JP5578836B2 - 電気機械変換装置及びその作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気機械変換装置及びその作製方法に関する。
近年、マイクロマシンニング工程を用いて作製される電気機械変換装置が盛んに研究されている。特に、CMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducers)と呼ばれる静電容量型の電気機械変換装置は、軽量の振動膜を用いて超音波の送受信が可能であり、従来から用いられている圧電型の電気機械変換装置と比較して、液中及び空気中でも広い帯域特性が得られやすいとして注目されている。
このCMUTの構造について以下に説明する。CMUTは、一次元方向あるいは二次元方向にアレイ状に配置された複数のエレメントから構成される。このエレメントとは、超音波の送信あるいは受信を行う素子である。
CMUTのエレメントの構造について以下に説明する。図11(a)に示すように、CMUTのエレメント301は、複数のセル311から構成される。エレメント301を構成するセル311の各々に同時に駆動電圧信号を印加することでエレメント302から超音波が出力される。また、エレメント301を構成するセル311の各々が受信した超音波検出信号はエレメント内の各セルに共通の上部電極315及び下部電極316によって加算され、その総和がエレメント301が受信した超音波検出信号となる。配線307は各セルの上部電極315を電気的に接続している。
このようなエレメントの構造の一例として、特許文献1に記載のCMUTが挙げられる。特許文献1に開示されているCMUTは、図11(b)のように、支持基板305内部に基板貫通配線304が形成された構造となっている。回路基板303と下部電極316との間は基板貫通配線304によって電気的に接続されている。回路基板303では、エレメント301で超音波を出力するための駆動電圧信号の発生と、エレメント301で超音波を受信することによって発生した超音波信号の増幅、遅延付与などの信号処理が行われる。
CMUTのセルの構造と動作原理について以下に説明する。図12(a)に示すように、CMUTのセル311は、メンブレン312、絶縁層313、キャビティ314、上部電極315、下部電極316からなる。上部電極315と下部電極316はコンデンサを形成しており、上下の電極間にはバイアス電圧源317によってバイアス電圧が印加されている。超音波の送信時には、図12(a)のように駆動電圧信号源318によって上下の電極間に適切な波形の駆動電圧信号が印加されることでメンブレン312が振動し、駆動電圧信号に応じた超音波が発生する。逆に受信時には、図12(b)のようにCMUTに到達した超音波によってメンブレン312が振動することで上下の電極間の静電容量が変化し、超音波に応じた電流信号が発生する。この電流信号を電流検出手段319で検出することにより受信した超音波を検出することができる。
米国特許登録公報No.6958255
しかしながら、エレメント内の各セルのメンブレン変位量にはばらつきがある。このセルごとのばらつきは、メンブレン及び絶縁層の熱膨張係数の違い、メンブレン及び絶縁層の内部応力の影響による反りが一要因として考えられる。セルごとの変位量のばらつきは超音波の送信効率及び検出感度の違いとして表れるため、好ましくない。
特に、CMUTを正常に動作させるためには、上部電極がメンブレンごと下部電極に吸着する現象であるプルインが起こらないようにしなければならない。プルインを防ぐためには、メンブレン初期変位の最も大きなセルがプルインしないようにバイアス電圧を設定する必要がある。ここで、CMUTの送信効率及び受信感度は、上下の電極間のギャップが狭いほど高くなる。バイアス電圧を増大させれば上下の電極間の静電引力が増大するので、バイアス電圧を増大させることによりCMUTの送信効率及び受信感度を向上させることができる。しかし、バイアス電圧をあまり大きくしすぎると、ある電圧に達した瞬間にプルインが起こり、所望の振動特性が得られなくなってしまう。プルインが発生する電圧をプルイン電圧と呼ぶ。プルイン電圧は、メンブレン312の初期変位量によって決まる値である。そのため、各セルのメンブレンの初期変位のばらつきの大きさによって上下の電極間にかけられるバイアス電圧の上限値が制限されるので、CMUTの受信感度が制限される。
