JP5585224B2 - 回転機の制御装置 - Google Patents

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本発明は、直流電源の正極および負極のそれぞれを回転機の端子に電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路について、その出力電圧の位相を操作することで前記回転機のトルクを制御する回転機の制御装置に関する。
電動機の制御としては、通常、d軸電流とq軸電流とのそれぞれを指令値にフィードバック制御するための操作量として、インバータによる電動機への印加電圧の指令値を設定するいわゆるベクトル制御を行なうものも提案され実用化されている。ところで、上記インバータと電動機との間の電気経路が断線するなどの異常が生じる場合、電動機の制御性が低下することから、異常の有無を的確に診断することが望まれる。
そこで従来は、例えば下記特許文献1に見られるように、上記フィードバック制御のための積分要素の出力に基づき異常の有無を診断するものも提案されている。
特開平11−332002号公報
ただし、インバータの出力電圧のベクトルノルムが大きくなる過変調領域等においては、必ずしもベクトル制御がなされるわけではない。そしてこの場合には、異常の有無の診断を行なうことができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、直流電源の正極および負極のそれぞれを回転機の端子に電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路について、その出力電圧の位相を操作することで前記回転機のトルクを制御するものにあって、その異常の有無を診断することのできる回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
第1の発明は、直流電源の正極および負極のそれぞれを回転機の端子に電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路について、その出力電圧の位相を操作することで前記回転機のトルクを制御する回転機の制御装置において、前記回転機に対する要求トルクと実際のトルクとの差に基づき、前記電力変換回路および前記回転機を備える制御システムの異常の有無を診断する診断手段を備えることを特徴とする。
上記異常が生じる場合、トルクの制御が不可能または困難となるため、要求トルクと実際のトルクとに乖離が生じると考えられる。上記発明では、この点に鑑み、異常の有無を診断する。
第2の発明は、第1の発明において、前記回転機のトルクを前記要求トルクにフィードバック制御すべく前記出力電圧の位相を操作するフィードバック制御手段を備え、前記診断手段は、前記要求トルクと実際のトルクとの定常的な乖離に基づき異常がある旨診断することを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、前記フィードバック制御手段は、前記要求トルクと実際のトルクとの差を入力とする積分要素を備えることを特徴とする。
上記発明では、積分要素を備えるために、少なくとも要求トルクがほとんど変化しないときには定常的な乖離が生じないため、定常的な乖離に基づく異常の有無の診断精度を向上させることができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記定常的な乖離の度合いは、前記要求トルクと実際のトルクとの差を入力とする積分要素の出力に基づき定量化されることを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、前記定常的な乖離の度合いは、前記フィードバック制御手段の備える積分要素の出力に基づき定量化されることを特徴とする。
上記発明では、フィードバック制御手段の備える積分要素に基づき定常的な乖離を定量化することができる。
第6の発明は、第3〜5のいずれか1つの発明において、前記フィードバック制御手段は、前記位相の操作可能範囲が定められたものであり、前記診断手段は、前記フィードバック制御手段によって操作される前記位相が前記操作可能範囲の境界で固定されていることに基づき前記異常がある旨診断することを特徴とする。
上記発明では、トルクの制御が不能であると、位相は操作可能範囲の境界で固定されると考えられる。上記発明では、この点に着目して診断手段を構成した。
第7の発明は、第6の発明において、前記操作可能範囲は、前記電力変換回路の入力電圧、前記電力変換回路の出力電圧のベクトルノルム、前記回転機の回転速度、前記回転機の回転方向、力行回生情報、ステータ温度、ロータ温度および変調率の少なくとも1つに応じて可変設定されることを特徴とする。
回転機の制御性を高く維持する上では、電力変換回路の出力電圧の位相がq軸を基準として増加した場合に回転機のトルクが極大となる第1の極値と、位相がq軸を基準として減少した場合に回転機のトルクが極小となる第2の極値との間の領域において位相を操作することが望まれる。一方、この領域は、上記パラメータに応じて変動する。上記発明では、この点に鑑み、操作可能範囲を可変設定することで、回転機の制御性を高く維持することができる。
