JP5581905B2 - 固体物質試料の極表面弾性率の測定方法及びそれを用いた樹脂表面の対膜接着性評価方法 - Google Patents

固体物質試料の極表面弾性率の測定方法及びそれを用いた樹脂表面の対膜接着性評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂フィルム等の固体物質試料の極表面の弾性率測定方法に関する。より具体的には、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope 以下AFMということがある)で新規な手法を用いた固体物質試料の極表面の弾性率測定方法に関する。また、本発明の固体物質試料の極表面の弾性率測定方法を利用したポリイミド樹脂表面の対膜接着性評価方法に関する。
現代社会を支える各種機器に用いられる材料には異物質同士の接着、接合及び結合が重要なものが多く、極表面の物性評価が材料開発において、重要な指標となっている。例えば、電子機器の小型化で多用されているCOF(Chip on film)に用いられるフレキシブル配線基板は、基材の樹脂フィルムの表面に銅の膜を形成した銅張積層基板(FCCL:FlexibleCopper Clad Laminates)材料を用いる。また、基材の樹脂フィルムの表面に光学特性を示す膜を直接成膜したものは光学フィルターとしてカメラ等に多用されている。このような、FCCLや光学フィルターは、基材と各種膜との接着、接合及び結合が重要であり、これには樹脂フィルムの表面状態が関与している。
表面状態の一評価手法として弾性率がある。固体物質の極表面の弾性率測定としては、特許文献1に挙げられるナノインデンターによる評価が一般的に行われている。
また、表面の評価装置としてAFMが知られている。特許文献2によれば、AFMは生体高分子やファインセラミックの破断面等の表面の凹凸情報だけでなく、電気的及び磁気的情報も得られる。
特開2005−300268号公報 特開平07−134023号公報
J.S.Villarrubia,J.Res.Natl.Inst.Stand.Technol.102,425(1997)
特許文献1のナノインデンターが測定している弾性率は、評価試料の表面から数十nmよりも内側の弾性率を測定しており、極表面の弾性率ではない。なお、試料表面においては弾性変形的な振る舞いをする場合のみならず、塑性変形する場合もあるために、極表面でこれらの挙動を区別して弾性率のみを測定することは容易ではない。
また、特許文献2のようなAFMにおいても、塑性変形する固体物質の極表面の弾性率のみを測定する技術については開示されていない。
本発明の課題は、弾性変形と塑性変形とが共存するような固体物質において、極表面の弾性率の評価方法を提供する事にある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、AFMで固体物質の表面を探針で押し込む際に、探針のばね定数と測定時の探針の反り量を調整して、塑性変形させずに弾性変形領域で変形させることにより、塑性変形する固体物質でも極表面の弾性率を測定できることを確認し、本発明を完成するに至った。
また、上述のFCCL等では、この方法によって測定された樹脂基材の極表面の弾性率が、銅等の金属との接着強度と関係することを見出し、別の本発明を完成するに至った。
上記課題を解決するための本発明の方法は、AFMを用いて固体物質の表面を探針で押し込み、僅かに変形させることによって表面0.1nmから10nmの極表面の弾性率を求めることを特徴とするものである。
具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 原子間力顕微鏡を用いた固体物質試料の極表面の弾性率の測定方法であって、
前記原子間力顕微鏡の探針を、前記固体物質試料に塑性変形を与えることなく弾性変形を与える範囲内の前記固体物質試料の変位量である弾性変位量で接触させることを特徴とする固体物質試料の極表面弾性率の測定方法。
(2) 前記探針が前記固体物質試料へ押し込まれる際の探針に負荷される押込荷重と、その際の前記固体物質試料の変位量である押込変位量と、の関係を測定する押込工程と、
前記固体物質試料へ押し込まれた探針が荷重を弱めて前記固体物質試料から離脱する際の離脱荷重と、その際の前記固体物質試料の変位量である離脱変位量と、の関係を測定する離脱工程と、
