遊技盤8には公知のガイドレール25a、25bによって囲まれた略円形の遊技領域26が設けられ、多数の遊技釘27が植設されている。遊技領域26の略中央には、窓部28aを有する液晶枠飾り28が設けられており、演出図柄表示装置54b(図2参照)のLCD画面が遊技者から視認可能に構成され、図示しない公知のワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。
また、窓部28aの上方左には、7セグメントLED等の発光部材により構成される第1特別図柄表示装置29、上方右には左と同一部材の第2特別図柄表示装置30と、中央には4個の発光部材で構成される第2特別図柄保留数表示装置30aが設けられており、窓部28a下には同様に4個の発光部材で構成される第1特別図柄保留数表示装置29aが設けられている。
液晶枠飾り28の左右両側又は左側には後述する普通図柄作動スイッチ42a(図2参照)を備える普通図柄作動ゲート42が設けられており、下側には第1始動口31と開放時のみ入賞可能となる普通電動役物40が第2始動口32として設けられている。また普通電動役物40には、7セグメントLED等の発光部材により構成される普通図柄表示装置41が配置されている。第2始動口32の下方には、アタッカー式の大入賞口33aを備える大入賞口ユニット33が配置され、該大入賞口ユニット33の下方にはアウト口34が設けられている。大入賞口33aの左側には4個のLEDで構成される普通図柄保留数表示装置41aが設けられている。また、大入賞口ユニット33の左右両側には、後述する一般入賞口スイッチ35b(図2参照)を備える一般入賞口35aが複数備えられる入賞口ユニット35が設けられている。
上記のように遊技盤8を構成することによって、普通図柄作動ゲート42に入球(普通図柄作動スイッチ42a(図2参照)にて遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置41で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド40b(図2参照)を駆動させる。普通電役ソレノイド40bを駆動させると、ほぼ同期して普通電動役物40の羽根部材が駆動して、普通電動役物40への入球(第2特別図柄始動スイッチ32a(図2参照)での検出率)が可能となるように構成されている。尚、本実施形態におけるパチンコ機では、普通電動役物40の羽根部材が駆動する開放時間は、通常時は0.3秒(1回)、時短状態(開放延長状態)では5.0秒(1回)である。
第1始動口31に遊技球が入球(第1特別図柄始動スイッチ31a(図2参照)にて遊技球を検出)すると、第1特別図柄表示装置29において第1特別図柄が変動を開始し、所定時間後に停止する。また、第2始動口32である普通電動役物40に入球(第2特別図柄始動スイッチ32a(図2参照)にて遊技球を検出)すると、第2特別図柄表示装置30において第2特別図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の変動中は、窓部28aに配置された演出図柄表示装置54bにおいて各々の特別図柄の変動に連動した演出態様を表示する。また、第1特別図柄と第2特別図柄は、第1始動口と第2始動口への入球順に関係なく、第2特別図柄の変動停止を優先して実施する。具体的には、第1特別図柄の保留記憶がある場合、第2特別図柄の変動が停止し且つ第2特別図柄保留記憶が無い状態となって、第1特別図柄保留記憶分の変動を開始する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の態様に応じて後述する大入賞口ソレノイド33c(図2参照)を駆動させる。大入賞口ソレノイド33cを駆動させると、ほぼ同期して大入賞口ユニット33の扉部材が駆動して、大入賞口33aへの入球(カウントスイッチ33b(図2参照)での検出率)が可能となるように構成されている。
続いて、図2に本実施例におけるパチンコ機の電気配線を示すブロック図を示し説明する。図2には煩雑になる電源の供給系統に関する記載は行わないが、電源が必要な制御装置若しくはアクチュエータ類には、電源装置(図示せず)から直接的又は間接的に供給される構成となっている。尚、遊技盤8を装着するパチンコ機本体に関する部品は図示を省略している。
図2に示す通り、主制御装置50の入力端には、遊技盤中継端子板62を介して第1始動口31に入球した遊技球を検出する第1特別図柄始動スイッチ31aと第2始動口32である普通電動役物40に入球した遊技球を検出する第2特別図柄始動スイッチ32aと、普通図柄作動ゲート42に入球した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ42aと、大入賞口33aに入球した遊技球を検出するカウントスイッチ33bと、一般入賞口35aに入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ35bとが接続されており、裏配線中継端子板63を介して前面枠が閉鎖していることを検出する前面枠閉鎖スイッチ38と、意匠枠が閉鎖していることを検出する意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bと、が接続されている。
主制御装置50の出力端には、遊技盤中継端子板62を介して大入賞口33aの扉部材を駆動する大入賞口ソレノイド33cと、普通電動役物31の羽根部材を駆動する普通電役ソレノイド40bとが接続されており、図柄表示装置中継端子板64を介して第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置29と、第1特別図柄の保留数を表示する第1特図保留数表示装置29aと、第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示装置30と、第2特別図柄の保留数を表示する第2特図保留数表示装置30aと、普通図柄を表示する普通図柄表示装置41と、普通図柄の保留数を表示する普図保留数表示装置41aとが接続されており、裏配線中継端子板63及び外部接続端子板61を介して図示しないホールコンピュータ70と、が接続されている。
主制御装置50はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種コマンド等を生成し、払出制御装置51及びサブ統合制御装置53に出力する。ここで、主制御装置50と払出制御装置51とは双方向通信回路として構成され、主制御装置50とサブ統合制御装置53とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合制御装置53への一方向通信回路として構成されている。
払出制御装置51の入力端には、裏配線中継端子板63を介して球タンク(図示せず)又はタンクレール(図示せず)内の遊技球が不足していることを検出する球切れスイッチ22a又は23aと、裏配線中継端子板63及び払出中継端子板66を介して払い出した遊技球を検出する払出スイッチ24bと、各種端子板を介することなく下皿への経路に遊技球が多数あることを検出する満杯スイッチ13aと、が接続されている。払出制御装置51の出力端には、裏配線中継端子板63及び払出中継端子板66を介して遊技球を上皿へと払い出す払出モータ24aが接続されている。
