JP5576870B2 - 通信信号処理における簡単化した期待シンボル値算出および干渉除去のための方法と装置 - Google Patents

通信信号処理における簡単化した期待シンボル値算出および干渉除去のための方法と装置 Download PDF

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Description

本発明は、一般的に通信信号処理に関するものであり、特に、期待シンボル値を算出する簡単化した方法で、例えばコンポジット信号の中の干渉シンボルから生ずる干渉を除去するために使用することができる方法に関する。
無線通信システムにおいては、しばしば、異なる信号が同一の伝搬リソースを共有する。異なる通信システムは信号を分離するために種々のメカニズムを提供する(例えば、時間領域、周波数領域、または符号領域において)。しかし、送信同期誤り、チャネルにおけるドップラ広がりまたは分散等によって、信号の分離は殆どの場合は完全でない。更に、多入力多出力(MIMO:multiple−input−multiple−output)システムでは、複数のデータストリームが同一のリソース空間を通して同一のユーザに送信される。従って、信号の分離は異なる送信/受信アンテナペアに対する伝搬チャネルの差異だけに依存している。データストリームの間の分離を改善するためにMIMOプリコーディング(事前符号化)が使用された場合でも、信号は、典型的に受信機のところで重大な結合が生ずる。
これらのすべての場合に、異なるユーザ信号または複数のストリームは、受信機のところで互いに干渉する。受信機はコンポジット信号を受信していると理解することができ、このコンポジット信号は任意の数のコンポーネント信号を含む。一般的に、受信機にとっては、1つまたはそれ以上のコンポーネント信号に関心があるが、関心があるいずれの所与の信号の再生も、残りの信号によって引き起こされる干渉によって複雑なものになる。
米国特許出願第12/245,963、「Parity Bit Soft Estimation Method and Apparatus」、同時係属中、本発明の譲受人に譲渡された特許出願、2008年10月6日出願
干渉除去に対する公知の手法は、干渉信号の検出に依存しており、この干渉信号の検出は、所望の信号を検出するために使用する処理と比べて同じ複雑さを持つ。この手法は、干渉信号に対して完全複雑(full−complexity)な復調および復号化を施し、これはソフト値処理(soft value processing)を含む。干渉信号を正確に判定することにより、それに対応して干渉信号の正確な再構成を行うことができ干渉除去が可能になる。しかしながら、干渉信号と所望の信号との十分な処理は、受信機に対して相当に重い信号処理荷重を課し、その手法は実行不可能なものになるか、または少なくとも複雑さの程度の低い受信機に対しては望ましくないものになる。
あるいは、期待値処理を使用して干渉シンボルに対する期待値を算出することにより、干渉信号の完全復号化を行わなくて済むことができる。しかしながら、干渉シンボルに対する数学的に「正確な」期待値を算出するには相当に多くの回数の計算が必要になる。例えば、「L−QAM」コンステレーションに対しては、L個のシンボル確率Plを算出する必要があり、それぞれはlogL個の積から成り、そして期待シンボル値
Figure 0005576870
はL回の積和(MAC:multiply−and−accumulate)演算を実行することにより得られる。
期待シンボル値の判定に対して計算上簡単化した手法は、受信した通信信号の中のシンボルに対応したソフトビット情報(soft bit information)を信頼度が高いまたは信頼度が低いとして分類するステップと、その分類したソフトビット情報に基づいてそのシンボルに対する期待シンボル値を算出するステップに基づいている。分類は、ソフトビット情報を「量子化」し、個々のシンボルビットが高い確率で知ることができるかまたは低い確率で知ることができるかを粗く示すことにより実行することができる。量子化したソフトビット情報を使用することにより、期待シンボル値の算出を大幅に簡単化し、それでもなお算出された値は、基盤となっているソフトビット情報の信頼度に対応したスケーリングを反映している。所望の信号も含むコンポジット信号の中の干渉シンボルに対して期待シンボル値を算出する場合に、基盤となっている信頼度に関する情報をこのように保持することにより、コンポジット信号に対して施す干渉除去の量は、干渉信号の値を知ることができる信頼度に応じて効率よくスケーリングすることができる。例えば、干渉除去は受信信号品質の関数としてスケーリングされる。
従って、本明細書で提示する1つの実施形態は、受信した通信信号の中の1つ以上のシンボルに対して期待シンボル値を算出する方法であり、ここでこれらのシンボルは候補シンボルの所定のコンステレーションに対応する。本方法は、これら候補シンボルの各シンボルの個々のビットに対するソフトビット情報を生成するステップと、これら候補シンボルの各シンボルの各ビットに対するソフトビット情報を信頼度が高いまたは信頼度が低いとして分類するステップとを含む。本方法は、候補シンボルで、その関連するビット値が、信頼度が高いソフトビット情報と一致する候補シンボルを合計することにより、そのビットの内の少なくとも1つのビットに対して信頼度が高いソフトビット情報を有する各シンボルに対して、期待シンボル値を算出するステップと、シンボルの中で信頼度が高いソフトビット情報を有するビットの数に比例するスケーリング係数によってその合計をスケーリングするステップとを更に含む。
先に注記したように、1つ以上の実施形態においては、受信した通信信号はコンポジット信号であり、干渉シンボルと所望のシンボルとを含む。そして本方法は、干渉除去を含み、ここでは期待シンボル値を干渉シンボルに対して算出し、それをコンポジット信号から差し引いて、干渉を低減した信号を求める。また更に、これらの実施形態における方法は、干渉を低減した信号から所望のシンボルを検出するステップを含む。
開示した別の実施形態においては、無線通信受信機は、1つ以上の処理回路を含み、1つ以上の処理回路は、受信した通信信号の中の1つ以上のシンボルの個々のビットに対するソフトビット情報を生成するように構成され、これらのシンボルは、候補シンボルの所定のコンステレーションに対応する。すなわち、各送信信号は、コンステレーションの中の候補シンボルの内のそれぞれの1つとして生成されたものである。これら1つ以上の処理回路は、これらのシンボルの各シンボルの各ビットに対するソフトビット情報を、信頼度が高いまたは信頼度が低いとして分類するように構成される。これは上記で記述した通りである。更に、これら1つ以上の処理回路は、候補シンボルで、その関連するビット値が、信頼度が高いソフトビット情報と一致する候補シンボルを合計することにより、そのビットの内の少なくとも1つのビットに対して信頼度が高いソフトビット情報を有する各シンボルに対して、期待シンボル値を算出し、シンボルの中で信頼度が高いソフトビット情報を有するビットの数に比例するスケーリング係数によってその合計をスケーリングするように構成される。
1つ以上の実施形態においては、受信した通信信号は、干渉シンボルと所望のシンボルとを含むコンポジット信号であり、1つ以上の処理回路は、上記で記述した方法に従って干渉シンボルに対する期待シンボル値を算出することにより、所望のシンボルに関する干渉シンボルの干渉を除去するように構成され、この期待シンボル値をコンポジット信号から差し引くことにより干渉を低減した信号を求める。このような実施形態における1つ以上の処理回路は、干渉を低減した信号から所望のシンボルを検出するように更に構成される。
