JP5578575B2 - 圧電発電素子、及び圧電発電素子の発電量推定方法 - Google Patents

圧電発電素子、及び圧電発電素子の発電量推定方法 Download PDF

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Description

本発明は圧電発電素子、及び圧電発電素子の発電量推定方法に関し、より詳しくは圧電セラミック材料を使用した圧電発電素子、及び圧電発電素子の発電量を推定する圧電発電素子の発電量推定方法に関する。
圧電セラミック材料で形成された圧電素子に応力を負荷して微振動させると起電力が発生する。圧電発電素子は、このようにして発生した起電力を利用したものであり、従来より、種々のものが提案されている。
例えば、特許文献1には、両面に電極を有する矩形板状圧電素子単体と弾性板を接合したユニモルフ、或いは弾性板を介して少なくとも2枚以上を接合しバイモルフ構造もしくは積層構造とした圧電素子の一端を固定、他端を自由とし自由端に一定の錘を付加し、一定の撓みが自由端に許される空間を残して素子全体を容器で密閉した圧電発電用素子が提案されている。
この特許文献1では、圧電素子の一端を固定し、他端の自由端に錘を載設し、外部から圧電素子に力を付与し、前記錘の慣性力により圧電素子を振動させ、これにより発電させている。
また、特許文献2には、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛などの圧電素子用セラミック材を混合し焼結する圧電セラミック素子において、素子を構成する各種セラミック材の粒子粉末に加えて、焼結温度より融点が高く、引張強度の高い繊維物質を割れ防止つなぎ役として混合せしめてなる発電用の圧電セラミック素子が提案されている。
特許文献2では、焼結温度より融点が高く、かつ引張強度の高い繊維物質をセラミック粒子間に混入させ、これにより圧電セラミック素子が加振された場合に破損するのを防止している。
特開2003−9552号公報 特開2003−183073号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載された従来の圧電発電素子では、圧電素子の微振動により起電力を得ようとしているが、微弱な起電力しか得ることができず、このため得られる発電量も極めて小さく、実用化が困難な状況にあった。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、従来に比べ格段に発電量を増大させることのできる圧電発電素子、及び圧電発電素子の発電量推定方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を行ったところ、発電量と圧電セラミック材料の材料定数、すなわち圧電定数、比誘電率、弾性コンプライアンスとの間には一定の関係があり、特に、比誘電率を小さくし、かつ弾性コンプライアンスを大きくすると発電量が増加することが分かった。
そして、圧電セラミック素体に意図的に空隙を設け、その空隙率を変化させてシミュレーションを行ったところ、圧電セラミック素体の空隙率を20〜75%とすることにより、比誘電率を110〜1700に小さくすることができ、かつ弾性コンプライアンスを15〜150pm/Nに大きくすることができ、これにより機械的強度を損なうこともなく、発電量を増大させることができるという知見を得た。
本発明はこのような知見に基づきなされたものであって、本発明に係る圧電発電素子は、圧電セラミック素体の外表面に電極が形成された圧電発電素子であって、前記圧電セラミック素体は、空隙部を有すると共に、比誘電率が110〜1700、弾性コンプライアンスが15〜150pm/Nであり、かつ前記空隙部の空隙率が20〜75%であることを特徴としている。
また、本発明の圧電発電素子は、前記空隙率が、50〜75%であるのが好ましい。
また、本発明に係る圧電発電素子の発電量推定方法は、電セラミック素体の外表面に電極が形成された圧電発電素子の発電量を推定する圧電発電素子の発電量推定方法であって、前記圧電セラミック素体を構成する1個の結晶粒子を単位立方体セルとし、前記圧電セラミック素体を複数の単位立方体セルの集合体にモデル化して前記単位立方体セルに仮想的な空隙部を設け、発電量を、前記空隙部の空隙率に応じた圧電定数d、比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsを含む材料定数に基づいて推定することを特徴としている。
また、本発明の圧電発電素子の発電量推定方法は、前記発電量Pcalが、関係式
Pcal=0.068214×d+51872.32/εr−568.25/s+8.392044、
