JP5577534B2 - 電動弁 - Google Patents

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Description

この発明は、電動弁に関するものである。
電動弁(バルブ)は、閉動作の際に弁体が異物を噛みこむと、流量の制御ができなくなる。
この問題を解決する一つの方法として、特許文献1に記載のガス遮断弁がある。この遮断弁は、図4のように、パルスモータ1に取り付けたピニオンギヤ2と弁体3を軸に連結した大歯車4とを歯合させたもので、前記大歯車4にフォトセンサ5a、bを備えることにより、弁体3が全閉と全開位置にあることを検出できるようにしてある。
このような電動弁では、遮断動作の際に、弁体3を全閉するのに必要とする規定の数のパルス信号をパルスモータ1へ出力して(全閉に要する時間内に)、弁体3が全閉位置にあることを検出するセンサ5aから検出信号が検出されないと、弁体3が異物を噛みこんだと判定する。そして、弁体3を開放方向に所定の角度だけ戻したのち、再度、弁体3を閉弁方向へ動かすことにより、弁体3の固着や異物の噛みこみを解消するというものである。
特開2009−299803号公報
しかしながら、上記の遮断弁では、弁体が異物を噛みこんだことを検出するのに、弁体を全閉するのに必要とする規定のパルス数の信号をパルスモータへ出力してからでないと判定できない。そのため、噛みこむ異物の大きさの大小に関わらず検出時間は一定である。
したがって、検出に時間が掛かる。しかも、検出までの間に弁体が異物に噛み込むことで破損することが考えられる。
そこで、この発明の課題は、異物の噛みこみの検出を短時間で行って、排出動作をスムースに行えるようにすることである。
上記の課題を解決するため、この発明では、弁体とモータを複数のギヤを組み合わせた伝達機構を介して接続し、前記モータによって弁体の開閉を行う電動弁において、前記モータに流れる電流を検出するモータ電流検出手段を設け、前記電流検出手段が、閉弁時に過負荷による過電流を検出すると、モータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻したのち、モータを正転して弁体を閉弁方向へ動かすという構成を採用したのである。
このような構成を採用することにより、モータ電流検出手段は、閉弁中のモータに流れる電流を検出しており、過負荷による過電流(ロック電流)を検出するとモータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻す。
このように、過電流を検出することで異物の噛みこみと同時に、噛みこんだことを検出できるので、直ちにモータを逆転あるいは停止したのち逆転し、異物の排出や異物への弁体の噛みこみを防止して排出動作がスムースに行うことができる。
また、このように、弁体がロックした点から一定角度戻すことにより、異物の大きさに関わらず、異物と逆転させた弁体との間に一定の隙間を設けて弁体からの異物の排出を促すことができる。
そして、解放された異物が弁体から外れるのに十分な時間が経過すると、モータを正転して弁体を閉弁方向へ動かすことにより閉弁する。
また、このとき、上記モータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻したのち、モータを正転して弁体を閉弁方向へ動かした際、過負荷による過電流を検出すると、モータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻したのちモータを正転して閉弁方向へ動かす排出動作をN(≧2)回繰り返すという構成を採用することができる。
このような構成を採用することにより、モータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻したのちモータを正転して閉弁方向へ動かす排出動作を何回か繰り返すことで、弁体からの異物の排出を促すことができる。
また、このとき、上記モータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻したのち、モータを正転して弁体を閉弁方向へ動かした際、あるいは前記排出動作をN(≧2)回繰り返したのち、過負荷による過電流を検出するとモータを停止するという構成を採用することができる。
このような構成を採用することにより、所定の排出動作を行っても、過電流が検出されることで、異物を弁体から外せないと判定する。そして異物を噛みこんだ状態でモータを停止することにより、弁体の破損、モータの過熱を防ぐ。
