JP5588766B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体装置に関する。
従来の半導体装置には、ヒートシンクや基板等の配置板の主面に、半田等の接合剤を介して半導体チップを固定し、半導体チップと接続端子とをワイヤにより電気接続した上で、これら配置板の主面、半導体チップ及びワイヤを樹脂により封止したものがある。
この種の半導体装置においては、樹脂として、エポキシ樹脂等のような硬質樹脂を使用することが多いが、例えば特許文献1のように、シリコーン樹脂等のように流動性を有する柔らかい軟質樹脂を使用することもある。
特許第3785126号公報
ところで、上記従来の半導体装置において、例えば半導体チップの不具合等に基づいてワイヤに過電流が流れた場合には、電気抵抗が他の部分よりも大きいワイヤの局所部分に過大な熱が生じ、この熱エネルギー(断線エネルギー)によって断線することがある。
ここで、半導体チップ等を封止する樹脂が硬質樹脂である場合、ワイヤが断線しても、硬質樹脂がワイヤの断線部分の離間を阻害して、この断線部分の接触状態が保持されてしまう、あるいは、断線部分の隙間が微小となる。その結果として、ワイヤの断線部分には、放電等によって電流が断続的に流れ続けてしまい、そのエネルギーによって断線部分周りの硬質樹脂が発火する場合がある。
一方、半導体装置の樹脂が軟質樹脂である場合には、軟質樹脂が流動性を有することで、ワイヤが断線する際にワイヤの断線部分の離間を阻害しないため、また、ワイヤの断線部分の隙間に軟質樹脂が入り込むため、ワイヤの断線部分に放電が生じることが無く、前述した発火を防止することができる。しかしながら、配置板と半導体チップとでは熱膨張係数が互いに異なることが多いため、半導体装置が加熱冷却された際に、配置板と半導体チップとの熱膨張係数の差に基づいて、接合剤に応力が集中してクラックが発生する、という不具合が生じる。
本発明は、上述した事情に鑑みたものであって、安全性を確保しながらも、半導体チップと配置板とを接合する接合剤にクラックが発生することを抑制し、信頼性向上を図ることが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の半導体装置は、接合剤を介して配置板の主面に半導体チップを固定した上で、当該半導体チップと接続端子とをワイヤにより電気接続した構成の半導体装置であって、前記配置板の主面に積層されて、前記配置板の主面、前記半導体チップ、前記接続端子及び前記ワイヤを封止する硬質樹脂層と、流動性を有すると共に前記硬質樹脂層よりも柔らかい軟質樹脂材料からなり、前記硬質樹脂層上にさらに積層される軟質樹脂層と、を備え、前記硬質樹脂層内に位置する前記ワイヤから前記軟質樹脂層までの距離が、前記ワイヤの断線時に発生するエネルギーに基づいて前記硬質樹脂層に生じる亀裂が前記軟質樹脂層まで到達し、該亀裂よりも前記軟質樹脂層側に位置する前記硬質樹脂層の破片が前記軟質樹脂層に入り込むと共に、前記軟質樹脂材料が前記硬質樹脂層側に入り込んで、前記ワイヤの断線部分の隙間に到達するように設定されていることを特徴とする。
なお、ワイヤの断線時に発生するエネルギー(断線エネルギー)は、例えばワイヤに過電流が流れた際に、電気抵抗が他の部分よりも大きいワイヤの局所部分において発生する熱であり、このワイヤの局所部分がワイヤの断線箇所となる。
また、軟質樹脂層をなす軟質樹脂材料は、常に流動性を有していなくてもよく、少なくともワイヤの断線時に流動性を有していればよい。言い換えれば、流動性を有する軟質樹脂材料とは、常に流動性を有する樹脂材料に限らず、ワイヤの断線時に生じる断線エネルギー等の外力を受けることで流動性を有する樹脂材料も含んでいる。
本願発明の半導体装置では、軟質樹脂層が流動性を有しているため、前述した断線エネルギーに基づいて硬質樹脂層に生じる亀裂が軟質樹脂層に到達した際には、亀裂よりも軟質樹脂層側に位置する硬質樹脂層の破片が軟質樹脂層に入り込むことができる。また、硬質樹脂層の破片がワイヤの断線部分から離れるため、硬質樹脂層がワイヤの断線部分の離間を阻害することもない。さらに、硬質樹脂層の破片が軟質樹脂層側に入り込むことで、流動性を有する軟質樹脂材料が亀裂から硬質樹脂層側に入り込んで、ワイヤの断線部分の隙間に到達することができる。
