JP5591652B2 - フッ素系樹脂コーティングシートの製造方法 - Google Patents
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Description
ここで、フッ素系樹脂をシート状基板にコーティングする方法としては、シート基板の表面にフッ素系樹脂を塗布した後、加熱乾燥工程によってこれを硬化させるのが一般的であり、通常の加熱乾燥工程においては150℃以上の温度で2分以上加熱乾燥することが要求される。
シート状基材は通常長尺のものとして形成され、ロール状に巻かれているところ、このような長尺シート状基材にフッ素系樹脂をコーティングする場合、ロール・ツー・ロール方式で行われるのが一般的である。この方式において、シート状基板は所定速度で搬送されながらフッ素系樹脂塗布工程、加熱乾燥工程等の各工程を経るので、2分以上加熱乾燥させるためには、ある程度の長さの加熱乾燥ゾーンが必要となる。
例えば、加熱乾燥温度を150℃に設定した場合、フッ素系樹脂コーティングされたシート状基材の搬送速度が2m/minであれば加熱乾燥ゾーンの長さは4mでよいが、生産性向上のために搬送速度を20〜50m/minと大幅に上げた場合、加熱乾燥ゾーンの長さは40〜100mに延ばさなければ硬化が不十分となり、ローラー巻き上げ時にブロッキングが生じてしまう。したがって、搬送速度を大幅に上げると加熱乾燥装置もそれに比例して大型化する必要がある。他方、加熱乾燥ゾーンの長さを10m程度まで許容できたとしても、ブロッキングを防止するためには搬送速度を5m/min以内に制限する必要があり、それ以上の速度で搬送することができず、生産性をより向上させることができない。
すなわち、従来の方法では、フッ素系樹脂を硬化させるための加熱乾燥時間が決まっているために、生産性を向上させるようとすると(搬送速度を大幅に上げようとすると)生産設備が大型化し、生産設備の大型化を避けようとすると生産性を向上させることができない(搬送速度を上げることができない)という問題があった。
すなわち、この方法は、フィルム基板状の太陽電池素子の表面にフッ素系樹脂を塗布した後、炉内温度が約150〜180℃に設定された加熱乾燥炉に搬送し、加熱乾燥炉内を搬送速度約0.5〜5m/minで搬送して塗布されたフッ素系樹脂を硬化させるというものであり、実施例では長さ4mの乾燥炉を搬送速度約2m/minで搬送している(すなわち、加熱乾燥時間は約2分)。
この方法における搬送速度、加熱乾燥炉の長さは、フッ素系樹脂の硬化条件を考慮して採用されたものであるが、この実施例の方法では、生産性向上のために搬送速度を20m/minに上げた場合、加熱乾燥炉の長さは40m程度の長さとしなければならず、加熱乾燥炉が大型化してしまう。逆に、加熱乾燥炉の長さを10m程度のものとした場合には、搬送速度は5m/min程度までしか上げることができない。
すなわち、この方法では、搬送速度は加熱乾燥炉の長さに制限されてしまい、生産装置の大型化を所定範囲に抑えながら、搬送速度を大幅に上げて生産性を向上させることはできない。
フッ素系樹脂コーティングシートとは、シート状基材の表面にフッ素系樹脂塗料がコーティングされて形成されるシートをいい、これに用いられるシート状基材としては、例えば合成樹脂シートや合成樹脂フィルムの他、薄膜太陽電池素子などが考えられるが、フッ素系樹脂をコーティングできるシート状素材であればこれに限られるものではない。
フッ素系樹脂塗料の塗布は、一般的な塗布法や印刷法を用いて行うことが考えられるが、シート基材表面にフッ素系樹脂膜を形成できる方法であればこれに限られるものではない。また、この発明におけるフッ素系樹脂は熱硬化性のものが用いられる。
また、離型シートには表面をマット加工などにより粗面とされたシートを用い、この粗面側をフッ素系樹脂コーティング面に重ね合わせて押圧することにより前記離型シートの粗面を前記フッ素系樹脂コーティング面に転写することもできる(請求項2)。
すなわち、フッ素系樹脂コーティングを150℃で硬化させるためには2分以上加熱乾燥させる必要があり、例えば搬送速度を2m/minとした場合には加熱乾燥ゾーンの長さが4m必要になるところ、加熱乾燥工程における硬化は半硬化状態で足りるので、搬送速度を変えない場合には加熱乾燥ゾーンの長さを4mより大幅に短くすることができる。逆に、加熱乾燥ゾーンの長さを変えない場合には、搬送速度を2m/minより大幅に上げることができる。さらには、搬送速度を2m/minより上げると共に加熱乾燥ゾーンの長さを4mより短くすることもできる。
したがって、フッ素系樹脂がコーティングされたシート状基材の搬送速度を上げながら、加熱乾燥炉の長さも短くしてフッ素系樹脂コーティングシートを製造することができる。
