JP5587882B2 - 吸着材を組み込む装置と、その装置を作製する方法 - Google Patents

吸着材を組み込む装置と、その装置を作製する方法 Download PDF

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Description

本発明は、音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置と、その装置を製造する方法とに関する。
背景
スピーカー等の音響機器における後部から前部への打ち消しに関する問題は、長い間知られている。このような打ち消しは、スピーカーの振動板の後部により生成された音波が、前部により生成された音波を破壊的に干渉することに起因する。この問題は、低周波数(低音)において特に顕著である。この問題の影響を低減する方法の1つとして、スピーカーをエンクロージャに収容することによって、スピーカーの振動板の後部により生成された干渉音波を含めることが挙げられる。しかしながら、この解決法には問題がある。問題の1つは、エンクロージャ内の気体が、スピーカーの振動板の動きを妨げることである。これは、スピーカーの効率を低下させるだけでなく、スピーカーの低音性能に悪影響を及ぼすこともある。スピーカーユニットの共振周波数は、ドライバの質量に依存し、振動板の動きに対するインピーダンスの組み合わせは、エンクロージャの中の空気と、スピーカーのサスペンションとの両方に起因する。これらを合成したインピーダンスは、個々のインピーダンスのいずれよりも高い。結果として、スピーカーユニットの共振周波数は、スピーカーが包囲される場合に増加(低音性能は減少)する。エンクロージャの中の空気のインピーダンスを低下させる(このようにしてスピーカーの低音性能を改善する)方法の1つとして、例えば、スピーカーコーンの後方に空洞を設けることにより、エンクロージャを拡大することが挙げられる。しかしながら、これにより、必然的にスピーカーユニットは大きくなる。これは、携帯電話、PDA、ノート型パソコン、およびその同等物等のモバイル機器用のスピーカーを製造する場合に特に望ましくない。
摘要
第1の側面によると、予め定められた構造を有する骨格部材と、規則的な構造を有し、かつ前記骨格部材に支持される吸着材とを備え、音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置が提供される。
前記骨格部材は、その中に形成される複数の空洞を有し得、前記吸着材は、前記複数の空洞の各々の内部で支持される。前記吸着材は、複数の炭素ナノチューブを備えてもよい。前記複数の炭素ナノチューブは、前記複数の空洞のうちの1つの表面に直角に配置されてもよい。
前記複数の空洞の各々は、前記骨格部材を通る導管を形成してもよい。
前記音響変換システムは、スピーカーを備えてもよい。
前記骨格部材は、複数の副部材を備えてもよい。前記複数の副部材の各副部材は、前記複数の副部材のうちの隣接する副部材から離れて配置されてもよい。前記複数の副部材の各副部材は、前記複数の副部材の他の副部材と実質的に同一である。
前記空洞の各々の開口部の中心点を通る最大寸法は、隣接する副部材の間の距離未満であってもよい。
前記骨格部材は、予め定められた規則的な構成を有してもよい。
前記複数の副部材の各々は、板部材を備えてもよい。
前記骨格部材の最も外側の境界は、実質的に円筒形であってもよい。代替として、前記骨格部材は、実質的に球状であってもよい。前記空洞の各々の開口部の中心点を通る最大寸法は、前記骨格部材の最大直径の0.5%〜5%の範囲であってもよい。前記装置は、各々が予め定められた構造を有し、かつその上に規則的な構造を有する吸着材を支持する骨格部材の集塊を備えてもよい。前記複数の骨格部材は、前記複数の骨格部材の他の骨格部材に実質的に同一であってもよい。
第2の側面によると、予め定められた構造を有する骨格部材を形成することと、規則的な構造を有する吸着部材を前記骨格部材の上で支持することとを含み、音響変換システムにおける圧力変化を補償するための装置を製造する方法が提供される。
第3の側面によると、複数の部材であって、前記複数の部材の各々は、その中に形成される複数の空洞を有し、前記複数の部材の各々の少なくとも1つの主面は、前記複数の部材のうちの隣接する部材の主面に実質的に対向し、かつそこから離れて配置される、複数の部材と、前記複数の空洞の各々の中に与えられる規則的な構造を有する吸着材とを備える装置が提供される。
前記複数の部材の前記各部材は、前記複数の部材の他の部材と実質的に同一であってもよい。
前記吸着材は、複数の炭素ナノチューブを備えてもよい。前記複数のナノチューブの各々は、前記複数の空洞のうちの1つの表面に直角に配置されてもよい。
前記複数の部材の各々に形成される前記複数の空洞は、規則的に配置されてもよい。
前記空洞の各々の開口部の中心点を通る最大寸法は、隣接する部材の間の距離未満であってもよい。
前記複数の部材の各々は、板部材を備えてもよい。
前記複数の空洞の各々は、前記複数の部材のうちの1つを通る導管を備えてもよい。前記部材は、規則的な間隔で配置されてもよい。
第4の側面によると、各々がその中に複数の空洞を有する複数の部材を形成することと、前記複数の部材の各々の少なくとも1つの主面が、前記複数の部材のうちの隣接する部材の1つの主面に実質的に対向し、かつそこから離れるように、前記複数の部材を配置することと、規則的な構造を有する吸着材を前記複数の空洞の各々の中に与えることとを含む方法が提供される。
第5の側面によると、集塊で配置される複数の実質的に球状部材であって、前記複数の部材の各々は、その中に形成される複数の空洞を有する複数の部材と、前記複数の空洞の各々の中に与えられる規則的な構造を有する吸着材とを備える装置が提供される。
前記複数の部材の前記各部材は、前記複数の部材の他の部材に実質的に同一であってもよい。
前記空洞の各々の開口部の中心点を通る最大寸法は、前記実質的に球状部材のうちの1つの部材の最大直径の0.5%〜5%の範囲であってもよい。
第6の側面によると、音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置を備える音響変換システムであって、前記装置は、予め定められた構造を有する骨格部材と、規則的な構造を有し、かつ前記骨格部材に支持される吸着材とを備える音響変換システムが提供される。
前記音響変換システムは、振動板および磁石を備え得、空洞は、前記振動板と前記磁石との間に形成され得、前記装置は、前記空洞内に含まれてもよい。
代替として、前記空洞は、前記振動板に対して前記磁石の反対側に形成され得、前記装置は、前記空洞内に含まれてもよい。
前記音響変換システムは、静電型スピーカーを備え、前記空洞は、前記振動板に隣接して形成され、前記装置は、前記空洞内に含まれてもよい。
前記骨格部材は、複数の副部材を備え、前記複数の副部材の各々は、前記振動板に実質的に垂直に配置されてもよい。
前記音響変換システムは、モバイル機器の一部を形成してもよい。
音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置を含む動電型スピーカーユニットの略断面図である。 音響変換システムのける圧力変化を補償するために配置される装置を含む代替静電型スピーカーユニットの略断面図である。 図1または図2の音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置をより詳細に示す。 図3の装置の一部の拡大図である。 図3の装置の断面図である。 音響変換器における圧力変化を補償するために配置される装置の第2の実施形態を示す。 音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置の第3の実施形態を示す。 図7の装置の一部分の側面図である。 図7の装置の断面図である。 音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置の第4の実施形態を示す。 図10の装置の単一の構成要素の断面図である。 音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置の第5の実施形態を示す。 音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置の第6の実施形態を示す。 図10から図13のいずれかの装置の単一の構成要素の代替実施形態を示す。 レセプタクル内に含まれる図10の装置を示す。 レセプタクル内に含まれる図10の装置を示す。 音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置を含む動電型スピーカーユニットの代替構成の略断面図である。 音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置を含む動電型スピーカーユニットの別の代替構成の略断面図である。 音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置の第7の実施形態の3次元図および平面図をそれぞれ示す。 音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置の第7の実施形態の3次元図および平面図をそれぞれ示す。 図18Aおよび図18Bの装置の一部の拡大図である。 図19Aに示す装置の一部を通る断面図である。 図3から図11に示す装置の製造方法を示すフローチャートである。 図18および図19に示す装置の製造方法を示すフローチャートである。
