JP5583243B2 - 送信装置 - Google Patents

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本発明は、符号系列により直接スペクトラム拡散を行うCDMA(Code Division Multiple Access)方式に対応した送信装置に関する。
直接拡散(DS:Direct Spread)方式のCDMA(以下、DS−CDMAと記載する)に対応した従来の通信装置は、たとえば、変調部、符号系列を乗算する乗算器、ベースバンド信号をRF信号に変換する周波数変換部および増幅器を含んだ送信機と、増幅器、RF信号をベースバンド信号に変換する周波数変換部、符号系列を乗算し、1シンボル相当積分する相関器および復調部を含んだ受信機と、により構成されていた。
上記構成の従来の通信装置の動作について説明する。送信機では、送信情報が変調部に入力され、変調部は、入力情報を変調して変調信号を生成する。変調部から出力された変調信号は、乗算器において、符号系列が乗算され、広帯域の信号に拡散変調される。そして、この拡散変調された信号は、周波数変換部でRF信号に周波数変換され、さらに増幅器で増幅された後、アンテナから対向する通信装置(受信機)に向けて送信される。一方、受信機では、対向する通信装置(送信機)からの信号をアンテナで受信し、受信信号は増幅器で増幅される。そして、この増幅された受信RF信号は、周波数変換部でベースバンド信号に周波数変換された後、相関器において符号系列が乗算され、またシンボル単位で積分する相関演算が行われ、相関値が出力される。この相関値は復調部にて復調され、送信されてきた情報が再生される。復調部は一般に、マルチパス伝送路に対応するため、RAKE合成処理によりパスダイバーシチ効果が得られるように構成されている。
横山光雄著 「スペクトル拡散通信システム」科学技術出版社(1988年)
DS−CDMA方式による広帯域伝送では、電波伝搬時にマルチパス遅延波の影響を受ける。このマルチパス遅延波の影響を低減する方法の一つに、受信側でマルチパス遅延波をRAKE合成し、パスダイバーシチ利得を得る方法があるが、マルチパス波の数が増大すると、すべてのパスを合成できなくなるとともに、RAKE合成を行う復調器の構成が複雑になるという問題がある。そこで、周波数領域でマルチパス遅延波に対して等化を行う手法(以下、周波数領域等化と呼ぶ)が検討されている。
しかしながら、周波数領域等化を行う際には、既知系列であるパイロットシンボルを用いてチャネルインパルス応答を周波数領域で推定する必要があるため、マルチパス遅延波が存在しない条件下においては周波数帯域上でフラットな振幅特性を有する必要があり、DS−CDMAに適用する場合には、符号系列およびパイロットシンボルとして相関特性のよいものを使用しなければならない、という問題があった。
また、周波数領域等化によるマルチパス遅延波対策としてシンボルブロックごとにサイクリック・プリフィックス(CPと記載する場合もある)を付加する場合、シンボルブロックの同期を実現するために、CPとシンボルブロック後部との相関処理を行い、同期タイミングを推定するが、CPおよびシンボルブロック後部もマルチパス遅延波の影響を受けているために、相関特性が劣化することになり同期タイミング推定精度が劣化する、という問題があった。
また、DS−CDMAにおいて複数のユーザを多重化して送信する(複数のユーザが同時に送信する)際には、Walsh符号などの直交符号がユーザごとに割り当てられるが、符号が基本的に2値であるため、情報を変調する変調方式に依存し、ユーザ多重時には変調信号のベクトルが同一方向で合成される可能性がある。このため、送信信号のピークファクタを大きくする必要があり、送信側の増幅器の電力効率が劣化する、という問題があった。
また、複数のユーザを多重化して送信した場合、受信側ではユーザ間の直交性を保ちつつユーザごとのチャネル推定を精度よく行うことが困難となる、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、DS−CDMA方式の通信において、周波数帯域上でフラットな振幅特性を実現する送信装置を得ることを目的とする。さらに、各ユーザに個別に符号系列を割り当てる場合でも周波数帯域上でフラットな振幅特性が得られる送信装置を得ることを目的とする。
また、複数のユーザを多重化した送受信動作において、送信ピーク電力の低減を実現する送信装置を得ることを目的とする。
また、複数のユーザを多重化した送受信動作においても、受信側でユーザ間の直交性を保ちながら、ユーザごとのチャネル推定結果を得ることが可能な通信を実現する送信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、DS−CDMA通信システムの送信側の通信装置を構成する送信装置であって、送信すべき情報に対して変調処理を行う変調手段と、前記変調手段により変調された信号に対し、拡散率単位で周期性を有する位相回転系列を用いて拡散する拡散手段と、前記拡散手段により拡散された信号に対して周波数変換をする周波数変換手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、変調手段により変調された信号に対し、拡散率単位で周期性を有する位相回転系列を用いて拡散処理をおこなうこととしたので、送信ピーク電力の低減を実現することができ、ユーザ間の直交性を保ちながら、周波数帯域上の振幅特性をフラットな特性にすることができ、受信側ではマルチパス遅延波が存在する場合でもチャネル推定を精度良く行うことができる、という効果を奏する。