この発明は、上記のように構成したことにより、異物の噛みこみを素早く検出して、スピーディーに異物の排出動作を行える。
実施形態の機構を示す模式図 実施形態の回路ブロック図 (a)実施例1の回路ブロック図、(b)実施例2の回路ブロック図 従来例の作用説明図
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
この形態の電動弁は、図1に示すように、弁体10とモータMを複数のギヤを組み合わせた伝達機構12を介して接続したもので、前記モータMを作動して弁体10の開閉を行うようになっている。
弁体10は、円盤状のゲートバルブで出力軸13の先端に取り付けられている。出力軸13は、図1のように、後端に2個のカム14が90度の位相差でもって取り付けられており、そのカム14に係合する2個のマイクロスイッチを取り付けて弁体10の全閉、全開状態を検出するようになっている。
また、出力軸13は、弁体10とカム14の間に平歯車15が取り付けられ、伝達機構12の歯車と歯合するようになっている。
伝達機構12は、ピッチの異なる伝達ギヤを組み合わせて、所要のトルクが得られるようにしたものである。
モータMは、直流モータで制動用の電磁クラッチブレーキ16を搭載したもので、前記クラッチブレーキ16でモータ軸をスライドさせてピニオンギヤを取り付けたギヤヘッド17を伝達機構12のギヤに係合したり、モータ軸を固定して伝達機構12に接続した弁体10をロックしたりできるようになっている。
このモータMは、図2のコントロール回路と接続され、閉弁時の異物の検出と異物の排出動作を行うようになっている。
コントロール回路は、コントローラ部21とパワードライブ部22とからなっている。コントローラ部21は、マイクロコンピュータC1によって構成されている。マイクロコンピュータC1は、CPU、メモリ回路、I/O回路、A/D変換回路、D/A変換回路、コンパレータ、タイマ・・・等を備えたワンチップマイコンを使用しており、パワードライブ部22と接続されている。
パワードライブ部22は、モータ制御回路C2、フルブリッジ回路C3及びモータ電流検出回路C4で構成されている。
モータ制御回路C2は、マイクロコンピュータC1のI/O出力と接続して、前記I/O出力からの正転、逆転信号に基づいて、後述のフルブリッジ回路C3のトランジスタTR1〜TR4のオンとオフを制御する信号ΦA、ΦBを出力するトランジスタロジック回路で構成されている。また、モータ制御回路C2は、トランジスタTR1〜TR4のオン・オフ時の短絡を防止するため短絡防止期間(デッドタイム)の生成回路等も備える。
フルブリッジ回路C3は、2個のNPNトランジスタTR1とTR3、TR2とTR4のエミッタ端子とコレクター端子を接続した直列回路を2本並列に接続したもので、直列回路の一端のエミッタ端子同士と他端のコレクター端子同士を接続して並列回路としたものである。また、この並列回路の一端のコレクター端子同士の接続点に直流電源Eを接続し、他端のエミッタ端子同士の接続点にモータ電流検出回路C4を接続するとともに、並列回路を構成する2本の直列回路のエミッタ端子とコレクター端子の接続点間にモータMを接続することにより、モータMの正転・逆転を単一電源で行える構成になっている。
このように、NPNトランジスタTR1〜TR4のみでフルブリッジ回路C3を構成することにより、高耐圧なブリッジ回路を安価に構成できる。
モータ電流検出回路C4は、シャント抵抗RSとオペアンプAで構成されており、図2のように、ブリッジの並列回路の他端に接続されたシャント抵抗RSの両端の電圧をオペアンプAに入力することで、モータMの正転・逆転に関わらず、モータMに流れる電流IMを検出できるようにしてある。
このオペアンプAの出力はマイクロコンピュータC1のA/D変換入力に接続されており、モータ電流IMの値を検出できるようになっている。
この形態は上記のように構成されており、次に、本願発明の異物の検出及び異物の排出動作(リトライ)について説明する。
この形態では、マイクロコンピュータC1は、メモリに検出及び排出動作用のプログラムが書き込まれている。前記プログラムには、例えば、過電流検出用の閾値が設定されている。
なお、前記閾値は、使用する電動弁のモータMの定格などに合わせて後で設定できるようにしたり、選択できるようにしたりすることは当然である。
この電動弁では、弁体10を閉じる際には、前述のプログラムが起動して排出(リトライ)動作を行う。
