JP5589945B2 - 吸気管温度推定装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の吸気管内におけるガスの温度である吸気管温度を推定する吸気管温度推定装置に関する。
従来、内燃機関では、吸気管内における吸気の温度である吸気管温度を吸気温センサにより検出するとともに、その検出値に基づいて気筒内における吸気の温度を推定するようにしている(例えば特許文献1参照)。
また、従来、吸気管温度を直接検出する構成に代えて、吸気管温度を推定する吸気管温度推定装置がある。すなわち、同装置では、吸気管内に流入する吸気のエネルギ(以下、流入エネルギEin)と同吸気管内で吸気から奪われるエネルギ(以下、放熱エネルギEloss)とをそれぞれ求めるとともに、これらエネルギの差分(=Ein−Eloss)を吸気管内を通過する吸気の流量によって除すことにより吸気管温度の変化量が推定される。そして、前回推定された吸気管温度とこの変化量とから吸気管温度を推定するようにしている。尚、吸気管温度推定値の初期値には例えば冷却水の温度に基づいて推定される値が用いられている。こうした推定方法によれば、機関運転中において吸気管温度を精度良く推定することができる。
特開2004―301080号公報
ところで、近年、燃費節減等を目的として、機関運転中に所定の自動停止条件が成立したときには内燃機関を自動停止するとともに、自動停止中に所定の再始動条件が成立したときには内燃機関を再始動するものがある。しかしながら、内燃機関の自動停止中には吸気管内にガスが流入しなくなるため、流入エネルギEinが「0」となる。このため、上述した吸気管温度推定装置にあっては、自動停止中において吸気管内を通過するガスの流量が略「0」とされ、吸気管内でガスから奪われるエネルギが過度に大きく推定される傾向がある。その結果、推定される吸気管温度の低下量が実際の低下量に対して過度に大きくなり、推定される吸気管温度が実際値から乖離するといった問題が生じる。また、内燃機関の再始動時に、こうして推定される吸気管温度が機関制御に用いられることで機関運転を好適に行なうことができなくなるおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、機関停止中において吸気管温度を精度良く推定することのできる吸気管温度推定装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の吸気管内に流入するガスのエネルギと同吸気管内でガスから奪われるエネルギとに基づいて同吸気管内におけるガスの温度である吸気管温度の変化量を推定することにより吸気管温度を推定する吸気管温度推定装置において、機関停止中には前記吸気管温度の変化量の推定に際して前記吸気管内でガスから奪われるエネルギの寄与度合を機関運転中に比べて小さくすることをその要旨としている。
同構成によれば、機関停止中に吸気管内に流入するガスのエネルギが「0」とされ、吸気管内でガスから奪われるエネルギとしてそのままの値を用いると吸気管温度の低下量が実際の低下量に対して過度に大きく推定される状況下にあって、推定される吸気管温度の低下量を実際の低下量に近づけることができる。このため、機関停止中における吸気管温度の実際値と推定値との乖離度合を小さくすることができる。従って、機関停止中において吸気管温度を精度良く推定することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸気管温度推定装置において、機関運転が停止されてから所定時間が経過するまでは前記吸気管内でガスから奪われるエネルギの寄与度合を「0」とすることをその要旨としている。
同構成によれば、機関運転が停止されてから所定時間が経過するまでは推定される吸気管温度の低下量が「0」とされる。このため、当該所定時間が経過するまでは吸気管温度の推定値として機関運転が停止される直前に推定された値が保持されることになり、吸気管温度の実際値と推定値との乖離度合を小さくすることができる。従って、機関運転が停止されてから所定時間が経過するまでは吸気管温度を精度良く推定することが容易にできる。ちなみに、所定時間としては吸気管温度の実際値と推定値との乖離度合が無視することができなり始める時間に設定することが望ましい。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の吸気管温度推定装置において、内燃機関の冷却水の温度を検出する冷却水温検出手段を備え、機関停止中には前記冷却水温検出手段により検出される冷却水温の変化量に基づいて当該吸気管温度の変化量を推定することをその要旨としている。
