JP5578671B2 - 高温養生用セメント添加材及びこれを用いたセメント硬化体 - Google Patents

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本発明は、高温養生用セメント添加材及びこれを用いたセメント硬化体に関する。
モルタル及びコンクリートなどセメント硬化体においては、その初期強度や施工性を改善するために、水セメント比を低減すること、硬化体中の空隙へスラグ、シリカフューム等の微粒分を充填すること、有機物や樹脂類を添加することなどにより、セメント添加材、及びこれを用いたセメント硬化体の改良技術が提案ないし実施されている。
例えば、特許文献1記載の高機能性モルタル・コンクリートの製造方法では、無機高分子であるコロイダルシリカ及びセラミックビーズなどをモルタルに添加し、ごく一般的な蒸気養生を行うことで、高強度、かつ高耐熱性を有するモルタルを製造できることが示されている。
コンクリート二次製品では、初期強度を発現させるために60℃以上の高温養生を行うのが一般的であるが、このような場合、非特許文献1に示されるとおりモルタル及びコンクリートなどセメント硬化体の長期強度は伸びないことが知られている。この傾向はセメントの種類によらず確認される現象で、特に、養生後、気中に放置されるなど湿潤状態に保たれず乾燥を受ける場合に顕著となる。
セメント硬化体が高温履歴を受けるケースとしては、上記二次製品のほかに、マスコンクリートなどセメント自体の水和発熱によるものが考えられる。この場合の温度履歴は、二次製品での温度管理下で行う蒸気養生パターンとは異なり、コンクリート配合、部材の断面寸法、外気温、養生方法などによって一様ではない。例えば、外気温が30℃以上で、かつ部材寸法の大きなマスコンクリートでは、内部のコンクリートは断熱状態に置かれ、80℃近い高温状態で1週間以上保持されることもある。
モルタル及びコンクリートなどセメント硬化体は、適切な温度管理下で蒸気養生を施すことにより所定の初期強度が得られる一方、長期材齢における強度の伸びは停滞する。さらに、マスコンクリートのように想定外の高温履歴を受ける場合には、長期での強度が停滞するのみならず、内部にひび割れが生じることや、硬化体組織が緻密化しないなど、耐久性への影響も懸念される。
特開平7−206500号公報
セメント協会コンクリート専門委員会:蒸気養生条件がコンクリートの強度発現性に及ぼす影響、セメント・コンクリート、No.724、pp.5−14、2007
通常のフレッシュコンクリート並みの作業性を確保でき、硬化時間の制御が可能で、初期強度を発現させるために60℃以上の高温養生を行う場合やマスコンクリートなどセメント自体の水和発熱によって想定外の高温履歴を受けた場合にも、セメント硬化体の長期強度の増進が停滞することなく、耐久性など強度以外の物性も低下することのない高温養生用セメント添加材及びこれを用いたセメント硬化体を提供することを課題の一つとした。
工場出荷した生コンクリートを現場打ちで加温養生する場合やマスコンクリートを施工する場合など、厳密な温度管理が難しいようなケースでも、所定の初期強度を発現させるだけでなく、高温養生後にも強度を増進させ、モルタル及びコンクリートなどセメント硬化体の長期強度を伸ばし、コンクリート構造物としての耐久性を確保することが出来る添加材を提供することを課題とした。
本発明は、水中に分散したゾル溶液状態の平均粒径10nm〜500nmの非晶質シリカであって、ポゾラン反応性迅速判定法(API法)によるAPI値が55%以上であり、微少熱量計によるセメントとの水和発熱速度の測定で、エーライトの水和発熱ピークの現出時間を短縮させることを特徴とする高温養生用セメント添加材、を提供する。
また、本発明は、前記セメント添加材を、セメントに対して固形分換算で3〜15質量部と、エーライトを50〜75質量%含有するセメント100質量部と、水と、必要に応じて所定の材料から成る混合物を練り混ぜ、成形した後、55〜80℃の高温養生を行って硬化させたことを特徴とするセメント硬化体、を提供する。
ここで、セメント硬化体とは、セメントペースト硬化体、モルタル硬化体、及びコンクリート硬化体を含むものを指す。所定の材料としては、混和剤、細骨材及び/又は粗骨材が含まれ、セメント以外の混和材を含むこともできる。細骨材及び粗骨材としては、一般のコンクリートに使用されるものを使用することが出来る。
