JP5589391B2 - 併行糖化発酵反応によるエタノールの連続製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セルロース系バイオマスを酵素で糖化する反応と、生成糖を微生物で発酵させる反応とを同時に行う併行糖化発酵反応によりアルコールを製造する方法に関する。
再生可能資源であるセルロース系バイオマスから糖を製造する技術は、この糖を微生物の発酵基質として用いることによりアルコールのようなガソリンの代替となる燃料や、コハク酸、乳酸などのプラスチック原料となる化合物を製造することができることから、循環型社会の形成に役立つ技術である。
バイオマス資源中の多糖類から発酵基質となる単糖や少糖類を作る方法として、酵素やその酵素を生産する微生物を用いてセルロースやヘミセルロースを加水分解する酵素糖化法が、環境負荷の小さい方法として検討されている。
酵素糖化法では、近年酵素の価格が下がってはいるものの、まだ酵素自体の価格が高く、実用化には一層の酵素コストの低減が必要である。
Scott,C.D.らは、古紙の糖化装置として、連続的な磨砕と膜を用いた分離と酵素の再利用、固定化菌体による酵素の生産、高濃度のスラリー状態で処理、による低コスト化が可能であると予測している。この古紙の糖化装置による糖化法については、生成物阻害を避けるため、反応液は膜により分離し、限外濾過膜で酵素を回収し、固定化したβグルコシダーゼでセロビオースをグルコースに分解し、グルコースは逆浸透膜で濃縮すること、酵素を大量(濾紙分解活性で基質1gに対して80−160単位)に添加した主反応槽に高速遠心ポンプによる磨砕を行う循環ラインを設けて、常にセルロース繊維から新しい表面を露出させ、反応後の液から限外ろ過によって酵素を分離回収しながら行う連続反応槽を採用すること、を想定してコストを予測している。摩砕しながら高い酵素濃度で処理することにより、糖化率は25時間で100%であるとされている。この方法では、酵素の回収率は24時間で95%以上であるとされているが、酵素が残渣に吸着するため、pHや温度を変えて酵素を基質残渣から剥がして回収するとしている。
さらに、以下のような仮定をした場合に初めて実質的にコストが見合う生産が可能になるとしている。すなわち、a)固定化したT.reeseiの様な菌を酵素の生産用に組み込むことによってコストを下げ、b)原料となる新聞古紙の費用をゼロ、セルロースのエタノールへの変換効率を80%、リグニンとヘミセルロースは燃料としてエネルギーを回収する、酵素の回収率が80%、エタノールの収率が理論値の98%と仮定した場合、利益がでないが、逆有償で古紙を引き取ることで実用化が可能であると計算している(非特許文献1参照)。しかし、日本では新聞古紙は既に価値を持っており、逆有償での引き取りは困難である。
このように、バイオマス資源の酵素糖化については、現状では、コストがまだ高いことが問題であり、何らかの方法でコストを下げる工夫が必要となっている。
Woodらは、オフィス混合古紙をKlebsiella oxytocaとカビ由来の酵素Spezyme CP(Genencor社)、Novozyme 188で併行糖化発酵を行う際に、240分に15分の割合で超音波を照射すると、酵素の使用量をパルプ1gに対して、濾紙分解活性で5単位に半減することが出来たと報告している。糖化が促進される理由として、単に超音波によって繊維がほぐれるためではなく、酵素がセルロース繊維に吸着して作用できない状態のものを引き剥がして、再度新しい作用点で作用できるようにする効果があるためであると考察している(非特許文献2、非特許文献3参照)。
また、バイオマスを糖化する様々な装置上の工夫が行われており、連続的に糖化する設備も考案されている(特許文献1〜5参照)。
しかしながら、セルロース系バイオマスから糖類を製造することは、トウモロコシデンプンなどから糖を製造する場合に比べて、酵素による糖化が容易でなく、デンプンを原料とする場合に比べて経済性が劣っていた。
糖化に要する酵素のコストを下げる方法として、酵素を回収再利用する方法も試みられている。この方法では、蒸煮・爆砕処理したシラカンバ材を5%の濃度で糖化槽に加え、2万単位のセルラーゼを添加して、限外濾過により糖液と酵素液とを分離し、酵素を回収再利用しながら、8日間で2kgのシラカンバ材から単糖類を630g得ている。この方法で酵素の使用量を20%節約できたと報告している(非特許文献4参照)。しかし、20%の節約ではまだコストが高すぎて実用化できない。
