JP5590180B2 - 筐体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、筐体及びその製造方法に係り、特に、電子機器用の筐体及びその製造方法に関する。
近年、携帯電話やノートパソコンなどの情報機器には、モバイル性を向上する等の観点から小型軽量化・薄型化が要求されている。それに伴い、電子装置を収容するための箱体である筐体についても、軽量化・薄肉化が必要となってきている。
通常、電子機器の筐体は、溶融した樹脂材料を金型へ充填して固化させる方法、いわゆる射出成形と呼ばれる手法により製造されている。しかしながら、例えばノートパソコンのLCD部では、一点での耐荷重40kgを達成する必要があり、軽量化・薄肉化した樹脂筐体では十分な強度を保つことが困難になってきている。また、小型化によって電子機器の熱密度は増大しており、より高い冷却性能を持つ筐体が必要となっている。
このような背景において、比強度が高く、低比重、高熱伝導のAl(アルミニウム)やMg(マグネシウム)等の金属や金属合金を用いた筐体が提案されている。特に、Mgは比重がAlの約7割と軽く、リサイクル性も優れているため、使用が増加している。
また、樹脂筐体としては、炭素繊維やガラス繊維を添加したPC(ポリカーボネート)樹脂やPA(ポリアミド)樹脂などの熱可塑性樹脂を用いてモバイル性を向上した筐体が提案されている。上記熱可塑性樹脂以外にも、熱硬化性プラスチックに炭素繊維を含浸したプリプレグを用いた樹脂筐体も提案されている。
また、スキン層の間に多孔質コア層を挟みかつ全体を一体化した軽量のサンドイッチ板を用いて筐体を成形する方法も提案されている。
特開平08−302206号公報 特開平08−072119号公報
しかしながら、Mg合金は、成形が難しく、量産性が低かった。また、Mg合金を用いた筐体は、成形後の外観が荒れているためパテ補修等の工程が必要となるなど、高コストであった。
また、炭素繊維やガラス繊維を添加した熱可塑性樹脂を用いた樹脂筐体は、高強度を得るためには炭素繊維やガラス繊維を20%〜50%添加する必要があった。そのため、比重が1.3〜1.6と大きくなる。また、金属感を出すためには、塗装の膜厚を30μm以上と厚くしなければならず、高コストであった。
また、熱硬化性プラスチックに炭素繊維を含浸したプリプレグを用いた樹脂筐体や、サンドイッチ板を用いた筐体では、ボスやリブなどの複雑な形状を成形することができなかった。
本発明の目的は、剛性を低下することなく軽量化・薄肉化でき、複雑形状も容易に形成しうる筐体及びその製造方法を提供することにある。
実施形態の一観点によれば、多孔質の樹脂シートを前記樹脂シートよりも剛性の高い剛性シートで挟んだ複合シートにより形成された複合シート部と、前記複合シート部の少なくとも前記樹脂シートに接合され、熱可塑性樹脂により形成された熱可塑性樹脂部とを有する筐体が提供される。
また、実施形態の他の観点によれば、多孔質の樹脂シートを前記樹脂シートよりも剛性の高い剛性シートで挟んだ複合シートに、熱可塑性樹脂の射出成形により、前記樹脂シートに接合され、前記熱可塑性樹脂により形成された熱可塑性樹脂部を形成する工程を有する筐体の製造方法が提供される。
開示の筐体及びその製造方法によれば、平面部などの単純な形状を有する部分を、多孔質の樹脂シートを、樹脂シートよりも剛性の高い高剛性シートで挟んだ複合シートにより形成するので、剛性を低下することなく軽量化・薄肉化することができる。また、ボスやリブ等の複雑形状部分を熱可塑性樹脂の射出成形により形成するので、複雑形状部分も容易に形成することができる。
[第1実施形態]
第1実施形態による筐体及びその製造方法について図1乃至図6を用いて説明する。
図1は、本実施形態による筐体の構造を示す斜視図である。図2乃至図4は、本実施形態による筐体の構造を示す概略断面図である。図5及び図6は、本実施形態による筐体の製造方法を示す工程断面図である。
はじめに、本実施形態による筐体の構造について図1乃至図4を用いて説明する。