図1は、スピーカーユニット10等の、音響機器における圧力変化を補償するのに適切な装置12を含む動電型スピーカーユニット10の断面図を示す。スピーカーユニット10は、音声を生成するように動作する。スピーカーユニット10は、主筺体14、磁石16、ポールピース18、コイル20、空洞22、および振動板24を備える。スピーカーユニットは、主筺体14を取り囲む支持筺体26と、振動板24を取り囲む支持振動板28とをさらに備える。空洞22は、ポールピース18と振動板24との間で形成される。装置12は、空洞22内に位置する。装置12の位置は、ポールピース18に対して固定される。これは、任意の適切な技法を使用して、例えば、接着、レーザ接着、または機械的固定によって実行されてもよい。
ポールピース18は、磁石16と物理的に結合して磁化される。コイル20は、ポールピース18を取り囲む。振動板24は、コイル20に固定される。結果として、変動する電流がコイル20を通過するとき、コイル20中の電子に結果として生じるローレンツ力が作用し、コイル20、ひいてはコイル20に取り付けられる振動板24は振動する。この振動により、音声が振動板24により生成される。
装置12がスピーカーユニット10内に適切に位置する限りは、動電型スピーカーユニット10が図1に示す構成とは異なる構成であってもよいことを理解されたい。適切な位置とは、圧力補償装置12がスピーカーユニット10内の圧力変化を十分補償することができる位置である。
圧力補償装置12がスピーカーユニット10に含まれない場合、振動板24の振動中にスピーカーユニット10内の空気に対して起こることに関して、以下に論じる。振動板24が、矢印D1で示されるポールピース18から離れる第1の方向に動かされる場合、空洞の体積、ひいてはスピーカーユニット10内部の気体の体積は、増加する。この体積増加により、スピーカーユニット10内の圧力は低下する。したがって、スピーカーユニット10外部の空気は、スピーカーユニット10内部の気体よりも圧力が高くなり、振動板24に対して振動板24の動きとは反対方向に力を及ぼす。
矢印D2で示されるポールピース18に向かう方向に振動板24が動かされる場合、この逆が当てはまる。この動きは、スピーカーユニット10内部の空気圧の増加をもたらす。したがって、スピーカーユニット10内部の空気は、振動板24に対して動く方向D2とは反対方向に力を及ぼす。
結果として、圧力補償装置を含まない標準的なスピーカーユニットでは、力は、常に、振動板の動きに対抗する。これは、従来のスピーカーユニットの効率に悪影響を及ぼす。標準的な動電型スピーカーの効率は、典型的には、0.04%未満である。
圧力補償装置12は、予め定められた構造を有する骨格部材を備える。この所定の構成は規則的であることが望ましい。装置は、骨格部材に支持される規則的な構造を有する吸着材をさらに備える。装置12の構造のための多数の代替構成について以下により詳細に説明する。
吸着性は、固体または液体のいずれかの分子を材料の表面に蓄積させる材料の特性である。この蓄積(または吸着)は、吸着材の表面と吸着材を取り囲む分子との間のファンデルワールス相互作用によりもたらされる。吸着される分子の数は、吸着材を取り囲む分子の濃度と、吸着材の表面積との両方に依存する。吸着材を取り囲む分子の濃度が増加すると、吸着される分子の数が増加する。同様に、表面積が大きくなると、吸着される分子の数が増える。
圧力補償装置12は、スピーカーユニット10内の圧力変化を補償するように配置される。スピーカーユニット10内の圧力の増加は、スピーカーユニット12内の気体分子の濃度の増加と同等である。したがって、振動板24が方向D2に移動し、気体圧力が増加する場合、増加した数の気体分子が、装置12によって吸着される。結果として、スピーカーユニット10内に気体状態で存在する気体分子が減少し、スピーカーユニット10内の圧力が低下する。このように、空洞における圧力が高くなることによる振動板24の動きに対するインピーダンスが低下する。
反対に、振動板24が方向D1に移動し、スピーカーユニット10内の気体圧力が減少する場合、装置12が前に吸着した気体分子の一部が、装置12の表面から周囲の空間に放出される。結果として、スピーカーユニット10内に気体状態で存在する気体分子が増加し、スピーカーユニット10内の圧力が上昇する。このように、空洞における圧力低下による振動板24の動きに対するインピーダンスが低下する。
振動板24の動きに対するインピーダンス低下の結果、振動板24を駆動するのに必要な電力が減少し、スピーカーユニットの効率を高めることができる。
これまでは、包囲型スピーカーユニット中の空気による振動板の実効インピーダンスを低下させるために、大きな空洞が必要とされていた。しかしながら、圧力補償装置12をスピーカーユニットに含めることによって、大きな空洞を必要とせず、より小型のスピーカーユニットの製造が可能となる。このことは、一般にあらゆる種類のスピーカー設計において望ましく、携帯電話、PDA、ノート型コンピュータ、およびその同等物等のモバイル機器用に設計されるスピーカーにおいては、特に望ましい。
携帯電話等のモバイル機器の場合、スピーカーの空洞は、現在、1から2センチリットル(1から2立方センチメートル)の範囲である。これは、典型的には、合理的な低音性能を達成するには小さ過ぎる。またこれは、携帯電話全体の体積の比較的大きな割合を占める。圧力補償装置12をスピーカーユニットに含めることによって、低音性能の改善が可能になるとともに、スピーカーユニットが占める携帯電話の割合が大幅に低下する。スピーカーユニットのサイズを大幅に減少させることができるため、大きなスピーカー空洞を収容するようにモバイル機器を設計することを必要とせずに、モバイル機器の任意の設計に特定のユニットまたはモデルを組み込むことが可能となる。
上述のように、圧力補償装置12は、予め定められた構造任意により規則的な構成)を有する骨格部材を備え、吸着材は、骨格部材に支持される規則的な構造を有する。
規則的な構造を有する材料が、規則的な表面を有する材料を意味し、材料の寸法が既知である場合、材料の表面積も既知であることを理解されたい。表面積が既知である場合、材料の吸着性を正確に予測することができる。
吸着材が支持される骨格部材の構成が予め定められており、吸着材が規則的な構造を有するため、圧力補償装置12の吸着性予測可能となる。すなわち吸着性が予め決定されうる。結果して、様々な構成の骨格部材および様々な種類の吸着材の性能をシミュレートすることができる。従って、圧力補償装置12の性能、ひいてはスピーカーユニット10も最適化することが可能である。また、骨格部材の構成が予め定められていること、および吸着材規則的な構造を有していることにより、装置は、容易にかつ正確に複製可能であり、各複製物は同一の特性を有しうる
また、圧力補償装置12は、他の種類のスピーカーにおいても有意な利点を与えられる。図2は、静電型スピーカーユニット30の簡略図に組み込まれる圧力補償装置12の断面図を示す。