図1は、本発明にかかる送信装置の実施の形態1の構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1の通信装置が送受信するフレームの構成を示す図である。 図3は、ユーザ番号によって決定される変調信号の周波数配置のイメージを示す図である。 図4は、位相回転系列C1の位相変化の例を示す図である。 図5は、位相回転系列C1の位相変化の他の例を示す図である。 図6は、位相回転系列C2に対応した変調信号の周波数軸上の振る舞いおよび周波数スペクトラムを示した図である。 図7は、位相回転系列C2の周波数スペクトラムを示す図である。 図8は、実施の形態1の受信装置の構成例を示す図である。 図9は、本発明にかかる送信装置の実施の形態2の構成例を示す図である。 図10は、実施の形態2の通信装置が送受信するフレームの構成を示す図である。 図11は、実施の形態2の受信装置の構成例を示す図である。 図12は、実施の形態2の等化器の構成例を示す図である。 図13は、実施の形態3の受信装置の構成例を示す図である。 図14は、実施の形態3の等化器の構成例を示す図である。 図15は、本発明にかかる送信装置の実施の形態4の構成例を示す図である。 図16は、実施の形態4の通信装置が送受信するフレームの構成を示す図である。 図17は、実施の形態5の送信装置の構成例を示す図である。 図18は、実施の形態5の通信装置が送受信するフレームの構成を示す図である。 図19は、実施の形態5の受信装置の構成例を示す図である。 図20は、実施の形態5の等化器の構成例を示す図である。 図21−1は、時間領域マスク処理部の動作を説明するための図である。 図21−2は、時間領域マスク処理部の動作を説明するための図である。
以下に、本発明にかかる送信装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる送信装置の実施の形態1の構成例を示す図である。本実施の形態の送信装置は、変調部10、拡散処理部20、波形整形フィルタ30、周波数変換部40および増幅器50を備え、DS−CDMA方式の通信システムにおいて、信号送信側の通信装置を構成する。また、拡散処理部20は乗算器21および22を備え、これらの乗算器21および22は、それぞれ異なる位相回転系列C1u)およびC2(θ)を入力信号に対して乗算する。各位相回転系列の詳細については後述する。
図2は、本実施の形態の通信装置が送受信するフレームの構成を示す図である。図2において、Nsymはフレームを構成するシンボルの総数、Nkは既知系列部分を構成するシンボル(既知シンボル)の数、Ndはデータ部分を構成するシンボル(データシンボル)の数、SFはDS−CDMAで使用されている拡散率である。
図1に示した送信装置の動作について説明する。対向する通信装置(受信装置)へ送信する情報系列は変調部10に入力され、変調部10は、情報系列を変調する。変調部10から出力された変調信号は拡散処理部20に入力され、拡散処理部20では、まず、乗算器21が、次式(1)で表される位相回転系列C1(φu(j))を入力信号に対して乗算する。式(1)において、uはユーザ番号であり(u=0〜N−1,N≦SF)、jはシンボルごとのチップ番号(j=0〜SF−1)である。
Figure 0005583243
図3は、ユーザ番号uによって決定される変調信号の周波数配置のイメージを示す図であり、具体的には、位相回転系列C1(φ)に対応するユーザ個別の符号(符号#0〜#N−1)を用いた場合の、変調信号の周波数軸上での周波数配置を示している。図示したように、各変調信号は、直交するように配置される。また、図4は、位相回転系列C1の位相変化の例を示す図である。
図4に示したように、上式(1)で表される位相回転系列C1は、拡散率SF単位で位相がのこぎり波状に変化する複素系列となる。この複素系列(C1)に必要なことは、拡散率SF単位でのこぎり波状となるように位相が変化する性質を有することである。そのため、例えば、シンボルブロックにおいて、図5および次式(2)で示されるような、拡散率SF単位で位相が増加しながらのこぎり波状に変化する位相回転系列であってもよい。なお、図5は、位相回転系列C1の位相変化の他の例を示す図である。また、式(2)において、uはユーザ番号(u=0〜N−1,N≦SF)、iはシンボル番号(i=0〜Nsym−1)、jはシンボルごとのチップ番号(j=0〜SF−1)である。図4や図5に示したような性質の位相回転系列を使用すると、ユーザ間で位相が直交するようになる。
Figure 0005583243