この状態においては、ワイヤの断線部分の隙間に軟質樹脂材料が入り込んでいることで、断線部分に放電が生じることが無い。したがって、ワイヤの断線部分周りの硬質樹脂層の、断線エネルギーや放電等による発火を防止することができる。
また、本願発明の半導体装置では、配置板の主面及び半導体チップが軟質樹脂材料よりも硬い硬質樹脂層によって封止されているため、配置板及び半導体チップの熱膨張係数に差があったとしても、半導体装置が加熱冷却された際にこの熱膨張係数に基づく応力が、配置板と硬質樹脂層との間にもかかるため、結果として、接合剤にかかる応力を緩和することができる。したがって、接合剤にクラックが発生することを抑制して、半導体装置の信頼性向上を図ることができる。
そして、前記半導体装置においては、前記軟質樹脂層上に、前記軟質樹脂材料よりも硬い硬質樹脂材料からなる上側硬質樹脂層が積層されていることが好ましい。
この構成では、軟質樹脂層が上側硬質樹脂層によって覆われるため、ワイヤの断線時に硬質樹脂層の破片が軟質樹脂層側に入り込むことに伴って、軟質樹脂材料が外方に飛び散ることを確実に防止することができる。
さらに、前記半導体装置においては、前記上側硬質樹脂層が前記硬質樹脂層の側部を覆っていてもよい。
また、前記半導体装置においては、前記硬質樹脂層の側部が枠体によって覆われていてもよい。
これらの構成では、ワイヤの断線時に硬質樹脂層に生じる亀裂が硬質樹脂層の側部に到達したとしても、硬質樹脂層の側部が上側硬質樹脂層や枠体によって囲まれていることで、この亀裂によって生じる硬質樹脂層の破片が硬質樹脂層の側部から外方に飛び散ることを防止することができる。言い換えれば、硬質樹脂層の側部に到達する亀裂に基づいて発生する破片を、確実に軟質樹脂層に入り込ませることができる。
さらに、前記半導体装置においては、前記軟質樹脂材料がゲル状の樹脂材料であることが好ましい。
この構成では、軟質樹脂層が外方に露出していても、半導体装置を容易に取り扱うことができる。また、軟質樹脂層の周囲が前述した上側硬質樹脂層や枠体等によって覆われていなくても、軟質樹脂層の外形形状を保持することができる。すなわち、半導体装置を容易に製造することが可能となる。
なお、ゲル状の樹脂材料自体は、所定値以上の外力を受けない限り、流動性を有さないが、上記構成では、ワイヤの断線時に生じる断線エネルギーに基づいて軟質樹脂層が細かな破片に細分化される等して、軟質樹脂層をなす軟質樹脂材料が流動性を有することになる。したがって、軟質樹脂材料がゲル状であっても、前述したように、ワイヤの断線時に、軟質樹脂材料が亀裂から硬質樹脂層側に入り込んで、ワイヤの断線部分の隙間に到達することは十分に可能である。
また、前記半導体装置においては、前記配置板が前記半導体チップにおいて生じる熱を放熱するためのヒートシンクであり、前記接合剤が半田であるとよい。
この構成では、半導体チップにおいて生じた熱を、熱伝導率の高い半田及びヒートシンクを介して効率よく放熱することができるため、半導体チップの温度上昇を抑えることができる。
本発明によれば、ワイヤの断線時には、その断線部分が互いに離間し、さらに、この断線部分の隙間に軟質樹脂材料が入り込むことで、ワイヤの断線部分に放電が生じることを防止できるため、半導体装置の安全性を確保することができる。
また、配置板と半導体チップとを接合する接合剤にクラックが発生することも抑制できるため、半導体装置の信頼性向上を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係る半導体装置を示す概略断面図である。 図1の半導体装置において、ワイヤが断線した状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の第二実施形態に係る半導体装置を示す概略断面図である。
〔第一実施形態〕
以下、図1,2を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1に示すように、この実施形態に係る半導体装置1は、上方に開口する箱状に形成された第一収容ケース2と、第一収容ケース2内に収容される半導体モジュール3と、第一収容ケース2内に充填されて半導体モジュール3を埋設する埋設樹脂層(上側硬質樹脂層)4とを備えて大略構成されている。