払出制御装置51はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて遊技球の払い出しに関わる各種コマンド等を生成し、主制御装置50及び発射制御装置52に出力する。ここで、払出制御装置51と主制御装置50とは双方向通信回路として構成され、払出制御装置51と発射制御装置52とは払出制御装置51から発射制御装置52への一方向通信回路として構成されている。
また、払出制御装置51は、外部接続端子板61を介して賞球に関する情報などをホールコンピュータ70に送信するほか、発射制御装置52に対して発射停止信号を送信する。発射制御装置52は発射モータ36を制御して、遊技球を遊技領域26に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置52には払出制御装置51以外に発射ハンドル18からの回動量信号、タッチスイッチ20aからのタッチ信号、発射停止スイッチ19aから発射停止スイッチ信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドル18を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル18を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ19aを押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置51に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル18を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置53の入力端には、遊技者により操作可能な遊技スイッチ14aが接続されている。サブ統合制御装置53の出力端には、図示しない意匠枠及び遊技盤8に備えられる各種LED・ランプ37と、前面枠及びスピーカユニットに備えられるスピーカ10と、が接続されている。尚、サブ統合制御装置53と主制御装置50とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合制御装置53への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置53と演出図柄制御装置54aとはサブ統合制御装置53から演出図柄制御装置54aへの一方向通信回路として構成されている。
サブ統合制御装置53はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される遊技スイッチ14aの入力ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて演出に関わる各種コマンド等を生成し、演出図柄ユニット54の演出図柄制御装置54aに出力する。また、サブ統合制御装置53には、音量を調節する音量調節スイッチ10aが備えられ、音量調節スイッチ10aの状態(位置)を検出し、その検出結果とスピーカ10へ送信する内容とを判断し、スピーカ10から出力する音量をソフト的に制御するように構成されている。
演出図柄制御装置54aは、サブ統合制御装置53から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置50から送信されてきたものとサブ統合制御装置53が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置54bを制御して、疑似図柄等の演出画像を窓部28aに表示させる。
次に、遊技機の作動について説明する。本実施形態におけるパチンコ機は確率変動機として構成され、第1始動口31及び第2始動口32への遊技球入球に基づく当否判定は、通常確率遊技状態(低確率遊技状態)と、該通常確率遊技状態に比べて遊技者にとって有利な(大当りとなる確率が高い)遊技状態となる高確率遊技状態とのいずれかで実施される。
通常確率遊技状態の当否判定で大当り(初当り)になると、大当り図柄の種類に応じた大当り遊技の終了後、全ての大当りで(大当り図柄に拘らず)遊技状態を高確率遊技状態に制御する(ワンセット機の構成)。この高確率遊技状態は、所定の上限回数(本実施例では初当りを含め5回)の大当り遊技が行われるまで継続し(大当り遊技中は通常確率)、上限回数の大当り遊技終了後に通常確率遊技状態に制御される。この上限回数が高確率遊技状態リミッタ(確変リミッタ)のリミッタ値となり、上限回数に達して高確率遊技状態から通常確率遊技状態に制御されることをリミッタ作動という。
大当り遊技には、大当り図柄の種類に応じて、大入賞口33aの開放回数と開放時間が異なる複数種類の遊技があり、この大当り図柄の種類は、当否抽選時に設定される図柄モードに基づいて選択される。更に大当り図柄の種類毎にリミッタ未作動時の大当り遊技終了後の開放延長機能(時短機能)の有無が設定される。従って図柄モードを大当り図柄の種類として捉えることができる。
図10に示すように、本実施例では、リミッタが未作動時において、大当りとなる当否抽選時に図柄モードに「0」が設定され、これに応じて大当り図柄の種類に「2R時短無し」を設定する場合、大当り遊技には大入賞口33aが0.300秒の開放を2回行なう内容を設定し、大当り遊技終了後の遊技状態として、高確率遊技状態で開放延長機能の未作動を設定する。
図柄モードに「1」が設定され、これに応じて大当り図柄の種類に「2R時短有り」を設定する場合、大当り遊技には図柄モード「0」と同様に大入賞口33aが0.300秒の開放を2回行なう内容を設定するが、大当り遊技の実施後は、高確率遊技状態で且つ次回の大当りまで(詳しくは10000回の変動まで)の開放延長機能の作動を設定する。
図柄モードに「2」が設定され、これに応じて大当り図柄の種類に「15R時短有り」を設定する場合、大当り遊技には大入賞口33aが28.000秒の開放を15回行なう内容を設定し、大当り遊技の実施後は、図柄モード「2」と同様に高確率遊技状態で且つ次回の大当りまで(詳しくは10000回の変動まで)の開放延長機能の作動を設定する。尚、開放延長機能作動時には、普通図柄の変動時間を短縮(単位時間当りの変動回数が増加)する時短機能も作動する。
本実施例では、大当り抽選を行なう特別図柄を2種類備えているが、第1始動口31入球に基づく第1特別図柄の当否抽選では、図柄モードは「0」、「1」、「2」の中からいずれかが設定され、普通電動役物40からなる第2始動口32への入球に基づく第2特別図柄の当否判定が大当りの場合は、毎回図柄モードに「2」が設定される。この設定により、第2特別図柄が大当りとなった場合は、必ず大量の遊技球が獲得可能な遊技が実施され、尚且つ大当り遊技終了後は有利な遊技状態(遊技球の減少を押さえ、第2特別図柄の変動回数が増える)が実施されるため、第1特別図柄の大当りよりも優位な構成となっている。なお、本実施例では図柄モードを「0」、「1」、「2」の3種類で設定したが、遊技構成により、「15R時短なし」の「3」、「15R時短あり」だが、大入賞口開放時間の異なる「4」を設けるなど、遊技機の設計に応じて適宜モードを設定すればよい。
リミッタが作動した大当り遊技の終了後は、大当り図柄の種類(図柄モード)にかかわらず100回の変動を実施するまで開放延長状態となる(但しリミッタが作動した大当り遊技の終了後は通常確率状態)。大当たり図柄の種類(図柄モード)に応じた開放延長状態の設定はこの内容に限るわけではなく、リミッタ未作動時においても開放延長状態を特別図柄の変動回数を限定して作動させる構成としてもよい、例えば図柄モード2は次回の大当りまで開放延長状態を作動させるのではなく、図柄モード2を設定した大当りの大当り遊技終了後から、特別図柄が100回(第1及び第2特別図柄の合計)の変動を実施するまで開放延長状態を作動させる構成としてもよいし、このような内容となる図柄モードを追加する構成としてもよいが、大当り図柄の種類(図柄モード)によって、優位度が異なる構成が望ましい。