又は、関係式
Pcal=0.2460×d+219198.723/εr−1357.87/s+0.50023
に基づいて推定される。
また、本発明の圧電発電素子の発電量推定方法は、前記空隙部は、前記単位立方体セルの一部を切り欠いて形成するのが好ましい。
本発明の圧電発電素子によれば、圧電セラミック素体は、空隙部を有すると共に、比誘電率が110〜1700、弾性コンプライアンスが15〜150pm/Nであり、かつ前記空隙部の空隙率が20〜75%(好ましくは、50〜75%)であるので、機械的強度を損なうこともなく、従来と比べて発電量を格段に増大させることが可能となる。
また、本発明の圧電発電素子の発電量推定方法によれば、前記圧電セラミック素体を構成する1個の結晶粒子を単位立方体セルとし、前記圧電セラミック素体を複数の単位立方体セルの集合体にモデル化して前記単位立方体セルに仮想的な空隙部を設け、発電量を、前記空隙部の空隙率に応じた圧電定数、比誘電率、及び弾性コンプライアンスを含む材料定数に基づいて推定するので、発電量を実測しなくても、材料定数を把握するのみで、圧電発電素子の大凡の発電量を得ることができる。したがって、従来のように種々の膨大な実験データに基づいて構造設計をする必要がなくなり、開発コストを削減することができ、開発期間の短縮化を図ることが可能となる。
特に、比誘電率や弾性コンプライアンスは、圧電セラミック素体の構造に依存することから、空隙率を制御することによって比誘電率や弾性コンプライアンスを設定することができ、大発電量を有する圧電発電素子を得ることが可能となる。
また、前記空隙部は、前記単位立方体セルの一部を切り欠いて形成することにより、空隙を除いた単位立方体セルの骨格の厚みから圧電セラミック素体の空隙率を容易に得ることができる。
本発明に係る圧電発電素子としてのユニモルフ型圧電発電素子の一実施の形態を示す断面図である。 セル集合体の斜視図である。 単位立方体セルの斜視図である。 圧電発電素子を電圧計に接続した状態を示す図である。 圧電発電素子に変位を付与させた場合の状態を示す図である。 実施例1の実測発電量と推算発電量との関係をプロットした図である。 実施例2の実測発電量と推算発電量との関係をプロットした図である。 実施例1〜3における実測発電量と推算発電量との関係をプロットした図である。
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
図1は本発明に係る圧電発電素子の一実施の形態を模式的に示す断面図である。
この圧電発電素子は、チタン酸ジルコン酸鉛等のペロブスカイト型複合酸化物を主成分とする圧電セラミック素体1と、該圧電セラミック素体1の両主面に形成された電極2a、2bとで素子本体3を形成し、電極2bが金属板4に貼着されてユニモルフ構造とされている。
圧電セラミック素体1は、矢印A方向に分極されており、電極2aと金属板4との間に電圧が印加されると、矢印Lで示す方向に伸縮し変位する。この圧電発電素子は、矢印L方向に変位すると同時に起電力が発生し、発電作用を生じる。
そして、本実施の形態では、圧電セラミック素体1は、比誘電率が110〜1700、弾性コンプライアンスが15〜150pm/Nであり、かつ空隙率が20〜75%とされている。
圧電発電素子は、圧電セラミック素体1の微振動により起電力を利用するものであることから、微弱な発電量しか得ることができず、圧電発電素子単独では、実用化が困難な状況にあった。
しかるに、本実施の形態では、圧電セラミック素体1に意図的に空隙を設け、空隙率を20〜75%に制御することによって、比誘電率を110〜1700、弾性コンプライアンスを15〜150pm/Nの範囲とすることができ、これにより機械的強度を損なうことなく、従来に比べ格段に大きな発電量を得ることが可能となる。
すなわち、圧電セラミック素体1の材料定数としては、圧電歪定数d、比誘電率εr、弾性コンプライアンスsが知られている。
そして、本発明者が、多数の圧電発電素子(従来品)について、圧電歪定数d、比誘電率εr、弾性コンプライアンスs、及び発電量Pを実測し、最小二乗法等の数値解析法を使用して測定結果を当てはめた。その結果、発電量Pと、圧電歪定数d、比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsとの間には一定の関係があり、発電量Pは、数式(1)で表わすことのできることが分かった。
P=A×d+B/εr−C/s+D …(1)
ここで、A、B、C、及びDは定数である。
この数式(1)から明らかなように、圧電歪定数dを大きくし、かつ、比誘電率εrを小さくし、さらに、弾性コンプライアンスsを大きくすることにより、大きな発電量Pを得ることが可能となる。