しかしながら、本発明は上記で述べた特徴および利点に限定されるものではない。実際、当業者は、以下の詳細な記述を読み、添付の図面を見れば、さらなる特徴および利点を認識するであろう。
無線通信ネットワークの1つの実施形態のブロック図であり、ここでは、図示した基地局および/または移動局は、本明細書で提示する期待シンボル値の算出方法に従って構成した受信機を含む。 本明細書で提示する期待シンボル値の算出方法に従って構成した移動局受信機の1つの実施形態のブロック図である。 本明細書で提示する期待シンボル値の算出方法を実行するための方法の1つの実施形態の論理フローチャートである。 本明細書で提示する期待シンボル値の算出方法に基づいて干渉除去を実行するための方法の1つの実施形態の論理フローチャートである。 本明細書で提示する期待シンボル値の算出方法を実行するための方法の別の実施形態の論理フローチャートである。 変調コンステレーションの1つの実施例であり、簡単化した期待シンボル値推定のために考慮するべきコンステレーション点のサブセットの1つの例を示した図である。 本明細書で提示する期待シンボル値の算出方法を実行するように構成された移動局受信機の別の実施形態のブロック図である。 本明細書で提示する期待シンボル値の算出方法を実行するように構成された移動局受信機の別の実施形態のブロック図である。 本明細書で提示する期待シンボル値の算出方法に基づいた、干渉除去動作の1つの実施例の場合に対する動作性能図である。
図1は基地局10の1つの実施形態を示す。基地局10は、ダウンリンク信号を移動局12に送信し、移動局12からのアップリンク信号を受信する。基地局10は、移動局12から受信したアップリンク信号を処理するための無線通信受信機14を含む。同様に、移動局12は、基地局10から受信したダウンリンク信号を処理するための無線通信受信機16を含む。基地局10および移動局12は、1つの実施形態においては広帯域CDMA(WCDMA)ネットワークにおいて動作するように構成され、また別の実施形態では長期的進化(LTE:Long Term Evolution)の動作をする(MIMOを使用して、または使用せずして)ように構成される。しかしこれらは限定的でない実施例であると理解されるべきである。また、基地局10は、可能性としては多くの他の移動局(例えば、移動局13、15、等)もサポートすることができるという点もまた理解されるべきである。
本明細書で提示する教示に従えば、受信機14および16の1つのまたは両方は、期待シンボル値の算出の「簡単化した」方法を実行するように構成される。ここで、「簡単化した」という用語は、本明細書で提示する期待値算出方法が、「完全に」正確な期待値算出方法と比較して、計算の上で、より複雑さが少ないことを示す。従来の、数学的に正確な期待値算出方法を使用すれば、期待シンボル値は、シンボル当たりの確率の、確率による重み付けをした合計として算出される。ここで、シンボル当たりの確率は、関連した変調コンステレーションの中の各候補シンボル値に対して算出される。さらに、各シンボル当たりの確率はビット当たりの確率の積として算出され、ビット当たりの確率は、候補シンボルの中の、規定された各ビット位置に対して算出される。それとは対照的に、ここで提案する期待シンボル値算出の簡単化した方法は、信頼度が低いソフトビット値情報は実効的に無視するという方法である。
特に、本方法は、受信した通信信号の中の1つ以上のシンボルのそれぞれの中にあるそれぞれのビットに対するソフトビット情報を生成し、そのソフトビット情報を、「信頼度が高い」として、または「信頼度が低い」として分類する。本方法は引き続いて、その分類したソフトビット情報を使用して、その1つ以上のシンボルに対する期待シンボル値を算出する。この分類したソフトビット情報を使用することは、シンボルの中の個々のビットに対する信頼度が高い/信頼度が低いという表示は保持するが、ソフト値情報の全範囲から得られる内で、より確実性が薄いという表示のものは実効的に破棄するものである。分類したソフトビット情報(例えば、量子化したソフトビット値)を使用することにより、全範囲のソフトビット情報を使用して完全複雑、かつ数学的に正確な期待値処理を実行する場合と比較して、期待値の判定に対して必要な計算の回数と複雑さとを大幅に低減することができる。
この開示を通して分かるように、受信した通信信号は、干渉シンボルと所望のシンボルとを含む「コンポジット信号」である可能性がある(ここで、受信した通信信号は、アンテナで受信した1つ以上の信号の初期のベースバンドバージョンであってよい。または、受信した通信信号は受信機処理チェーンの中のいずれかの場所における中間信号であってもよく、これは、並列干渉除去受信機回路または逐次干渉除去受信機回路の中のステージにおける入力信号等である)。いずれの場合も、有利であり、しかし限定的でない実施形態は、この開示によって示される簡単化した期待シンボル値算出方法を使用して、干渉シンボルに対する期待シンボル値を推定し、そして期待シンボル値をコンポジット信号から差し引くことにより、コンポジット信号の中の干渉シンボルによる干渉を除去する。このような処理では、所望のシンボルは、この差し引くことによって得られた、干渉を低減した信号から検出される。
干渉除去に対して簡単化した期待シンボル値算出方法を使用することの特別な利点は、数学的に正確な期待値算出方法を使用する場合と比較して、計算の複雑さが大幅に低減され、それでもなお、期待シンボル値は、基盤となっているソフトビット値情報の信頼度の関数としてスケーリングされる。言い換えれば、本明細書で提示する、複雑さを低減した期待値処理は、ソフトビット情報の信頼度の変化に対してスケーリングされる、または適合する干渉除去を提供する。これにより、施される干渉除去の量または程度が、基盤となっているソフトビット情報の信頼度に従って変化する。例えば、少なくとも1つの実施形態においては、所与の干渉シンボルに対して施される干渉除去の量は、そのシンボルに対して信頼度が高いと知られていると見なされるビットの数に依存する。
極端な場合には、信頼度が高いソフトビット情報を有しない干渉シンボルに対しては干渉除去は施されない。従って、本明細書で教示する干渉除去は、干渉除去の適用をオンオフする複雑な発見的メカニズムを必要とせずに、信号品質の全動作範囲(例えば、受信したコンポジット信号の信号対干渉比(またはSIR)の全範囲)にわたって有利に動作する。
しかしながら、当業者は、本明細書で提示する、期待シンボル値算出方法における計算上の簡単化は、期待シンボル値が必要である、または所望されるいずれの場合においても有利に適用することができると直ちに理解するであろう。本明細書に記述した干渉除去は限定的でない実施例である。更に、当業者は、本明細書で提示する受信機の教示は、現在議論されている通信標準規格に対して独立である(例えば、いずれの特定の無線アクセス技術に対しても独立である)と理解するであろう。従って、通信ネットワーク、基地局、移動局、等の構成に関する最高レベルの詳細は、本明細書における受信機の教示を理解するために必要ではない。しかしながら、これらの詳細に関する限定的でない実施例は議論に対する状況を構築する上で助けになる。
