JP5589713B2 - 有害生物防除組成物及び有害生物の防除方法 - Google Patents
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[1]式(I)
で示されるエステル化合物(以下、本エステル化合物Aと記す。)と、式(II)
で示されるエステル化合物(以下、本エステル化合物Bと記す。)とを有効成分として含有する有害生物防除組成物(以下、本防除組成物と記す。)。
[2]本エステル化合物Aと、本エステル化合物Bとの重量比が、50:1〜1:50の範囲である[1]に記載の有害生物防除組成物。
[3]本エステル化合物Aと、本エステル化合物Bとの有効量を、有害生物または有害生物の生息場所に施用する有害生物の防除方法。
[4]有害生物を防除するための、本エステル化合物Aと、本エステル化合物Bとの組み合わせの使用。
本エステル化合物Aは、例えば特開昭57−123146号公報に記載された方法により製造される。
双翅目害虫:アカイエカ、コガタアカイエカ、ネッタイイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマダラカ等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ、クロイエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、タネバエ、タマネギバエ等のハナバエ類、ツヤホソバエ類、ミバエ類、ハモグリバエ類、キイロショウジョウバエ等のショウジョウバエ類、チョウバエ類、オオキモンノミバエ等のノミバエ類、アブ類、ブユ類、サシバエ類、ヌカカ類等
網翅目害虫:チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等
膜翅目害虫:アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、カブラハバチ等のハバチ類等
隠翅目害虫:イヌノミ、ネコノミ、ヒトノミ等
シラミ目害虫:ヒトジラミ、ケジラミ、アタマジラミ、コロモジラミ等
等翅目害虫:ヤマトシロアリ、イエシロアリ等
半翅目害虫:ヒメトビウンカ、トビイロウンカ、セジロウンカ等のウンカ類、ツマグロヨコバイ、タイワンツマグロヨコバイ等のヨコバイ類、アブラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、カイガラムシ類、トコジラミ等のトコジラミ類、グンバイムシ類、キジラミ類等
鞘翅目害虫:ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、ウエスタンコーンルートワーム、サザンコーンルートワーム等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ、ヒメコガネ等のコガネムシ類、コクゾウムシ、イネミズゾウムシ、ワタミゾウムシ、アズキゾウムシ等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ、コクヌストモドキ等のゴミムシダマシ類、イネドロオイムシ、キスジノミハムシ、ウリハムシ等のハムシ類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ等のエピラクナ属(Epilachna spp.)、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ等
総翅目害虫:ミナミキイロアザミウマ、ミカンキイロアザミウマ、ハナアザミウマ等
直翅目害虫:ケラ、バッタ等
ダニ類:コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ等のヒョウヒダニ類、ケナガコナダニ、ムギコナダニ等のコナダニ類、チリニクダニ、イエニクダニ、サナアシニクダニ等のニクダニ類、クワガタツメダニ、フトツメダニ等のツメダニ類、ホコリダニ類、マルニクダニ類、イエササラダニ類、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、リンゴハダニ等のハダニ類、フタトゲチマダニ等のマダニ類、トリサシダニ、ワクモ等のワクモ類。
(1)本エステル化合物Aと本エステル化合物Bとを、固体担体、液体担体、ガス状担体、餌等と混合し、必要であれば界面活性剤その他の製剤用補助剤を添加・加工する方法。
(2)本エステル化合物Aと本エステル化合物Bとを、基材に含浸する方法。
(3)本エステル化合物A、本エステル化合物B及び基材を混合した後に成形加工する方法。
これらの製剤には、製剤形態にもよるが、本エステル化合物A及び本エステル化合物Bを、合計量にして通常0.001〜98重量%含有する。
殺虫電気マットの基材としては、例えばコットンリンターを板状に固めたもの、及びコットンリンターとパルプとの混合物のフィリブルを板状に固めたものが挙げられる。
自己燃焼型燻煙剤の基材としては、例えば、硝酸塩、亜硝酸塩、グウニジン塩、塩素酸カリウム、ニトロセルロース、エチルセルロース、木粉等の燃焼発熱剤、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、重クロム酸塩、クロム酸塩等の熱分解刺激剤、硝酸カリウム等の酸素供給剤、メラミン、小麦デンプン等の支燃剤、珪藻土等の増量剤及び合成糊料等の結合剤が挙げられる。