ところで、圧電歪定数dは圧電セラミック材料に固有の材料定数であるが、比誘電率εr及び弾性コンプライアンスsは圧電セラミック素体1の構造に依存して変動する。
そこで、本実施の形態では、圧電セラミック素体1の構造面に着目し、比誘電率εrが小さくなり、かつ、弾性コンプライアンスsが大きくなるように、圧電セラミック素体1の空隙率を増加させ、これにより従来に比べて格段に大きな発電量の取得を可能にしている。
具体的には、圧電セラミック素体1の微細構造をモデル化し、立方体セルの概念を導入してシミュレーションし、これにより空隙率の最適範囲を設定している。
図2はセル集合体の斜視図である。
このセル集合体は、単位立方体セル5が横方向に連接されかつ縦方向に積層されている。すなわち、1個の結晶粒子を単位立方体セル5とし、圧電セラミック素体1を多数の単位立方体セル5の集合体にモデル化している。
単位立方体セル5は、図3に示すように、結晶粒子に対応する一辺がXの立方体6と、気孔に対応する空隙部(空隙)7と、結晶粒界に対応する間隙部8とを有している。
空隙部7は、立方体6のうちの1つの角部が立方体形状に切り欠かれており、該空隙部7によって切り欠かれた部分の立方体6の厚みが骨格の厚みtとなる。
したがって、空隙部7の容積が大きくなるほど、骨格の厚みtは小さくなる。換言すると骨格の厚みtを決定することにより、立方体6、すなわち1つの結晶粒子に対する空隙率が求まり、さらに比誘電率εr及び弾性コンプライアンスsを求めることができる。
そして、上述したように圧電歪定数dは圧電セラミック材料に固有の材料定数であることから、空隙率に応じた比誘電率εr及び弾性コンプライアンスsを算出することにより、数式(1)から発電量Pを推定することができる(以下、この発電量Pを推算発電量Pcalという。)。
そしてその結果、後述する実施例から明らかなように、空隙率を20〜75%に制御することによって、比誘電率を110〜1700、弾性コンプライアンスを15〜150pm/Nの範囲とすることができ、これにより機械的強度を損なうことなく、従来に比べ格段に大きな発電量を有する圧電発電素体を得ることが可能となる。
すなわち、空隙率が20%未満になると、比誘電率εrが過度に大きくなるか、又は弾性コンプライアンスsが過度に小さくなり、このため所望の大きな推算発電量Pcalを得ることができなくなる。一方、空隙率が75%を超えると、骨格の厚みtが薄くなりすぎ、実際の圧電発電素子を考慮すると、機械的強度が低下して信頼性を維持するのが困難になるおそれがある。
そこで、本実施の形態では、圧電セラミック素体1の空隙率を20〜75%に設定し、これにより従来に比べ2倍以上の発電量が得られるようにしている。
特に、空隙率を50〜75%とした場合は、空隙率が0%の場合に比べ4.8倍以上の大きな推算発電量Pcalを得ることが可能となる。
尚、比誘電率εr及び弾性コンプライアンスsの少なくともいずれか一方が上述の範囲外になると、十分な推算発電量Pcalを得ることができないか、又は骨格の厚みtが薄くなって圧電発電素子の機械的強度が低下し、信頼性を損なうおそれがあり、好ましくない。
このように圧電セラミック素体1は、空隙部7を有すると共に、比誘電率が110〜1700、弾性コンプライアンスが15〜150pm/Nであり、かつ前記空隙部7の空隙率が20〜75%(好ましくは、50〜75%)であるので、機械的強度を損なうこともなく、従来と比べ発電量を格段に増大させることが可能となる。
また、本実施の形態では、圧電セラミック素体1を構成する1個の結晶粒子を単位立方体セル5とし、圧電セラミック素体1を複数の単位立方体セル5の集合体にモデル化して単位立方体セル5に仮想的な空隙部7を設け、発電量を、空隙部7の空隙率に応じた圧電定数、比誘電率、及び弾性コンプライアンスを含む材料定数に基づいて推定するので、発電量を実測しなくても、材料定数を把握するのみで、圧電発電素子の大凡の発電量を得ることができる。したがって、従来のように種々の膨大な実験データに基づいて構造設計をする必要がなくなり、開発コストを削減することができ、開発期間の短縮化を図ることが可能となる。
特に、比誘電率εrや弾性コンプライアンスsは、圧電セラミック素体1の構造に依存することから、空隙率を制御することによって比誘電率εrや弾性コンプライアンスsを設定することができ、大発電量を有する圧電発電素子を得ることが可能となる。
また、空隙部7を、単位立方体セル5の一部を仮想的に切り欠いて形成することにより、空隙部7を除いた単位立方体セル5の骨格の厚みtから圧電セラミック素体1の空隙率を容易に得ることができる。