また、大当り図柄の種類(図柄モード)によってリミッタが作動した大当り遊技の終了後は、開放延長状態を一律100回ではなく、大当り図柄の種類(図柄モード)に応じて異なる回数を設定する構成も考えられる。このようにすれば、リミッタ作動時の大当りでどの大当り図柄を取得するかで、通常確率の開放延長中に再度大当り(初当り)に当選する可能性が変化し、遊技者に興趣を与えることができる。
本実施例における大当り図柄の種類(図柄モード)毎の優位度は、リミッタ未作動時に図柄モードに「0」が設定されると、大当り遊技によって遊技球は獲得できず、大当り遊技終了後においても開放延長機能が作動しないため普通電動役物40からなる第2始動口への入球機会が増加せず、大当り遊技終了後から少なくとも次回の大当りまでは、通常確率遊技状態と同様に第1始動口への入球(第1特別図柄の当否抽選)を主とする遊技を進行することになる。この遊技進行状況は、通常確率遊技状態と比べると当否判定確率は高確率となっているが、単位時間あたりの当否判定回数は通常確率遊技状態と変化がなく、更に高確率中にも拘らず次回大当りでの出球獲得が約束されていない不利な遊技状態である。
リミッタ未作動時に、図柄モードに「1」が設定されると、図柄モード「0」と同様に大当り遊技によって遊技球の獲得はできないが、大当り遊技終了後に開放延長機能が作動するため普通電動役物40からなる第2始動口への入球機会が増加し、第2特別図柄の当否抽選を第1特別図柄よりも優先して実施する構成により、第2特別図柄の当否抽選を主とする遊技を進行する。この遊技進行状況は、大当り遊技によって遊技球は獲得できなかったが、開放延長機能の作動により遊技球の減少を抑えながら単位時間あたりの第2特別図柄の抽選回数が増加し、第2特別図柄の大当りが容易となることによって次回の遊技球の獲得が約束された優位な遊技状態である。
リミッタ未作動時に、図柄モードに「2」が設定されると、遊技球の獲得が可能な大当り遊技が実施され、尚且つ大当り遊技終了後には、開放延長機能が作動し、図柄モード「1」と同様の優位な遊技状態となる。従って、大当りとなる当否抽選時に図柄モードが「0」以外に設定されると、リミッタが作動するまでの当否抽選は、普通電動役物40の開放延長機能により、第2特別図柄を主とした優位な遊技状態を継続可能な構成としている。
この構成は、低確率遊技状態か高確率遊技状態かに拘らず、第1始動口入球を主とする遊技状況において図柄モード「1」又は「2」が、リミッタが作動するまでのどの段階(残りの大当り回数が何回か)の大当りで設定されたかにより、初当りからリミッタ作動までの獲得出球数が大きく変化する構成といえる。従って本実施例では、図柄モード「1」又は「2」を設定する段階に応じて、遊技者に報知する残りの確変回数の報知形態を異なるものとして遊技の興趣を高めている。
具体的には、初当り時に図柄モード「2」又は「1」が設定された場合には、第2始動口への入球を主とする有利な遊技がリミッタが作動するまで容易に継続可能となる。従ってこの場合には、優位な遊技状態を獲得したことに対する達成感を堪能し安心して遊技進行が行えるように以降の高確率状態の継続により容易に獲得可能な大当り回数の確定報知を実施する。但し、図柄モード「1」と「2」では、大当り遊技の内容、即ち獲得する大当り出球が異なるため、例えば初当りで図柄モード「2」が設定されると、遊技者が認識可能な大当りの確定回数(出球が獲得可能な大当り回数)は5回となり、図柄モード「1」が設定されると、遊技者が認識可能な大当りの確定回数は4回となる。従って図柄モード「1」、「2」の違いに応じて、確定報知ではあるが報知内容(確定数)が異なるものとなる。尚この構成は、本願発明における、当選可能な大当り回数が最大値であることを条件に、低確率状態に制御されるまでの大当り回数が確定したことを報知する大当り回数確定報知手段を実施し、に該当する。
リミッタを作動させる大当りの場合を除いて、初当り時以外で図柄モード「1」又は「2」が設定された場合には、以降のリミッタが作動するまでの遊技は第2始動口への入球(第2特別図柄の当否抽選)を主とする有利な遊技状況となるが、初当り時に図柄モード「1」又は「2」が設定されるのに比べ、リミッタ作動までの獲得遊技球数は当然であるが減少する。従ってその遊技状況においても、遊技者に強い遊技意向を保持させる報知演出として、不確定要素により確率変動状態が設定以上に継続するように錯覚させる、即ち、確変ループタイプの遊技性と錯覚させるような確変演出報知を実施するか、又は高確率状態の継続を行なわないことを告知する通常確率報知を実施する。但し、通常確率報知を実施した場合は、大当り遊技中に確変昇格演出(高確率状態の継続を1回実施することを報知)を行う場合がある。
これは本願発明における、低確率状態に制御されるまでに少なくとも2回の大当りが当選することを報知する擬似確変報知手段と、大当り遊技終了後に前記低確率遊技状態に制御されることを報知する擬似通常報知手段とのいずれかを実施し、擬似通常報知手段には、大当り遊技中に該大当り遊技の終了後に少なくとも1回の大当りが当選することを報知する第1昇格演出を行う第1擬似通常報知演出と、大当りに当選しないことを報知する第2昇格演出を行う第2擬似通常報知演出とを備える、に該当する。
本願発明では、複数の演出図柄の中から、リミッタが作動するまでの残りの大当り回数(リミッタカウンタの値)と、該大当り回数に応じた演出図柄選択比率と、前回表示した演出図柄の種類とに応じて、いずれかの演出図柄を大当り遊技開始インターバル時に表示することによって確変報知演出を実施する構成となっており、詳細については後述する。
なお、これら大当りの他にも小当りも備えることを想定している。小当り当選時の大入賞口の開放パターンとして、図柄モード「0」と同一の0.300秒を2回おこなう動作にしておけば、遊技者は図柄モード「0」での当たりであるのか区別が付かず、残り回数の判断が付かなくなる。これにより、大入賞口が0.300秒で2回開放した時は、まず最初に「開放延長機能は作動するのか否か(図柄モード「0」か「1」か)。」で興趣を与え、開放延長が作動しなかった場合は「小当りなのか大当りなのか(小当りか図柄モード「0」か)。」つまり、「高確率状態に入ったのか否か」の興趣を与えることができるようになる。このように小当りを備えることにより、遊技状態、リミッタが作動するまでの残り回数が判別し辛くなり深みのある遊技性を奏することができるようになる。
次に、主制御装置50が行う保留記憶処理について図3を用いて説明する。尚、メインルーチンとして行われる各処理は従来技術にそったものであるため説明は割愛する。保留記憶処理を開始すると、第1始動口31に遊技球が入球したか(第1特図始動スイッチが遊技球を検出したか)否か判定する(S10)。肯定判定なら(S10:YES)、保留記憶数が最大値(本実施例においては4個)よりも少ないか否か判定し(S20)、肯定判定(0個から3個)なら(S20:YES)、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を抽出して、これらを第1保留記憶として保留記憶数に応じた第1保留記憶専用の各記憶領域に記憶するとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタに1を加算し(S30)、加算された保留記憶カウンタの値を示す第1保留数指示信号をサブ統合装置53に送信する(S40)。
