JP5578585B2 - 地絡位置特定装置及び地絡位置特定システム - Google Patents

地絡位置特定装置及び地絡位置特定システム Download PDF

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本発明は、配電線で地絡が発生した際に、地絡位置を特定する地絡位置特定装置及び地絡位置特定システムに関する。
従来、配電線において地絡事故が発生すると、自動開閉器により事故区間が遮断されるようになっている。事故区間を復旧するためには、地絡事故の要因を除去する必要がある。そこで、事故区間における地絡位置を特定する必要がある。
地絡位置を特定するために、CT受信器を用いることが知られている。CT受信器は、長尺状に形成されて、一端にフック形状の引掛部を有している。高圧直流パルス発生装置を事故区間の中間点付近に設置して、事故区間内にある複数の電柱のそれぞれに設けられた自動開閉器を順次開閉する。CT受信器は、自動開閉器の間の配電線に引掛部を用いて引っ掛けられる。
自動開閉器が閉じられた区間の配電線に地絡位置が存在する場合、配電線は、大地との間で閉回路(閉ループ)を形成する。そして、この配電線に高圧直流パルスが印加されると、配電線には電流が流れる。CT受信器は、配電線に流れる電流を検知して、地絡位置があることを発光や音により報知する。一方で、地絡位置が存在しない場合には、配電線に電流が流れないため、CT受信器は報知しない。
ところで、CT受信器を用いて地絡位置を特定する場合、複数ある自動開閉器の開閉を順次する必要がある。そのため、事故区間が広範囲にわたる場合や、配電線が入り組んでいる場合には、地絡位置の発見に時間がかかることがあった。また、CT受信器を配電線に引っ掛ける必要があるので、CT受信器を複数個所の配電線のそれぞれに脱着する作業は、高所であることも手伝って非常に煩雑な作業になっていた。
そこで、事故区間において、2つの測定器のそれぞれを両端に設置して地絡位置を特定する地絡位置評定方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、電気信号が、配電線を介して一方の測定器から他方の測定器に向けて送信される。そして、配電線を介して他方の測定器に到達する電気信号の到達時間と、電気信号の送信に起因して地絡位置から双方の測定器のそれぞれに到達するノイズ信号の到達時間とから、地絡位置を評定している。
特開2010−271104号公報
ところで、特許文献1における地絡位置評定方法では、事故区間の配線が入り組んでいる場合には、同様に地絡位置の発見に時間がかかることがあった。また、事故区間の両端に測定器を設置する必要があることから、事故区間が広範囲にわたる場合には、測定器の設置に時間がかかることがあった。
本発明は、斯かる事情に鑑み、事故区間の状況に影響されずに、実際の地絡位置の発見を容易にする地絡位置特定装置及び地絡位置特定システムを提供することを課題とする。
本発明に係る地絡位置特定装置は、地面に接地されて、地絡位置を特定する地絡位置特定装置であって、それぞれ異なる位置に接地され、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信する少なくとも3つの接地端子と、高圧直流パルスの送信からそれぞれの接地端子による高圧直流パルスの受信までを計時する計時部と、計時された時間を用いてそれぞれの接地端子から地絡位置までの距離を算出する距離算出部と、算出されたそれぞれの接地端子からの距離に基づいて、接地端子のそれぞれの位置から少なくとも地絡位置の方向を特定する位置特定部と、それぞれの接地端子により受信された高圧直流パルスの強度を計測する強度計測部とを備え、距離算出部はさらに、送信時における電圧直流パルスの強度と受信された高圧直流パルスの強度とを用いてそれぞれの接地端子から地絡位置までの距離を算出することを特徴とする。
本発明に係る地絡位置特定装置によれば、地面に接地されて、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信可能な状態にされる。すなわち、配電線から、地絡位置を通って地面に流れる高圧直流パルスを、少なくとも3つの接地端子で受信可能な状態にされる。
それぞれの接地端子は、配電線及び地絡位置を通って地面に流れる高圧直流パルスを受信する。それぞれの接続端子は、接地される位置(地点)の違いにより、位置に応じた時間で高圧直流パルスを受信する。計時部は、高圧直流パルスの送信から、それぞれの接続端子による受信までの時間を計時する。距離算出部は、計時された時間と、高圧直流パルスの伝播速度とから、それぞれの接地端子から地絡位置までの距離を算出する。位置特定部は、接地端子のそれぞれの位置から地絡位置までの距離に一致する地点を地絡位置に特定する。これにより、それぞれの接地端子から少なくとも地絡位置の方向が特定されるので、実際の地絡位置の発見を容易にすることができる。
高圧直流パルスは、地面を通ることで減衰する。そこで、上記のように、強度計測部がそれぞれの接地端子で受信された高圧直流パルスの強度を計測することで、それぞれの接地端子と地絡位置との距離に応じた強度が取得できる。距離算出部は、送信された高圧直流パルスの強度とそれぞれの接地端子で取得された強度とを用いて、それぞれの接地端子から地絡位置までの距離を算出できる。強度計測部を用いて地絡位置を特定するのに加えて、高圧直流パルスの強度を用いて地絡位置を特定することで、接地端子のそれぞれの位置から少なくとも地絡位置の方向がより精度良く特定されるので、実際の地絡位置の発見をより容易にすることができる。