すなわち、マイクロコンピュータC1は、閉弁時に、閉弁方向へ弁体10を動かすために正転指令をモータ制御回路C2へ出力する。すると、モータ制御回路C2は、例えば、制御信号ΦAを出力してブリッジ回路C3のトランジスタTR1とTR4をオン、TR2とTR3をオフにすることでモータMを正転(弁体10を閉弁方向へ動かす向き)させる。このとき、モータMに流れる電流IMは、図2のように、シャント抵抗RSによって電圧(VR=IM×Rs)に変換され、オペアンプAによってマイクロコンピュータC1に入力され、閾値と比較することにより監視している。
いま、閉弁中の弁体10が異物を噛みこむと負荷が増大してモータ電流IMが増加する。そして、弁体10が停止すると過電流(ロック電流)が流れる。そのため、監視中の電圧が閾値を超えた時点で(このとき、過電流の弁別のため所定時間待機するようにしても良い)、まず、モータを一時停止させる。例えば、マイクロコンピュータC1は、正転指令と逆転指令の出力を“0”にしてトランジスタTR1〜TR4をオフにする。
次に、逆転指令を出力し、モータ制御回路C2から制御信号ΦAを出力して(TR1とTR4Tがオフ、TR2とTR3をオン)、モータMを逆転させて弁体を開弁方向へ動かす。
ちなみに、ここで、モータMを一時停止しないで、逆転指令を出力することも出来るが、そうすると、逆転の際に大きな電流を吸収しなければならないため、ここではモータMの一時停止を行うようにしている。
その際、弁体10の逆転は、例えば、電動弁の開閉角度(90度)のうち、10度に相当する時間T1だけモータMを逆転して開弁方向へ動かし停止した後、再び、正転指令を出力してモータMを正転して閉弁方向へ時間T1だけ動かす。このとき、過電流を検出しなければそのまま閉弁動作を継続する。
一方、閉弁方向へ時間T1だけ動かしたときに過電流を検出した場合は、モータMを一時停止する。そして、逆転指令を出力してモータMを逆転させて弁体10を開弁方向へ時間T1だけ動かし停止したのち、正転指令を出力してモータMを閉弁方向へ時間T1だけ動かす。そして、過電流を検出しなければそのまま正転動作を継続する。
このとき、再度過電流を検出した場合は、モータMを一時停止させる。そして、もう一度逆転指令を出力してモータMを逆転させて弁体10を開弁方向へ時間T1だけ動かし停止したのち、正転指令を出力してモータMを閉弁方向へ時間T1だけ動かす。そして、過電流を検出しなければそのまま閉弁動作を継続する。さらに、このとき、この形態では、過電流を検出した場合は、モータMを停止してエラーとしてその状態を保持し、弁体10の破損とモータMの加熱を防ぐ。また、エラー報知を行う。
このように、この形態では、閉弁時に異物の噛みこみによる過電流を検出すると、モータMを逆転させて弁体10を開弁することにより、異物との間に一定の隙間を設けて異物の排出を促す。そして、そののち、モータMを正転させて弁体10を閉弁する。さらに、このとき、噛みこみによる過電流を検出すると、先の逆転→正転動作を繰り返す排出(リトライ)動作により、異物の排出を試みる。
その結果、異物の噛みこみの検出を短時間で行って、異物の排出動作をスピーディーに行える。
ところで、上記の異物の噛みこみによる過電流を検出した際、モータMを逆転させて弁体10を開弁することについては、例えば、弁体10が異物を噛みこんだ際に、過電流(ロック電流)を検出してモータMが停止すると、再度通電を行って、異物を破砕する方法も考えられる。特に、この方法は、起動トルクの大きな直流モータMを用いた電動弁では有利である。
しかしながら、この方法は、異物が破砕されない場合は、弁体を破損する恐れがある。
すなわち、例えば、直流モータMは起動時の突入電流が大きく(定格の5〜10倍)、その突入電流の継続期間中(例えば、0.5秒程度)は不感帯を設けて過電流を検出しないようにしなければ起動できない。
そのため、異物を突入電流の継続期間中に破砕できれば問題は発生しないが、破砕できない場合は、過電流が再び流れてモータMへの通電を停止するため、モータMへの通電を繰り返すことになる。
その結果、弁体10が異物に押し付けられて、除々に圧迫されることになり、ついには弁体10を破損する恐れがある。
したがって、本願発明では、監視中の電圧が閾値を超えた時点で、まず、モータを一時停止させる。次に、逆転指令を出力してモータMを逆転させて弁体10を開弁方向へ動かす。あるいは、監視中の電圧が閾値を超えた時点で、逆転指令を出力してモータMを逆転させて弁体10を開弁方向へ動かすのである。
なお、この形態では、リトライ動作を3回試みるものについて述べたが、前記動作を繰り返す回数は、電動弁の形状、設置状態などに合わせて最適な回数に適宜設定されるべきものである。