S40又はS10、S20の否定判定(S10:NO、S20:NO)に続いては、第2始動口32に遊技球が入球したか(第2特図始動スイッチが遊技球を検出したか)否か判定する(S50)。肯定判定なら(S50:YES)、保留記憶数が最大値(本実施例においては4個)よりも少ないか否か判定し(S60)、肯定判定(0個から3個)なら(S60:YES)、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を抽出して、これらを第2保留記憶として保留記憶数に応じた第2保留記憶専用の各記憶領域に記憶するとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタに1を加算し(S70)、加算された保留記憶カウンタの値を示す第2保留数指示信号をサブ統合装置53に送信する(S80)。S80又はS50、S60の否定判定(S50:NO、S60:NO)の後リターンに抜ける。
次に図4に示したフローチャートを用いて主制御装置50が行う当否判定処理を説明する。当否判定処理を開始すると、特図の始動条件が成立しているか否か判定する(S90)。この判定処理では、大当り遊技中でないこと、第1及び第2特図が変動中又は確定表示中でないことを確認する。否定判定なら(S90:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S90:YES)、第2保留記憶が有るか否か判定する(S100)。肯定判定なら(S100:YES)、S120に進み、否定判定なら(S100:NO)第1保留記憶が有るか否か判定する(S110)。否定判定なら(S110:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S110:YES)、S120に進む。S100とS110の判定順により、第2保留記憶の当否判定を優先して実施し、これにより本願発明における優先当否判定手段を構成している。
S120では、保留記憶のシフト処理を行い(S120)、これにより最も古い保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタから1を減算する。
続く、大当り判定用乱数比較処理(S130)では、当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、大当り判定用乱数の値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか比較する。当否判定テーブルは通常確率(低確率1/300)用と高確率(1/60)用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルを用いて比較し、高確率の遊技状態であれば高確率用の当否判定テーブルを用いて比較する。
S140の処理では、大当り判定用乱数の比較処理(S130)の結果が大当りであるか否か判定する(本実施例では1/300)。この処理が本願発明における当否判定手段に該当する。肯定判定なら(S140:YES)、即ち大当りであるなら上述したリミッタ作動を設定するための大当りリミッタ設定を行なう。
図5に示す大当りリミッタ設定では、リミッタフラグが0か否か判定する(S260)。リミッタフラグは主制御装置50が記憶する値であり、図9(7)に示すように、その値が0であれば大当り遊技後の遊技状態を高確率状態に制御することを、値が1であれば大当り遊技後の遊技状態を通常確率状態に制御することを、主制御装置50が判断するための値である。
S260が肯定判定なら、即ちリミッタが作動する大当りでなければ(S260:YES)、リミッタカウンタにプラス1するインクリメント処理を行い(S261)、リミッタカウンタの値が4か否か判定する(S262)。肯定判定なら(S262:YES)、リミッタフラグに1を設定し(S263)、リミッタカウンタに0を設定しクリアし(S264)図柄モード設定に進む。S260、が否定判定なら、即ちリミッタフラグが1でリミッタが作動する大当り判定であるなら(S260:NO)、図柄モード設定に進む。S262が否定判定なら、即ち次回の大当り判定もリミッタを作動させるものでなければ(S262:NO)図柄モード設定に進む。この大当りリミッタ設定が本願発明における大当り回数計数手段に該当する。
続いてS160の図柄モード設定処理では、当否判定の対象とした保留記憶の種類(第1保留記憶又は第2保留記憶)と、保留記憶の大当り図柄決定用乱数1に基づいて図柄モードの設定を行う(S160)。当否判定の対象が第1保留記憶なら、大当り図柄決定用乱数1に基づいて図柄モードは「0」「1」「2」の3種類の中から選択され、当否判定の対象が第2保留記憶なら、図柄モード「2」が選択される。図10を用いて説明したように図柄モードによって大当り遊技の内容および大当り遊技終了後の開放延長機能(時短機能含む)の有無が選択される。この構成が本願発明における第1開放延長決定手段又は第2開放延長決定手段に該当する。
加えて、選択した図柄モードと、S261でプラス1したリミッタカウンタの値に応じて、大当り遊技の終了インターバル時間を図12に示した内容から選択し設定する。この構成が、本願発明における、当否判定の結果が大当りの時、該大当りに応じた大当り遊技の前及び/または後で行う大当り待機時間を、大当り回数計数手段による計数値と図柄決定手段により決定した図柄の種類に応じて決定する待機時間決定手段に該当する。
次に、S160で設定した図柄モードと、当否判定の対象とした保留記憶の大当り図柄決定用乱数2とに基づいて特図表示装置29に表示する大当り図柄を設定する(S170)。尚、大当り図柄は、図11に示すように「図柄1〜図柄18」の18通り備えている。本実施例では、S160、S170の処理によって本願発明における図柄決定手段を構成し、判定対象が第1保留記憶であれば第1図柄決定手段、判定対象が第2保留記憶であれば第2図柄決定手段となる。
続いてS170で選択した大当り図柄に基づき、サブ統合制御装置53に送信する図柄指定用のコマンド設定処理を行い(S180)、図柄モード、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、特別図柄(特図)表示装置29に表示する図柄の変動時間となる変動パターンを選択する(S190)。
続いてS160で設定した図柄モードに基づいてモードバッファを設定する(S200)。モードバッファは、大当り遊技終了後の確変機能および開放延長機能(時短機能)の作動を決定するものであり、「0(000)〜3(011)」(括弧内は2進数)の4種類で構成されている(図13(1)参照)。本実施例では、図13(2)に示すように、上述したリミッタフラグの値が1であれば、図柄モードの値にかかわらずモードバッファに「1」が設定され、大当り遊技終了後の遊技状態を通常確率時短有りにする。それ以外の場合(リミッタフラグ=0)では、図柄モードが「0」ならモードバッファに「2」を設定し、図柄モードが「1」又は「2」ならモードバッファに「3」を設定する。