本発明で用いる非晶質シリカは、平均粒径10nm〜500nmのものである。さらに、好ましい平均粒径は10nm〜50nmである。ここで、シリカ粒子の平均粒径は、JIS K 8826の粒子径測定−光子相関法で得られる粒度分布の50%通過粒子径(メディアン径)として表した。この測定法は、分散液に単色かつ可干渉な光(真空中で単一波長を持つレーザ光)を照射する方法であり、対象となる粒子径は数nm〜1μmである。なお、シリカ粒子の平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)による直接観察からも推定することができ、今回行った光子相関法での測定結果は、TEMによる観察例から推定した直径と良く一致した。
非晶質シリカの平均粒径の下限値を10nmとしたのは、これ未満の粒径では練り混ぜ時にシリカの凝集が起こり易く、ペースト中に均一に分散させることが難しくなるからである。シリカの凝集は数十μmの大きさとなり、フレッシュ時にはセメント組成物のコンシステンシーを低下させる。また、硬化後は、これらのシリカ凝集箇所が強度上の弱点となり硬化体の初期強度が低下する場合があるので好ましくない。他方、平均粒径の上限値を500nmとしたのは、これを超えると単位質量当たりの粒子数が減るため、そもそもセメント粒子間に分散させることが困難となる。
(非晶質シリカの製法)
非晶質シリカの製法には種々あるが、例えば、本発明で用いたコロイダルシリカは、珪酸ナトリウム溶液に熱を加えて、縮合(重合)させることで、非晶質シリカをあらかじめ水中に分散させたゾル溶液状態として得ることができる。例えば、比較的高温、かつアルカリ性のpH領域で反応を進めることにより、シリカ一次粒子の成長が速く進行し、一次粒子がフロック状に凝集し沈降する。その後、pH領域や温度、塩濃度などの反応条件を操作することで、一次粒子を成長させ、所定の粒径のシリカ粒子を得ることができる。
(シリカの製法によるシラノール基の多少)
コロイダルシリカは、前記製法のとき、Na等の不純物を含む。コロイダルシリカは、1〜100nm程度の大きさの負に帯電した無定形シリカ粒子が水中に分散してコロイド状をなしているものである。粒子の表面には−SiOH基(シラノール基)及びOHイオンが存在し、アルカリイオンにより電気二重層が形成され、粒子間の反発により安定化されている。そして、前記製法で得られるコロイダルシリカは、乾式法で製造されるシリカと比べて、表面シラノール基が圧倒的に多いことが知られている。本発明で使用したコロイダルシリカの場合、例えば、平均粒径が10〜50nmのものは表面シラノール基を1平方ナノメートル当たり5個程度有するとされている。そして、平均粒径が大きくなると表面シラノール基の数は少なくなる傾向がある。これに対して、同じコロイダルシリカでも、珪酸ナトリウムと鉱酸(一般には硫酸)の中和反応で製造したものは1平方ナノメートル当たり1〜2個に過ぎない。
乾式法で製造される非晶質シリカの代表的なものにシリカフュームがある。これは0.1μm(=100nm)程度の微粒子であり、粒径が小さくなるほど表面エネルギーが高くなり、Ca(OH)との反応性、すなわちポゾラン反応性は高くなるとされている。
しかし、フライアッシュやシリカフュームなど粉末状の粒子では、ポゾラン反応が進行するためには、それぞれ非晶質相中のシリカあるいは非晶質シリカが高アルカリ性の細孔液中に溶け、シリカ表面がシラノール化することで、はじめてCa2+との反応が起こり、水和物を生成することになる。これに対して、あらかじめ水中に分散状態で製造されたコロイダルシリカの場合には、非晶質シリカの表面がシラノール化しているため、シリカが溶解する過程が必要ないため、ごく水和初期から反応性は高くなるとの仮説をたてた。
平均粒径10nm〜500nmの非晶質シリカは、20℃の条件でpH8.0〜10.5のアルカリ性の溶媒に分散させた状態であることが好ましい。溶媒の液性をアルカリ性に保つことにより、その表面のシラノール基を安定に保ち、或いは増加させることができるからである。pH調節は、水酸化ナトリウムやアンモニア等を少量添加することでも行うことが出来る。ここで、pHの下限値を8.0としたのは、これ未満ではシリカの晶析が起こり、沈殿してしまうからであり、pHの上限値を10.5としたのは、これを超えるとシリカの溶解度が極端に大きくなって、シラノール基同士の縮合が急激に起こり、かえって非晶質シリカの活性が低下するためである。