この発明のフッ素系樹脂コーティングシートの製造方法はロール・ツー・ロール方式を採用し、ロール状に巻かれたシート状基板を送り出す送出工程、フッ素系樹脂塗料をシート状基板の表面に塗布する塗布工程、塗布されたフッ素系樹脂塗料を半硬化状態まで加熱乾燥する加熱乾燥工程、半硬化状態のフッ素系樹脂コーティング面に離型シートを重ね合わせる重ね合わせ工程、離型シートが重ね合わされたフッ素系樹脂コーティングシートをロール状に巻き上げる巻上工程、離型シートが重ね合わされた状態でフッ素系樹脂コーティング面を完全に硬化させる最終硬化工程とを備える。
送出工程において、シート状基材1を搬送速度約20〜50m/minでローラーから送り出し、次工程である塗布工程に搬送する。
また、この実施例において、乾燥後の膜厚が12μmとなるようにフッ素系樹脂塗料2を塗布したが、膜厚は5μm以上であればよく、耐候性及び軽量性の観点からは5μm〜50μm程度が好ましく、10μm〜30μmがより好ましい。
塗布方法はワイヤーバーコーティングの他、吹き付けや印刷などの従来の塗布方法を用いてもよい。
なお、加熱乾燥ゾーン4は、1台の加熱乾燥機を用いて一様の加熱温度に設定してもよい。
塗料の乾燥プロセスにおける温度は、本発明の効果を損なわない温度であればよく、前記シート状基材1への影響を低減する観点から、50〜200℃程度が好ましく、50〜160℃程度の範囲であることがより好ましい。
フッ素系樹脂塗料2が塗布されたシート状基板1を、搬送速度20〜50m/minの高速で加熱乾燥機の中を搬送し、加熱乾燥ゾーン4を約13秒(搬送速度50m/min時)〜33秒(搬送速度20m/min時)で通過させ、半硬化状態のまま加熱乾燥ゾーン4から搬出する。
この離型シート5は、片面がマット加工などによって粗面とされており、粗面側をフッ素系樹脂コーティング面3に対向させてシート状基板1に重ね合わせ、離型シート5の粗面がフッ素系樹脂コーティング面に転写される程度の圧力で押圧する。押圧は離型シート5をシート状基板1に重ね合わせる際に同時に行ってもよいし、重ね合わせ時には行わずに次工程(巻上工程)の巻き上げ時に離型シート5に加わる圧力を利用して行ってもよい。離型シート5としては、例えばフタムラ化学株式会社製のマット調二軸延伸ポリプロピレンフィルム「FOR−MP」(商品名)を用いる。
離型シート5としては、フッ素系樹脂コーティング面3から剥離可能なものであれば種々のものを用いることができ、所望する粗面形状に応じて種々の形状に粗面処理されたフッ素系樹脂コーティングシートを得ることができる。
そして、このフッ素系樹脂コーティングシートの非コーティング面にポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルムなど公知のバックシート素材7を積層することにより、太陽電池のバックシートを得ることができる(図7参照)。
なお、使用済みの離型シート5は、剥離時にローラーに巻き取ることによって、再度この発明における離型シート5として利用することが可能である。
すなわち、従来の製造方法によれば、フッ素系樹脂コーティング面を硬化させるためには通常加熱乾燥工程において150℃以上の温度で2分以上加熱乾燥することが要求されるところ、フッ素系樹脂コーティングシートの搬送速度を20〜50m/minとする場合には、加熱乾燥ゾーンの長さを40〜100mとしなければならない。これに対して、この発明の製造方法によれば、加熱乾燥工程におけるフッ素系樹脂コーティングの硬化は半硬化とし、離型シートを半硬化状態のフッ素系樹脂コーティング面に重ね合わせて完全に硬化させるものとしたので、フッ素系樹脂コーティングシートの搬送速度を20〜50m/minとした場合でも、加熱乾燥ゾーンの長さは11m程度で足り、加熱乾燥時間も13〜33秒と大幅に短縮することができる。
フッ素系樹脂コーティング面が粗面とされたフッ素系樹脂コーティングシートは、粗面化されていないフッ素系樹脂コーティングシートと比較して、対スクラッチ性向上、スティッキング防止効果、プレスマーク等の欠陥隠し効果等の点において優れたものとなる。
2 フッ素系樹脂塗料
3 フッ素系樹脂コーティング面
4 加熱乾燥ゾーン
5 離型シート
6 巻き取りローラー
7 バックシート素材
Claims (2)
- シート状基材の表面にフッ素系樹脂塗料を塗布し、これを加熱乾燥して半硬化状態に硬化させた後、半硬化状態のフッ素系樹脂コーティング面に離型シートを重ね合わせ、前記離型シートを重ね合わせたものをロール状に巻き取り、その状態でエージングすることにより前記フッ素系樹脂コーティングを完全硬化させることを特徴とするフッ素系樹脂コーティングシートの製造方法。
- 離型シートには表面を粗面としたシートを用い、前記シートの粗面側を半硬化状態のフッ素系樹脂コーティング面に重ね合わせて押圧することにより前記離型シートの粗面を前記フッ素系樹脂コーティング面に転写するものとした、請求項1記載のフッ素系樹脂コーティングシートの製造方法。
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