半導体モジュール3は、基板11の上面11aに板状のヒートシンク(配置板)12及び半導体チップ13を順番に積層した上で、半導体チップ13と接続端子14とをワイヤ15によって電気接続して大略構成されている。また、基板11の上面11aには、ヒートシンク12及び半導体チップ13を囲繞する枠体16が立設されており、これら基板11及び枠体16によって、上方に開口してヒートシンク12及び半導体チップ13を収容する第二収容ケース17が構成されている。なお、前述した接続端子14は枠体16に設けられている。
この半導体モジュール3において、基板11は、例えば放熱性の高いアルミニウム基板であり、その上面11a等には電気的な配線パターン(不図示)が形成されている。なお、この配線パターンは、基板11の上面11aに固定された枠体16の接続端子14等と電気接続できるようになっている。
また、板状のヒートシンク12は、例えば、銅(Cu)、タングステン、モリブデン等の放熱性の高い材料によって板状に形成されている、あるいは、これに加えて例えばNiメッキを施して形成されている。このヒートシンク12は、接合剤(不図示)を介して基板11の上面11aに固定されている。
半導体チップ13は、熱伝導率の高い半田を接合剤18としてヒートシンク12の上面(主面)12aに固定されている。したがって、この構成では、半導体チップ13において生じた熱を、接合剤18及びヒートシンク12を介して基板11に効率よく放熱することができ、半導体チップ13の温度上昇を抑えることができる。
ワイヤ15は、その両端が半導体チップ13及び接続端子14の上面に接合され、半導体チップ13と接続端子14との間でこれらの上方側に膨らむアーチ状に形成されている。
さらに、半導体モジュール3は、第二収容ケース17内に充填された硬質樹脂層21及び軟質樹脂層22を備えており、これら硬質樹脂層21及び軟質樹脂層22は基板11の上面11a上に順次積層されている。また、硬質樹脂層21及び軟質樹脂層22の側部が枠体16によって覆われている。
硬質樹脂層21は、例えばエポキシ系樹脂等の硬質樹脂材料からなり、基板11の上面11a、ヒートシンク12の側部及び上面12a、半導体チップ13、接続端子14及びワイヤ15を封止している。ここで、硬質樹脂層21内に埋設されたワイヤ15から硬質樹脂層21と軟質樹脂層22との界面までの距離は、ワイヤ15の断線時に発生するエネルギー(断線エネルギー)に基づいて硬質樹脂層21に生じる亀裂が軟質樹脂層22との界面まで到達するように設定されている。
なお、ワイヤ15の断線時に生じる断線エネルギーは、例えばワイヤ15に過電流が流れた際に、電気抵抗が他の部分よりも大きいワイヤ15の局所部分において発生する熱であり、このワイヤ15の局所部分がワイヤ15の断線箇所となる。また、電気抵抗が大きくなるワイヤ15の局所部分としては、例えばワイヤ15の他の部分と比較して径寸法が小さい部分や、ワイヤ15のうちクラック等の欠陥が生じている部分が挙げられる。また、ワイヤ15の局所部分の電気抵抗が他の部分よりも大きくなる要因としては、例えば、ワイヤ15自体の組成が不均一であることも挙げられる。
軟質樹脂層22は、流動性を有すると共に硬質樹脂層21をなす硬質樹脂材料よりも柔らかい軟質樹脂材料からなり、本実施形態では、シリコーン系樹脂等のゲル状の樹脂材料によって構成されている。
なお、軟質樹脂層22が流動性を有することは、常に流動性を有することを意味するものではなく、少なくともワイヤ15の断線時に流動性を有していればよい。例えば、シリコーン系樹脂をはじめとするゲル状の樹脂材料自体は、所定値以上の外力を受けない限り流動性を有さないが、ワイヤ15の断線時に生じる断線エネルギーに基づいて細かな破片に細分化される等して、流動性を有することになる。
第一収容ケース2は、底壁板部25とその上面25aの周縁から上方に延びる周壁部26とを放熱性の高いアルミニウムによって一体に形成して構成され、上方に開口する箱状を呈している。そして、前述した半導体モジュール3は、その基板11の下面11bが底壁板部25の上面25aに接触するように固定されているため、半導体チップ13において生じた熱をヒートシンク12から底壁板部25に効率よく伝達することができる。