この実施例1は、実施形態の直流モータMに換えて、図3に示すように、交流モータM´としたもので、ここでは、交流モータとしてACレバーシブルモータを使用している。
前記レバーシブルモータM´は、図3(a)のコントロール回路と接続され、実施形態のものと同様に、閉弁の際に噛みこみの検出及び排出動作を行うようになっている。
コントロール回路は、コントローラ部21´とパワードライブ部22´とからなっており、コントローラ部21´は、CPU、メモリ回路、I/O回路、A/D変換回路、D/A変換回路、コンパレータ、タイマ・・・等を備えた実施形態と同じワンチップマイコンを使用したマイクロコンピュータC1´で構成されており、パワードライブ部22´と接続されている。
パワードライブ部22´は、モータ制御回路C2´とリレー回路RL1、RL2及びモータ電流検出回路C4´−1で構成されている。
モータ制御回路C2´は、2個のリレーRL1、RL2とそのリレーRL1、RL2をオン・オフする2個のトランジスタスイッチ回路TR10、TR20で構成されている。
トランジスタスイッチ回路TR10、TR20は、マイクロコンピュータC1´のI/O出力に接続されている。
すなわち、トランジスタスイッチ回路TR10、TR20は、モータM´への正転信号を出力するI/O出力と、モータM´への逆転信号を出力するためのI/O出力に接続されている。
また、2個のリレーRL1、RL2は、そのリレー接点rl1、rl2が後述のように、交流電源VとACレバーシブルモータM´間に設けられ、ACレバーシブルモータM´の正逆転の制御を行う。
ACレバーシブルモータM´は、回転方向を瞬時に変更できるコンデンサラン型の可逆モータで、主巻線、補助巻線、コモンの3つの入力端子を備えており、コモン端子を交流電源Vの一方と接続し、交流電源Vの他方を主巻線、補助巻線のいずれか一方と接続することにより、モータM´を正転あるいは逆転できるというものである。
この実施例1では、交流電源Vの他端を前記モータM´の主巻線端子と補助巻線端子に、それぞれ、リレー接点rl1、rl2を介して接続する構成となっており、どちらかの接点をオン、残りをオフとすることで、モータM´の正転あるいは逆転の制御をするようになっており、両方の接点をオフとすることで、モータM´停止の制御ができるようになっている。
また、前記リレー接点rl1、rl2と交流電源Vの他端との間にモータ電流検出回路C4´−1を設けてモータ電流の検出を行うようになっている。
モータ電流検出回路C4´−1は、変流器CTとシャント抵抗R5及びオペアンプAで構成されており、図3(a)のように、リレー接点rl1、rl2と交流電源Vとの間に配置した変流器CTのコイルと並列にシャント抵抗R5を設けて、その両端の電圧をオペアンプAに入力することにより、交流であるモータ電流を検出できるようになっている。
このオペアンプAの出力は、整流回路Dを介してマイクロコンピュータC1´のA/D変換入力と接続したり、整流回路+積分フィルタを介してマイコンのA/D変換入力と接続したりすることで、平均電流を算出するようにしてある。
このコントロール回路は、上記のように構成されており、マイクロコンピュータC1´は、メモリに交流モータM´に対応した異物の検出と排出用のプログラムが書き込まれており、前記プログラムには、過電流検出のための閾値が設定されている。
すなわち、閉弁時に、マイクロコンピュータC1´は、閉弁方向へ弁体10を動かすために正転指令をモータ制御回路C2´に出力する。すると、モータ制御回路C2´は、例えば、TR10をオン、TR20をオフとすることでモータM´を正転(弁体10を閉弁方向へ動かす向き)させる。このとき、モータM´に流れる電流はモータ電流検出回路C4´−1のシャント抵抗R5とオペアンプAによって電圧(〜VR=〜IM×Rs)に変換され、全波整流回路Dで直流に変換されてマイクロコンピュータC1´に入力されるため、マイクロコンピュータC1´は前記入力値と閾値を比較することによって監視している。
いま、閉弁中の弁体10が異物を噛みこむと電流が増加する。そして、弁体10が停止すると過電流(ロック電流)が流れる。そのため、監視中の電圧が閾値を超えた時点で(このとき、過電流の弁別のため所定時間待機するようにしても良い)、まず、マイクロコンピュータC1´は、モータM´を一時停止させる(TR10とTR20をオフ)。次に、逆転指令を出力して(TR10をオフ、TR20をオン)、モータM´を逆転させて弁体10を開弁方向へ動かす(この際、モータを一時停止しないで、逆転指令を出力しても良い)。