その目的のために図1に示す実施例に戻れば、基地局10は無線通信ネットワーク20の一部を備えるということが理解される。ここで無線通信ネットワーク20はまた、1つ以上のさらなるコアネットワーク(CN)エンティティ22を含み、コアネットワーク(CN)エンティティ22は、ネットワーク20を1つ以上の外部ネットワーク24(例えば、インターネット、PSTN、および/または他の通信ネットワーク)と通信を行うよう結合する。従って、基地局10は移動局と結合して互いに通信を行い、および/または他の通信ネットワークと結合して通信を行い、それらの移動局および他の通信ネットワークへダウンリンク信号を送信し、またそれらの移動局および他の通信ネットワークからアップリンク信号を受信する。
基地局10は、これらの機能をサポートするために、呼制御および処理回路40、インタフェース回路42、上記で述べた受信機14(基地局10の中の総合の受信機回路の一部を備えることができる)、1つ以上の送信機44、アンテナインタフェース46、および1つ以上の送信/受信アンテナ48を含む。1つの実施形態においては、基地局10は多入力多出力(MIMO)基地局を備え、従って、アンテナ48を使用して複数のストリームを1つ以上のユーザ(移動局)に送信する。MIMOの実施形態の少なくとも1つにおいては、送信機44は事前符号化回路を含み、事前符号化回路は、送信される複数のストリームに対して、異なるMIMOストリームに対する所望のアンテナ当たりの送信電力重みに対応して事前符号化行列を適用する。
このような実施形態においては、移動局12、13、および15の内の1つ以上の移動局は、MIMO動作をするように構成されるが、非MIMOの実施形態も本明細書においては考慮される。実施例として図示されている移動局12を見ると以下の点が理解される。すなわち、移動局12は1つ以上の送信/受信アンテナ50、アンテナインタフェース回路52(例えば、切り替え器および/またはデュープレクサ)、上記で述べた受信機16、送信機54、および追加的な処理回路56を含み、処理回路56は、移動局の動作を制御するための1つ以上のマイクロプロセッサ、および、ユーザが移動局と相互作用を行うための1つ以上のインタフェース回路を含むことができるという点である。
移動局12の実施例の説明を続ければ、図2からは、少なくとも1つの実施形態においては、受信機16は受信機フロントエンド60および1つ以上の処理回路62(本明細書においては「ベースバンドプロセッサ」と呼ぶ)を備えるということが分かる。受信機フロントエンド60は、アンテナが受信した信号(例えば、受信したコンポジット信号であり、これは1つ以上の移動局アンテナの上で受信した1つ以上のコンポーネント信号を含む)を処理する。1つの実施形態においては、この処理は、フィルタリング/利得制御64、ダウンコンバージョン66、およびディジタル化68を含む。従って、ベースバンドプロセッサ62は、時間変動するアンテナ受信信号に対応したディジタルサンプルの1つ以上のストリームを受信する。
少なくとも1つの実施形態においては、ベースバンドプロセッサ62に入力するディジタルサンプルストリームは、1つ以上の信号に対して同相(I)サンプルストリームおよび直交(Q)サンプルストリームを備える。当業者は、受信したコンポジット信号は、MIMO情報ストリームの合成である可能性があり、これらの情報ストリームはディジタル化されたサンプルストリームと混同されるべきではなく、これらは、これら自身が2つ以上のMIMO情報ストリームを表すディジタルサンプルを含むことができる、と理解するであろう。広く表現すれば、1つ以上の実施形態においては、入力ディジタルサンプルは2つ以上の信号の合成であり、それらの内の1つ以上は「所望の信号」を構成し、残りのものは、「干渉信号」を構成すると理解するべきである。さらに詳細には、所与の信号は所望の信号であってよく、しかしそれは、それでもなお、別の所望の信号の検出に関しては干渉を表すのである。この点を考慮すれば、受信機16は1つ以上の処理回路を含み、処理回路は、受信したコンポジット信号の中に含まれる1つ以上の所望の信号のそれぞれに対して干渉除去を実行するように構成される。
受信信号を処理するための他の構成も考えられるが、図示した実施形態ではこの1つ以上の処理回路を、干渉除去(IC:interference−canceling)受信機回路70を含むベースバンドプロセッサ62として示している。IC受信機回路70は、分類回路72、期待シンボル値算出回路74、およびメモリ76を含む、またはそれらに関連している。メモリ76は、2つ以上のデバイスおよび/または2つ以上のタイプのメモリを備えることができる。例えば、ベースバンドプロセッサ62は、計算およびデータの運用のために揮発性メモリ(キャッシュおよび/またはオフチップ)を含むことができる、または揮発性メモリに対するアクセスを有することができる。また、コンピュータプログラム命令、設定データ、ルックアップテーブル、等を記憶するための1つ以上のタイプの不揮発性メモリ(FLASHメモリおよび/またはEEPROMメモリ等)に対するアクセスを有することができる。ベースバンドプロセッサ62はまた、受信機/送信機の制御およびシグナリング回路等の追加的な処理回路78を含むことができる。いずれの場合も、1つ以上の実施形態においては、メモリ76は、規定された1つ以上の信頼度閾値、変調コンステレーション情報、およびコンピュータプログラム命令を記憶する。信頼度閾値は信頼度が高いまたは信頼度が低いとしてソフトビット情報の分類に使用するためのものであり、変調コンステレーション情報は1つ以上の所定の変調コンステレーションに対する情報であり、コンピュータプログラム命令は干渉除去のために本明細書で教示する方法の全てまたは一部を実行する。
記憶されたコンピュータプログラム命令を実行することによって、受信機16は本明細書で提示する方法の教示に従って動作するように設定されると理解されるであろう。この実行およびその結果の処理をサポートするために、1つ以上の実施形態においては、ベースバンドプロセッサ62は、一般目的または特定目的のマイクロプロセッサまたはディジタル信号プロセッサを備える。無論のことながら、1つ以上の実施形態においては、本明細書において問題としている、受信信号処理の内の少なくともいくつかは、ハードェアに基づいた回路を使用して、少なくとも部分的には実行することができる。
上記の実施例の詳細を考慮すれば、受信機16および/または受信機14の1つ以上の実施形態は、簡単化した手法に基づいて干渉除去を実行し、干渉シンボルに対する期待シンボル値を算出するように構成される。差し引くべき期待シンボル値は、干渉シンボルに対して生成したソフトビット情報に対して閾値操作を施した後に算出される(例えば、ビット当たりの対数尤度比として)。干渉シンボルの中の各ビットに対するソフトビット情報は、信頼度が高いまたは信頼度が低いとして分類される。期待シンボル値の計算を簡単化するために、信頼度が高いビットは「確かである」として扱われ、信頼度が低いビットからの情報は無視される。
受信機16は、ソフトビット情報が復号化処理から得られたか、またはプリデコーディング(事前復号化)処理から得られたかに関係なく、この処理を実行することができる。復号化処理の場合には、干渉シンボルに対するソフトビット情報は、干渉シンボルの復号化の後、または干渉シンボルの復号化と連携して求められ、事前復号化処理の場合には、干渉シンボルに対するソフトビット情報は、干渉シンボルの上にいずれかの復号化処理が実行される以前に求められる。実際、本明細書で教示する干渉除去は、干渉シンボが存在しても(例えば、マルチストリームMIMOの状況において)、干渉シンボルは実際に復号化される必要はない。
