JP5575328B2 - 熱可塑性ポリウレタン用の加工助剤 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン用の加工助剤 Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性ポリウレタンを加工する場合に使用し得る加工助剤、ならびにその製造方法およびその使用に関する。さらに、本発明は、当該加工助剤を用いた自己支持型のフィルムまたは自己支持型のブロー成形されたホースの製造方法に関する。
熱可塑性ポリウレタン(TPU)は、大量かつ広範囲のグレードで製造される。この物質のグループは、この点に関して、その良好な弾性特性により、熱可塑性成形の可能性、その耐化学薬品性およびその耐摩耗性と相まってとりわけ魅力的である。それ故、それらは、例えば機械的かつ熱的な応力が加えられる被覆物、ホース、管、形材、摩耗部品および他の成形品に適している。
熱可塑性ポリウレタンは、直鎖のポリオール、一般的なポリエステルまたはポリエーテルポリオール、有機ジイソシアネートおよび短鎖ジオール(連鎖延長剤)から形成される。付加的に、生成反応を促すための触媒が用いられていてもよい。それらは、部分的に結晶質であり、熱可塑性エラストマーの部類に属する。それらは、結晶質(ハード)部位と非晶質(ソフト)部位にセグメント化された高分子の構造によって特徴付けられており、それにより、熱可塑性ポリウレタンの性質が決定される。
ハードな構造部位とソフトな構造部位は、全く異なる温度で溶融し、周囲温度で物理的なネットワークを形成し、TPUの溶融物の不所望な流動特性は、熱可塑性加工中の不可逆な連鎖分解を伴うポリウレタンの複雑な製造技術を招くこととなる。
これらの欠点を解消するため、技術水準において、架橋結合を熱可塑性ポリウレタンに導入することが提案されている。WO2005/054322中に開示されているように、イソシアネートを溶融された熱可塑性ポリウレタンへ添加したことによる架橋の形成は、プレポリマー架橋として知られている。しかしながら、複雑な設備を理由に、この工程は、実際問題として、これまで容認できるものではなかった。さらに、WO2005/054322中に説明されているように、これに関しては特に、通常顆粒として存在しているTPUを、イソシアネート基を有する液状または粘性のある化合物と、可能な限り均質に混合することに困難性が存在する。
さらに、溶融されたTPUとプレポリマーとの混合は、通常、押出機中で実施され、架橋が速すぎるまたは多すぎる場合、押出機を詰まらせる可能性があるため、熱可塑性ポリウレタンとイソシアネート基を有する化合物との反応には、困難な化学的問題が生じる。
WO2005/054322において、熱可塑性ポリウレタンとイソシアネート基を有する化合物との反応におけるこれらの問題点を、少なくとも3つのイソシアネート基を有する脂肪族イソシアネートおよび2つのイソシアネート基を有する芳香族イソシアネートが使用される方法により解消させることが提案されている。これにより、確実な加工制御が可能になると想定されるが、当該方法に対して、処理上の問題および計量供給の問題が依然として存在し続けており、かつ2官能性および3官能性イソシアネートの組み合わせは、特定の熱可塑性ポリウレタンに使用可能であって、汎用的ではないといった欠点がある。
熱可塑性加工中にジイソシアネートを熱可塑性ポリウレタンに添加することは、新規なものではなく、DE−A−4115508において、これにより、TPU特性における改善がもたらされることが説明されている。
DE−A 4112329には、イソシアネートの添加による計量の問題は、出発TPUを、加工条件下で液状であるポリイソシアネートで膨潤させることにより軽減されることが想定される方法が開示されている。
WO2006/128793には、ゾル/ゲル法により得られた二酸化ケイ素、ポリオールおよびイソシアネートを反応させて、熱可塑性ポリウレタンを形成させ、二酸化ケイ素を少なくとも1つの出発材料と事前に混合させる方法が開示されている。これにより、ポリウレタンの柔軟性が増大する。
公知の方法に対して、複雑な加工上の問題の一部しか解消されないことは欠点である。ここでは、イソシアネートの使用による処理上の問題、計量の問題、加工中の流動性の問題、不十分な強度および不十分な引張変形ならびに製造物の圧縮永久歪が述べられている。
本発明の課題は、熱可塑性成形品中の既存のTPUの特性に、これらの欠点がもはや生じないように作用することが可能な加工助剤を提供することであった。さらに、本発明の課題は、この組成物の製造方法を提供することであった。
本発明の発明主題は、
a)10〜50質量%の、疎水化され、少なくとも部分的に凝集された金属酸化物粒子、
b)20〜75質量%の、1またはそれより多くの熱可塑性ポリウレタン、