機関運転が停止されてからの吸気管温度の変化と冷却水温の変化との間には対応関係が成立する。このため、上記構成によれば、機関停止中には冷却水温の変化量に基づいて吸気管温度の変化量を精度良く推定することができ、吸気管温度の変化量の実際値と推定値との乖離度合を小さくすることができる。従って、機関停止中において吸気管温度を精度良く推定することができる。
請求項4に記載の発明は、内燃機関の吸気管内に流入するガスのエネルギと同吸気管内でガスから奪われるエネルギとに基づいて同吸気管内におけるガスの温度である吸気管温度の変化量を推定することにより吸気管温度を推定する吸気管温度推定装置において、機関運転が停止されてから所定時間が経過するまでは当該機関運転が停止される直前の吸気管温度の推定値を当該吸気管温度とすることをその要旨としている。
同構成によれば、所定時間が経過するまでは吸気管温度の推定値として機関運転が停止される直前に推定された値が保持されることになり、吸気管温度の実際値と推定値との乖離度合を小さくすることができる。従って、機関停止中において吸気管温度を精度良く推定することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の吸気管温度推定装置において、内燃機関は機関運転中に所定の自動停止条件が成立したときに自動停止されるとともに、自動停止中に所定の再始動条件が成立したときに再始動されるものであり、前記所定時間は内燃機関の自動停止が許容される最大値であることをその要旨としている。
同構成によれば、内燃機関の自動停止中において吸気管温度を精度良く推定することができる。このため、内燃機関の再始動に際して精度の良い吸気管温度の推定値に基づいて機関制御が行なわれることにより機関運転を的確に行なうことができる。
請求項1〜請求項5に記載の吸気管温度推定装置は、請求項6に記載の発明によるように、前記吸気管に流入するガスの温度を推定するガス温度推定手段と、前記吸気管に流入するガスの流量を推定するガス流量推定手段とを備え、前記ガス温度推定手段により推定されるガスの温度と、前記ガス流量推定手段により推定されるガスの流量とに基づいて、前記吸気管に流入するガスのエネルギを算出するといった態様をもって具体化することができる。ちなみに、新気の温度及び新気の流量の双方を検出可能なエアフローメータによってガス温度推定手段及びガス流量推定手段を具現化することができる。
またこの場合、請求項7に記載の発明によるように、前記吸気管の上流には内燃機関の排気の一部を還流させる排気再循環通路が接続され、還流ガスの温度を推定する還流ガス温度推定手段と、還流ガスの流量を推定する還流ガス流量推定手段とを備え、前記還流ガス温度推定手段により推定される還流ガスの温度と、前記還流ガス流量推定手段により推定される還流ガスの流量とに基づいて、前記吸気管に流入するガスのエネルギを算出するといった態様をもって具体化することができる。ちなみに、排気の温度を検出する排気温センサによって還流ガス温度推定手段を具現化することができる。また、圧力センサにより吸気管内のガスの圧力である吸気管圧力を検出するとともに、その検出値に基づいて筒内に導入されるガスの総量を推定する。そして、この総量から新気の流量を減じることにより還流ガスの流量を推定することが望ましい。
請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の吸気管温度推定装置は、請求項8に記載の発明によるように、前記吸気管に流入するガスの温度を推定するガス温度推定手段と、前記吸気管の管壁の温度を推定する管壁温度推定手段と、前記吸気管に流入するガスの流量を推定するガス流量推定手段とを備え、前記ガス温度推定手段により推定されるガスの温度と前記管壁温度推定手段により推定される前記吸気管の管壁の温度との乖離度合と、前記ガス流量推定手段により推定されるガスの流量とに基づいて前記吸気管でガスから奪われるエネルギを算出するといった態様をもって具体化することができる。