無線通信受信機の限定的でない実施例として受信機16の議論を続ければ、受信機16は、1つ以上の実施形態においては、期待シンボル値算出の簡単化した方法を実行するように構成される。すなわち、本明細書における教示に従えば、受信機16は、受信した通信信号の中の1つ以上のシンボルに対する期待シンボル値を、複雑さを低減した算出方法によって行うように構成される。図3は本方法の1つの実施形態を示す。
図示した処理は、受信した通信信号の中の1つ以上の受信シンボルのそれぞれの中にある個々のビットに対してソフトビット情報を生成するステップで「開始する」(ブロック100)。そして各受信シンボルの各ビットに対するソフトビット情報を信頼度が高いまたは信頼度が低いとして分類する(ブロック102)。処理は続行されて、そのビットの内の少なくとも1つのビットに対して信頼度が高いソフトビット情報を有する各受信シンボルに対する期待シンボル値を算出するステップへと続く(ブロック104)。期待値算出は、候補シンボルで、その関連するビット値が、信頼度が高いソフトビット情報と一致する候補シンボルを合計し、そして、シンボルの中で信頼度が高いソフトビット情報を有するビットの数に比例するスケーリング係数によってその合計をスケーリングすることにより実行する。1つの実施形態においては、スケーリング係数は /Lと求められ、ここで「m」は整数であり、シンボルの中で信頼度が高いソフトビット情報を有するビットの数に等しい。また「L」は整数であり、所定の変調コンステレーションの中の候補シンボルの数に等しい。
図4は、干渉除去に対する上記の簡単化した期待シンボル値算出方法が有利に使用される場合を示す。図4の中の初期の処理ステップ(110、112、114)は、図3に導入したステップ(100、102、104)を反映するものである。ここで、期待シンボル値処理の簡単化した方法は、干渉シンボルおよび所望のシンボルを含む受信コンポジット信号の中の1つ以上の干渉シンボルに対する期待シンボル値を算出するために使用するのが有利である(複数のシンボルストリームを持つ信号においては、問題とする任意の所与のストリームに関して、それ以外のシンボルストリームを干渉シンボルと考えることができる)。従って、図4では、干渉シンボルビットに対するソフトビット情報を生成し、その情報を信頼度が高いまたは信頼度が低いとして分類し、そして、その分類した情報を使用して干渉シンボに対する期待シンボル値の算出方法を簡単化する。
図4に示した処理は、上記の推定を使用して期待シンボル値をコンポジット信号から差し引いて干渉を低減した信号を求めるステップ(ブロック116)へと続く。それにより、所望のシンボルは、干渉を低減した信号から検出される(ブロック118)。
当業者は以下のことを理解するであろう。すなわち、図3および図4の方法は、ハードェアまたはソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実施できること、および処理の実際の順序は、図示した順序と異なった順序で行うことができること、また、図示した処理の少なくともいくつかの側面は、他の受信機動作と連携して実行することができることである。更に、図示した処理は、受信シンボルに対する連続したブロックを、ループにしてまたは繰り返して実行することができる。更に、図4に関しては、図示した処理は、受信機16の並列干渉除去受信機の実施形態の場合には、各ステージごとを基本として適用することができる。または受信機16の逐次干渉除去受信機の実施形態の場合には、各ステージごとを基本として適用することができる。これらの各ステージごとを基本とした実施形態に対しては、コンポジット信号は各ステージごとを基本として異なっていてもよい、および/または干渉信号/所望の信号は、各ステージごとを基本として変化してもよい。
図4に示した干渉除去の方法はまた、拡張して、信頼度が高いソフトビット情報を有しない任意の所与の干渉シンボルに対しては期待シンボル値をゼロに設定するステップを含み、その所与の干渉シンボルに対しては干渉除去を行わないようにすることができる。この変形を使用すれば、干渉シンボルのビットの内の少なくとも1つのビットに対して信頼度が高いソフトビット情報を有する干渉シンボルに対しては、各干渉シンボルに対して簡単化した期待値算出方法が実行されるが、一方で、信頼度が低いソフトビット情報だけを有するいずれの干渉シンボルに対しても、計算はスキップ、またはゼロ値に設定される。
図3および図4に示す方法の実施形態と同一の実施形態または他の実施形態においては、各シンボルの個々のビットに対するソフトビット情報を生成するステップは、干渉シンボルの各ビットに対するビット対数尤度比(bit log−likelihood ratio)を生成するステップを備える。ビット対数尤度比は、例えば、所与のビットが1である確率の、その所与のビットがゼロである確率に対する比の(自然)対数であると定義される。従って、もし所与のビットが「1」であると強く検出されたとすれば、そのビット対数尤度比は大きな値の正数となり、一方、もし所与のビットが「0」であると強く検出されたとすれば、そのビット対数尤度比は大きな値の負数になるであろう。より弱く検出された1と0とは、それに対応して、より小さな正数値と負数値になる。「大きな」に対する規準は、受信機構成に依存させることができる。1つの可能な実施例としての実施形態では、その大きさの規準として1.0を使用することができる。
従って、本方法の1つ以上の実施形態においては、シンボルの各ビットに対してソフトビット情報を信頼度が高いまたは信頼度が低いとして分類するステップは、そのビット対数尤度比の大きさを、規定した信頼度閾値と比較するステップと、それに対応して、そのビット対数尤度比を、ビット対数尤度比の大きさが規定した信頼度閾値よりも小さい場合には信頼度が低い、また、ビット対数尤度比の大きさが規定した信頼度閾値よりも大きい場合には信頼度が高いと分類するステップとを備える。従って、信頼度閾値は具体的な数値をとることができ、そしてその実際の値は、干渉シンボルに関連した変調コンステレーションの1つ以上の特性に依存するようにすることができる、またはそれらから導出できるようにすることができる。
例えば、図3/図4のブロック104/114に対して上記で記述した、合計をとりスケーリングを行う処理のステップが、所定の変調コンステレーションの中の全ての候補シンボルの確率重み付け(probability−weighted)合計を使用する正確な期待値算出方法と比較して、期待値の簡単化した算出方法を代表しているとすれば、その規定した閾値は、1つの数値に設定し、簡単化した算出方法によって得られた結果を、完全複雑で正確な算出方法を使用して得られると考えられる結果に対して、実用上十分に近似させることができる。
信頼度閾値τは、種々の異なる様式で定義することができる。例えば、正確な期待シンボル値からの偏差の期待値を最小にする値として定義し、次式に従って求めることができる。
Figure 0005576870
(式1)
ここで
Figure 0005576870
は正確な期待シンボル値であり、
Figure 0005576870
は分類したソフトビット情報を使用して本明細書で教示したように算出した簡単化した期待シンボル値である。τに対する値は、1つ以上のサンプルシンボルセット(干渉シンボルの仮想セットまたはブロック)に対して完全複雑な期待値算出方法および簡単化した期待値算出方法を実行することにより、(式1)に従って求められる。同様に、別の実施形態においては、同じ平均推定シンボル電力(完全複雑な期待値算出方法と簡単化した期待値算出方法との間の)を与えるτの値は、次式で求めることができる。