図2に示す静電型スピーカーユニットは、2つの電極34と36との間に位置する振動板32を備える。電極34および36は、典型的には、穴あき金属板であってもよい。代替として、2つの電極のうちの後方の電極36(図2の振動板32の右の電極)を取り除き、圧力補償装置12の前端部(振動板32に最も近い端部)のみで電極としての役割を果たしてもよい。静電型スピーカーにおける振動板の質量は、導電型スピーカーの振動板の質量と比べて極めて小さい。したがって、静電型スピーカーは、特に良好な高周波数応答を有する傾向にある。しかしながら、現状、静電型スピーカーは振動板の質量が小さ過ぎてエンクロージャ内の空気を移動させることができないため、後部から前部への打ち消しを低減するように、エンクロージャ/空洞を含んで製造することができない。理論的には、包囲型静電型スピーカーは生産可能であるが、所要の空洞が大きくなるため、スピーカーユニットは非実用的なものとなる。
図1の動電型スピーカーユニット10に関連して説明した理由と同様の理由で、装置12によって、静電型スピーカーを包囲することができ、同時に、比較的小型にもできる。図2では、空洞は、スピーカー筺体40と振動板32との間に形成される。装置12は、スピーカー筺体40の内部後面または空洞38内の別の適切な位置に取り付けられる。適切な位置とは、装置12が空洞38の圧力変化を補償することができ、また、振動板32の動作を干渉しない位置である。
静電型スピーカーは、これまで、モバイル機器への使用が非実用的であった。しかしながら、装置12を静電型スピーカーユニットに含めることによって、この種類のスピーカーをモバイル機器に使用することが可能となる。動電型スピーカーは、極めて非効率的である(典型的には、動電型スピーカーは0.04%未満の効率を有する)。これは、主に、コイルの電気抵抗によって大量のエネルギーが熱として消散することに起因する。しかしながら、静電型スピーカーは、このようなコイルを含まない。ゆえに、さらに高い効率が達成可能である(典型的な静電型スピーカーの効率は、約10%である)。高効率は、バッテリ電源消費の節約が高く望まれるモバイル機器において、特に重要である。
また、装置12をエレクトレットスピーカー(静電型スピーカーと類似する)および圧電型スピーカーとも併用してもよい。
図3は、図1および図2の圧力補償装置12の一実施形態をより詳細に示す。圧力補償装置12は、複数の板42を備える。図3の実施形態では、7つの板が存在する。しかしながら、装置12は、任意の数の板42を含んでもよい。板42は、実質的に均一の厚さを有する。板42は、相互に対向し、かつ平行である2つの主面46、48を有する。主面46、48の各々の形状は、長方形である。板42が、代替として、不均一な厚さを有してもよいことを理解されたい。板が不均一な厚さを有する場合、2つの主面46、48が厳密に平行ではなく、代わりに実質的に平行であってもよいことを理解されたい。同様に、主面46、48が異なる形状、例えば、4角形、円形、または3角形を有してもよいことを理解されたい。板42は、任意の適切な材料から作製されてもよい。例えば、材料は、内部振動モードを改善または最小化するような、適切な減衰特性を有する剛性材料であってもよい。材料は、成形プラスチックまたはシリコンであってもよい。
板42の主面46、48は、その中に形成される複数の空洞50を有する。図3では、空洞50が円形の断面形状を有することが分かる。しかしながら、他の断面形状も適切であることを理解されたい。複数の空洞50は、6角形配列で配置される。すなわち、板42の縁の最も近くに位置する空洞を除く各空洞50は、空洞から等間隔にある6つの他の空洞50によって分けられている。この配置によって、主面46、48は、単位面積当たり最大数の空洞50を含むことが可能になるが、他の配置も適切であることを理解されたい。図5において分かるように、空洞50は、一方の主面46から他方の主面48まで、板42の全体の厚さ44を通って形成されるため、導管または穴を形成する。しかしながら、空洞50が、代替として、板42の厚さ44の一部のみを通して形成されてもよいことを理解されたい。
図4は、板42のうちの1つの主面46、48のうちの1つの範囲(図3において文字Aで示される)の拡大図を示す。範囲Aは、板42の主面46、48のうちの主面46に形成される7つの空洞50を含む。空洞50は、100nmから10μmの範囲の直径を有してもよい。空洞50の各々の内面52の周囲に固定されるのは、複数のナノチューブ54である。ナノチューブは、約1nmから30nmの直径を有してもよい。ナノチューブ54は、その長さが空洞50の内面52に直角であるように配向される。単語の「直角」は、本明細書において、ナノチューブの長手方向軸が、ナノチューブが付着せしめられる表面の位置において表面に垂直であることを示す。したがって、ナノチューブ54は、複数の空洞50の中心軸(図面に垂直)に向かって、複数の空洞50の内面52から延在する。他の向きも適切であることを理解されたい。ナノチューブ54を原位置で成長させてもよく、または代替として、成長後に空洞50の内面52に固定させてもよい。
ナノチューブは、吸着特性を有し、規則的な構造を持つ。ナノチューブ54を使用せず、代わりに規則的な表面を有する異なる適切な吸着材、例えば、黒鉛または有機金属構造体を使用してもよいことを理解されたい。黒鉛または有機金属構造体は、任意の適切な方式で与えられてもよい。例えば、黒鉛または有機金属材料は、空洞50の表面上の層として与えられてもよい。
また、板42の主面46、48には、規則的な吸着材、例えば、黒鉛、有機金属構造体、または炭素ナノチューブが与えられてもよい。
図5は、図3において文字Bで示される、複数の板42を通る断面図を示す。複数の空洞50の各々は、板42の一方の第1の主面46から他方の主面48まで、そのそれぞれの板42の全体の厚さを通って延在する。空洞50の内面52に直角であるナノチューブ54は、複数の空洞54の内面52の長さ全体に沿って規則的な間隔で固定される。単語の「直角」は、本明細書において、ナノチューブの長手方向軸が、ナノチューブが付着せしめられる表面の位置において表面に垂直であることを示す。代替として、ナノチューブが、不規則的な間隔で、空洞50の内面52に直角に固定されることも適切であることを理解されたい。
次に、図3および図5を参照すると、複数の板42は、板42の各々の2つの主面46、48のうちの少なくとも1つが、複数の板42のうちの隣接する板の2つの主面46、48のうちの1つに対向するように配置される。配置の両側の端部に位置付けられる板42aの場合、主面46、48のうちの1つのみが、隣接する板42の主面46、48のうちの1つに対向する。複数の板のうちの他の板42bは、2つの主面46、48の各々が、隣接する板42の主面に対向する。
図3および図5の圧力補償装置12では、板42は、相互に平行に配置される。しかしながら、板42が平行ではない配置も適切であることを理解されたい。板42は、距離56の間隔で相互に配置されるため、その間にチャネル58が形成される。距離24は、例えば、10μmから100μmの間であってもよい。図5および図5の装置では、板42は、相互に等間隔で配置される。しかしながら、板42が異なる距離で配置されることも適切であることを理解されたい。
図1から図3において理解されるように、スピーカーユニットに含まれる場合、圧力補償装置の板42は、その主面46、48がスピーカーの振動板24;32に実質的に垂直であるように配置される(これは図3において明確に理解される)。これにより、スピーカー空洞22;38内における圧力補償装置12により、流動抵抗が最小化される。これは、板42の間に形成されるチャネル58において空気が容易に流動できるため、スピーカー空洞22;38内を移動する空気(振動板24;32の動きに起因する)が装置12によって著しく制限されないからである。
圧力補償装置12の板42は同一である。これにより、板42の生産のために製造することが必要とされる構成要素が一種類のみであることから、製造上の利点が得られる。しかしながら、場合によっては、板42が異なる寸法であることが有利であることも理解されたい。
図6は、音響機器における圧力変化を補償するための装置60の第2の実施形態の略図を示す。図6の圧力補償装置60が、図1および図2のスピーカーユニット10、30内に含まれて示される圧力補償装置12に代替することを理解されたい。図6は、前方から見た、すなわち、図1の矢印D1〜D2が示す方向に沿って見たスピーカーユニットの振動板61を示す。単に例示的な目的で、装置60が振動板61を通して見えている。振動板60は、実質的に円形の断面を有し、その後方に実質的に円筒状の空洞が存在する。