本実施形態による筐体10は、特に限定されるものではないが、電子装置等を収容するための箱体であり、例えば図1に示すようなノートパソコンの外装部品や、携帯電話の外装部品などに適用可能なものである。
図1に示す筐体10は、平面部12と、その周囲を囲む側壁部14と、平面部12上に形成されたボス16、リブ18等を有している。
筐体10の平面部12は、例えば図2に示すように、多孔質の樹脂シート(多孔樹脂シート)を含むコア層24が、スキン層22,26により挟持されたサンドイッチ構造の複合シート20により形成されている。側壁部14、ボス16、リブ18など、筐体10の複雑形状部分は、熱可塑性樹脂30により形成されている。なお、複雑形状部分とは、複合シート20のプレス成形では形成が困難な構造体を含む部分である。
複合シート20へのボス16及びリブ18の接合部は、スキン層26が除去されている。側壁部14、ボス16及びリブ18とコア層24とは、熱可塑性樹脂30と、コア層24の形成材料との混合領域28を介して接合されている。この混合領域28は、熱可塑性樹脂30とコア層24の形成材料とが溶解して混じり合うことにより形成された領域である。
側壁部14、ボス16、リブ18などの複雑形状部分を形成する熱可塑性樹脂30は、射出成形が可能な樹脂材料であれば、特に限定されるものではない。例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、PC−ABS樹脂(ポリカーボネート−アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、PC樹脂(ポリカーボネート樹脂)、PS樹脂(ポリスチレン樹脂)、PA樹脂(ポリアミド樹脂)、PC−ASA樹脂(ポリカーボネート−アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂)等の熱可塑性樹脂を適用することができる。
複合シート20のコア層24は、多孔樹脂シートを含む層であり、規則的な孔を開口した樹脂シートや、発泡樹脂シート等を適用することができる。多孔樹脂シートの孔の構造は、特に限定されるものではなく、クローズドセル、オープンセルのいずれでもよい。多孔樹脂シートの孔内に、中空ガラスなどの中空粒子を充填するようにしてもよい。
コア層24の材料は、側壁部14、ボス16、リブ18などの複雑形状部分を形成する熱可塑性樹脂30の融点以下の融点を有する材料であれば、特に限定されるものではない。例えば、ポリメタクリルイミド、ポリエーテルイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル等を適用することができる。複雑形状部分を形成する熱可塑性樹脂30の融点以下の融点を有する材料を適用するのは、熱可塑性樹脂30を射出成形する際の熱によって多孔樹脂シートを溶融し、コア層24と熱可塑性樹脂30との間に混合領域28を形成することにより、接合強度を高めることができるからである。
コア層24の材料と熱可塑性樹脂30との間の融点の関係や接着性を考慮すると、例えば、コア層24としてポリメタクリルイミドを、熱可塑性樹脂30としてPC−ABS樹脂(融点220℃)を、用いることが好ましい。
複合シート20のスキン層22,26は、多孔質のコア層24の強度を補う役割を有するものであり、コア層24よりも高剛の高い高剛性シートにより形成されている。スキン層22,26の材料は、コア層24よりも高剛性の材料であれば特に限定されるものではない。例えば、ガラス繊維(GF)や炭素繊維(CF)等の無機繊維やケナフや麻等の有機繊維を、単体で、不織布状として、或いは織布状として、樹脂材料中に含浸した樹脂シート(プリプレグ)を適用することができる。或いは、Al(アルミニウム)、Mg(マグネシウム)、Ti(チタン)、SUS(ステンレス鋼)、Zn(亜鉛)等の金属の金属シートや、これらを含む合金の合金シートを適用することができる。