非晶質シリカの表面シラノール基の数を定量的に示すことは難しいが、水和初期の非晶質シリカの反応性を見ることで、相対的に表面シラノール基の多少を評価できるものと考えた。シリカ質材料のポゾラン反応性を評価する方法としてAPI法(Assessed
Pozzolanic−Activity Index、ポゾラン活性度評価指標 )がある。
(API法の説明)
API法は、普通ポルトランドセメントとシリカを純水に添加し混合して分散液を調製し、当該分散液中におけるポゾラン反応によるCa2+イオンの消費率APIを次の式により算出するものである。このAPI値が高いほどCa2+との反応は活性であり、非晶質シリカ自体の反応率だけでなくエーライト反応の促進にも寄与するものと考えられる。
API(%)=(([Ca(C)]−[Ca(F+C)])/[Ca(C)])×100
[Ca(C)]:標準試料のCa2+濃度(mg/L)
[Ca(F+C)]:評価試料のCa2+濃度(mg/L)
なお、本方法を、フライアッシュに用いた例が、次文献に記載がある。山本武志ほか:フライアッシュのポゾラン反応性を評価するための促進化学試験法(API法)の提案、土木学会論文集E、Vol.62、No.2、pp.320−329、2006。
一例として、以下の5種類の非晶質シリカ材料を用いて行ったAPI法の結果を以下に示す。なお、セメントには普通ポルトランドセメント、水はイオン交換水を用いた。
・珪質頁岩(KW):北海道稚内産、乾式ボールミルによる粉砕品、密度2.43g/cm、平均粒径8.0μm、比表面積125m/g
・二酸化けい素(記号SI):沈降法で製造、粉末状固体、密度2.21g/cm、平均粒径31.0μm、比表面積0.73m/g
・シリカフューム(記号SF1):粉末状固体、密度2.34g/cm、平均粒径0.39μm、比表面積9.4m/g
・コロイダルシリカMP−2040(記号CS1)、非晶質シリカゾル溶液、日産化学工業社製、密度1.30g/cm、SiO量40.7%
・コロイダルシリカスノーテックス30(記号CS3)、非晶質シリカゾル溶液、日産化学工業社製、密度1.21g/cm、SiO量30.5%
表1に例示した各種シリカ質物質では、珪質頁岩(KW)、シリカフューム(SF)、コロイダルシリカ(CS1)、コロイダルシリカ(CS3)のAPI値が55%以上であった。このうち2つのコロイダルシリカは、いずれもAPI値は60%以上であった。
本発明で用いる非晶質シリカは、平均粒径が10nm〜500nmで、その製法が、例えば、珪酸ナトリウム溶液に熱を加えて、縮合(重合)させたコロイダルシリカであって、さらにポゾラン反応性迅速判定法(API法)によるAPI値が55%以上であることが好ましい。さらに、好ましい非晶質シリカは、平均粒径が10nm〜50nmで、かつAPI値が60%以上となると、初期強度が高くなるだけでなく、長期材齢における強度増進も顕著である。
ここで、良好な結果が得られるAPI値の下限を55%としたのは、この値未満であると材料の初期反応性が低く、また、エーライト反応を促進する効果もあまり期待できないからである。API値は、好ましくは60%以上である。API値の大小は、先に示した定義より、非晶質シリカの初期反応性を表すものであり、間接的には、非晶質シリカ表面のシラノール基の多少を表す。コロイダルシリカ(CS3)のAPI値がCS1よりも高いのは、粒径の小さいCS3の方が表面シラノール基の数が相対的に多く、初期反応性が高いためである。
後に示す実験例では、非晶質シリカの平均粒径は10nm〜50nmであるものが高温養生後の長期強度の伸びは望ましい結果であった。その理由は定かではないが、非晶質シリカの存在によりエーライト鉱物の反応が促進され、低Ca/Si比の水和物の生成がその後の硬化体組織の形成に影響を与えた可能性がある。特定の粒径範囲の非晶質シリカを用いることで、エーライト反応を促進するだけでなく、その後のビーライト反応も順調に進み、硬化体組織の緻密化に好都合であった。
(微少熱量計による発熱ピーク)