他の形態として、本発明に係る地絡位置特定装置は、地面に接地されて、地絡位置を特定する地絡位置特定装置であって、それぞれ異なる位置に接地され、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信する少なくとも3つの接地端子と、それぞれの接地端子により受信された高圧直流パルスの強度を計測する強度計測部と、送信時における電圧直流パルスの強度と受信された高圧直流パルスの強度とを用いてそれぞれの接地端子から地絡位置までの距離を算出する距離算出部と、算出されたそれぞれの接地端子からの距離に基づいて、接地端子のそれぞれの位置に対する少なくとも地絡位置の方向を特定する位置特定部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る地絡位置特定装置によれば、地面に接地されることで、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信可能な状態にされる。すなわち、配電線から、地絡位置を通って地面に流れる高圧直流パルスを、少なくとも3つの接地端子で受信可能な状態にされる。
それぞれの接地端子は、配電線及び地絡位置を通って地面に流れる高圧直流パルスを受信する。それぞれの接地端子は、接地される位置(地点)の違いにより、位置に応じた強度の高圧直流パルスを受信する。強度計測部は、それぞれの接地端子により受信された高圧直流パルスの強度を計測する。距離算出部は、送信された高圧電流パルスの強度と受信された高圧電流パルスの強度との差から、接地端子のそれぞれの位置から地絡位置までの距離を算出する。位置特定部は、接続端子のそれぞれの位置から地絡位置までの距離に一致する地点を地絡位置に特定する。これにより、接地端子のそれぞれの位置に対する少なくとも地絡位置の方向が特定されるので、実際の地絡位置の発見を容易にすることができる。
本発明の他の態様として、電柱の位置を含む地図情報を格納する地図情報データベースと、地図情報及び地絡位置を表示可能な表示部とをさらに備え、位置特定部は、特定された地絡位置を地図情報に重ねて表示部に表示させてもよい。
これにより、地絡位置が地図情報に含まれる電柱の位置に重ねて表示されるので、実際の地絡位置の発見をより容易にすることができる。
本発明に係る地絡位置特定システムは、高圧直流パルスを配電線に発信する高圧直流パルス発生装置と、上記地絡位置特定装置とを備えることを特徴とする。
このように、高圧直流パルス発生装置及び上記地絡位置特定装置とを組み合わせることで、少なくとも地絡位置の方向が特定されるので、実際の地絡位置の発見を容易にすることができる。
以上の如く、本発明に係る地絡位置特定装置及び地絡位置特定システムによれば、事故区間の状況に影響されずに、実際の地絡位置の発見を容易にするというすぐれた効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る地絡位置特定装置を設置した事故区間の概略図を示す。 同実施形態に係る地絡位置特定装置のブロック図を示す。 同実施形態に係る距離データ格納部に格納されるデータのデータ構造を示す。 同実施形態に係る地絡位置を特定するフローチャートを示す。 同実施形態に係る表示部に表示される、地図情報及び地絡位置が重ね合わされた表示画面を示す。
以下、本発明に係る地絡位置特定装置及び地絡位置特定システムにおける一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
まず、図1を参照して、事故区間における配電線1に対する地絡位置特定システム10の設置位置を説明する。事故区間の配電線1は、電柱2及び電柱3を含む、複数の電柱に架設されている。ここで、地絡位置Aは、電柱2及び電柱3の間にあり、地絡経路4を介して、配電線1を地面GLに接地しているものとする。事故区間における地絡位置Aを特定すべく、地絡位置特定システム10は、事故区間における配電線1の任意の位置と、地面GLとの間に設置される。地絡位置特定システムは、高圧電流パルスを発生する高圧直流パルス発生装置5と、地絡位置Aを特定する地絡位置特定装置6とを備える。
高圧直流パルス発生装置5は、配電線1及び地絡位置特定装置6に接続される。高圧直流パルス発生装置5は、高圧電流パルスを所定の電圧で所定の時間毎に生成し、生成した高圧電流パルスを配電線1に送信する。また、高圧直流パルス発生装置5は、高圧電流パルスを生成した時刻と、高圧電流パルスの電流値(電圧値)とを地絡位置特定装置6に送信する。
地絡位置特定装置6は、高圧直流パルス発生装置5によって送信された高圧電流パルスを、配電線1及び地面GLを介して受信する。地絡位置特定装置6は、受信した高圧電流パルスを用いて、地絡位置Aを特定する。
次に、地絡位置特定装置6の構成について図2を参照して説明する。地絡位置特定装置6は、地面GLに接地されて、地絡位置Aを特定する地絡位置特定装置6であって、それぞれ異なる位置に接地され、事故区間に流される高圧直流パルスを受信する上記少なくとも3つの接地端子7,8,9と、接地端子7,8,9によって受信された高圧電流パルスを解析する本体部60とを備える。なお、本実施形態において、接地端子7,8,9は、3つ設けられ、以下の説明では、それぞれを第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9とも記載する。
第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれは、導電体で長尺状に形成され、地面GLに突き刺し可能に構成される。そして、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれは、一端を本体部60に接続され、他端側を地面GLに突き刺した状態にされる。第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれは、図1に示すように、地面GLに対して、それぞれ異なる位置に接地される。第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれは、このように接地されることで、地絡位置Aから地面GLを通して流れる高圧電流パルスを、地絡位置Aからの距離に応じた時間及び強度で受信できる。例えば、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれは、5mから10mの間隔をあけて接地される。