なお、筐体10の平面部12上に形成するボス16やリブ18等の複雑形状部分は、必ずしも図2に示すようにコア層24に直に接着するように形成する必要はない。例えば図3に示すように、側壁部14を形成する熱可塑性樹脂30を平面部12まで延在して形成し、熱可塑性樹脂30により形成された平面部12から連続してボス16等を形成するようにしてもよい。或いは、例えば図4に示すように、熱可塑性樹脂30をスキン層26上に延在して形成し、スキン層26上に延在する熱可塑性樹脂30から連続してボス16、リブ18等を形成するようにしてもよい。
次に、本実施形態による筐体の製造方法について図5及び図6を用いて説明する。
まず、コア層24となる多孔樹脂シートと、スキン層22,26となる高剛性シートとを用意する。
多孔樹脂シートは、空孔の開いていない樹脂シートにパンチングなどによって空孔を開けることにより形成してもよいし、市販品の発泡樹脂シート等を用いてもよい。市販品の発泡樹脂シートとしては、例えば、発泡ポリメタクリルイミドにより形成されたサンワトレーディング株式会社製の「ロハセルIG51」、発泡アクリルにより形成された積水化学工業株式会社製の「積水フォーマック#2505」等がある。
高剛性シートとしては、例えば、ガラス繊維(GF)や炭素繊維(CF)等の無機繊維やケナフや麻等の有機繊維を、単体で、不織布状として、或いは織布状として、樹脂材料中に含浸した樹脂シート(プリプレグ)、Al(アルミニウム)、Mg(マグネシウム)、Ti(チタン)、SUS(ステンレス鋼)、Zn(亜鉛)等の金属の金属シート、これら金属を含む合金の合金シート等を適用することができる。市販品の樹脂シートとしては、例えば、東レ株式会社製の炭素繊維クロス等が挙げられる。合金シートに適用可能な合金材料としては、例えば、AZ91D合金、AZ31合金、ZK61合金、AE42合金、ZE41合金等が挙げられる。
なお、製造しようとする筐体10が、例えば図2に示すように、平面部12上にボス16やリブ18等の複雑形状部分を有する場合には、高剛性シートのボス16やリブ18等の形成予定部分の高剛性シートに、予め開口部を形成しておく。
次いで、例えばエポキシ接着剤等の接着剤を用い、多孔樹脂シートの両面に高剛性シートをそれぞれ接着し、プレス成形等によって一体化する。こうして、多孔樹脂シートを含むコア層24が高剛性シートのスキン層22,26によって挟持された複合シート20を形成する(図5(a))。なお、接着剤には、中空ガラス等の中空粒子を添加しておいてもよい。
次いで、このように形成した複合シート20を、熱可塑性樹脂の射出成形用の金型40,42間にセットする(図5(b))。なお、以下の説明では、筐体10の側壁部14を熱可塑性樹脂の射出成形により形成する例を示す。ボス16やリブ18等の他の複雑形状部分を形成する場合には、形成しようとする筐体形状に応じて適宜金型40,42を変更すればよい。
次いで、押出機44により、金型40,42内に溶融した熱可塑性樹脂30を注入し、この熱可塑性樹脂30によって筐体10の複雑形状部分を形成する(図6(a))。この際、金型40,42に注入する熱可塑性樹脂30として、コア層24の樹脂よりも融点が高い熱可塑性樹脂材料を用いる。これにより、注入した熱可塑性樹脂30の熱によって熱可塑性樹脂30と接した部分のコア層24が溶解し、注入した熱可塑性樹脂30とコア層24の樹脂とが混じり合い、混合領域28が形成される。これにより、熱可塑性樹脂30により形成された複雑形状部分と複合シート20との間の接合強度を高めることができる。
次いで、冷却後、射出成形した熱可塑性樹脂30と複合シート20とが一体化して形成された筐体10を金型40,42から取り出す。
図6(b)は、図6(a)の点線で囲った領域の筐体10の拡大断面図である。取り出した筐体10には、熱可塑性樹脂30の注入口部分に、ゲート32と呼ばれる不要部分が形成されている。
次いで、金型40,42から取り出した筐体10に、ゲート32の除去等の後処理を行い、本実施形態による筐体10を完成する。