本発明に係る吸気管温度推定装置の第1実施形態について、内燃機関及び電子制御装置の概略構成を示す概略図。 同実施形態における吸気管温度推定値の算出処理の手順を示すフローチャート。 (a)〜(d)同実施形態における内燃機関の自動停止制御の実行状態、吸気管温度推定値、実際の吸気管温度、及び従来の吸気管温度の推定値の時間推移を併せ示すタイミングチャート。 第2実施形態における吸気管温度推定値の算出処理の手順を示すフローチャート。 (a)〜(d)同実施形態における内燃機関の自動停止制御の実行状態、吸気管温度推定値、実際の吸気管温度、及び従来の吸気管温度の推定値の時間推移を併せ示すタイミングチャート。
<第1実施形態>
以下、図1〜図3を参照して本発明に係る吸気管温度推定装置を具体化した第1実施形態について詳細に説明する。尚、本実施形態では、本発明を車載ディーゼルエンジン(以下、内燃機関)に適用したものについて例示する。
図1に示すように、内燃機関の燃焼室20に吸気を導入する吸気通路10は、吸気管12及びこの吸気管12の下流側と燃焼室20とを接続する吸気ポート15により構成されている。この吸気管12には、吸気の流量を調整するためのスロットル弁11が設けられている。吸気管12においてスロットル弁11の下流側にはサージタンク13が設けられており、このサージタンク13の下流側には吸気マニホルド14が設けられている。
内燃機関の燃焼室20から排気を排出する排気通路30は、燃焼室20に接続される排気ポート35及びこの排気ポート35の下流側に接続される排気管32により構成されている。
また排気管32、具体的には排気マニホルド34には、排気の一部を吸気管12に還流させる排気再循環通路(以下、EGR通路40)が接続されている。また、EGR通路40の途中には還流される排気(以下、EGRガス)の流量(以下、EGR量Gegr)を調整するためのEGR弁41が設けられている。尚、EGR通路40はサージタンク13に接続されている。
こうした内燃機関の各種制御は電子制御装置50により行なわれる。電子制御装置50には車両走行状態や機関運転状態等を把握するための各種センサが接続されている。各種センサとしては、例えば機関回転速度NEを検出する機関回転速度センサ54や、内燃機関の冷却水の温度(以下、冷却水温ThW)を検出する水温センサ55、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ、ブレーキペダルの踏み込み状態を検出するブレーキセンサ、車速Vを検出する車速センサがある。また、吸気通路10においてスロットル弁11に流入する吸気(新気)の流量(以下、吸気量GA)及び温度(以下、吸気温Tga)の双方を検出するエアフローメータ51、サージタンク13内の吸気の圧力である吸気管圧力PAを検出する圧力センサ52、及び排気の温度(以下、排気温Tex)を検出する排気温センサ53等がある。尚、エアフローメータ51は吸気管12においてスロットル弁11の上流側に設けられている。
電子制御装置50は、スロットル弁11の開度制御や燃料噴射制御、EGR弁41の開度制御(EGR制御)等の各種制御を行なう。また、所謂アイドルストップ制御を行なう。アイドルストップ制御では、機関運転中に、車速Vが所定速度以下でありブレーキペダルが踏み込まれているといった所定の自動停止条件が成立したときには内燃機関を自動停止する。また、自動停止中に、ブレーキペダルの踏み込みが解除されるといった所定の再始動条件が成立したときには、図示しないスタータモータを駆動して内燃機関を再始動する。尚、本実施形態では、自動停止中において上記再始動条件が成立しない場合であっても所定時間(例えば2分)が経過したときには内燃機関を再始動させるするようにしている。
また、吸気管温度推定装置として機能する電子制御装置50は、以下のようにして、吸気管温度の推定値(以下、吸気管温度推定値TB)を算出する。すなわち、内燃機関の吸気マニホルド14内に単位時間に流入するガスのエネルギ(以下、流入エネルギEin)を次の式(1)から算出する。