乗算器21から出力された、位相回転系列C1が乗算された後の信号は、乗算器22に入力される。乗算器22は、乗算器21からの入力信号に対して次式(3)で表される位相回転系列C2(θ)を乗算し、広帯域な信号に変換する。次式(3)において、iはシンボル番号であり(i=0〜Nsym−1)、jはシンボルごとのチップ番号(j=0〜SF−1)、mは整数である。
Figure 0005583243
ここで、位相回転系列C2の性質は、拡散処理時の占有帯域幅Bwとすると、図6の上段に示したように、1シンボルブロック間でBw/(Nsym・SF)に比例した周波数Δfにより拡散用チップ時間の間隔で一定の周波数変化量で変化していくものである。その結果、乗算器22の出力は、図6の下段に示したような周波数スペクトラムとなる。なお、図6は、位相回転系列C2に対応した変調信号の周波数軸上の振る舞いおよび周波数スペクトラムを示した図である。このようなチップ時間間隔で周波数が一定変化する性質を有する拡散系列例として、一般化すると次式(4)のように表される。次式(4)において、iはシンボル番号であり(i=0〜Nsym−1)、jはシンボルごとのチップ番号(j=0〜SF−1)、m,hは整数である。
Figure 0005583243
特に、図2に示した構成のフレーム(既知系列+データ部分)がオール“0”の場合、位相回転系列C1およびC2の符号がそれぞれ、拡散率SF単位で位相が増加しながら周期的に、のこぎり波状に変化する性質(C1の性質)、および周波数帯域Bwで変化していく性質(C2の性質)を有するため、マルチパス遅延波がない場合には、上記乗算器22の出力(拡散処理部20の出力)は、周波数スペクトルが、図7に示したようにフラットになり、周波数領域の面で、マルチパス遅延波の分離が精度よく行える。その結果、チャネル推定精度の向上が図れる。なお、図7は、位相回転系列C2の周波数スペクトラムを示す図である。
拡散処理部20で広帯域に拡散された変調信号は、波形整形フィルタ30に入力され、波形整形が行われた後、周波数変換部40において周波数変換され、増幅器50に入力される。増幅器50の出力は、アンテナを介して対向する通信装置に向けて送信される。
つづいて、上述した送信装置から送信された信号を受信する受信装置(対向する通信装置)の動作について説明する。図8は、図1に示した送信装置の通信相手先(対向する通信装置)となる受信装置(実施の形態1の受信装置)の構成例を示す図である。この受信装置は、周波数変換部60、波形整形フィルタ70、逆拡散処理部80および復調部90を備える。また、逆拡散処理部80は乗算器81および相関器82を備え、乗算器81は、入力信号に対して逆位相回転系列D2(−θ)を乗算する。また、相関器82は、逆位相回転系列D1(−φu)を用いて入力信号の相関処理を行う。なお、これらの逆位相回転系列は、送信側の通信装置(図1で示した送信装置)の拡散処理部20で乗算された各位相回転系列と逆の性質を有する位相回転系列である。
受信装置において、対向する通信装置(送信装置)からの信号はアンテナで受信され、周波数変換部60に入力され、ベースバンド信号に周波数変換される。周波数変換部60から出力されたベースバンド信号は、波形整形フィルタ70でフィルタリングされた後、逆拡散処理部80に入力される。逆拡散処理部80では、まず、乗算器81が、次式(5)で表される逆位相回転系列D2を入力信号に乗算し、位相θに相当する逆回転を与える。式(5)において、*は複素共役を示す記号である。
2=C2 * …(5)
逆拡散処理部80では、次に、相関器82が、乗算器81からの出力信号に対して逆拡散処理を行う。具体的には、次式(6)で表される逆位相回転系列D1を乗算器81からの出力信号に乗算し、位相φuに相当する逆回転を与えた後、拡散率SFに相当するチップ数分だけシンボル単位で合成する。なお、*は複素共役を示す記号である。
1=C1 * …(6)
相関器82(逆拡散処理部80)からの出力は、復調部90に入力され、フレーム中の既知系列のシンボル部分(図2参照)を用いてチャネル推定が行われ、チャネル推定結果を用いてRAKE合成が行われた後、データの判定が行われ、復調結果が得られる。
このように、本実施の形態の通信装置(送信装置,受信装置)は、拡散率単位で周期性を有する位相回転系列(C1)と周波数軸上で一定の周波数幅で変化する位相回転系列(C2)を用いて拡散処理を行い、また、これらの位相回転系列と逆の性質を有する逆位相回転系列(D1,D2)を用いて逆拡散処理を行うこととした。これにより、ユーザ間の直交性を保ちながら、周波数帯域上の振幅特性をフラットな特性にすることができ、マルチパス遅延波が存在する場合でもチャネル推定を精度良く行うことができる。
また、DS−CDMAにおいて、ユーザ識別のためにユーザごとに割り当てる符号として、シンボルブロック単位で、ユーザ間で固有の直交した位相回転を有する符号系列を用いているため、ユーザ間で信号を分離できる。さらに、拡散処理後の信号のコンステレーションが基本的に単位円周上を回転することとなり、原点を通過する頻度を抑えることができ、送信装置の増幅器において電力効率化が図れる。
実施の形態2.