これに対し、セルロース系バイオマスを酵素による糖化の原料とし、糖化酵素を反応後の糖液から分離回収して再利用する連続糖化反応において、リグニンの除去操作を施したセルロース系バイオマスを基質とし、糖化反応槽中における糖化酵素の濃度を、投入した糖質資源の96%以上を滞留時間内に糖化するのに必要な高い濃度に維持することによって、残渣の蓄積を防止しつつ連続的に糖化を行うことを可能とするという、酵素の回収率を高める方法も報告されている(特許文献6参照)。
一方、糖化発酵に要する時間を短縮し、糖化発酵効率を高める方法として、併行糖化発酵が注目されている(非特許文献2、非特許文献3参照)。併行糖化発酵は麹菌の糖化酵素と日本酒酵母による日本酒の製造に古くから利用されている技術であり、現在は糖化発酵の時間短縮などによる効率化に向けた検討がなされている。
併行糖化発酵では、糖化酵素の至適温度、至適pHと酵母の増殖の最適温度、pHが一致することが望ましいが、市販のカビ類の糖化酵素の至適温度は一般に50から60℃であるのに対し、酵母の増殖は30℃前後に過ぎない。そのため糖化酵素の働きを十分に発揮させることができない。
セルロース系バイオマスの糖化、発酵では、糖化酵素のコストが高いことが課題であり、糖化酵素の糖化効率を高めることが重要であるにもかかわらず、至適温度で反応できないという課題があった。そこで、酒酵母より高い温度で増殖し、発酵することができる微生物の開発は重要である。このような微生物としてイサチェンキア・オリエンタリスが単離されている(特許文献7参照)。また、特許文献8では、高温で同時糖化発酵できる酵母について記載されている。
ところで、これまで検討されてきた併行糖化発酵は、古くから日本酒の製造に使用されているサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)を発酵微生物として使用する技術であるが、酒酵母は菌体外に分泌するプロテアーゼの活性が実質的にほとんど無いことから、糖化酵素の活性が失われずに再利用できるものである。同様に、大腸菌も菌体外にプロテアーゼを分泌しないことが知られているが、多くの微生物は菌体外にプロテアーゼを分泌生産する。
一般に、自然界より分離される微生物の多くは、プロテアーゼを菌体外に分泌生産すること、又は増殖後の死滅期に、溶菌により菌体内のプロテアーゼが溶出することが知られており、これらの微生物を発酵菌として用いる場合には、糖化酵素が分解されるため、併行糖化発酵には好ましくない。特に、酵素を回収再利用しながら行う連続的な併行糖化発酵の場合、少量のプロテアーゼであっても、回収再利用する間に著しく糖化酵素活性が損なわれるので実用的ではない。
更には、連続的に併行糖化発酵を進めるためには、酵素活性が前記プロテアーゼにより阻害されないことだけではなく、プロテアーゼ以外の作用などにより酵素活性が低下しないことが必要と考えられるが、高温で連続的に併行糖化発酵を行ったという実例や報告は見当たらない。
特開2002−159954号公報 特開2002−176997号公報 特開2002−186938号公報 特開2001−238690号公報 特開2002−238590号公報 特開2006−087319号公報 特開2004−344084号公報 特開昭63−042690号公報
Scott,C.D.,Rothrock,D.S.,Appl.Biochem.Biotechnol.,45/46,pp.641−653(1994) Wood,B.E.,Aldrich,H.C.,Ingram,L.O.,Biotechnol.Prog.,13,232−237(1997) Tomme,P.,Warren,A.J.,Miller,T.C.J.,Kilburn,D.G.,Gilkes,M.R.,In"Enzymatic Degradation of Insoluble Carbohydrates"(J.N.Saddlered.)ACS Symposium Ser. Vol 618,pp.145−163,ACS,San Diego,CA(1995) Ishihara,M.,et al., Biotechnol.Bioeng., 37,948−954(1991)