このように、本実施形態によれば、平面部などの単純な形状を有する部分を、多孔質の樹脂シートを、樹脂シートよりも剛性の高い高剛性シートで挟んだ複合シートにより形成するので、剛性を低下することなく軽量化・薄肉化することができる。また、ボスやリブ等の複雑形状部分を熱可塑性樹脂の射出成形により形成するので、複雑形状部分も容易に形成することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態による筐体及びその製造方法について図7乃至図9を用いて説明する。なお、図1乃至図6に示す第1実施形態による筐体及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
図7は、本実施形態による筐体の構造を示す概略断面図である。図8及び図9は、本実施形態による筐体の製造方法を示す工程断面図である。
はじめに、本実施形態による筐体の構造について図7を用いて説明する。
本実施形態による筐体10は、図7に示すように、複合シート20に、熱可塑性樹脂30により形成された複雑形状部分(側壁部14)が接合されている点で、第1実施形態による筐体10と同様である。本実施形態による筐体10が第1実施形態による筐体と異なる点は、複合シート20が、平面形状ではなく、側壁部14において屈曲した形状を有している点である。
本実施形態による筐体10では、熱可塑性樹脂30の射出成形前に、複合シート20をプレス成形している。複合シート20を予めプレス成形しておくことにより、板形状のみならず、複雑なアール形状や凹凸形状に対応することが可能となり、筐体10のデザイン性を向上することができる。
なお、図7に示す筐体10では、ボス16やリブ18等を設けていないが、第1実施形態による筐体10の場合と同様に、設けることもできる。また、熱可塑性樹脂30が、側壁部14の複合シート20の外側を覆うように形成されているが、第1実施形態による筐体10の場合と同様に、複合シート20の端部だけに接続されるように熱可塑性樹脂30を形成してもよい。また、平面部12の複合シート20の表面をも覆うように形成してもよい。
次に、本実施形態による筐体の製造方法について図8及び図9を用いて説明する。
まず、例えば図5(a)に示す第1実施形態による筐体の製造方法と同様にして、多孔樹脂シートを含むコア層24が高剛性シートのスキン層22,26によって挟持された複合シート20を形成する。
次いで、このように形成した複合シート20を、プレス成型用の金型46,48間にセットする(図8(a))。
次いで、金型46,48により複合シート20を所定圧力で所定時間プレスし、複合シート20を所定形状に成形する(図8(b))。なお、図では、複合シート20の端部を直角に折り曲げる場合を示しているが、複合シート20の成形形状は、これに限定されるものではない。
次いで、このように成形した複合シート20を、熱可塑性樹脂30の射出成形用の金型40,42間にセットする(図9(a))。なお、ここでは、側壁部14の複合シート20に接続して熱可塑性樹脂30を射出成形により形成する例を示す。ボス16やリブ18等の他の複雑形状部分を形成する場合には、形成しようとする筐体形状に応じて適宜金型30を変更すればよい。
次いで、押出機44により、金型40,42内に溶融した熱可塑性樹脂30を注入し、この熱可塑性樹脂30によって筐体10の複雑形状部分を形成する。この際、金型40,42に注入する熱可塑性樹脂30として、コア層24の樹脂よりも融点が高い熱可塑性樹脂材料を用いる。これにより、注入した熱可塑性樹脂30の熱によって熱可塑性樹脂30と接した部分のコア層24が溶解し、注入した熱可塑性樹脂30とコア層24の樹脂とが混じり合い、混合領域28が形成される。これにより、熱可塑性樹脂30により形成された複雑形状部分と複合シート20との間の接合強度を高めることができる。
次いで、冷却後、射出成形した熱可塑性樹脂30と複合シート20とが一体化して形成された筐体10を金型40,42から取り出し、ゲート34の除去等の後処理を行い、本実施形態による筐体10を完成する。図9(b)は、図9(a)の点線で囲った領域の筐体10の拡大断面図である。
このように、本実施形態によれば、平面部などの単純な形状を有する部分を、多孔質の樹脂シートを、樹脂シートよりも剛性の高い高剛性シートで挟んだ複合シートにより形成するので、剛性を低下することなく軽量化・薄肉化することができる。また、ボスやリブ等の複雑形状部分を熱可塑性樹脂の射出成形により形成するので、複雑形状部分も容易に形成することができる。また、複合シートを予めプレス成形しておくので、板形状のみならず、複雑なアール形状や凹凸形状に対応することができ、筐体のデザイン性を向上することができる。