本体部60は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地位置の入力を受け付ける入力部71と、それぞれの接地端子7,8,9の接地抵抗を計測する接地抵抗強度計測部70と、距離算出に用いる接地端子7,8,9を物理的に切り替える端子切替部61と、高圧直流パルスの発生からそれぞれの接地端子7,8,9による高圧直流パルスの受信までを計時する計時部63と、それぞれの接地端子7,8,9により受信された高圧直流パルスの強度を計測する強度計測部62と、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する距離算出部64と、計測及び算出されたデータを格納する計測データ格納部66と、算出されたそれぞれの接地端子7,8,9からの距離に基づいて、接地端子7,8,9のそれぞれの位置から少なくとも地絡位置Aの方向を特定する位置特定部67とを備える。また、地絡位置特定装置6は、電柱2,3の位置を含む地図情報を格納する地図データベース69と、地図情報及び地絡位置Aを表示可能な表示部68とを備える。
入力部71は、キーボードやマウス等の入力デバイスであり、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地位置の入力を受け付ける。例えば、入力部71は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地位置を、緯度、経度の入力として受け付ける。また、入力部71は、表示部68に表示された地図情報を用いて、接地位置の入力を受け付けてもよい。入力部71は、さらに、事故区間の位置の入力を受け付けてもよい。また、入力部71は、さらに、配電線1の経路の情報の入力を受け付けてもよい。入力部71は、入力された情報を位置特定部67に送る。
接地抵抗強度計測部70は、それぞれの接地端子7,8,9に接続され、それぞれの接地端子7,8,9の接地抵抗を計測する。接地抵抗強度計測部70は、それぞれの接続端子7,8,9の接地抵抗の計測の結果、異なる抵抗値を計測した時に、図示しないスピーカや発光体等を用いて報知する。これにより、接地抵抗強度計測部70は、それぞれの接地端子7,8,9の接地抵抗を揃えた状態で、地絡位置Aの特定を開始させることを可能にしている。
端子切替部61は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれに接続されるとともに、計時部63に接続される。端子切替部61は、計時部63で計時及び計測対象とする第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9を切り替える。具体的に、端子切替部61は、接続端子7,8,9のいずれか一つと計時部63及び強度計測部62とを接続して、受信時刻を計時部63に計時させ、強度を強度計測部62に計測させる。その後、他の接続端子7,8,9の残りの2つに順次切り替えて、それぞれの受信時刻を計時部63に計時させ、強度を強度計測部62に計測させる。したがって、端子切替部61は、3回の高圧直流パルスの送信前に、接続端子7,8,9のそれぞれを計時及び計測する端子に切り替える。
計時部63は、高圧直流パルス発生装置5に接続されて、高圧直流パルス発生装置5から高圧電流パルスの発生(送信)時刻を受信することが可能になっている。計時部63は、高圧直流パルス発生装置5から高圧電流パルスの発生時刻を受信すると、計時を開始する。また、計時部63は、高圧電流パルスの発生時刻(以下、単に発生時刻とする)を距離算出部64に送る。そして、計時部63は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の高圧電流パルスの受信時刻(以下、単に受信時刻とする)を距離算出部64に送る。
強度計測部62は、端子切替部61及び距離算出部64の間に接続される。また、強度計測部62は、高圧直流パルス発生装置5に接続される。強度計測部62は、高圧直流パルス発生装置5から高圧直流パルスの強度を受信し、距離算出部64に送る。また、強度計測部62は、それぞれの接地端子7,8,9で受信された高圧直流パルスの強度を計測し、距離算出部64に送る。例えば、強度計測部62は、それぞれの接地端子7,8,9で受信された高圧直流パルスの電流値を計測し、距離算出部64に送る。
距離算出部64は、計時された時間を用いてそれぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する。距離算出部64は、送信時刻と、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれの受信時刻を計時部63から受信する。距離算出部64は、送信時刻及び受信時刻から、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する。より具体的に、距離算出部64は、高圧直流パルスの伝播速度と、送信時刻及び受信時刻とから、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する。距離算出部64は、時刻に応じて算出したそれぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を第1計測データとして、計測データ格納部66に送る。