第8の発明は、第3〜5のいずれか1つの発明において、前記フィードバック制御手段によって操作される前記位相がq軸を基準として増加した場合に前記回転機のトルクが極大となる第1の極値と、前記位相がq軸を基準として減少した場合に前記回転機のトルクが極小となる第2の極値との間の領域を有し、前記診断手段は、前記フィードバック制御手段によって操作される前記位相が前記領域から外れることに基づき前記異常がある旨診断することを特徴とする。
上記フィードバック制御手段は、上記領域において位相が操作されるように設計される傾向がある。上記発明では、この点に鑑み、上記領域から外れることに基づき異常である旨診断する。
第9の発明は、第8の発明において、前記領域は、前記第1の極値および前記第2の極値を境界とする領域のうちの前記回転機の運転状態に応じた最大領域であることを特徴とする。
上記発明では、異常がある旨診断するための条件を厳しくすることで、異常がある旨の診断精度を向上させることができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる異常診断処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかる異常診断処理の手順を示す流れ図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかる回転機の制御装置を車載主機としての回転機の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す。車載主機としてのモータジェネレータ10は、3相の永久磁石同期モータである。また、モータジェネレータ10は、突極性を有する回転機(突極機)である。詳しくは、モータジェネレータ10は、埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)である。
モータジェネレータ10は、インバータIVを介して高電圧バッテリ12に接続されている。インバータIVは、スイッチング素子Sup,Sunの直列接続体と、スイッチング素子Svp,Svnの直列接続体と、スイッチング素子Swp,Swnの直列接続体とを備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnとして、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnが逆並列に接続されている。
本実施形態では、モータジェネレータ10やインバータIVの状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まずモータジェネレータ10の回転角度(電気角θ)を検出する回転角度センサ14を備えている。また、モータジェネレータ10の各相を流れる電流iu,iv,iwを検出する電流センサ16を備えている。更に、インバータIVの入力電圧(電源電圧VDC)を検出する電圧センサ18を備えている。
上記各種センサの検出値は、図示しないインターフェースを介して低電圧システムを構成する制御装置20に取り込まれる。制御装置20では、これら各種センサの検出値に基づき、インバータIVを操作する操作信号を生成して出力する。ここで、インバータIVのスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnを操作する信号が、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnである。
上記制御装置20は、モータジェネレータ10のトルクを要求トルクTrに制御すべく、インバータIVを操作する。詳しくは、制御装置20は、変調率の低い領域においては、要求トルクTrに応じた指令電流となるように周知の電流フィードバック制御を行っている。図1では、制御装置20の行なう処理のうち、変調率の高い領域におけるものを記載している。以下、これについて説明する。
2相変換部22は、電流センサ16によって検出される3相の実電流iu,iv,iwを回転座標系の電流であるd軸の実電流idとq軸の実電流iqとに変換する。一方、速度算出部24は、回転角度センサ14によって検出される電気角θに基づき電気角速度ωを算出する。トルク推定器26は、実電流id,iqと、電気角速度ωとを入力として、モータジェネレータ10の推定トルクTeを算出する。この処理は、実電流id,iqおよび電気角速度ωとトルクとの関係を記憶したマップを用いて算出してもよいし、またモデル式を用いて算出してもよい。偏差算出部28は、要求トルクTrと推定トルクTeとの差を算出する。位相設定部30は、偏差算出部28の出力に基づき、推定トルクTeを要求トルクTrにフィードバック制御するための操作量として位相δを設定する。詳しくは、要求トルクTrと推定トルクTeとの差を入力とする比例要素および積分要素の出力同士の和として位相δを算出する。