図3から図5に関連して説明した実施形態と同様に、図6の圧力補償装置60は、各々が2つの主面64、66を有する複数の板62であって、振動板61に垂直に配置される複数の板62を備える。複数の板62は、図3から図5の実施形態12に関連して説明した板42に実質的に同一である。図6の板62は、板の主面64、66の高さが、一方の板と隣接する板とで異なるという点において、図3から図5の板とは異なる。本図面では、主面64;66の高さは、振動板61の平面に平行(または、実質的に平行)である主面の最大寸法として画定される。板62の主面64、66の高さは、配置62aの先端における板から配置62bの中心における板(1つまたは複数)から徐々に増加する。このように、装置は、円形断面を有する振動板61により形成される円筒状空洞内に、より厳密に適合する。言い換えると、圧力補償装置60は、対応する非円筒状配置よりも、空洞の体積の割合を多く占めてもよい。
図1から図6では、圧力補償装置12;60は、実質的に平坦な板42;62を備える。しかしながら、他の構成でも適切であることを理解されたい。図7は、音響機器における圧力変化を補償するのに適切な装置70の代替実施形態を示す。図7の圧力補償装置70が、図3から図6に示す圧力補償装置12、60に取って替わることを理解されたい。図7は、前から見た、すなわち、図1の矢印D1〜D2が示す方向に沿って見たスピーカーユニットの振動板72を示す。単に例示的な目的で、振動板71の後方の空洞に位置する圧力補償装置70が、振動板61を通して見えている。
圧力補償装置70は、複数の管形状または管状の部材74を備える。管状部材74の各々は、異なる直径を有する。各管状部材74は、2つの主面76、78を有する。管状部材74は、同心円状に配置される。したがって、最大直径74aを有する管状部材以外の各管状部材74は、次に大きい直径を有する管状部材74内に位置する。したがって、部材74の各々の2つの主面76、78のうちの少なくとも1つは、複数の部材74のうちの隣接する部材の2つの主面76、78のうちの1つに対向する。この場合、第1の部材74は、第2の部材74を間近で取り囲むか、または第2の部材74によって間近で含まれる場合に、第2の部材74に隣接する。複数の管状部材74の各々は、任意の適切な材料から作製される。例えば、材料は、適切な減衰特性を有する剛性材料であってもよい。材料は、成形プラスチックまたはシリコンであってもよい。
管状部材74の各々は、関連する壁厚さ80を有する。壁厚さ80は、部材74の主面76のうちの1つの上の点と、他方の主面78上の半径方向に対応する点との間の距離である。部材74の各々の壁厚さ80は、実質的に同一である。異なる部材74が異なる壁厚さ80を有することも適切であることを理解されたい。
管状部材74は、間隔距離82で相互に配置される。間隔距離82は、1つの部材74の1つの主面76の上の点と、隣接する部材74の対向する主面78上の半径方向に対応する点との間の距離である。管状部材は、各部材74とその隣接する1つまたは複数の部材74との間の間隔距離85で等間隔に配置される。部材が異る間隔で配置されることも適切であることを理解されたい。
図8は、複数の管状部材74のうちの1つの側面図を示す。複数の管状部材の主面76、78は、その中に形成される複数の空洞83を有する。複数の空洞83は、6角形配列で配置される。すなわち、円筒状部材74の端部の最も近くに位置する空洞を除く各空洞83は、6つの他の空洞53によって境界付けられる。この配置によって、主面76、78は、最大数の空洞83を含むことが可能になるが、他の配置も適切であることを理解されたい。空洞83の形状は円筒状である。
しかしながら、他の形状も適切である。空洞は、100nmから10μmの間の範囲の直径を有してもよい。
空洞83の内面は、その上に固定される複数のナノチューブを含む。ナノチューブは、約1nmから30nmの直径を有してもよい。ナノチューブ84は、図3から図5(特に図4を参照)に示す圧力補償装置と同様に配置される。したがって、ナノチューブは、ナノチューブの長さが空洞の内面に直角であるように配向される。単語の「直角」は、本明細書において、ナノチューブの長手方向軸が、ナノチューブが付着せしめられる表面の位置において表面に垂直であることを示す。したがって、ナノチューブは、空洞を通る中心軸に向かって、空洞の内面から延在する。他の配向も適切であることを理解されたい。ナノチューブを原位置で成長させてもよく、または代替として、成長後に空洞の内面に固定させてもよい。
ナノチューブを使用せず、代わりに、規則的な表面を有する異なる適切な吸着材、例えば、黒鉛または有機金属構造体を使用してもよいことを理解されたい。
図9は、図8に示す管状部材74の一部分の断面図を示す。図8に示す管状部材は、2番目に小さい直径を有する装置70の部材74eであるため、最小の直径を有する部材74fは、その中に位置する。最小直径を有する部材74fと2番目に小さい直径を有する部材74eを図9に示す。空洞83の各々は、部材74の2つの主面76の第1の主面から2つの主面78の第2の主面まで、そのそれぞれの管状部材74の全体の壁厚さ80を貫通する。空洞83の内面86に直角であるナノチューブ84は、複数の空洞83の内面86の長さ全体に沿って規則的な間隔で固定される。単語の「直角」は、本明細書において、ナノチューブの長手方向軸が、ナノチューブが付着せしめられる表面の位置において表面に垂直であることを示す。代替として、ナノチューブ84が、不規則的な間隔で、空洞83の内面86に直角に固定されることも適切であることを理解されたい。
2つの管状部材74e、74fは、間隔距離82で配置されるため、その間にチャネル88aが形成される。最小直径を有する管状部材74fは、その中にチャネル88bを形成する。
管状部材74は、その主面76、78がスピーカーの振動板72に垂直になるように配置される。これにより、スピーカー空洞内に装置70が存在することによって、適切な低い流動抵抗が得られる。これは、部材74の配置により形成されるチャネル88内において空気が容易に流れることができるため、スピーカー空洞内を移動する空気(振動板72の動きに起因する)が装置70によって適切に低い程度に制限されるからである。
図10は、音響機器における圧力変化を補償するのに適切な装置90の第4の実施形態の断面図を示す。装置90は、複数の部材92を備える。本例では、部材92は、球体である。他の実質的に球状の形状も適切であることを理解されたい。適切な実質的に球状の形状には、球体、扁平回転楕円体、卵形回転楕円体、扁長回転楕円体、およびその同等物が含まれる。図10は、6角形配列に配置される単一の層の球体92を示す。
これが、発生してもよい多くの構成のうちのほんの1つの構成にすぎないことを理解されたい。例えば、球体92は、不規則的な構成または部分的に規則的な構成で配置されてもよく、この場合、規則的な構成で配置される球体92もあれば、不規則的な構成で配置される球体もある。装置90は、複数の層の球体92を含む。複数の層は、区別できるものであってもよい。しかしながら、代わりに、層が相互に区別できなくてもよいことを理解されたい。本構成は、複数の球体92が、容器内または表面上への球体92の無作為な導入から、自然に、または撹拌によって定置可能になることからもたらされる構成であってもよい。
部材92の球状性質に起因して、任意の構成は、部材92の間に形成されるチャネル94をもたらす。図10では、チャネル94は、球体92と2つの隣接する球体92との間に形成される。また、チャネルは、部材が異なる実質的に球状の形状を有する場合にも、部材92の間にも形成される。
各球体92の表面96には、その中に複数の穴または空洞98が設けられる。空洞98は、円形の開口部を有する。しかしながら、他の形状も適切であることを理解されたい。開口部は、約0.1μmから10μmの直径を有してもよい。空洞98の直径は、球体92の直径の1%から10%の範囲であってもよい。空洞98は、略6角形配列で配置される。しかしながら、他の配置も適切であることを理解されたい。