本防除組成物の施用方法としては、具体的には、例えば以下の方法が挙げられ、それぞれの形態、使用場所等に応じて適宜選択できる。
(1)本防除組成物をそのまま有害生物または有害生物の生息場所に処理する方法。
(2)本防除組成物を水等の溶媒で希釈した後に、有害生物または有害生物の生息場所に散布処理する方法。
この場合には、通常、乳剤、水和剤、フロアブル剤、マイクロカプセル製剤等に製剤化された本防除組成物を、本エステル化合物A及び本エステル化合物Bの濃度が合計で0.01〜1000ppmとなるように希釈する。
(3)本防除組成物を有害生物の生息場所で加熱し、有効成分を揮散させる方法。
この場合、本エステル化合物A及び本エステル化合物Bの施用量、施用濃度はいずれも本防除組成物の形態、施用時期、施用場所、施用方法、被害状況等に応じて適宜定めることができる。
本防除組成物を防疫用として施用する空間としては、例えばクローゼット、押入れ、和ダンス、食器棚、トイレ、浴場、物置、居間、食堂、倉庫、車内等が挙げられ、さらに野外の開放空間で施用することもできる。
まず、本防除組成物の製剤例を示す。尚、実施例において、特に明記しない限り、部は質量部を意味する。
本エステル化合物A 9部と本エステル化合物B 0.9部とを、キシレン 37.5部およびN,N−ジメチルホルムアミド 37.5部に溶解し、これにポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル 9.1部およびドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 6部を加え、よく撹拌混合して、乳剤を得る。
本エステル化合物A 20部と本エステル化合物B 20部とに、ソルポール5060(東邦化学登録商標名)5部を加え、よく混合して、カープレックス#80(塩野義製薬登録商標名、合成含水酸化ケイ素微粉末)32部、300メッシュ珪藻土 23部を加え、ジュースミキサーで混合して、水和剤を得る。
本エステル化合物A 3部と本エステル化合物B 0.3部とに、合成含水酸化珪素微粉末5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部、ベントナイト 30部およびクレー 56.7部を加え、よく撹拌混合し、ついでこれらの混合物に適当量の水を加え、さらに撹拌し、増粒機で製粒し、通風乾燥して、粒剤を得る。
本エステル化合物A 5部、本エステル化合物B 0.5部、合成含水酸化珪素微粉末 1部、凝集剤としてドリレスB(三共社製)1部およびクレー 7部を乳鉢でよく混合した後に、ジュースミキサーで撹拌混合する。得られた混合物にカットクレー 85.5部を加えて、充分撹拌混合し、粉剤を得る。
本エステル化合物A 10部、本エステル化合物B 1部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩を半分量含むホワイトカーボン 35部及び水 54部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、粉剤を得る。
本エステル化合物A 0.05部と本エステル化合物B 0.1部とを、ジクロロメタン10部に溶解し、これをイソパラフィン溶剤(アイソパーM、エクソン化学登録商標名)89.85部に混合して、油剤を得る。
本エステル化合物A 0.1部、本エステル化合物B 0.05部およびネオチオゾール(中央化成株式会社製)49.85部をエアゾール缶に入れ、エアゾールバルブを装着した後、ジメチルエーテル 25部及びLPG 25部を充填し、振とうを加え、アクチュエータを装着することにより、油性エアゾールを得る。
本エステル化合物A 0.5部、本エステル化合物B 0.05部、BHT 0.01部、キシレン 5部、脱臭灯油 3.44部および乳化剤{アトモス300(アトモスケミカル社登録商標名)}1部からなる混合物と、蒸留水 50部とをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を取り付け、該バルブを通じて噴射剤(LPG)40部を加圧充填して、水性エアゾールを得る。
0.5cm(厚さ)×69cm(長さ)×0.2cm(幅)のハニカム構造の紙細工片を一方の端から巻いて、直径5.5cm、高さ0.2cmの略円柱状の担体を作製する。本エステル化合物A 5部と本エステル化合物B 0.5部とをアセトン94.5部に溶解した溶液の適量を、前記担体に均一に塗布した後、アセトンを風乾させて、紙蒸散剤を得る。
立体編地(商品名:フュージョン、型番:AKE69440、販売元:旭化成せんい株式会社、厚さ:4.3mm、目付:321g/m2、ポリアミド製)を直径5cmの略円形状に裁断する。本エステル化合物A 5部と本エステル化合物B 0.5部とをアセトン94.5部に溶解した溶液の適量を、前記の裁断した立体編地に均一に塗布した後、アセトンを風乾させて、編織物蒸散剤を得る。
エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(メタクリル酸メチル含有量:10重量%、MFR=2〔g/10分〕)97.8重量部、本エステル化合物A 2部および本エステル化合物B 0.2部を、45mmφ同方向二軸押出機にて130℃で溶融混練し、更に40mmφ押出機にて150℃で溶融混練し、Tダイからシート状に押出し、冷却ロールにて冷却して、樹脂蒸散剤を得る。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量:10重量%、MFR=2〔g/10分〕)97.8重量部、本エステル化合物A 2部および本エステル化合物B 0.2部を、45mmφ同方向二軸押出機にて130℃で溶融混練し、更に40mmφ押出機にて150℃で溶融混練し、Tダイからシート状に押出し、冷却ロールにて冷却して、樹脂蒸散剤を得る。
本エステル化合物A 5部と本エステル化合物B 0.5部とをアセトン94.5部に溶解する。この溶液の適当量を折り畳み可能な構造を有する紙(2000cm2)に塗布し、アセトンを風乾して、紙蒸散剤を得る。
本エステル化合物A 3部と本エステル化合物B 0.3部とをアセトン 14.6部に溶解し溶液を得る。この溶液に、酸化亜鉛 0.2部、α澱粉 1.0部及びアゾジカルボンアミド 42.8部を加え、更に水38.1部を加えて混練し、押出機で顆粒状に成形、乾燥して、顆粒を得る。中央部がアルミ製隔壁で区分された容器の上部空間に前記顆粒を、酸化カルシウム50gをこの容器の下部空間に収容し、燻煙剤を得る。
酸化亜鉛 0.5部、α澱粉 2部およびアゾジカルボンアミド 97.5部を混合し、ここに水を加えて混練し、混練物を押出機で顆粒状に成形し、乾燥して顆粒を得る。この顆粒2gに、本エステル化合物A 0.58gと本エステル化合物B 0.058gとを含有するアセトン溶液を均一に含浸させた後、乾燥して顆粒を得る。中央部がアルミ製隔壁で区分された容器の上部空間に前記顆粒を、酸化カルシウム50gをこの容器の下部空間に収容し、燻煙剤を得る。
本エステル化合物A 0.5gと本エステル化合物B 0.05gとをアセトン20mLに溶解し、該溶液を蚊取り線香用担体(タブ粉:粕粉:木粉を4:3:3の重量比で混合)99.4gおよび緑色色素 0.3gの混合物に加え、均一に攪拌混合した後、水120mLを加え、充分練り合わせたものを成型乾燥して、蚊取り線香を得る。
本エステル化合物A 10部、本エステル化合物B 1部、クエン酸アセチルトリブチル 39.5部、アジピン酸イソノニル 39.5部、青色色素 5部および香料 5部を混合して得られる溶液を、3.4cm×2.1cm、厚さ0.22cmの電気マット用基材(コットンリンターとパルプの混合物のフィブリルを板状に固めたもの)に均一に含浸させて、電気蚊取り用マットを得る。
本エステル化合物A 0.1部と本エステル化合物B 0.01部とを、脱臭灯油99.89部に溶解して、塩化ビニル製容器に入れ、上部をヒーターで加熱できるようにした吸液芯(無機粉体をバインダーで固め、焼結したもの)を挿入することにより、吸液芯型加熱蒸散剤用の部品を得る。
本エステル化合物A 0.2部、本エステル化合物B 0.02部およびネオチオゾール(中央化成株式会社製)49.78部をエアゾール缶に入れ、エアゾールバルブを装着した後、ジメチルエーテル 25部及びLPG 25部を充填し、振とうを加え、全量噴射型エアゾール用アクチュエータを装着することにより、エアゾール剤を得る。
本エステル化合物A 0.2部と本エステル化合物B 0.02部とに、ジエチレングリコールモノエチルエーテル 99.78部を加え、よく撹拌混合することにより、動物の外部寄生虫防除用のスポットオン剤を得る。
2,4,6−トリイソプロピル−1,3,5−トリオキサン 4gを加圧成形(4t/cm2)して得た円盤状の固形物(直径3cm、厚さ3mm)に、本エステル化合物A 3部、本エステル化合物B 0.3部およびアセトン 96.7部とからなる溶液1mLを均一に塗布した後に乾燥することにより、錠剤を得る。
本エステル化合物A 0.2g、本エステル化合物B 0.02gおよび2,4,6−トリイソプロピル−1,3,5−トリオキサン 4gとの均一混合物を、加圧成形(4t/cm2)して円盤状の固形物(直径3cm、厚さ3mm)とすることにより、錠剤を得る。
本エステル化合物A0.2g、本エステル化合物B 0.02gおよび2,4,6−トリイソプロピル−1,3,5−トリオキサン 4gを、50mLスクリュー管に入れて加熱溶融させ、次いで室温まで冷却することにより、錠剤を得る。
また、本エステル化合物Bとして、[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)フェニル]メチル=3−(2−シアノ−1−プロペニル〔E/Z=1/9〕)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートを使用した。
本エステル化合物Bを所定量のイソパラフィン溶剤(アイソパーM、エクソン化学登録商標名)に希釈して、下記の表1に示す濃度の油剤(以下、比較組成物(1)と記す。)を調製した。同様にして、本エステル化合物Aも所定量のイソパラフィン溶剤(アイソパーM、エクソン化学登録商標名)に希釈して、下記の表1に示す濃度の油剤(以下、それぞれ比較組成物(2)、(3)と記す。)を調製した。
更に、本エステル化合物Bと本エステル化合物Aとを所定量のイソパラフィン溶剤(アイソパーM、エクソン化学登録商標名)に希釈して、下記の表1に示す濃度の有効成分を含有する油剤(以下、それぞれ本発明組成物(1)、(2)と記す。)を調製した。
その結果を、表1に示す。
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