一方、ノルム設定部32は、要求トルクTrと電気角速度ωとを入力として、インバータIVの出力電圧ベクトルのノルムVnを設定する。これは、例えば要求トルクTrおよび電気角速度ωとノルムVnとの関係を定めたマップ等、要求トルクTrと電気角速度ωとからノルムVnを一義的に算出する手段を備えることで行なうことができる。
そして、操作信号生成部34では、上記位相設定部30の設定する位相δと、上記ノルム設定部32の出力するノルムVnと、電源電圧VDCと、電気角θとに基づき、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを生成して出力する。
詳しくは、操作信号生成部34は、変調率毎に、電気角の1回転周期分の操作信号波形をマップデータとして記憶している。操作信号生成部34では、電源電圧VDCとノルムVnとに基づき、変調率を算出し、これに応じて、該当する操作信号波形を選択する。ここで、上記変調率の上限は、矩形波制御時の変調率である「1.27」とされている。このため、変調率が最大値「1.27」となる場合には、操作信号波形として、矩形波制御時の波形である電気角の1回転周期に高電位側のスイッチング素子Sup,Svp,Swpがオン状態とされる期間と低電位側のスイッチング素子Sun,Svn,Swnがオン状態とされる期間とが1回ずつ生じる波形(1パルス波形)が選択される。一方、変調率の下限は、上記電流フィードバック制御によって設定される指令電圧に応じた3つの線間電圧をインバータIVの入力電圧によって実現することのできる上限値である「1.15」に設定されている。
こうして操作信号波形が選択されると、操作信号生成部34では、この波形の出力タイミングを上記位相設定部30の設定する位相δに基づき設定することで、操作信号を生成する。
次に、インバータIVとモータジェネレータ10との電気経路が断線する等の異常が生じているか否かを診断する処理について説明する。
図2に、本実施形態にかかる異常の有無の診断処理の手順を示す。この処理は、制御装置20において、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、位相設定部30の積分要素の出力値δinを取得する。続くステップS12においては、出力値δinが所定範囲から外れるか否かを判断する。ここで、所定範囲は、図示されるように、q軸(δ=0)を基準として位相を増加させた際にトルクが増加して極大値となる点と上記基準から位相を減少させた際にトルクが減少して極小値となる点とを境界とする領域とする。これは、正常時においては、この範囲で制御がなされると考えられることによる。なお、上記領域は、モータジェネレータ10の運転状態によって変化するため、モータの電気角速度や、回転方向、力行回生識別情報、変調率、ノルムVn、ステータの温度、ロータの温度等に応じて上記所定範囲を可変設定することが望ましい。もっとも、所定範囲を固定してもよい。この場合、上記パラメータによって上記領域の境界が変化することに鑑み、上記領域のうちの最大領域を所定範囲としてもよい。
ステップS12において所定範囲から外れると判断される場合、ステップS14において、所定範囲から外れる時間を計時するカウンタTの計時動作を開始する。そして、ステップS16においてカウンタTが閾値Tth以上と判断される場合、ステップS18において異常がある旨診断する。これに対し、ステップS12において所定範囲内であると判断される場合、ステップS20において、カウンタTをリセットする。
なお、ステップS18,S20の処理が完了する場合や、ステップS16において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)トルクフィードバック制御の操作量としての位相δを算出するための積分要素の出力値δinに基づき、異常の有無を診断した。これにより、制御量の定常的な乖離を定量化するパラメータに基づき異常の有無を適切に診断することができる。
(2)モータジェネレータ10のトルクと位相δとが1対1の対応関係を有する領域から出力値δinが外れることに基づき、異常である旨診断した。これにより、異常がある旨の判定を適切に行なうことができる。
(3)上記領域から外れる状態が継続したことに基づき異常がある旨診断した。これにより、過渡的な運転状態に起因した位相δの過剰な操作やノイズ等の影響を除去することができることから、診断精度を向上させることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、位相設定部30において、上記所定範囲から外れることを回避するガード処理を行なう。