本実施の形態では、周波数領域等化のために、DS−CDMAにおいてシンボルサイクリック・プリフィックス(CP)を付加して送受信を行う通信装置(送信装置,受信装置)について説明する。また、シンボルブロックの同期を実現するために、マルチパス遅延波の影響を受けたシンボルブロックと後部との相関処理によらずに、同期タイミングを推定する通信装置について説明する。
図9は、本発明にかかる送信装置の実施の形態2の構成例を示す図である。図示したように、本実施の形態の送信装置は、実施の形態1で説明した送信装置(図1参照)の拡散処理部20を拡散処理部20aに置き換えたものである。また、拡散処理部20aは、拡散処理部20に対してCP付加部23を追加したものである。その他の構成要素については実施の形態1の送信装置と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
CP付加部23は、乗算器22からの出力信号に対してシンボルサイクリック・プリフィックス(CP)を付加し、CPを付加した後の信号を波形整形フィルタ30に対して出力する。
図10は、実施の形態2の通信装置が送受信するフレームの構成を示す図である。本実施の形態の送信装置では、図10に示したように、M個(Mは1以上の任意の整数)のチャネル推定用のスロットおよびL個(Lは1以上の任意の整数)のデータ用スロットからなる構成のフレームを送信する。このフレームに含まれるチャネル推定用スロットおよびデータ用スロットはともに、Nsym+Ncpシンボルからなるシンボルブロックで構成されている。ここで、NcpはCP部分のシンボル数、SFはDS−CDMAにおける拡散率、Nsymは周波数領域変換対象部分のシンボル数、Ndはデータシンボル数、Nkは既知系列部分のシンボル数である。図10に示したように、Nk≧NcpのときにCP部分のシンボルも完全に既知シンボルとすることができる。その際にパイロットシンボルの末尾部分と既知系列部分が全く同じになるようにしておけば、受信側では、予め用意しておいたCP部分の系列を用いて相関処理を行うことができる。この結果、マルチパス遅延波の影響を受けずに同期タイミングの推定を行うことができる。さらに、パイロットシンボル部分の系列は実施の形態1でも示したように、オール“0”のパターン(無変調相当)としておけば、位相回転系列C1,C2の2つの位相回転系列の性質により、パイロットシンボルを拡散処理した場合でも、周波数帯域上の振幅特性をフラットな特性にでき、マルチパス遅延波が存在する場合でもチャネル推定を高精度に行うことができる。
実施の形態1の送信装置と異なる動作を行う拡散処理部20aについて説明する。拡散処理部20aでは、乗算器22の出力がCP付加部23に入力され、CP付加部23は、図10に示したように、スロットの末尾部分をコピーし、スロットの先頭部分にCPとして付加される。CPが付加された信号は、後段の波形整形フィルタ30に対して出力される。
つづいて、本実施の形態の送信装置(図9参照)から送信された信号を受信する受信装置の動作について説明する。図11は、実施の形態2の受信装置の構成例を示す図である。この受信装置は、実施の形態1で説明した受信装置(図8参照)の逆拡散処理部80を逆拡散処理部80aに置き換えたものである。また、逆拡散処理部80aは、逆拡散処理部80に対してCP除去部83および等化器84を追加したものである。その他の構成要素については実施の形態1の受信装置と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
逆拡散処理部80aにおいて、CP除去部83は、波形整形フィルタ70の出力信号を受け取り、スロットまたはシンボルブロックごとに、各スロットに付加されているCPを除去する。等化器84は、CP除去部83でCPが除去された後の信号を等化する。
図12は、等化器84の構成例を示す図である。図示したように、等化器84は、ナイキスト点を抽出するナイキスト点抽出部841と、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換するFFT部842および847と、チャネル推定結果に基づきマルチパス遅延波による歪みを補償する補償部843と、周波数領域の信号を時間領域の信号に変換するIFFT部844と、1スロット分のパイロット系列に対して、逆位相回転系列D2を乗算する乗算器845と、乗算器845からの出力信号に対して逆位相回転系列D1を乗算する乗算器846と、FFT部842からの出力信号とFFT部847からの出力信号とを乗算する乗算器848を備える。なお、乗算器845および846とFFT部847は、1スロット分の逆拡散のための符号系列を周波数領域で生成する逆位相回転系列生成部849を構成している。
実施の形態1の受信装置と異なる動作を行う逆拡散処理部80aについて説明する。逆拡散処理部80aでは、波形整形フィルタ70からの出力信号をCP除去部83が受け取り、CPを除去した後、等化器84へ入力する(図11,図12参照)。等化器84ではまず、ナイキスト点抽出部841が、CP除去後の信号(CP除去部83の出力信号)からナイキスト点サンプルを抽出する。ナイキスト点抽出部841の出力は、FFT部842に入力され、FFT部842は、入力信号(ナイキスト点サンプル信号)を時間領域のサンプルから周波数領域のサンプルに変換し、得られた信号(周波数領域に変換後の信号)を補償部843および乗算器848に対して出力する。
一方、逆位相回転系列生成部849では、逆拡散ための符号系列を周波数領域で生成する。具体的には、まず、サンプル数がNsym×SFのパイロット系列(例えばオール“0”パターン)が乗算器845に入力され、逆位相回転系列D2=C2 *(C2は送信装置の乗算器22で乗算される位相回転系列、*は複素共役を表す)を用いて位相θに相当する逆回転処理が行われる。さらに、乗算器845の出力は、乗算器846に入力され、逆位相回転系列D1=C1 *(C1は送信装置の乗算器21で乗算される位相回転系列、*は複素共役を表す)が乗算されることで、CP部分を除いた1スロット分(Nsym×SFサンプル)の逆拡散用の逆位相回転系列が生成される。またさらに、乗算器846の出力は、FFT部847に入力され、時間領域から周波数領域に変換される。
