JP5590700B2 - 高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物及びこれを用いたソイルセメントスラリーの調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物及びこれを用いたソイルセメントスラリーの調製方法に関する。近年、二酸化炭素排出量の削減やエネルギー消費効率の改善についての要求が益々強くなっている。かかる事情に鑑み、山留工事、地下止水工事、軟弱地盤の改良工事等においても、製鉄所から副産する高炉水砕スラグが、高炉スラグ微粉末の形で高炉セメントの原料として有効利用されている。一般に前記のような地盤改良を行なう場合には、地盤中にセメント系固化材と水とを混合したセメントスラリー(セメントミルク)を地盤に注入し、削孔混練機械を用いて原位置で土と撹拌混合しており、ここではセメント系固化材として高炉セメントが用いられている。高炉セメントは、普通ポルトランドセメントに高炉スラグ微粉末を混合して造られ、JIS−R5211の規格では、高炉スラグ微粉末の分量によって、A種(5%超〜30%)、B種(30%超〜60%)及びC種(60%超〜70%)の3種類に分けられているが、実際の地盤改良を行なう分野では、性能バランスの良い高炉セメントB種が多用されている。地盤改良において高炉セメントB種は、地盤1m中に100〜400kgの割合で混入するのが一般的であるが、高炉セメントB種1トンを工場で製造するために約400kgの二酸化炭素を排出しているので、高炉セメントB種を用いて地盤1mを改良するためには、施工機械の運転や材料の運搬等により発生する二酸化炭素の排出を除き、40〜160kgの二酸化炭素を排出していることになる。そのため、地盤改良を行なう分野では、施工性を確保しつつ、改良した地盤が必要な強度を有するものになることを前提として、高炉スラグ微粉末をもっと高い割合で使用することにより二酸化炭素の発生を抑制する技術の出現が要求されている。本発明は、かかる要求に応える高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物及びこれを用いたソイルセメントスラリーの調製方法に関する。
従来、地盤改良にポルトランドセメントを用いる場合の影響について、ポルトランドセメントは水と接すると水酸化カルシウムを生じるためアルカリ性を呈し、これを地盤改良に用いると、地盤のpHが10程度まで上昇して植物の生育等に悪影響を及ぼすこと、またローム層のような含水比が低い地盤の改良にポルトランドセメントを用いると、ポルトランドセメント中に含まれる六価クロムが溶出し易くなって、環境に悪影響を及ぼすこと等が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。別に、地盤改良に用いるセメントスラリーの流動性を改善する提案(例えば、特許文献1〜3参照)や、地盤改良にも適用できる高炉スラグ等を用いた水硬性組成物についての提案(例えば、特許文献4〜8参照)等もあるが、二酸化炭素の排出量の低減に寄与するような具体的な報告や提案はされていない。
特開平11−256161号公報 特開2000−169209号公報 特開2006−298726号公報 特開昭62−158146号公報 特開昭63−2842号公報 特開平1−208354号公報 特開平10−114555号公報 特開2002−241152号公報
「セメント系固化材による地盤改良マニュアル」、セメント協会編、1984年、頁42−44.