モードバッファ設定処理の後、リミッタフラグの値が1か否か、即ち当該処理によって実行される大当り遊技終了後の遊技状態を通常確率状態にするリミッタを作動させるか否か判定し(S201)、肯定判定なら(S201:YES)、リミッタフラグに0をセットする(S205)。これは、リミッタを作動させる設定をS200のモードバッファ設定処理で実施したために行なうリミッタフラグのクリア処理となる。従ってモードバッファ設定処理が本願発明における高確率移行手段と高確率継続手段とを構成する処理となる。
S205の処理後、又S201が否定判定なら(S201:NO)、S160で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技の大入賞口33aの開放パターンを設定し(S210)(図10参照)、上記処理によって選択された図柄指定コマンドおよび変動パターンの情報を、変動指示信号としてサブ統合制御装置53へ送信し(S220)リターンに抜ける。S220で送信した変動指示信号を受信したサブ統合制御装置53からの指示に基づいて、演出図柄制御装置54aは、演出図柄表示装置54bを制御し、擬似図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置53への送信とほぼ同時に主制御装置50は、第1特図表示装置29又は第2特図表示装置30を直接制御して特図の変動を開始する。尚、S220の変動指示信号送信処理が、本願発明における、第1図柄決定手段又は第2図柄決定手段によって決定した大当り図柄の種類を示す信号を、サブ制御装置に送信する決定図柄送信手段に該当する。
S140が否定判定なら(S140:NO)、大当り判定用乱数の比較処理(S130)の結果が小当りであるか否か判定し(1/150)(S230)、肯定判定なら(S230:YES)、小当り図柄を選択し(S240)、続いて小当り図柄に対応する図柄指定コマンド設定処理(S180)、小当り図柄に対応する変動パターンの選択処理(S190)、小当り遊技の開放パターン設定処理(S210)を実行し、小当りに関する図柄指定コマンドおよび変動パターンの情報をサブ統合制御装置53へ送信する(S220)。その後、サブ統合制御装置53からの指示に基づき演出図柄制御装置54aは演出図柄表示装置54bを制御し、前記擬似図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置53への送信とほぼ同時に主制御装置50は、第1特図表示装置29又は第2特図表示装置30を直接制御して特図の変動を開始する。
S230が否定判定なら(S230:NO)、ハズレ図柄を選択し(S250)、続いてハズレ図柄に対応する図柄指定コマンド設定処理(S180)、変動パターンの設定処理(S190)を実行し、ハズレに関する図柄指定コマンドおよび変動パターンの情報をサブ統合制御装置53へ送信する(S220)。その後、サブ統合制御装置53からの指示に基づき演出図柄制御装置54aは演出図柄表示装置54bを制御し、前記擬似図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置53への送信とほぼ同時に主制御装置50は、第1特図表示装置29又は第2特図表示装置30を直接制御して特図の変動を開始する。
以上が当否判定処理の説明となり、本願発明における高確率移行手段と高確率継続手段の一部を構成する処理を含む。詳しくは、S200のモードバッファ設定処理が、図柄モード(大当り図柄の種類)を基に、大当り遊技終了時に実施される遊技状態の制御内容を、事前に設定する処理となる。
図6に示す「特別図柄確定処理」では、特別図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S290)、肯定判定なら(S290:YES)、確定コマンドをサブ統合制御装置53へ送信するとともに選択された特図を第1特図表示装置29又は第2特図表示装置30に確定表示する(S300)。その後、サブ統合制御装置53からの指示に基づいて演出図柄制御装置54aは演出図柄表示装置54bの図柄を確定表示する。続いて、確定図柄が大当り図柄か否か判定する(S310)。肯定判定なら(S310:YES)、大当りフラグに「1」をセットする(S320)。S310が否定判定なら(S310:NO)、小当り図柄か否か判定し(S330)、肯定判定なら(S330:YES)、小当りフラグに「1」をセットする(S340)。S320、S340の処理後又はS330が否定判定なら(S330:NO)リターンする。
続いて、図7に示す「当り遊技開始処理」では、大当りフラグが1か否か判定し(S350)、肯定判定なら(S350:YES)、図柄モードに基づく大当り遊技の遊技内容に従って(図10参照)、条件装置および役物連続作動装置を作動して大当り遊技を開始する大当り遊技設定処理を行い(S360)、当否抽選時の遊技状態を記憶する状態バッファを設置する状態バッファ設定処理を行う(S370)。図9(4)に示すように状態バッファは「0(00)〜3(11)」(括弧内は2進数)で表し、2進数で表す上桁を確変フラグに、下桁を時短フラグに対応させている。続くS380〜S420の処理では、当否抽選時の遊技状態を示す状態フラグ、時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグ、確変カウンタをクリアしS445に進む。S350が否定判定なら(S350:NO)、小当りフラグが「1」か否か判定し(S430)、否定判定なら(S430:NO)、リターンに抜け、肯定判定なら(S430:YES)、小当り遊技の遊技内容を設定し小当り遊技を開始し(S440)、S445に進む。S445では、サブ統合装置53に大当り又は小当り開始演出を指示するコマンドを送信する当り開始演出指示コマンド送信処理を行う(S445)。大当り開始演出を指示するコマンドには、初当りからリミッタが作動するまでのどの段階の大当りになるのか(リミッタカウンタの値)の情報も含んでいる。S445の処理後リターンに抜ける。
次に、図8に示す「当り遊技終了処理」では、大当り遊技または小当り遊技の終了インターバル時間が経過しているか否か判定し(S450)、否定判定なら(S450:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S450:YES)、大当りフラグが1か否かを判定し、大当り遊技の終了か、小当り遊技の終了か確認する(S460)。否定判定なら(S460:NO)、S580に進み、肯定判定即ち大当り遊技の終了であれば(S460:YES)、役物連続作動装置および条件装置の作動停止処理を行い(S470、S480)、「当否判定処理」で設定したモードバッファ(図13(1))を参照し(S490)、該モードバッファに基づいた設定値(図13(3))で、状態フラグの設定処理(S500)、時短フラグの設定処理(S510)、時短カウンタの設定処理(S520)、確変フラグの設定処理(S530)、および確変カウンタの設定処理を行い(S540)モードバッファをクリアする(S550)。続いて、サブ統合制御装置53へ大当り遊技または小当り遊技終了のコマンドを送信し(S580)、大当りフラグ又は小当りフラグをクリアし(S590)リターンする。