c)0.5〜50質量%の、イソシアネート基を有する1またはそれより多くのプレポリマー
を有する加工助剤であって、成分a)〜c)の総量は、加工助剤に対して少なくとも80質量%である、加工助剤である。
この点に関して、加工助剤の成分は、できるだけ均質に配分される。
a)疎水化された金属酸化物粒子
本発明の文脈上、疎水化された金属酸化物粒子は、疎水化され、少なくとも部分的に凝集された金属酸化物であり、その金属酸化物粒子は、好ましくは、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素およびこれらの金属酸化物の混合物からなる群から選択される。この点に関して、二酸化ケイ素は、金属酸化物として考慮される。「混合物」の用語は、金属酸化物成分が分子レベルで混合された物理的混合物および化学的混合物を含む。
「疎水化された金属酸化物粒子」の用語は、疎水化されていない金属酸化物粒子の表面上に存在している反応性基、例えばヒドロキシル基と、表面改質剤との反応によって得られる粒子を意味するものとして理解される。
「凝集された」の用語は、疎水化されていない金属酸化物粒子の形成においてまず製造される「一次粒子」同士が、さらなる反応過程において三次元ネットワーク構造を形成して、一緒に堅く結合していることを意味するものとして理解される。二次凝集体に対して、通常の分散装置を使用しても、これらの結合は、もはや切り離すことはできない。
「少なくとも部分的に凝集された」の記載は、凝集体の存在が本発明において不可欠であることを明らかにしている。凝集体の割合は、好ましくは分離している個々の粒子と比較して高く、疎水化された金属酸化物粒子の少なくとも80%が凝集体の形態で存在しているか、または金属酸化物の粒子は、完全に凝集された形態で存在している。凝集体と分離している個々の粒子との比率は、例えば、TEM画像(TEM=Transmission Electron Microscopy)の定量的評価によって決定できる。
疎水性の金属酸化物粒子は、二酸化ケイ素粒子の場合には、非晶質であり、酸化アルミニウム粒子の場合には、結晶質である。混合酸化物粒子の場合、粒子は、優勢な金属酸化物に応じて、非晶質または結晶質の性質を示し得る。
シランを個々にまたは混合物として使用することができ、例えば、表面改質剤として使用し得る。そのようなシランの例として、
(RO)Si(C2n+1)および(RO)Si(C2m−1
[R=アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルまたはブチル、n=1〜20、m=2〜20]で示されるオルガノシラン;
(R(RO)Si(C2n+1)および(R(RO)Si(C2m−1
[R=アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルまたはブチル;R=アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチルまたはシクロアルキル;n=1〜20;m 0 2〜20;x+y=3、x=1、2;y=1、2]で示されるオルガノシラン;
Si(C2n+1)およびXSi(C2m−1
[X=Cl、Br;n=1〜20;m=2〜20]で示されるハロオルガノシラン;
(R)Si(C2n+1)およびX(R)Si(C2m−1
[X=Cl、Br、R=アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチルまたはシクロアルキル;n=1〜20;m=2〜20]で示されるハロオルガノシラン;
X(R)Si(C2n+1)およびX(R)Si(C2m−1
[X=Cl、Br;R=アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチルまたはシクロアルキル;n=1〜20;m=2〜20]で示されるハロオルガノシラン;
(RO)Si(CH−R
[R=アルキル、例えば、メチル、エチルまたはプロピル;m=0、1〜20;R=メチル、アリール、例えば、−C、置換されたフェニル基、C、OCF−CHF−CF、C13、OCFCHFまたはS−(CHSi(OR)]で示されるオルガノシラン;
(R(RO)Si(CH−R
[R=メチル、アリール、例えば、C、置換されたフェニル基、C、OCF−CHF−CF、C13、OCFCHF、S−(CHSi(OR)、SH、NR、その際、R=アルキルまたはアリール;R=H、アルキルまたはアリール;およびR=H、アルキル、アリールまたはベンジル、またはCNR、その際、R=HまたはアルキルおよびR=Hまたはアルキル;R=アルキル;x+y=3;x=1、2;y=1、2;m=0、1〜20]で示されるオルガノシラン;
Si(CH−R