Ein = Tga × GA + Tegr × Gegr ・・・(1)

ここで、「Tegr」はEGR通路40を介して還流される排気の温度(以下、EGR温度)である。すなわち、式(1)では、吸気マニホルド14内に流入するガスとして、スロットル弁11を介して流入する吸気(新気)と、EGR通路40を介して流入するEGRガスの双方が含まれている。尚、本実施形態では、排気温センサ53により検出される排気温TexをEGR温度Tegrとしている。また、以下のようにしてEGR量Gegrを算出している。すなわち、EGR弁41を閉弁した標準状態において、吸気管圧力PAと吸気マニホルド14に流入するガス量、すなわち筒内に導入されるガスの総量(以下、総ガス量Gtotal)との関係を予め実験等を通じて求めておく。また、吸気管圧力PAが一定であれば、EGR弁41が開弁されてEGR量Gegrが増大するほど吸気量GAは減少する。従って、次の式(2)からEGR量Gegrを算出する。

Gegr = Gtotal − GA ・・・(2)

また、吸気マニホルド14内で単位時間にガスから奪われるエネルギ(以下、放熱エネルギEloss)を次の式(3)から算出算出する。

Eloss = f{(Tga − Timw),Gtotal} ・・・(3)

ここで、「Timw」は吸気マニホルド14の管壁の温度(以下、吸気管壁温)であり、本実施形態では周知の態様により算出される推定値を用いている。すなわち、この関数fでは、吸気温Tgaと吸気管壁温Timwとの温度差が大きいときほど放熱エネルギElossが大きく算出される。また、上記温度差が一定であれば、総ガス量Gtotalが大きいときほど放熱エネルギElossが大きく算出される。
そして、これら流入エネルギEin、放熱エネルギEloss、及び総ガス量Gtotalに基づいて、次の式(4)から、吸気マニホルド14内におけるガスの温度である吸気管温度の単位時間における変化量の推定値(以下、変化量推定値ΔTB)を算出する。

ΔTB = (Ein − Eloss)/Gtotal ・・・(4)

そして、前回の制御周期において算出された吸気管温度推定値TBと今回の制御周期において算出された変化量推定値ΔTBとに基づいて次の式(5)から吸気管温度推定値TBを算出する。

TB = TB + ΔTB ・・・(5)

