形成され、複数本の上記凹周溝(9)の内の最も外方の位置のものによって形成される上記縮径変形部(12)を、上記アキシャル方向凹凸条部(52)に食い込ませるように構成した請求項1又は2記載の冷媒用管継手構造。
  4. 上記金属管(P)がアルミニウム管である請求項1,2又は3記載の冷媒用管継手構造。
  5. 上記金属管(P)が銅管である請求項1,2又は3記載の冷媒用管継手構造。
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