単一の球体92の断面図(文字Cが示す線に沿う)を示す図11において分かるように、空洞98は、球体92を通って形成されるため、チャネル、穴、または導管が形成される。チャネル、穴、または導管98の形状は、円筒状である。これらは、実質的に均一の直径を有する。代替として、空洞は、球体92を部分的にだけ通って形成されてもよい。空洞98は、相互に平行である。空洞が代わりに平行でなくてもよいことを理解されたい。図10では、球体92は、一方の球体92の空洞98が別の球体の空洞に平行であるように整合されて示される。しかしながら、球体92が整合されなくてもよく、したがって代わりに、球体92が不規則的または無作為に整合されてもよいことを理解されたい。
図10および図11に示されないが、空洞98の内面100には、規則的な構造を有する吸着材、例えば、炭素ナノチューブ、有機金属構造体、または黒鉛を有する吸着材が与えられる。
吸着材が炭素ナノチューブを備える場合、複数のナノチューブは、空洞98の各々の内面100の周囲に固定される。ナノチューブは、約1nmから30nmの直径を有してもよい。ナノチューブは、その長さが空洞98の内面100に直角であるように配向される。単語の「直角」は、本明細書において、ナノチューブの長手方向軸が、ナノチューブが付着せしめられる表面の位置において表面に垂直であることを示す。したがって、ナノチューブは、複数の空洞98の中心軸に向かって、複数の空洞98の内面100から延在する。他の配向も適切であることを理解されたい。ナノチューブを原位置で成長させてもよく、または代替として、成長後に空洞98の内面100に固定させてもよい。
空洞98の内面に直角であるナノチューブは、複数の空洞98の内面100の長さ全体に沿って規則的な間隔で固定される。代替として、ナノチューブが、不規則的な間隔で、空洞98の内面100に直角に固定されることも適切であることを理解されたい。
ナノチューブを使用せず、代わりに、規則的な表面を有する異なる適切な吸着材、例えば、黒鉛または有機金属構造体を使用してもよいことを理解されたい。黒鉛または有機金属構造体は、任意の適切な方式で与えられてもよい。例えば、黒鉛または有機金属材料は、空洞98の表面上の層として与えられてもよい。
部材92が球体であることによって、自由設計が可能になる。これは、空洞のサイズに依存して、任意の適切な数の球体92を選択して使用してもよいからである。同様に、球体92は、任意の数の異なる空洞球体に容易に適合するように配置されてもよい。球体92の構造が既知であることから、球体92の吸着性も既知である。したがって、所望の吸着性を、適切な数の球体を使用することで得てもよい。例えば、球体が一定の吸着性を有し、その2000倍の吸着性がスピーカーまたは他の音響変換システムに必要されると仮定する場合、設計者は、約2000個の球体をスピーカーに使用すべきであると分かり、こうして確実に所望の音響特性をスピーカーに持たせることができる。
図10では、装置90の部材92の各々は、他の部材と実質的に同一のサイズである。代替として、部材92は、異なるサイズを有してもよい。これは、圧力補償99が異なるサイズの部材92を備える図12において分かる。
図13に示す実施形態等の他の実施形態では、圧力補償装置90は、非吸着性ブランクまたはダミー部材93を含む。ブランク部材93は、吸着材を支持しない。ブランク部材は、その中に形成される空洞98を有しても有さなくてもよい。ブランク部材93は、吸着部材92と同一のサイズであってもよい。代替として、ブランク部材93は、吸着部材92よりも小さいまたは大きくてもよい。代替として、ブランク部材93および吸着部材は、種々のサイズを有してもよい。
異なるサイズの部材(ブランク部材または吸着部材)を含めることによって、吸着表面積と、空洞内の装置の存在によってもたらされる気流抵抗との比率が所望の値を取ることが可能になってもよい。
吸着部材92および/またはブランク部材93は、実質的に変形不可能であってもよい。したがって、部材92は、外力を受ける場合であってもその元々の形状を保持してもよい。本明細書において、部材は、成形プラスチックまたはシリコンから形成されてもよい。
代替として、部材92は、変形可能であってもよい。結果として、部材92は、外力を受ける場合に変形してもよい。図14は、上および下から及ぼす力(それぞれFAおよびFB)により変形する変形可能部材92を示す。変形性により、部材は、より厳密に空洞内に適合することが可能となる。部材92は、弾性的に変形可能であってもよい。この場合、図12の部材は、外力が除かれると原形回復する。
図15Aおよび図15Bの各々は、セプタクル130内に含まれる図10および図11の部材92の簡略図を示す。レセプタクル130は、多孔質バックを備える。レセプタクル130は、空気がレセプタクルを通って浸透可能であるのに十分大きな穴を含むため、多孔質である。したがって、バック130によって、バック130を通る空気流に対する抵抗が最小になる。
部材が充填されたバック130は、スピーカーの空洞に載置される。バック130は、部材が空洞から抜け出ることと、部材が不要である範囲に入ることとを防止する。
バック130は、部材92がバッグ130内において3次元で自由に移動することができるように可撓性である。結果として、部材92は、図13Aに示すような第1の構成から図13Bに示すような第2の構成に自由に移動してもよい。バック130は、弾性であってもよい。したがって、バックは、その中の部材の構成の外部形状に一致してもよい。バック130は、例えば、合成繊維、または、例えばティーバックに一般的に使用される生地に類似する合成生地を備えてもよい。
バックのサイズは、スピーカーの空洞の体積に基づいて選択されてもよい。したがって、空洞を実質的に充填するのに十分な多数の部材を含むようにバックのサイズを選択してもよい。代替として、バック130のサイズは、空洞の体積に依存しなくてもよい。したがって、空洞が、単一のバック130が含むことができる部材よりも多くの部材を含むことができる場合、複数のバックを空洞に載置してもよい。反対に、空洞が、バックが含むことができる部材よりも少ない部材を含むことができる場合、バックは、吸着部材で部分的にのみ充填されてもよい。バック130は、多種多様のサイズで生産されてもよく、各々のサイズは、異なる数の吸着部材を含むことができる。したがって、スピーカーの空洞を吸着部材で十分充填するために、適切なバックまたは異なるサイズのバックの組み合わせを選択してもよい。
図15Aおよび図15Bは、均一なサイズの吸着部材92で充填されるレセプタクル130を示すが、異なるサイズの部材(図12、図13、または図14に示す部材等)がレセプタクル130内に位置してもよいことを理解されたい。
圧力補償装置12、60、70、90、99の各々は、気体の吸収に特に効果的であることで知られているヒトの肺の構造に例えられてもよい。板42;62または部材74;92間で形成されるチャネル58;88;94は、肺の気管支に例えることができる。板/部材の表面に形成される空洞50;80;98は、肺の細気管支に例えられ、ナノチューブ等の吸着材は、肺胞に例えられる。
装置の分岐構造は、適切に高い吸着表面積を与えると同時に、空洞内において適切に低い粘性損失を確保するようにする。同等サイズの中実構造の装置の吸着表面積の表面積全体に対する比率は、極めて大きい。例として、略立方体の外面形状を有する圧力補償装置についてここで論じる。本装置は、図3に示した、および図3に関連して上述した装置と実質的に同一である。以下において、
装置は、側面長さLを有し、
装置は、複数の板から構成され、
板の各々は、均一の厚さIを有し、
板は、距離dで相互に離れて配置され、
各板には、複数の円形空洞が与えられ、
複数の空洞は、6角形配列で形成され、
各空洞は、板の厚さを貫通し、
各空洞の開口部は、半径aを有し、
空洞の中心は、距離pで、隣接する空洞の中心から離れて配置される。
同等のサイズの立方体の表面積は、
Figure 0005587882
によって求められる。複数の空洞の全内部表面積は、
Figure 0005587882
によって求められる。したがって、穴の表面積と立方体の表面積との比率は、
Figure 0005587882
である。例えば、L = 1cm、d = I = 0.25mm、a = 1μm、p = 4μmである場合、Aholes = 0.227m2およびRatio(比率)=378である。ナノチューブを空洞の内面に提供することによって、穴の表面積と立方体の表面積との間の比率が、最大100倍まで増加する。