本発明が解決しようとする課題は、地盤改良工事において施工性を確保しつつ、地盤硬化体が必要な強度を有するものになることを前提として、高炉スラグ微粉末を現在よりも高い割合で使用することにより二酸化炭素の発生を抑制した地盤改良用スラリー組成物及びこれを用いたソイルセメントスラリーの調製方法を提供する処にある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、高炉スラグ微粉末を高い割合で含有し、ポルトランドセメントを含有しない特定の高炉スラグ組成物を特定の混和剤と共に特定割合で用いた地盤改良用スラリー組成物及びこれを用いたソイルセメントスラリーの調製方法が正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、少なくとも、結合材、水及び混和剤を含有して成る地盤改良用スラリー組成物であって、結合材として下記の高炉スラグ組成物を用いて水/該高炉スラグ組成物の質量比を40〜250%に調製し、また混和剤としてα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物をアルカリ加水分解した質量平均分子量が2000〜70000の水溶性ビニル共重合体のアルカリ金属塩からなる流動化剤及び/又は質量平均分子量が1500〜50000のポリアクリル酸のアルカリ金属塩からなる流動化剤とポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルからなる消泡剤とを含有するものを用いて、該高炉スラグ組成物100質量部当たり該混和剤を0.1〜5質量部の割合で含有して成ることを特徴とする高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物に係る。
高炉スラグ組成物:粉末度が3000〜13000cm/gの高炉スラグ微粉末を80〜95質量%及び無水石膏を5〜20質量%(合計100質量%)の割合で含有する混合物100質量部当たり、解体コンクリートから分離した水酸化カルシウム含有率が3〜15質量%の再生コンクリート微粉末を3〜15質量部の割合で添加した高炉スラグ組成物。
また本発明は、本発明に係る高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物を、土1m当たり300〜1200kgの割合で用いることを特徴とするソイルセメントスラリーの調製方法に係る。
本発明に係る高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物(以下、本発明のスラリー組成物という)は、少なくとも、結合材、水及び混和剤を含有して成るものである。本発明のスラリー組成物は結合材として特定の高炉スラグ組成物を用いたものであり、かかる高炉スラグ組成物は、粉末度が3000〜13000cm/gの高炉スラグ微粉末を80〜95質量%及び無水石膏を5〜20質量%(合計100質量%)の割合で含有する混合物100質量部当たり、解体コンクリートから分離した水酸化カルシウム含有率が3〜15質量%の再生コンクリート微粉末を3〜15質量部の割合で添加したものである。
前記の高炉スラグ微粉末は、粉末度が3000〜13000cm/gのものを使用するが、好ましくは3000〜8000cm/gのものを使用し、より好ましくは3500〜6500cm/gのものを使用する。粉末度が3000〜13000cm/gの範囲を外れたものを使用すると、調製したスラリー組成物の流動性が悪くなったり、これを用いた地盤の強度発現が低下したりする。尚、本発明において粉末度はブレーン法による比表面積で表したものである。
また無水石膏としては、それを90質量%以上の純度で含有するものであれば使用でき、天然無水石膏や副産無水石膏等が使用できる。かかる無水石膏の粉末度は、2500〜8000cm/gのものが好ましく、3000〜6500cm/gのものがより好ましい。