前記押込工程と前記離脱工程とを対比して前記弾性変位量を決定することを特徴とする(1)に記載の固体物質試料の極表面弾性率の測定方法。
(3) 前記弾性変位量が10nm以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の固体物質試料の極表面弾性率の測定方法。
(4) 前記探針のカンチレバーの反り量が3nm以下であることを特徴とする(1)から(3)いずれかに記載の固体物質試料の極表面弾性率の測定方法。
(5) 前記探針がダイヤモンドプローブであることを特徴とする(4)に記載の固体物質試料の極表面弾性率の測定方法。
(6) 前記固体物質試料が、樹脂フィルムであることを特徴とする(1)から(5)いずれかに記載の固体物質試料の極表面弾性率の測定方法。
(7) 樹脂フィルムと金属との接着強度を評価する方法であって、
(1)から(6)いずれかに記載の固体物質の極表面の弾性率測定方法を用いて、前記樹脂フィルムの前記極表面弾性率を測定し、この測定値と前記接着強度との関係をあらかじめ測定することによって、前記極表面弾性率の値によって前記樹脂フィルムの対膜接着性を評価する方法。
本発明によれば、これまで困難だった塑性変形する固体物質の極表面の弾性率を評価することが可能となる。これにより、例えばFCCLの基材と金属膜の密着性の向上させるために、極表面が特定の弾性率の基材を選択することが可能となり、基材を選択することで製品の特性向上や工程の歩留まり改善が可能となるので工業的利用価値は極めて高い。
本発明のAFMのフォースディスタンスカーブを示す図である。 本発明の評価試料の変位量と荷重の相関(塑性変形が生じない場合)を示す図である。 本発明の評価試料の極表面の弾性率の分布(塑性変形が生じない場合)を示す図である。 本発明の評価試料の変位量と荷重の相関(塑性変形が生じる場合)を示す図である。 本発明の評価試料の極表面の弾性率の分布(塑性変形が生じる場合)を示す図である。 比較例における評価試料の変位量と荷重の相関を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
AFMは試料表面と探針の間に作用する力により探針を保持するカンチレバーに誘起される変位を用いて、表面形状を評価する顕微鏡である。具体的には、AFMは、先端に鋭い探針を有するカンチレバーと試料との間に働く相互作用力を検出している。カンチレバーは、探針が試料に接触することで反る。カンチレバーの反り量は、フックの法則から、評価試料へ掛かる荷重となる。AFMはカンチレバーの反り量を検出する光学的手段と、探針が押し込まれる方向での評価試料とカンチレバーの相対的距離関係を検出するピエゾ素子を備えており、ピエゾ素子が検出する信号を評価試料の変位量に換算する。反り量を検出する光学手段は、カンチレバーにレーザー光を照射し、カンチレバーの反りにより変化するレーザーの反射角を反射したレーザー光の検出位置の変化で検出する。評価試料の変位量は、使用する装置毎に異なるが、固定された探針に対し評価試料をピエゾ素子で動かす方式でも試料の変位量を知ることができるし、評価試料を固定し、カンチレバーの動きをピエゾ素子で制御する方式でも知ることができる。
AFMの相互作用力の検出方法としては、カンチレバー先端の探針を試料表面に接触させ、その変位を直接検出する手法(Contact−mode AFM)と、カンチレバーを共振周波数近傍で振動させ、その振動特性の変化を検出する手法(Dynamic−mode AFM)に大別される。
AFMはその測定原理から、Contact−mode AFMだけでなくDynamic−mode AFMであったとしても探針が試料に接触するため、やわらかい試料では試料を変形させてしまい、正しい表面形状が得られないという欠点があった。
しかし、本発明の弾性率測定方法はこの変形してしまうという欠点を逆に利用した手法である。探針を評価試料が塑性変形せずに弾性変形する試料の変位量(弾性変位量)の範囲で押し込み、試料の変形量から弾性率を求めることで、表面形状ではなく極表面の弾性率という物性も得るという新しい手法である。さらに、評価試料に押し込まれた探針を荷重を弱めながら評価試料から離脱させる際の評価試料の変位量(離脱変位量)を知り、探針を評価試料へ押し込むことで、評価試料が弾性変形したか塑性変形したかを知ることもできる。