また、距離算出部64は、送信時における電圧直流パルスの強度と受信された高圧直流パルスの強度とを用いてそれぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する。距離算出部64は、地面GLの抵抗率を利用して、高圧電流パルスの送信時の強度とそれぞれの接地抵抗7,8,9により受信された高圧直流パルスの強度の差を、地面GLの単位距離あたりの抵抗率で割ることで算出する。距離算出部64は、強度に応じて算出した接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を第2計測データとして、計測データ格納部66に送る。
計測データ格納部66は、例えば、ハードディスクやメモリ等の補助記憶媒体であり、図3に示すように、距離算出部64から送信されたそれぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を示す第1計測データ及び第2計測データを格納する。計測データ格納部66は、位置特定部67に接続される。
位置特定部67は、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を計測データ格納部66から読み出す。位置特定部67は、入力部71から、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれの接地位置の入力を受け付ける。位置特定部67は、入力された第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地位置と、読み出した地絡位置Aまでの距離とを用いて、地絡位置Aを特定する。位置特定部67は、特定した地絡位置Aを表示部68に送る。
また、位置特定部67は、特定した地絡位置Aを含む地図情報を地図情報データベース69から読み出す。位置特定部67は、読み出した地図情報を表示部68に送る。ここで、位置特定部67は、入力部71から入力された第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地位置と地絡位置Aとを含む地図情報を読み出すのが好ましい。そして、位置特定部67は、入力された第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地位置と、地絡位置Aと、接地位置から地絡位置Aへ向かう矢印と、読み出した地図情報とを重ねて表示部68に表示させる。
さらに、位置特定部67は、特定した地絡位置Aに合致する位置に存在する電柱の位置を地図情報から取得する。位置特定部67は、特定した電柱を強調して、表示部68に送るのが好ましい。このとき、位置特定部67は、地絡位置Aを中心とする、所定の半径内に存在する電柱を強調して表示部68に送るのが好ましい。そして、位置特定部67は、入力部71から事故区間の配電線1の経路を受信することで、地絡位置Aを中心とする、所定の半径内に存在する配電線1の経路を強調して表示部68に送ってもよい。
地図情報データベース69は、表示部68に表示可能な地図情報を格納している。より具体的に、地図情報データベース69は、表示部68に表示可能な、電柱の位置を含む地図情報を格納している。地図情報データベース69は、位置特定部67に接続され、位置特定部67による地図情報の読出に応じて、地図情報を位置特定部67に送信可能になっている。
表示部68は、位置特定部67から送信された地絡位置A及び地図情報を表示する。より具体的に、表示部68は、位置特定部67から送信された地絡位置A及び地図情報を重ねて表示する。より好ましくは、表示部68は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地位置と、地絡位置A及び地図情報を重ねて表示するのが好ましい。
次に、本実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6の地絡位置Aの特定までの流れについて図4を用いて説明する。
まず、地絡位置特定システム10は、事故経路における配電線1及び地面GLの間に設置される(ステップS1)。すなわち、高圧直流パルス発生装置5及び地絡位置特定装置6は、配電線1及び地面GLの間に設置される。詳述すると、高圧直流パルス発生装置5は、配電線1及び地絡位置特定装置6の本体部60に接続される。本体部60は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれに接続される。そして、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれは、地面GLにおける異なる位置に接地される。
入力部71は、接地された第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれの接地位置の入力を受け付ける(ステップS2)。より具体的に、入力部71は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれの接地位置の緯度経度又は表示部68に表示された地図上における入力等による入力を受け付ける。入力部71は、入力された第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9のそれぞれの接地位置を位置特定部67に送る。
地絡位置特定システム10の設置の後、接地抵抗強度計測部70は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地抵抗を計測する(ステップS3)。計測の結果、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地抵抗が異なる場合(ステップS4 YES)、接地抵抗強度計測部70は、報知する。一方、接地抵抗が異ならない場合には(ステップS4 NO)、ステップS5に進む。