尚、吸気管温度推定値TBの初期値には例えば水温センサ55により検出される冷却水温ThWに基づいて算出される値が用いられる。
ところで、前述したように、内燃機関の自動停止中には吸気マニホルド14内にガスが流入しなくなるため、流入エネルギEinが「0」となる。このため、本実施形態の吸気管温度推定値TBの算出方法においては、自動停止中において総ガス量Gtotalが略「0」とされ、放熱エネルギElossが過度に大きく算出される傾向がある。その結果、算出される変化量推定値ΔTBが実際の低下量に対して過度に大きくなり、算出される吸気管温度推定値TBが実際値から乖離するといった問題が生じる。また、内燃機関の再始動時に、こうして算出される吸気管温度推定値TBが機関制御に用いられることで機関運転を好適に行なうことができなくなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、内燃機関の自動停止中には当該機関運転が停止される直前に算出された吸気管温度推定値TBを当該吸気管温度推定値TBとして算出するようにしている。
次に、図2を参照して、吸気管温度推定値TBの算出処理の手順について説明する。尚、図2に示す一連の処理は、電子制御装置50への通電中に所定周期毎に繰り返し実行される。
図2に示すように、この一連の処理では、まずステップS1において、内燃機関の自動停止中であるか否かを判断する。ここで、自動停止中でない場合には(ステップS1:NO)、次に、ステップS3に進み、流入エネルギEinと放熱エネルギElossとに基づいて前記式(4)から変化量推定値ΔTBを算出する。そして、次に、ステップS4に進み、前回の制御周期において算出された吸気管温度推定値TBに変化量推定値ΔTBを加えることにより当該制御周期における吸気管温度推定値TBを算出する。そして、この一連の処理を一旦終了する。
一方、ステップS1において自動停止中である場合には(ステップS1:「YES」)、次に、ステップS2に進み、自動停止直前に算出された吸気管温度推定値TBを当該制御周期における吸気管温度推定値TBとして算出する。そして、この一連の処理を一旦終了する。
次に、図3を参照して、本実施形態の作用について説明する。
尚、図3(d)において、本実施形態の電子制御装置50により算出される吸気管温度推定値TBを実線で示し、吸気管温度の実際値を二点鎖線で示す。また、参考として、従来の方法で算出される吸気管温度の推定値を一点鎖線で示す。
図3に示すように、時刻t0までの機関運転中においては吸気管温度推定値TBが精度良く推定され、吸気管温度推定値TBと実際値との乖離度合は小さい。
時刻t0において内燃機関の自動停止が行なわれ(a)、時刻t1において機関回転速度NEが「0」となることで(b)、吸気量GAが「0」となると(c)、算出される流入エネルギEinが「0」となる。ここで、内燃機関の自動停止中、すなわち時刻t1から時刻t2までは時刻t1の直前に算出された吸気管温度推定値TBが吸気管温度推定値TBとして算出される。すなわち、実線で示すように内燃機関の自動停止中においては吸気管温度推定値TBは一定の値として算出される。これに対して、二点鎖線で示すように吸気管温度の実際値は緩やかに低下する。従って、本実施形態の電子制御装置50により算出される吸気管温度推定値TBは、一点鎖線で示す従来の吸気管温度の推定値よりも吸気管温度の実際値との乖離度合が小さくなる。
尚、排気温センサ53が還流ガス温度推定手段に相当する。また、エアフローメータ51、圧力センサ52、及び電子制御装置50が還流ガス流量推定手段に相当する。エアフローメータ51及び排気温センサ53が本発明に係るガス温度推定手段に相当する。また、エアフローメータ51、圧力センサ52、及び電子制御装置50がガス流量推定手段に相当する。また、圧力センサ52が本発明に係る吸気管圧力センサに相当する。また、水温センサ55が本発明に係る冷却水温検出手段に相当する。また、電子制御装置50が本発明に係る管壁温度推定手段に相当する。
以上説明した本実施形態に係る吸気管温度推定装置によれば、以下に示す作用効果が得られるようになる。
(1)電子制御装置50は、流入エネルギEinと放熱エネルギElossとに基づいて吸気マニホルド14内におけるガスの温度である吸気管温度の変化量の推定値(変化量推定値ΔTB)を算出することにより吸気管温度推定値TBを算出するようにしている。また、内燃機関の自動停止中には当該機関運転が停止される直前に算出された吸気管温度推定値TBを当該吸気管温度推定値TBとして算出するようにしている。こうした構成によれば、内燃機関の自動停止中には吸気管温度推定値TBとして機関運転が停止される直前に推定された値が保持されることになり、吸気管温度推定値TBと実際値との乖離度合を小さくすることができる。従って、内燃機関の自動停止中において吸気管温度推定値TBを精度良く算出することができる。また、内燃機関の再始動に際して精度の良い吸気管温度推定値TBに基づいて機関運転状態を的確に把握することができ、機関制御を的確に行なうことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る吸気管温度推定装置の第2実施形態について詳細に説明する。
本実施形態では、上記式(4)に代えて、以下の式(6)を用いるとともに、内燃機関の自動停止中における変化量推定値ΔTBの算出に際して放熱エネルギElossに「1」よりも小さい正の補正係数K1を乗じることにより放熱エネルギElossの寄与度合を機関運転中に比べて小さくする点が先の第1実施形態と異なっている。

ΔTB = (Ein − K×Eloss)/Gtotal ・・・(6)