なお、底壁板部25は、図示例のように単純な平板状に形成されていてもよいが、例えば、底壁板部25の下面側に放熱フィン等を形成して、当該下面側の表面積を増加させてもよい。この場合には、半導体モジュール3側から底壁板部25に伝達された熱をさらに効率よく外方に放熱することができる。
この第一収容ケース2に充填される埋設樹脂層4は、硬質樹脂層21と同様に、エポキシ系樹脂等のように軟質樹脂層22をなす軟質樹脂材料よりも硬い硬質樹脂材料からなり、第一収容ケース2内に固定された半導体モジュール3の側部及び上部を覆っている。より具体的に説明すれば、埋設樹脂層4は、基板11や枠体16の側部を覆うように、また、軟質樹脂層22上に積層されるように形成されている。
以上のように構成された半導体装置1において、例えば図2に示すように、ワイヤ15が断線した場合には、その断線エネルギーに基づいて硬質樹脂層21に亀裂が生じて軟質樹脂層22との界面に到達する。この際には、断線エネルギーに基づいて軟質樹脂層22をなすゲル状の樹脂材料が細分化される等して流動性を有するため、亀裂よりも軟質樹脂層22側に位置する硬質樹脂層21の破片21Aが軟質樹脂層22に入り込むことができる。また、硬質樹脂層21の破片21Aがワイヤ15の断線部分15Aから離れるため、硬質樹脂層21がワイヤ15の断線部分15Aの離間を阻害することも無い。そして、硬質樹脂層21の破片21Aが軟質樹脂層22側に入り込むことにより、流動性を有するゲル状の樹脂材料が亀裂から硬質樹脂層21側に入り込んで、ワイヤ15の断線部分15Aの隙間に到達することができる。
以上説明したように、本実施形態の半導体装置1では、ワイヤ15の断線時に、その断線部分15Aが互いに離間し、さらに、断線部分15Aの隙間にゲル状の樹脂材料が入り込むため、断線部分15Aに放電が生じることは無い。したがって、ワイヤ15の断線部分15A周りの硬質樹脂層21が、断線エネルギーや放電などによって発火することを確実に防止して、半導体装置1の安全性を確保することができる。
また、上記構成の半導体装置1では、ヒートシンク12の上面12a及び半導体チップ13が軟質樹脂材料よりも硬い硬質樹脂層21によって封止されているため、ヒートシンク12及び半導体チップ13の熱膨張係数に差があったとしても、半導体装置1が加熱冷却された際にこの熱膨張係数に基づく応力が、ヒートシンク12と硬質樹脂層21との間にもかかるため、結果として、接合剤18にかかる応力を緩和することができる。したがって、接合剤18にクラックが発生することを抑制して、半導体装置1の信頼性向上を図ることができる。
さらに、本実施形態の半導体装置1では、硬質樹脂層21上に積層された軟質樹脂層22が埋設樹脂層4によって覆われているため、ワイヤ15の断線時に硬質樹脂層21の破片21Aが軟質樹脂層22側に入り込むことに伴って、軟質樹脂層22をなすゲル状の樹脂材料が外方に飛び散ることを防止することができる。
また、本実施形態の半導体装置1では、硬質樹脂層21の側部が枠体16によって囲まれていることで、ワイヤ15の断線時に硬質樹脂層21に生じる亀裂が、硬質樹脂層21の側部に到達したとしても、この亀裂によって生じる硬質樹脂層21の破片21Aが硬質樹脂層21の側部から外方に飛び散ることを防止することができる。言い換えれば、硬質樹脂層21の側部に到達する亀裂に基づいて発生する破片21Aを、確実に軟質樹脂層22に入り込ませることができる。
さらに、本実施形態の半導体装置1では、軟質樹脂層22がゲル状の樹脂材料によって構成されていることでその外形形状が保持されるため、軟質樹脂層22が外方に露出している状態で半導体モジュール3を第一収容ケース2に収容する際など半導体モジュール3を取り扱う際に、この取り扱いを容易に行うことができる。
〔第二実施形態〕
次に、図3を参照して本発明の第二実施形態について説明する。
図3に示すように、この実施形態に係る半導体装置31は、前述した第一実施形態の半導体装置1と同様の第一収容ケース2及び埋設樹脂層4を備えており、第一収容ケース2に収容された状態で埋設樹脂層4によって埋設される半導体モジュール32の構成のみについて、第一実施形態の半導体装置1と相違する。