端子切替部61は、第1接地端子7と計時部63及び強度計測部62を接続する(ステップS5)。計時部63は、高圧直流パルス発生装置5から高圧直流パルスの配電線1への送信時刻を受け取る(ステップS6)。強度計測部62は、送信された高圧直流パルスの強度を高圧直流パルス発生装置5から受け取る(ステップS7)。そして、計時部63は、第1接地端子7の受信時刻を計時する(ステップS8)。計時部63は、送信時刻及び受信時刻を距離算出部64に送る(ステップS9)。
強度計測部62は、第1接地端子7によって受信された高圧直流パルスの強度を計測する(ステップS10)。そして、強度計測部62は、送信された高圧直流パルスの強度と、受信された高圧直流パルスの強度とを距離算出部64に送る(ステップS11)。
端子切替部61は、計時部63及び強度計測部62による第1接地端子7に対する計時及び計測の終了後、計時部63及び強度計測部62に接続される接地端子7,8,9を切り替える(ステップS12)。そして、全ての接地端子7,8,9の計時及び計測が終了したか否かを判断し、終了していなければ、ステップS5に戻り、計時部63及び強度計測部64は、第2接地端子8及び第3接地端子9についても第1接地端子7と同様の計時及び計測を繰り返す(ステップS13)。
距離算出部64は、計時部63によって計測された時間と、強度計測部62によって計測された高圧直流パルスの強度とのそれぞれで、それぞれの接続端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する(ステップS14)。距離算出部64は、計時部63によって計測された時間に基づく、それぞれの接地端子7,8,9から算出された短絡位置までの距離を第1計測データとして、計測データ格納部66に格納する(ステップS15)。また、距離算出部64は、強度計測部62によって計測された時間に基づく、それぞれの接地端子7,8,9からの算出された短絡位置までの距離を第2計測データとして、計測データ格納部66に格納する(ステップS16)。
位置特定部67は、計測データ格納部66から第1計測データを読み出す。そして、位置特定部67は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地位置と、第1計測データとから、地絡位置Aを特定する(ステップS17)。
また、位置特定部67は、計測データ格納部66から第2計測データを読み出す。そして、位置特定部67は、第1接地端子7、第2接地端子8、及び第3接地端子9の接地位置と、第2計測データとから、地絡位置Aを特定する(ステップS18)。
位置特定部67は、地図格納部69から、地絡位置A及びそれぞれの接地端子7,8,9の設置位置を含む地図データを読み出す。そして、位置特定部67は、地絡位置Aと、それぞれの接地端子7,8,9と、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aに向かう矢印と、読み出した地図情報とを重ねて表示部68に表示させる(ステップS19)。ここで、位置特定部67は、第1計測データを基に得られた地絡位置Aと、第2計測データを基に得られた地絡位置Aとが異なる場合には、それぞれを共に表示部68に表示させてよい。
本実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6の構成は以上の通りであり、次に、上記構成を用いた地絡位置Aを特定する特定原理(測定原理)について説明する。
高圧直流パルス発生装置5から高圧直流パルスが配電線1に送信されると、地絡位置Aを含まない配電線1では電流が流れない。そのため、それぞれの接続端子7,8,9は、高圧直流パルスを受信しない。これにより、配電線1には地絡が発生していないことがわかる。
一方、地絡位置A(地絡経路4)を含む配電線1では、高圧直流パルス発生装置5、配電線1、地絡位置A、地面GL、及びそれぞれの接続端子7,8,9の間で閉ループ(閉回路)が形成される。そのため、高圧直流パルス発生装置5から高圧直流パルスが配電線1に送信されると、上記経路を直流電流が流れる。すなわち、それぞれの接続端子7,第2接地端子8、及び第3接地端子9は、高圧直流パルスを受信する。
地絡位置特定装置6は、接地端子7,8,9のそれぞれが高圧直流パルスを受信することで、配電線1への地絡の発生を感知する。接地端子7,8,9のそれぞれは、地面GLの異なる位置に接地されていることから、高圧直流パルスの送信から地絡位置Aまでの距離に応じた時刻に高圧直流パルスを受信する。また、同様に、接地端子7,8,9のそれぞれは、高圧直流パルスの送信時における強度から、地絡位置Aまでの距離に応じた強度に減衰した高圧直流パルスを受信する。
距離算出部64は、上記時刻を用いて、接地端子7,8,9のそれぞれの位置から、地絡位置Aまでの距離を算出する。より具体的に、距離算出部64は、(受信時刻−送信時刻)*(高圧直流パルスの伝播速度)/2により距離を求める。ここで、接地端子7,8,9のそれぞれに係る算出された距離を、L1、L2、L3とする。
位置特定部67は、算出された距離L1、L2、L3を用いて、接続端子7,8,9のそれぞれについて、接地位置を中心とする、半径L1、半径L2、半径L3の円を作成する。位置特定部67は、作成された3つの円の交点を地絡位置Aに特定する。このようにすることで、地絡位置特定装置6は、接続端子7,8,9による高圧直流パルスの受信時刻を用いて地絡位置Aを特定することができる。
また、地絡位置特定装置6は、接地端子7,8,9のそれぞれの高圧直流パルスを受信した強度(以下、単に受信強度という)を用いて地絡位置Aを特定する。高圧直流パルスは、上記のように、配電線1、地絡経路、及び地面GLを通って伝播する。このとき、地面GLを通る高圧直流パルスは、配電線1に対して非常に大きな抵抗率をもつ地面GLにより、地絡位置Aから接続端子7,8,9のそれぞれに到達するまでに減衰される。そこで、地絡位置特定装置6は、送信された高圧直流パルスの強度に対する、接続端子7,8,9により受信される高圧直流パルスの強度から、高圧直流パルスの減衰量を用いて接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出することができる。