更に再生コンクリート微粉末としては、粉末度が2000〜7000cm/gのものを使用するのが好ましい。また水酸化カルシウム含有率が3〜15質量%のものを使用するが、好ましくは6〜12質量%のものを使用する。解体コンクリートから分離する方法は特に限定されず、これには例えば、破砕機を用いて破砕する方法や破砕物どうしを機械ですりもむ方法が挙げられる。解体コンクリートから分離された再生コンクリート微粉末は、例えば、解体コンクリートから粗骨材や細骨材を取り除くことにより得ることができる。このとき解体コンクリートから分離された粗骨材や細骨材も再生品として使用することができる。解体コンクリートから分離した再生コンクリート微粉末であって、水酸化カルシウムを上記の含有率で含む再生コンクリート微粉末を得る手段としては、機械擦りもみ方式が好ましく、機械擦りもみ方式のなかでは偏心ロータ方式がより好ましい。以下、このような再生コンクリート微粉末の製造方法について説明する。本発明における好ましい再生コンクリート微粉末は、加熱を行わない機械擦りもみ方式により製造されることが、製造時の二酸化炭素の削減及び得られる微粉末の品質にばらつきがないという観点から好適である。特に、偏心ロータ方式や遊星ミル等の機械擦りもみ装置で製造する際に、機械すりもみプロセスを密閉された空間内で行い、空間内の空気中のCOを除去する方法、或いは、チッソガスなどの不活性ガスを封入する方法をとることで、処理中の炭酸化による水酸化カルシウム含有率の減少を抑制した再生コンクリート微粉末は本発明における如き、アルカリ刺激材として使用するのに最適な水酸化カルシウム含有率の微粉末を得ることができる。他方、解体コンクリート塊をジョークラッシャーやインペラーブレーカー等の破砕機を用いて破砕する方法においては、骨材とモルタル・ぺーストが同時に破砕されるため、再生コンクリート微粉末中に骨材粉が多くなり易く、また、微粉中の骨材粉とモルタル・ぺースト粉の比率もコンクリートの配(調)合によっては相当変化することとなり、高炉スラグ微粉末のアルカリ刺激材として用いるには、品質のコントロールが極めて困難であり、また、加熱と機械擦りもみによって骨材を取り出す加熱すりもみ方式で製造した微粉末は骨材粉が少なく、アルカリ刺激材として適しているものの、加熱によって解体コンクリート中の水和物が変化する懸念があり、また、製造エネルギーが大きくなり、セメント製造時の二酸化炭素を削減するという観点からも好適とは言い難い。
本発明のスラリー組成物では、水/高炉スラグ組成物の質量比を40〜250%に調製するが、好ましくは45〜230%に調製する。かかる質量比が250%より大きいと、地盤の強度の低下が大きくなり、逆に、かかる質量比が40%より小さいと、ソイルセメントスラリーの流動性が低下する。また本発明のスラリー組成物では、高炉スラグ組成物100質量部当たり、混和剤を0.1〜5質量部の割合で含有させて用いる。尚、本発明において水/高炉スラグ組成物の質量比は、(用いた水の質量/用いた高炉スラグ組成物の質量)×100で求められるものである。
本発明のスラリー組成物において、混和剤としては、特定の流動化剤及び特定の消泡剤を含有するものを用いる。
流動化剤としては、水溶性ビニル共重合体のアルカリ金属塩及び/又はポリアクリル酸のアルカリ金属塩を用いる。水溶性ビニル共重合体のアルカリ金属塩としては、α−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物をアルカリ加水分解した質量平均分子量(GPC法、プルラン換算、以下同じ)が2000〜70000の水溶性ビニル共重合体のアルカリ金属塩を用いるが、なかでも炭素数3〜8のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物をアルカリ加水分解した水溶性ビニル共重合体のアルカリ金属塩からなるものが好ましく、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合物をアルカリ加水分解した水溶性ビニル共重合体のアルカリ金属塩からなるものがより好ましい。
ポリアクリル酸のアルカリ金属塩としては、質量平均分子量1500〜50000のポリアクリル酸のアルカリ金属塩からなるものを用いるが、これは前記の水溶性ビニル共重合体のアルカリ金属塩と組み合わせて使用することもできる。流動化剤それ自体の使用量は、高炉スラグ組成物100質量部当たり、通常は0.1〜5質量部の割合とするが、好ましくは0.3〜4質量部の割合とする。
また消泡剤としては、経済性及び効果の発現程度の点から、ポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルを用いる。消泡剤は、本発明のスラリー組成物を調製する際の泡立ちによるトラブルを無くし、同時に該スラリー組成物を地盤に注入して掘削撹拌する際の空気の巻き込みを抑えて得られる地盤硬化体の強度発現性を高めるために用いる。消泡剤それ自体の使用量は、高炉スラグ組成物100質量部当たり、通常は0.001〜0.1質量部の割合とするが、好ましくは0.002〜0.01質量部の割合とする。