[X=Cl、Br;R=メチル、アリール、例えば、C、置換されたフェニル基、C、OCF−CHF−CF、C13、O−CF−CHF、S−(CHSi(OR、その際、R=メチル、エチル、プロピル、ブチルかつx=1または2、またはSH;m=0、1〜20]で示されるハロオルガノシラン;
Si(CH
[X=Cl、Br;R=アルキル、例えば、メチル、エチルまたはプロピル;R=メチル、アリール、例えば、C、置換されたフェニル基、C、OCF−CHF−CF、C13、O−CF−CHF、−OOC(CH)C=CH、−S−(CHSi(OR、その際、R=メチル、エチル、プロピルまたはブチルかつx=1または2、またはSH;m=0、1〜20]で示されるハロオルガノシラン;
(RXSi(CH
[X=Cl、Br;R=アルキル、例えば、メチル、エチルまたはプロピル;R=メチル、アリール、例えば、C、置換されたフェニル基、C、OCF−CHF−CF、C13、O−CF−CHF、−S−(CHSi(OR、その際、R=メチル、エチル、プロピルまたはブチルかつx=1または2、またはSH;m=0、1〜20]で示されるハロオルガノシラン;
SiNHSiR
[RおよびR=アルキル、ビニルまたはアリール]で示されるシラザン;
環状ポリシロキサンD3、D4、D5およびこれらの同族体
[D3、D4およびD5は、−O−Si(CH型の単位を3、4または5つ有する環状ポリシロキサンを意味するものと解され、例えば、D4=オクタメチルシクロテトラシロキサン];
Y−O−[(RSiO)−(RSiO)]−Y
[R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル、例えば、C2n+1、その際、n=1〜20;アリール、例えば、フェニル基および置換されたフェニル基、(CH−NHまたはH;
Y=CH、H、C2o+1、その際、o=2〜20;Si(CH、Si(CHH、Si(CHOH、Si(CH(OCH)、Si(CH(C2o+1)、その際、o=2〜20、
m=0、1、2、3、・・・∞、好ましくは0、1、2、3、・・・100000、
n=0、1、2、3、・・・∞、好ましくは0、1、2、3、・・・100000、
u=0、1、2、3、・・・∞、好ましくは0、1、2、3、・・・100000]の型のポリシロキサンまたはシリコーンオイル
が挙げられる。
市販されている製品は、例えば、Rhodorsil(登録商標)Oils 47V50、47V100、47V300、47V350、47V500または47V1000、Wacker Silicon Fluids AK0.65、AK10、AK20、AK35、AK50、AK100、AK150、AK200、AK350、AK500、AK1000、AK2000、AK5000、AK10000、AK12500、AK20000、AK30000、AK60000、AK100000、AK300000、AK500000またはAK1000000、あるいはDow Corning(登録商標)200 Fluidである。
好ましくは表面改質剤として、表面上に、
Figure 0005575328
の基を有する疎水化された金属酸化物粒子をもたらすものが使用される。これらの基の検出は、分光分析によって行うことができ、当業者には公知である。
熱分解法を経て製造されるこのような疎水化された金属酸化物粒子が、特に適しているとみなされている。これらの熱分解法は、火炎加水分解および火炎酸化加工を含む。この点に関して、酸化可能および加水分解可能な出発材料は、通常、水素/酸素火炎の下で酸化または加水分解される。有機および無機材料が、熱分解法のための出発材料として使用できる。塩化アルミニウムおよび四塩化ケイ素が特に適している。それ故、金属酸化物粒子はできるだけ大きな程度まで細孔を含まず、かつその表面上には遊離ヒドロキシル基が存在する。
さらに、上述したように、これらは部分的にまたは完全にその後の工程において表面改質剤と反応し、その結果、粒子は疎水性を獲得する。表面改質の程度は、メタノール湿潤性またはOH基の密度などのパラメータによって特徴付けされる。これらのパラメータの決定は、当業者には知られている。
本発明の文脈では、疎水化された金属酸化物粒子のOH基の密度は、1.0 OH/nm以下であることが有利であることが判明した(J.MathiasおよびG.Wannemacherの、Journal of Colloid and Interface Science,125(1988)による水素化リチウムアルミニウムとの反応によって測定)。
とりわけ、粉末または顆粒としての、熱分解法由来の疎水化され凝集された二酸化ケイ素粒子が非常に適している。そのような粒子は、「R−Aerosil(登録商標)」タイプ(Evonik Degussa)として市販されており、例として第1表に表す。
本発明において、疎水化された金属酸化物粒子の割合は、加工助剤に対して、10〜50質量%、好ましくは20〜40質量%である。