次に、図4を参照して、吸気管温度推定値TBの算出処理の手順について説明する。尚、図4に示す一連の処理は、電子制御装置50への通電中に所定周期毎に繰り返し実行される。
図4に示すように、この一連の処理では、まずステップS11において、内燃機関の自動停止中であるか否かを判断する。ここで、自動停止中でない場合には(ステップS11:NO)、次に、ステップS13に進み、補正係数Kに「1」を設定する。そして、次に、ステップS14に進む。
一方、ステップ11において自動停止中である場合には(ステップS11:「YES」)、次に、ステップS12に進み、補正係数KにK1(0<K1<1)を設定する。ここで、本実施形態では、補正係数Kが実験等を通じて予め設定された固定値とされている。そして、次に、ステップS14に進む。
ステップS14では、流入エネルギEinと放熱エネルギElossとに基づいて前記式(4)から変化量推定値ΔTBを算出する。そして、次に、ステップS15に進み、前回の制御周期において算出された吸気管温度推定値TBに変化量推定値ΔTBを加えることにより当該制御周期における吸気管温度推定値TBを算出する。そして、この一連の処理を一旦終了する。
次に、図5を参照して、本実施形態の作用について説明する。
尚、図5(d)において、本実施形態の電子制御装置50により算出される吸気管温度推定値TBを実線で示し、吸気管温度の実際値を二点鎖線で示す。また、参考として、従来の方法で算出される吸気管温度の推定値を一点鎖線で示す。
図5に示すように、内燃機関の自動停止中、すなわち時刻t1から時刻t2までは放熱エネルギElossに「1」よりも小さい正の補正係数K1が乗じられることにより変化量推定値ΔTBが算出される。このため、従来の変化量推定値に比べて、算出される変化量推定値ΔTBが実際の低下量に近いものとなり、吸気管温度推定値TB(実線)は従来の推定値(二点鎖線)よりも実際値(一点鎖線)に近くなる。
以上説明した本実施形態に係る吸気管温度推定装置によれば、以下に示す作用効果が得られるようになる。
(2)内燃機関の自動停止中には変化量推定値ΔTBの算出に際して放熱エネルギElossの寄与度合を機関運転中に比べて小さくするようにしている。こうした構成によれば、内燃機関の自動停止中に流入エネルギEinが「0」とされ、放熱エネルギElossとしてそのままの値を用いると変化量推定値ΔTBが実際の低下量に対して過度に大きく算出される状況下にあって、算出される変化量推定値ΔTBを実際の低下量に近づけることができる。このため、内燃機関の自動停止中における吸気管温度推定値TBと実際値との乖離度合を小さくすることができる。従って、内燃機関の自動停止中において吸気管温度推定値TBを精度良く推定することができる。
尚、本発明に係る吸気管温度推定装置は、上記実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記各実施形態では、本発明をディーゼルエンジンに対して適用しているが、ガソリンエンジンに対しても同様にして本発明を適用することができる。
・上記各実施形態では、排気温センサ53により検出される排気温TexからEGR温度Tegrを求めるようにしているが、EGR通路40内にセンサを設けるとともに、このセンサによりEGR温度Tegrを直接検出するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、式(2)に基づいてEGR量Gegrを推定するようにしているが、EGR通路40内にセンサを設けるとともに、このセンサによりEGR量Gegrを直接検出するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、吸気量GA及び吸気温Tgaの双方を検出するエアフローメータ51を採用したが、吸気量GAを検出する吸気量センサと吸気温Tgaを検出する吸気温センサとを別体として構成されるものであってもよい。
・上記第2実施形態では、補正係数K1を固定値としたが、これに代えて、そのときどきの機関運転状態に応じて補正係数Kを可変設定するようにしてもよい。すなわち、外気温が低いときほど吸気管壁温Timwが低くなり、放熱エネルギElossの寄与度合が大きくなるといえる。従って、外気温をセンサにより検出するとともに、外気温が低いときほど補正係数K1を小さく設定するようにしてもよい。
・上記第2実施形態では、補正係数K1を「0」よりも大きく且つ「1」よりも小さい値としているが、補正係数K1を「0」に設定するようにしてもよい。この場合、内燃機関の自動停止中において算出される変化量推定値ΔTBが「0」とされることから、先の第1実施形態に準じた構成となる。また、内燃機関が自動停止されてからの吸気管温度の変化と冷却水温の変化との間には対応関係が成立する。このため、内燃機関の自動停止中には冷却水温ThWの変化量に基づいて変化量推定値ΔTBを算出するようにすれば、これを精度良く算出することができ、吸気管温度の変化量の実際値と変化量推定値ΔTBとの乖離度合を小さくすることができる。従って、内燃機関の自動停止中において吸気管温度を精度良く推定することができる。
・上記各実施形態及び変形例では、所謂アイドルストップ中において吸気管温度を推定するものについて例示した。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、他に例えば、ハイブリッド車に搭載される内燃機関にあって、車両走行中に機関が停止されているとき、所謂EV走行中において吸気管温度を推定するものに対して本発明を適用することもできる。この場合、EV走行中にはアイドルストップ(停車)とは異なり走行風によって吸気管壁温Timwが低くなりやすく、放熱エネルギElossの寄与度合が大きくなるといえる。従って、上記第2実施形態のように補正係数を用いる構成においては、アイドルストップ中とEV走行中における自動停止中とで異なる補正係数を用いるようにすることが望ましい。更に、EV走行中には車速Vに応じて補正係数を可変設定することが望ましい。
10…吸気通路、11…スロットル弁、12…吸気管、13…サージタンク、14…吸気マニホルド、15…吸気ポート、20…燃焼室、30…排気通路、32…排気管、34…排気マニホルド、35…排気ポート、40…EGR通路、41…EGR弁、50…電子制御装置。51…エアフローメータ、52…圧力センサ、53…排気温センサ、54…機関回転速度センサ、55…水温センサ。