乗算器848(チャネル推定手段に相当)では、FFT部842からの入力のうちのチャネル推定用スロットのNsym×SFサンプルに対し、逆位相回転系列生成部849(FFT部847)から出力された周波数領域の逆位相回転系列を乗算して周波数領域でのチャネル推定値H(i)(i=0〜Nsym・SF−1)を算出する。このチャネル推定値H(i)は補償部843に入力され、補償部843は、FFT部842からの入力信号を周波数領域で補償する。この補償部843が行う周波数領域での補償方法では、例えば、次式(7)で表されるMMSE(最小二乗誤差)規範に従った周波数領域上の補償量W(i)により、データ用スロットに対してマルチパス遅延波による歪みの補償処理を行う。なお、式(7)において、γは信号電力対雑音電力の比を表し、*は複素共役を示す記号である。
Figure 0005583243
補償部843の出力は、IFFT部844に入力され、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換された後、後段の乗算器81へ出力される(図11参照)。乗算器81および相関器82の動作は、実施の形態1で説明したとおりである。
相関器82(逆拡散処理部80a)の出力は復調部90に入力され、復調部90は、フレーム中の既知系列のシンボル部分を用いて、時間領域での周波数偏差の推定およびチャネル推定を行い、周波数偏差推定結果およびチャネル推定結果に基づき、入力された信号の補償を行い、さらにデータの判定を行って復調結果を得る。
このように、本実施の形態の通信装置(送信装置,受信装置)は、拡散率単位で周期性を有する位相回転系列(C1)と周波数軸上で一定の周波数幅で変化する位相回転系列(C2)を用いて拡散処理を行い、また、これらの位相回転系列と逆の性質を有する逆位相回転系列(D1,D2)を用いて逆拡散処理を行うこととした。また、CPを付加したフレームの送受信を行うこととし、また、スロット(シンボルブロック)の末尾を既知系列とすることで、CP部分についても既知系列とすることとした。これにより、実施の形態1で得られる効果に加え、マルチパス遅延波の影響を受けていないCPに相当する部分の既知系列と受信されたCP部分の信号との相関によりスロット(シンボルクロック)同期を高精度に行うことができる。また、スロット中の末尾にある既知系列のシンボル部分を用いて、時間領域での周波数偏差の推定、チャネル推定を行い、これらの推定結果を用いて入力信号を補償することにより、良好な復調結果を得ることができる。
実施の形態3.
本実施の形態では、全体的な動作は実施の形態2の通信装置と同様であるが、受信側の通信装置の構成が一部異なる通信装置について説明する。すなわち、受信装置の構成が実施の形態2と異なる。本実施の形態では実施の形態2と異なる部分である受信装置について説明する。
図13は、実施の形態3の受信装置の構成例を示す図である。この受信装置は、実施の形態2で説明した受信装置(図11参照)の逆拡散処理部80aを逆拡散処理部80bに置き換えた構成をとる。また、逆拡散処理部80bは、逆拡散処理部80aの乗算器81および相関器82に代えて合成部85を備え、さらに、等化器84を等化器84bに置き換えたものである。等化器84bは、周波数領域で等化処理を行うとともに逆位相回転系列D2(−θ)と逆位相回転系列D1(−φu)の乗算を周波数領域で行う。合成部85は、拡散率SFに基づきシンボル単位で合成を行う。なお、その他の構成要素については実施の形2の受信装置と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
図14は、等化器84bの構成例を示す図である。図示したように、等化器84bは、実施の形態2で説明した等化器84(図12参照)の逆位相回転系列生成部849を逆位相回転系列生成部849bに置き換え、さらに、乗算器850を追加したものである。ここでは、等化器84と異なる部分について説明を行う。
逆位相回転系列生成部849bは、1スロット分の逆拡散ための符号系列(逆位相回転系列F(D1・D2))を周波数領域で生成する。乗算器850は、補償部843からの出力に対し、逆位相回転系列生成部849bで生成された逆位相回転系列F(D1・D2)を周波数領域で乗算する。以下、等化器84bの詳細動作について説明する。
等化器84bにおいて、逆位相回転系列生成部849bは、1スロット分のパイロット系列(オール“0”パターン相当)に対して逆位相回転系列D1=C1 *(C1は送信装置の乗算器21で乗算される位相回転系列、*は複素共役を表す)とD2=C2 *(C2は送信装置の乗算器22で乗算される位相回転系列、*は複素共役を表す)を乗算し、時間領域から周波数領域に変換して、周波数領域で逆位相回転処理を行った、逆位相回転系列(F(D1・D2),系列長:Nsym×SF)を予め生成し、保存しておく。また、この逆位相回転系列F(D1・D2)を必要に応じて乗算器848および850に対して出力する。
乗算器850は、補償部843からの入力信号に対し、逆位相回転系列849bから出力された逆位相回転系列F(D1・D2)を1スロット分乗算して、拡散の際に使用された符号系列が除去された1スロット分のサンプルデータ(Nsym×SF)を抽出する。このサンプルデータはIFFT部844で時間領域の信号に変換された後、合成部85(図13参照)へ入力される。
このように、本実施の形態の受信装置では、予め、逆拡散処理で使用する位相回転系列を周波数領域で準備しておくこととした。これにより、位相回転系列を算出するためのFFT処理が不要になるとともに、相関器を拡散率SF単位で合成する合成器に変更できるため、回路の構成を簡単化できる。
実施の形態4.