次に当り遊技終了処理で設定する、モードバッファに基づいた状態フラグ、時短フラグ、確変フラグの各フラグと、時短カウンタ、確変カウンタの各カウンタの設定値について図12(3)を用いて説明する。S200でモードバッファに「1」が設定された場合、即ちリミッタフラグが1でリミッタが作動した場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに01(H)、時短回数カウンタ下位に64(H)、時短回数カウンタ上位に00(H)、確変フラグに00(H)、確変回数カウンタ上位に00(H)、確変回数カウンタ下位に00(H)、状態フラグに01(H)が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、通常確率(確変フラグ00(H))で、時短となる開放延長機能を特別図柄が100回(時短回数カウンタ0064(H))変動するまで実施する状態となる。特別図柄が100回変動後は時短フラグが00(H)に設定され、電源投入時と同様の初期化状態となる。
S200でモードバッファに「2」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに00(H)、時短回数カウンタ下位に00(H)、時短回数カウンタ上位に00(H)、確変フラグに01(H)、確変回数カウンタ下位に10(H)、確変回数カウンタ上位に27(H)、状態フラグに02(H)が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が10000回(確変回数カウンタ2710(H))変動するまで高確率(確変フラグ01(H))で、時短となる開放延長機能が作動しない(時短フラグ00(H))状態となる。
S200でモードバッファに「3」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに01(H)、時短回数カウンタ下位に10(H)、時短回数カウンタ上位に27(H)、確変フラグに01(H)、確変回数カウンタ下位に10(H)、確変回数カウンタ上位に27(H)、状態フラグに03(H)が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が10000回(確変回数カウンタ2710(H))変動するまで高確率(確変フラグ01(H))で、時短となる開放延長機能を特別図柄が10000回(時短回数カウンタ2710(H))変動するまで実施する状態となる。
このような内容の設定値の基になるモードバッファは、上述した図柄モードによって該図柄モードと同様に大当りとなる当否抽選時に設定される。従って、大当り遊技の内容と、該大当り遊技終了後の遊技状態は、大当りとなる当否抽選時(S140、S150、S160、S170)に決定するが、大当り中は時短フラグ、確変フラグをクリアする必要があるため、大当り遊技終了後までモードバッファとして各フラグの設定内容を区別し記憶している。
次に、サブ統合制御装置53が主制御装置50から受信する図柄指定コマンドの内容に応じて実施する、確変報知演出について説明する。サブ統合制御装置53は受信した図柄指定コマンドを基にして大当り回数を計数する演出用大当り回数カウンタを備えており、低確率遊技状態での大当り(初当り)から、リミッタを作動させるまでの大当たりの回数を判断可能な構成としている。本実施例の遊技機では主制御装置50から受信する当り開始演出指示コマンド(S445)にも主制御装置50が係数する同一内容の情報(リミッタカウンタ値)が含まれるがこの情報は、サブ統合制御装置53のエラー復帰時の確認用に使用される。尚、サブ統合制御装置53では、独自に演出用大当り回数カウンタを備えず主制御装置50からの情報(リミッタカウンタ値)を用いて演出を制御する構成も考えられる。
本実施例の遊技構成では、遊技状態の低確率、高確率を問わず開放延長機能未作動時に当選した大当りが大当り遊技終了後に開放延長状態となる大当たり図柄(図柄モード「2」又は「1」に該当)か否かによって、リミッタが作動するまでに付与される大当り回数(確変回数)が異なるものとなる。この構成において遊技者に最も有利な状況は、初当りで図柄モード「2」(大入賞口33aが15回開放する大当り遊技を実施し終了後開放延長状態に制御される大当り図柄)が設定された場合であり、この場合は、開放延長機能の作動により第2始動口への入球に基づく当否判定が主となる遊技状態に移行するため、初当りからリミッタが作動する計5回の一連の大当り全てにおいて、大入賞口33aが15回開放する分の大当り出球が獲得できる。
これに反して、遊技者に最も不利な状況は、初当りからリミッタが作動する大当りまで全ての大当りにおいて図柄モード「0」が設定された場合、又は、初当りからリミッタが作動する大当りの直前まで図柄モード「0」が設定され、リミッタが作動する大当りで図柄モード「1」が設定される場合ある。これらの場合は、初当りに基づいて遊技状態が高確率状態に制御されるが、一連の高確率遊技状態の継続中に大当り出球を獲得できぬまま遊技状態が再び低確率状態に制御されることになる。
図柄モードに「1」が設定された場合は、該当する大当りによって出球を獲得することはできないが、開放延長機能が作動するためリミッタが作動する残りの一連の大当りにおいて、大入賞口33aが15回開放する大当り出球が獲得可能となる。但し、リミッタが作動する大当りで始めて図柄モードに「1」が設定された場合(初当りからリミッタを作動させる大当りの直前の大当りまで図柄モードには「0」が設定)は、上記した全ての大当り時に図柄モード「0」が設定された場合と同一の状況(大当り出球が全く獲得できない)となる。従って上記の構成より、図柄モード「2」又は「1」が設定された大当りを契機として大当り開始インターバルにおいて、確変報知演出(リミッタが作動するまでに容易に獲得できる大当り回数の報知)が実施される。尚、本実施例では、確変報知演出を大当り開始インターバルに実施(一部大当り遊技中に昇格演出実施)するが、これに限るわけではなく、大当り遊技中、大当り終了インターバル中、擬似図柄変動中のどの状況でも実施可能である。
本実施例における確変報知演出の基本構成を、図13を用いて説明する。(1)の図表は、初当り時(演出用大当りカウンタ=1)に図柄モード「2」に該当する図柄指定コマンドを受信した場合に、確変報知演出に用いる演出図柄の選択比率を示す表である。演出図柄の種類は全5種類で、各演出図柄の名称は、「確定図柄」、「擬似確変図柄A」、「擬似確変図柄B」、「擬似通常図柄A」、「擬似通常図柄B」となっている。但しこの場合(初当り時に図柄モード「2」に該当する図柄指定コマンドを受信)は、「擬似通常図柄B」を除く4種類の中から選択される。
上述したように、初当り時に図柄モード「2」に該当する図柄指定コマンドを受信する状況は、遊技者にとって最も優位な状況となる。従って、優位な遊技状態を獲得したことに対する達成感を堪能しつつリミッタが作動するまで安心して遊技できることの告知を目的とした確変報知演出を実施する。この確変報知演出を実施することになる演出図柄名が「確定図柄」となり、「確定図柄」を用いた報知は、初当り時に図柄モード「2」に該当する図柄指定コマンドを受信した場合は、当該大当り遊技の開始インターバルで実施し、初当り時に図柄モード「1」に該当する図柄指定コマンドを受信した場合は、次の大当り(リミッタカウンタ=2に該当する大当り)の大当り遊技開始インターバルで表示される。
初当り時に図柄モード「2」により「確定図柄」が表示される選択率は図13(1)に示すように10%となる。この場合の具体的な確変報知演出は、図柄モード「2」では大入賞口33aが15回開放する大当り遊技が行われるため、初当りによって獲得する大当り遊技の数も含め容易に出球の獲得が可能な最大回数(5回)の大当り回数が報知される。従って、図16(1)に示すように、演出図柄表示装置54bには画面上部に「やった5連確定!!」と、にこやかに目を細めた「キャラクタ(熊の達吉)」を表示し、画面下部には「確定図柄」として漢数字の「五」を3個並べて表示する。これにより大当りが最大の5回確保できたという達成感と、低確率状態に制御されるまでの安心感(容易に残りの大当りが獲得できる)を遊技者に与える効果がある。