本発明で用いる非晶質シリカの初期反応性が高いことは、前記API値からも推察することが出来る。一方で、微少熱量計による水和発熱速度の測定からは、本発明の非晶質シリカは、これを添加することによりエーライト鉱物の反応を効果的に促進させていることが確認できた。図1、図2は、それぞれ、コロイダルシリカ(CS1)を添加した場合の水和発熱速度曲線を示す図と、シリカフューム(SF)を添加した場合の水和発熱速度曲線を示す図である。これより、本発明のコロイダルシリカを添加すると発熱ピーク位置は早期に現れ、なおかつ発熱ピーク自体も高くなり、エーライト反応が促進されていることが分かる。これに対して、図2はコロイダルシリカに代えて粒径が同程度のシリカフューム(SF)を添加した場合の水和発熱速度曲線であるが、発熱ピーク位置はむしろ遅れて現れる結果であった。この相違は、主に、製法の違いによる非晶質シリカの表面シラノール基の数の違いによるものと考えられ、表面シラノール基の数は初期反応性だけでなく、エーライト鉱物の反応促進に大きく寄与する。
(セメント硬化体の製造方法:セメント)
本発明のセメント添加材は、普通ポルトランドセメント、早強セメント等、エーライトが、50〜75質量%含有されるセメントを使用することが好ましい。本発明の添加材は、ビーライトと比較して、比較的初期の水和が早いとされるエーライト鉱物の水和を促進するもので、特にエーライト鉱物が、50質量%以上含有するセメントで、強度発現の効果が大きいためである。ただし、75質量%を越えると、初期強度に影響のある、間隙質相の割合が減少してしまい、初期強度が保てなくなるおそれがある。
(骨材)
骨材は通常の生コンで使用するものと同様のものを使用することが出来、特に限定されない。
(水/セメント比)
水/セメント比は、特に、限定するものではないが、25%〜60%の範囲が好ましい。水/セメント比の下限を25%としたのは、それ未満ではモルタル及びコンクリートの混練が難しく、非晶質シリカをペースト中に均一に分散させることが難しいためである。また、上限を60%としたのは、それを超えると所定の強度を得るのが難しくなるからである。
(添加割合)
本発明のセメント添加材は、上記の非晶質シリカが、固形分換算で、セメント100質量部に対して、3〜15質量部となるように添加する。3質量部未満では、粉体に対する非晶質シリカの割合が少ないため効果が現れ難い。15質量部を超えると、シリカの凝集が起こり易く、セメント組成物のコンシステンシーが低下するほか、セメント硬化体の強度が低下するおそれがあるためである。
さらに、上記非晶質シリカは水中に分散させたゾル溶液状態として用いるので、粉体として添加する場合と比べて、練り混ぜ時のシリカ凝集を抑えることが出来る。また、適度にセメント組成物の粘性が高まるため、ブリーディングや材料分離の少ないセメント組成物を製造することができる。
セメント組成物への本発明の添加材の添加方法は、上記非晶質シリカゾル溶液を練り混ぜ水と混ぜて用いることができる。非晶質シリカの添加でセメントペーストの粘性が高くなる場合や粉体量が多い配合の場合には、流動性を改善するために、一般のAE減水剤や高性能減水剤を併用することができる。
(可使時間)
本発明のセメント添加材を用いたセメント組成物は、20℃程度の常温に置かれた場合、通常の普通ポルトランドセメント、早強セメントを用いたものとほとんど同様の速度で、初期水和が進行すると思われ、硬化促進剤を用いる場合のように極端なスランプロスを生じることはない。本発明の添加材を添加することにより、セメント組成物の粘性は高くなることもあるが、一般のAE減水剤や高性能減水剤を併用することで、所定の流動性を付与することが可能となり、スランプロスが小さく、十分な可使時間をとることができる。
(高温養生)
さらに、本発明のセメント添加材を用いたセメント組成物を4〜24時間高温養生することによって、添加しない場合よりもエーライト鉱物の水和を格段に促進させることができることが判明した。さらに、同じ非晶質シリカでも、コロイダルシリカは、シリカヒュームに比べて、高温養生によるエーライト鉱物の反応の促進効果が顕著であった。ここで、養生時間の下限値を4時間としたのは、4時間未満の養生ではエーライト反応が活発となる第二ピーク時期をカバーできず、十分な反応促進を期待できないためであり、24時間を越える養生ではほぼエーライト反応が終了し、それ以上反応率は上がらないからである。さらに、コンクリートが乾燥するのを防ぎ、湿潤状態(さらなる加水は、必須ではない)で養生を行うことによって、未反応のエーライト鉱物や反応活性の小さいビーライト鉱物を長期にわたり反応させることができるため、長期強度をも増進させることができる。これにより高強度、高耐久なセメント硬化体を製造することができる。