結果として、このような高吸着性を有することに加えて、空洞内の体積が小さい上述の装置12、60、70、90等の圧力補償装置を利用することによって、対応する従来の配置に比べて、空洞のサイズを大幅に減少させることが可能になる。圧力補償装置の配置によりもたらされるこのサイズの減少に加えて、比較的低い粘性損失は、現在のスピーカー設計において通常行われるように、磁石の後方に空洞を位置付ける代わりに、磁石と振動板との間に空洞を位置付けることが可能であることを意味する。モバイル機器の分野では、これは、1つのスピーカーモジュール設計が、後方空洞を収容するようにモバイル機器を設計する必要がないため、多数の異なる機器に適切であることを意味する。さらに、本発明に従って構成される圧力補償装置によって、変換器(モバイル機器および他の種類の機器の両方用の変換器)を、小空洞により単に特定の音量を得てもよい代わりに、より優れた効率、より低い歪み、より良好な低周波数応答、および満足のいく応答平坦性のために設計することが可能になってもよい。
上述のように、図1のスピーカーユニット10では、空洞22は、ポールピース18と振動板24との間に形成され、圧力補償装置12は、その中に位置する。圧力補償装置12が代替として、磁石の後方に位置する空洞に位置してもよいことを理解されたい。これは、図16に示される。
また、圧力補償装置12が、代わりに、主筺体を囲んで形成される空洞に位置付けられてもよいことも理解されたい。これは、空洞とも呼ばれてもよい。空洞は、別の空洞に対する追加であってもよい。振動板の後方からの音声圧力は、振動板および空洞の後方の体積を分離する構造における開口部を介して、追加の空洞に移行されてもよい。これは、「サイドファイアリング」と呼ばれる。これにより、スピーカーユニットは、より大きな左右寸法を犠牲にするが、より短い前後寸法を有することが可能になってもよい。圧力補償装置12を含む空洞は、可動コイル装置の場合、共通の封止された筺体において、磁石16および/またはポールピース18の周囲に位置付けられてもよい。空洞を使用することによって、圧電型および静電型の変換器配置の奥行(前後寸法)を、吸着性を変えずに小さくすることが可能になりうる
図1から図3および図16では、圧力補償装置の板42は、板42の平面が振動板の平面に実質的に垂直であるように配置される。しかしながら、代替として、板42の平面は、振動板の平面に平行であってもよい。このような一実施形態を図17に示す。圧力補償装置152の板150は、図1から図3および図16の板42と同一であってもよい。したがって、空気は、板152の間で、また、その間に形成される空洞を通って流動してもよい。
代替として、板のいくつかは、ブランク板またはダミー板であってもよい。ブランク板は、その中に形成される吸着材料を支持する空洞を含まない。これにより、吸着表面積と気流抵抗との比率を最適化することが可能になってもよい。
図18Aおよび図18Bは、圧力補償装置160の代替実施形態を示す。圧力補償装置160は、複数の板162を備える。図18Aおよび図18Bの実施形態では、4つの板が存在する。しかしながら、装置160は、代替として、任意の数の板162を含んでもよい。板162は、実質的に均一の厚さ164を有する。板162は、相互に平行である2つの対向する主面166、168を有する。主面166、168の各々の形状は、長方形である。板162が、代替として、不均一な厚さを有してもよいことを理解されたい。板162が不均一な厚さを有する場合、2つの主面166、168が厳密に平行ではなく、代わりに実質的に平行であってもよいことを理解されたい。同様に、主面166、168が異なる形状、例えば、4角形、円形、または3角形を有してもよいことを理解されたい。板162は、任意の適切な材料を備えてもよい。例えば、材料は、内部振動モードを改善または最小化するような、適切な減衰特性を有する剛性材料であってもよい。材料は、成形プラスチックまたはシリコンであってもよい。
主面166、168の各々は、その上に設けられる複数の突起170を有する。図18Aおよび図18Bでは、突起170が実質的に円筒状であることが分かる。しかしながら、他の形状も適切であることが理解されたい。複数の突起170は、6角形配列で配置される。すなわち、板162の縁の最も近くに位置する突起を除く各突起120は、突起120から等間隔にある6つの他の突起120によって境界付けられる。この配置によって、主面46、48は、隣接する突起間の所与の間隔に対して、単位面積当たり最大数の突起120を含むことが可能になるが、他の配置も適切であることを理解されたい。
図19Aは、板162のうちの1つの主面166、168のうちの1つの上に設けられる突起170のうちの1つの拡大端面図である。突起170は、100nmから10μmの範囲の直径を有してもよい。突起170の各々の外面172に固定されるのは、複数の炭素ナノチューブ174である。ナノチューブは、約1nmから30nmの直径を有してもよい。ナノチューブ174は、その長さが突起170の外面172に直角であるように配向される。単語の「直角」は、本明細書において、ナノチューブの長手方向軸が、ナノチューブが付着せしめられる表面の位置において表面に垂直であることを示す。したがって、ナノチューブ174は、突起170の中心軸(図19Aに垂直)から離れて、複数の突起170の外面172から延在する。他の配向も適切であることを理解されたい。ナノチューブ174は、突起170の外面の周囲に等間隔で配置されてもよい。ナノチューブ174を原位置で成長させてもよく、または代替として、成長後に突起170の外面172に固定させてもよい。
図19Bは、図19Aの突起を通る断面図(Aで示す線に沿う)を示す。突起170の外面172に直角であるナノチューブ174は、複数の突起170の外面172の長さ全体に沿って規則的な間隔で固定される。代替として、ナノチューブが、不規則的な間隔で、突起170の外面172に固定されることが適切であることを理解されたい。
ナノチューブ174を使用せず、代わりに、規則的な表面を有する異なる適切な吸着材、例えば、黒鉛または有機金属構造体を使用してもよいことを理解されたい。黒鉛または有機金属構造体は、任意の適切な方式で与えられてもよい。例えば、黒鉛または有機金属材料は、突起170の表面上の層として与えられてもよい。
再び図18Aおよび図18Bを参照すると、複数の板162は、板162の各々の2つの主面166、168のうちの少なくとも1つが、複数の板162のうちの隣接する板の2つの主面166、168のうちの1つに対向するように配置される。配置の両側の端部に位置付けられる板162aの場合、主面166、168のうちの1つのみが、隣接する板162の主面166、168のうちの1つに対向する。複数の板のうちの他の板162bの場合、2つの主面166、168の各々が、隣接する板162の主面に対向する。
図18Aおよび図18Bの圧力補償装置160では、板162は、互いに平行して配置される。しかしながら、板162が平行ではない配置も適切であることを理解されたい。板162は、距離176で配置されるため、その間にチャネル178が形成される。距離176は、例えば、10μmから100μmの間であってもよい。図18Aおよび図18Bの装置では、板162は、等間隔で配置される。しかしながら、板162が異なる距離で配置されることも適切であることを理解されたい。
次に、図3から図15の圧力補償装置12;60;70;90を製造する方法について図20を参照して説明する。
ステップS1において、複数の部材42;62;72;92が形成される。部材42;62;72;92は、複数の空洞50;83;96を既に含んで形成されてもよい。したがって、部材42;62;72;92は、成形またはプレスによって形成されてもよい。代替として、部材42;62;72;92は、空洞を含まずに形成されてもよい。これは、任意の適切な方式で実行されてもよい。
部材42;62;72;92が、複数の空洞50;83;96を既に含まずに形成される場合、次のステップS2は、部材42;62;72;92の主面46、48;64、66;76、78;94において複数の空洞50;83;96を形成することである。空洞50;83;96は、例えば、掘削またはレーザボーリングによって形成されてもよい。複数の部材42;62;72;92が複数の空洞50;83;96を既に含んで形成される場合、ステップS2を省略することができることを理解されたい。