すなわち、本発明の固体物質試料の弾性率測定方法は、探針を評価試料へ弾性変形する範囲で押し込み、カンチレバーの反り量から算出される荷重(押込荷重)と、ピエゾ素子が検出する評価試料の変位量(押込変位量)と探針の先端の曲率半径から弾性率を測定するのである。
本発明の固体物質試料の弾性率測定方法は、探針を評価試料へ弾性変形する範囲で押し込むのは、評価試料の極表面の弾性率を知ることができるからである。一方、探針を評価試料へ塑性変形する範囲まで押し込めば、試料の内部の弾性率も測定することとなり、極表層の弾性率を正確に把握することができなくなるからである。すなわち、表面からどこまでの範囲までが弾性変形であり、どの深さからが塑性変形となるかをAFMで区別することが本発明の新規な点の一つである。
[フォースディスタンスカーブの測定]
AFMは高さ方向の凹凸情報を検出して表面形状を測定するだけでなく、x軸にピエゾ素子変位量、y軸にカンチレバーの反り量をプロットしたフォースディスタンスカーブという情報も測定することができる。このフォースディスタンスカーブからカンチレバーにかかる力を求めることができる。
フォースディスタンスカーブを求めるには以下の手順で行う。まず、カンチレバーよりも弾性変形しにくい標準試料をAFMにセットしてカンチレバーのキャリブレーションを行う。前記標準試料にカンチレバーを押し付けてカンチレバーを反らせ、カンチレバーの反り量と、ピエゾ素子の変位量の関係を測定する。
次に、評価試料をAFMにセットし、標準試料のキャリブレーションと同様に押し付け、評価試料のフォースディスタンスカーブを測定する。このAFMによる弾性率測定は通常のContact−modeが測定できる装置であれば評価可能であるが、弾性率のような力学的物性は測定のばらつきが大きいため、1点ではなく多点で評価することが望ましい。特に、評価試料の表面の凹凸情報と多点でのフォースディスタンスカーブを同時に測定できることが望ましい。そのような装置としては、例えばVeeco Instruments社製の走査型プローブ顕微鏡NanoscopeやDimension等があり、同測定装置のForce Volumeモードを用いれば、評価試料の表面の凹凸情報と多点でのフォースディスタンスカーブを同時に測定できる。得られた多点での弾性率は、統計的解析を行うことで、試料の弾性率を知ることができる。なお、Veeco Instruments社製の走査型プローブ顕微鏡Nanoscope以外のAFMでも、フォースディスタンスカーブを測定可能なので、測定点の極表面の弾性率を知ることができる。
カンチレバーと探針の選定には、評価試料に弾性変形を与える範囲で探針を押し込んでも、押し込む際の評価試料との間に生じる力でカンチレバーや探針が壊れないものを用いることに留意する。カンチレバーと探針の選択には、探針が評価試料に接触する点での圧力と評価試料の予測される極表面の弾性率から検討すればよい。カンチレバーの探針が測定試料に押し込まれることで、カンチレバーが塑性変形してしまう場合には、試料が変形する代わりにカンチレバーが変形して壊れてしまい、評価試料ではなくカンチレバーの弾性率を評価することになってしまうためである。
評価試料がポリアミドやポリイミドといったエンジニアリングプラスチックの場合、一般的に知られている高分子材料よりも非常に硬いため、高分子試料で用いられているシリコン製探針を用いると探針自体が壊れてしまう。また、硬いとされるDLC(Diamond like Carbon)探針を用いても探針の破壊は避けられない。探針やカンチレバーの選択には、靭性や脆性にも留意して選択すればよい。評価試料がエンジニアリングプラスチックあれば、ダイヤモンド探針を選択することが望ましく、カンチレバーは、ステンレス等の材料を用いることが望ましい。評価試料によりカンチレバーと探針を適宜選択すればよい。
以上の測定はHertzの弾性接触理論を用いて解析するため、凝着力がある試料には適用できない。したがって、Hertzの弾性接触理論を用いて凝着力の強い試料を評価したいときは、凝着力の影響を無視できるぐらい高いばね定数をもつカンチレバーを選ばなければならない。一般に市販されているカンチレバーのばね定数は0.01〜300N/m程度であり、この中から測定したい試料に適したバネ定数のカンチレバーを選択する必要がある。