初当り時に「確定図柄」が選択表示された場合は、図13(2)の図表に示すように以降のリミッタが作動するまでの全ての大当りにおいて、開始インターバルで各大当り回数に応じた「確定図柄」を表示する。この場合の具体的な確変報知演出は図16(2)に示すように、演出図柄表示装置54bの画面上部に「あと 4連確定!」と、笑顔の「キャラクタ(熊の達吉)」を表示し、画面下部には「確定図柄」として漢数字の「四」を3個並べて表示する。これにより、低確率状態に制御されるまでの安心感(容易に残り4回の大当りが獲得できる)を遊技者に与える効果がある。このようにリミッタが作動する大当りまで、残りの大当り回数(演出用大当り回数カウンタの値)に応じて「確定図柄」に「三」「二」「一」を表示する。尚、キャラクタによる残り回数をコメントする構成、大当り図柄により残り回数を示す構成が本願発明における大当り回数確定報知手段に該当する。
次に、図13(1)に示すように図柄モード「2」の初当り時に確変報知演出として「擬似確変図柄A」が表示される選択率は30%となる。この場合の確変報知演出は、上述した確変ループタイプの遊技性と錯覚させるような演出報知を実施する。確変ループタイプの遊技性とは、「特定の大当り図柄」で大当りになると、大当り遊技終了後に所定回数の大当りが当選するまで高確率状態への制御を繰返し、該所定回数の大当りが当選するまでに特定の大当り図柄で当選すればその時点から新たに所定回数の大当りとなるまで高確率状態への制御を繰り返す構成である。この場合の「特定の大当り図柄」は、「777」、「333」の場合が多く、この「777」、「333」は特定の大当り図柄として強く遊技者に刷り込まれている。
従って、この場合の具体的な確変報知演出は、図17(1)に示すように、演出図柄表示装置54bには画面上部に「確率変動! あと2回当てて」と、「キャラクタ(熊の達吉)」を表示し、画面下部には「擬似確変図柄A」として「777」又は「333」を表示する。この「確率変動、2回、777or333」というキーワードを提示することにより、遊技者は確変2回ループタイプをイメージするため、規定回数(2回)の確率変動の継続を確保した上で、規定回数(2回)以上に確率変動(大当り)の継続を期待させる効果がある。更にこの時点では、実際には4回の高確率状態が継続するため、以降の報知で確変2回ループの遊技性に基づいて高確率状態が継続したように錯覚させることが可能となる。この構成が本願発明における第1擬似確変報知手段に該当する。尚、この「擬似確変図柄A」は、図13(2)に示すように初当りから3回目の大当り開始インターバルで選択表示されるが、4回目と最後の5回目では選択されない。これは本願発明の、擬似確変報知手段は、演出用大当り回数計数手段の計数値が所定回数に達すると、大当り遊技終了時に低確率状態に制御される大当りが当選した時に第2擬似通常報知の実施が可能となるように、第1擬似確変報知手段又は第2擬似確変報知手段のいずれかを選択する構成に該当する。
次に、図柄モード「2」の初当り時に「擬似確変図柄B」が表示される選択率は図13(1)に示すように30%となる。この場合の確変報知演出は、「擬似確変図柄A」を用いた演出と同様に、確変ループタイプの遊技性と錯覚させるような演出報知を実施する。但し、「擬似確変図柄A」が確変2回ループタイプを錯覚させるものだったのに対し、「擬似確変図柄B」は、確変1回ループタイプを錯覚させるものとなっている。
この場合の具体的な確変報知演出は、図17(2)に示すように、演出図柄表示装置54bには画面上部に「確率変動! あと1回当てて」と、「キャラクタ(熊の達吉)」を表示し、画面下部には「擬似確変図柄B」として「111」又は「555」を表示する。この「確率変動、1回、111or555」というキーワードを提示することにより、遊技者は確変1回ループタイプをイメージするため、規定回数(1回)以上に確率変動(大当り)が継続することを期待させる効果がある。更にこの時点では、実際には4回の高確率状態が継続するため、以降の報知で確変1回ループの遊技性に基づいて高確率状態が継続したように錯覚させることが可能となる。この構成が本願発明における第2擬似確変報知手段に該当する。尚、この「擬似確変図柄B」は、図13(2)に示すように初当りから4回目の大当り開始インターバルで選択表示されるが、最後の5回目では選択されない。これは本願発明の、擬似確変報知手段は、演出用大当り回数計数手段の計数値が所定回数に達すると、大当り遊技終了時に低確率状態に制御される大当りが当選した時に第2擬似通常報知の実施が可能となるように、第1擬似確変報知手段又は第2擬似確変報知手段のいずれかを選択する構成に該当する。
次に、図柄モード「2」の初当り時に「擬似通常図柄A」が表示される選択率は図13(1)に示すように30%となる。この場合の確変報知演出は、開始インターバルの報知では、大当たり終了後に高確率状態に制御されないことを告知するが、大当り遊技中に確変昇格演出を行い高確率状態へ制御されることを告知する報知演出を実施する。
具体的な確変報知演出は、図18(1)に示すように、演出図柄表示装置54bには画面上部に「がんばれ!」と、「硬い表情のキャラクタ(熊の達吉)」を表示し、画面下部には「擬似通常図柄A」として「444」を表示する。この「がんばれ、444」というキーワードを提示することにより、遊技者に確率変動の継続が終了したことをイメージさせる効果がある。尚、この「擬似通常図柄A」は、図13(2)に示すように初当りから4回目の大当り開始インターバルで選択表示されるが、最後の5回目では選択されない。
「擬似通常図柄A」に応じて大当り遊技中に実施する「確変昇格演出」を図18(2)に示す。この例では、大当り遊技中の大入賞口33aの10回目の開放時に、演出図柄表示装置54bの画面上部に「ミッション達成!確変昇格!」を表示し、画面中央から下部にかけて「笑顔のキャラクタ(熊の達吉)が万歳をしている様子」を表示する。加えて、画面右上に表示された「擬似通常図柄A」である一文字の「4」の下に「確変昇格」の表示が追加される。当然のことながら昇格演出を行うタイミング、回数、表示内容はこれに限るわけではなく、遊技者が大当り遊技終了後に高確率状態に制御されることを認識可能とする内容であればよい。尚、この「確変昇格演出」は、「擬似通常図柄A」に対応した表示であるため「擬似通常図柄A」と同様に、図13(2)に示すように初当りから4回目の大当り遊技中に表示されるが、最後の5回目の大当り遊技中には表示されない。
次に、図柄モード「2」の初当り時には選択表示されないが、それ以降の2回目の大当りからリミッタが作動する5回目の大当りにおいて選択表示される「擬似通常図柄B」について説明する。「擬似通常図柄B」は、開始インターバルで実施し、大当たり終了後に高確率状態にならないことを報知する演出となり、開始インターバルの演出内容は「擬似通常図柄A」と同一となる。従って、具体的な確変報知演出は、「擬似通常図柄A」で説明した図18(1)の内容と同一となる。尚、この「擬似通常図柄B」は、図13(2)に示すように初当り以外の大当り開始インターバルで選択表示されるが、リミッタが作動する5回目の大当りの開始インターバルでは毎回この「擬似通常図柄B」が表示される。