本発明は、上記課題解決のため、セル毎のメンブレン変位量のばらつきを低減した電気機械変換装置を提供することを目的とする。
上記の課題に鑑み、本発明の電気機械変換装置は、第1の電極と、前記第1の電極との間に間隙を挟んで形成された第2の電極と、を有するセルを複数備えた電気機械変換装置であって、電気的に並列に接続された前記セルの集合体の外周に、前記セルと電気的に接続されていないダミーセルを備え、前記セルの集合体の内側から外側に向かう方向において、ダミーセルの間隙の幅は前記セルの間隙の幅よりも狭いことを特徴とする。
また、本発明の電気機械変換装置の作製方法は、第1の電極と、前記第1の電極との間に間隙を挟んで形成された第2の電極と、を有するセルを複数備えた電気機械変換装置の作製方法であって、電気的に並列に接続された前記セルの集合体の外周に、前記セルと電気的に接続されていないダミーセルを形成する工程を備えており、前記ダミーセルを形成する工程では、セルの集合体の内側から外側に向かう方向において、ダミーセルの間隙の幅が前記セルの間隙の幅より狭くなるよう形成することを特徴とする。
本発明では、セルの集合体の外周にダミーセルを形成することにより、セル毎のメンブレン変位量のばらつきが低減されるため、セル毎の受信感度のばらつきが低減された電気機械変換装置の提供が可能となる。
本発明の第一の実施形態におけるCMUTのエレメントの構造を示す図。(a)上面図、(b)破線A1−A2における断面図。 本発明の第一の実施形態におけるCMUTの、別形態のエレメントの断面構造を示す図。(a)上面図、(b)破線B1−B2における断面図。 本発明の第二の実施形態におけるCMUTのエレメントの構造を示す図。 本発明の第三の実施形態におけるCMUTのエレメントの構造を示す図。(a)上面図、(b)破線C1−C2における断面図。 本発明の第四の実施形態におけるCMUTのエレメントの構造を示す図。 本発明の第四の実施形態におけるCMUTの、別形態のエレメントの構造を示す図。 本発明のCMUTを作製する方法の一例を示す図。 本発明のCMUTを作製する方法の別の一例を示す図。 ダミーセルを設ける場合と設けない場合の初期変位量を示す模式図。(a)ダミーセルを設けない場合、(b)ダミーセルを設けた場合。 本発明の効果を示すグラフ。(a)ダミーセルのキャビティの深さとメンブレンの初期変位の差との関係、(b)ダミーセルのキャビティの幅とメンブレンの初期変位の差との関係。 従来のCMUTのエレメントの構造を示す図。(a)上面図、(b)破線Y1−Y2における断面図。 従来のCMUTのセルの構造と動作原理を示す図。(a)超音波送信時、(b)超音波受信時。
本願発明者らの知見により、電気的に接続されたセルの集合体の外周に、電気的に接続されていないダミーセルを形成することにより、セル毎のメンブレンの初期変位量のばらつきが低減する効果が得られることが見出された。
本発明において、セルは第1の電極としての下部電極と、第2の電極としての上部電極とが間隙(キャビティ)を挟んで形成されており、前記セルが複数配列して電気的に並列に接続された集合体を形成している。また、電気的に接続されたセルの集合体と、その外周に設けられ電気的に接続されていないダミーセルとで素子(エレメント)を構成する。つまり、「電気的に接続されたセルの集合体の外周に、電気的に接続されていないダミーセルを形成する」とは、「エレメント内において、最外周に配列されたセルの外周にセルと同様の配列でダミーセルを設ける」ことと同義とする。「エレメントの最外周に配列されたセル」とは、図1の109に示すように、エレメント内の最も外側に位置するセルのことを意味し、前記最外周に配列されたセル109の外周に設けられた110がダミーセルである。また、図1のエレメントは、エレメント内に25個のセルを有しているが、本発明の電気機械変換装置はこれに限られるものではなく、所望の数のセルを形成してよい。また図1は1つのエレメントの部分を示しているが、電気機械変換装置内にエレメントは任意の数だけ設ければよく、2次元アレイ状に配置しても良い。電気機械変換装置であるCMUTは、通常、100〜3000個程度のセルを1エレメントとして、200〜4000程度のエレメントが2次元配列している。