具体的に、地絡位置特定装置6の強度計測部62は、送信された高圧直流パルスの強度を取得する。また、強度計測部62は、それぞれの接地端子7,8,9により受信された高圧直流パルスの強度を取得する。
距離算出部64は、送信された高圧直流パルスの強度と、受信した高圧直流パルスの強度との差から、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を測定する。すなわち、距離算出部64は、(送信された高圧直流パルスの強度−受信された高圧直流パルスの強度)/(地面GLの抵抗率)を算出することで、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する。ここで、距離算出部64が算出したそれぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を、L4、L5、L6とする。
位置特定部67は、算出された距離L4、L5、L6を用いて、接続端子7,8,9のそれぞれについて、接地位置を中心とする、半径L4、半径L5、半径L6の円を作成する。位置特定部67は、作成された3つの円の交点を地絡位置Aに特定する。このようにすることで、地絡位置特定装置6は、接続端子7,8,9による高圧直流パルスの受信強度を用いて地絡位置Aを特定することができる。
ところで、接地端子7,8,9と、地絡位置Aとの間に、川や地質の変化等があることで、地面GLを通過する高圧直流パルスの伝播速度や抵抗率が変化することが考えられる。この場合には、特定された地絡位置Aが、実際の地絡位置Aとは異なることが考えられる。しかしながら、上記のように3つの円の交点を地絡位置Aに特定することにより、少なくとも、接地端子7,8,9のそれぞれから、地絡位置Aまでの方向を特定することができる。
次に、本実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6を用いた地絡位置Aを表示する適用例を説明する。
(第1の適用例)
第1の適用例では、図5に示すように、特定された地絡位置Aに該当する電柱の位置及び接地端子7,8,9から電柱までの方向を表示する形態を説明する。
位置特定部67は、地絡位置Aを特定すると、地絡位置Aを含む地図情報を地図情報データベース69から読み出す。そして、位置特定部67は、地図情報に含まれる電柱の位置の情報と、特定された地絡位置Aの情報から、地絡事故を起こしている電柱を特定する。例えば、位置特定部67は、特定された地絡位置Aから、誤差範囲を考慮した範囲に含まれる複数の電柱を、地絡位置Aを起こしている電柱に特定してもよい。
位置特定部67は、入力部71から入力された接地端子7,8,9のそれぞれの位置と、特定された電柱の位置と、接地端子7,8,9のから特定された電柱までの方向とを地図情報に重ね合わせる。そして、位置特定部67は、上記重ね合わされた地図情報を表示部68に表示させる。これにより、接地端子7,8,9から接地位置までの方向及び特定された電柱の位置を表示することができる。
(第2の適用例)
第2の適用例では、第1の適用例に加え、確定された事故区間に含まれる電柱の位置について表示する形態を説明する。
街中等、狭い範囲に複数の電柱が存在する場合、特定された地絡位置Aから誤差範囲に含まれる複数の電柱の位置を表示することとすると、膨大な量の電柱の位置が表示されることが考えられる。そこで、入力部71が、予め事故区間の入力を受け付けることで、事故区間に含まれる電柱の位置のみを表示させるようにすることができる。なお、事故区間の入力は、入力部71からの入力に限らず、他のシステム等から受信する形態であってもよい。
位置特定部67は、第1の適用例と同様に、地図情報を読み出して、地絡位置Aに含まれる電柱の位置を特定する。さらに、位置特定部67は、特定された電柱の位置のうち、事故区間に含まれる電柱の位置のみを特定する。
位置特定部67は、入力部71から入力された接地端子7,8,9のそれぞれの位置と、特定された電柱の位置と、接地端子7,8,9のから特定された電柱までの方向とを地図情報に重ね合わせる。そして、位置特定部67は、上記重ね合わされた地図情報を表示部68に表示させる。これにより、接地端子7,8,9から接地位置までの方向及び特定された電柱の位置を表示することができる。
(第3の適用例)
第3の適用例では、第2の適用例にさらに、事故区間の配電線1の経路が表示される。地絡は、電柱を介して起こることが多いが、配電線1への支障物の接触等によって起こることもあり得る。そこで、配電線1の経路を表示することで、いずれの経路内における地絡なのかを報知することが可能となる。なお、配電線1の経路は、入力部71から入力される形態や、他のシステムから受信する形態であってよい。
位置特定部67は、第1の適用例と同様に、地図情報を読み出して、地絡位置Aに含まれる電柱の位置を特定する。さらに、位置特定部67は、第2の適用例と同様に、特定された電柱の位置のうち、事故区間に含まれる電柱の位置のみを特定する。
そして、位置特定部67は、特定された電柱の位置の配電線1の経路を特定する。位置特定部67は、入力部71から入力された接地端子7,8,9のそれぞれの位置と、特定された電柱の位置と、特定された配電線1の経路と、接地端子7,8,9のから特定された電柱までの方向とを地図情報に重ね合わせる。そして、位置特定部67は、上記重ね合わされた地図情報を表示部68に表示させる。これにより、接地端子7,8,9から接地位置までの方向及び特定された電柱の位置を表示することができる。