Figure 0005576870
(式2)
閾値は、オフラインで事前に算出することができる。最適な動作性能に対しては、それぞれのコンステレーションタイプに対して、異なる値のτを選択することができる。すなわち、異なる干渉シンボルの変調コンステレーションに対しては異なる数値のτを使用することができる。あるいは、シナリオまたは条件の範囲にわたって最良の動作性能を与える値は、動作性能シミュレーションを介して見いだすことができる。例えば、τの値を0.8...1.3の範囲に設定すれば、条件および変調コンステレーションの範囲にわたって非常によく動作する。すなわち、干渉除去動作性能において、完全複雑で正確な期待シンボル値算出方法で得られると考えられる結果に、比較し得る程度の結果、または少なくとも完全複雑で正確な期待シンボル値算出方法で得られると考えられる結果に近い結果を得ることができる。
当業者は、上記の除去の動作に関して、受信機16は、1つ以上の実施形態においては、チャネル伝搬の影響を補償する(例えば、干渉シンボルが伝搬チャネルの影響によって変形される場合)ように構成されると理解するであろう。実際、図4に示した処理の状況では、期待シンボル値をコンポジット信号から差し引くステップは、さらなる処理の利点を利用せずに期待シンボル値をコンポジット信号から直接差し引くということを必ずしも意味しないと理解するべきである。1つ以上の実施形態においては、期待シンボル値(対応した干渉シンボルに対して算出された値)は、コンポジット信号からそれらを差し引く前に「チャネル化」される(伝搬チャネル推定に従って)。チャネル化は、例えば、伝搬チャネルの減衰および位相シフトの推定値を期待シンボル値に施し、受信機16で受信した干渉シンボルの中の伝搬チャネルの影響を補償するステップを備える。
本明細書で提案する干渉除去の方法のより詳細な実施例に移る前に、期待シンボル値算出方法に対する従来の、完全複雑な手法を詳細に述べることが助けになるであろう。干渉シンボルが復調、および/または復号化された後には、その個々のビットのソフト値(LLR)λmは、各ビットmの信頼度を反映する(例えば、16QAM変調コンステレーションを使用して形成された干渉シンボルは4ビットを有する)。対数尤度比情報を使用すれば、干渉シンボルに対する完全複雑で正確な期待シンボル値は次式からの算出することができる。
Figure 0005576870
(式3)
ここで、
Figure 0005576870
(式4)
はシンボル当たりの確率を表し、dlはコンステレーション点(l=1...L)である。再び、1つの実施例として16QAMを使用すれば、変調コンステレーションは16の候補シンボルを含み、各候補シンボルは、各候補シンボルが変調コンステレーションの中で占有するコンステレーション点に基づいてユニークな4ビット値を表す。更に、pl,mは、干渉シンボルの中の位置mに対して送信されるビット値がl番目のコンステレーション点のm番目のビット値に等しい確率である(ここで、m=1...M、M=logLである)。
シンボル当たりの確率Pl(すなわち、干渉シンボルが変調コンステレーションの中のl番目の候補シンボルである確率)を使用するとすれば、完全複雑な期待値算出方法では、各ビット位置に対するビット当たりの確率の算出が必要になる。すなわち、式(4)の中のpl,mは、干渉シンボルの中の位置mに対して送信されるビット値がl番目のコンステレーション点のm番目のビット値に等しい確率である。ビット当たりの確率は次式で表現することができる。
Figure 0005576870
式(5)
ここで、λmはビットmに対する対数尤度比であり、またbl,mはコンステレーション点l、ビット位置mに対するビット値である。
これらのビット当たりの確率は、l番目のコンステレーション点のM個のビット位置のそれぞれに対して算出され、そのコンステレーション点に関連したシンボル確率が求められなければならない。そして、このようなシンボル確率は、L個のコンステレーション点のそれぞれに対して算出されなければならない。従って、完全複雑で数学的に正確なシンボル期待値算出処理の算出上の要求条件は、相当に大きなものになる。1つの例として、LTEにおける2×2MIMOに対する逐次干渉復号化を行う場合には、1スロット(0.5ms)当たり8400シンボルを扱い、計算上の負荷は、2000×8400×(64×6+64)=7.5ギガフロップになる。これは、干渉シンボルに対して64QAM変調で、例えば、第1のMIMOストリームの中のシンボルが第2のMIMOストリームの中のシンボルに関して干渉すると仮定している。
本明細書における教示は、干渉除去に対して、完全複雑な推定シンボル値処理の動作の利点の多くを捕らえている、またはそれらを保持している。一方で、要求される計算を大幅に簡単化している。動作性能と計算上の複雑さとの間のこの有利なバランスが得られたことは、通信受信機がソフトビット情報によって提供される、信頼度が高い/信頼度が低いということに関する知識を保持することができる一方で、詳細なソフト値情報は、破棄するまたは無視することができると認識することと密接に関係している。図5は、この点を考慮して、図3によって導入した方法の1つの実施形態の詳細を示す。
図5において、処理は、1つ以上の干渉シンボルに対してビット対数尤度比を算出する(ソフトビット情報として)ステップを含む(ブロック120)。各ビット対数尤度比を信頼度が高いまたは信頼度が低いとして分類するために、受信機16の1つ以上の処理回路は、各ビット対数尤度比に閾値操作を施す(ブロック122)。それを行う際に、受信機16は分解能が低い一組のLLR値を生成する。例えば、受信機16は、次式で示される閾値操作を実行する。
Figure 0005576870
式(6)
ここでZは、実施形態に依存した「大きな」値であり、このビット値は確かであるということを意味し、τは後ほど記述する閾値である。操作において、式(6)は、それぞれの元のビット対数尤度比を2つの値の内の1つの値に量子化する。すなわち、対応するシンボルビットに対するビット値が低い確率で検出された場合にはゼロ、またはビット値が高い確率で検出された場合にはZと量子化する。すでに述べたように、検出されたビット値1または0に対応して、Zには符号が付けられる。そして、Zの値に関しては、Zの値が大きい場合は、「従来の」対数尤度比に関連しているという意味であり、または基盤となっているソフトビット情報に対して使用されるスケーリングまたは範囲といったものに関連している場合である。
数学的には、所与のシンボルに対する期待シンボル値は次式で算出される。
Figure 0005576870
式(7)
ここで、シンボル当たりの確率は次式で算出される。
Figure 0005576870
式(8)
しかしここでは、
Figure 0005576870
は{0.0,0.5,1.0}のセットからの値だけをとる。これは元のビット対数尤度に対して切り捨て(量子化)を施したからである(式(5)の中のλmを、ビット値が1であると高い信頼度で示された場合には大きな正数値(+Z)で置き換える、また、ビット値が0であると高い信頼度で示された場合には大きな負数値(−Z)で置き換えれば、確率値の数を低減した上記のセットをよりよく理解することができる)。言い換えれば、期待シンボル値算出方法は、分類したビット対数尤度比を使用することにより大幅に簡単化される。
例えば、
Figure 0005576870
を求める場合に、いずれの乗算も必要ではない。ビット当たりの確率
Figure 0005576870