また、「ダミーセル」とは、少なくとも振動膜としてのメンブレンと間隙であるキャビティとを有し、セルと電気的に接続されていない(信号として用いられない)構成を意味する。ダミーセルはセルと電気的に接続されていなければ第1の電極としての下部電極及び第2の電極としての上部電極が形成されていても良い。つまり、エレメント内において、ダミーセルに上部電極及び下部電極が設けられている場合であっても、ダミーセルの上部電極又は下部電極のうちどちらか一方がセルの上部電極又は下部電極と電気的に接続されていなければ良い。そうすることで、ダミーセルからの出力がセルの集合体からの出力と電気的に分離され、ダミーセルからの出力は信号として用いられない。
本発明において、上部電極として、金属、低抵抗のアモルファスSi、低抵抗の酸化物半導体の中から選ばれる材料で成膜されることが可能であり、メンブレンが上部電極を兼ねても良い。下部電極8の材料としては、電気的に低抵抗材料であればよい。例えば、ドープした単結晶Si基板、ドープした多結晶Si膜、若しくはドープした領域を下部電極とする単結晶Si基板、ドープしたアモルファスSi、酸化物半導体、金属膜などでもよい。基板が下部電極を兼ねることも可能である。
本発明の電気機械変換装置の構成により、セル毎のメンブレンの変位量が低減される理由としては、エレメントの最外周に位置するセルの周縁部において、メンブレン及び絶縁層の構造(メンブレンと絶縁層との接合面積等)が他のセルと同一あるいは非常に近い構造となることが一因として考えられる。これにより、最外周に位置するセルと他のセルとにおけるメンブレンの内部応力の分布が同一あるいは非常に近い状態となる。よって、ダミーセルを配置することにより、セル毎のメンブレン変位量のばらつきが低減する効果が得られるものと思われる。
次に、有限要素法による計算を用いて上記の効果を確認した結果を以下に示す。セルが一列に並んだエレメントのモデルと、端のセルの外側にダミーセルを設けたモデルとを作製し、メンブレン及び絶縁層に生じる内部応力によるメンブレンの初期変位量のばらつきを、有限要素法を用いて計算した。図9(a)がダミーセルを設けない場合、図9(b)がダミーセル110を設けた場合のメンブレン初期変位量の結果である。メンブレンの初期変位量は、メンブレンの内部応力とキャビティ内外の気圧差(ほぼ1気圧=101325Pa)によってかかる圧力との合力によって発生する変位とした。内部応力としてはメンブレン形成時と形成後との温度差によって発生する熱収縮応力を想定して印加した。有限要素法を用いた解析は市販のソフトウェア(ANSYS11.0 ANSYS Inc.)を用いて行った。この結果から、ダミーセルを設けていない場合は、最外周(一番端)のセルの初期変位量が他のセルに比べて大きくなっていることがわかった。また、一番端にダミーセルを設けた場合は、各セルの初期変位量がほぼ同じになることがわかった。よって、エレメントの最外周に配列されたセルのエレメント外周にダミーセルを設けることにより、各々のセルにおけるメンブレンの初期変位量のばらつきが低減することが確認された。
次に、ダミーセルの形状の差異による、エレメント中央のセルとエレメント最外周のセルとのメンブレンの初期変位量の差を比較した結果を図10に示す。図10(a)はダミーセルのキャビティの深さが0(ダミーセル無し)の場合にエレメント中央のセルと最外周セルとの初期変位量の差を1とした場合の結果を示す。この場合ダミーセルのキャビティの幅は全ての条件において一定とする。図10(b)は、ダミーセルのキャビティの幅が0(ダミーセル無し)の場合にエレメント中央のセルと最外周のセルとの初期変位量の差を1とした場合の結果を示す。この場合ダミーセルのキャビティの深さは全ての条件において一定とする。また、ダミーセルのキャビティの幅とは、セルの配列された面と平行な方向におけるキャビティの長さを示し、キャビティの深さとは、セルの配列された面と垂直な方向におけるキャビティの長さを示す。
図10(a)より、ダミーセルの深さが深くなるほどメンブレンの初期変位量の差が低減していることがわかる。特に、通常のセルのキャビティよりも深いダミーセルを用いた場合、エレメント中央のセルとエレメント最外周のセルとのメンブレン初期変位量の差をゼロにすることができる可能性があることがわかる。また、図10(b)より、ダミーセルの幅が広くなるほどメンブレンの初期変位量の差が低減していることがわかる。特に、他のセルの幅に対し40%の幅を有するような狭いダミーセルを配置した場合でも、ダミーセルがない場合と比較してメンブレンの初期変位量のばらつきが90%低減する効果が得られることがわかる。また、セルの幅に対して10%の幅のダミーセルでも、ダミーセルがない場合と比較してメンブレンの初期変位量のばらつきが60%低減する効果が得られる。よって、メンブレンの初期変位量のばらつき低減の観点からは、ダミーセルの幅はセルの幅に対し10%以上の幅を有することが好ましく、40%以上の幅を有することがより好ましい。