次のステップS3では、規則的な構造を有する吸着材を空洞内に設ける。吸着材が複数の炭素ナノチューブ54;84である場合、ナノチューブ54;84を原位置で成長させてもよく、または他の場所で成長させて、空洞50;83;100の表面に付着させてもよい。吸着材が黒鉛または有機金属構造体である場合、材料の層は、例えば、CVDによって蒸着させてもよい。
ステップS4において、複数の部材42;62;72;92が配置される。第1から第3の実施形態では、これは、複数の部材42;62;72の各々の少なくとも1つの主面46、48;64、66;76、78が実質的に対向し、かつ複数の部材42;62;72のうちの隣接する部材の1つの主面46、48;64、66;76、78から離れるように、複数の部材42;62;72を配置することを含む。第4の実施形態の場合、これは、適切な配置において、部材92まとめて束ねることを含みてもよい。例えば、部材92は、豆バックに類似する多孔質バックまたはサック等の容器内に位置してもよい。
次に、図18および図19の圧力補償装置160を製造する方法いついて、図21を参照して説明する。
ステップT1において、複数の部材162が形成される。部材162は、複数の突起170を既に含んで形成されてもよい。したがって、部材162は、成形またはプレスによって形成されてもよい。代替として、部材162は、突起170を含まずに形成されてもよい。これは、任意の適切な方式で実行されてもよい。
部材162が、複数の突起170を既に含まずに形成される場合、次のステップT2は、部材162の主面166、168において複数の突起170を設けることである。突起170は、任意の適切な方法、例えば、レーザ接着によって部材162に取り付けられてもよい。複数の部材162が複数の突起170を既に含んで形成される場合、ステップT2を省略することができることを理解されたい。
次のステップT3では、規則的な構造を有する吸着材を複数の突起170の外面172上に設ける。吸着材が複数の炭素ナノチューブ174である場合、ナノチューブ174を原位置で成長させてもよく、または他の場所で成長させて、突起170の表面172に付着せしめてもよい。吸着材が黒鉛または有機金属構造体である場合、材料の層は、例えば、CVDによって蒸着させてもよい。
ステップT4において、複数の部材162が配置される。これは、複数の部材162の各々の少なくとも1つの主面166、168が実質的に対向し、かつ複数の部材162のうちの隣接する部材の1つの主面166、168から離れるように、複数の部材162を配置することを含む。
上述の実施形態は、一体型の空洞を有するスピーカーユニットを含む。しかしながら、他の構成も適切であることを理解されたい。例えば、スピーカーユニット自体が空洞を形成するように包囲される代わりに、非包囲型スピーカーユニットおよびスピーカーユニットが組み込まれる機器の組み合わせによって、包囲空洞が形成されてもよい。
上記圧力補償装置12;60;70;90;99;160についてスピーカーに関連して説明したが、装置がマイクロホン等の他の音響変換機器における使用にも適切であることを理解されたい。
次に、実施形態の特徴と、それから導き出されてもよい利点とに関する概要について以下に説明する。
予め定められた構造を有する骨格部材と、規則的な構造を有し、かつ骨格部材に支持される吸着材との特徴を含んで構成される装置であって、音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置は、予測可能な吸着性を有してもよい。予測可能な吸着性を有することによって、装置の性能をシミュレートおよび最適化することが可能になってもよい。また、予測可能な吸着性を有することによって、設計による音響変換システムの最適化も支援されてもよい。従来技術の活性炭材料を使用してこれを行うことは不可能である。
空洞を骨格部材内に設けることによって、骨格部材の表面積が大幅に増加し、これによって、全体の体積を同時に増加させずに、装置の吸着性が大幅に増加してもよい。同様に、突起を骨格部材に設けることによって、骨格部材の表面積が大幅に増加し、これによって、全体の体積を同時に実質的に増加させずに、装置の吸着性が大幅に増加してもよい。
複数の副部材の各々の副部材を、複数の副部材のうちの隣接する副部材から離れることによって、副部材の間にチャネルが形成されることができ、チャネルにおいて、気体が容易に流動することができ、これによって、スピーカーユニットの許容可能な限界内において粘性損失が引き起こされてもよい。
複数の副部材の各副部材を、複数の副部材の他の副部材と実質的に同一に作製することによって、単一の副部材の複数のコピーの製造だけが必要とされてもよいという点において、装置の製造過程の複雑性が低下してもよい。
音響変換システムにおける圧力変化を補償するために配置される装置であって、予め定められた構造を有する骨格部材と、規則的な構造を有し、かつ骨格部材に支持される吸着材と、振動板と、磁石とを備え、空洞が、振動板と磁石との間に形成され、空洞内に含まれる装置を備える音響変換システムを提供することによって、後方空洞の存在を必要とせずに、または対応する従来の配置で必要とされてもよい空洞よりも小さな空洞を必要とせずに、満足な音響特性を達成することが可能になってもよい。結果として、音響変換システムを組み込む携帯電話等の機器の設計は、後方空洞を有するスピーカーを収容することを必要としない。したがって、一種類の音響変換システムが、多くの異なる種類/モデルの機器に組み込まれてもよい。
振動板を備える音響変換システムであって、骨格部材が複数の副部材を備える音響変換システムでは、複数の副部材の各々を、振動板に実質的に垂直に配置することによって、スピーカーユニットの許容可能な限界内における粘性損失が引き起こされてもよい。
上述の例は、限定するものとして解釈するべきでないことを理解されたい。他の変形および修正は、本出願を熟読することで当業者には明らかになる。さらに、本出願の開示は、明示的にまたは暗示的に本明細書に開示される任意の新規の特徴または任意の新規の特徴の組み合わせあるいはその総括を含むように理解されたく、本出願またはそれから導かれる任意の出願の出願経過中に、任意のこのような特徴および/またはこのような特徴の組み合わせを含むように、新しい請求項が考案されてもよい。

Claims (42)

  1. 音響変換システムを備える装置であって、前記音響変換システムは:
    振動板と;
    前記音響変換システムのためのハウジングであって、実質的に封鎖される空気量を有する空間を有するハウジングと;
    前記空間内に配される、所定の構成を有する骨格部材と;
    前記骨格部材内または前記骨格部材上に支持される吸着材であって、前記骨格部材の前記所定の構成に基づいて規則的な面を提供し、前記実質的に封鎖される空気量に含まれる空気が前記規則的な面を流れることができるようにされる、吸着材と;
    を有し、前記吸着材は前記空間における前記実質的に封鎖される空気量における圧力について、前記振動板の振動に応じて該圧力が上昇する際には気体分子を取り込み、該圧力が減少する際には気体分子を放出することによって、前記圧力の変動を補償する、装置。
  2. 前記骨格部材は複数の空洞を有し、前記吸着材は前記空洞の内部で支持される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記空洞は、前記骨格部材を通るダクトを形成する、請求項2に記載の装置。
  4. 前記骨格部材は、その上に形成される複数の突起を備え、前記吸着材は、前記突起の表面上に支持される、請求項1に記載の装置。
  5. 前記吸着材は複数の炭素ナノチューブを備える、請求項1に記載の装置。
  6. 前記骨格部材は、内部に形成された複数の空洞を有し、
    前記吸着材は、前記空洞の内部で支持される複数の炭素ナノチューブであり、
    前記複数の炭素ナノチューブは各々、前記複数の空洞のうちのいずれかの表面に垂直に配される、
    請求項1に記載の装置。
  7. 前記骨格部材は、複数の副部材を備える、請求項1に記載の装置。
  8. 前記副部材は、前記複数の副部材のうちの隣接する副部材から離れて配置される、請求項7に記載の装置。
  9. 前記副部材は、その中に形成される複数の空洞を有し、前記吸着材は、前記空洞の内部で支持され、前記空洞の各々の開口部の中心点を通る最大寸法は、隣接する副部材の間の距離未満である、請求項8に記載の装置。