を持たない候補シンボルだけを考慮すればよい。そして、それらは全て等しい確率を有する。任意の所与のシンボルの中の信頼度が高いm個のビット(すなわち、干渉シンボルによって表されるビットの整数m個のビットが信頼度が高いと分類される)に対して、ゼロでない確率を持つコンステレーション点の数はL/2である。従って、受信機16は、
Figure 0005576870
を算出するように構成することができる。従って、所与のシンボルのビットの内の少なくとも1つのビットに対して信頼度が高いソフトビット情報を有するその所与のシンボルの期待シンボル値を生成するためには、受信機16は関連するコンステレーション点を単に加算し、その合計を次式に従ってスケーリングするだけでよい。
Figure 0005576870
式(9)
例えば図3の処理フローを参照すると、上記の処理は、所与のシンボルに対するソフトビット情報は信頼度が高いか否か、また所与のシンボルに対するどのソフトビット情報が信頼度が高いかを受信機16が判定するステップ(ブロック124)であり、そして、それに対応して、そのシンボルの、信頼度が高いソフトビット情報と競合するビット値を持たないコンステレーション点のサブセットを求めるステップ(ブロック126)であると理解することができる。この処理は、各シンボルに対して生き残ったコンステレーション点の合計を算出するステップを更に含む。すなわち、このステップは、受信機16が、シンボルの信頼度が高いビット情報と競合した関連するビット値を有するとして除外されることがなかった関連した変調コンステレーションの中の候補シンボルを合計するステップ(ブロック128)である。図6は、コンステレーション点の「生き残る」セットの形成を示す。ここでは実施例であるために、所与のシンボルは16QAMに関連していて、従って、シンボル当たりのビットの全数Mは4に等しく、コンステレーション点(候補シンボル)の全数Lは16に等しいと仮定している。
実施例を完結するために、シンボルのビット0およびビット2は信頼度が高いと分類されたソフトビット情報に関連していると仮定する。さらに詳細には、ビット0は1である信頼度が高いと示され、ビット2は0である信頼度が高いと示されている。これらの信頼度が高いビットの内の1つと競合した関連するビット値を有するコンステレーション点は1つの「X」でマークされ、これらの信頼度が高いビットの両方に競合した関連するビット値を有するコンステレーション点は、2つのXでマークされている。図示した変調コンステレーションの最上位の行の中の、マークされていないコンステレーション点は、シンボルの内の信頼度が高いビット情報に一致した関連するビット値を有し、従ってこの最上位の行の中のコンステレーション点は、期待シンボル値の簡単化した算出方法のために合計されるであろう。この様式でコンステレーション点を「追加する」ステップは、位相/振幅の意味でコンステレーション点を合計するステップを備える。
結果として得られる合計は、2/Lによってスケーリングされる(ブロック130)。ここでLはコンステレーション点の数(候補シンボルの数)であり、mは信頼度が高いソフトビット情報を有するシンボルの中のビット数である。再び、この実施例に対しては、m=2およびL=16である。
スケーリングは、受信信号品質および/またはシンボルの検出の信頼度に関わる他の条件を反映していると理解することが有利である。一般的な命題として、受信する通信信号が増えれば、受信信号品質は低下して行くので、信頼度が高いソフトビット情報は、より少ない数のシンボルに対して生成されるであろう。および/または、所与のいずれのシンボルにおいても、より少ない数のビットの方が信頼度が高く検出されるであろう。従って、
Figure 0005576870
の値は受信信号品質に敏感なスケーリング係数として動作する。簡単化した期待値算出方法を使用して干渉シンボルに対する期待シンボル値を算出する場合の干渉除去の実施形態に対しては、このようなスケーリングは、施される干渉除去の範囲または量が、受信信号品質に依存するということを意味する。
極端な場合で、所与の干渉シンボルに対して全てのビットが信頼度が低いと判明した場合には、算出を実行する必要はなく、そのシンボルに対する期待シンボル値
Figure 0005576870
はゼロに設定することができる。このような処理によって、信頼度が高いソフトビット情報を有しない干渉シンボルに対しては、コンポジット信号から干渉除去値を生成してそれを差し引くことを行わないようにすることができる。所与のシンボルの中に信頼度が高いビットが1つだけあるという、計算上最悪の条件の場合でも、本明細書で提示する方法は、期待シンボル値算出方法における複雑さを大幅に低減することができる。正確な期待値処理に対して7.5ギガフロップが必要であった以前の実施例と比較すると、本明細書で提示する方法では、信頼度が高いビットが1つだけあるという最悪のシナリオで、近似的に2000×8400×(64/2+1)=0.5ギガフロップに低減される。
上記で述べたように、複雑さを低減するこの処理の利点は、干渉シンボルに対して生成されるソフトビット情報が、干渉シンボルの復号化の以前または以後、またはその一部として検出されたか否かには独立に、また、それらが全然復号化されなかったか否かにも独立に得ることができるという点である。図7および図8はこの柔軟性の例を示す。
図7に受信機16に対するベースバンドプロセッサ62の実施形態を示す。ここで、受信機16は逐次干渉除去受信機として実施され、干渉シンボル(「ユーザ1」のシンボルストリーム)に対するソフトビット情報は、干渉シンボルを復号化した後に生成される(図8は別の同一の実施形態を示す。しかし図8ではソフトビット情報は干渉シンボルを復号化する前に得られる)。
より詳細には、図示したベースバンドプロセッサ62は、コンポジット信号(データ入力)にユーザ1の重み付けを施すための重み付け回路130と、ユーザ1シンボルを復調する復調器132と、復調されたユーザ1シンボルを復号化する復号器134(例えば、ターボ復号器)とを含む。図示したベースバンドプロセッサ62は、コンポジット信号からユーザ1シンボルの干渉を除去して(少なくとも部分的に)得た、干渉を低減した信号に対してユーザ2の重み付けを施すための別の重み付け回路136と、ユーザ2シンボルを復調する復調器138と、復調されたユーザ2シンボルを復号化する復号器140(例えば、ターボ復号器)とを更に含む。
IC受信機回路70はベースバンドプロセッサ62の中に含まれ、ここでは、以前に記述した分類回路72および期待シンボル値の算出回路74を含み、チャネル化回路142および合成回路144を更に含む。実際の動作では、復号器134は、干渉するユーザ1シンボルに対するソフトビット情報をIC受信機回路70に供給する。分類回路72は、ソフトビット情報に閾値操作(Thr)を施し、干渉シンボルの個々のビットに対するソフトビット情報を、信頼度が高いまたは信頼度が低いとして分類する。また、期待シンボル値算出回路74は、分類したソフトビット情報を使用して、干渉シンボルに対する期待シンボル値の簡単化した算出方法を実行する。そして、チャネル化回路142はこれらの期待シンボル値を「チャネル化」し、コンポジット信号からこれを差し引く。チャネル化回路142は、動的にまたは運用中にチャネル推定を実行するチャネル推定回路を含む、またはそれに関連しており、現在の伝搬チャネル推定値(位相、減衰)を合理的に保持し、それを使用して期待シンボル値のチャネル化を行う。