以上より、本実施形態に係る地絡位置特定装置6は、地面GLに接地されて、地絡位置Aを特定する地絡位置特定装置6であって、それぞれ異なる位置に接地され、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信する少なくとも3つの接地端子7,8,9と、高圧直流パルスの送信からそれぞれの接地端子7,8,9による高圧直流パルスの受信までを計時する計時部63と、計時された時間を用いてそれぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する距離算出部64と、算出されたそれぞれの接地端子7,8,9からの距離に基づいて、接地端子7,8,9のそれぞれの位置から少なくとも地絡位置Aの方向を特定する位置特定部67とを備えることを特徴とする。
本実施形態に係る地絡位置特定装置6によれば、地面GLに接地されることで、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信可能な状態にされる。すなわち、配電線1から、地絡位置Aを通って地面GLに流れる高圧直流パルスを、少なくとも3つの接地端子7,8,9で受信可能な状態にされる。
それぞれの接地端子7,8,9は、配電線1及び地絡位置Aを通って地面GLに流れる高圧直流パルスを受信する。それぞれの接地端子7,8,9は、接地される位置(地点)の違いにより、位置に応じた時間で高圧直流パルスを受信する。計時部63は、高圧直流パルスの送信から、それぞれの接地端子7,8,9による受信までの時間を計時する。距離算出部64は、計時された時間と、高圧直流パルスの伝播速度とから、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する。位置特定部67は、接地端子7,8,9のそれぞれの位置から算出された距離に一致する地点を地絡位置Aに特定する。これにより、それぞれの接地端子7,8,9から少なくとも地絡位置Aの方向が特定されるので、実際の地絡位置Aの発見を容易にすることができる。
本実施形態の一態様として、それぞれの接地端子7,8,9により受信された高圧直流パルスの強度を計測する強度計測部62をさらに備え、距離算出部64は、送信時における電圧直流パルスの強度と受信された高圧直流パルスの強度とを用いてそれぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する。
高圧直流パルスは、地面GLを通ることで減衰する。そこで、上記のように、強度計測部62がそれぞれの接地端子7,8,9で受信された高圧直流パルスの強度を計測することで、それぞれの接地端子7,8,9と地絡位置Aとの距離に応じた強度が取得できる。距離算出部64は、送信された高圧直流パルスの強度とそれぞれの接地端子7,8,9で取得された強度とを用いて、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出できる。計時部63を用いて地絡位置Aを特定するのに加えて、高圧直流パルスの強度を用いて地絡位置Aを特定することで、接地端子7,8,9のそれぞれの位置から少なくとも地絡位置Aの方向がより精度良く特定されるので、実際の地絡位置Aの発見をより容易にすることができる。
他の形態として、本実施形態に係る地絡位置特定装置6は、地面GLに接地されて、地絡位置Aを特定する地絡位置特定装置6であって、それぞれ異なる位置に接地され、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信する少なくとも3つの接地端子7,8,9と、それぞれの接地端子7,8,9により受信された高圧直流パルスの強度を計測する強度計測部62と、送信時における電圧直流パルスの強度と受信された高圧直流パルスの強度とを用いてそれぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出する距離算出部64と、算出されたそれぞれの接地端子7,8,9からの距離に基づいて、接地端子7,8,9のそれぞれの位置に対する少なくとも地絡位置Aの方向を特定する位置特定部67とを備えることを特徴とする。
本実施形態に係る地絡位置特定装置6によれば、地面GLに接地されることで、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信可能な状態にされる。すなわち、配電線1から、地絡位置Aを通って地面GLに流れる高圧直流パルスを、少なくとも3つの接地端子7,8,9で受信可能な状態にされる。
それぞれの接地端子7,8,9は、配電線1及び地絡位置Aを通って地面GLに流れる高圧直流パルスを受信する。それぞれの接地端子7,8,9は、接地される位置(地点)の違いにより、位置に応じた強度の高圧直流パルスを受信する。強度計測部62は、それぞれの接地端子7,8,9により受信された高圧直流パルスの強度を計測する。距離算出部64は、送信された高圧電流パルスの強度と受信された高圧電流パルスの強度との差から、接地端子7,8,9のそれぞれの位置から地絡位置Aまでの距離を算出する。位置特定部67は、接地端子7,8,9のそれぞれの位置から算出された距離に一致する位置を地絡位置Aに特定する。これにより、接地端子7,8,9のそれぞれの位置に対する少なくとも地絡位置Aの方向が特定されるので、実際の地絡位置Aの発見を容易にすることができる。
本実施形態の他の態様として、電柱2,3の位置を含む地図情報を格納する地図情報データベース69と、地図情報及び地絡位置Aを表示可能な表示部68とをさらに備え、位置特定部67は、特定された地絡位置Aを地図情報に重ねて表示部68に表示させてもよい。
これにより、地絡位置Aが地図情報に含まれる電柱の位置に重ねて表示されるので、実際の地絡位置Aの発見をより容易にすることができる。
本実施形態に係る地絡位置特定システム10は、高圧直流パルスを配電線1に発信する高圧直流パルス発生装置5と、上記地絡位置特定装置6とを備えることを特徴とする。
このように、高圧直流パルス発生装置5及び上記地絡位置特定装置6とを組み合わせることで、少なくとも地絡位置Aの方向が特定されるので、実際の地絡位置Aの発見を容易にすることができる。