凝着力がある試料を測定するための別の手法としては水中測定があげられる。測定したい試料が親水性で強い凝着が現れている時に水中測定を行うと、凝着の影響を無視して弾性率測定が可能である。ただし、水中測定のときに得られた弾性率は、試料に水が含まれている時の値であることを考慮しなければならない。
一般に塑性変形する物質を評価する際、探針を押し込み過ぎると塑性変形が生じる。しかし、本発明の固体物質試料の極表層の弾性率評価では、塑性変形をさせず弾性変形のみになるように押し込み量を調整する必要がある。
エンジアリングプラスックを固体物質試料としての極表面の弾性率の測定方法では、エンジアリングプラスチックの弾性率が高いため、一般的なシリコン探針では正確な測定はできず、ダイヤモンド探針を用いて測定する必要がある。この組み合わせでは、塑性変形させずに弾性変形させるカンチレバーの反り量として0.1〜3nm、で調整することが望ましい。カンチレバーの反り量が3nmを越えると、固体物質試料が塑性変形する恐れがあり、本発明の固体物質試料の極表面の弾性率測定ができなくなる可能性がある。
また、樹脂フィルムを固体物質試料とした場合、探針の押し込みによる試料の変位量を10nm以内に抑えることが望ましい。
カンチレバーの反り量は、カンチレバーの材質はもちろん、探針の先端部の形状によっても影響を受ける。市販の探針の先端の半径は10〜100nmである。また、測定で探針は磨耗する。新品の探針と使用して磨耗した探針の形状は、一定の範囲に管理する必要がある。探針の先端部が鋭いと、試料表面は小さな力で変形するが、先端部が鈍いと試料表面はより大きな力を掛けなければ変形しない。カンチレバーに大きな力を掛ければ、それだけ評価試料に大きな力がかかり、塑性変形をしかねない。そこで、カンチレバーの反り量を0.1nm〜3nmの範囲にとり、かつカンチレバーが評価試料に与える変位量(押し込み深さ)を10nm以内に抑えるために、探針は、先端部を評価する必要がある。なお、探針の先端の形状は、カンチレバーの反りとカンチレバーが評価試料に与える変位量を実現できる範囲に管理できるように適宜選択すればよい。そしてさらに、探針の曲率を知ることは、弾性率を算出するのに必要となる。このように、AFMによる弾性率評価では探針先端の曲率半径が重要である。
AFM探針の先端部の形状すなわち曲率(半径)の評価方法を検討した結果、凹凸像測定における走査速度及び分解能が曲率半径の算出値に与える影響を確認した。探針先端の半径は弾性率の算出において重要なファクターになっていて無視できないため、正確に評価する必要がある。探針先端の形状は、SEMで直接観察する方法やAurora Nano Device社製の探針形状評価用試料の凹凸像から逆算する方法等がある。
すなわち、探針の曲率の測定の方法は、曲率半径を知りたい探針を用いて下記のような形状をもつサンプルの凹凸像を2nm/pixel以下の高分解能で測定し、その凹凸像から曲率半径を算出するものである。
具体的には、凸と凸の間の凹が1〜100nmまで等間隔もしくはランダムに5個以上存在し、ひとつの凸は10〜1000nmの高さの形状をもつ試料であり、なおかつ、その凹凸がシリコンの弾性率以上の硬さをもつ試料を用いて、AFMによる凹凸像を測定する。
このとき、測定の分解能は2nm/pixel以下の高分解能測定が必要であり、この値を小さくするほど得られる曲率半径の精度は高くなる。また、測定におけるノイズは11nm以下であることが必要である。さらに、得られる凹凸像は縦横それぞれ5個以上の凹凸を含める必要がある。さらに、凹凸先端の曲率半径が数十nm以下の鋭い凹凸をもつ試料の場合、走査速度が速くなると、正しい凹凸像を測定することができないため、1Hz以下の走査速度で測定する必要がある。
このようにして得られた凹凸像から非特許文献1のVillarrubiaの算出方法によって探針先端の曲率半径を算出する。この方法で曲率半径を算出するのは手計算では困難なため、コンピュータプログラミングによる解析が有効である。そのようなプログラムが組み込まれた解析ソフトの例としてImage Metrology社製のSPIPがある。
[フォースディスタンスカーブの解析]