本実施の形態では、実施の形態2および3と同様に、CPを付加して送受信を行う通信装置(送信装置,受信装置)について説明するが、特に下りリンクを想定した、ユーザ(コード)多重機能を実現する通信装置(送信装置)について説明する。
図15は、本発明にかかる送信装置の実施の形態4の構成例を示す図である。図示したように、本実施の形態の送信装置は、変調部10−1〜10−N、拡散処理部20a−1〜20a−N、チャネル推定用スロット生成部24、チャネル推定用スロット付加部25、加算器26、波形整形フィルタ30、周波数変換部40および増幅器50を備える。拡散処理部20a−1〜20a−Nは同じ構成であり、乗算器21,22およびCP付加部23をそれぞれ含む。また、チャネル推定用スロット生成部24は、乗算器22およびCP付加部23を含み、これらは、拡散処理部20a−1〜20a−Nに含まれている乗算器22およびCP付加部23と同じ処理を行う。
なお、変調部10−1〜10−Nは実施の形態1で説明した送信装置の変調部10と同じ動作を行い、拡散処理部20a−1〜20a−Nは実施の形態2で説明した送信装置の拡散処理部20aと同じ動作を行う。波形整形フィルタ30、周波数変換部40および増幅器50も実施の形態1で説明した送信装置の波形整形フィルタ30、周波数変換部40および増幅器50とそれぞれ同じ動作を行う。本実施の形態では、実施の形態1または2で既に説明した構成要素の動作については説明を省略する。すなわち、チャネル推定用スロット生成部24、チャネル推定用スロット付加部25および加算器26の動作についてのみ説明を行う。
図16は、実施の形態4の通信装置が送受信するフレームの構成を示す図である。このフレームは、各ユーザ(コード)共通のM個(Mは1以上の任意の整数)のチャネル推定用のスロット及びL個(Lは1以上の任意の整数)のデータ用スロットから構成され、データ用スロットはN個多重されている。また、チャネル推定用スロットおよびデータ用スロットはともに、Nsym+Ncpシンボルからなるシンボルブロックで構成されており、実施の形態2の送信装置から送信されるスロット(図10参照)と同じ構成となっている。
本実施の形態の送信装置において、各変調部(変調部10−1〜10−N)およびこれらの後段に配置された各拡散処理部(拡散処理部20a−1〜20a−N)は、実施の形態1で説明した送信装置の変調部10および拡散処理部20と同様の処理を入力信号に対して実行する。具体的には、各変調部は、入力された情報系列#u(uはユーザ番号であり、u=0〜N−1,N≦SF)を変調し、各拡散処理部では、前段の変調部からの入力信号に対し、位相回転系列C1(φu)および位相回転系列C2(θ)を順に乗算した後、CPを付加する。
各拡散処理部からの出力信号は加算器26に入力され、加算器26は、各拡散処理部から入力されたNユーザ(コード)分の拡散信号を加算する。
チャネル推定用スロット生成部24にはパイロット部分がオール0(無変調相当)のパイロット系列が入力され、チャネル推定用スロット生成部24では、乗算器22が入力信号に対してC2(θ)を乗算した後、CP付加部23がCPを付加することによりチャネル推定用スロットを生成する。この動作は、拡散処理部20a−1〜20a−Nにおける動作から位相回転系列C1(φu)を乗算する処理(乗算器21で実行する処理)を除いたものである。チャネル推定用スロット生成部24の出力は、位相回転系列C2(θ)が周波数帯域Bwで変化していく性質を有しており、マルチパス遅延波がない場合には、周波数スペクトルをフラットにすることができる。この結果、周波数領域でチャネル推定を行う際には、マルチパス遅延波の分離を精度よく行うことができ、チャネル推定精度の向上が図れる。ここで、位相回転系列C1(φu)を乗算しないということは、ユーザ番号u=0としたときのC1(φu)を乗算した場合と等しい処理である。
チャネル推定用スロット生成部24からの出力(チャネル推定用スロット)は、加算部26の出力とともに、チャネル推定用スロット付加部25に入力され、チャネル推定用スロット付加部25は、加算器26から受け取ったデータ用スロットとチャネル推定用スロット生成部24から受け取ったチャネル推定用スロットを用いて、L個のデータ用スロットの前段にM個のチャネル推定用スロットが付加されたフレーム(図16参照)を生成する。Nユーザ(コード)分のデータ用スロットを多重する場合には、チャネル推定用スロットの電力をN個分相当の電力まで大きくすることにより、チャネル推定精度を改善できる効果がある。
チャネル推定用スロット付加部25の出力は波形整形フィルタ30へ入力され、その後、周波数変換部40および増幅器50を経由し、アンテナから送信される。
このように、本実施の形態の送信装置では、下り送信側において、拡散率単位で周期性を有する位相回転系列と周波数軸上で一定の周波数幅で変化する位相回転系列とを用いて拡散処理を行うこととした。これにより、ユーザ間の直交性を保ちつつ多重化することが可能となる。
また、チャネル推定用スロットの振幅特性を周波数帯域上でフラットな特性にすることができ、多重化したユーザ数分、チャネル推定用スロットの電力を大きくすることで、マルチパス遅延波が存在する伝送路の影響を受ける場合でもチャネル推定を高精度に行うことができる。
実施の形態5.