蒸気養生など高温養生の条件は、セメント組成物の温度を55℃以上80℃以下となるよう制御する。55℃未満では非晶質シリカの反応を活性化させる効果が乏しく、強度発現に時間を要する。一方、80℃を越える温度履歴を与えることは、将来的にDEF(遅れエトリンガイト生成)と呼ばれるセメント硬化体の膨張で劣化するリスクがあるので、望ましくない。特に、成形後、4時間以内に60℃以上の温度で4時間以上の給熱を行うのが好ましい。4時間経過後では、非晶質シリカの十分な反応が期待できないことがあるが、これを妨げるものではない。
(具体的加温方法)
二次製品では、蒸気養生槽内の温度管理を適切に行うことで、所定の効果を得ることができる。一方、現場打ちのマスコンクリートなどでは、熱伝導率の小さい型枠を使用し、断熱性の材料でコンクリートを覆うことによって、セメント自体の水和熱でコンクリート内部温度が上昇し、所定の効果を得ることも可能である。部材厚さが20cm以下と薄い場合等で、断熱効果による内部温度の上昇があまり期待できないときは、上記の保温養生だけでなく、給熱養生を行うことができる。給熱方法は、コンクリートをシート等で被覆して、練炭またはジェットヒーター等で給熱するのが一般的である。これによって、セメント自体の水和発熱と相まってセメント組成物温度は上昇し、表面シラノール基を多く有する非晶質シリカは、ほぼ完全に反応して十分な強度を発現することになる。なお、給熱する場合は、コンクリートが急激に乾燥したり、局所的に熱せられたりしないよう留意し、また、給熱養生後はコンクリートの温度が急激に低下しないようにする。
(現象の説明)
本発明のセメント組成物を55℃以上に加温することによって初期強度が大幅に向上する理由は、以下のように考えられる。表面にシラノール基を多く有し、ポゾラン活性の高い非晶質シリカが水中に分散状態で存在すると、通常、エーライト鉱物を取り囲むよう生成するC−S−Hからカルシウムを引っ張り出して、水和物を生成する。あるいは、通常、エーライト鉱物の水和を遅延させていた前記C−S−H相が、非晶質シリカの影響で別のサイトに生成するため、内部の未反応エーライトの反応を阻害しなくなると考えられる。こうして、セメントのエーライト反応が促進されることで、初期に高い強度発現が得られることになる。また、この非晶質シリカの反応は、反応温度によって制御することができるため、可使時間を延長することも可能である。即ち、これらの反応が活発化するのは温度因子の影響が大きく、20℃程度の常温では通常のエーライトの水和速度程度であり、養生温度が高くなると急激に促進される。従って、適切な高温養生を行うことで、特に、エーライト鉱物と非晶質シリカの反応を効果的に促進することが可能である。
(SFとCSの相違)
表面にシラノール基を多く有するコロイダルシリカは、エーライト鉱物と所定温度以上で急速に反応する。常温付近では、通常のセメント組成物と同じ挙動を示すが、高温養生すると劇的に反応し、セメント中の主要鉱物であるエーライトを非常に短い時間で、ほぼ100%反応させることが出来る。同じ非晶質の粉体であるが、表面にシラノール基の乏しいシリカフュームには、エーライトの反応をここまで促進する効果はない。この相違は、微少熱量計を用いた水和発熱速度曲線のピーク位置から判定することができる。
本発明の高温養生用セメント添加材を用いることで、例えば、二次製品で早期に強度を得るために蒸気養生を行う場合、あるいはマスコンクリートなどで断熱状態となり高温履歴を受けるような場合であっても、長期材齢における強度低下をもたらすことのないセメント硬化体を得ることが出来、最終的に高強度、高耐久なセメント硬化体を製造することができる。特に、セメント組成物を現場打ちして加温養生する場合やマスコンクリートで想定外の温度履歴を受けても、長期強度や耐久性を担保できる添加材である。
コロイダルシリカ(CS1)を添加した場合の水和発熱速度曲線を示す図である。 シリカフューム(SF)を添加した場合の水和発熱速度曲線を示す図である。 本発明の添加材を用いたペーストの所定材齢の圧縮強度試験結果を示す図である。 本発明の添加材を用いたモルタルの所定材齢の圧縮強度試験結果を示す図である。 本発明の発明(普通ポルトランドセメントとコロイダルシリカを含む組成物)のセメント硬化体中のエーライト反応率の経時変化を示す図である。
以下、本発明を、エーライトの初期反応率(高温養生終了時点まで)と、長期材齢における詳細な追加実験例に基づき、さらに説明するが、本発明は、これら実験例に限定されない。