本発明のスラリー組成物は公知の方法で調製できる。例えば、高炉スラグ組成物と混和剤と水の各所定量をミキサーに投入して練り混ぜる方法で調製することができる。この際、本発明の効果を損なわない範囲内で必要に応じて、ベントナイト、繊維等の添加材、凝結遅延剤や硬化促進剤等の添加剤を添加することもできる。
本発明に係るソイルセメントスラリーの流動化方法では、以上説明した本発明のスラリー組成物を、求められるソイルセメントスラリーの流動性や地盤硬化体の強度に応じて、土と混合してソイルセメントスラリーとする。この際、本発明のスラリー組成物は、土1m当たり300〜1200kgの割合となるように用いるが、400〜1100kgの割合となるように用いるのが好ましい。
本発明によると、地盤改良工事において、結合材として特定の高炉スラグ組成物を特定の混和剤と共に特定割合で用いることにより、二酸化炭素の排出量を抑制しつつ、調製したソイルセメントスラリーの経時的な流動性の低下を抑えて良好な施工性を確保することができ、同時に地盤硬化体に必要な強度を発現させることができるという効果がある。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に限定されるというものではない。なお、以下の実施例等において、別に記載しない限り、%は質量%を、また部は質量部を意味する。
試験区分1(混和剤成分としての流動化剤の調製)
撹拌機を備えたフラスコに水145g及び30%濃度の苛性ソーダ470gを投入した後、内温を60℃に保ちつつ撹拌しながら、イソブチレンと無水マレイン酸の共重合物(クラレ社製、商品名イソバン600)395gを徐々に加えながら加水分解し、共重合物のアルカリ金属塩を得た。これをGPCで分析したところ、質量平均分子量が23000、イソブチレンと無水マレイン酸の共重合物のナトリウム塩からなる水溶性ビニル共重合体のナトリウム塩(p−1)であった。同様な方法で、流動化剤(p−2)及び(p−3)を調製した。
前記の流動化剤を含み、本発明で使用した混和剤成分としての流動化剤及び消泡剤を表1にまとめて示した。
Figure 0005590700
試験区分2(高炉スラグ組成物の調製)
表2に記載の調合条件で、高炉スラグ微粉末、無水石膏、再生コンクリート微粉末を用いて高炉スラグ組成物を調製し、高炉スラグ組成物(S−1)〜(S−4)及び(R−1)〜(R−5)を得た。




Figure 0005590700
表2において、
sg−1:粉末度が4100cm/gの高炉スラグ微粉末
sg−2:粉末度が5900cm/gの高炉スラグ微粉末
sg−3:粉末度が1020cm/gの高炉スラグ微粉末
gp−1:粉末度が4150cm/gの無水石膏
gp−2:粉末度が5800cm/gの無水石膏
rc−1:粉末度が5860cm/g且つ水酸化カルシウム含有率が9.2%の再生コンクリート微粉末
rc−2:粉末度が4620cm/g且つ水酸化カルシウム含有率が6.5%の再生コンクリート微粉末
rc−3:粉末度が4350cm/g且つ水酸化カルシウム含有率が1.5%の再生コンクリート微粉末
試験区分3(地盤改良用スラリー組成物の調製)
実施例1〜8及び比較例1〜9
表3に記載の配合条件で、パン型強制練りミキサーに、表2に記載の高炉スラグ組成物及び練り混ぜ水(水道水)の各所定量を投入し、また混和剤として表1に記載の流動化剤及び消泡剤の各所定量を投入して練り混ぜ、各例の地盤改良用スラリー組成物を調製した。









Figure 0005590700
表3において、
高炉スラグ組成物の種類:表2に記載したもの
流動化剤及び消泡剤の種類:表1に記載したもの
流動化剤及び消泡剤の使用量:高炉スラグ組成物(比較例7〜9は高炉セメントB種)100質量部当たりの固形分としての質量部
*1:高炉セメントB種(密度=3.04g/cm、ブレーン値3850cm/g、ポルトランドセメントを50%含有)
試験区分4(ソイルセメントスラリーの調製及び評価)
実施例9〜16及び比較例10〜19
・ソイルセメントスラリーの調製