本実施の形態では、実施の形態2〜4と同様に、CPを付加して送受信を行う通信装置(送信装置,受信装置)について説明するが、特に上りリンクを想定した、ユーザ(コード)多重機能を実現する通信装置(送信装置)について説明する。
なお、本実施の形態の通信装置における送受信動作は、実施の形態2で説明した通信装置と基本的に同じであるが、基地局と複数の端末からなる通信システムの上り受信を想定しており、基地局(受信側)と端末(送信側)の距離差に応じて、各端末からの送信タイミングが異なる場合の送受信動作(送/受信装置の構成,フレーム構成)についてのみ説明を行う。すなわち、本実施の形態では、図17に示したように、各ユーザ(端末)で上り送信を行うことを想定しているが、ユーザ(端末)間では、端末の位置が異なるため、端末と基地局との距離の差により、基地局側(受信側)では各受信タイミングが微妙にずれていることを前提とする。図17は、実施の形態5の通信システムにおいて送信側となる端末(送信装置)の構成例を示す図である。図17に示した各端末(送信装置)の構成および動作は、実施の形態2で説明した送信装置(図9参照)と同一である。ただし、各送信装置の拡散処理部20aでは、ユーザ識別のため、それぞれ異なる位相回転系列C1(φu(j))を使用する。uはユーザ番号(u=0〜N−1,N≦SF)であり、jはシンボルごとのチップ番号(j=0〜SF−1)である。
図18は、実施の形態5の通信装置が送受信するフレームの構成を示す図であり、このフレームは、M個(Mは1以上の任意の整数)のチャネル推定用スロットとおよびL個(Lは1以上の任意の整数)のデータ用スロットから構成される。また、図示したように、フレームに含まれるチャネル推定用スロットおよびデータ用スロットはともに、Nsym+2・Ncpシンボルからなるシンボルブロックで構成されている。ここで、NcpはCP部分のシンボル数、SFはDS−CDMAにおける拡散率、Nsymは周波数領域変換対象部分のシンボル数、Ndはデータシンボル数、Nkは既知系列部分のシンボル数である。図18に示したように、Nk≧NcpのときにCP部分のシンボルも完全に既知シンボルとすることができる。その際にパイロットシンボルの先頭/末尾部分と既知系列部分が全く同じになるようにしておけば、受信側では、予め用意しておいたCP部分の系列を用いて相関処理を行うことができる。この結果、マルチパス遅延波の影響を受けずに同期タイミングの推定を行うことができる。さらに、パイロットシンボル部分の系列は実施の形態1でも示したように、オール“0”のパターン(無変調相当)としておけば、位相回転系列C1,C2の2つの位相回転系列の性質により、パイロットシンボルを拡散処理した場合でも、周波数帯域上の振幅特性をフラットな特性にでき、マルチパス遅延波が存在する場合でもチャネル推定を高精度に行うことができる。なお、CP部分を各スロットの先頭および末尾の部分に配置しているのは、各ユーザ(端末)で上り送信を行うことを想定しており、ユーザ(端末)間では、端末の位置が異なるため、基地局との距離差が異なることにより、基地局受信側では受信タイミングが前後に微妙なずれを生じた際に、CP部分で吸収することで、ユーザ間の直交を維持するためである。
図19は、実施の形態5の受信側の通信装置(受信装置)の構成例を示す図である。図示したように、本実施の形態の受信装置は、周波数変換部60、波形整形フィルタ70、CP除去部83、逆拡散処理部80d−1〜80d−Nおよび復調部90−1〜90−Nを備える。周波数変換部60および波形整形フィルタ70は、実施の形態2で説明した受信装置(図11参照)が備えていた周波数変換部60および波形整形フィルタ70と同じものである。逆拡散処理部80d−1〜80d−Nは同じ構成であり、乗算器81、相関器82および等化器84dをそれぞれ含む。なお、各逆拡散処理部の乗算器81および相関器82は、実施の形態2で説明した受信装置が備えていた乗算器81および相関器82と同じ処理を行う。ただし、各相関器82では、それぞれ異なる逆位相回転系列を使用する。また、上記CP除去部83は、実施の形態2で説明した受信装置が備えていたCP除去部83と同じものである。復調部90−1〜90−Nは、実施の形態2で説明した受信装置が備えていた復調部90と同じ処理を行う。
図20は、各逆拡散処理部の等化器84dの構成例を示す図である。図示したように、等化器84dは、実施の形態2で説明した等化器84(図12参照)の逆位相回転系列生成部849を逆位相回転系列生成部849bに置き換え、さらに、IFFT部851、時間領域マスク処理部852およびFFT部853を追加したものである。なお、逆位相回転系列生成部849bは、実施の形態3で説明した等化器84b(図14参照)が備えていた逆位相回転系列生成部849bと同じものである。ここでは、実施の形態2または3で説明した等化器84または84bと異なる部分について説明を行う。なお、IFFT部851、時間領域マスク処理部852およびFFT部853がチャネル推定結果抽出手段を構成する。
一例として、0番目のユーザ(u=0)に対する等化器84dの動作を説明する。等化器84dのIFFT部851は、乗算部848からの信号を受け取ると、それを時間領域の信号に変換する。IFFT部851からの出力である時間領域のチャネル推定結果は、時間領域マスク処理部852へ入力される。