尚、圧電発電素子を実際に作製する場合は、焼成温度を調整して焼結性を低下させることにより、任意の空隙率を有する圧電発電素子を容易に得ることができる。したがって、空隙率が20〜75%となるような焼成温度を適宜選択することにより、所望の空隙率を有する圧電発電素子を得ることが可能となる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明は構造面に着目して発電量の増大を図っていることから、圧電セラミック素体1を形成する圧電セラミック材料は特に限定されるものではなく、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の鉛系複合酸化物、ニオブ酸アルカリ等の非鉛系複合酸化物等を使用することができる。
また、上記実施の形態では、ユニモルフ構造の圧電発電素子を例示したが、バイモルフ構造、モノモルフ構造、積層構造にも適用できるのはいうまでもない。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
〔推算発電量Pcalの導出〕
まず、矩形状の圧電セラミック素体(空隙率0%)の両主面に電極を形成した圧電特性の異なる試料番号1〜22の圧電部品を用意した。そして、各圧電部品について、共振・反共振法を使用して長さ伸縮モードにおける圧電歪定数d31(以下、「圧電歪定数d」と記す。)、応力を一定とした場合の比誘電率ε33 T/ε(以下、「比誘電率εr」と記す。)、及び電界を一定とした場合の弾性コンプライアンスs11 E(以下、「弾性コンプライアンスs」と記す。)を測定した。尚、これらの測定は、インピーダンスアナライザ(アジレント・テクノロジー社製HP4294A)を使用して行った。
次に、図4に示すように、試料番号1〜22の圧電部品11の一方の面に真鍮製の金属板12を貼着し、一端を固定端13、他端を自由端14とするユニモルフ構造の圧電発電素子15を作製した。そして、固定端13近傍の電極と金属板12とを電圧計16を介して導線17a、17bで電気的に接続した。また、圧電発電素子の静電容量をC、駆動周波数をfとしたときに、インピーダンス整合がとれるように、R=1/(2πC・f)で表わされるRΩの抵抗体18を電圧計16と並列に配した。尚、矢印Aは圧電部品11の分極方向を示している。
次いで、図5に示すように、カム19を自由端14に当接させると共に、自由端14における変位量δが0.3mmとなるように駆動周波数10Hzでカム19を回転させ、圧電発電素子15から発生する最大瞬間電圧Vを電圧計16で測定した。そして、数式(2)により、発電量Prealを求め、実測発電量とした。
Preal=V/R …(2)
次いで、実測発電量Preal、圧電定数d、比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsの各実験データについて、最小二乗法を使用して数値解析し、数式(3)に示す関係式を得た。
Pcal=0.068214×d+51872.32/εr−568.25/s+8.392044 …(3)
この数式(3)から明らかなように、推算発電量Pcalは、圧電定数d、比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsに依存し、比誘電率εrが小さく、弾性コンプライアンスsが大きいほど、大きな発電量を得ることが可能となる。
表1は試料番号1〜22の各試料の測定結果(圧電歪定数d、比誘電率εr、弾性コンプライアンスs、実測発電量Preal)及び推算発電量Pcalを示している。
Figure 0005578575
図6は推算発電量Pcalと実測発電量Prealとの関係をプロットした図であり、横軸は実測発電量Pcal(μW)、縦軸は推算発電量Preal(μW)を示している。
この図6から明らかなように、推算発電量Pcalと実測発電量Prealとは略直線関係を有し、数式(3)で算出された推算発電量Pcalは実測発電量Prealと精度良く対応することが分かった。
したがって、比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsを把握しておけば、発電量は、実測しなくても、数式(3)より精度良く推算することが可能となる。
〔発電量の評価〕
試料番号1〜3の各試料について、空隙率を0〜80%の範囲で変化させ、数式(3)に基づいて推算発電量Pcalを求めた。
すなわち、単位立方体セルの立方体の1辺を100μmとして結晶粒子をモデル化し、所定容積を有する立方体形状の空隙部が前記単位立方体セル中に存在すると仮定し、空隙部を除外した立方体の骨格の厚みtから空隙率xを算出し、該空隙率xに基づいて比誘電率εr及び弾性コンプライアンスsを算出した。