本発明における加工助剤には、イソシアネートを有するプレポリマーが存在するため、疎水化された金属酸化物粒子中および該粒子上の水分の割合は最小限にすべきである。通常、水分の割合は、加工助剤に対して、1質量%未満、理想的には0.5質量%未満にすべきである。
ストラクチャ的に改変されたタイプも使用できる。ストラクチャ的な改変は、機械的作用および場合により再粉砕によって実施し得る。ストラクチャ的な改変は、例えば、ビーズミルまたは連続運転ビーズミルを用いて実施し得る。再粉砕は、例えば、エアジェットミル、のこぎり歯型ディスクミルまたはピンミルによって実施できる。
しかしながら、作業性の観点からみると、最良な結果は、ストラクチャ的に改変されていない圧縮タイプの使用により得られた。これらの圧縮タイプは、通常、DIN ISO 787/11、JIS 5101(ふるいにかけられていない)にしたがって測定された、60〜100、好ましくは、70〜90g/lのタップ密度を有している。
b)熱可塑性ポリウレタン
本発明における加工助剤のために、原則として、当業者に公知のあらゆる熱可塑性ポリウレタンが適している。
これらは、通常、ジイソシアネートとOH末端ポリエステルとの反応、またはジイソシアネートと、OH末端ポリエステルと連鎖延長剤としての機能を果たす1またはそれより多くの化合物との反応によって得られる。
通常使用されるポリエステルは、500〜10000、好ましくは700〜5000、特に好ましくは800〜4000の平均分子量(M)を有する直鎖ポリエステルである。
ポリエステルは、1またはそれより多くのグリコールと、1またはそれより多くのジカルボン酸あるいはそれらの酸無水物とのエステル化によって得られる。この点に関して、ジカルボン酸は、脂肪族、脂環式または芳香族であってもよい。ジカルボン酸は、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸またはシクロヘキサンジカルボン酸が適している。
これらのポリエステルは、生物を基礎とするものであっても、または石油合成によって作製されていてもよい。
グリコールは、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、デカメチレングリコールまたはドデカメチレングリコールが適している。
OH末端ポリエステルは、ジオールまたはポリオール、好ましくはアルカンジオールまたはグリコールと、2〜6の炭素原子を有するアルキレンオキシド、典型的には、エチレンオキシドを有するエーテルとの反応によって得られる。
連鎖延長剤は、2〜10の炭素原子を有する脂肪族グリコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールまたはネオペンチルグリコールが適している。
熱可塑性ポリウレタンの第3成分は、イソシアネートである。イソシアネートは、芳香族、脂肪族、脂環式および/または芳香脂肪族(araliphatic)イソシアネート、好ましくはジイソシアネートであってもよい。例として、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、2,4−トルイレンジイソシアネート、2,6−トルイレンジイソシアネート(TDI)、3,3’−ジメチルジフェニルジイソシアネート、1,2−ジフェニルエタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、2−エチル−ブチレン−1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、ブチレン−1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(HXDI)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1−メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1−メチル−2,6−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートおよび/または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが挙げられるが、その中でも、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、2,4−トルイレンジイソシアネート、2,6−トルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートおよび/またはIPDIが好ましい。