図3に、本実施形態にかかる異常診断処理の手順を示す。この処理は、制御装置20によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS30において、位相設定部30による位相δの算出処理を行なう。ここでは、比例要素の出力および積分要素の出力の和が所定範囲を超えないようにすべく、積分要素の出力自体にガード処理を施す。ここでの上限及び下限によって規定される領域は、上記所定範囲内となる。この上限および下限は、モータの電気角速度や、回転方向、力行回生識別情報、変調率、ノルムVn、ステータの温度、ロータの温度等に応じて可変設定されることが望ましい。続くステップS32においては、積分要素の出力値δinを取得する。そして、ステップS34においては、出力値δinがガード値となっているか否かを判断する。そして、ガード値になっている場合、ステップ36において、ガード値となった状態を計時するカウンタTの計時動作を開始する。そして、ステップS38においてカウンタTが閾値Tth以上となると判断される場合、ステップS40において異常がある旨診断する。ここで、閾値Tthは、正常時においては、出力値δinがガード値に一致する継続時間として想定しえない時間に設定される。これに対し、ステップS34においてガード値とならない場合には、ステップS42においてカウンタTをリセットする。
なお、ステップS40,S42の処理が完了する場合や、ステップS38において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)の効果に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
(4)フィードバック制御の操作量としての出力値δinがガード値で固定されていることに基づき、異常がある旨診断した。これにより、ガード処理がなされる場合であっても、異常の有無を適切に診断することができる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「フィードバック制御手段について」
フィードバック制御手段としては、要求トルクTrと推定トルクTeとの差を入力とする比例要素および積分要素の出力の和として位相δを算出するものに限らない。例えば、比例要素、積分要素および微分要素の出力の和として位相δを算出するものであってもよく、また、積分要素の出力として位相δを算出するものであってもよい。さらに、例えば2重積分要素等を備えるものであってもよい。ただし、要求トルクTrと推定トルクTeとの定常的な乖離を補償する機能を付与する上では、N(≧1)重積分要素を備えることが望ましい。
フィードバック制御手段の入力としては、トルクに限らない。例えばq軸電流であってもよい。この場合であっても、例えば表面磁石同期機等にあっては、トルクのフィードバック制御を行なうことができる。
さらに、フィードバック制御手段を備えなくてもよい。この場合であっても、トルクの開ループ制御の制御性が高いなら、要求トルクTrと実際のトルク(推定トルクTe)との乖離に基づき異常の有無を診断することができる。
「定常的な乖離の定量化手法について」
定常的な乖離の定量化手法としては、位相設定部30の積分要素の出力を用いるものに限らない。例えば、これとは別に、積分要素を備えてその出力を用いてもよい。また例えば、要求トルクTrと推定トルクTeとの差を入力とする多重積分要素の出力であってもよい。さらに、要求トルクTrと推定トルクTeとの差を入力とする1次遅れフィルタ等の出力によって定量化してもよい。
「診断手段について」
フィードバック操作量としての位相δが操作可能範囲の境界で固定されていることに基づく異常診断手法としては、積分要素の出力値δinがガード値に固定されることを検出するものに限らない。例えば、位相δ自体がガード値に固定されることを検出するものであってもよい。また、固定されることを判断するための手法としては、上記閾値Tthを、モータジェネレータ10の定常運転時の方が過渡運転時を含む場合よりも短く設定するものであってもよい。
q軸を基準として位相が増加した場合にトルクが極大となる第1の極値と位相が減少した場合にトルクが極小となる第2の極値との間の領域から位相δが外れることに基づく異常診断手法としては、積分要素の出力値δinが所定範囲から外れることを検出するものに限らない。例えば、位相δ自体が所定範囲から外れることを検出するものであってもよい。また、所定範囲から外れた状態が継続したか否かの判断手法としては、上記閾値Tthを、モータジェネレータ10の定常運転時の方が過渡運転時を含む場合よりも短く設定するものであってもよい。さらに、正常時において、位相δが所定範囲から外れることがないと考えられる場合には、外れた状態が検出されることで異常がある旨診断してもよい。
また、正常範囲としては、q軸を基準として位相が増加した場合にトルクが極大となる第1の極値と位相が減少した場合にトルクが極小となる第2の極値との間の領域に限らない。例えば、q軸の位相を基準として「±90°」の範囲としてもよい。
「ノルム設定部について」
ノルム設定部としては、要求トルクTrおよび電気角速度ωによってノルムVnを一義的に定めるものに限らない。例えば要求トルクTr,電気角速度ωおよびモータジェネレータ10の温度によってノルムVnを一義的に定めるものであってもよい。
また例えば、要求トルクTrと位相δとによってノルムVnを一義的に定めるものであってもよい。要は、要求トルクTrを開ループ制御するための操作量としてノルムVnを操作するものであればよい。