セルロース系バイオマスから発酵生産物を製造する場合に、酵素を回収しながら併行糖化発酵を行うプロセスに使用する微生物として、高温で増殖し、高い発酵能力を示し、かつ、長期間の酵素の繰り返し回収再利用時にも、プロテアーゼによりセルロース分解活性を著しく損なうことのない微生物を利用することが必要である。
本発明者らは、併行糖化発酵後に酵素を回収して再利用しながら行う連続的な併行糖化発酵方法において、糖化酵素の至適温度である高温で発酵を行うことができる耐熱性を有し、生成物阻害がなく、かつ酵素活性を損なうことのない発酵用微生物の開発を鋭意行った結果、本発明に至った。
本発明は、セルロース系バイオマスを酵素による糖化の原料とし、併行糖化発酵を行うに際し、糖化酵素の活性を損なうプロテアーゼ等を分泌することがなく、酵素の至適温度である高温条件で発酵でき、かつ、生成物阻害のない微生物を利用して併行糖化発酵を行うと共に、該微生物の特性を効率よく利用して、併行糖化発酵後の発酵液からの酵素の回収、再利用設備及び生成物回収設備を簡略化することを可能とした連続的なエタノールの製造方法の発明である。
(1)基質貯留槽から供給されるセルロース系バイオマス含有スラリーを、セルラーゼによる糖化反応とイサチェンキア属(Issatchenkia)に属する微生物による発酵反応とを同時に連続して行う併行糖化発酵処理槽で処理し、
併行糖化発酵処理層で処理されたスラリーから固液分離装置で未反応バイオマスを分離・回収して前記併行糖化発酵処理槽に戻すとともに、未反応バイオマスが除かれた酵素及び生成エタノールを含有する処理液を緩衝貯留槽に送って一時貯留液として貯留し、
該緩衝貯留槽中の貯留液の一定量を取り出して生成物分離装置で生成エタノール分と酵素含有液分とに分離し、生成エタノール分をエタノール貯留槽に送って回収し、酵素含有液分を前記緩衝貯留槽に戻し、かつ、前記緩衝貯留槽から一定量の貯留液を取り出して酵素源として前記併行糖化醗酵処理槽に循環供給することよりなる、使用酵素の循環再利用手段及び生成エタノール分と酵素含有液分とを分離する手段を有する、セルロース系バイオマスの併行糖化発酵処理によるエタノールの連続的な製造方法であって、
前記緩衝貯留槽は、生成エタノール分と酵素含有液分との分離を行う前記生成物分離装置での分離操作に必要な貯留液の流速及び圧力を確保できる流量で常時貯留液を生成物分離装置に供給すること、及び貯留液を前記酵素源として前記併行糖化醗酵処理槽に循環供給することを常時可能とする貯留容量を有することを特徴とする、セルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
(2)前記生成物分離装置は、限外ろ過装置及び/又は蒸留装置であることを特徴とする、(1)項記載のセルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
(3)前記併行糖化醗酵処理槽における併行糖化発酵処理が、セルロース系バイオマス含有スラリーの温度35〜45℃、pH3〜7、滞留時間が15〜35時間であり、セルラーゼの添加割合がセルロース系バイオマス基質1gに対してろ紙崩壊活性で10単位以上という条件下で併行糖化発酵反応を行う処理であることを特徴とする、(1)項又は(2)項に記載のセルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
(4)前記緩衝貯留槽は、該貯留槽内の一時貯留液の酵素濃度測定装置を備えており、酵素濃度の測定値に基づいて、前記併行糖化醗酵処理槽に循環供給される貯留液への補充酵素量が調整されることを特徴とする、(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載のセルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
(5)前記イサチェンキア属(Issatchenkia)に属する微生物がイサチェンキア・オリエンタリス(Issatchenkia orientalis)であることを特徴とする、(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載のセルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