その際、弁体10の逆転は、例えば、電動弁の開閉角度(90度)のうち、10度に相当する時間T1だけモータM´を逆転させて停止した後、再び、正転指令(TR10をオン、TR20をオフ)を出力してモータM´を閉弁方向へ時間T1だけ動かす。このとき、過電流を検出しなければそのまま正転動作を継続する。
一方、閉弁方向へ時間T1だけ動かした際に、過電流を検出した場合はモータM´を一時停止させる(TR10をオフ、TR20をオフ)。そののち、逆転指令(TR10をオフ、TR20をオン)を出力してモータM´を逆転させて弁体10を開弁方向へ時間T1だけ動かし、停止したのち、正転指令を出力してモータM´を閉弁方向へ時間T1だけ動かす。そして、過電流を検出しなければそのまま正転動作を継続する。
このように、噛みこみによる過電流を検出すると、先の逆転→正転動作を所定の回数繰り返すリトライ動作により、異物の排除を試みる。
その結果、異物の排出ができなかった場合は、モータM´を停止して弁体10の破損とモータM´の加熱を防止する。
以上のように、交流モータM´を使用した場合でも、閉弁時に異物の噛みこみによる過電流を検出すると、前記モータM´を逆転させて弁体10を開弁方向へ動かし、異物との間に一定の隙間を設けて異物の排出を促す。そして、そののち、モータM´を正転させて弁体10を閉弁することができる。
したがって、異物の噛みこみの検出を短時間で行って、異物の排出をスピーディーに行うことができる。
ちなみに、ACレバーシブルモータM´は、インダクションモータの一種である。そのため、定格電流とロック電流との差が少なく、例えば電源の変動などのノイズや個体差の誤差で、検出ミスを起こしてしまうという問題が考えられる。
しかしながら、この問題は、例えば、本出願人が出願した「特開2008−061450号公報」に記載の過電流検出方法を採用すれば、解決できる。
この実施例2は、図3(a)の変流器CTに換えて、図3(b)に示すように、モータ電流検出回路C4´−2にシャント抵抗R5を採用したものである。
この場合、シャント抵抗R5は、変流器CTに換えて交流電源Vとリレー接点rl1、rl2間に直列に挿入する。そのため、アイソレーションアンプISを使用することで、絶縁を保った状態で、検出値をマイクロコンピュータC1´へ入力できるようにしたものである。
このようにすることで、変流器CTを使わないので、小型化が図れるというメリットがある。
他の構成及び作用効果は、実施例1と同じなので、説明は省略する。
10 弁体
12 伝達機構
C1 マイクロコンピュータ
C1´ マイクロコンピュータ
C4 モータ電流検出回路
C4´ モータ電流検出回路
M DCモータ
M´ ACレバーシブルモータ

Claims (3)

  1. 弁体とモータを複数のギヤを組み合わせた伝達機構を介して接続し、前記モータによって弁体の開閉を行う電動弁において、
    前記モータに流れる電流を検出するモータ電流検出手段を設け、
    前記電流検出手段が、閉弁時に過負荷による過電流を検出すると、その点からモータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻し停止して、前記弁体と噛みこんだ異物との間に一定の隙間を設けて異物の排出を促し、モータを正転して弁体を閉弁方向へ動かすことを特徴とする電動弁。
  2. 上記モータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻し停止して、前記弁体と噛みこんだ異物との間に一定の隙間を設けて異物の排出を促し、モータを正転して弁体を動かした際、過負荷による過電流を検出すると、モータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻して停止したのちモータを正転して閉弁方向へ動かす閉弁動作をN(≧2)回繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
  3. 上記モータを逆転して弁体を開弁方向へ一定角度戻し停止して、前記弁体と噛みこんだ異物との間に一定の隙間を設けて異物の排出を促し、モータを正転して弁体を閉弁方向へ動かした際、あるいは前記閉弁動作をN(≧2)回繰り返したのち、過負荷による過電流を検出するとモータを停止することを特徴とする請求項1または2に記載の電動弁。
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