そして、得られた比誘電率εrと弾性コンプライアンスs、及び圧電歪定数dを数式(3)に代入し、各推算発電量Pcalを求めた。
表2は、各試料の材料定数(圧電歪定数d、比誘電率εr、弾性コンプライアンスs)、骨格の厚みt、及び推算発電量Pcalを示している。
Figure 0005578575
試料番号1a〜1gは、試料番号1の試料に対し空隙率を種々異ならせている。
試料番号1aは、空隙率が10%と小さいため、空隙率が0%の試料番号1よりは、推算発電量Pcalは大きくなったが、弾性コンプライアンスsが14.4pm/Nと小さく、このため推算発電量Pcalも69μWと不十分であった。
また、試料番号1gは、比誘電率εrが99と小さいため、推算発電量Pcalも537μWと大きくなったが、空隙率が80%と大きく、このため骨格の厚みtが8μmと小さくなり、機械的強度が低下し、信頼性を確保することが困難となる。
すなわち、この種の圧電セラミック素体では、結晶粒子の粒径は、通常、2〜3μmである。したがって、空隙率が80%になり、骨格の厚みtが8μm以下と過度に小さくなると、骨格部には粒子が2〜3個程度しか存在しないことになり、機械的強度が低下し、信頼性を確保することが困難になると考えられる。
これに対し試料番号1b〜1fは、骨格の厚みtを10〜71μmとして空隙率を20〜75%の範囲に制御している。このように空隙率を20〜75%の範囲に制御することにより、比誘電率εrは116〜466、弾性コンプライアンスsは18.0〜115.8pm/Nとなり、いずれも本発明範囲内となった。そしてこれにより試料番号1b〜1fでは、機械的強度の低下を招くこともなく、発電量の飛躍的増大が可能となる。すなわち、試料番号1b〜1fの推算発電量Pcalは、試料番号1の2.3〜11倍となり、95〜455μWの大きな推算発電量Pcalを得ることができることが分かった。
試料番号2a〜2fは、試料番号2の試料に対し空隙率を種々異ならせている。
試料番号2aは、空隙率が10%と小さいため、空隙率が0%の試料番号2よりは、推算発電量Pcalは大きくなったが、比誘電率εrが818と大きく、このため推算発電量Pcalも47μWと不十分であった。
また、試料番号2fは、弾性コンプライアンスsが172.6pm/Nと大きいため、推算発電量Pcalも372μWと大きくなったが、空隙率が80%と大きく、このため骨格の厚みが8μmと小さくなり、試料番号1gで述べたのと同様の理由から、機械的強度が低下し、信頼性を確保することが困難となる。
これに対し試料番号2b〜2eは、骨格の厚みtを10〜49μmとして空隙率を30〜75%の範囲に制御している。このように空隙率を20〜75%の範囲に制御することにより、比誘電率εrは183〜576、弾性コンプライアンスsは27.1〜130.6pm/Nとなり、いずれも本発明範囲内となった。そしてこれにより、試料番号2b〜2eでは、機械的強度の低下を招くこともなく、発電量の飛躍的増大が可能となる。すなわち、試料番号2b〜2eの推算発電量Pcalは、試料番号2の3.2〜11倍となり、87〜297μWの推算発電量Pcalを得ることができることが分かった。
試料番号3a〜3fは、試料番号3の試料に対し空隙率を種々異ならせている。
試料番号3aは、空隙率が10%と小さいため、空隙率が0%の試料番号3よりは、推算発電量Pcalは大きくなったが、弾性コンプライアンスsが13.0pm/Nと小さく、このため推算発電量Pcalも58μWと不十分であった。
また、試料番号3fは、比誘電率εrが104と小さく、推算発電量Pcalも509μWと大きくなったが、空隙率が80%と大きく、このため骨格の厚みが8μmと小さくなり、試料番号1gで述べたのと同様の理由から、機械的強度が低下し、信頼性を確保することが困難となった。
これに対し試料番号3b〜3eは、骨格の厚みtを13〜71μmとして空隙率を20〜70%の範囲に制御している。このように空隙率を20〜70%の範囲に制御することにより、比誘電率εrは158〜488、弾性コンプライアンスsは15.6〜70.6pm/Nとなり、いずれも本発明範囲内となった。そしてこれにより、試料番号3b〜3eでは、機械的強度の低下を招くこともなく、発電量の飛躍的増大が可能となる。すなわち、試料番号3b〜3eの推算発電量Pcalは、試料番号3の5.1〜20.8倍となり、82〜333μWの推算発電量Pcalを得ることができることが分かった。
〔推算発電量Pcalの導出〕
実施例1と同様、矩形状の圧電セラミック素体(空隙率0%)の両主面に電極を形成した圧電特性の異なる試料番号31〜39の圧電部品を用意した。そして、各圧電部品について、実施例1と同様の方法・手順で、圧電歪定数d、比誘電率ε、及び弾性コンプライアンスsを測定した。