(6)前記セルロース系バイオマスが、樹皮及び古紙から選ばれる少なくとも1種である、(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載のセルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
本発明の併行糖化発酵処理に使用するイサチェンキア属(Issatchenkia)に属する微生物は、耐熱性で生成物阻害の少ない酵母であるので、糖化酵素を効率よく働かせることができる高い温度で、しかも大量の酵素を使用しての併行糖化発酵処理が可能であるのみならず、該微生物自体が、酵素失活原因となるプロテアーゼを分泌することもないので、酵素の循環利用率が高くなり、酵素のコストを大幅に削減することができる。 また、発酵微生物が上記のような耐熱性で酵素失活原因物質を分泌することがなく、生成物阻害の少ない微生物であるので、酵素、発酵用微生物及び生成エタノールを全て含む状態の混合液を貯留することが可能となり、滞留時間の長い平行糖化発酵処理槽から固液分離装置を経て得られる酵素とエタノールを含有する処理液の流量だけでは不足する、限外ろ過装置のような生成物分離装置で必要とされる酵素及びエタノール含有処理液の流速や圧力を常時確保し、さらに、併行糖化発酵処理槽に酵素源として循環する貯留液の必要量をも確保することができる大容量の緩衝貯留槽を設けて、セルロース系バイオマスからの併行糖化発酵反応を利用したアルコール類の連続的な製造工程を安定して操業することが可能となり、セルロース系バイオマスからのエタノールの製造方法の実用化に途を拓く方法が提供される。
連続糖化発酵反応のフローを示す図。 イサチェンキア・オリエンタリス121株を用いて図1の装置により38℃で連続併行糖化発酵処理を行った際の併行糖化発酵処理槽の上清中の酵素活性の変化を示す図。 サッカロミセス・セレビシエ244株を用いて30℃で連続併行糖化発酵を行った際の併行糖化発酵槽の上清中の酵素活性の変化を示す図。
本発明で使用する発酵用微生物としては、イサチェンキア・オリエンタリスであって、37℃から45℃の範囲であっても増殖することが可能で、実質的にプロテアーゼを生産しない株であればいずれも用いることができるが、特に好ましくは、Issatchenkia属orientalis種のアルコール発酵性酵母MF−121が例示される。本菌株は平成15年5月22日に独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託され、受託番号FERM P−19368が付与された。
本発明の方法で使用する酵母を増殖するには、単糖を有機基質として含むものであればいずれも用いることができる。単糖としてはグルコースが特に好ましい。窒素源としては、特に制限されるものではないが、硫安等のアンモニウム塩、コーンスティープリカー等を用いることができる。また、酵母エキス、マルツエキスなどを含む培地でも増殖させることができる。培地のpHは弱酸性が好ましく、pH3ないし2でも増殖する。
併行糖化発酵反応に用いる酵素の種類については、セルロースを分解できるものであれば特に限定されるものではないが、トリコデルマ(Trichoderma)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、フミコーラ(Humicola)属、イルペックス(Irpex)属などに属する菌が生産する糖化酵素や、商業的に生産される酵素を、単独でもしくは組み合わせて用いることができる。好ましくは、プロテアーゼを含まないものを使用する。特に、バイオマスの糖化用に開発された酵素が好適である。
本発明の方法で原料とするセルロース系バイオマスとしては、針葉樹、広葉樹、林地残材、建築廃材、剪定廃棄物、ソーダスト、ケナフ、稲藁、麦わらなどの農産破棄物等のセルロース系バイオマスからアルカリ抽出、アルカリ蒸解等の化学パルプ製造法、オルガノソルブなどの方法により酵素が作用しやすいように処理を施されたセルロース、ヘミセルロースを主成分とする繊維、もしくはセルロース系バイオマスから機械的磨砕と熱的、化学的前処理を施して得た処理物が好ましく、例えば、古紙、パルプ工場のスラッジ、林地残材の処理物、ユーカリ樹皮のメカノケミカル処理物などを挙げることができる。特に、化学パルプを含む古紙が好適である。
本発明の方法は、基質貯留槽、併行糖化発酵処理槽、固液分離装置、緩衝貯留槽、生成物分離装置、及び生成アルコール貯留槽におけるそれぞれの処理を伴う方法である。基質貯留槽は、併行糖化発酵処理槽に供給するセルロース系バイオマスを予め糖化発酵処理に適した状態に前処理して貯留している槽である。