ポリエステルおよびポリエーテルをベースとする熱可塑性ポリウレタンの他に、ポリカーボネートをベースとするポリウレタンも、本発明における加工助剤中に存在していてもよい。これらは、連鎖延長剤の存在下で、ジイソシアネートとOH末端ポリカーボネートとの反応によって製造できる。
市販されている熱可塑性ポリウレタンは、例えば、Bayer社からのDesmopan(登録商標)タイプ、Lubrizol社からのEstane(登録商標)タイプまたはBASF社からのElastollan(登録商標)タイプがある。
本発明における熱可塑性ポリウレタンの割合は、それぞれ加工助剤に対して、20〜75質量%、好ましくは30〜60質量%、特に好ましくは40〜50質量%である。
C)イソシアネート基を有するプレポリマー
本発明におけるイソシアネート基を有するプレポリマーは、過剰の1またはそれより多くのポリイソシアネート(A)とポリイシソアネートに対する反応性化合物、例えばポリエーテルまたはポリエステルポリオール(B)との反応によって得られるプレポリマーである。
ポリイソシアネート(A)は、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートおよびそれらの混合物からなる群から選択することができ、好ましくは、ポリイソシアネートは、ジイソシアネートである。その例として、4,4’、2,4’、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート単量体とMDI単量体の高級同族体との混合物(ポリマー−MDI)、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、2,4,6−トルエントリイソシアネートならびに2,4−および2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)が挙げられる。
反応性化合物(B)は、イソシアネート基に対して反応性のある少なくとも2つの水素原子を有する化合物である。好ましくは、反応性化合物(B)は、ポリエステロール、ポリエーテルオール、ポリエーテルオールの混合物および第3級アミノ基を有するポリオールからなる群の少なくとも1つから選択される。
最も好ましいプレポリマーは、MDI−末端ポリエーテルプレポリマー、例えば、ポリプロピレンエーテルグリコールまたはポリテトラメチレンエーテルグリコールベースのもの、MDI−末端ポリエステルプレポリマー;HDI−末端ポリエーテルプレポリマー、HDI−末端ポリエステルプレポリマー、HDI−末端ポリカプロラクトンプレポリマー、HDI−末端ポリカーボネートプレポリマー;TDI−末端ポリエーテルプレポリマー、TDI−末端ポリエステルプレポリマー;HMDI−末端ポリエーテルプレポリマー、例えばポリプロピレンエーテルグリコールまたはポリテトラメチレンエーテルグリコールベースのもの、からなる群から選択される。
本発明における加工助剤のプレポリマーは、イソシアネート基を有するプレポリマーである。プレポリマーの含量は、好ましくは2〜35質量%の範囲、より好ましくは10〜30質量%の範囲である。
プレポリマーのNCO−含量は、好ましくは1〜35%、最も好ましくは2〜10%である。
本発明における加工助剤は、MDI、TDIまたはIPDIのような、1またはそれより多くの、プレポリマーではないイソシアネートを有することができ、そのようなイソシアネートは、プレポリマーの製造工程における出発材料として使用され、かつプレポリマーの副生物である。ポリマーではないイソシアネートは、加工助剤に個別の化合物として添加されていてもよい。プレポリマーではない遊離のイソシアネートの含量は、好ましくは5%未満、より好ましくは1%未満である。
イソシアネートは、芳香族または脂肪族イソシアネートであってもよい。好ましくは、脂肪族または芳香族ジイソシアネートならびに脂肪族または芳香族トリイソシアネートが含まれる。例として、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)(MDI)、m−キシリレンジイソシアネート(XDI)、フェニレン1,4−ジイソシアネート、ナフタレン1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネートおよびトルエンジイソシアネート(TDI)、あるいは脂肪族ジイソシアネート、例えばイソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CHDI)、デカン1,10−ジイソシアネートおよびジシクロヘキシルメタン4,4’−ジイソシアネートが挙げられる。好ましくは、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)(MDI)またはウレトンイミン変性されたMDIであってもよい。市販されている製品は、例えばBayer社のDesmodur(登録商標)CDまたはHuntsman社のSuprasec(登録商標)2020がある。