ワンセット機において開放延長機能が作動した状態は、リミッタ作動まで大当りを確保できることから精神的に起伏のない安定した状態で遊技を行うことになるのだが、図柄により2回ループ、1回ループ、通常図柄が関連付けられているため、遊技者は次はどの図柄で当るのかに強い関心を抱くことになり、リミッタ作動まで多様な状況(あと1回通常図柄を引いたら確率変動が終わってしまう。とか、あと2回確率変動を確保しているから安心だ。といった心理状況)をワンセット機において味わうことができる。
図14、図15は初当りで図柄モード「2」が設定された場合に、初当りからリミッタが作動する5回目の大当りまでにかけての開始インターバルで表示される演出図柄の選択の流れと選択率を示す図表である。初当り時(演出用大当り回数カウンタ=1)に選択する演出図柄と各演出図柄の選択率は、上述した図13(1)に示す内容となる。以降に表示する演出図柄は、大当り回数(演出用大当り回数カウンタの値)と、前回表示した演出図柄の種類に応じて表示する演出図柄の選択率が設定されている。尚、初当り時以外で最初に確変報知演出を実施する場合(初当り時に図柄モード「1」を設定の場合も含む)については後述する。
2回目の大当り(演出用大当り回数カウンタ=2)では、前回表示した演出図柄が「擬似確変図柄A」であれば、「擬似確変図柄A」が20%、「擬似確変図柄B」が20%、「擬似通常図柄A」が20%、「擬似通常図柄B」が40%の率で選択される(図14、表の2列目参照)。確変継続を行なわない「擬似通常図柄B」の選択率が一番高くなっているが、この「擬似通常図柄B」が選択された場合、今回は確率変動の継続しない演出図柄であっても、前回表示した「擬似確変図柄A」が2回の確変変動の継続を確保しているため、後1回の確率変動継続の機会が担保された状況であり、確率変動を更に継続させるチャンスがあと1回残された状態となることを示している。これにより、次回の大当り図柄(演出図柄)の種類(確変を継続することになる)に対する期待感を大きく増幅させる構成となっている。
2回目の大当り(演出用大当り回数カウンタ=2)で、前回表示した演出図柄が「擬似確変図柄B」又は「擬似通常図柄A」であれば、「擬似確変図柄A」が30%、「擬似確変図柄B」が30%、「擬似通常図柄A」が40%の率で選択される(図15、表の2列目参照)。ここでは「擬似通常図柄B」は選択されない構成となっているが、この時点では次回への確率変動の継続が演出図柄上確保されていないためである。
3回目の大当り(演出用大当り回数カウンタ=3)では、前回表示した演出図柄が「擬似確変図柄A」であれば、「擬似確変図柄A」が20%、「擬似確変図柄B」が20%、「擬似通常図柄A」が20%、「擬似通常図柄B」が40%の率で選択される。前回表示した演出図柄が「擬似確変図柄B」であれば、「擬似確変図柄A」が30%、「擬似確変図柄B」が30%、「擬似通常図柄A」が40%の率で選択される。前回表示した演出図柄が「擬似通常図柄A」であれば、「擬似確変図柄A」が30%、「擬似確変図柄B」が30%、「擬似通常図柄A」が40%の率で選択される。前回表示した演出図柄が「擬似通常図柄B」であれば、「擬似確変図柄A」が30%、「擬似確変図柄B」が30%、「擬似通常図柄A」が40%の率で選択される。
4回目の大当り(演出用大当り回数カウンタ=4)では、前回表示した演出図柄が「擬似確変図柄A」であれば、「擬似確変図柄A」が0%、「擬似確変図柄B」が50%、「擬似通常図柄A」が10%、「擬似通常図柄B」が40%の率で選択される。「擬似確変図柄A」が選択されないのは、次回の大当りでリミッタが作動するためこの時点からの確率変動の継続が最高1回となるためである。前回表示した演出図柄が「擬似確変図柄B」であれば、「擬似確変図柄A」が0%、「擬似確変図柄B」が50%、「擬似通常図柄A」が50%、「擬似通常図柄B」が0%の率で選択される。前回表示した演出図柄が「擬似通常図柄A」であれば、「擬似確変図柄A」が0%、「擬似確変図柄B」が50%、「擬似通常図柄A」が50%、「擬似通常図柄B」が0%の率で選択される。前回表示した演出図柄が「擬似通常図柄B」であれば、「擬似確変図柄A」が0%、「擬似確変図柄B」が50%、「擬似通常図柄A」が50%、「擬似通常図柄B」が0%の率で選択される。5回目の大当りでは、上述したように「擬似通常図柄B」の選択率が100%となる。これにより確変報知演出上でも内部的な設定以上に高確率状態の継続を報知することなく確変継続を収束させる構成としている。
次に、初当り時は図柄モード「0」又は「1」が設定され、2回目に図柄モード「2」の設定となる大当りに当選し、確変報知演出を開始する場合の演出図柄の選択比率について説明する。この場合には図19(1)に示すように、「確定図柄」が10%、「擬似確変図柄A」が30%、「擬似確変図柄B」が30%、「擬似通常図柄A」が30%、「擬似通常図柄B」が0%の率で選択される。「確定図柄」が選択された場合は、初回で「確定図柄」を選択した場合と同様に、リミッタが作動する大当りまで「確定図柄」の表示を行う。その場合の表示内容は図16(3)に示すように、演出図柄表示装置54bの画面上部に「大チャンス到来 4連確定!」と、笑顔の「キャラクタ(熊の達吉)」を表示し、画面下部には「確定図柄」として漢数字の「四」を3個並べて表示する。尚、3回目以降の大当りでの演出図柄の選択は、図14、15の内容と同一となる。
次に、初当りは図柄モード「0」、2回目の大当りが図柄モード「0」又は「1」で、3回目に図柄モード「2」となる大当りに当選し、確変報知演出を開始する場合の演出図柄の選択比率について説明する。この場合には図19(2)に示すように、「確定図柄」が0%、「擬似確変図柄A」が30%、「擬似確変図柄B」が30%、「擬似通常図柄A」が40%、「擬似通常図柄B」が0%の率で選択される。これに続く4回目以降の大当りでの演出図柄の選択は、図14、15の内容と同一となる。
次に、初当りと2回目の大当りは図柄モード「0」、3回目の大当りが図柄モード「0」又は「1」で、4回目に図柄モード「2」となる大当りに当選し、確変報知演出を開始する場合の演出図柄の選択比率について説明する。この場合には図19(3)に示すように、「確定図柄」が0%、「擬似確変図柄A」が0%、「擬似確変図柄B」が50%、「擬似通常図柄A」が50%、「擬似通常図柄B」が0%の率で選択される。これに続く5回目の大当りでの演出図柄の選択は、「擬似通常図柄B」が100%となる。
以上が実施例の説明となる。このように残り回数が所定数になると、表示上の図柄の選択率を確率変動終了へ導くように設定することにより、リミッタ作動時と整合性の取れた演出表示を行うことができ、ワンセット機でありながら、2回ループ、1回ループシステムでの演出を問題を発生させることなく可能としている。本実施例ではリミッタ回数を5回と設定しているがこの回数に限るわけではなく、当否判定確率、大当り出球等の遊技バランスに合わせ、他の回数に設定してもよい。また、リミッタ回数を5回と設定したため4回目の演出図柄の選択率を5回目で確率変動の継続が終了する表示となるように調整しているが、リミッタ回数が異なれば調整タイミングもその回数に応じて異なるものとなる。
本実施例では「確変図柄」を用いて高確率状態が継続するか否かを報知したが、図20に例を示すミニゲーム演出を用いて確変報知演出を行ってもよい。具体的な例としては、ルーレット上に確変継続回数を示し、回転するルーレットが停止した時に示す確変継続回数に従って以降の遊技が進行する構成である。このようなミニゲーム演出を用いることによっても、実際には規定されている確変の継続回数を、不確定に継続可能なように錯覚させ射幸性を向上させることができる。