図1の装置では、セルロース系バイオマスをあらかじめ酵素糖化しやすいように前処理を施したものを基質として基質貯留槽に投入する。基質貯留槽から基質を併行糖化発酵処理槽に投入し、併せて、あらかじめ培養したイサチェンキア・オリエンタリスの生菌体、緩衝貯留槽からの酵素含有液を添加し、水を投入して混合し、所定の濃度のスラリーとして併行糖化発酵処理を行う。
併行糖化発酵処理は、用いる酵素に適した条件で、かつイサチェンキア・オリエンタリスが生理的に発酵可能な条件とする。トリコデルマなど一般の糸状菌の生産する酵素の場合、スラリーのpHは3ないし7で、温度は35ないし45℃が好ましい。
所定の滞留時間で併行糖化発酵を行うために、イサチェンキア・オリエンタリスの濃度は10〜10個/mlが好ましい。酵素の活性は、所望の滞留時間で所定の糖化率となるような濃度が好ましく、滞留時間が48時間として、基質1gに対して濾紙崩壊活性で10単位が例示されるが、基質の種類、前処理の方法によって適宜酵素の添加量を調節する。特に、滞留時間を15ないし35時間となるように大量の酵素を添加し、反応効率を高めて、酵素あたりの基質分解量をなるべく高く維持し、その酵素を回収再利用して有効に利用することが好ましい。
併行糖化発酵処理槽より抜き取った糖化発酵処理後のスラリーは、続いて、糖化発酵残渣を除去する固液分離装置において残渣を除去し、酵素及び生成エタノールを含む処理液を得る。残渣除去装置としては、精密濾過、メンブランフィルターなどの膜濾過、セライトなどの濾過助剤を含む濾過が例示される。
糖化発酵残渣を分離した酵素及びエタノールを含有する処理液は、一旦、緩衝貯留槽に導入される。酵素及びエタノールを含有する処理液は、緩衝貯留槽から取り出されて生成物分離装置で生成エタノール分が酵素含有液から分離され、エタノールは生成物貯留槽に貯留される。エタノール分を含まない酵素含有液は、緩衝貯留槽に戻される。
酵素及び生成エタノールを含有する処理液からエタノール分と酵素を含有する液分を分離する生成物分離装置としては、蒸留装置単独、蒸留装置と膜ろ過装置の併用が挙げられる。膜ろ過装置としては、精密濾過、限外濾過などが例示される。
滞留時間が長い併行糖化発酵処理槽から固液分離装置を経て緩衝貯留槽に導入される酵素及び生成エタノールを含有する処理液量が限外ろ過に必要な流量と圧力を得ることができる流量となっていなくても、安定して限外濾過を行うことを可能ならしめるために、緩衝貯留槽の容量を大きくして、併行糖化発酵槽から固液分離装置を経て緩衝貯留槽に導入される酵素及び生成エタノールを含有する処理液を予め貯留しておく。
緩衝貯留槽には、前記生成物分離装置で生成エタノール分が除かれた酵素を含有する液分も戻されて、併行糖化発酵槽から固液分離装置を経て緩衝貯留槽に導入される酵素及び生成エタノールを含有する処理液との混合液の状態で一時貯留される。この緩衝貯留槽からは、上記混合液の状態の酵素含有液が連続的に取り出されて併行糖化発酵処理槽における酵素源として循環利用される。また、一連の処理操作により失われる酵素活性を補填するために、緩衝貯留槽から循環される酵素含有液に新たに酵素を加え、併行糖化発酵処理槽中の糖化力を維持する方法を採用してもよい。
新たに加える酵素は、当初用いた酵素でもよいし、別の酵素成分でもよい。特に酵素活性が失われやすいβグルコシダーゼの場合は新たな酵素の追加が好ましい。
緩衝貯留槽から抜き出されて併行糖化発酵槽に酵素源として循環される酵素含有液の酵素含有率を測定し、その測定値に基づいて新たに追加する酵素量を調整した後に併行糖化発酵処理槽に送ることが望ましい。
上記のような一連の処理工程からなる本発明のセルロース系バイオマスからのエタノールの連続製造方法は、併行糖化発酵処理槽における発酵用微生物として、耐熱性、耐塩性であって糖化酵素を効率よく働かせることができる高い処理温度での併行糖化発酵処理を可能とするのみならず、微生物自体が、酵素失活原因となるプロテアーゼを分泌しないイサチェンキア属(Issatchenkia)に属する微生物であることによって、前記併行糖化発酵処理槽から固液分離装置に送られて発酵残渣が除かれた後、生成エタノール分回収のための生成物分離装置に送られる酵素と生成エタノールを含有する処理液を、大きな貯留容量の緩衝貯留槽に一時的にプールすることを可能とし、酵素含有液を併行糖化発酵処理槽用の酵素源として循環利用することを含む一連の連続処理工程を安定して行うことができ、セルロース系バイオマスから直接アルコール類、特にエタノールを製造する工程の経済性を高めることが可能となる。