AFMによる極表面の弾性率を算出するには、フォースディスタンスカーブ測定で得られたピエゾ素子変位量−カンチレバーの反り量曲線を用い、カンチレバーの反り量にばね定数を乗じて、評価試料の変形量−荷重曲線を得る。AFMで評価試料を測定すると、カンチレバー(探針)の荷重で評価試料の表面は変形する。試料に加わる荷重はカンチレバーのばね定数と反り量で決まるが、ピエゾ素子が検出する変位量は、カンチレバーの反り量と評価試料の変形量が合計された変位量となる。評価資料を測定した際のピエゾ素子変位量から、キャリブレーションの際のピエゾ素子変位量を引くと、評価試料の変位量が算出できる。
評価試料の変位量−荷重曲線は、下記数式1のHertzの弾性接触理論の球モデルで考えることができる。
Figure 0005581905
ここでFは荷重、δは試料変形量、Kはフィティングパラメータである。荷重Fは下記数式2のフックの法則が成立する。
Figure 0005581905
ここで、k、xはそれぞれカンチレバーのバネ定数と反り量である。上記のKはHertzの理論によると下記数式3で表せる。
Figure 0005581905
上記数式3から弾性率Eが求まる。ここでνは試料のポアソン比、Rは探針先端の半径であり、市販されている探針の先端の半径は10〜100nm程度である。ポアソン比は高分子材料であれば0.3〜0.5程度であり、さらに二乗しているのでほとんど無視できるほど小さい。一方、探針先端の半径は弾性率の算出において重要なファクターになっていて無視できないため、正確に評価する必要がある。
図1、2を参照して、フォースディスタンスカーブと評価試料の変位量加重曲線の関係について説明する。AFMのフォースディスタンスカーブを図1に、評価試料の変位量−荷重曲線を図2に示す。図2の評価試料の変位量−荷重曲線の横軸(評価試料の変位量:deformation)のゼロ点(図1でZEROと標記)は、図1の縦軸方向(探針の反り量:deformation)で急激に値が上昇を始めたピエゾ変位量に相当する。図1のフォースディスタンスカーブで、ピエゾ素子変位量が増すと、カンチレバー反り量が増し、図2の評価試料の変位量−荷重曲線は、図1のフォースディスタンスカーブに応じて、評価試料の変位量が増すと荷重が増すこととなる。
図2、4を参照して、評価試料の変位量−荷重曲線の解析を行う。図2の評価試料の変位量−荷重曲線では、荷重(押込荷重)を増して探針を評価試料へ押し込む時(押込工程)、押し込んだ探針の荷重を減じながら(離脱荷重)評価試料から離脱させる場合(離脱工程)の両曲線は、略同じ曲線であり、評価試料の変位量と荷重の関係に略差がない。これは、評価試料が弾性変形していることを意味している。探針を評価試料へ押し込んでも、塑性変形していないので略同じ曲線となるのである。
一方、図4の評価試料の変位量−荷重曲線は塑性変形が起きた例である。荷重を増して探針を評価試料へ押し込む時(押込工程)と押し込んだ探針の荷重を減じながら評価試料から離脱させる時(離脱工程)は略同じ曲線とならず、離脱工程では、評価試料の変位量10nmで荷重が略ゼロとなっていることがわかる。これは、評価試料が塑性変形し変位量がゼロに戻らないことを示している。
本発明の固体物質試料の極表面弾性率測定は、探針にダイヤモンド探針を用い、カンチレバーの反り量を0.1nm〜3nmで、かつ評価試料の探針の押し込みよる変位量を10nmに抑えると樹脂フィルムの測定に適した条件となる。もちろん、このような探針やカンチレバーの反り量や測定試料の変位量で、カンチレバーや探針に塑性変形等の問題が生じないならば、金属やセラミックの極表面の弾性率測定に用いることができるのはもちろんである。なお、固体物質試料は、塑性変形する試料でかつ固体あれば、金属、セラミックス、樹脂等に限定されない。
測定試料をAFM試料台に固定する方法は、測定試料をAFMの試料台に固定する方法は、各種接着剤等を用いることができる。例えば、カーボンペーストを用いて固定してもよい。ただし、試料を汚染しないように留意する必要がある。
[樹脂フィルムの対膜接着性を評価する方法]
樹脂フィルムの表面に金属膜、金属酸化物膜、金属窒化物膜、金属ホウ化物等の膜を成膜し、導電性、光学特性、耐薬品性、ガスバリア性等を付与した樹脂フィルムがある。樹脂フィルムの表面に金属膜、金属酸化物膜、金属窒化物膜等の膜を成膜するには、スパッタリング法や蒸着法等の乾式成膜法を用いることができる。また、乾式成膜法の膜の表面に電解メッキを施してもよい。