《実施形態1》
本発明の第一の実施形態を以下に説明する。本実施形態では、セルと比べてダミーセルのキャビティの幅を狭くし、深さを同じにした場合を示す。
図1のように、本実施形態におけるエレメント101は平面内にセル102を複数備えている。セル102は、メンブレン103、絶縁層104からなるキャビティ105及び、上部電極106、下部電極107とからなる。各セルの上部電極106及び下部電極107は電気的に接続されている。上部電極105は全エレメント同士が配線108によって電気的に接続されており、下部電極107同士は電気的に絶縁されている。エレメント101の最外周に位置するセル109の外周にはダミーセル110が配列されている。ダミーセル110は、他のセルと同様にメンブレン103、絶縁層104、キャビティ111、上部電極112、下部電極113とからなる。ただし、ダミーセル110で発生する信号の影響を除去するために、上部電極112あるいは下部電極113の少なくとも一方が他のセルの上部電極106及び下部電極107から電気的に絶縁されている(電気的に接続されていない)。図1ではダミーセルの下部電極113が他のセルの下部電極107から絶縁されている。つまり、ダミーセルは回路基板に電気的に接続されていないため、ダミーセルからの信号はその後の信号処理に用いられない。
本実施形態では、ダミーセルのキャビティ111の幅が他のセルのキャビティ105と比較して狭く形成されているので、エレメントの有効面積、すなわちエレメントの面積に対するセルの占める面積の割合の減少を抑えることができる。また、本実施形態ではダミーセルのキャビティ111の深さが他のセルのキャビティ105と同じ深さに形成されているので、ダミーセルを他のセルと一括して作製することができる。よって、余分な工程が増えないため好ましい。
メンブレン103の厚さに対して上部電極106の厚さが十分薄いとみなせる場合、すなわち上部電極の剛性がメンブレンの剛性に対して十分小さいとみなせる場合には、図2のようにダミーセルの上部電極112を配置しなくてもよい。同様に、下部電極107の厚さが、絶縁層104の底部からキャビティ105の底部までの厚さに対して十分小さいとみなせる場合にはダミーセルの下部電極113を配置しなくてもよい。実施形態2以降の実施形態では、ダミーセルの配置を判別しやすくするためにダミーセルの上部電極及び下部電極を配置しない例を示す。
《実施形態2》
本発明の第二の実施形態を以下に説明する。本実施形態では、セルに比べてダミーセルのキャビティ深さを深くした場合を示す。
図3のように、本実施形態ではダミーセル110のキャビティ111の深さがセル102のキャビティ105よりも深く形成されている。これにより、ダミーセルによるメンブレンの初期変位量のばらつきを抑制する効果が向上するので、上記の第一の実施形態と比較してエレメントの有効面積の減少を更に抑えることができる。
《実施形態3》
本発明の第三の実施形態を以下に説明する。本実施形態では、ダミーセルをエレメントの内側から外側に向かう方向に複数形成された場合を示す。
図4のように、本実施形態ではエレメント101の紙面左側の最外周に位置するセル109の外周に、2個のダミーセル114がエレメントの内周側から外周側に向かう方向に並べて配置されている。これにより、キャビティの幅がセルよりも広いダミーセルを作製したい場合に、メンブレン剛性の低下を抑制しメンブレンの破損を防ぐことができる。
《実施形態4》
本発明の第四の実施形態を以下に説明する。
本実施形態は、正方形以外のセルの形状(セルの上面図における形状)や、碁盤の目状配列以外のセルの配置方法を採用したエレメントに対して本発明を適用した例である。例えば図5のようにセルの形状が円形であるエレメント115には半円状の幅の狭いダミーセル116を配置すればよい。また、セルと同一の形状である円形のダミーセルを配置してもよい。
図6のようにハニカム状にセルが配置されているエレメント117には、図のα、β、γの3方向の軸に沿ってエレメント117の最外周に位置するセルの外側方向にダミーセル118を配置すればよい。