本発明において、各酵素の活性は以下のように測定する。
(1)CBH I活性
1.25mM 4−Methyl−umberiferyl−cellobiosideを含む125mM 酢酸緩衝液(pH4.0)16μlに、酵素液4μlを加え、50℃、10min反応を行ったのち、500mM glycine−NaOH緩衝液(pH10.0)100μlを添加し、反応を停止させた。これを350nmの励起光での460nmの蛍光を測定し、1分間に1μmolのウンベリフェロンを生成する酵素の量を1単位とした。
(2)βグルコシダーゼ活性
1.25mMの4−Methyl−umberiferyl−glucosideを含む125mM 酢酸緩衝液(pH4.0) 16μlに、酵素液4μlを加え、50℃、10min反応を行ったのち、500mM glycine−NaOH緩衝液(pH10.0)100μlを添加し、反応を停止させた。これを350nmの励起光での460nmの蛍光を測定し、1分間に1μmolのウンベリフェロンを生成する酵素の量を1単位とした。
(3)エタノール及びグルコース濃度
溶液中のエタノール及びグルコースの濃度はグルコースセンサー(王子計測機器製BF−400型)で定量した。
以下、本発明について、実施例を挙げて説明する。
<参考例>
コピー用紙の古紙をシュレッダーで破砕し、固形分濃度8%となるように懸濁し、ジェネンコア社製GC220糖化酵素液を4gを加えたYM培地(pH5)に、イサチェンキア・オリエンタリス121株(独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター受託番号FERM P−19368)を10個/mlになるように懸濁し、シリコン栓をして39℃に保温した。24、48時間後に上清中のCBH I、βグルコシダーゼ活性、グルコース濃度とエタノール濃度を測定した。結果は表1に示す。
<比較参考例>
実施例1でイサチェンキア・オリエンタリス121株の代わりにサッカロミセス・セレビシエ244株を使用し、併行糖化発酵の温度を30℃で行った他は、参考例と同様に実施した。
Figure 0005589391
表1に示すように、参考例で使用したイサチェンキア・オリエンタリス121株は、比較参考例で使用した酒酵母に比較して、24時間後にエタノールの生産量が多く、生産効率が高いことがわかる。
<実施例>
図1に示す連続糖化発酵プロセスを構築した。各設備はそれぞれ次のように調整した。
1.基質貯留槽
基質:コピー用紙濃度を水に懸濁し、pH5に調整した後、オートクレーブにて121℃、15分加熱滅菌し基質槽にいれた。ライン11からの流量を1時間に75g(内訳:基質10.5g、水64.5g)となるようにフィーダーP1を調整した。
2.併行糖化発酵処理槽:
酵母:イサチェンキア・オリエンタリス121株を10個/mlになるように添加した。
反応液全量:2.5kg
酵素:Genencor社製GC220酵素を200g添加した。
窒素源:1%CSL及び0.5%硫安を添加した。
運転条件:希釈率0.06h−1、滞留時間16.7時間、250−300rpm;pH5、38℃
フィードコントローラーでライン15からの戻り液量を1時間に75gとなるようにポンプP4を制御し、固液分離装置(ここではセラミック濾過装置を用いた)を通してライン12からの流出量を1時間に150gとなるようにポンプP2を制御した。
3.緩衝貯留槽:
限外濾過装置に必要な流量を確保するために、緩衝作用を持たせ貯留槽を設置した。
液全量:2.5kg
酵素:Genencor社製GC220酵素液200g
4.生成物貯留槽
生成物分離装置〔ここでは限外濾過装置を用いた(Minimate TFF Capsule,10K membrane, 日本ポール社)〕、ライン16の流出量が1時間に75gとなるようにフィードコントローラーで自動制御した。
4.測定:
緩衝貯留槽における酵素活性(CBH I活性、βグルコシダーゼ活性)を24時間ごとに測定し、その結果を図2に示す。
CBH I活性、βグルコシダーゼ活性は、初期に投入した活性を100として示した。
<比較例>