樹脂フィルムの表面に金属膜を成膜すると銅張積層基板(FCCL)等を得ることができる。ITO(Indium Tin Oxide)膜を成膜し透明導電膜付樹脂フィルムとすることもできる。樹脂フィルムの表面に屈折率が異なる金属酸化物膜を積層したり、金属酸化物膜と金属膜を積層することでNDフィルター(Neutral Density Filter)とすることができる。さらには、紫外線や近赤外線を選択的に吸収する金属酸化物、金属窒化物、金属ホウ化物の膜を成膜することで、可視光を透過させるが紫外線や近赤外線を遮蔽する紫外線遮蔽や近赤外線遮蔽の機能を有する樹脂フィルムを得ることができる。
銅張積層基板(FCCL)は、樹脂フィルムの表面に銅の膜を形成している。例えば樹脂フィルムにポリイミドフィルムを用い、ポリイミドフィルムの表面に銅の膜を形成している製品が広く知られている。そのうち、配線ピッチが50μm以下の挟ピッチには、ポリイミドフィルムの表面に接着剤を介することなくNi合金薄膜とNi合金薄膜の表面にCu薄膜とをスパッタリング法で成膜し、Cu薄膜の表面に電解メッキ法で銅膜を成膜した2層FCCLが知られている。2層FCCLは、サブトラクティブ法やセミアディティブ法で配線パターンを形成する。
サブトラクティブ法でフレキシブル配線板を得る場合には、まず、基材の金属層表面にレジスト層を設け、そのレジスト層の上に所定の配線パターンを有するマスクを設け、その上から紫外線を照射して露光し、現像して金属層をエッチングするためのエッチングマスクを得、次いで露出している金属部をエッチングして除去し、次いで残存するレジスト層を除去し、水洗し、要すれば配線のリード端子部等に所定のメッキを施して得る。
セミアディティブ法で得る場合には、基材の金属表面にレジスト層を設け、そのレジスト層の上に所定の配線パターを有するマスクを設け、その上から紫外線を照射して露光し、現像して金属層表面に銅を電着させるためのメッキ用マスクを得、開口部に露出している金属層を陰極として電気メッキして配線部を形成し、次にレジスト層を除去し、ソフトエッチングして配線部以外の前記基材表面の金属層を除去して配線部を完成させ、水洗し、要すれば、配線のリード端子部等に所定のメッキを施して得る。
樹脂フィルムの表面に金属膜、金属酸化物膜、金属窒化物膜、金属ホウ化物等の膜を成膜し、樹脂フィルムと膜の接着性が問題となることがある。本発明においては、上述の極表面弾性率測定方法をこの銅張積層基板等の接着性評価に利用することができる。すなわち、樹脂フィルムと金属等の膜との接着強度を評価するにあたって、上記の固体物質の極表面の弾性率測定方法を用いて、樹脂フィルムの極表面弾性率を測定する。そして、この測定値と対膜接着強度との間に所定の関係があることを見出した点に本発明の別の特徴がある。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
[樹脂フィルムの極表面弾性率の測定]
AFMにプローブ走査顕微鏡のVeeco Instruments社製NanoScopeVを使用し、Force Volumeモードで測定した。評価試料は樹脂フィルムの同一ロットのPETフィルムを用いた。探針はVeeco社製のダイヤモンド探針(ばね定数236N/m)を用いた。また、測定画面は5×5μm、測定点数は1辺当たり64点で、全画面の合計点数を4096点とした。また、算出時のポアソン比は0.3と仮定した。
(実施例1)
PETフィルムの極表面の弾性率をカンチレバーの反り量を1nmで測定し、押し込み深さは深くても5nmとした。
実施例1については、図3に見られる通り、得られた弾性率はピーク値が1.7GPaであり、後述する比較例2のバルクの押し込み弾性率である400MPaとは異なる極表面の弾性率の値を得た。
(比較例1)
PETフィルムの極表面の弾性率をカンチレバーの反り量を5nmで測定した。評価試料の変位量は最大で20nmであった。
比較例1については、図4に見られるように塑性変形も見られた。また、図5に見られる通り、弾性率のピーク値は700MPaであり、後述する比較例2に示すバルクの弾性率と大きな差はない。また、塑性変形が生じているため、表面の弾性率を正確に評価できているとはいえない。よって、ダイヤモンド探針とPETフィルムの組み合わせでは、カンチレバーの反り量を3nm以下に調整する必要がある。