次に、実施例1と同様、ユニモルフ構造の圧電発電素子15を作製し、電圧計16を介して固定端13近傍の電極と金属板12とを導線17a、17bで電気的に接続し、また、抵抗体18を電圧計16と並列に配した(図4参照)。
次いで、実施例1と同様、カム19を自由端14に当接させて該カム19を回転させ、圧電発電素子15から発生する最大瞬間電圧Vを電圧計16で測定した(図5参照)。尚、この実施例2では、自由端14における変位量δが1.6mmとなるように駆動周波数20Hzでカム19を回転させた。そして、実施例2と同様、上述した数式(2)に基づいて発電量Prealを求め、実測発電量とした。
次いで、実測発電量Preal、圧電定数d、比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsの各実験データについて、最小二乗法を使用して数値解析し、数式(4)に示す関係式を得た。
Pcal=0.2460×d+219198.723/εr−1357.87/s+0.50023 …(4)
数式(4)から明らかなように、この実施例2では変位量δが実施例1と異なることから、各係数は数式(3)と異なるものの、実施例1と同様、推算発電量Pcalは、圧電定数d、比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsに依存し、比誘電率εrが小さく、弾性コンプライアンスsが大きいほど、大きな発電量を得ることが可能となる。
表3は試料番号31〜39の各試料の測定結果(圧電歪定数d、比誘電率εr、弾性コンプライアンスs、実測発電量Preal)及び推算発電量Pcalを示している。
Figure 0005578575
図7は推算発電量Pcalと実測発電量Prealとの関係をプロットした図であり、横軸は実測発電量Pcal(μW)、縦軸は推算発電量Preal(μW)を示している。
この図7から明らかなように、実施例2においても推算発電量Pcalと実測発電量Prealとは略直線関係を有し、数式(4)で算出された推算発電量Pcalは実測発電量Prealと精度良く対応することが分かった。
したがって、実施例1と同様、比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsを把握しておけば、発電量は、実測しなくても、数式(4)より精度良く推算することが可能となる。
〔発電量の評価〕
試料番号31〜33の各試料について、空隙率を0〜80%の範囲で変化させ、数式(4)に基づいて推算発電量Pcalを求めた。
すなわち、実施例1と同様、単位立方体セルの立方体の1辺を100μmとして結晶粒子をモデル化し、立方体の空隙部分を除外した骨格の厚みから空隙率を算出し、該空隙率に基づいて比誘電率εr及び弾性コンプライアンスsを算出した。
そして、得られた比誘電率εrと弾性コンプライアンスs、及び圧電歪定数dを数式(4)に代入し、各推算発電量Pcalを求めた。
表4は、各試料の材料定数(圧電歪定数d、比誘電率εr、弾性コンプライアンスs)、骨格の厚みt、及び推算発電量Pcalを示している。
Figure 0005578575
試料番号31a〜31gは、試料番号31の試料に対し空隙率を種々異ならせている。
試料番号31aは、空隙率が15%と小さいため、空隙率が0%の試料番号1よりは、推算発電量Pcalは大きくなったが、弾性コンプライアンスsが17.2pm/Nと小さく、このため推算発電量Pcalも63μWと不十分であった。
また、試料番号31gは、弾性コンプライアンスsが158.1pm/Nと大きいため、推算発電量Pcalも652μWと大きくなったが、空隙率が80%と大きく、このため骨格の厚みtが8μmと小さくなり、実施例1の試料番号1gと同様の理由から、機械的強度が低下し、信頼性を確保することが困難となる。
これに対し試料番号31b〜31fは、骨格の厚みを10〜71μmとすることによって、空隙率を20〜75%の範囲に制御している。このように空隙率を20〜75%の範囲に制御することにより、比誘電率εrは431〜1622、弾性コンプライアンスsは19.3〜119.6pm/Nとなり、いずれも本発明範囲内となった。そしてこれにより試料番号31b〜31fでは、機械的強度の低下を招くこともなく、発電量の飛躍的増大が可能となる。すなわち、試料番号31b〜31fの推算発電量Pcalは、試料番号31の27.7〜172倍となり、83〜516μWの大きな推算発電量Pcalを得ることができることが分かった。
試料番号32a〜32fは、試料番号32の試料に対し空隙率を種々異ならせている。