(使用材料 その1)
1.セメント:太平洋セメント社製 普通セメント、密度3.16g/cm、ブレーン値3,480cm/g、エーライト量はXRD/リートベルト法により算出したところ60.5%であった。
2.水:水道水
3.減水剤および空気量調整剤:BASF社製 高性能AE減水剤SP8S(Ad1)及びBASF社製 マイクロエア404(Ad2)
エーライトの初期反応率(高温養生終了時点まで)
まず、API値が記載された表1の各種シリカ質物質の中で、シリカフューム(SF)及びコロイダルシリカ(CS3)を用いたセメント組成物におけるエーライトの初期反応率(高温養生終了時点まで)について詳述する。
表2に、後述する実験例における、非晶質シリカまたは硬化促進剤の種類、添加量、施工後の養生方法、得られたセメント硬化体の材齢1日における圧縮強度、その時のエーライト反応率、及び練り上がり直後と2時間後のモルタルフローを記載した。なお、比較例3の2時間後のモルタルは、ほとんど流動性を失っており、モルタルフロー測定自体ができなかった。
実施例1
セメント186質量部、細骨材600質量部、非晶質シリカ固形分14質量部、水100質量部のモルタルを作製した。モルタルの水粉体比は50%、非晶質シリカとしてコロイダルシリカ(CS3)を使用し、セメント質量に対して内割で7%添加したものである。練り混ぜ後の作業性を確保するために、高性能AE減水剤(Ad1)をセメントと非晶質シリカ200質量部に対して1.0%となるよう添加し、さらに、モルタル中の空気量を3%〜4%の範囲に調整するために空気量調整剤(Ad2)を適宜添加した。練り混ぜは、JIS R 5201に準拠して行い、5Lホバートミキサーを使用した。その結果、練り混ぜ直後のモルタル15打フローは175mm、2時間経過後のモルタル15打フローは168mmとなり、フローロスが少なく、良好な流動性を有していた。練り混ぜから3時間後、ブリーディングが出なくなった時点で練り返しを行い、φ50×100mmの型枠内へ成型した。その後、60℃で4時間の加熱養生を行ったところ、養生終了時点の圧縮強度は36.8N/mmであった。また、強度発現の主因となるセメント中のエーライトの反応率を測定したところ95.2%であり、ほぼ反応が終了していた。
実施例2
使用材料は実施例1と同じで、60℃での加熱養生時間を24時間としたものである。その結果、圧縮強度は38.5N/mmとなり、エーライトの反応率は96.1%であった。
なお、減水剤を使用してモルタル15打フローを168〜180mmに調整した本組成モルタルを用いれば、粗骨材を添加することによりスランプ8cm程度の良好なワーカビリティーを有するコンクリートが製造できる。上記実験例で、他の組成は同一とし、粗骨材を添加した場合にも、モルタル強度にほぼ匹敵するコンクリート強度が得られた。
比較例1
使用材料は実施例1と同じで、加熱養生を行わず、20℃の標準水中養生を行ったものである。その結果、圧縮強度は23.1N/mmとなり、エーライト反応率は40.8%にとどまった。以上より、コロイダルシリカを添加しただけでは、エーライト反応の促進効果は期待できないことが分かる。
比較例2
実施例1の使用材料で、コロイダルシリカを用いなかったブランク試験である。その結果、圧縮強度は29.7N/mmであった。なお、加温養生による反応促進効果によりエーライトの反応率は69.8%であった。
比較例3
実施例1の使用材料で、コロイダルシリカの代わりに硬化促進剤である亜硝酸カルシウムをセメント100質量部に対して2質量部加えた。その結果、練りあがったモルタルは約10分で作業性が悪くなり、30分で作業が出来なくなった。圧縮強度は25.6N/mmであった。
比較例4
実施例1の使用材料で、コロイダルシリカの代わりにシリカフューム(SF)を粉体として同量添加したものである。使用したシリカフュームは、平均粒径が大きく(0.39μm)、比表面積が比較的小さい(9.4m/g)。前記API法によるAPI値は55.8%である。なお、微少熱量計による水和発熱速度の測定によれば、SFを添加した場合の水和発熱速度曲線の第二ピークは何も添加しないものよりも約1時間遅れて発現した。成型後、60℃で4時間の加温養生を行ったところ、圧縮強度は28.8N/mmであった。この時のエーライト反応率は72.5%であり、コロイダルシリカ(CS3)を用いた場合と比べてエーライト反応を促進する効果は小さい。ただし、モルタルフローは練り上がり直後(170mm)よりも2時間後(180mm)の方が大きくなり、作業性の面からは望ましい結果であった。