《実施形態5》
特許文献1に公開されているCMUTの作製方法を基にした、上記実施形態1のようなキャビティの深さがセルと同じダミーセルを有するCMUTの作製方法の一例を、図7を用いて説明する。図7の(a)から(f)の記号は、以下の工程(a)から(f)に対応している。
(a)SOI(Silicon On Insulator)基板201の両面にシリコン酸化物層202及び203を形成する。
(b)シリコン酸化物層202のうち、セルのキャビティとダミーセルのキャビティとを作製する部分に貫通孔204を形成し、デバイス基板205を作製する。
(c)下部電極206及び貫通配線207、パッド208を有する貫通配線基板の上面にシリコン酸化物層210を形成する。
(d)デバイス基板205の上面に残っているシリコン酸化物層202と貫通配線基板209の上面のシリコン酸化物層210とを接合する。
(e)デバイス基板205のシリコン酸化物層202及びSOI基板のデバイス層211以外の層を除去し、デバイス層211の上面に上部電極212を形成する。
(f)貫通配線基板209の下面のパッド208と回路基板213の上面のパッド214とを接合する。
ダミーセルのキャビティは上記の(b)の工程でセルのキャビティと同時に形成されるので、従来の作製方法と同じ工程数で本発明のCMUTを作製することができる。上記の作製方法に下記に示す追加の工程を加えることで、上記第二の実施形態のようなキャビティの深さがセルよりも深いダミーセルを有するCMUTを作製することもできる。具体的には、上記の(a)から(c)の工程でデバイス基板205と貫通配線基板209を作製した後、図8の(c1)のように貫通配線基板209の上面のシリコン酸化物層210に、所望のダミーセルのキャビティ深さとセルのキャビティの深さとの差分に等しい深さの凹部215を形成する。その後、上記の(d)から(f)の工程と同様にして図8の(f1)のようなCMUTを形成する。
101 エレメント
102 セル
103 メンブレン
104 絶縁層
105 キャビティ
106 上部電極
107 下部電極
108 配線
109 エレメント最外周のセル
110 ダミーセル
111 ダミーセルのキャビティ
112 ダミーセルの上部電極
113 ダミーセルの下部電極
114 ダミーセル
115 エレメント
116 ダミーセル
117 エレメント
118 ダミーセル

Claims (6)

  1. 第1の電極と、前記第1の電極との間に間隙を挟んで形成された第2の電極と、を有するセルを複数備えた電気機械変換装置であって、
    気的に並列に接続された前記セルの集合体の外周に、前記セルと電気的に接続されていないダミーセルを備え
    前記セルの集合体の内側から外側に向かう方向において、ダミーセルの間隙の幅は前記セルの間隙の幅よりも狭いことを特徴とする電気機械変換装置。
  2. 前記ダミーセルの間隙の幅は前記セルの間隙の幅の10%以上40%以下の幅であることを特徴とする請求項1に記載の電気機械変換装置。
  3. 前記ダミーセルの間隙の深さは前記セルの間隙の深さと同じであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気機械変換装置。
  4. 前記ダミーセルの間隙の深さは前記セルの間隙の深さよりも深いことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気機械変換装置。
  5. 前記ダミーセルは、前記セルの集合体の内側から外側に向かう方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電気機械変換装置。
  6. 第1の電極と、前記第1の電極との間に間隙を挟んで形成された第2の電極と、を有するセルを複数備えた電気機械変換装置の作製方法であって、
    気的に並列に接続された前記セルの集合体の外周に、前記セルと電気的に接続されていないダミーセルを形成する工程を備えており、
    前記ダミーセルを形成する工程では、セルの集合体の内側から外側に向かう方向において、ダミーセルの間隙の幅が前記セルの間隙の幅より狭くなるよう形成することを特徴とする電気機械変換装置の作製方法。
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