  10. 前記複数の副部材は各々板部材を備える、請求項7に記載の装置。
  11. 前記複数の副部材は各々互いに実質的に同一である、請求項7に記載の装置。
  12. 前記骨格部材は所定の規則的な構造を有する、請求項11に記載の装置。
  13. 前記骨格部材の最も外側の境界は実質的に円筒形である、請求項7に記載の装置。
  14. 前記骨格部材は実質的に球状である、請求項1に記載の装置。
  15. 前記骨格部材は、内部に形成される複数の空洞を有し、
    前記吸着材は前記空洞の各々の内部で支持され、
    前記空洞の各々の開口部の中心点を通る最大寸法は、前記骨格部材の最大直径の0.5%〜5%の範囲である、請求項14に記載の装置。
  16. 各々が所定の構成を有し、かつその上に規則的な構造を有する吸着材を支持する骨格部材の集塊を備える、請求項14に記載の装置。
  17. 各々が所定の構成を有し、かつその上に規則的な構造を有する吸着材を支持する複数の球状骨格部材を備え、
    前記複数の骨格部材は各々他の骨格部材に実質的に同一である、
    請求項14に記載の装置。
  18. 各々が所定の構成を有し、かつその上に規則的な構造を有する吸着材を支持する複数の球状骨格部材を備え、
    前記複数の骨格部材は各々互いにサイズが異なっている、
    請求項14に記載の装置。
  19. 吸着材を支持しない1つまたは複数のブランク部材を更に備える請求項14に記載の装置。
  20. 前記複数の部材を包囲する多孔質レセプタクルを更に備える請求項14に記載の装置。
  21. 所定の構成を有する骨格部材を形成することと;
    前記骨格部材内または前記骨格部材上に吸着材を支持させることであって、前記吸着材は前記骨格部材の前記所定の構成に基づいて規則的な面を提供し、前記規則的な面を空気が流れることができるようにされる、前記支持させることと;
    音響変換システムのハウジング内に含まれる空間であって、実質的に封鎖された空気量を有する空間内に前記骨格部材を配することと;
    を含む方法であって、
    前記方法は、前記実質的に封鎖される空気量における圧力の変動を補償する装置を製造する方法であって、前記吸着材は、前記振動板の振動に応じて前記圧力が上昇する際には気体分子を取り込み、前記圧力が減少する際には気体分子を放出する、方法。
  22. 音響変換システムを備える装置であって、前記音響変換システムは:
    振動板と;
    前記振動板と共に、実質的に封鎖される空気量を有する空間を画定するハウジングと;
    各々内部に複数の空洞が形成される複数の部材であって、前記複数の部材の各々は、少なくともその主要な面が互いに間隔を空けて向かい合っており、前記空間内に配される複数の部材と;
    前記複数の空洞の各々に配される吸着材と;
    を有し、前記吸着材は前記空間における前記実質的に封鎖される空気量の圧力について、前記振動板の振動に応じて該圧力が上昇する際には気体分子を取り込み、該圧力が減少する際には気体分子を放出することによって、前記圧力の変動を補償する、装置。
  23. 前記複数の部材の各々は互いに実質的に同一である、請求項22に記載の装置。
  24. 前記吸着材は複数の炭素ナノチューブを備える、請求項22に記載の装置。
  25. 前記複数の炭素ナノチューブの各々は、前記複数の空洞のいずれかの表面に垂直に配される、請求項24に記載の装置。
  26. 前記複数の部材の各々の内部に設けられる複数の空洞は、規則的に配される、請求項22に記載の装置。
  27. 前記空洞の各々の開口部の中心点を通る最大寸法は、隣接する部材の間の距離未満である、請求項22に記載の装置。
  28. 前記複数の部材は各々板部材を備える、請求項22に記載の装置。
  29. 前記複数の空洞の各々は、前記複数の部材のいずれかを通るダクトを構成する、請求項22に記載の装置。
  30. 前記複数の部材は互いに規則的な間隔を空けて配される、請求項22に記載の装置。
  31. 各々内部に複数の空洞を備える複数の部材を形成することと;
    前記複数の部材の各々を、少なくともその主要な面が互いに間隔を空けて向かい合うように配することと;
    前記複数の空洞内に吸着材を配することと;
    音響変換システムの振動板とハウジングとで画定される空間であって、実質的に封鎖された空気量を有する空間内に、前記複数の部材を配することと;
    を含む方法であって、
    前記方法は、前記実質的に封鎖される空気量における圧力の変動を補償する装置を製造する方法であって、前記吸着材は、前記振動板の振動に応じて前記圧力が上昇する際には気体分子を取り込み、前記圧力が減少する際には気体分子を放出する、方法。
  32. 音響変換システムを備える装置であって、前記音響変換システムは:
    振動板と;
    前記振動板と共に、実質的に封鎖される空気量を有する空間を画定するハウジングと;
    集塊に配される実質的に球状の複数の部材であって、前記複数の部材は各々内部に複数の空洞を有し、前記空間内に配される複数の部材と;
    前記複数の空洞の各々に配される吸着材と;
    を有し、前記吸着材は前記空間における前記実質的に封鎖される空気量の圧力について、前記振動板の振動に応じて該圧力が上昇する際には気体分子を取り込み、該圧力が減少する際には気体分子を放出することによって、前記圧力の変動を補償する、装置。
  33. 前記複数の部材の各々は互いに実質的に同一である、請求項32に記載の装置。
  34. 前記空洞の各々の開口部の中心点を通る最大寸法は、前記実質的に球状の部材のいずれかの最大直径の0.5%〜5%の範囲である、請求項32に記載の装置。
  35. 振動板とハウジングとを有すると共に、内部の圧力の変動を補償するように構成される装置を有する音響変換システムであって、前記装置は:
    前記ハウジングに囲まれる空間であって、実質的に封鎖された空気量を有する空間と;
    前記空間内に配される、所定の構成を有する骨格部材と;
    前記骨格部材内または前記骨格部材上に支持される吸着材であって、前記骨格部材の前記所定の構成に基づいて規則的な面を提供し、前記実質的に封鎖される空気量に含まれる空気が前記規則的な面を流れることができるようにされる、吸着材と;
    を有し、前記吸着材は前記空間における前記実質的に封鎖される空気量の圧力について、前記振動板の振動に応じて該圧力が上昇する際には気体分子を取り込み、該圧力が減少する際には気体分子を放出することによって、前記圧力の変動を補償する、音響変換システム。
  36. 磁石を備え、前記空間は前記振動板と前記磁石との間に形成される、請求項35に記載の音響変換システム。
  37. 磁石を備え、前記空間は、前記磁石からみて前記振動板の反対側に形成される、請求項35に記載の音響変換システム。
  38. 静電型スピーカーを備え、前記空間は前記振動板に隣接して形成される、請求項35に記載の音響変換システム。
  39. 前記骨格部材は複数の副部材を備え、前記複数の副部材は前記振動板に対して実質的に垂直に配される、請求項35に記載の音響変換システム。
  40. 前記骨格部材は複数の副部材を備え、前記複数の副部材は前記振動板に対して実質的に平行に配される、請求項35に記載の音響変換システム。
  41. 振動板とハウジングとを有すると共に、内部の圧力の変動を補償するように構成される装置を有する音響変換システムを具備するモバイル機器であって、前記装置は:
    前記ハウジングに囲まれる空間であって、実質的に封鎖された空気量を有する空間と;
    前記空間内に配される、所定の構成を有する骨格部材と;
    前記骨格部材内または前記骨格部材上に支持される吸着材であって、前記骨格部材の前記所定の構成に基づいて規則的な面を提供し、前記実質的に封鎖される空気量に含まれる空気が前記規則的な面を流れることができるようにされる、吸着材と;
    を有し、前記吸着材は前記空間における前記実質的に封鎖される空気量の圧力について、前記振動板の振動に応じて該圧力が上昇する際には気体分子を取り込み、該圧力が減少する際には気体分子を放出することによって、前記圧力の変動を補償する、モバイル機器。
  42. スピーカーである、請求項35に記載の音響変換システム。
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