一方、合成回路144は、(チャネル化した)期待シンボル値をコンポジット信号と合成し(例えば、合成回路144は減算合成を実行する)、その結果得られた、干渉を低減した信号を重み付け回路136に供給し、ユーザ2シンボルの重み付けと引き続く復調(検出)とが行われる。従ってこの実施例の目的のためには、ベースバンドプロセッサ62は、ユーザ1およびユーザ2のシンボル情報を含むコンポジット信号を受信すると理解することができる。ユーザ2の受信機パスに対しては、ユーザ2シンボルが所望のシンボルであると考えられ、ユーザ1シンボルは干渉シンボルであると考えられる。
図9は、動作性能の例の比較を示す。ここでは、本明細書で教示する簡単化した期待シンボル値算出方法を使用した場合の干渉除去の動作性能を、完全複雑で正確な期待シンボル値算出方法の場合の干渉除去の動作性能と比較している。特に、図9は、異なる形の逐次干渉除去を使用して、以前に示した転送行列を持つ静的なチャネルを通して得られるデータスループットを示す。最も右側の曲線は、干渉信号に対して、SICがハードシンボル判定を行うことに基づいた場合のスループットを示し、中央の曲線は、干渉信号に対して、本明細書で教示する簡単化した期待シンボル値算出方法を使用した場合のスループットを示し、最も左側の曲線は、干渉信号に対して、SICが完全複雑な期待シンボル値推定に基づいた場合のスループットを示す。本明細書で提案する複雑さを低減した方法により、大幅にハード判定の方法以上のものが得られ、完全複雑な方法に非常に近い動作性能が達成され、算出上の複雑さは部分的に少し増加するだけであるという点を理解することができる。
無論のことながら、本明細書で教示する方法は、種々の受信機構成に適用することができる。コンポジット信号は、逐次干渉除去受信機回路または並行干渉除去回路の中の任意のステージにおけるステージ入力信号であることができ、従って、本明細書で教示する方法は、そのステージに対して問題とする1つ以上の所望のシンボルからそのステージに対する1つ以上の干渉シンボルに関して干渉を除去するステップを備える。また、本明細書で提示する教示は、広い範囲のタイプの信号に適用されると理解されるべきである。1つの実施例においては、コンポジット信号は受信した多入力多出力(MIMO)信号、または、受信したMIMO信号から導出した信号で、所望のシンボルの1つ以上のストリームおよび干渉シンボルの1つ以上のストリームを含む信号である。
また、以下の点に注意するべきである。すなわち、全てのビットに関するソフトビット情報λmは、シンボルの復号化のために内部で(例えば、図7に示す(ターボ)復号器134の中で)使用することができ、情報ビット推定値を精製することができる(典型的なターボ復号器の実施形態は、情報ビットに関するハード判定をその出力で報告する。しかしながら、組織ビット(systematic bit)に対するソフト情報は、ターボ復号器の中で内部で利用可能であり、図7の中の復号器134とIC受信機回路70との間に示すインタフェース等の追加的なインタフェースを介して出力するだけでよい)という点である。ビット対数尤度比はまた、パリティビット(parity bit)に対してターボ復号器に中で算出することができ、同様のインタフェースを介して出力することができる。このパリティビット処理を達成するためのターボ復号器の中での計算上の追加的な負荷はそれほど重くはならない。代替として、パリティビットのソフト情報を推定するために、ターボ復号器の中に計算量の増加を必要としない、近似的な方法を使用することができる。例えば、特許文献1を参照されたい。
また、当業者は、Max−Log−MAPターボ復号器に対しては、簡単化した対数尤度生成ルーチンがしばしば使用され、この場合は、ビット対数尤度値は、伝搬環境のSIRを反映しない大きさを有するという点に留意することができる。干渉除去に対して期待シンボル値を使用することは、本明細書で教示する使用を含めて、一般的に、基盤となっているソフト値情報(例えば、正しい絶対値の大きさを有する、分類をしていないビット対数尤度比)に基づいて行われるべきである。分類をしていないビット対数尤度比を、それらの大きさが絶対的な(信号品質の)意味において正しいようにスケーリングするために、受信機16は、コンポジット信号に対して推定した信号対干渉比(SIR:signal−to−interference ratio)に依存したスケーリングを施すように構成することができる。このスケーリングは、例えば、次式のように行うことができる。
Figure 0005576870
式(10)
ここで、係数cは、元の対数尤度比がどのように算出方法されたかに依存し、添え字「orig]は、ここでは干渉シンボルに対して元々求められた、分類をしていない対数尤度比であることを示す。
広義には、本明細書における教示は、QAMまたは他の対称な変調コンステレーションに限定されるものではなく、さらにこれらの教示はIC受信機の場合に限定されるものでもない。実際、本明細書で教示する簡単化した期待シンボル値算出方法は、期待シンボル値が使用される種々の環境で使用することができる。更に、これらの教示は広い範囲の受信機タイプおよび広い範囲の通信信号タイプに直接に適用されると理解するべきである。
実施形態の例において、また戻って図1を参照すれば、ネットワーク20は広帯域CDMA(WCDMA)ネットワークであり、基地局10はWCDMA基地局として構成される。別の実施形態においては、基地局10は、長期的進化(LTE)基地局として構成される。移動局12、13、および15はそれに対応して構成され、従ってWCDMAデバイスまたはLTEデバイスであってよい、または2つ以上の標準規格/プロトコルと互換性があることができる。無論のことながら、これらの実施形態は限定的でない実施例として与えられており、用語「移動局」は本明細書においては広い構成を意味するべきである。移動局の限定的でない実施例は、セルラ無線電話機、スマートフォンおよびPDA、パームトップ/ラップトップコンピュータ、ネットワークインタフェースカード、等を含む。
従って、本発明はこれまでの議論および添付の図面に限定されるものではない。その代わりに、本発明は以下の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によってのみ限定される。

Claims (16)

  1. 受信した通信信号の中のシンボルに対して期待シンボル値を算出する方法であって、前記シンボルは候補シンボルの所定の変調コンステレーションに対応しており、
    前記方法は、
    各シンボルの個々のビットに対するソフトビット情報を生成する生成ステップと、
    前記各シンボルの各ビットに対するソフトビット情報を信頼度が高いものかまたは信頼度が低いものに分類する分類ステップと、
    前記候補シンボルのうち、所定のビットに関して信頼度が高いとされるソフトビット情報を有する候補シンボルを合計して合計値を求め、当該候補シンボルの中で信頼度が高いソフトビット情報を有するビットの数に比例したスケーリング係数によって前記合計値をスケーリングすることで、前記各シンボルの中のビットの内で少なくとも1つのビットが信頼度の高いソフトビット情報を有している当該シンボルについて期待シンボル値を算出する算出ステップと
    を有することを特徴とする方法。
  2. 前記受信した通信信号は、前記シンボルとして前記期待シンボル値を算出される干渉シンボルと、所望のシンボルとを含むコンポジット信号を含んでおり、
    前記方法は、
    前記コンポジット信号から前記期待シンボル値を差し引くことに基づいて当該コンポジット信号から干渉を除去し、干渉の削減された信号を取得する取得ステップと、