試料番号32aは、空隙率が10%と小さいため、空隙率が0%の試料番号32よりは、推算発電量Pcalは大きくなったが、比誘電率εrが2246と大きく、このため推算発電量Pcalも75μWと不十分であった。
また、試料番号32fは、弾性コンプライアンスsが193.6pm/Nと大きいため、推算発電量Pcalも599μWと大きくなったが、空隙率が80%と大きく、このため骨格の厚みtが8μmと小さくなり、試料番号1gで述べたのと同様の理由から、機械的強度が低下し、信頼性を確保することが困難となる。
これに対し試料番号32b〜32eは、骨格の厚みtを10〜49μmとして空隙率を30〜75%の範囲に制御している。このように空隙率を30〜75%の範囲に制御することにより、比誘電率εrは501〜1581、弾性コンプライアンスsは30.4〜146.5pm/Nとなり、いずれも本発明範囲内となった。そしてこれにより、試料番号32b〜32eでは、機械的強度の低下を招くこともなく、発電量の飛躍的増大が可能となる。すなわち、試料番号32b〜32eの推算発電量Pcalは、試料番号32の3.6〜12倍となり、145〜482μWの推算発電量Pcalを得ることができることが分かった。
試料番号33a〜33fは、試料番号3の試料に対し空隙率を種々異ならせている。
試料番号33aは、空隙率が2%と小さいため、空隙率が0%の試料番号33よりは、推算発電量Pcalは大きくなったが、弾性コンプライアンスsが11.6pm/Nと小さく、このため推算発電量Pcalも75μWと不十分であった。
また、試料番号33fは、比誘電率εrが197と小さく、推算発電量Pcalも1127μWと大きくなったが、空隙率が80%と大きく、このため骨格の厚みtが8μmと小さくなり、試料番号1gで述べたのと同様の理由から、機械的強度が低下し、信頼性を確保することが困難になることが確認された。
これに対し試料番号33b〜33eは、骨格の厚みを10〜71μmとすることにより空隙率を20〜75%の範囲に制御している。このように空隙率を20〜75%の範囲に制御することにより、比誘電率εrは249〜935、弾性コンプライアンスsは16.7〜103.6pm/Nとなり、いずれも本発明範囲内となった。そしてこれにより、試料番号33b〜33eでは、機械的強度の低下を招くこともなく、発電量の飛躍的増大が可能となる。すなわち、試料番号33b〜33eの推算発電量Pcalは、試料番号3の3〜15.2倍となり、178〜894μWの推算発電量Pcalを得ることができることが分かった。
上述した実施例1、2では、空隙率0%の圧電セラミック素体を有する圧電発電素子を多数作製し(試料番号1〜22、及び31〜39)、これらの圧電発電素子について発電量を実測する一方(実測発電量Preal)、数式(3)(4)に基づいて発電量を推算した(推算発電量Pcal)。その結果、両者が近似していることが確認された。すなわち、圧電素子の比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsを把握しておけば、発電量を実測しなくても、数式(3)(4)に基づき発電量Pcalを推算できることが分った。
そして、この実施例3では、試料番号31の圧電素子を形成する圧電セラミック材料を使用し、空隙率が0%の試料(試料番号31′)と空隙率が24%の試料(試料番号31c′)を作製し、各試料の発電量を評価した。
〔試料番号31′の作製〕
試料番号31の圧電素子を形成する圧電セラミック材料を用意した。
そして、圧電セラミック材料から周知の方法でセラミックグリーンシートを作製した。すなわち、この圧電セラミック材料にバインダ、分散剤、及び純水を添加し、ボールミル中で混合した後、ドクターブレード法を使用してシート成形し、所定膜厚のセラミックグリーンシートを作製した。
次いで、総厚みが約2mmとなるように前記セラミックグリーンシートを積層し、100℃に加熱しながら1.2×10MPaの圧力で加圧し矩形板状の積層成形体を得た。
次いで、この積層成形体を十分に脱脂した後、1350℃の焼成温度で5時間焼成し、試料番号31′のセラミック焼結体を作製した。
そして、このセラミック焼結体の空隙率xを測定した。すなわち、作製されたセラミック焼結体の試料重量と試料体積とから試料の実測密度yを求め、該実測密度yと理論密度zとから数式(5)に基づき空隙率xを求めた。
x=1−(y/z)…(5)
この試料番号31′のセラミック焼結体では、実測密度yと理論密度zとが略同等であり、空隙率xはほぼ0%であった。
次に、このセラミック焼結体を厚みが0.5mmになるまで研磨した後、両主面に銀電極を形成し、ダイヤモンドカッターを使用して縦30mm、横10mmに切り出し、圧電セラミック素体を得た。