試験区分3で調製した各例の地盤改良用スラリー組成物を用いて、次のようにソイルセメントスラリーを調製し、評価した。目標の一軸圧縮強度を材齢28日で5N/mm以上に想定して、土1m当たりの地盤改良用スラリー組成物の含有量(kg)の調合を定めた。試験区分3で調製した地盤改良用スラリー組成物の所定量をホバートミキサーに投入した後、表4に記載の物性値を有する土(地盤を掘削して得られた粘性土/珪砂=3/1(質量比)で混合した混合土)を加えて混合し、表5に記載の各例のソイルセメントスラリーを調製した。各例のソイルセメントの調合条件は表5に記載した。





Figure 0005590700
・調製したソイルセメントスラリーの物性評価
調製した各例のソイルセメントスラリーについて、練り混ぜ直後のフロー値、練り混ぜてから90分経過後のフロー値、空気量及び一軸圧縮強度をつぎのように求め、結果を表5にまとめて示した。また二酸化炭素の排出量についても併せて示した。
・フロー値:JIS−R5201に準拠し、練り混ぜ直後及び90分経過後にフロー試験を行い、15回落差後のフロー値(mm)を測定した。
・空気量:JIS−A6201(1977年版)に準拠して求めた。
・一軸圧縮強度試験:JIS−A1108に準拠し、直径50mm×高さ100mmの型枠を用いて成形した成形品について、材齢28日の圧縮強度(N/mm)を測定した。
Figure 0005590700
表5において、
注入量:土1m当たりの地盤改良用スラリー組成物の注入量(kg)
注入率:土1m当たりの地盤改良用スラリー組成物の注入割合(容積%)
結合材の含有量:土1m当たりの高炉スラグ組成物又は高炉セメントB種の含有量(kg)
二酸化炭素の排出量:土1mを改良するときの二酸化炭素の排出量(kg)。但し、石膏及び再生コンクリート微粉末の製造に必要なエネルギーに由来する二酸化炭素の排出量を除いて計算した値。
表5からも明らかなように、各実施例で調製したソイルセメントスラリーは、従来から使用されてきた高炉セメントB種を用いた比較例16〜19に比べて、土1mを改良する場合の炭酸ガスの排出量が少ないことが特徴であり、しかもフロー値がいずれも200mm以上の良好な流動性及び流動保持性が得られ、同時に目標の一軸圧縮強度も十分満足する結果が得られている。

Claims (5)

  1. 少なくとも、結合材、水及び混和剤を含有して成る地盤改良用スラリー組成物であって、結合材として下記の高炉スラグ組成物を用いて水/該高炉スラグ組成物の質量比を40〜250%に調製し、また混和剤としてα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物をアルカリ加水分解した質量平均分子量が2000〜70000の水溶性ビニル共重合体のアルカリ金属塩からなる流動化剤及び/又は質量平均分子量が1500〜50000のポリアクリル酸のアルカリ金属塩からなる流動化剤とポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルからなる消泡剤とを含有するものを用いて、該高炉スラグ組成物100質量部当たり該混和剤を0.1〜5質量部の割合で含有して成ることを特徴とする高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物。
    高炉スラグ組成物:粉末度が3000〜13000cm/gの高炉スラグ微粉末を80〜95質量%及び無水石膏を5〜20質量%(合計100質量%)の割合で含有する混合物100質量部当たり、解体コンクリートから分離した水酸化カルシウム含有率が3〜15質量%の再生コンクリート微粉末を3〜15質量部の割合で添加した高炉スラグ組成物。
  2. 高炉スラグ微粉末が、その粉末度が3500〜6500cm/gのものである請求項1記載の高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物。
  3. 再生コンクリート微粉末が、その水酸化カルシウム含有率が6〜12質量%のものである請求項1又は2記載の高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物。
  4. 水/高炉スラグ組成物の質量比を45〜230%に調製した請求項1〜のいずれか一つの項記載の高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか一つの項記載の高炉スラグ組成物を用いた地盤改良用スラリー組成物を、土1m当たり300〜1200kgの割合で用いることを特徴とするソイルセメントスラリーの調製方法。
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