図5に、本発明実施例(普通ポルトランドセメントと本発明のセメント添加材を含む組成物)と比較例について、エーライト反応率の経時変化を示した。横軸Tは、時間(h)を、縦軸Sは、エーライト鉱物の反応率である。注水して4時間経過後から、昇温速度20℃/時間で最高温度60℃まで上げ、そのまま24時間60℃を保持したものである。実施例1及び比較例4は、それぞれコロイダルシリカ(CS3)及びシリカフュームを添加したものである。いずれの場合も、無添加のもの(比較例2)と比べてエーライト反応率は高くなったが、コロイダルシリカを添加した実施例1の方がエーライトの反応は促進された。これに対して、コロイダルシリカを添加しても加温養生を行わないもの(比較例1)は、エーライトの反応はほとんど促進されなかった。以上により、本発明のセメント添加材は、加温養生との組み合わせによりエーライトの反応を効果的に促進させることが出来、さらに、反応初期の流動性確保や初期強度発現の制御が可能となった。
(使用材料 その2)
長期材齢における強度増進効果を確認するために行った追加実験例に使用した非晶質シリカは、以下の7種類である。なお、非晶質シリカの粒径は、光子相関法により行い、メディアン径を示した。
1.コロイダルシリカ:非晶質シリカゾル溶液6種類、日産化学工業社製。
・スノーテックス30(CS3)、密度1.21g/cm、SiO量30.5%、非晶質シリカ粒径12nm、API法によるAPI値は66.1%
・スノーテックス50、密度1.37g/cm、SiO量48.1%、非晶質シリカ粒径25nm、API法によるAPI値は67.1%
・スノーテックスXL、密度1.30g/cm、SiO量40.6%、非晶質シリカ粒径46nm、API法によるAPI値は65.1%
・スノーテックスZL、密度1.29g/cm、SiO量40.4%、非晶質シリカ粒径75nm、API法によるAPI値は60.2%
・MP−2040、密度1.30g/cm、SiO量40.7%、非晶質シリカ粒径0.19μm、API法によるAPI値は63.7%であった。
・MP−4540M、密度1.37g/cm、SiO量48.1%、非晶質シリカ粒径0.45μm、API法によるAPI値は58.1%
なお、熱量計による測定の結果は、上記6種類いずれのコロイダルシリカも水和発熱速度の第二ピーク位置を早期に出現させるものであった。
2.シリカフューム:乾式製造シリカフューム1種類、粉末状固体、密度2.34g/cm、平均粒径0.39μm(BET法による測定)、比表面積9.4m/g、API法によるAPI値は55.8%であった。熱量計による測定の結果は、水和発熱速度の第二ピーク位置を遅延させるものであった。
セメント186質量部、非晶質シリカ固形分14質量部、水100質量部のセメントペーストを作製した。練り混ぜには5L容量のオムニミキサを使用し、一度に1.3Lから2.0Lのペーストを作製した。練り混ぜ時の巻き込みエアーによる影響を排除するため、空気量調整剤(Ad2)を適宜添加した。
練り混ぜ方法は、セメントペーストのブリーディングを極力抑えるため、ダブルミキシング法を採用した。ダブルミキシング法とは、セメントペーストを練り混ぜる際に、所定量の水を投入して一定時間練り混ぜを行い、次いで残りの水を投入してさらに練り混ぜる方法で、この方法によりブリーディングが大幅に抑制できることが知られている。本試験での一次水量は、W/C=0.25相当の水量とした。ただし、このような練り混ぜを行っても、しばらく静置するとブリーディングが認められたため、1時間おきにホバートミキサーで練り返しを行い、ブリーディング水が出なくなった時点で25×25×25mmの型枠に打ち込んだ。
注水から5〜6時間20℃恒温室にて前置きを行ってから、蒸気養生槽内へ搬入し、最高温度60℃で24時間の加熱養生を行った。温度履歴パターンは、昇温速度20℃/時間、最高温度60℃、保持時間24時間、降温速度10℃/時間である。
加熱養生後、脱型を行い、所定材齢まで標準水中養生を行った。
所定材齢に達した時点で、25×25×25mmのキュービック供試体による圧縮強度試験を行った。圧縮強度は得られた最大荷重をキュービック断面積で除して求めた。1つの試験水準に対して供試体5体を使用し、測定値の最大値と最小値を除外してN=3で平均値を算出した。非晶質シリカを用いないもの、ならびに7種類の非晶質シリカを添加した計8配合について、圧縮強度試験結果を表3、図3に示す。なお、表3には、各材齢における圧縮強度とその増加量を示した。圧縮強度及び強度増加の単位はN/mmである。