[実施例1]
スキン層用の高剛性シートとして、膜厚0.2mmの炭素繊維クロス(東レ株式会社製)を用意した。また、コア層用の多孔樹脂シートとして、膜厚2mmの発泡メタクリルイミド(サンワトレーディング株式会社製「ロハセルIG51」)を用意した。
次いで、発泡メタクリルイミドの多孔樹脂シートの両面に、エポキシ接着剤を用いて炭素繊維クロスの高剛性シートを接着し、プレス成形により一体化した。これにより、発泡メタクリルイミドのコア層が炭素繊維クロスのスキン層により挟持された複合シートを形成した。
次いで、このように形成した複合シートを、射出成形用の金型にセットし、PC(ポリカーボネート)樹脂(出光興産株式会社製「タフロンGZK3200」)を注入した。成形条件は、金型温度を80℃、シリンダー温度を270℃、冷却時間を30秒とした。
こうして、発泡メタクリルイミドのコア層が炭素繊維クロスのスキン層により挟持された複合シートと射出成形されたPC樹脂とが一体化した筐体を形成した。
このようにして製造した筐体を、図10に示す。
製造した筐体は、比重が1.1であり、高剛性プラスチック(比重:1.5)やMg合金(比重:1.84)と比較して、非常に小さい値を達成できた。また、耐荷重試験を行ったところ、φ10mmの円柱、35kgf負荷の条件でも破壊しない剛性を有していることが判った。この強度は、高剛性プラスチックやMg合金の筐体と同程度であり、軽量高強度の筐体を実現することができた。
[実施例2]
スキン層用の高剛性シートとして、膜厚0.3mmのMg合金(AZ31B)を用意した。また、コア層用の多孔樹脂シートとして、膜厚2mmの発泡アクリル(積水化学工業株式会社製「積水フォーマック#2505」)を用意した。
次いで、発泡アクリルの多孔樹脂シートの両面に、エポキシ接着剤を用いてMg合金の高剛性シートを接着し、プレス成形により一体化した。これにより、発泡アクリルのコア層がMg合金のスキン層により挟持された複合シートを形成した。
次いで、このように形成した複合シートを、射出成形用の金型にセットし、PC−ABS(ポリカーボネート−アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂(帝人化成株式会社製「マルチロンTN−7110F」)を注入した。成形条件は、金型温度を70℃、シリンダー温度を260℃、冷却時間を30秒とした。
こうして、発泡アクリルのコア層がMg合金のスキン層により挟持された複合シートと射出成形されたPC−ABS樹脂とが一体化した筐体を形成した。
このようにして製造した筐体を、図11に示す。
製造した筐体は、比重が1.2であり、高剛性プラスチック(比重:1.5)やMg合金(比重:1.84)と比較して、非常に小さい値を達成できた。また、耐荷重試験を行ったところ、φ10mmの円柱、35kgf負荷の条件でも破壊しない剛性を有していることが判った。この強度は、高剛性プラスチックやMg合金の筐体と同程度であり、軽量高強度の筐体を実現することができた。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、複合シート20のコア層24を、射出成形する熱可塑性樹脂30の融点よりも融点の低い材料により形成したが、スキン層22,26をも射出成形する熱可塑性樹脂30の融点よりも融点の低い材料により形成してもよい。これにより、射出成形する熱可塑性樹脂30の熱によってスキン層22,26が溶融され、スキン層22,26と熱可塑性樹脂30との間の接合強度を高めることができる。
また、上記第2実施形態では、熱可塑性樹脂の射出成形前に複合シート20をプレス成形したが、熱可塑性樹脂30を射出成形して複雑形状部分を形成した後に、複合シート20をプレス成形するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、筐体及びその製造方法を主に説明したが、上記実施形態の筐体は、種々の電子機器用の筐体として、広く適用することができる。筐体の軽量化や薄肉化が特に求められている小型電子機器への適用は、極めて有効である。