本発明における加工助剤中のイソシアネートの割合は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは0〜3質量%とすることができる。
本発明における加工助剤は、さらに、1またはそれより多くの潤滑剤、分散剤および/または可塑剤を含むことができる。これらは、低摩擦化する内部および外部潤滑剤として作用することができ、かつ加工助剤の製造中の流動性を改善する。さらに、周囲の材料への付着を減らすまたは防止することができる。さいごに、疎水化された金属酸化物粒子の分散剤として作用することができる。
潤滑剤および分散剤は、好ましくは、それぞれ10〜45の炭素原子を有する、脂肪族カルボン酸のエステルもしくはアミドまたはカルボン酸塩からなる群から選択することができる。
それらは、特に、脂肪酸誘導体、例えばステアリン酸エステル、脂肪酸アミド、例えばステアリン酸アミド、および脂肪酸エステルアミド、例えばステアリン酸アミドアルキルステアリン酸エステルである。典型的な例として、メチレンビスラウラミド、メチレンビスミリスタミド、メチレンビスパルミタミド、メチレンビスステアラミド、メチレンビスベヘナミド、メチレンビスオレアミド、エチレンビスラウラミド、エチレンビスミリスタミド、エチレンビスパルミタミド、エチレンビスステアラミド、エチレンビスベヘナミド、エチレンビスモンタナミドおよびエチレンビスオレアミドが挙げられる。
特に、脂肪酸アミドおよび疎水化され熱分解法二酸化ケイ素粒子は、加工助剤の製造および熱可塑性ポリウレタンの加工中の加工助剤の使用において、溶融物の優れた安定性をもたらすことが確認された。
さらに、ポリエステルポリシロキサンブロックコポリマー、好ましくはポリエステル−ポリシロキサン−ポリエステルトリブロックコポリマーを有する化合物の使用が可能である。この化合物は、例えば、ポリカプロラクトン−ポリジメチルシロキサン−ポリカプロラクトントリブロックコポリマーを有する。このグループの市販品として、Evonik Goldschmidt社のTEGOMER(登録商標)H−Si 6440 Pがある。
可塑剤は、好ましくは、セバケート、アジパート、グルテラート、フタラート、アゼラートおよびベンゾアートからなる群からの1またはそれより多くの化合物であってよい。
可塑剤は、溶融粘度を低くし、二次転移または材料の弾性係数をより低くすることができる。それらは、多くの場合、適度の鎖長の直鎖または分岐した脂肪族アルコールとのポリカルボン酸のエステルがベースとなる。
フタラートベースの可塑剤は、ビス(2−エチルヘキシル)フタラート(DEHP)、ジイソノニルフタラート(DINP)、ビス(n−ブチル)フタラート(DnBP、DBP)、ブチルベンジルフタラート(BBzP)、ジイソデシルフタラート(DIDP)、ジ−n−オクチルフタラート(DOPまたはDnOP)、ジイソオクチルフタラート(DIOP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジイソブチルフタレート(DIBP)、ジ−n−ヘキシルフタラートであってよい。
アジパートベースの可塑剤は、ビス(2−エチルヘキシル)アジパート(DEHA)、ジメチルアジパート(DMAD)、モノメチルアジパート(MMAD)、ジオクチルアジパート(DOA)であってよい。
イソデシルジフェニルホスフェートの市販されている可塑剤は、Ferro社のSANTICIZER(登録商標)148である。
本発明における加工助剤中の潤滑剤、分散剤および/または可塑剤の割合は、それぞれ加工助剤に対して、これら各々について0.5〜15質量%、好ましくは2〜12.5質量%、最も好ましくは5〜10質量%であってよい。
本発明における加工助剤は、熱可塑性ポリウレタンの加工のために汎用的な加工助剤であって、すなわち、疎水化された金属酸化物粒子、熱可塑性ポリウレタン、イソシアネート基を有するプレポリマーおよび場合により潤滑剤、分散剤および/または可塑剤は、どのようにも組み合わせることができる。
本発明の好ましい実施形態において、加工助剤は、それぞれ加工助剤に対して、
a)20〜40質量%の、疎水化された熱分解法二酸化ケイ素粒子、
b)30〜60質量%の、熱可塑性ポリウレタン、
c)5〜20質量%の、イソシアネート基を有するプレポリマー、
d)5〜10質量%の、潤滑剤、分散剤および/または可塑剤
を有しこれらの成分は、加工助剤またはこれらの成分のみからなる加工助剤の少なくとも90質量%、好ましくは95質量%である。この点に関して、市販されている熱可塑性ポリマー中に付加的に存在しているあらゆる材料も、熱可塑性ポリマーの一部としてみなされる。