    前記干渉の削減された信号から所望のシンボルを検出する検出ステップと
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記取得ステップは、
    前記コンポジット信号から前記期待シンボル値を差し引く前に当該期待シンボル値をチャネル化するステップ
    を有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. コンポジット信号は、逐次干渉除去受信機回路または並行干渉除去受信機回路の中の一つのステージにおけるステージ入力信号であり、
    前記取得ステップは、
    1つ以上の干渉シンボルについて、そのステージで注目している1つ以上の所望のシンボルから干渉を除去するステップ
    を有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 信頼度の高いビットを1つも有していないいずれかの所与の干渉シンボルについて前記期待シンボル値をゼロに設定することで、当該所与の干渉シンボルについての干渉除去を実行しないステップをさらに有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  6. 前記生成ステップは、
    前記シンボルの各ビットについてビットあたりの対数尤度比を生成するステップ
    を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記分類ステップは、
    前記対数尤度比の大きさを、所定の信頼度閾値と比較するステップと、
    前記対数尤度比の大きさが前記所定の信頼度閾値を下回った場合、前記対数尤度比を信頼度が低いと分類し、前記対数尤度比の大きさが前記所定の信頼度閾値を上回った場合、前記対数尤度比を信頼度が高いと分類するステップと
    を有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記算出ステップは、
    所定の変調コンステレーションにおけるすべての候補シンボルを合計した合計値を確率で重みづけした合計値を使用する正確な期待値算出手法と比較して簡単化された期待値算出手法であり、
    前記所定の信頼度閾値は、前記正確な期待値算出手法を用いて取得された算出結果と前記簡単化された期待値算出手法を用いて仮定シンボルのセットについて取得された算出結果との間の偏差を小さくする数値に設定されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記算出ステップは、
    所定の変調コンステレーションにおけるすべての候補シンボルを合計した合計値を確率で重みづけした合計値を使用する正確な期待値算出手法と比較して簡単化された期待値算出手法であり、
    前記所定の信頼度閾値は、前記正確な期待値算出手法を用いて算出された期待シンボル値の平均値と、前記簡単化された期待値算出手法を用いて仮定シンボルのセットについて算出された期待シンボル値の平均値とを実質的に等しくする数値に設定されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 前記所定の信頼度閾値の数値は、前記所定の変調コンステレーションについての1つ以上の特性に依存した数値であり、前記所定の変調コンステレーションが異なれば、前記所定の信頼度閾値には異なる数値が使用されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  11. 事前復号処理から前記ソフトビット情報を取得する取得ステップをさらに有し、
    前記シンボルについての前記ソフトビット情報は、前記シンボルについて実行されるいずれかの復号処理に先だって、決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 復号処理から前記ソフトビット情報を取得する取得ステップをさらに有し、
    前記シンボルについての前記ソフトビット情報は、前記シンボルについて復号処理の後に、または、並行して決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記算出ステップは、
    前記スケーリング係数を2/Lに決定するステップ
    を有し、
    mは、前記シンボルにおいて信頼度の高いソフトビット情報を有しているビットの数に等しい整数であり、
    Lは、前記変調コンステレーションにおける候補シンボルの数に等しい整数であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 前記受信した通信信号は、
    所望のシンボルによる1つ以上のストリームと、干渉シンボルによる1つ以上のストリームとを含む受信した多入力多出力(MIMO)信号を含む信号であるか、または、そのようなMIMO信号から導出された信号であり、
    前記期待シンボル値は、前記所望のシンボルについて干渉除去を行うための干渉シンボルについて算出された値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 1つ以上の処理回路を備えた無線通信受信機であって、
    前記処理回路は、
    所定の変調コンステレーションにおける候補シンボルである各シンボルの個々のビットに対するソフトビット情報を生成する生成ステップと、
    前記各シンボルの各ビットに対するソフトビット情報を信頼度が高いものかまたは信頼度が低いものに分類する分類ステップと、
    前記候補シンボルのうち、所定のビットに関して信頼度が高いとされるソフトビット情報を有する候補シンボルを合計して合計値を求め、当該候補シンボルの中で信頼度が高いソフトビット情報を有するビットの数に比例したスケーリング係数によって前記合計値をスケーリングすることで、前記各シンボルの中のビットの内で少なくとも1つのビットが信頼度の高いソフトビット情報を有している当該シンボルについて期待シンボル値を算出する算出ステップと
    を実行することを特徴とする無線通信受信機。
  16. 所望のシンボルと干渉シンボルとを含むコンポジット信号について干渉を除去する方法であって、前記シンボルは候補シンボルの所定の変調コンステレーションに対応しており、
    前記方法は、
    干渉シンボルの個々のビットに対して生成されたソフトビット情報を信頼度が高いものかまたは信頼度が低いものに分類する分類ステップと、
    前記分類されたソフトビット情報に基づいて前記干渉シンボルについて期待シンボル値を生成し、当該期待シンボル値に基づいて前記コンポジット信号から干渉を除去するステップと、
    信頼度の高いソフトビット情報を有している干渉シンボルのそれぞれについて、前記信頼度の高いソフトビット情報と一致しないビット値を有した候補シンボルを特定し、当該特定した候補シンボルを合計して合計値を求め、当該干渉シンボルの中で信頼度が高いソフトビット情報を有するビットの数に比例したスケーリング係数によって当該合計値をスケーリングすることで、前記干渉シンボルの期待シンボル値を算出するステップと、
    信頼度の低いソフトビット情報のみを有した干渉シンボルのそれぞれについて、その干渉シンボルの期待シンボル値をゼロとして計算するステップと
    を有することを特徴とする方法。
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