その後、135℃の絶縁油中で4.0kV/mmの電界を30分間印加し、分極処理を行い、試料番号31′の試料を作製した。
〔試料番号31c′の作製〕
焼成温度を1150℃とし、試料番号31′に比べて200℃低い温度で焼成した以外は、試料番号31′と同様の方法で試料番号31c′の試料を作製した。
この試料番号31c′についても、セラミック焼結体が得られた時点で、上記数式(5)に基づき空隙率xを測定したところ、24%であり、実施例2の試料番号31cと同一の空隙率を有する試料が得られた。
次いで、この試料番号31c′について、実施例1と同様、比誘電率εr、弾性コンプライアンスs、及び実測発電量Prealを測定し、また推算発熱量Pcalを数式(4)より求めた。
表5は、試料番号31′、31c′の各試料の焼成温度、及び測定結果を示している。また、この表5には、実施例2で得られた試料番号31cの測定結果を再掲している。
Figure 0005578575
この表5から明らかなように、試料番号31′は、実施例2の試料番号31(表4参照)と、同一の結果が得られた。
また、試料番号31c′は、比誘電率εrや弾性コンプライアンスsが試料番号31cと近似しており、したがって実測発電量Prealも、試料番号31cの推算発電量Pcalに近似している。そして、試料番号31c′は、比誘電率εrが1144、弾性コンプライアンスsが24.4pm/Nとなって本発明範囲内に制御することができ、機械的強度の低下を招くこともなく、129μWの実測発電量Prealを得ることができた。すなわち、試料番号31c′の実測発電量Prealは、試料番号31の43倍となり、発電量の飛躍的増大が可能であることが分かった。
図8は実施例1〜3の各試料における実測発電量Pcalと推算発電量Prealとの関係をプロットした図である。◇印が実施例1のデータ、◆印が実施例2のデータ、●印が実施例3のデータである。横軸は実測発電量Pcal(μW)、縦軸は推算発電量Preal(μW)を示している。
この図8から明らかなように、推算発電量Pcalと実測発電量Prealは、実際に作製した空隙率が20%以上の試料においても、空隙率が20%未満の試料と同様、略直線関係を有しており、〔発明を実施するための形態〕で述べた一般式である数式(1)の妥当性が確認できた。
比誘電率εrを110〜1700、弾性コンプライアンスsを15〜150pm/Nとし、空隙率を20〜75%とすることにより、機械的強度を損なうことなく、従来に比べ格段に大きな発電量を有する圧電発電素子を実現することができる。また、発電量を実測しなくても、シミュレーションにより推定することができる。
1 圧電セラミック素体
2a、2b 電極
5 単位立方体セル
7 空隙部(空隙)

Claims (6)

  1. 圧電セラミック素体の外表面に電極が形成された圧電発電素子であって、
    前記圧電セラミック素体は、空隙部を有すると共に、比誘電率が110〜1700、弾性コンプライアンスが15〜150pm/Nであり、かつ前記空隙部の空隙率が20〜75%であることを特徴とする圧電発電素子。
  2. 前記空隙率は、50〜75%であることを特徴とする請求項1記載の圧電発電素子。
  3. 電セラミック素体の外表面に電極が形成された圧電発電素子の発電量を推定する圧電発電素子の発電量推定方法であって、
    前記圧電セラミック素体を構成する1個の結晶粒子を単位立方体セルとし、前記圧電セラミック素体を複数の単位立方体セルの集合体にモデル化して前記単位立方体セルに仮想的な空隙部を設け、
    発電量Pcalを、前記空隙部の空隙率に応じた圧電定数d、比誘電率εr、及び弾性コンプライアンスsを含む材料定数に基づいて推定することを特徴とする圧電発電素子の発電量推定方法。
  4. 前記発電量Pcalは、関係式
    Pcal=0.068214×d+51872.32/εr−568.25/s+8.392044
    に基づいて推定することを特徴とする請求項3記載の圧電発電素子の発電量推定方法。
  5. 前記発電量Pcalは、関係式
    Pcal=0.2460×d+219198.723/εr−1357.87/s+0.50023
    に基づいて推定することを特徴とする請求項3記載の圧電発電素子の発電量推定方法。
  6. 前記空隙部は、前記単位立方体セルの一部を切り欠いて形成することを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の圧電発電素子の発電量推定方法。
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