また、上記実施形態に開示した構成材料や製造条件は、代表的な例を示しているにすぎず、当該開示に限定されるものではなく、目的等に応じて適宜変更が可能である。
図1は、第1実施形態による筐体の構造を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態による筐体の構造を示す概略断面図である。 図3は、第1実施形態による筐体の他の構造を示す概略断面図(その1)である。 図4は、第1実施形態による筐体の他の構造を示す概略断面図(その2)である。 図5は、第1実施形態による筐体の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図6は、第1実施形態による筐体の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 図7は、第2実施形態による筐体の構造を示す概略断面図である。 図8は、第2実施形態による筐体の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図9は、第2実施形態による筐体の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 実施例1による筐体を示す図である。 実施例2による筐体を示す図である。
10…筐体
12…平面部
14…側壁部
16…ボス
18…リブ
20…複合シート
22,26…スキン層
24…コア層
28…混合領域
30…熱可塑性樹脂
32…ゲート
40,42,46,48…金型
44…押出機

Claims (7)

  1. 多孔質の樹脂シートを前記樹脂シートよりも剛性の高い剛性シートで挟んだ複合シートにより形成された複合シート部と、
    前記複合シート部の少なくとも前記樹脂シートに接合され、熱可塑性樹脂により形成された熱可塑性樹脂部とを有し、
    前記熱可塑性樹脂は、前記複合シート部の前記剛性シート上に延在しており、前記剛性シート上に延在している前記熱可塑性樹脂から連続してボスやリブが形成されている
    ことを特徴とする筐体。
  2. 請求項1記載の筐体において、
    前記熱可塑性樹脂の融点は、前記樹脂シートを形成する樹脂材料の融点よりも高い
    ことを特徴とする筐体。
  3. 請求項1又は2記載の筐体において、
    前記複合シート部の前記樹脂シートと前記熱可塑性樹脂部との接合部に、前記熱可塑性樹脂と前記樹脂シートの樹脂材料とが混合した混合領域が形成されている
    ことを特徴とする筐体。
  4. 多孔質の樹脂シートを前記樹脂シートよりも剛性の高い剛性シートで挟んだ複合シートに、熱可塑性樹脂の射出成形により、前記樹脂シートに接合され、前記熱可塑性樹脂により形成された熱可塑性樹脂部を形成する工程を有し、
    前記熱可塑性樹脂は、前記複合シート部の前記剛性シート上に延在しており、前記剛性シート上に延在している前記熱可塑性樹脂から連続してボスやリブが形成されている
    ことを特徴とする筐体の製造方法。
  5. 請求項4記載の筐体の製造方法において、
    前記複合シートを所定形状に成形する工程を更に有する
    ことを特徴とする筐体の製造方法。
  6. 請求項4又5記載の筐体の製造方法において、
    前記熱可塑性樹脂部を形成する工程では、前記熱可塑性樹脂の熱により、前記熱可塑性樹脂と接する部分の前記樹脂シートを溶解することにより、前記熱可塑性樹脂と前記樹脂シートとを接合する
    ことを特徴とする筐体の製造方法。
  7. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の筐体と、
    前記筐体の内部に収容された電子装置と
    を有することを特徴とする電子機器。
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