この半導体モジュール32では、熱伝導率の高い半田を接合剤18として半導体チップ13が基板(配置板)33の上面(主面)33aに固定されている。基板33は、第一実施形態の基板11と同様に、例えば配線パターンを有する放熱性の高いアルミニウム基板であることに加え、この配線パターンに電気接続される接続端子34を上面33aに形成して構成されている。そして、半導体チップ13と基板33上の接続端子34とがワイヤ15によって電気接続されている。
この構成では、半導体チップ13において生じた熱を、接合剤18を介して基板33に効率よく放熱して、半導体チップ13の温度上昇を抑えることが可能である。
また、半導体モジュール32は、基板33の上面33aに順次積層される硬質樹脂層35及び軟質樹脂層36を備えている。これら硬質樹脂層35及び軟質樹脂層36をなす樹脂材料は、第一実施形態と同様であり、硬質樹脂層35は、基板33の上面33a全体、半導体チップ13、接続端子34及びワイヤ15を封止している。また、硬質樹脂層35内のワイヤ15から硬質樹脂層35と軟質樹脂層36との界面までの距離は、第一実施形態と同様に、ワイヤ15断線時の断線エネルギーに基づいて硬質樹脂層35に生じる亀裂が軟質樹脂層36との界面まで到達するように設定されている。
以上のように構成された半導体モジュール32では、埋設樹脂層4内に埋設されていない状態において、硬質樹脂層35及び軟質樹脂層36の側部が、第一実施形態のように覆われず、外方に露出する。
この半導体モジュール32は、その基板33の下面33bが第一収容ケース2の底壁板部25の上面25aに接触するように固定され、この固定状態では、半導体チップ13において生じた熱を基板33から底壁板部25に効率よく伝達することができる。
そして、第一収容ケース2に充填される埋設樹脂層4は、第一収容ケース2内に固定された半導体モジュール32のうち、基板33、硬質樹脂層35及び軟質樹脂層36の側部を覆うように、また、軟質樹脂層36上に積層されるように形成されている。
以上のように構成された半導体装置31によれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。例えば、ワイヤ15の断線時には、その断線部分が互いに離間すると共に、この断線部分の隙間にゲル状の樹脂材料が入り込むことで、ワイヤ15の断線部分に放電が生じることを防止でき、半導体装置31の安全性を確保することができる。
また、基板33と半導体チップ13とを接合する接合剤18にクラックが発生することを抑制して、半導体装置31の信頼性向上を図ることができる。
さらに、本実施形態の半導体装置31では、硬質樹脂層35の側部が埋設樹脂層4によって囲まれていることで、ワイヤ15の断線時に硬質樹脂層35に生じる亀裂が、硬質樹脂層35の側部に到達したとしても、この亀裂によって生じる硬質樹脂層35の破片(図示せず)が硬質樹脂層35の側部から外方に飛び散ることを防止することができる。言い換えれば、硬質樹脂層35の側部に到達する亀裂に基づいて発生する破片を、確実に軟質樹脂層36に入り込ませることができる。
また、本実施形態の半導体装置31では、軟質樹脂層36がゲル状の樹脂材料によって構成されていることで、第一実施形態のように軟質樹脂層36の周囲が枠体16によって覆われていなくても、軟質樹脂層36の外形形状を保持することができ、半導体装置31を容易に製造することが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第一実施形態の半導体装置1では、半導体チップ13と電気接続される接続端子14が、枠体16に形成されているが、例えば第二実施形態の場合と同様に、基板11の上面11aに形成されていてもよい。
また、第一実施形態の半導体装置1は枠体16を備えているが、例えば第二実施形態の場合と同様に、枠体16を備えていなくてもよい。逆に、第二実施形態の半導体装置31が、例えば第一実施形態と同様の枠体16を備えていてもよい。