ここで、時間領域マスク処理部852に入力されたチャネル推定結果(ユーザ番号:#0)は、マルチパス遅延波の影響を受けた状態であり、たとえば、図21−1に示したような時間波形となっている。図21−1において、時間領域のサンプルは0〜Nsym・SF−1で表現され、逆位相回転系列D1・D2の巡回性の性質により、D1(φu)の位相回転量によって、拡散率SF個分のチャネル推定結果が同時に見えるものとなる。この例での乗算器848は、ユーザ番号#0に対する逆位相回転系列(F(D1・D2)、系列長:Nsym×SF)の乗算処理を行っているため、対象となる0番目のユーザのチャネル推定結果は0〜Nsymに出てくる。これ以外の時間領域(Nsym〜Nsym・SF)に出てくるチャネル推定結果は、ユーザ#0以外のチャネル推定結果となる。このため、他のユーザ#1〜N(≦SF)のチャネル推定結果は、ユーザ#0での等化(補償)処理には不要であるため、マスクする必要がある。そこで、時間領域マスク処理部852は、入力されたチャネル推定結果のうち、対象ユーザ(ユーザ#0)以外のチャネル推定結果に対してマスク処理を行い、図21−2に示したように、ユーザ#0のチャネル推定結果を抽出し、FFT部853へ出力する。FFT部853は、入力された信号を周波数領域の信号に変換し、補償部843へ出力する。
なお、一例として0番目のユーザに対する動作を説明したが、0番目以外のユーザに対する等化器84dの動作も同様である。
復調部90−1〜90−Nでは、前段の相関器82からの入力があると、フレーム中の先頭と末尾にある既知系列のシンボル部分を用いて、時間領域での周波数偏差の推定およびチャネル推定を行い、得られた各推定結果に基づき、入力された信号の補償およびデータの判定を行い、復調結果を得る。
このように、本実施の形態の通信装置(送信装置,受信装置)は、拡散率単位で周期性を有する位相回転系列(C1)と周波数軸上で一定の周波数幅で変化する位相回転系列(C2)を用いて拡散処理を行い、また、これらの位相回転系列と逆の性質を有する逆位相回転系列(D1,D2)を用いて逆拡散処理を行うこととした。さらに、先頭および末尾にCPを付加したフレームの送受信を行うこととし、また、スロット(シンボルブロック)の先頭および末尾を既知系列とすることで、各CP部分についても既知系列とすることとした。これにより、ユーザ間の直交性を保ちながら、ユーザごとのチャネル推定結果を時間領域上で分離できるため、マルチパス遅延波が存在する場合でもユーザごとのチャネル推定を行うことができる。また、マルチパス遅延波の影響を受けていないCPに相当する部分の既知系列と受信されたCP部分の信号との相関によりスロット(シンボルクロック)同期を高精度に行うことができる。さらに、スロットの前後にある既知系列を使用して、時間領域での周波数偏差の推定、チャネル推定を行い、これらの推定結果を用いて入力信号の補償を行うことにより、良好な復調結果を得ることができる。
また、拡散処理後の信号のコンステレーションが基本的に単位円周上を回転することとなり、原点を通過する頻度を抑えることができ、送信装置の増幅器において電力効率化が図れる。
以上のように、本発明にかかる送信装置は、DS−CDMA方式の通信システムに有用であり、特に、ユーザ間の直交性を保ちながら、周波数帯域上の振幅特性をフラットにした通信の実現に適している。
10,10−1〜10−N 変調部、20,20a,20a−1〜20a−N 拡散処理部、21,22,81,845,846,848,850 乗算器、23 CP付加部、24 チャネル推定用スロット生成部、25 チャネル推定用スロット付加部、26 加算器、30,70 波形整形フィルタ、40,60 周波数変換部、50 増幅器、80,80a,80b,80d−1〜80d−N 逆拡散処理部、82 相関器、83 CP除去部、84,84b,84d 等化器、85 合成部、841 ナイキスト点抽出部、842,847,853 FFT部、843 補償部、844,851 IFFT部、849,849b 逆位相回転系列生成部、852 時間領域マスク処理部、90,90−1〜90−N 復調部。

Claims (3)

  1. DS−CDMA通信システムの送信側の通信装置を構成する送信装置であって、
    送信すべき情報に対して変調処理を行う変調手段と、
    前記変調手段により変調された信号に対し、拡散率単位で位相がのこぎり波状に変化する位相回転系列を用いて拡散する拡散手段と、
    前記拡散手段により拡散された信号に対して周波数変換をする周波数変換手段と、
    を備えたことを特徴とする送信装置。
  2. DS−CDMA通信システムの送信側の通信装置を構成する送信装置であって、
    送信すべき情報に対して変調処理を行う変調手段と、
    前記変調手段により変調された信号に対し、拡散率単位で周期性を有する位相回転系列を用いて拡散させる第1の拡散手段と、
    前記第1の拡散手段により拡散された信号に対し、周波数軸上で周波数変化る位相回転系列を用いて拡散させる第2の拡散手段と、
    前記第2の拡散手段により拡散された信号に対して周波数変換をする周波数変換手段と、
    を備えたことを特徴とする送信装置。
  3. 前記第1の拡散手段が使用する位相回転系列は、拡散率単位で位相がのこぎり波状に変化することを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
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