実験例1は、非晶質シリカを用いないブランク試験である。実験例の中では、スノーテック50を使用した実験例3において、28日及び91日の材齢で最大の圧縮強度が得られた。また、実験例2及び実験例4についても、材齢28日及び91日の圧縮強度は、実験例1と比べて大きい。実験例2、3、及び4では、材齢7日から28日の強度増加が実施例1よりも大きかった。特に、粒径が10nm〜50nmの範囲のコロイダルシリカを添加した場合に、長期強度が大きくなる傾向があった。
一方、これらより粒径の大きなコロイダルシリカを用いた実験例5及び実験例6では、材齢28日及び91日の圧縮強度が、実験例1並みかそれ以下の値であった。また、シリカフュームを用いた実験例7、あるいは、シリカフュームよりも粒径が大きなコロイダルシリカを用いた実験例8は、材齢3日あるいは7日強度は実験例1を上回るが、材齢7日から28日の強度増加は小さく、材齢91日強度では実験例1と同等である。
続いて、上記のセメントペーストの実験で長期強度が大きかったコロイダルシリカ30、コロイダルシリカ50、及びコロイダルシリカXLを対象として、セメントペーストの場合と同様に、W/C=50%、非晶質シリカ7%添加のモルタルを作製して、高温養生を行った後の長期材齢における強度を確認した。結果を表4と図4に示した。モルタル配合は、セメント186質量部、細骨材600質量部、非晶質シリカ固形分14質量部、水100質量部である。コロイダルシリカを添加すると、モルタルの流動性は大きく低下したため、所定のモルタルフローが得られるようAd1を添加し、さらに、モルタル空気量が3%〜4%となるようAd2を適宜添加した。練り混ぜは、JIS R 5201に準拠して行い、5Lホバートミキサーを使用した。なお、いずれも練り混ぜ直後のモルタル15打フローは170〜180mmであった。ブリーディングが出なくなった時点で再度練り返しを行い、φ50×100mmの型枠へ打ち込んだ。
注水から3〜4時間20℃恒温室にて前置きを行ってから、蒸気養生槽内へ搬入し、最高温度60℃で4時間の加熱養生を行った。温度履歴パターンは、昇温速度20℃/時間、最高温度60℃、保持時間4時間、降温速度10℃/時間である。加熱養生後、脱型を行い、所定材齢まで標準水中養生を行った。
実験例9は、非晶質シリカを用いないブランク試験の結果である。実験例の中では、スノーテック50を使用した実験例11において、材齢28日で最大の圧縮強度が得られ、さらに、実験例10及び実験例12でも材齢28日の圧縮強度は実験例9を上回った。また、材齢7日から28日の強度増加は、実施例11及び12が大きくなっており、ペースト試験での結果をほぼ再現するものであった。
以上、モルタル試験でもペースト試験と同様に、粒径10nm〜50nmの範囲のコロイダルシリカは、所定量添加することにより、初期強度のみならず長期強度を増加させる効果を有することが確認できた。

Claims (3)

  1. 水中に分散したゾル溶液状態の平均粒径10nm〜50nmの非晶質シリカであって、ポゾラン反応性迅速判定法(API法)によるAPI値が55%以上であり、微少熱量計によるセメントとの水和発熱速度の測定で、エーライトの水和発熱ピークの現出時間を短縮させることを特徴とする高温養生(高周波加熱を除く)用セメント添加材。
  2. 請求項1記載の高温養生用セメント添加材をセメントに対して固形分換算で7〜15質量部と、エーライトを50〜75質量%含有するセメント100質量部と、水から成る混合物を練り混ぜ、成形した後、55〜80℃の高温養生(高周波加熱を除く)を行って、エーライトの初期反応を促進して、硬化させたことを特徴とするセメント硬化体。
  3. 水中に分散したゾル溶液状態の非晶質シリカであって、平均粒径が10nm〜50nmであり、ポゾラン反応性迅速判定法(API法)によるAPI値が55%以上であり、微少熱量計によるセメントとの水和発熱速度の測定で、エーライトの水和発熱ピークの現出時間を短縮させるものを採用する高温養生(高周波加熱を除く)用セメント添加材の判定方法。
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