(比較例2)
PETフィルムの極表面の弾性率をインデンテーション法で0.1μmの深さまで押し込み、stiffnessの値からバルクの押し込み弾性率を算出した。測定装置にはプローブ走査顕微鏡のVeeco Instruments社製NanoScopeVをインデンテーションモードで用いた。比較例2の測定装置のモードでは、AFMではなくナノインデンターのモードとなる。ここで、stiffnessは図6の評価試料の変位量−荷重曲線における除荷曲線の傾きから算出し、数4を用いて弾性率を算出した。
Figure 0005581905
ここで、Aは接触面積、Sはstiffness、βは圧子形状による定数でありβ=1.034(バーコビッチ圧子)である。このバルクの押し込み法による弾性率は400MPa程度であった。図6から、従来技術であるナノインデンターのモードでは押込変位量が大きく塑性変形していることが理解できる。
(実施例2から5)
本発明の固体物質試料の極表面弾性率の測定方法をFCCL(Flexible Copper Clad Laminates)の製造で応用した実施例を示す。
東レ・デュポン社製ポリイミドフィルムカプトン150EN(登録商標)を複数ロット用意し、各ロットについて5μm×5μm四方の範囲で4096箇所の弾性率を本発明の固体物質試料の極表面弾性率の測定方法で測定した。AFMにはVeeco Instruments社製NanoScopeVを用いForce Volumeモードで測定とした。探針はVeeco社製のダイヤモンド探針としカンチレバーのばね定数236N/mを用いた。カンチレバーの反り量を1.5nmとして、ポリリミドフィルム各ロットで4096箇所の弾性率を測定し、各ロットの2GPa以上の弾性率の測定頻度を表1に示す。
ポリイミドフィルムの各ロットの表面に膜厚10nmの20重量%クロム含有のニッケル−クロム合金10nmとニッケル−クロム合金薄膜の表面に膜厚100nmの銅薄膜をスパッタリング法で成膜した。スパッタリング成膜後、銅薄膜の表面にpH1以下の硫酸銅溶液中で銅電解メッキを行い膜厚8μmの銅膜を成膜してFCCLを得た。
得られたFCCLに、IPC−TM−650、NUMBER2.4.9に準拠した測定方法で試験片を作製し、熱履歴後のピール強度を測定した。熱履歴は150℃5時間とした。なお、ピール強度の測定条件は、ピールの角度を90°とし、試験片のリード幅は1mmとなるように公知のサブトラクティブ法で加工した。結果を表1に示す。
Figure 0005581905
表1より、2GPa以上の弾性率の出現頻度とピール強度には関連が見られることがわかる。
本発明の極表面の弾性率測定方法は、例えば異種固体物質同士の密着性管理に利用できる。

Claims (3)

  1. 原子間力顕微鏡を用いた樹脂フィルムの極表面の弾性率の測定方法であって、
    前記原子間力顕微鏡の探針を、前記樹脂フィルムに塑性変形を与えることなく弾性変形を与える範囲内の前記樹脂フィルムの変位量である弾性変位量で接触させ、
    前記探針のカンチレバーの反り量が0.1nm〜3nmで、かつ、前記弾性変位量が10nm以下であり、
    前記探針が前記樹脂フィルムへ押し込まれる際の探針に負荷される押込荷重と、その際の前記樹脂フィルムの変位量である押込変位量と、の関係を測定する押込工程と、
    前記樹脂フィルムへ押し込まれた探針が荷重を弱めて前記樹脂フィルムから離脱する際の離脱荷重と、その際の前記樹脂フィルムの変位量である離脱変位量と、の関係を測定する離脱工程と、
    前記押込工程と前記離脱工程とを対比して弾性変形領域を判断し、前記弾性変形領域内で前記弾性変位量を決定することを特徴とする樹脂フィルムの極表面弾性率の測定方法。
  2. 前記探針がダイヤモンドプローブであることを特徴とする請求項に記載の樹脂フィルムの極表面弾性率の測定方法。
  3. 樹脂フィルムと膜との接着強度を評価する方法であって、
    請求項1又は2に記載の極表面弾性率測定方法を用いて、前記樹脂フィルムの前記極表面弾性率を測定し、この測定値と前記接着強度との関係をあらかじめ測定することによって、前記極表面弾性率の値によって前記樹脂フィルムの対膜接着性を評価する方法。
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