実施例でイサトケンキア・オリエンタリス121株を用いる代わりに、サッカロミセス・セレビシエ244株で行った。糖化発酵槽の温度は30℃で行い、酵素活性は実施例と同様に測定し、結果を図3に示す。
図1に示されるように、実施例の方法で使用している酵母:イサチェンキア・オリエンタリスは、併行糖化発酵反応温度を酵素活性の至適温度である38℃で行っても、酵素活性の経時での低下が少なく、温度30℃という低い温度で併行糖化反応を行っている酵母サッカロミセス・セレビシエ244株を使用した比較例の方法の場合とほとんど差異のない残存酵素活性を示していることから、酵母:イサチェンキア・オリエンタリスを併行糖化発酵反応用酵母として使用すると、経時での酵素活性低下が少なく、酵素の至適温度でのセルロースバイオマスからのエタノール生産を安定して行うことが可能である。
本発明の方法は、エタノール生産効率を大幅に高めることができ、セルロース系バイオマスからエタノールを製造する経済性を高めることが可能な方法であるので、セルロースバイオマスからのエタノール生産の実用化に途を拓くものである。
P1〜P4:送液ポンプ
11〜16:送液ライン

Claims (5)

  1. 基質貯留槽から供給されるセルロース系バイオマス含有スラリーを、セルラーゼによる糖化反応とイサチェンキア・オリエンタリス(Issatchenkia orientalis)に属する温度35〜45℃で増殖可能で酵素失活原因物質を分泌しない微生物による発酵反応とを温度35〜45℃、pH3〜7、滞留時間15〜35時間で同時に行う併行糖化発酵処理槽で連続的に処理し、
    併行糖化発酵処理で処理されたスラリーから固液分離装置で未反応バイオマスを分離・回収して前記併行糖化発酵処理槽に戻すとともに、未反応バイオマスが除かれた酵素、微生物及び生成エタノールを含有する処理液を緩衝貯留槽に送って一時貯留液として貯留し、
    該緩衝貯留槽中の貯留液の一定量を取り出して生成物分離装置で生成エタノール分と酵素及び微生物含有液分とに分離し、生成エタノール分をエタノール貯留槽に送って回収し、酵素及び微生物含有液分を前記緩衝貯留槽に戻し、かつ、前記緩衝貯留槽から一定量の貯留液を取り出して酵素源として前記併行糖化発酵処理槽に循環供給することよりなる、使用酵素の循環再利用手段及び生成エタノール分と酵素及び微生物含有液分とを分離する手段を有する、セルロース系バイオマスの併行糖化発酵処理によるエタノールの連続的な製造方法であって、
    前記緩衝貯留槽は、生成エタノール分と酵素及び微生物含有液分との分離を行う前記生成物分離装置での分離操作に必要な貯留液の流速及び圧力を確保できる流量で常時貯留液を生成物分離装置に供給すること、及び貯留液を前記酵素源として前記併行糖化発酵処理槽に循環供給することを常時可能とする貯留容量を有することを特徴とする、セルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
  2. 前記生成物分離装置は、限外ろ過装置及び/又は蒸留装置であることを特徴とする、請求項1記載のセルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
  3. 前記併行糖化発酵処理槽における併行糖化発酵処理が、セルラーゼの添加割合がセルロース系バイオマス基質1gに対してろ紙崩壊活性で10単位以上という条件下で併行糖化発酵反応を行う処理であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のセルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
  4. 前記緩衝貯留槽は、該貯留槽内の一時貯留液の酵素濃度測定装置を備えており、酵素濃度の測定値に基づいて、前記併行糖化発酵処理槽に循環供給される貯留液への補充酵素量が調整されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
  5. 前記セルロース系バイオマスが、樹皮及び古紙から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセルロース系バイオマスからエタノールを連続的に製造する方法。
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