「そのほか」
・モータジェネレータ10としては、IPMSMに限らず、巻線界磁式同期機等の任意の同期機であってもよい。また、車載主機にも限らない。
・モータジェネレータ10の実際のトルクとしては、トルク推定器26によって推定されるものに限らない。例えばトルク検出手段を備えてその検出値としてもよいし、また例えばモータジェネレータ10の出力と電気角速度とに基づき算出される値としてもよい。
10…モータジェネレータ、20…制御装置、30…位相設定部、32…ノルム設定部、IV…インバータ。

Claims (4)

  1. 直流電源の正極および負極のそれぞれを回転機の端子に電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路について、その出力電圧の位相を操作することで前記回転機のトルクを制御する回転機の制御装置において、
    前記回転機に対する要求トルクと、前記回転機の電気角速度とに基づき、前記回転機の回転座標系における前記電力変換回路の出力電圧ベクトルのノルムを設定するノルム設定手段と、
    前記回転機の実際のトルクを前記要求トルクにフィードバック制御するための操作量として、前記回転座標系における前記出力電圧ベクトルの位相を設定するフィードバック制御手段と、
    前記ノルム設定手段によって設定されたノルムと、前記フィードバック制御手段によって設定された位相とに基づき前記電力変換回路を操作することで、前記実際のトルクを前記要求トルクに制御するトルク制御手段と、
    を備え、
    前記フィードバック制御手段は、上限及び下限によって規定される所定範囲から前記位相がはずれないように前記位相を設定するものであり、
    前記フィードバック制御が行われている場合における前記位相が前記所定範囲の境界で固定されていることに基づき、前記電力変換回路および前記回転機を備える制御システム異常がある旨診断する診断手段を備え
    前記所定範囲は、前記電力変換回路の入力電圧、前記出力電圧ベクトルのノルム、前記回転機の回転速度、前記回転機の回転方向、力行回生情報、ステータ温度、ロータ温度および変調率の少なくとも1つに応じて可変設定されることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 直流電源の正極および負極のそれぞれを回転機の端子に電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路について、その出力電圧の位相を操作することで前記回転機のトルクを制御する回転機の制御装置において、
    前記回転機に対する要求トルクと、前記回転機の電気角速度とに基づき、前記回転機の回転座標系における前記電力変換回路の出力電圧ベクトルのノルムを設定するノルム設定手段と、
    前記回転機の実際のトルクを前記要求トルクにフィードバック制御するための操作量として、前記回転座標系における前記出力電圧ベクトルの位相を設定するフィードバック制御手段と、
    前記ノルム設定手段によって設定されたノルムと、前記フィードバック制御手段によって設定された位相とに基づき前記電力変換回路を操作することで、前記実際のトルクを前記要求トルクに制御するトルク制御手段と、
    を備え、
    前記フィードバック制御手段によって設定される前記位相がq軸を基準として増加した場合に前記回転機のトルクが極大となる第1の極値に対応する位相と、前記位相がq軸を基準として減少した場合に前記回転機のトルクが極小となる第2の極値に対応する位相とを境界とする領域を所定範囲とし、
    前記フィードバック制御手段は、前記所定範囲において前記位相を設定するように設計されるものであり、
    前記フィードバック制御が行われている場合における前記位相が前記所定範囲から外れたことに基づき、前記電力変換回路および前記回転機を備える制御システムに異常がある旨診断する診断手段を備え、
    前記所定範囲は、前記電力変換回路の入力電圧、前記出力電圧ベクトルのノルム、前記回転機の回転速度、前記回転機の回転方向、力行回生情報、ステータ温度、ロータ温度および変調率の少なくとも1つに応じて可変設定されることを特徴とする回転機の制御装置。
  3. 前記実際のトルクは、前記回転機に流れる電流に基づき推定されたトルク、前記回転機のトルクを検出するトルク検出手段によって検出されたトルク、又は前記回転機の出力と前記回転機の電気角速度とに基づき算出されたトルクであることを特徴とする請求項1又は2記載の回転機の制御装置。
  4. 前記フィードバック制御手段によって設定される位相は、前記フィードバック制御における積分要素であって、前記実際のトルクと前記要求トルクとの差を入力とした前記積分要素の出力値を含むものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
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