本発明のさらなる発明主題は、熱可塑性ポリウレタンの溶融物と疎水化された金属酸化物粒子との混合物およびイソシアネート基を有する1またはそれより多くのプレポリマー、場合により1またはそれより多くのポリイソシアネートならびに場合により1またはそれより多くの潤滑剤、分散剤もしくは可塑剤を、押出機もしくは射出成形装置中に計量供給する、加工助剤の製造方法である。
好ましくは、押出機が使用され得る。計量供給は、はじめに、熱可塑性ポリウレタンおよび疎水化された金属酸化物粒子を混合し、この混合物を、熱可塑性ポリウレタンが溶融形で存在する温度で加熱し、そしてイソシアネート基を有するプレポリマーならびに場合により潤滑剤、分散剤および/または可塑剤を、その後、押出機中のこの混合物に計量供給するといった方法で実施される。
押出機は、当業者に公知のものを使用し得る。溶融の温度は、通常、150℃〜240℃、好ましくは180℃〜230℃である。得られた加工助剤は、その後冷却および粒状化されるか、あるいは粒状化しながら冷却される。
熱可塑性ポリウレタンは、本発明における加工中、顆粒状またはペレット状で使用されていてもよく、好ましくは、顆粒として使用され得る。疎水化された金属酸化物粒子は、粉末または顆粒として使用され得る。
熱可塑性ポリウレタンの加工中の本発明における加工助剤の使用は、溶融物の安定性の増大、結晶化の比率の増大、摩擦の減少および分子量の増大をもたらす。したがって、本発明のさらなる発明主題は、熱可塑性ポリウレタンの加工中に加工助剤を使用し、フィルム、ホース、ケーブル外装、射出成形品、例えばボトルまたは自動車部品、あるいは繊維を得ることである。
本発明における加工助剤は、特に、自己支持型のブローフィルムの製造に適している。「自己支持型」の用語は、フィルムの製造において支持体が使用されないことを意味するものとして理解される。
したがって、本発明のさらなる発明主題は、熱可塑性ポリウレタンと、それぞれ熱可塑性ポリウレタンの全量に対して、0.5〜35質量%、好ましくは1〜20質量%、最も好ましくは5〜15質量%の、本発明による加工助剤との熱可塑性ポリウレタンの混合物を、押出機中に計量供給し、かつ混合物を溶融し、フィルムブローイングダイを介して押出してフィルムを得る、自己支持型のフィルムの製造方法である。
本発明の他の主題は、自己支持型のブロー成形されたホースの製造方法であって、熱可塑性ポリウレタンと、熱可塑性ポリウレタンに対して、0.5〜35質量%の、本発明による加工助剤との熱可塑性ポリウレタンの混合物を、押出機中に計量供給し、そして混合物を溶融し、ブロー成形されたホースを介して押出し、例えば、自動車用ホースまたはボトルを作成する、前記方法である。
実施例
出発材料
−Acrawax(登録商標)E:エチレンビスステアラミド、Lonza社
−Adiprene(登録商標)LFM−500、Chemtura社
−AEROSIL(登録商標)R972およびR974、Evonik Degussa社
−Desmopan(登録商標)W85085A:ポリエステルエーテルポリオールベースの脂肪族TPU
−Desmopan(登録商標)786E、3660Dおよび9392A、Bayer社
−Elastolan C85、BASF社
−Estane(登録商標)58271:85A 芳香族ポリエステルベースのTPU、Lubrizol社
−Estane(登録商標)58300:82A 芳香族ポリエーテルベースのTPU、Lubrizol社
−エチレンビスオレアミド(EBO):CRODA EBO
−Licowax(登録商標)E:エチレングリコールまたはグリセリンとのモンタン酸のエステル、Clariant社
−PEARLCOAT(登録商標)125K:85A 芳香族ポリエステルベースのTPU、Merquinsa社
−プレポリマー LU−D、LU−T、Baule社
−Phosflex(登録商標)392、ILC Industrial社
−Santicizer(登録商標)148、Ferro社
−Suprasec(登録商標)MDI、Huntsman社
−Tegomer(登録商標)H−SI 6440P:ポリエステル−ポリシロキサン−ポリエステル−ブロックコポリマー、Evonik Goldschmidt社
−Vestanat(登録商標)1890−100:IPDIベースの脂環式ポリイソシアネート、Evonik Degussa社。
A)本発明における加工助剤の製造
実施例1:
50質量部のEstane(登録商標)58271(Lubrizol社)と30質量部のAEROSIL(登録商標)R974(Evonik Degussa社)との混合物を、400rev/minのスクリュー速度かつ160℃〜200℃の温度で作動している二軸スクリュー押出機中に計量供給する。次いで、15質量部のプレポリマーLU−Dと5質量部のPhosflex(登録商標)を計量供給する。次いで、その混合物を粒状化させる。
実施例2〜4:
同様に、実施例2〜4が実施される。出発材料および使用量は、第3表に示されている。
B)自己支持型のブローフィルムの製造
実施例5:
熱可塑性ポリウレタンであるEstane(登録商標)58447(Lubrizol社)と、熱可塑性ポリウレタンに対して10質量部の実施例1からの本発明における加工助剤を、押出機中で溶融させ、かつフィルムブローイングダイを介して押出させてチューブ状のフィルムを得る。
実施例6:
実施例5と同様ではあるが、Estane(登録商標)58447の代わりに、Desmopan(登録商標)786E(Bayer社)を使用している。
実施例7:
実施例5と同様ではあるが、Estane(登録商標)58447の代わりに、Desmopan(登録商標)3660D(Bayer社)を使用している。
C)自己支持型のブロー成形されたホースの製造
実施例8:
熱可塑性ポリウレタンであるDesmopan(登録商標)9392A(Bayer社)と、熱可塑性ポリウレタンに対して5質量部の実施例1からの本発明における加工助剤を、押出機中で溶融させ、かつブロー成形されたホースによって押出させて自動車用ホースを作成する。
実施例9:
熱可塑性ポリウレタンであるElastolan C85(BASF社)と、熱可塑性ポリウレタンに対して8質量部の実施例1からの本発明における加工助剤を、押出機中で溶融させ、かつブロー成形されたホースによって押出させてボトルを作成する。
実施例5〜7で使用されている熱可塑性ポリウレタンを加工させることは困難であること、または当該熱可塑性ポリウレタンの加工により自己支持型のフィルムを得ることは全くできないことは、当業者に知られている。実施例1からの本発明における加工助剤の使用により、全ての3つの実施例において、このことは達成されている。
本発明における加工助剤の存在下で、約15℃高い加工温度をさらに選択することができ、それにより、ダイの垂れ落ち(ノズル上の溶融物の滴下)および溶融されていない熱可塑性ポリマーの存在を減少させ、あるいは回避させることができる。本発明における加工助剤の存在は、伸長の減少と共に引張強度の増大をもたらす。
Figure 0005575328
Figure 0005575328
Figure 0005575328

Claims (8)

  1. a)10〜50質量%の、疎水化され、少なくとも部分的に凝集された金属酸化物粒子、
    b)20〜75質量%の、1またはそれより多くの熱可塑性ポリウレタン、
    c)0.5〜50質量%の、イソシアネート基を有する1またはそれより多くのプレポリマー
    を有する加工助剤であって、成分a)〜c)の総量は、加工助剤に対して少なくとも80質量%であり、かつ疎水化された金属酸化物粒子は、疎水化された二酸化ケイ素粒子である、加工助剤。
  2. さらに、5質量%以下の、1またはそれより多くのポリイソシアネートを有することを特徴とする、請求項1記載の加工助剤。
  3. さらに、15質量%以下の、潤滑剤、分散剤および可塑剤からなる群から選択される1またはそれより多くの化合物を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の加工助剤。
  4. 熱可塑性ポリウレタンの溶融物と疎水化された金属酸化物粒子との混合物およびイソシアネート基を有する1またはそれより多くのプレポリマーを、押出機もしくは射出成形装置中に計量供給することを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の加工助剤の製造方法。
  5. さらに、1またはそれより多くのイソシアネートを、押出機もしくは射出成形装置中に計量供給するか、あるいは、1またはそれより多くのイソシアネートと、1またはそれより多くの潤滑剤、分散剤もしくは可塑剤とを、押出機もしくは射出成形装置中に計量供給することを特徴とする、請求項4記載の加工助剤の製造方法
  6. フィルム、ホース、ケーブル外装、射出成形品または繊維を得るための、熱可塑性ポリウレタンの加工における、請求項1〜のいずれか1項に記載の加工助剤の使用。
  7. 熱可塑性ポリウレタンと、熱可塑性ポリウレタンに対して0.5〜35質量%の請求項1〜のいずれか1項に記載の加工助剤との混合物を、押出機中に計量供給し、該混合物を溶融し、フィルムブローイングダイを介して押出してフィルムを得ることを特徴とする、自己支持型のフィルムの製造方法。
  8. 熱可塑性ポリウレタンと、熱可塑性ポリウレタンに対して0.5〜35質量%の請求項1〜のいずれか1項に記載の加工助剤との混合物を、押出機中に計量供給し、該混合物を溶融し、ブロー成形されたホースを介して押出することを特徴とする、自己支持型のブロー成形されたホースの製造方法。
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