また、上述した二つの実施形態では、第一収容ケース2が、周壁部26を備えて上方に開口する箱状に形成されるとしたが、例えば底壁板部25のみによって構成されてもよい。言い換えれば、半導体モジュール32は第一収容ケース2に収容されることに限らず、例えば上記実施形態の底壁板部25と同様の平板状のベースプレートの上面に固定されてもよい。なお、この構成でも、上記実施形態と同様に、埋設樹脂層4によってベースプレートの上面、並びに、これに固定された半導体モジュール32を封止することは可能である。
さらに、上記二つの実施形態の半導体装置1,31は、いずれも第一収容ケース2及び埋設樹脂層4を備えて構成されるとしたが、例えば半導体モジュール3,32のみによって構成されてもよい。この構成では、軟質樹脂層22,36の上側が埋設樹脂層4によって覆われずに外方に露出するため、断線エネルギーによって軟質樹脂層22,36をなす軟質樹脂材料が外方に飛散しないように、軟質樹脂層22,36の厚みを上記実施形態のものよりも厚く設定することが好ましい。
なお、軟質樹脂層22,36の厚みを上記実施形態と同等に設定するためには、例えば上記実施形態の埋設樹脂層4と同様の硬質樹脂材料からなる上側硬質樹脂層を、軟質樹脂層22,36上のみに形成してもよい。この場合、上側硬質樹脂層の側部は、例えば第一実施形態の枠体16によって覆われてもよいが、特に覆われていなくてもよい。
また、軟質樹脂層22,36をなす軟質樹脂材料は、ゲル状の樹脂材料に限らず、例えば常に流動性を有するゾル状の樹脂材料であってもよい。なお、この場合には、軟質樹脂材料自体で軟質樹脂層22,36の外形形状を保持することができないため、例えば第一実施形態のように、軟質樹脂層22,36の側部が枠体16によって覆われていることが好ましい。
1 半導体装置
4 埋設樹脂層(上側硬質樹脂層)
12 ヒートシンク(配置板)
12a 上面(主面)
13 半導体チップ
14 接続端子
15 ワイヤ
16 枠体
18 接合剤
21 硬質樹脂層
22 軟質樹脂層
31 半導体装置
33 基板(配置板)
33a 上面(主面)
34 接続端子
35 硬質樹脂層
36 軟質樹脂層

Claims (6)

  1. 接合剤を介して配置板の主面に半導体チップを固定した上で、当該半導体チップと接続端子とをワイヤにより電気接続した構成の半導体装置であって、
    前記配置板の主面に積層されて、前記配置板の主面、前記半導体チップ、前記接続端子及び前記ワイヤを封止する硬質樹脂層と、流動性を有すると共に前記硬質樹脂層よりも柔らかい軟質樹脂材料からなり、前記硬質樹脂層上にさらに積層される軟質樹脂層と、を備え、
    前記硬質樹脂層内に位置する前記ワイヤから前記軟質樹脂層までの距離が、前記ワイヤの断線時に発生するエネルギーに基づいて前記硬質樹脂層に生じる亀裂が前記軟質樹脂層まで到達し、該亀裂よりも前記軟質樹脂層側に位置する前記硬質樹脂層の破片が前記軟質樹脂層に入り込むと共に、前記軟質樹脂材料が前記硬質樹脂層側に入り込んで、前記ワイヤの断線部分の隙間に到達するように設定されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記軟質樹脂層上に、前記軟質樹脂材料よりも硬い硬質樹脂材料からなる上側硬質樹脂層が積層されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記上側硬質樹脂層が、前記硬質樹脂層の側部を覆っていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記硬質樹脂層の側部が、枠体によって覆われていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  5. 前記軟質樹脂材料が、ゲル状の樹脂材料であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記配置板が、前記半導体チップにおいて生じる熱を放熱するためのヒートシンクであり、
    前記接合剤が、半田であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
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