Claims (8)

  1. 内燃機関の吸気管内に流入するガスのエネルギと同吸気管内でガスから奪われるエネルギとに基づいて同吸気管内におけるガスの温度である吸気管温度の変化量を推定することにより吸気管温度を推定する吸気管温度推定装置において、
    機関停止中には前記吸気管温度の変化量の推定に際して前記吸気管内でガスから奪われるエネルギの寄与度合を機関運転中に比べて小さくする
    ことを特徴とする吸気管温度推定装置。
  2. 請求項1に記載の吸気管温度推定装置において、
    機関運転が停止されてから所定時間が経過するまでは前記吸気管内でガスから奪われるエネルギの寄与度合を「0」とする
    ことを特徴とする吸気管温度推定装置。
  3. 請求項2に記載の吸気管温度推定装置において、
    内燃機関の冷却水の温度を検出する冷却水温検出手段を備え、
    機関停止中には前記冷却水温検出手段により検出される冷却水温の変化量に基づいて当該吸気管温度の変化量を推定する
    ことを特徴とする吸気管温度推定装置。
  4. 内燃機関の吸気管内に流入するガスのエネルギと同吸気管内でガスから奪われるエネルギとに基づいて同吸気管内におけるガスの温度である吸気管温度の変化量を推定することにより吸気管温度を推定する吸気管温度推定装置において、
    機関運転が停止されてから所定時間が経過するまでは当該機関運転が停止される直前の吸気管温度の推定値を当該吸気管温度とする
    ことを特徴とする吸気管温度推定装置。
  5. 請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の吸気管温度推定装置において、
    内燃機関は機関運転中に所定の自動停止条件が成立したときに自動停止されるとともに、自動停止中に所定の再始動条件が成立したときに再始動されるものであり、
    前記所定時間は内燃機関の自動停止が許容される最大値である
    ことを特徴とする吸気管温度推定装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の吸気管温度推定装置において、
    前記吸気管に流入するガスの温度を推定するガス温度推定手段と、
    前記吸気管に流入するガスの流量を推定するガス流量推定手段とを備え、
    前記ガス温度推定手段により推定されるガスの温度と、前記ガス流量推定手段により推定されるガスの流量とに基づいて、前記吸気管に流入するガスのエネルギを算出する
    ことを特徴とする吸気管温度推定装置。
  7. 請求項6に記載の吸気管温度推定装置において、
    前記吸気管の上流には内燃機関の排気の一部を還流させる排気再循環通路が接続され、 還流ガスの温度を推定する還流ガス温度推定手段と、
    還流ガスの流量を推定する還流ガス流量推定手段とを備え、
    前記還流ガス温度推定手段により推定される還流ガスの温度と、前記還流ガス流量推定手段により推定される還流ガスの流量とに基づいて、前記吸気管に流入するガスのエネルギを算出する
    ことを特徴とする吸気管温度推定装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の吸気管温度推定装置において、
    前記吸気管に流入するガスの温度を推定するガス温度推定手段と、
    前記吸気管の管壁の温度を推定する管壁温度推定手段と、
    前記吸気管に流入するガスの流量を推定するガス流量推定手段とを備え、
    前記ガス温度推定手段により推定されるガスの温度と前記管壁温度推定手段により推定される前記吸気管の管壁の温度との乖離度合と、前記ガス流量推定手段により推定されるガスの流量とに基づいて前記吸気管でガスから奪われるエネルギを算出する
    ことを特徴とする吸気管温度推定装置。
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