なお、本発明に係る地絡位置特定システム及び地絡位置特定装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、本実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6おいては、それぞれの接地端子7,8,9による高圧直流パルスの受信時刻及び強度のいずれも計時及び計測するようにした。これに対し、高圧直流パルスの受信時刻の計時及び強度の計測の何れか一方を用いて、それぞれの接地端子7,8,9から地絡位置Aまでの距離を算出してもよい。これにより、高圧直流パルスの受信時刻及び強度のいずれも計時及び計測する場合に比べて内部機構を簡素化することができ、コスト低下を図ることができるとともに、故障率を低下させることができる。
また、上記実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6においては、高圧直流パルス発生装置5及び地絡位置特定装置6を別体として説明したが、一体として設けられてもよい。すなわち、高圧直流パルス発生装置5又は地絡位置特定装置6のいずれか一方が、他方の構成を備えていてもよい。これにより、高圧直流パルス発生装置5又は地絡位置特定装置6のいずれか一方を設置することで地絡位置Aを特定することができるので、設置から地絡位置特定までの機器の運用を容易にすることができる。
また、上記実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6において、強度計測部62は、それぞれの接地端子7,8,9により受信された高圧直流パルスの電流値を計測することとしたが、電圧を計測することとしてもよい。
また、上記実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6においては、それぞれの接地端子7,8,9の位置を入力部71で受け付ける構成としたが、図示しないGPS機能を用いて、それぞれの接地端子7,8,9の設置位置を特定するとしてもよい。
また、上記実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6においては、端子切替部61を設けず、1つの高圧直流パルスに対して、それぞれの接地端子7,8,9の受信時刻及び受信強度を計時又は測定する構成としてもよい。
また、上記実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6において、地図情報が電柱の位置を格納していることとしたが、別途、図示しない電柱位置データベースを用意してもよい。位置特定部67は、特定した地絡位置Aに対向する電柱の位置を図示しない電柱位置データベースから読み出してもよい。
また、上記実施形態に係る地絡位置特定システム10及び地絡位置特定装置6において、接地端子7,8,9を3つの例で説明したが、これに限定されず、4つ以上設けられていてもよい。要は、3つ以上の接地端子7,8,9が設けられることで地絡位置Aの少なくとも方向が特定できる構成であればよい。
1 配電線
2 電柱
3 電柱
4 地絡経路
5 高圧直流パルス発生装置
6 地絡位置特定装置
7 第1接地端子
8 第2接地端子
9 第3接地端子
10 地絡位置特定システム
61 端子切替部
62 強度計測部
63 計時部
64 距離算出部
66 計測データ格納部
67 位置特定部
68 表示部
69 地図情報データベース
70 接地抵抗強度計測部
71 入力部

Claims (4)

  1. 地面に接地されて、地絡位置を特定する地絡位置特定装置であって、
    それぞれ異なる位置に接地され、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信する少なくとも3つの接地端子と、高圧直流パルスの送信からそれぞれの接地端子による高圧直流パルスの受信までを計時する計時部と、計時された時間を用いてそれぞれの接地端子から地絡位置までの距離を算出する距離算出部と、算出されたそれぞれの接地端子からの距離に基づいて、接地端子のそれぞれの位置から少なくとも地絡位置の方向を特定する位置特定部と、それぞれの接地端子により受信された高圧直流パルスの強度を計測する強度計測部とを備え、距離算出部はさらに、送信時における電圧直流パルスの強度と受信された高圧直流パルスの強度とを用いてそれぞれの接地端子から地絡位置までの距離を算出することを特徴とする地絡位置特定装置。
  2. 地面に接地されて、地絡位置を特定する地絡位置特定装置であって、
    それぞれ異なる位置に接地され、事故区間に送信される高圧直流パルスを受信する少なくとも3つの接地端子と、それぞれの接地端子により受信された高圧直流パルスの強度を計測する強度計測部と、送信時における電圧直流パルスの強度と受信された高圧直流パルスの強度とを用いてそれぞれの接地端子から地絡位置までの距離を算出する距離算出部と、算出されたそれぞれの接地端子からの距離に基づいて、接地端子のそれぞれの位置から少なくとも地絡位置の方向を特定する位置特定部とを備えることを特徴とする地絡位置特定装置。
  3. 電柱の位置を含む地図情報を格納する地図情報データベースと、地図情報及び地絡位置を表示可能な表示部とをさらに備え、位置特定部は、特定された地絡位置を地図情報に重ねて表示部に表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の地絡位置特定装置。
  4. 高圧直流パルスを配電線に発信する高圧直流パルス発生装置と、請求項1乃至のいずれか一項に記載の地絡位置特定装置とを備えることを特徴とする地絡位置特定システム。
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